JPH09243617A - 薄膜の粘弾性測定方法及び装置 - Google Patents

薄膜の粘弾性測定方法及び装置

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JPH09243617A
JPH09243617A JP8050205A JP5020596A JPH09243617A JP H09243617 A JPH09243617 A JP H09243617A JP 8050205 A JP8050205 A JP 8050205A JP 5020596 A JP5020596 A JP 5020596A JP H09243617 A JPH09243617 A JP H09243617A
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JP
Japan
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thin film
film sample
vibration
viscoelasticity
measuring
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JP8050205A
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English (en)
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Minoru Wada
実 和田
Shohei Yoshida
昌平 吉田
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜の厚み方向における粘弾性を精度よく測
定する。 【解決手段】 薄膜試料2を厚み方向から挟むように、
その表面2a,2bに超音波振動子3,4を圧接する。
一方の振動子3は表面2aに振動を与え、他方の振動子
4は薄膜試料2を伝播してきた振動を電気信号に変換す
る。振動子4からの電気信号はオシロスコープ6に入力
され、振動波形の表示が行われる。オシロスコープ6に
は透過波形と反射波形とが表示され、これらの波形の位
相差T1と、それぞれの振幅W1,W2とから薄膜試料
2の粘弾性を求める。振動子4からの電気信号をA/D
変換してマイクロコンピュータ9に入力することによっ
て、位相差T1及び振幅W1,W2に基づいて薄膜試料
2の粘弾性を自動的に算出することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜試料の粘弾性
を測定する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】印画紙等の写真感光材料には支持体とし
て紙が用いられている。この紙には、ゼラチンを含む下
塗り膜,ポリオレフィン樹脂によるラミネート膜が形成
され、さらにその上に感光層が形成されている。このよ
うな層構造をもった印画紙全体の物理的性質や、各薄膜
間の密着性、さらに温度変化に対するこれらの薄膜の挙
動を精細に分析するためには、各薄膜単体での粘弾性を
的確に把握しておく必要がある。
【0003】また、フェノール樹脂,エポキシ樹脂等の
熱硬化性樹脂、ポリエチレン,ポリアクリレート,ポリ
塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂、あるいは天然ゴム系
樹脂等、薄膜にして用いられることが多いこれらの樹脂
についても、薄膜にしたときの粘弾性の知見を得ておけ
ば、材料を選択するときの決定的な判断要素にすること
ができる。また、これらの高分子材料を薄膜にして用い
る場合、熱処理条件の基準となるガラス転移点付近でそ
の粘弾性がどのように変化するかが分かれば、熱処理条
件の最適化にも寄与するところが大きい。
【0004】このような目的で薄膜材料の粘弾性を測定
するために、これまではASTM(American Society f
or Testing and Materials)規格の「D2236−64
T」による自由減衰型粘弾性測定装置(RD 110A
D (株)レスカ製)や、レオバイブロン(DDV−II
−EA (株)オリエンテック製)等の測定装置が用い
られ、薄膜試料単体の粘弾性を測定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のAST
