JP7150639B2 - 接点部材およびその製造方法、ならびに押釦スイッチ用部材 - Google Patents
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Description
(2)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記非金属繊維を樹脂繊維とする。
(3)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記非金属繊維として、PET、PI、PPS、PEEK、LCP、PBTおよびPAの少なくとも1つの繊維を含む。
(4)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記非金属繊維をガラス繊維とする。
(5)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記非金属繊維を非金属繊維の単繊維を複数本束ねた繊維とする。
(6)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記シートは、非金属繊維の編物体であって、前記シートの厚さ方向に貫通する孔を複数備える。
(7)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記第1金属層および/または前記第2金属層は、前記シートの両面に備えられ、前記シートの少なくとも一部の前記孔を通じて前記両面を接続するように形成されている。
(8)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記第1金属層は、前記シートに近い側から、銅の層およびニッケルの層の少なくとも2層を含む。
(9)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記ゴム状弾性体は、少なくとも前記接点を固定する側に、金属接着性ゴムを備える。
(10)別の実施形態に係る接点部材は、好ましくは、前記接点と前記ゴム状弾性体との間に、プライマー層を備える。
(11)一実施形態に係る接点部材の製造方法は、上述のいずれか1つの接点部材を製造する方法であって、前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、金属接着性ゴムの完全硬化前の段階にある硬化性金属接着性ゴム組成物に貼り付ける第1接点貼付工程と、前記硬化性金属接着性ゴム組成物を硬化する金属接着性ゴム硬化工程と、前記金属接着性ゴムと前記ゴム状弾性体とを貼り付けるゴム状弾性体貼付工程と、を含む。
(12)一実施形態に係る接点部材の製造方法は、上述のいずれか1つの接点部材を製造する方法であって、前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、プライマーを挟んで、前記ゴム状弾性体の完全硬化前の段階にある硬化性ゴム組成物に貼り付ける第2接点貼付工程と、前記接点を貼り付けた前記硬化性ゴム組成物を金型に入れて加熱成形する金型成形工程と、を含む。
(13)一実施形態に係る接点部材の製造方法は、上述のいずれか1つの接点部材を製造する方法であって、前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、前記ゴム状弾性体の完全硬化前の段階にあるシート状の硬化性ゴム組成物に貼り付ける第3接点貼付工程と、前記第3接点貼付工程を経た貼付体を硬化する硬化工程と、を含む。
(14)一実施形態に係る押釦スイッチ用部材は、キートップと、前記キートップの径方向外側に固定されるドーム部と、前記ドーム部の内側に固定される接点部材とを備え、前記接点部材は、前記キートップの天面からの押圧を受けて前記ドーム部が変形した際に、前記キートップの押圧方向に位置する電極と接触可能な上述のいずれか1つの接点部材である。
図1は、本発明の実施形態に係る押釦スイッチ用部材を回路基板上に配置した状況の縦断面図を示す。
2.1 第1実施形態
図2は、本発明の第1実施形態に係る接点部材の平面図および該平面図中の領域Bの拡大図をそれぞれ示す。図3は、図2の平面図のA-A線断面図および該断面図中の領域Cの拡大図をそれぞれ示す。
図4は、本発明の第2実施形態および第3実施形態に係る各接点部材の断面図であって、図3の領域Cと同視の断面図をそれぞれ示す。図5は、本発明の第4~第6実施形態に係る各接点部材の断面図であって、図3の領域Cと同視の断面図をそれぞれ示す。これらの実施形態において、第1実施形態と同じ部材については、同じ符号を付して、重複した説明を省略する。
