JP7150639B2 - 接点部材およびその製造方法、ならびに押釦スイッチ用部材 - Google Patents

接点部材およびその製造方法、ならびに押釦スイッチ用部材 Download PDF

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Description

本発明は、接点部材およびその製造方法、ならびに当該接点部材を備える押釦スイッチ用部材に関する。
押釦スイッチ用部材に用いられる接点部材としては、従来から、耐食性や導電性を高めるべく、洋白(Cu/Zn/Niの合金)、NiあるいはSUS等に貴金属を被覆した金属板をエラストマーと一体成形したものが広く用いられている。かかる接点部材は、耐食性と導電性に優れている反面、金属板自体の高い剛性に起因して、接点と回路基板の電極との間に異物が存在している場合には非接触状態となり、導通不良を生じることが少なくない。
このような導通不良を防止するため、回路基板上の電極に対して弾性的に接離可能な接点部材として、金属製の薄板に孔をあけたもの、シリコーンゴムに金網を貼り付けたもの、さらにはその金網に金網とは異種の金属をコートしたものが、従来から知られている(例えば、特許文献1~3を参照)。
特開2004-342539号公報 特開2012-185956号公報 特開2014-240058号公報
多数の孔を設けた金属板あるいは金網をシリコーンゴムに貼り付けた接点部材は、孔に異物を取り込むことができる点で、ある程度、導電不良の改善にはつながる。しかし、数Nレベルの操作力で使用される押釦スイッチにおいては、接点部材のさらなる柔軟性が要求されている。また、金網を備える接点部材は、互いに交差する部分が突出するため、当該突出した部分でのみ電極に接触する。このため、安定した導通を得るためにさらなる改良の要求がある。
本発明は、上記の要求に応えること、すなわち、軽い押圧で操作する押釦スイッチ用部材でも、異物の存在による導通不良を低減でき、より安定した導通が得られるようにすることを目的とする。
(1)上記目的を達成するための接点部材は、ゴム状弾性体からなる一方の面にシート状の接点を備える接点部材であって、前記接点は、非金属繊維のシートと、前記シートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に備えられる1または2以上の第1金属層と、前記第1金属層の外側に備えられ前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層と、を備える。
(2)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記非金属繊維を樹脂繊維とする。
(3)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記非金属繊維として、PET、PI、PPS、PEEK、LCP、PBTおよびPAの少なくとも1つの繊維を含む。
(4)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記非金属繊維をガラス繊維とする。
(5)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記非金属繊維を非金属繊維の単繊維を複数本束ねた繊維とする。
(6)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記シートは、非金属繊維の編物体であって、前記シートの厚さ方向に貫通する孔を複数備える。
(7)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記第1金属層および/または前記第2金属層は、前記シートの両面に備えられ、前記シートの少なくとも一部の前記孔を通じて前記両面を接続するように形成されている。
(8)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記第1金属層は、前記シートに近い側から、銅の層およびニッケルの層の少なくとも2層を含む。
(9)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記ゴム状弾性体は、少なくとも前記接点を固定する側に、金属接着性ゴムを備える。
(10)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記接点と前記ゴム状弾性体との間に、プライマー層を備える。
(11)一実施形態に係る接点部材の製造方法は、上述のいずれか1つの接点部材を製造する方法であって、前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、金属接着性ゴムの完全硬化前の段階にある硬化性金属接着性ゴム組成物に貼り付ける第1接点貼付工程と、前記硬化性金属接着性ゴム組成物を硬化する金属接着性ゴム硬化工程と、前記金属接着性ゴムと前記ゴム状弾性体とを貼り付けるゴム状弾性体貼付工程と、を含む。
(12)一実施形態に係る接点部材の製造方法は、上述のいずれか1つの接点部材を製造する方法であって、前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、プライマーを挟んで、前記ゴム状弾性体の完全硬化前の段階にある硬化性ゴム組成物に貼り付ける第2接点貼付工程と、前記接点を貼り付けた前記硬化性ゴム組成物を金型に入れて加熱成形する金型成形工程と、を含む。
(13)一実施形態に係る接点部材の製造方法は、上述のいずれか1つの接点部材を製造する方法であって、前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、前記ゴム状弾性体の完全硬化前の段階にあるシート状の硬化性ゴム組成物に貼り付ける第3接点貼付工程と、前記第3接点貼付工程を経た貼付体を硬化する硬化工程と、を含む。
(14)一実施形態に係る押釦スイッチ用部材は、キートップと、前記キートップの径方向外側に固定されるドーム部と、前記ドーム部の内側に固定される接点部材とを備え、前記接点部材は、前記キートップの天面からの押圧を受けて前記ドーム部が変形した際に、前記キートップの押圧方向に位置する電極と接触可能な上述のいずれか1つの接点部材である。
本発明によれば、軽い押圧で操作する押釦スイッチ用部材でも、異物の存在による導通不良を低減でき、より安定した導通が得られる。
図1は、本発明の実施形態に係る押釦スイッチ用部材を回路基板上に配置した状況の縦断面図を示す。 図2は、本発明の第1実施形態に係る接点部材の平面図および該平面図中の領域Bの拡大図をそれぞれ示す。 図3は、図2の平面図のA-A線断面図および該断面図中の領域Cの拡大図をそれぞれ示す。 図4は、本発明の第2実施形態および第3実施形態に係る各接点部材の断面図であって、図3の領域Cと同視の断面図をそれぞれ示す。 図5は、本発明の第4~第6実施形態に係る各接点部材の断面図であって、図3の領域Cと同視の断面図をそれぞれ示す。 図6は、本発明の第1~第3実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。 図7は、本発明の第4実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。 図8は、本発明の第5実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。 図9は、本発明の第6実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。