M規格の測定装置やレオバイブロン測定装置は、薄膜の
面方向での粘弾性を測定するのには適しているが、薄膜
の厚み方向での粘弾性については測定が困難で、測定精
度も悪いという欠点があった。また、薄膜の粘弾性が温
度変化に対してどのように変化するかということも、薄
膜の物性に関する知見を得る上で重要なファクターとな
るが、薄膜の粘弾性を測定する際に従来から利用されて
いる超音波振動子の耐熱温度は100°C前後であるた
め、例えば200°C程度の温度下での薄膜の粘弾性を
測定することができなかった。
【0006】本発明は上記背景に鑑みてなされたもの
で、薄膜の厚み方向での粘弾性を精度よく測定し、さら
には薄膜を100°C以上の温度にした状態でも粘弾性
の測定が可能な測定方法及び装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するにあたり、薄膜試料の厚み方向に振動を与え、その
透過振動波と反射振動波、さらには次数(反射回数)が
異なる反射波どうしの位相差及びそれぞれの振幅を測定
して薄膜試料内での伝播速度,減衰率を求め、これらか
ら薄膜試料の粘弾性を求めるようにしている。薄膜試料
に振動を与える際にはその表面に振動子が圧着される
が、測定精度を上げるにはその圧力を制御するのがよ
く、また測定中における薄膜試料の膜厚も測定してお
き、膜厚の変化に応じた補正を加えることも有効であ
る。さらに、熱伝導率が低く振動吸収性が小さい保持部
材を薄膜試料と振動子あるいは振動検出子との間に介在
させ、薄膜試料の温度を変化させてその粘弾性を測定す
る方法もある。この場合、保持部材の表面にネジ状の溝
を形成しておくことがノイズの少ない測定を行う上で有
効である。
【0008】上記測定方法を実施するための測定装置
は、薄膜試料の一方の面から厚み方向に振動を加える振
動子と、薄膜試料の振動を電気信号に変換して出力する
振動検出子とを有しており、振動検出子には振動波の振
幅,異なる振動波相互間の位相差を測定するための測定
手段が接続され、さらに測定手段で得られた測定値に基
づき、薄膜試料の粘弾性を算出する演算手段が用いられ
る。また、薄膜試料の温度を、振動子や振動検出子の耐
熱温度を越えた状態にして測定できるようにするため
に、振動子や振動検出子との間に熱伝導率が低くて振動
吸収性が小さい保持部材を介在させるとともに薄膜試料
を炉で覆い、振動子等に温度の影響を及ぼさずに薄膜の
温度を所望の温度に維持できる構成となっている。
【0009】
【作用】測定対象となる薄膜試料の一方の面に振動が加
えられると、薄膜試料内を伝播した振動波は他方の面か
ら透過振動波として検出することができる。また、前記
他方の面で反射した振動波は再び前記一方の面に向かっ
て反射されるから、この一方の面から反射振動波を検出
することが可能で、さらに薄膜試料内では振動波が多重
反射を繰り返すことにもなるから、次数(反射回数)が
異なる複数の反射振動波を検出することもできる。これ
らの振動波のうち、異なる2種類の振動波を測定対象と
し、両振動波間の位相差及び振幅の減衰率が測定され、
この測定値に基づいて薄膜試料の粘弾性が求められる。
【0010】粘弾性の測定中、薄膜試料に加わる圧力を
一定に維持し、また薄膜試料の膜厚変化を測定して補正
処理を加えることによって、測定精度をさらに高くする
ことができる。薄膜試料を保持部材により振動子や振動
検出子から離して保持し、薄膜試料だけを炉で覆って温
度をかけることによって、位相差や振幅の測定に用いら
れる振動子や振動検出子に温度の影響を及ぼさずに薄膜
試料の粘弾性の温度依存性も測定することが可能とな
る。以下、添付の図面にしたがって本発明について説明
する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明測定装置の原理的構成を示
す図1において、測定対象となる薄膜試料2のそれぞれ
の表面2a,2bには、超音波振動子3,4が圧接され
ている。超音波振動子3は薄膜試料2の一方の面2a
に、その厚み方向に超音波振動を与えるために用いら
れ、他方の超音波振動子4は薄膜試料2の他方の面2b
に伝播されてきた超音波振動を電気信号に変換するため
に用いられている。
【0012】超音波振動子3に信号発生器5から電気的
なインパルスが供給されると、超音波振動子3には機械
的な歪みが生じ、これが振動波となって薄膜試料2の面