第2実施形態に係る接点部材1aは、第1実施形態に係る接点部材1のゴム状弾性体3を金属接着性ゴム31とした部材である。接点2の構成は、第1実施形態と同様である。ゴム状弾性体3を金属接着性ゴム31とすることによって、第1実施形態において使用していた金属接着性ゴム31は使用していない。
第3実施形態に係る接点部材1bは、第1実施形態に係る接点部材1の金属接着性ゴム31をプライマー層32に変更した部材である。接点2の構成は、第1実施形態と同様である。プライマー層32を接点2とゴム状弾性体31との間に介在させても、接点2をゴム状弾性体3に強固に固定できる。なお、プライマー層32に代えて、接着剤の層を用いても良い。
第4実施形態に係る接点部材1cは、第1実施形態に係る接点部材1における接点2のゴム状弾性体3側の第2金属層28を形成せずに、ニッケルの層27を、金属接着性ゴム31を介在させてゴム状弾性体3に固定した部材である。接点2のゴム状弾性体3と反対側の面のみに第2金属層28を形成しても、接点2は、その機能を損なわない。
第5実施形態に係る接点部材1dは、第4実施形態に係る接点部材1における接点2の第2金属層28とニッケルの層27との間にPd-Ni合金層29aを挟んだ部材である。Pd-Ni合金は、金に比べて抵抗が大きいが、Pd-Ni合金層29aを介在させることによって、第2金属層(金の層)28を薄くできるので、低コスト化を図ることができる。
第6実施形態に係る接点部材1eは、第4実施形態に係る接点部材1における接点2の錫の層29bの上に、第2金属層28としてのルテニウムの層28aを覆った部材である。接点部材1eを電極12,13に接触させた際には、ルテニウムの層28aが電極12,13に接触する。金の代替としてルテニウムの層28aを、錫の層29bに積層することによって、低コスト化を図ることができると共に、接点2の表面の耐溶融性を高めることができる。
図6は、本発明の第1~第3実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。
本願では、「ゴム状弾性体」は、金属接着性ゴム31を別途用いる場合を除き、「金属接着性ゴム」を包含するように広義に解釈される。
この工程は、非金属繊維からなるシート25の少なくともゴム状弾性体3と反対側の面に、1または2以上の第1金属層26,27を形成する工程である。Pd-Ni合金層29aを形成する場合には、第1金属層27の表面に、さらに第1金属層としてのPd-Ni合金層29aを形成する。これは、以後の実施形態でも同様である。シート25の厚さ方向両面に、第1金属層26,27を形成することもできる。この工程において、好ましくは、非金属繊維を格子状に編んだ状態のシート25の片面若しくは両面に銅の層26を形成し、銅の層26の上にニッケルの層27を形成する。第1金属層26,27の形成方法としては、好ましくは、めっきを挙げることができる。銅の層26は、無電解めっきの上に、電解めっきを行うことで形成しても良い。第1金属層26,27は、めっき以外に、CVD法、蒸着、スパッタリング等の方法により形成されても良い。上記の内容は、以後の実施形態における第1金属層26,27の形成でも同様である。
この工程は、第1金属層26,27の外側に、第1金属層26,27よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層28を形成する工程である。これは、以後の実施形態でも同様である。第2金属層28は、ゴム状弾性体3と反対側の面のみに形成されても良いが、シート25の厚さ方向両面に形成されても良い。第2金属層28の形成方法としては、好ましくは、めっきを挙げることができるが、めっき以外に、CVD法、蒸着、スパッタリング等の方法により形成されても良い。第2金属層28は、異種貴金属の2以上の層からなるものでも良い。上記の内容は、以後の実施形態における第2金属層28の形成でも同様である。
この工程は、第2金属層形成工程(S102)を経た接点2を、金属接着性ゴム31の完全硬化前の段階にある硬化性金属接着性ゴム組成物に貼り付ける工程である。この工程では、硬化性金属接着性ゴム組成物を離型フィルムに分出し後に、シートカットを経て、樹脂フィルム(例えば、PETフィルム)の間に、接点2/硬化性金属接着性ゴム組成物/離型フィルムの積層体を挟むことができる。さらに、その後、樹脂フィルムにて挟まれた積層体を、ピンチロールの間に通すこともできる。離型フィルムとしては、フッ素樹脂フィルム、あるいはPETフィルムの表面に離型剤を塗布したものを好適に用いることができる。なお、硬化性金属接着性ゴム組成物は、金属接着性ゴム31の完全硬化前の状態にある限り、その架橋度、硬度等の如何を問わない。
この工程は、硬化性金属接着性ゴム組成物を硬化する工程である。この工程は、主として硬化性金属接着性ゴム組成物を硬化させる一次加硫化工程と、当該一次加硫化工程より高温にて接点2と金属接着性ゴム31との接着を主として行う二次加硫化工程と、の2つの工程を含んでも良い。