次に、本発明の好適な各実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
<1.押釦スイッチ用部材>
図1は、本発明の実施形態に係る押釦スイッチ用部材を回路基板上に配置した状況の縦断面図を示す。
図1に示すように、押釦スイッチ用部材10は、回路基板11上に配置され、押釦スイッチ用部材10から回路基板11への方向(図1の下方向)及びその逆方向(図1の上方向)に弾性的に往復可動する部材である。押釦スイッチ用部材10は、キートップ4と、キートップ4の径方向外側に固定されるドーム部5と、ドーム部5の内側に固定される接点部材1と、を備える。接点部材1は、キートップ4の天面からの押圧を受けてドーム部5が変形した際に、キートップ4の押圧方向に位置する電極12,13と接触可能である。
より具体的には、この実施形態に係る押釦スイッチ用部材10は、略直方体若しくは略円柱形状のキートップ4と、キートップ4の径方向外側にスカート形状に接続されるドーム部5と、ドーム部5よりも上記径方向外側に接続されていて回路基板11に固定されるフランジ部6とを備える。なお、ドーム部5は、キートップ4側に凸の椀弧形状(カップ形状ともいう)の部材でも良い。キートップ4は、回路基板11と対向する下面に、回路基板11の方向に突出する下方突出部7を備える。回路基板11は、下方突出部7と対向する位置に、互いに非接触状態の複数の電極12,13を備える。下方突出部7は、その先端であって電極12,13と接続可能な位置に接点部材1を接続している。接点部材1は、ゴム状弾性体3の一方の面(下方突出部7と反対側の面)に、シート状の接点2を備える。
キートップ4の天面から回路基板11に向けて押圧していないときには、接点部材1の接点2と電極12,13とは非接触状態を維持している。キートップ4の天面から回路基板11に向けて押圧していき、その押圧がある閾値を超えたときには、ドーム部5が変形(座屈変形する場合もある)して、接点2が電極12,13に接触する。この接触によって、スイッチがON(若しくはOFF)となる。キートップ4への押圧を解除すると、ドーム部5は自身の弾性力によって元の形状に戻るため、キートップ4は上昇する。この結果、接点2は、電極12,13から離れる。
押釦スイッチ用部材10は、この実施形態では、ゴム材料にて一体成形された部材である。しかし、押釦スイッチ用部材10は、ゴム材料にて一体成形された部材ではなく、少なくともドーム部5のみをゴム材料で形成されていれば、如何なる材料で構成されていても良い。押釦スイッチ用部材10を構成するゴム材料としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)あるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等を用いるのが好ましい。上記材料の候補の内では、特に、シリコーンゴムが好ましい。
<2.接点部材>
2.1 第1実施形態
図2は、本発明の第1実施形態に係る接点部材の平面図および該平面図中の領域Bの拡大図をそれぞれ示す。図3は、図2の平面図のA-A線断面図および該断面図中の領域Cの拡大図をそれぞれ示す。
接点部材1は、ゴム状弾性体3の一方の面にシート状の接点2を備える。接点2は、非金属繊維からなるシート25と、シート25の少なくともゴム状弾性体3と反対側の面に備えられる1または2以上の第1金属層26,27と、第1金属層26,27の外側に備えられ第1金属層26,27よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層28と、を備える。シート25は、それ自体が金属を含まず、好ましくは、その体積の大部分(50体積%を超える比率)の材料として非金属の繊維を含む。したがって、例えば、シート25は、繊維以外に、粒状形態の物を含んでいても良い。非金属繊維は、非金属、より詳細には、ガラス繊維、樹脂繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)などの繊維)、炭素繊維(グラファイト繊維を含む)、セラミック繊維あるいは木材の主成分から成る繊維の1または2以上を含む。上記の非金属繊維の中では、樹脂繊維またはガラス繊維がより好ましい。
シート25は、好ましくは、複数本の非金属繊維を縦横に編んで形成された編物体である。編物体は、好ましくは、シート25の厚さ方向に貫通する孔21を複数備える、いわゆるメッシュ状のシートである。接点2は、シート25の少なくともゴム状弾性体3と反対側の面、より好ましくはシート25の厚さ方向両面に、複数の金属層26,27,28を積層した形態を有する。接点2は、縦横に編まれた非金属繊維に金属層26,27,28を備える金属コート繊維20から構成されている。金属コート繊維20は、縦の金属コート繊維20aと横の金属コート繊維20bとを総称したものである。接点2は、孔21を備える方が好ましいが、孔21を備えていなくとも良い。また、非金属繊維は、好ましくは、非金属製の単繊維22を複数本束ねた繊維である。
第1金属層26,27および第2金属層28は、好ましくは、シート25の両面に備えられており、シート25の少なくとも一部の孔21を通じて当該両面を接続するように形成されている。第1金属層26,27は、好ましくは、シート25に近い側から、銅の層26、ニッケルの層27の少なくとも2層を含む。第2金属層28は、ニッケルの層27上に形成されている。銅の層26は、好ましくは、めっき層であり、より好ましくは、無電解めっき層に電解めっき層を施した二層から成る。ニッケル層27は、好ましくは、めっき層である。ニッケル層27および第2金属層(貴金属層ともいう)28は、シート25の厚さ方向両面ではなく、ゴム状弾性体3と反対側の面のみに形成されていても良い。ここで、貴金属は、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)またはオスミウム(Os)の一種若しくは複数の合金、または当該一種を含む合金をいう。一例として、貴金属は、好ましくは、金(Au)および/またはルテニウム(Ru)である。また、別の好適な例として、貴金属は、Auに微量のNiを含むAu-Ni合金、またはAuに微量のCoを含むAu-Co合金でも良い。