2aに加えられる。この振動波は薄膜試料2の厚み方向
に伝播し、他方の面2bに振動波を生じさせる。この振
動を超音波振動子4が受けると、電気的な信号がオシロ
スコープ6に出力される。そして、オシロスコープ6に
は超音波振動子4が振動を受けたタイミングで、その振
動に対応した波形が表示される。
【0013】薄膜試料2の一方の面2aに加えられた振
動波は、図中に実線で示したように透過振動波として他
方の面2bに現れ、また破線で示したように、面2bで
反射してさらに面2aで反射された一次の反射振動波と
して面2bに現れる。これらの透過振動波と反射振動波
とは、タイミングがずれて超音波振動子4を振動させる
から、オシロスコープ6には、図示したように時間T1
のずれをもって2つの振動波形が表示される。また、反
射振動波は薄膜試料2内での伝播距離が長いため減衰す
ることになり、透過振動波の振幅W1と比較してその振
幅W2は小さくなる。
【0014】上記のようにして得られた透過振動波と反
射振動波の位相差(=時間T1)と、両振動波の振幅W
1,W2の比である減衰率(W2/W1)とから、薄膜
試料2の密度をρ、超音波の音速をv、吸収係数をα、
角周波数をωとすると、弾性率E及び損失弾性率E”は
次の計算式によって導出される。 E =ρv2 E”=2ρv2 ・(αv/ω) これらの算出処理を自動化するためには、振動検出子4
からの出力信号をA/Dコンバータ8を介してマイクロ
コンピュータ9に入力し、その演算結果をCRT10、
あるいはプリンタに出力させればよい。
【0015】なお、上記のように透過振動波と反射振動
波との位相差及びそれぞれの振幅を測定するには、薄膜
試料2内に振動波が1波長以上存在することが必要とな
る。現時点で入手できる超音波振動子3の最大発振周波
数は約100MHzであるから、例えば薄膜試料2が高
分子材料であるときにはその波長は20μm程度にな
り、したがって厚みDが20μm以上の膜厚をもった薄
膜試料についての粘弾性を測定することが可能となる。
【0016】図2は、次数が異なる反射振動波の相互間
の位相差及びそれぞれの振幅を測定する装置を示してい
る。この場合には、薄膜試料2の一方の面2aだけに超
音波振動子12を圧着させ、この超音波振動子12で面
2aに振動を与えるとともに、面2bで反射して面2a
に戻ってきた反射振動波を電気振動として検出する。実
線で示した一次の反射振動波と、破線で示した二次の反
射振動波との位相差はオシロスコープ6に示した時間T
2で検出でき、減衰率は(W4/W3)で検出できるか
ら、同様にして薄膜試料2の粘弾性を求めることができ
る。もちろん、3次,4次等の反射振動波を対象にして
位相差,減衰率を測定することも可能である。
【0017】図3は、図1の測定装置を用いて透過振動
波と反射振動波との位相差を測定した結果を表してい
る。薄膜試料2としてポリエチレンテレフタレートを用
い、超音波振動子3の発振周波数を100MHzとし、
厚みDを変えながら位相差の変動を測定した。この測定
では、特に薄膜試料2に対する超音波振動子3,4の押
圧力を制御していないが、測定結果から明らかなように
膜厚Dと位相差Tとの間には相関が確認され、実用上、
前記押圧力の調節を不要であることが分かる。
【0018】薄膜試料2の粘弾性をさらに高精度に測定
するには薄膜材料に加わる圧力を一定に維持することが
有効で、このためには図4あるいは図5に示す装置を用
いるのが効果的である。なお、これらの図中、前述の実
施形態に共通する部材については同符号を付してある。
【0019】図4において、薄膜試料2に振動を与える
超音波振動子3は、架台16に保持された圧力調整器1
7の先端に取り付けられ、他方の超音波振動子4は圧力
センサー18を介して架台16に保持されている。圧力
調整器17は、調整ダイヤル17aを回すことによりバ
ネ17bの付勢力を調節して押圧ロッド17cに対する
圧力を変化させることができ、これにより薄膜試料2に
対する超音波振動子3,4の圧力が調節される。圧力セ
ンサー18から得られる信号はドライバ19に入力さ
れ、サーボモータ20によって調整ダイヤル17aが回
される。これにより、薄膜試料2に加わる圧力を一定に
維持することができる。
【0020】押圧ロッド17cの端部には膜厚センサー
22のプローブ22aが接触しており、プローブ22a
の出入りにより測定中における薄膜試料2の膜厚変化を