この工程は、金属接着性ゴム31とゴム状弾性体3とを貼り付ける工程である。貼り付けは、接着剤などを用いて行うのが好ましい。接着剤は、予め、ゴム状弾性体3に印刷することもできる。
第2実施形態に係る接点部材の製造方法は、図6のフローBに示す方法である。フローBに示される接点部材の製造方法は、第1金属層形成工程(S201)と、第2金属層形成工程(S202)と、第2接点貼付工程(S203)と、金型成形工程(S204)と、を含む。
この工程は、第2金属層形成工程(S202)を経た接点2を、プライマーを挟んで、ゴム状弾性体3の完全硬化前の段階にある硬化性ゴム組成物に貼り付ける工程である。この工程では、硬化性ゴム組成物に接点2を貼り付ける前に、例えば、接点2をフィルム上に貼り、フィルムと反対側にプライマーを塗布し、プライマーの乾燥後に、フィルムを剥がして、さらに高い温度で加温しても良い。なお、硬化性ゴム組成物は、ゴム状弾性体3の完全硬化前の状態にある限り、その架橋度、硬度等の如何を問わない。
この工程は、接点2を貼り付けた硬化性ゴム組成物を金型に入れて加熱成形する工程である。この工程では、金型内の成形対象物は、好ましくは圧縮加熱される。
第3実施形態に係る接点部材の製造方法は、図6のフローCに示す方法である。フローCに示される接点部材の製造方法は、第1金属層形成工程(S301)と、第2金属層形成工程(S302)と、第3接点貼付工程(S303)と、硬化工程(S304)と、を含む。
この工程は、第2金属層形成工程(S302)を経た接点2を、ゴム状弾性体3の完全硬化前の段階にあるシート状の硬化性ゴム組成物に貼り付ける工程である。シート状の硬化性ゴム組成物が半硬化状態にある点で、この工程は、第2実施形態における第2接点貼付工程(S203)と異なる。
この工程は、第3接点貼付工程(S303)を経た貼付体を硬化する工程である。この工程は、主として硬化性ゴム組成物を硬化させる一次加硫化工程と、当該一次加硫化工程より高温にて接点2とゴム状弾性体3との接着を主として行う二次加硫化工程と、の2つの工程を含んでも良い。
図7は、本発明の第4実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。
図8は、本発明の第5実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。
図9は、本発明の第6実施形態に係る接点部材の製造方法の各フローを示す。
以上、本発明の押釦スイッチ用部材、接点部材および接点部材の製造方法の各好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されず、種々変更実施可能である。
本発明の実施例に係る接点部材は、以下の方法にて製造した。ガラス繊維シートには、有沢製作所社製の品名:1080NTを用いた。当該シートは、D450の使用糸から成り、約5μm径の単繊維を200本収束したものを、縦60本/インチ、横47本/インチの密度で格子状に編んだ形態を有していた。シートは、厚さ:約0.055mm、質量:48.5g/m2であった。シートを構成する縦糸の幅は、0.25mmであった。また、シートを構成する横糸の幅は、0.312mmであった。シートに形成されたメッシュ孔は、縦:約0.17mm、横:約0.22mmの矩形の孔であった。
比較例に係る接点部材は、プレート接点部材、プレス接点部材および金網接点部材の3種とした。各製造条件は、以下の通りである。
基材の金属箔には、厚み50μm×幅70mmの洋白(JIS C 7701)を用いた。上記洋白の両面に、電解めっき手法にてニッケルめっきを0.7μm厚に形成した後、片面に電解めっき手法にて金めっきを0.5μm層に形成した。めっき後のシートを長さ330mm×幅70mmの大きさにカットした。次に、めっき付き洋白のニッケルめっき面に金属とシリコーンゴムを接着するためのプライマー(製品名:プライマーNo4、信越化学工業株式会社製)を塗布し、30分間の風乾後、200℃×10分間の焼き付け処理を行った。上記工程と併行して、2本混練ロールを用いて、シリコーンゴムコンパウンド(製品名:KE-971TU、同上社製)100質量部に過酸化物系型の架橋剤(製品名:C-8、同上社製)2.0質量部を添加・混練した後、厚み0.5mm×幅330mmに分出した。この分出しシート上に、プライマー焼付処理を行っためっき付き洋白のプライマー処理面が分出しゴムと対向するように積層し、密着させ、密着体を得た。次に、厚み0.5mm×幅70mm×長さ330mmのシートを成形できるように作製されたシート型に、上記密着体を投入し、175℃×5分間の圧縮加熱成形を行い、片面がゴム、反対面が金めっきとなるシートを作製した。次に、打ち抜き型を使用して、上記シートを直径Φ3mmの円板形状に打ち抜いて、接点部材を完成した。その後のゴムスイッチの製造工程は、実施例と同様である。
