JP2019083090A - 接点部材及びスイッチ用部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気的接続の信頼性を高めることができる接点部材及びスイッチ用部材を提供する。【解決手段】接点部材10は、一方の主面11a側を電極に接離させる電極側として用いられ、電極と接触する接触部を有する金属シート材11を備える。金属シート材11は、第1貫通孔H1と、第1貫通孔H1と隣り合う第2貫通孔H2と、第1貫通孔と前記第2貫通孔との間を仕切る仕切部S1とを有する貫通孔構造を備える。仕切部S1の主面11aは、電極に接離させる方向と直交する平面に対して傾斜する傾斜面A1を有する。傾斜面A1は、第1貫通孔H1から第2貫通孔H2に向かうにつれて電極側に突出するように傾斜し、電極と接触する接触部は、傾斜面A1において第2貫通孔H2側の端縁A2により構成される。【選択図】図2
Description
本発明は、接点部材及びスイッチ用部材に関する。
従来、電子機器や車載機器には、接点ゴムスイッチやコンタクトラバーと呼ばれるスイッチ用部材が用いられている。スイッチ用部材は、押圧部と接点とを有し、電極に対応して配置される。スイッチ用部材は、押圧部を押圧することで、電極に接触して電気的接続を行うように構成されている。特許文献1には、金属線から形成した金網を接点に用いたスイッチ用部材が開示されている。このスイッチ用部材では、スイッチ用部材の接点と電極との間に異物が混入した場合であっても、金網を構成する金属線間に異物が取り込まれることで、電極に対する電気的接続を確保することが可能となる。
上記のように、金網を接点とするスイッチ用部材は、異物の対策として有効であるものの、金網の面内方向において、金属線同士の接触で導電性を確保しているため、例えば、金属板よりも電気的抵抗が高まり易い。
上記課題を解決する本発明の一態様は、一方の主面側を電極に接離させる電極側として用いられ、前記電極と接触する接触部を有する金属シート材を備える接点部材であって、前記金属シート材は、第1貫通孔と、前記第1貫通孔と隣り合う第2貫通孔と、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間を仕切る仕切部と、を有する貫通孔構造を備え、前記仕切部の前記主面は、前記電極に接離させる方向と直交する平面に対して傾斜する傾斜面を有し、前記傾斜面は、前記第1貫通孔から前記第2貫通孔に向かうにつれて電極側に突出するように傾斜し、前記接触部は、前記傾斜面における前記第2貫通孔側の端縁により構成される。
この構成によれば、接点部材の金属シート材が導電経路となるため、例えば、金網を導電経路とした場合よりも電気的抵抗を小さくすることが可能となる。ここで、スイッチの電極と金属シート材の傾斜面における端縁との間に異物が存在した場合、スイッチの電極と傾斜面の端縁とにより異物が挟まれる。このように挟まれた異物は、傾斜面の端縁に面接触又は線接触しているため、押圧部にさらに力を加えると、傾斜面の端縁から異物に加わる荷重のバランスが崩れる結果、異物は、第1貫通孔側や第2貫通孔側に押し出される。これにより、傾斜面の端縁が電極に接触することで、金属シート材と電極とを電気的に接続することが可能となる。また、金属シート材よりも柔らかい異物、金属シート材よりも脆い異物、液状の異物等の場合は、傾斜面の端縁で異物を破壊したり、異物を貫通したりすることができるため、金属シート材と電極とを電気的に接続することが可能となる。
本発明によれば、電気的接続の信頼性を高めることができる。
以下、接点部材及びスイッチ用部材の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、接点部材について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の接点部材10は、金属シート材11と高分子層12とを有している。金属シート材11は、一方の主面11a側を電極52と接触させる接触側として用いられ、電極52と接触する接触部を有している。
まず、接点部材について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の接点部材10は、金属シート材11と高分子層12とを有している。金属シート材11は、一方の主面11a側を電極52と接触させる接触側として用いられ、電極52と接触する接触部を有している。