以下、第1金属層26,27および第2金属層28をめっき層とする例で各厚さの好適な範囲を説明する。シート25の両面に、銅の層26として、無電解銅めっき層と電解銅めっき層の2層を形成する場合、無電解銅めっき層は、シート25の表裏両面の合算として、好ましくは0.02~4.00μmの厚さの範囲、より好ましくは0.20~2.00μmの厚さの範囲で形成される。また、電解銅めっき層は、無電解銅めっき層上に、表裏両面の合算として、好ましくは10.00~100.00μmの厚さの範囲、より好ましくは20.00~60.00μmの厚さの範囲で形成される。ニッケルめっき層は、電解銅めっき層上に、表裏両面の合算として、好ましくは1.00~20.00μmの厚さの範囲、より好ましくは2.00~10.00μmの厚さの範囲で形成される。金めっき層は、ニッケルめっき層上に、表裏両面の合算として、好ましくは0.02~3.00μmの厚さの範囲、より好ましくは0.10~2.00μmの厚さの範囲で形成される。各めっき層は表裏において略同一の厚みであることが望ましい。
また、シート25の片面に、銅の層26として、無電解銅めっき層と電解銅めっき層の2層を形成する場合、無電解銅めっき層は、シート25の片面に、好ましくは0.01~2.00μm、より好ましくは0.10~1.00μmの厚さの範囲で形成される。電解銅めっき層は、無電解銅めっき層上に、好ましくは5.00~50.00μm、より好ましくは10.00~30.00μmの厚さの範囲で形成される。ニッケルめっき層は、電解銅めっき層上に、好ましくは0.50~10.00μm、より好ましくは1.00~5.00μmの厚さの範囲で形成される。金めっき層は、ニッケルめっき層上に、好ましくは0.01~1.50μm、より好ましくは0.05~1.00μmの厚さの範囲で形成される。
金属コート繊維20aは、この実施形態では、シート25に対して金属層26,27,28を多層に形成していくことで得られる。金属コート繊維20bも同様である。ただし、シート25ではなく、非金属繊維に対して金属層26,27,28を多層に形成し、その後、金属層26,27,28を形成した非金属繊維を格子状に編んで、接点2を完成しても良い。また、単繊維22に対して金属層26,27,28を多層に形成した後、当該単繊維を束ねてより太い繊維を成し、最後に当該太い繊維を格子状に編んで、接点2を完成しても良い。この実施形態では、シート25に対して金属層26,27,28を多層に形成していくことにより、接点2を完成する手法を採用している。この実施形態では、接点2は、ゴム状弾性体3との間に、金属接着性ゴム31を挟んで、ゴム状弾性体3に固定されている。金属接着性ゴム31は、好ましくは、金属接着性シリコーンゴムである。「金属接着性ゴム」は、金属に接着しやすいゴムであって、例えば、KE-971TU(信越化学工業株式会社製)で例示されるシリコーンゴムコンパウンド100質量部に、付加型の架橋剤(製品名:C-25A、同上社製)1.0質量部および付加型の架橋剤(製品名:C―25B、同上社製)0.5質量部と、エポキシ系のシランカップリング剤(製品名:KBM-403、同上社製)1.0質量部と、を添加・混練することで得られる。なお、エポキシ系接着助剤(製品名:X-93-3046、同上社製)2.0質量部を、更に添加・混練してもよい。接点部材1は、領域Cにおいて、ゴム状弾性体3、金属接着性ゴム31、第2金属層28、ニッケルの層27、銅の層26、シート25、銅の層26、ニッケルの層27、第2金属層28の順に積層した構造を有する。
2.2 第2~第6実施形態
図4は、本発明の第2実施形態および第3実施形態に係る各接点部材の断面図であって、図3の領域Cと同視の断面図をそれぞれ示す。図5は、本発明の第4~第6実施形態に係る各接点部材の断面図であって、図3の領域Cと同視の断面図をそれぞれ示す。これらの実施形態において、第1実施形態と同じ部材については、同じ符号を付して、重複した説明を省略する。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る接点部材1aは、第1実施形態に係る接点部材1のゴム状弾性体3を金属接着性ゴム31とした部材である。接点2の構成は、第1実施形態と同様である。ゴム状弾性体3を金属接着性ゴム31とすることによって、第1実施形態において使用していた金属接着性ゴム31は使用していない。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る接点部材1bは、第1実施形態に係る接点部材1の金属接着性ゴム31をプライマー層32に変更した部材である。接点2の構成は、第1実施形態と同様である。プライマー層32を接点2とゴム状弾性体31との間に介在させても、接点2をゴム状弾性体3に強固に固定できる。なお、プライマー層32に代えて、接着剤の層を用いても良い。
(第4実施形態)
第4実施形態に係る接点部材1cは、第1実施形態に係る接点部材1における接点2のゴム状弾性体3側の第2金属層28を形成せずに、ニッケルの層27を、金属接着性ゴム31を介在させてゴム状弾性体3に固定した部材である。接点2のゴム状弾性体3と反対側の面のみに第2金属層28を形成しても、接点2は、その機能を損なわない。
(第5実施形態)
第5実施形態に係る接点部材1dは、第4実施形態に係る接点部材1における接点2の第2金属層28とニッケルの層27との間にPd-Ni合金層29aを挟んだ部材である。Pd-Ni合金は、金に比べて抵抗が大きいが、Pd-Ni合金層29aを介在させることによって、第2金属層(金の層)28を薄くできるので、低コスト化を図ることができる。
(第6実施形態)
第6実施形態に係る接点部材1eは、第4実施形態に係る接点部材1における接点2の錫の層29bの上に、第2金属層28としてのルテニウムの層28aを覆った部材である。接点部材1eを電極12,13に接触させた際には、ルテニウムの層28aが電極12,13に接触する。金の代替としてルテニウムの層28aを、錫の層29bに積層することによって、低コスト化を図ることができると共に、接点2の表面の耐溶融性を高めることができる。
<3.接点部材の製造方法>
図6は、本発明の第1~第3実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。
3.1 第1実施形態
本願では、「ゴム状弾性体」は、金属接着性ゴム31を別途用いる場合を除き、「金属接着性ゴム」を包含するように広義に解釈される。
第1実施形態に係る接点部材の製造方法は、図6のフローAに示す方法である。フローAに示される接点部材の製造方法は、第1金属層形成工程(S101)と、第2金属層形成工程(S102)と、第1接点貼付工程(S103)と、金属接着性ゴム硬化工程(S104)と、ゴム状弾性体貼付工程(S105)と、を含む。
第1金属層形成工程(S101)
この工程は、非金属繊維からなるシート25の少なくともゴム状弾性体3と反対側の面に、1または2以上の第1金属層26,27を形成する工程である。Pd-Ni合金層29aを形成する場合には、第1金属層27の表面に、さらに第1金属層としてのPd-Ni合金層29aを形成する。これは、以後の実施形態でも同様である。シート25の厚さ方向両面に、第1金属層26,27を形成することもできる。この工程において、好ましくは、非金属繊維を格子状に編んだ状態のシート25の片面若しくは両面に銅の層26を形成し、銅の層26の上にニッケルの層27を形成する。第1金属層26,27の形成方法としては、好ましくは、めっきを挙げることができる。銅の層26は、無電解めっきの上に、電解めっきを行うことで形成しても良い。第1金属層26,27は、めっき以外に、CVD法、蒸着、スパッタリング等の方法により形成されても良い。上記の内容は、以後の実施形態における第1金属層26,27の形成でも同様である。