基材の金属箔には、厚み50μm×幅70mmの洋白(JIS C 7701)を用いた。当該洋白に対して、パンチング手法にて、約Φ0.3mmの微細孔が孔間隔約0.2mmで略一定配列になるように打ち抜いた。上記微細孔を形成した洋白の両面に、電解めっき手法にてニッケルめっきを0.7μm厚に形成した。次に、ニッケルめっきを施した片面に、電解めっき手法にて金めっきを0.5μm厚に形成した。次に、めっき後のシートを、長さ280mm×幅70mmの大きさにカットした。上記工程と併行して、2本混練ロールを用いて、シリコーンゴムコンパウンド(製品名: KE-971TU、信越化学工業株式会社製)100質量部に、付加型の架橋剤(製品名:C―25A、同上社製)1.0質量部および付加型の架橋剤(製品名:C―25B、同上社製)0.5質量部と、エポキシ系のシランカップリング剤(製品名:KBM-403、同上社製)1.0質量部と、エポキシ系接着助剤(製品名:X-93-3046、同上社製)2.0質量部と、を添加・混練し、硬化後に金属と接着する金属接着性のシリコーンゴム原料を作製した。この金属接着性のシリコーンゴム原料を、表面にフッ素系の離型剤処理を施したPET系の離型フィルム上に厚み0.1mm×幅330mmに分出した後、幅80mm×長さ330mmの大きさにカットした。このカットされたシートのゴム面に、280mm×70mmの大きさにカットしためっき後のシートを載せた。次に、この積層シートを幅90mm×長さ350mmの大きさのPETシートで挟んでピンチロールを通し、めっき後シートと金属接着性シリコーンゴム原料とを密着させた。次に、得られた密着体から、幅90mm×長さ350mmの大きさのPETシートを剥がして、乾燥機に入れ、125℃×30分間の加熱処理を行い、シリコーンゴムを硬化させた。次に、乾燥機から、加熱処理後のシートを取り出し、室温に戻してから、離型フィルムを剥がした。その後、離型フィルムを剥がしたものを乾燥機に再度投入して、230℃×2時間の加熱処理を行って、金属接着性シリコーンゴムとめっき後シートとを一体接着した。
基材の金網には、線径が0.08mmで120メッシュのニッケル製の金網を用いた。まず、この金網を長さ250mm×幅70mmの大きさにカットした。上記工程と併行して、2本混練ロールを用いて、シリコーンゴムコンパウンド(製品名:KE-971TU、信越化学工業株式会社製)100質量部に、付加型の架橋剤(製品名:C―25A、同上社製)1.0質量部および付加型の架橋剤(製品名:C―25B、同上社製)0.5質量部と、エポキシ系のシランカップリング剤(製品名:KBM-403、同上社製)1.0質量部と、エポキシ系接着助剤(製品名:X-93-3046、同上社製)2.0質量部と、を添加・混練し、硬化後に金属と接着する金属接着性のシリコーンゴム原料を作製した。この金属接着性のシリコーンゴム原料を、フッ素系の離型剤処理を施したPET系の離型フィルム上に厚み0.5mm×幅270mmに分出した後、幅70mm×長さ270mmの大きさにカットした。このカットシートのゴム面に250mm×70mmの大きさにカットした金網を載せて密着させ、密着体を得た。厚み0.5mm×幅70mm×長さ250mmの大きさのシートを成形できるように作製されたシート型に、上記密着体を投入し、125℃×5分間の圧縮加熱成形を行った。成形されたシートを金型から取り出し、室温に戻してから離型フィルムを剥がした。次に、離型フィルムを剥がした後のものを乾燥機に入れ、175℃×60分間の加熱処理を行った。これにより、片面がゴム、反対面が金めっきとなるシートを作製した。次に、打ち抜き型を使用して、当該シートを直径Φ3mmの円板形状に打ち抜いて、接点部材を完成した。その後のゴムスイッチの製造工程は、実施例と同様である。
3.1 耐打鍵試験
実施例および比較例の各サンプルを30万回まで打鍵して、打鍵前(初回)、15万回の打鍵後、20万回の打鍵後、および30万回打鍵後に、接点の電気抵抗値(単に、抵抗値ともいう)を調べた。打鍵試験は、荷重:800g、ストローク:3.5mm、打鍵速度:3回/秒の条件にて、突上式打鍵試験機を用いて行った。抵抗値の測定は、櫛歯型金めっき電極を非接触状態(電極幅:0.5mm、電極間隔0.5mm)で形成し基板に対してサンプルを打鍵後、実施した。抵抗値の測定は、ADVANTEST社製の「R6561 DIGITAL MULTIMETER」を用いて行った。
実施例および比較例の各サンプルを用いて、耐異物特性を評価した。平均径100μmおよび200μmの2種のガラスビーズを所定数、電極上に配置した後、500回の通電打鍵を実施した。用いた基板、打鍵条件および試験機は、耐打鍵試験のそれらと同一とした。この試験では、500回の通電打鍵中、導通不良が生じたか否かを確認した。具体的には、評価対象を、以下のVG、GおよびBの3種類に分類した。