測定することが可能となっている。そして、膜厚センサ
ー22で得られた膜厚の変化に関するデータは、デジタ
ルデータとしてマイクロコンピュータ9に入力される。
マイクロコンピュータ9は、超音波振動子4からの透過
振動波,反射振動波,の各々の電気信号に基づいて位相
差,減衰率を算出し、またこの算出過程では膜厚の変化
に対応した補正処理、例えば補正後の厚みをD、補正前
の厚みをd、膜厚の変化値をΔdとしたとき、「D=d
+Δd」などの補正を行う。この測定装置によれば、薄
膜試料2に対する圧力を一定に保って位相差,減衰率を
測定し、しかも得られた測定値に対しては、測定中にお
ける薄膜試料の膜厚変化に応じた補正を加えることが可
能となる。
【0021】図5は、膜厚の変化に応じた補正処理を加
えた位相差Tの値と薄膜試料2の膜厚との相関を表すグ
ラフであるが、図3に示した測定結果と比較して、明ら
かに測定精度が良化していることが分る。なお図6は、
図2に示した測定装置と同様に、1個の超音波振動子1
2を用い、次数が異なる反射振動波相互の位相差,減衰
率を測定する装置を示したもので、圧力調整器17,圧
力センサー18,膜厚センサー22等の構成は図4の実
施形態のものと同様である。
【0022】薄膜試料の粘弾性について、その温度依存
性を図4の測定装置を利用して測定するときには、例え
ば図7に示したように、薄膜試料2と超音波振動子3,
4との間に保持部材25,26を介在させる。この保持
部材25,26は熱伝導率が小さく(例えば1.5W/
(cm・°C)以下)、かつ振動の吸収性が低い(例え
ばヤング率で20・1010Pa以下)材料で作られ、こ
れには例えばガラス,水晶,石英ガラス等が適してい
る。
【0023】保持部材25,26で薄膜試料2を保持し
た上で、薄膜試料2を取り囲むように炉27が設置され
る。炉27にはヒータ28,温度センサー29が組み込
まれ、薄膜試料2を適当な温度に熱することができ、そ
の温度データは温度センサー29で検出される。通常、
超音波振動子3,4の耐熱温度は100℃前後であるた
め、薄膜試料2と超音波振動子3,4を密着させた場合
には、薄膜試料2を100℃以上に加熱することができ
なくなるが、図7のようにすれば、超音波振動子3,4
に影響を与えることなく、薄膜試料2を200℃程度ま
で加熱することが可能となる。そして、温度センサー2
9からの温度データを図4に示したマイクロコンピュー
タ9に入力することによって、薄膜試料2の粘弾性の温
度変化に対する知見を得ることができる。
【0024】また、保持部材25,26の表面が平滑で
あると、振動波が保持部材25,26の内面で反射しや
すく、測定しようとする振動波の他に、保持部材25,
26の内面反射による遅れ波が生じて測定の妨げになり
やすい。これを解決するには、図示したように保持部材
25,26の表面にネジ状の溝30を刻み込むのが有効
である。ネジ状の溝30は、保持部材25,26の内部
から表面に向かう振動波を吸収してしまう作用をもつの
で、測定ノイズとなる不要な振動波を除去することがで
きるようになる。なお、図8は、一個の超音波振動子1
2を用い、次数の異なる反射振動波をもとにして測定を
行う場合の例を示しており、図7と共通の部材等につい
ては同符号を付した。
【0025】
【発明の効果】上述のように、本発明方法によれば、薄
膜試料の厚み方向についての粘弾性を、透過振動波と反
射振動波、あるいは次数の異なる反射振動波相互間の位
相差,減衰率をもとに正確に測定することが可能とな
る。そして薄膜試料に加わる圧力を一定に維持し、また
測定中の膜厚の変化を考慮して補正を行うことによっ
て、その測定精度を向上させることができる。さらに、
従来では超音波振動子の耐熱性の点で、薄膜試料をあま
り高い温度にして測定をすることができなかったが、薄
膜試料と超音波振動子との間に熱伝導率が小さく、振動
吸収性の低い保持部材を介在させることによって、より
温度が高い条件下でも薄膜試料の粘弾性を測定すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明測定装置の原理的構成を示す概略図であ
る。
【図2】本発明測定装置の他の例を示す概略図である。
【図3】図1の測定装置を用いた膜厚−位相差の測定結
果を示すグラフである。
【図4】圧力調整器及び膜厚センサーを組み込んだ本発
明測定装置の原理的構成を示す概略図である。
【図5】図4の測定装置を用いた膜厚−位相差の測定結