第2金属層形成工程(S102)
この工程は、第1金属層26,27の外側に、第1金属層26,27よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層28を形成する工程である。これは、以後の実施形態でも同様である。第2金属層28は、ゴム状弾性体3と反対側の面のみに形成されても良いが、シート25の厚さ方向両面に形成されても良い。第2金属層28の形成方法としては、好ましくは、めっきを挙げることができるが、めっき以外に、CVD法、蒸着、スパッタリング等の方法により形成されても良い。第2金属層28は、異種貴金属の2以上の層からなるものでも良い。上記の内容は、以後の実施形態における第2金属層28の形成でも同様である。
第1接点貼付工程(S103)
この工程は、第2金属層形成工程(S102)を経た接点2を、金属接着性ゴム31の完全硬化前の段階にある硬化性金属接着性ゴム組成物に貼り付ける工程である。この工程では、硬化性金属接着性ゴム組成物を離型フィルムに分出し後に、シートカットを経て、樹脂フィルム(例えば、PETフィルム)の間に、接点2/硬化性金属接着性ゴム組成物/離型フィルムの積層体を挟むことができる。さらに、その後、樹脂フィルムにて挟まれた積層体を、ピンチロールの間に通すこともできる。離型フィルムとしては、フッ素樹脂フィルム、あるいはPETフィルムの表面に離型剤を塗布したものを好適に用いることができる。なお、硬化性金属接着性ゴム組成物は、金属接着性ゴム31の完全硬化前の状態にある限り、その架橋度、硬度等の如何を問わない。
金属接着性ゴム硬化工程(S104)
この工程は、硬化性金属接着性ゴム組成物を硬化する工程である。この工程は、主として硬化性金属接着性ゴム組成物を硬化させる一次加硫化工程と、当該一次加硫化工程より高温にて接点2と金属接着性ゴム31との接着を主として行う二次加硫化工程と、の2つの工程を含んでも良い。
ゴム状弾性体貼付工程(S105)
この工程は、金属接着性ゴム31とゴム状弾性体3とを貼り付ける工程である。貼り付けは、接着剤などを用いて行うのが好ましい。接着剤は、予め、ゴム状弾性体3に印刷することもできる。
ゴム状弾性体貼付工程(S105)の後に、接点部材の大きさに打ち抜く工程を行っても良い。
3.2 第2実施形態
第2実施形態に係る接点部材の製造方法は、図6のフローBに示す方法である。フローBに示される接点部材の製造方法は、第1金属層形成工程(S201)と、第2金属層形成工程(S202)と、第2接点貼付工程(S203)と、金型成形工程(S204)と、を含む。
第1金属層形成工程(S201)および第2金属層形成工程(S202)は、第1実施形態における第1金属層形成工程(S101)および第2金属層形成工程(S102)と同様であるため、重複した説明を省略する。
第2接点貼付工程(S203)
この工程は、第2金属層形成工程(S202)を経た接点2を、プライマーを挟んで、ゴム状弾性体3の完全硬化前の段階にある硬化性ゴム組成物に貼り付ける工程である。この工程では、硬化性ゴム組成物に接点2を貼り付ける前に、例えば、接点2をフィルム上に貼り、フィルムと反対側にプライマーを塗布し、プライマーの乾燥後に、フィルムを剥がして、さらに高い温度で加温しても良い。なお、硬化性ゴム組成物は、ゴム状弾性体3の完全硬化前の状態にある限り、その架橋度、硬度等の如何を問わない。
金型成形工程(S204)
この工程は、接点2を貼り付けた硬化性ゴム組成物を金型に入れて加熱成形する工程である。この工程では、金型内の成形対象物は、好ましくは圧縮加熱される。
金型成形工程(S204)の後に、接点部材の大きさに打ち抜く工程を行っても良い。
また、第2実施形態では、ゴム状弾性体3に代えて、金属接着性ゴム31を用いることもできる。その場合、第2接点貼付工程(S203)は、第2金属層形成工程(S202)を経た接点2を、金属接着性ゴム31の完全硬化前の段階にある硬化性金属接着性ゴム組成物に貼り付ける工程となる。
3.3 第3実施形態
第3実施形態に係る接点部材の製造方法は、図6のフローCに示す方法である。フローCに示される接点部材の製造方法は、第1金属層形成工程(S301)と、第2金属層形成工程(S302)と、第3接点貼付工程(S303)と、硬化工程(S304)と、を含む。
第1金属層形成工程(S301)および第2金属層形成工程(S302)は、第1実施形態における第1金属層形成工程(S101)および第2金属層形成工程(S102)と同様であるため、重複した説明を省略する。
第3接点貼付工程(S303)
この工程は、第2金属層形成工程(S302)を経た接点2を、ゴム状弾性体3の完全硬化前の段階にあるシート状の硬化性ゴム組成物に貼り付ける工程である。シート状の硬化性ゴム組成物が半硬化状態にある点で、この工程は、第2実施形態における第2接点貼付工程(S203)と異なる。
硬化工程(S304)
この工程は、第3接点貼付工程(S303)を経た貼付体を硬化する工程である。この工程は、主として硬化性ゴム組成物を硬化させる一次加硫化工程と、当該一次加硫化工程より高温にて接点2とゴム状弾性体3との接着を主として行う二次加硫化工程と、の2つの工程を含んでも良い。
硬化工程(S304)の後に、接点部材の大きさに打ち抜く工程を行っても良い。
また、第3実施形態では、ゴム状弾性体3に代えて、金属接着性ゴム31を用いることもできる。その場合、第3接点貼付工程(S303)は、第2金属層形成工程(S302)を経た接点2を、金属接着性ゴム31の完全硬化前の段階にあるシート状の硬化性金属接着性ゴム組成物に貼り付ける工程となる。
3.4 第4実施形態
図7は、本発明の第4実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。
第4実施形態は、第1実施形態のフローAを含むより具体的な形態である。また、第4実施形態およびこれ以降の実施形態では、シート25を「ガラス繊維メッシュ布」として説明する。また、ゴム状弾性体3および金属接着性ゴム31をシリコーン系ゴムとする前提で説明する。
まず、ガラス繊維メッシュ布の厚さ方向両面に、銅めっきを施し、その後にニッケルめっきを施す。この工程は、第1実施形態における第1金属層形成工程(S101)に相当する。次に、ニッケルめっきの上から金めっきを施す。金めっきも、ニッケルメッキと同様、上記厚さ方向両面に対して行われる。この工程は、第1実施形態における第2金属層形成工程(S102)に相当する。
上記工程と併行若しくは前後して、硬化後に金属接着性ゴム31となる硬化性金属接着性ゴム組成物を準備する。具体的には、離型フィルム上に当該組成物の分出しを行う(S110: 分出し工程)。続いて、分出し済みの離型フィルムを所定の大きさにカットする(S111: シートカット工程)。また、ポリエチレンテレフタレート製のフィルム(PETフィルム)を所定の大きさにカットする(S112: PETフィルムカット工程)。