Claims (14)
- ゴム状弾性体からなる一方の面にシート状の接点を備える接点部材であって、
前記接点は、
非金属繊維のシートと、
前記シートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に備えられる1または2以上の第1金属層と、前記第1金属層の外側に備えられ前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層と、を備える接点部材。 - 前記非金属繊維を樹脂繊維とする請求項1に記載の接点部材。
- 前記非金属繊維として、PET、PI、PPS、PEEK、LCP、PBTおよびPAの少なくとも1つの繊維を含む請求項2に記載の接点部材。
- 前記非金属繊維をガラス繊維とする請求項1に記載の接点部材。
- 前記非金属繊維を非金属繊維の単繊維を複数本束ねた繊維とする請求項1から4のいずれか1項に記載の接点部材。
- 前記シートは、非金属繊維の編物体であって、前記シートの厚さ方向に貫通する孔を複数備える請求項1から5のいずれか1項に記載の接点部材。
- 前記第1金属層および/または前記第2金属層は、前記シートの両面に備えられ、前記シートの少なくとも一部の前記孔を通じて前記両面を接続するように形成されている請求項6に記載の接点部材。
- 前記第1金属層は、前記シートに近い側から、銅の層およびニッケルの層の少なくとも2層を含む請求項1から7のいずれか1項に記載の接点部材。
- 前記ゴム状弾性体は、少なくとも前記接点を固定する側に、金属接着性ゴムを備える請求項1から8のいずれか1項に記載の接点部材。
- 前記接点と前記ゴム状弾性体との間に、プライマー層を備える請求項1から8のいずれか1項に記載の接点部材。
- 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の接点部材の製造方法であって、
前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、
前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、
前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、金属接着性ゴムの完全硬化前の段階にある硬化性金属接着性ゴム組成物に貼り付ける第1接点貼付工程と、
前記硬化性金属接着性ゴム組成物を硬化する金属接着性ゴム硬化工程と、
前記金属接着性ゴムと前記ゴム状弾性体とを貼り付けるゴム状弾性体貼付工程と、
を含む接点部材の製造方法。 - 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の接点部材の製造方法であって、
前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、
前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、
前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、プライマーを挟んで、前記ゴム状弾性体の完全硬化前の段階にある硬化性ゴム組成物に貼り付ける第2接点貼付工程と、
前記接点を貼り付けた前記硬化性ゴム組成物を金型に入れて加熱成形する金型成形工程と、
を含む接点部材の製造方法。 - 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の接点部材の製造方法であって、
前記非金属繊維からなるシートの少なくとも前記ゴム状弾性体と反対側の面に、1または2以上の第1金属層を形成する第1金属層形成工程と、
前記第1金属層の外側に前記第1金属層よりも導電性の高い貴金属製の第2金属層を形成する第2金属層形成工程と、
前記第2金属層形成工程を経た前記接点を、前記ゴム状弾性体の完全硬化前の段階にあるシート状の硬化性ゴム組成物に貼り付ける第3接点貼付工程と、
前記第3接点貼付工程を経た貼付体を硬化する硬化工程と、
を含む接点部材の製造方法。 - キートップと、
前記キートップの径方向外側に固定されるドーム部と、
前記ドーム部の内側に固定される接点部材と、
を備え、
前記接点部材は、前記キートップの天面からの押圧を受けて前記ドーム部が変形した際に、前記キートップの押圧方向に位置する電極と接触可能な請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の接点部材である押釦スイッチ用部材。
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