果を示すグラフである。
【図6】圧力調整器及び膜厚センサーを組み込んだ本発
明測定装置の他の例を示す概略図である。
【図7】炉を用いた測定を行う際の薄膜試料保持部の構
造を示す概略図である。
【図8】薄膜試料保持部材の他の例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
2 薄膜試料 3,4,12 超音波振動子 6 オシロスコープ 9 マイクロコンピュータ 17 圧力調整器 18 圧力センサー 22 膜厚センサー 25,26 保持部材 27 炉

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜試料の厚み方向に振動を与え、その
    透過振動波と反射振動波あるいは次数が異なる反射振動
    波どうしの位相差及びそれぞれの振幅を測定し、これら
    の測定値から薄膜試料中における振動の伝播速度及び減
    衰率を求め、これらの値から薄膜試料の粘弾性を求める
    ことを特徴とする薄膜の粘弾性測定方法。
  2. 【請求項2】 前記位相差及び振幅の測定中に薄膜試料
    に加わる圧力を制御することを特徴とする請求項1記載
    の薄膜の粘弾性測定方法。
  3. 【請求項3】 前記位相差及び振幅の測定中に薄膜試料
    の厚みの変化を検出し、この検出値により補正を加えて
    薄膜試料の粘弾性を求めることを特徴とする請求項1又
    は2記載の薄膜の粘弾性測定方法。
  4. 【請求項4】 薄膜試料の厚み方向に振動を与え、その
    透過振動波と反射振動波あるいは次数が異なる反射振動
    波どうしの位相差及びそれぞれの振幅を測定し、これら
    の測定値から薄膜試料中における振動の伝播速度及び減
    衰率を求め、これらの値から薄膜試料の粘弾性を求める
    薄膜の粘弾性測定方法において、 前記薄膜試料に振動を与える振動子と薄膜試料との間に
    熱伝導率が低く振動の吸収性が小さい保持部材を介在さ
    せるとともに、薄膜試料の温度を変化させて薄膜試料の
    粘弾性を求めることを特徴とする薄膜の粘弾性測定方
    法。
  5. 【請求項5】 前記保持部材の外表にネジ状の溝が形成
    されていることを特徴とする請求項4記載の薄膜の粘弾
    性測定方法。
  6. 【請求項6】 薄膜試料の厚み方向に超音波振動を加え
    る振動子と、薄膜試料の透過振動波もしくは薄膜試料の
    反射振動波に応答して電気信号を出力する振動検出子
    と、この振動検出子からの電気信号を受け、透過振動波
    と反射振動波もしくは次数が異なる反射振動波どうしの
    位相差及びそれぞれの振幅を測定する測定手段と、この
    測定手段で得られた測定値情報に基づき薄膜試料の粘弾
    性を算出する演算手段とを備えたことを特徴とする薄膜
    の粘弾性測定装置。
  7. 【請求項7】 薄膜試料の厚み方向に超音波振動を加え
    る振動子と、薄膜試料の透過振動波もしくは薄膜試料の
    反射振動波に応答して電気信号を出力する振動検出子
    と、薄膜試料と前記振動子及び薄膜試料と前記振動検出
    子との間に配設され、熱伝導率が小さく超音波振動の伝
    達効率が高い保持部材と、前記薄膜試料を包み込むよう
    に設けられ、薄膜試料を所定の温度に維持する炉と、前
    記振動検出子からの電気信号を受け、透過振動波と反射
    振動波もしくは次数が異なる反射振動波どうしの位相差
    及びそれぞれの振幅を測定する測定手段と、炉内温度を
    検出する温度計と、前記測定手段からの測定値情報及び
    温度計からの温度情報に基づき、薄膜試料の粘弾性を算
    出する演算手段とからなることを特徴とする薄膜の粘弾
    性測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007052601A1 (ja) * 2005-10-31 2007-05-10 Omron Corporation 粘弾性特性測定装置および粘弾性測定方法、ならびにプロセス装置
JP2020056639A (ja) * 2018-10-01 2020-04-09 富士電機株式会社 圧力計測装置

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