次に、硬化性金属接着性ゴム組成物に、めっき後のガラス繊維メッシュ布(=接点2)を貼り合わせる(S103: 第1接点貼付工程)。次に、接点2側に別のPETフィルムを当てて、接点2/硬化性金属接着性ゴム組成物/離型フィルム/PETフィルムの積層体を作製して、2本のロール(ピンチロールという)の間を通す(S120: ロール間挿通工程)。次に、積層体の両面のPETフィルムを剥がして、一次加硫を行う(S104a: 一次加硫工程)。一次加硫は、主として、硬化性金属接着性ゴム組成物を硬化させるために行われ、例えば、125℃で30分間保持する条件で行われる。一次加硫後、離型フィルムが除去される(S104b: 離型フィルム除去工程)。続いて、二次加硫を行う(S104c: 二次加硫工程)。二次加硫は、主として、接点2と金属接着性ゴム31とを接着させるために行われ、例えば、230℃で120分間保持する条件で行われる。上記のS104aからS104cまでの工程は、第1実施形態における金属接着性ゴム硬化工程(S104)に相当する。
上記工程と併行若しくは前後して、ゴム状弾性体3に接着剤を印刷する(S130: 接着剤印刷工程)。ただし、印刷以外の手法にて接着剤をゴム状弾性体3上に供しても良い。続いて、PETフィルムを所定の大きさにカットする(S131: PETフィルムカット工程)。PETフィルム上のゴム状弾性体3における接着剤を印刷した面に、二次加硫後の積層体の金属接着性ゴム31側の面を貼り合わせる(S105: ゴム状弾性体貼付工程)。続いて、加熱処理を施した後(S140)、接点部材の大きさにカットするため、打ち抜きを行う(S150: 打ち抜き工程)。
3.5 第5実施形態
図8は、本発明の第5実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。
第5実施形態は、第2実施形態のフローBを含むより具体的な形態である。
まず、ガラス繊維メッシュ布の厚さ方向両面に、銅めっきを施し、その後にニッケルめっきを施す。この工程は、第2実施形態における第1金属層形成工程(S201)に相当する。次に、ニッケルめっきの上から金めっきを施す。金めっきも、ニッケルメッキと同様、上記厚さ方向両面に対して行われる。この工程は、第2実施形態における第2金属層形成工程(S202)に相当する。
次に、上記工程を経た接点2に、微粘着フィルムを貼り付ける(S210: 微粘着フィルム貼付工程)。次に、接点2の微粘着フィルムと反対側の面に、プライマーを塗布して、風乾する(S211: プライマー塗布工程)。続いて、微粘着フィルムを除去して、焼き付けを行う(S212: 焼き付け工程)。焼き付けの条件としては、一例として、200℃で10分間加熱する条件を挙げることができる。
上記工程と併行若しくは前後して、硬化後に金属接着性ゴム31となる硬化性金属接着性ゴム組成物を準備する。また、PETフィルムを所定の大きさにカットする(S221: PETフィルムカット工程)。当該組成物を混練して、PETフィルム上に分出しを行う(S220: 分出し工程)。
次に、硬化性金属接着性ゴム組成物に、めっき後のガラス繊維メッシュ布(=接点2)を貼り合わせる(S203: 第2接点貼付工程)。次に、S203を経た積層体を金型に入れて、圧縮加熱成形を行う(S204: 金型成形工程)。最後に、接点部材の大きさにカットするため、打ち抜きを行う(S230: 打ち抜き工程)。
3.6 第6実施形態
図9は、本発明の第6実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。
第6実施形態は、第3実施形態のフローCを含むより具体的な形態である。
まず、ガラス繊維メッシュ布の厚さ方向両面に、銅めっきを施し、その後にニッケルめっきを施す。この工程は、第3実施形態における第1金属層形成工程(S301)に相当する。次に、ニッケルめっきの上から金めっきを施す。金めっきも、ニッケルメッキと同様、上記厚さ方向両面に対して行われる。この工程は、第3実施形態における第2金属層形成工程(S302)に相当する。
上記工程と併行若しくは前後して、ゴムコンパウンドを計量して素練りを行う(S310: 計量・素練り工程)。次に、架橋剤1を計量し(S311: 第1計量工程)、S310を経たコンパウンドと混練する(S312: 第1混練工程)。次に、架橋剤2を計量し(S313: 第2計量工程)、S312を経たコンパウンドと混練する(S314: 第2混練工程)。次に、顔料を計量し(S315: 第3計量工程)、S314を経たコンパウンドと混練する(S316: 第3混練工程)。
上記工程と併行若しくは前後して、シランカップリング剤を計量し(S320: 第4計量工程)、助剤を計量し(S321: 第5計量工程)、シリカを計量し(S322: 第6計量工程)、各計量物を容器内で撹拌する(S323: 撹拌工程)。次に、撹拌物を、S316を経たコンパウンドと混練する(S324: 第4混練工程)。次に、S324を経た混練物をシーティング(シート形状に賦形)し、所定の大きさにカットし、冷蔵保管する(S325: シーティング工程)。
次に、S325を経たシート状の硬化性ゴム状弾性体組成物に、めっき後のガラス繊維メッシュ布(=接点2)を貼り合わせる(S303: 第3接点貼付工程)。この際、貼り合わせたものの両面側から、PETシートおよびゴムシートをそれぞれ貼り付けてリボンと称する積層体を作製し、所定の大きさに裁断する。この実施形態では、リボンの構成は、PETシート/シート状の硬化性ゴム状弾性体組成物/接点2/ゴムシートである。
次に、S303で作製したリボンを金型成形する(S304a: 金型成形工程)。この工程は、例えば、125℃で4分間保持する条件で行われる。成形後、PETシートおよびゴムシートが除去される。次に、シート状の硬化性ゴム状弾性体組成物/接点2の二次加硫を行う(S304b: 二次加硫工程)。二次加硫は、例えば、175℃で60分間保持する条件で行われる。上記のS304aとS304bの両工程は、第3実施形態における硬化工程(S304)に相当する。最後に、接点部材の大きさにカットするため、打ち抜きを行う(S330: 打ち抜き工程)。
<4.その他の実施形態>
以上、本発明の押釦スイッチ用部材、接点部材および接点部材の製造方法の各好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されず、種々変更実施可能である。
押釦スイッチ用部材10は、フランジ部6または下方突出部7を備えていなくとも良い。また、押釦スイッチ用部材10は、接点部材1に代えて、接点部材1a,1b,1c,1d,1eのいずれか1つを備えても良い。
非金属繊維からなるシート25は、非金属製の繊維にて形成されるシートであるが、非当該繊維を編んだ形態ではなく、当該繊維をランダムに絡ませたシート、あるいは当該繊維を紙漉きの要領でシート化したものでも良い。上述の実施形態では、第1金属層の構造は、銅の層26とニッケルの層27との2層構造、あるいはそれにPd-Ni合金層29aを加えた3層構造である。しかし、第1金属層を、4層以上の構造を有するものにしても良い。また、上述の実施形態では、第2金属層の構造は、金の層28の1層構造、あるいはルテニウムの層28aの1層構造である。しかし、第2金属層を、2層以上の構造を有するものにしても良い。なお、第2金属層28は、第1金属層26,27より低導電性の層とすることもできる。
また、非金属繊維からなるシート25へのめっき層は、シート25の片面のみに形成しても良い。また、接点の形状等のパターンで、貴金属製の第2金属層28のみを形成することもできる。これによって、接点部材の低コスト化を図ることができる。特に、接点の形状に合わせて、めっき層を、シート25の片面にΦ2~6mmのパターンで形成すると、接点部材のコストをより低減可能である。また、接点部材の接点として機能する側の面の形状は、円形のみならず、多角形あるいはストライプでも良い。さらに、無電解銅めっき、電解銅めっき、ニッケルめっきは、非金属繊維の両面に形成する他、当該繊維の片面のみに形成しても良い。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
1.実施例
本発明の実施例に係る接点部材は、以下の方法にて製造した。ガラス繊維シートには、有沢製作所社製の品名:1080NTを用いた。当該シートは、D450の使用糸から成り、約5μm径の単繊維を200本収束したものを、縦60本/インチ、横47本/インチの密度で格子状に編んだ形態を有していた。シートは、厚さ:約0.055mm、質量:48.5g/mであった。シートを構成する縦糸の幅は、0.25mmであった。また、シートを構成する横糸の幅は、0.312mmであった。シートに形成されたメッシュ孔は、縦:約0.17mm、横:約0.22mmの矩形の孔であった。
上記シートの片面に、無電解銅めっき層(厚さ:約0.12μm)、電解銅めっき層(厚さ:約12μm)、ニッケルめっき層(厚さ:約3μm)、金めっき層(厚さ:約0.06μm)の順に、めっき層を形成した。
次に、めっき後のシートに対して、接点部材の製造方法の第4実施形態のフローに従って、接点部材1を製造した。具体的な製造方法は、以下の通りである。まず、めっき後のシートを長さ280mm×幅70mmの大きさにカットした。上記工程と併行して、2本混練ロールを用いて、シリコーンゴムコンパウンド(製品名:KE-971TU、信越化学工業株式会社製)100質量部に、付加型の架橋剤(製品名:C―25A、同上社製)1.0質量部および付加型の架橋剤(製品名:C-25B、同上社製)0.5質量部と、エポキシ系のシランカップリング剤(製品名:KBM-403、同上社製)1.0質量部と、エポキシ系接着助剤(製品名:X-93-3046、同上社製)2.0質量部と、を添加・混練し、硬化後に金属と接着する金属接着性シリコーンゴム原料を作製した。この金属接着性シリコーンゴム原料を、表面にフッ素系の離型剤処理を施したPET系の離型フィルム上に、厚み0.1mm×幅330mmに分出した後、幅80mm×長さ330mmの大きさにカットした。このカットされたシートのゴム面に、280mm×70mmの大きさにカットしためっき後のシートを載せた。次に、この積層シートを幅90mm×長さ350mmの大きさのPETシートで挟んでピンチロールを通し、めっき後シートと金属接着性シリコーンゴム原料とを密着させた。次に、得られた密着体から、幅90mm×長さ350mmの大きさのPETシートを剥がして、乾燥機に入れ、125℃×30分間の加熱処理を行い、シリコーンゴムを硬化させた。次に、乾燥機から、加熱処理後のシートを取り出し、室温に戻してから離型フィルムを剥がした。その後、離型フィルムを剥がしたものを乾燥機に再度投入して、230℃×2時間の加熱処理を行って、金属接着性シリコーンゴムとめっき後シートとを一体接着した。
上記工程と併行して、2本混練ロールを用いて、シリコーンゴムコンパウンド(製品名:KE-971TU、同上社製)100質量部に、過酸化物系型の架橋剤(製品名:C-8、同上社製)2.0質量部を添加・混練した後、厚み1.10mm×幅342mmに分出した。次に、この分出しシートを幅46mm×長さ330mmの大きさにカットし、これを、幅90mm×長さ330mm×厚さ0.4mmの大きさのゴムシートを作製できるように作られた金型に投入し、165℃×10分間の加熱圧縮成形を行い、ゴムシートを作製した。次に、このゴムシートの片面において、KE-1800TA(同上社製)50質量部、KE-1800TB(同上社製)50質量部および制御剤(製品名:X-93-500、同上社製)0.2質量部を混合したものを、スクリーン印刷にて幅80mm×長さ300mmのエリアに約20μmの厚みに塗布した。この印刷範囲内に金属接着性シリコーンゴムとめっき後シートの一体接着品のシリコーンゴム側が印刷エリアと向かい合うように積層して密着させ、密着体を得た。次に、当該密着体を乾燥機に投入して、125℃×30分間の加熱処理を行い、密着体を強固に接着させた。次に、接着により得られたシートを、打ち抜き型を使用して直径Φ3mmの円板形状に打ち抜いて、接点部材を完成した。
次に、この接点部材を、ゴムスイッチを製造する為の金型の所定の位置に挿入し、ゴムスイッチ用のシリコーンゴム材料(製品名:SE4706U、ダウ・東レ株式会社製)100質量部にRC-4(ダウ・東レ株式会社製)0.5質量部を添加・混練して所定の大きさに分出ししたものを圧縮成形して(180℃×5分間)、上記接点部材が配置されたゴムスイッチを作製した。
2.比較例
比較例に係る接点部材は、プレート接点部材、プレス接点部材および金網接点部材の3種とした。各製造条件は、以下の通りである。
2.1 プレート接点部材
基材の金属箔には、厚み50μm×幅70mmの洋白(JIS C 7701)を用いた。上記洋白の両面に、電解めっき手法にてニッケルめっきを0.7μm厚に形成した後、片面に電解めっき手法にて金めっきを0.5μm層に形成した。めっき後のシートを長さ330mm×幅70mmの大きさにカットした。次に、めっき付き洋白のニッケルめっき面に金属とシリコーンゴムを接着するためのプライマー(製品名:プライマーNo4、信越化学工業株式会社製)を塗布し、30分間の風乾後、200℃×10分間の焼き付け処理を行った。上記工程と併行して、2本混練ロールを用いて、シリコーンゴムコンパウンド(製品名:KE-971TU、同上社製)100質量部に過酸化物系型の架橋剤(製品名:C-8、同上社製)2.0質量部を添加・混練した後、厚み0.5mm×幅330mmに分出した。この分出しシート上に、プライマー焼付処理を行っためっき付き洋白のプライマー処理面が分出しゴムと対向するように積層し、密着させ、密着体を得た。次に、厚み0.5mm×幅70mm×長さ330mmのシートを成形できるように作製されたシート型に、上記密着体を投入し、175℃×5分間の圧縮加熱成形を行い、片面がゴム、反対面が金めっきとなるシートを作製した。次に、打ち抜き型を使用して、上記シートを直径Φ3mmの円板形状に打ち抜いて、接点部材を完成した。その後のゴムスイッチの製造工程は、実施例と同様である。
2.2 プレス接点部材
基材の金属箔には、厚み50μm×幅70mmの洋白(JIS C 7701)を用いた。当該洋白に対して、パンチング手法にて、約Φ0.3mmの微細孔が孔間隔約0.2mmで略一定配列になるように打ち抜いた。上記微細孔を形成した洋白の両面に、電解めっき手法にてニッケルめっきを0.7μm厚に形成した。次に、ニッケルめっきを施した片面に、電解めっき手法にて金めっきを0.5μm厚に形成した。次に、めっき後のシートを、長さ280mm×幅70mmの大きさにカットした。上記工程と併行して、2本混練ロールを用いて、シリコーンゴムコンパウンド(製品名: KE-971TU、信越化学工業株式会社製)100質量部に、付加型の架橋剤(製品名:C―25A、同上社製)1.0質量部および付加型の架橋剤(製品名:C―25B、同上社製)0.5質量部と、エポキシ系のシランカップリング剤(製品名:KBM-403、同上社製)1.0質量部と、エポキシ系接着助剤(製品名:X-93-3046、同上社製)2.0質量部と、を添加・混練し、硬化後に金属と接着する金属接着性のシリコーンゴム原料を作製した。この金属接着性のシリコーンゴム原料を、表面にフッ素系の離型剤処理を施したPET系の離型フィルム上に厚み0.1mm×幅330mmに分出した後、幅80mm×長さ330mmの大きさにカットした。このカットされたシートのゴム面に、280mm×70mmの大きさにカットしためっき後のシートを載せた。次に、この積層シートを幅90mm×長さ350mmの大きさのPETシートで挟んでピンチロールを通し、めっき後シートと金属接着性シリコーンゴム原料とを密着させた。次に、得られた密着体から、幅90mm×長さ350mmの大きさのPETシートを剥がして、乾燥機に入れ、125℃×30分間の加熱処理を行い、シリコーンゴムを硬化させた。次に、乾燥機から、加熱処理後のシートを取り出し、室温に戻してから、離型フィルムを剥がした。その後、離型フィルムを剥がしたものを乾燥機に再度投入して、230℃×2時間の加熱処理を行って、金属接着性シリコーンゴムとめっき後シートとを一体接着した。
上記工程と併行して、2本混練ロールを用いて、シリコーンゴムコンパウンド(製品名:KE-971TU、信越化学工業株式会社製)100質量部に、過酸化物系型の架橋剤(製品名:C-8、同上社製)2.0質量部を添加・混練した後、厚み1.10mm×幅342mmに分出した。次に、この分出しシートを幅46mm×長さ330mmの大きさにカットし、これを、幅90mm×長さ330mm×厚さ0.4mmのゴムシートを作製できるように作られた金型に投入し、165℃×10分間の加熱圧縮成形を行い、ゴムシートを作製した。次に、このゴムシートの片面において、KE-1800TA(同上社製)50質量部、KE-1800TB(同上社製)50質量部および制御剤(製品名:X-93-500、同上社製)0.2質量部を混合したものを、スクリーン印刷にて、幅80mm×長さ300mmのエリアに約20μmの厚みに塗布した。この印刷範囲内に金属接着性シリコーンゴムとめっき後シートの一体接着品のシリコーンゴム側が印刷エリアと向かい合うように積層して密着させ、密着体を得た。次に、当該密着体を乾燥機に投入して、125℃×30分間の加熱処理を行い、密着体を強固に接着させた。次に、接着によって得られたシートを、打ち抜き型を使用して直径Φ3mmの円板形状に打ち抜いて、接点部材を完成した。その後のゴムスイッチの製造工程は、実施例と同様である。
2.3 金網接点部材
基材の金網には、線径が0.08mmで120メッシュのニッケル製の金網を用いた。まず、この金網を長さ250mm×幅70mmの大きさにカットした。上記工程と併行して、2本混練ロールを用いて、シリコーンゴムコンパウンド(製品名:KE-971TU、信越化学工業株式会社製)100質量部に、付加型の架橋剤(製品名:C―25A、同上社製)1.0質量部および付加型の架橋剤(製品名:C―25B、同上社製)0.5質量部と、エポキシ系のシランカップリング剤(製品名:KBM-403、同上社製)1.0質量部と、エポキシ系接着助剤(製品名:X-93-3046、同上社製)2.0質量部と、を添加・混練し、硬化後に金属と接着する金属接着性のシリコーンゴム原料を作製した。この金属接着性のシリコーンゴム原料を、フッ素系の離型剤処理を施したPET系の離型フィルム上に厚み0.5mm×幅270mmに分出した後、幅70mm×長さ270mmの大きさにカットした。このカットシートのゴム面に250mm×70mmの大きさにカットした金網を載せて密着させ、密着体を得た。厚み0.5mm×幅70mm×長さ250mmの大きさのシートを成形できるように作製されたシート型に、上記密着体を投入し、125℃×5分間の圧縮加熱成形を行った。成形されたシートを金型から取り出し、室温に戻してから離型フィルムを剥がした。次に、離型フィルムを剥がした後のものを乾燥機に入れ、175℃×60分間の加熱処理を行った。これにより、片面がゴム、反対面が金めっきとなるシートを作製した。次に、打ち抜き型を使用して、当該シートを直径Φ3mmの円板形状に打ち抜いて、接点部材を完成した。その後のゴムスイッチの製造工程は、実施例と同様である。
3.評価試験方法及び結果
3.1 耐打鍵試験
実施例および比較例の各サンプルを30万回まで打鍵して、打鍵前(初回)、15万回の打鍵後、20万回の打鍵後、および30万回打鍵後に、接点の電気抵抗値(単に、抵抗値ともいう)を調べた。打鍵試験は、荷重:800g、ストローク:3.5mm、打鍵速度:3回/秒の条件にて、突上式打鍵試験機を用いて行った。抵抗値の測定は、櫛歯型金めっき電極を非接触状態(電極幅:0.5mm、電極間隔0.5mm)で形成し基板に対してサンプルを打鍵後、実施した。抵抗値の測定は、ADVANTEST社製の「R6561 DIGITAL MULTIMETER」を用いて行った。
表1に、耐打鍵評価の結果を示す(表中の数値の単位:オーム)。
Figure 0007150639000001
表1に示すように、プレート接点部材(比較例)およびプレス接点部材(比較例)では、30万回まで抵抗値の変化はほとんど認められなかった。金網接点部材(比較例)では、30万回までの打鍵の結果、抵抗値が大きくなった。これに対して、ガラス繊維金属めっき接点部材(実施例)では、30万回までの打鍵の結果、抵抗値が若干小さくなった。この結果から、ガラス繊維金属めっき接点部材(実施例)は、プレート接点部材(比較例)およびプレス接点部材(比較例)と同等若しくはそれ以上に良好な耐打鍵特性を有すると考えられる。
3.2 耐異物試験
実施例および比較例の各サンプルを用いて、耐異物特性を評価した。平均径100μmおよび200μmの2種のガラスビーズを所定数、電極上に配置した後、500回の通電打鍵を実施した。用いた基板、打鍵条件および試験機は、耐打鍵試験のそれらと同一とした。この試験では、500回の通電打鍵中、導通不良が生じたか否かを確認した。具体的には、評価対象を、以下のVG、GおよびBの3種類に分類した。
表2および表3に、耐異物評価の結果を示す。表中、「VG」は500回の打鍵中に全く導通不良が認められなかったことを、「G」は500回の打鍵中に、1回でも、導通していて性能として許容範囲にはあるものの、抵抗値が不安定若しくはVGに比べると高い状態を示したことを、「B」は500回の打鍵中に、1回でも、導通しない状態(測定器が数値を表示しない状態)を示したことを、それぞれ意味する。また、「G」または「B」を記録した場合には、それ以降の試験を中止した。
Figure 0007150639000002
Figure 0007150639000003
平均径100μmのガラスビーズを用いた場合には、表2に示すように、プレート接点部材(比較例)およびプレス接点部材(比較例)では、15個以上および25個以上で、それぞれ導通が認められなくなった。一方、金網接点部材(比較例)およびガラス繊維金属めっき接点部材(実施例)では、30個まで導通不良が認められなかった。この結果から、実施例のサンプルは、金網接点部材と同等の耐異物特性を有し、プレート接点部材およびプレス接点部材よりも高い耐異物特性を有していることがわかった。
平均径200μmのガラスビーズを用いた場合には、表3に示すように、プレート接点部材(比較例)、プレス接点部材(比較例)および金網接点部材(比較例)では、1個以上、5個以上および5個以上で、それぞれ導通が認められなくなった。一方、ガラス繊維金属めっき接点部材(実施例)では、5個まで導通不良が認められず、7個で導通不良が少し認められた。この結果から、ガラスビーズ(異物)がより大きくなると、実施例のサンプルは、プレート接点部材、プレス接点部材および金網接点部材のいずれよりも高い耐異物特性を発揮できることがわかった。
本発明は、押釦スイッチ用部材を備える機器に利用することができる。
1,1a,1b,1c,1d,1e・・・接点部材、2・・・接点、3・・・ゴム状弾性体、4・・・キートップ、5・・・ドーム部、12,13・・・電極、21・・・孔、22・・・単繊維、25・・・シート(非金属繊維のシート、編物体)、26・・・銅の層(第1金属層)、27・・・ニッケルの層(第1金属層)、28・・・第2金属層、28a・・・ルテニウムの層(第2金属層の一種)、29a・・・Pd-Ni合金層(第1金属層の一種)、31・・・金属接着性ゴム、32・・・プライマー層。

Claims (14)

  1. ゴム状弾性体からなる一方の面にシート状の接点を備える接点部材であって、
    前記接点は、
    非金属繊維のシートと、
    前記シートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に備えられる1または2以上の第1金属層と、前記第1金属層の外側に備えられ前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層と、を備える接点部材。
  2. 前記非金属繊維を樹脂繊維とする請求項1に記載の接点部材。
  3. 前記非金属繊維として、PET、PI、PPS、PEEK、LCP、PBTおよびPAの少なくとも1つの繊維を含む請求項2に記載の接点部材。
  4. 前記非金属繊維をガラス繊維とする請求項1に記載の接点部材。
  5. 前記非金属繊維を非金属繊維の単繊維を複数本束ねた繊維とする請求項1から4のいずれか1項に記載の接点部材。
  6. 前記シートは、非金属繊維の編物体であって、前記シートの厚さ方向に貫通する孔を複数備える請求項1から5のいずれか1項に記載の接点部材。
  7. 前記第1金属層および/または前記第2金属層は、前記シートの両面に備えられ、前記シートの少なくとも一部の前記孔を通じて前記両面を接続するように形成されている請求項6に記載の接点部材。
  8. 前記第1金属層は、前記シートに近い側から、銅の層およびニッケルの層の少なくとも2層を含む請求項1から7のいずれか1項に記載の接点部材。
  9. 前記ゴム状弾性体は、少なくとも前記接点を固定する側に、金属接着性ゴムを備える請求項1から8のいずれか1項に記載の接点部材。
  10. 前記接点と前記ゴム状弾性体との間に、プライマー層を備える請求項1から8のいずれか1項に記載の接点部材。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の接点部材の製造方法であって、
    前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、
    前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、
    前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、金属接着性ゴムの完全硬化前の段階にある硬化性金属接着性ゴム組成物に貼り付ける第1接点貼付工程と、
    前記硬化性金属接着性ゴム組成物を硬化する金属接着性ゴム硬化工程と、
    前記金属接着性ゴムと前記ゴム状弾性体とを貼り付けるゴム状弾性体貼付工程と、
    を含む接点部材の製造方法。
  12. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の接点部材の製造方法であって、
    前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、
    前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、
    前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、プライマーを挟んで、前記ゴム状弾性体の完全硬化前の段階にある硬化性ゴム組成物に貼り付ける第2接点貼付工程と、
    前記接点を貼り付けた前記硬化性ゴム組成物を金型に入れて加熱成形する金型成形工程と、
    を含む接点部材の製造方法。
  13. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の接点部材の製造方法であって、
    前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、
    前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、
    前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、前記ゴム状弾性体の完全硬化前の段階にあるシート状の硬化性ゴム組成物に貼り付ける第3接点貼付工程と、
    前記第3接点貼付工程を経た貼付体を硬化する硬化工程と、
    を含む接点部材の製造方法。
  14. キートップと、
    前記キートップの径方向外側に固定されるドーム部と、
    前記ドーム部の内側に固定される接点部材と、
    を備え、
    前記接点部材は、前記キートップの天面からの押圧を受けて前記ドーム部が変形した際に、前記キートップの押圧方向に位置する電極と接触可能な請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の接点部材である押釦スイッチ用部材。
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