図3は、接点部材10の高分子層12の図示を省略した金属シート材11の底面図を示している。図3に示すように、金属シート材11は、貫通孔構造20を有している。貫通孔構造20は、第1貫通孔H1と、第1貫通孔H1と隣り合う第2貫通孔H2と、第1貫通孔H1と第2貫通孔H2との間を仕切る仕切部S1とを有している。
図1〜図3に示すように、貫通孔構造20の仕切部S1の主面11aは、電極52に接離させる方向(Z軸に沿った方向)と直交する平面(XY平面)に対して傾斜する傾斜面A1を有している。
仕切部S1の傾斜面A1は、第1貫通孔H1から第2貫通孔H2に向かうにつれて電極52側に突出するように傾斜している。電極52と接触する接触部は、傾斜面A1において第2貫通孔H2側の端縁A2により構成されている。第2貫通孔H2の開口端面B1(シートの切断面)は、傾斜面A1の端縁A2に連なっている。接触部となる端縁A2は、接点部材10において最も電極52に近い位置となるように突出している。
図3に示すように、金属シート材11において複数の貫通孔構造20は規則的に配列されている。詳述すると、本実施形態の金属シート材11は、第1の方向(X軸に沿った方向)において、第1貫通孔H1及び第2貫通孔H2が交互に配置された直線状の列を有している。また、金属シート材11は、第1方向と直交する第2方向(Y軸に沿った方向)において、上記貫通孔構造20の仕切部S1で仕切られる一対の貫通孔をさらに有している。これら一対の貫通孔についても、さらに第1方向に沿って配列される貫通孔構造20を構成している。このように貫通孔構造20が配列されることで、多数の仕切部S1が金属シート材11の平面視で千鳥状に配置される。
図4(a)は、図2の白抜き矢印R1の方向から見た場合の金属シート材11の斜視図である。図4(a)に示すように、第1貫通孔H1及び第2貫通孔H2は、一方向に沿って延在する切れ込みとして視認される。図4(b)は、図2の白抜き矢印R2の方向から見た場合の金属シート材11の斜視図である。図4(b)に示すように、第1貫通孔H1及び第2貫通孔H2の各形状は、六角形状に視認される。なお、第1貫通孔H1又は第2貫通孔H2の形状を菱形状等の他の形状に変更することもできる。
次に、金属シート材11のさらに好ましい態様について説明する。以下では、第1貫通孔H1及び第2貫通孔H2に共通する構成については、単に貫通孔として説明する。
図3に示すように、電極52を接離する方向(Z軸方向に沿った方向)から金属シート材11を見たときの貫通孔の長軸の長さ寸法Lは、200μm以上、1500μm以下の範囲であることが好ましい。この長さ寸法Lが200μm以上の場合、傾斜面A1における端縁A2の突出長さを十分に確保することができるため、より大きい異物の対策として有効である。一方、この長さ寸法Lが1500μm以下の場合、単位面積当たりの傾斜面A1における端縁A2の数を増加することが可能となるため、電気的接続の信頼性をより高めることができる。
図3に示すように、電極52を接離する方向(Z軸方向に沿った方向)から金属シート材11を見たときの貫通孔の長軸の長さ寸法Lは、200μm以上、1500μm以下の範囲であることが好ましい。この長さ寸法Lが200μm以上の場合、傾斜面A1における端縁A2の突出長さを十分に確保することができるため、より大きい異物の対策として有効である。一方、この長さ寸法Lが1500μm以下の場合、単位面積当たりの傾斜面A1における端縁A2の数を増加することが可能となるため、電気的接続の信頼性をより高めることができる。
また、電極52を接離する方向から金属シート材11を見たときの仕切部S1の幅寸法W1は、100μm以上、800μm以下の範囲であることが好ましい。この幅寸法W1が100μm以上の場合、仕切部S1の強度を十分に確保することができる。一方、この幅寸法W1が800μm以下の場合、単位面積当たりの傾斜面A1における端縁A2の数を増加することが可能となるため、電気的接続の信頼性をより高めることができる。
電極52を接離する方向から金属シート材11を見たときの貫通孔の開口率は、25%以上、90%以下であることが好ましい。この開口率が25%以上の場合、傾斜面A1における端縁A2の突出長さを十分に確保することができるため、より大きい異物の対策として有効である。一方、この開口率が90%以下の場合、単位面積当たりの傾斜面A1における端縁A2の数を増加することが可能となるため、電気的接続の信頼性をより高めることができる。また、この開口率が70%以下の場合、金属シート材11、すなわち接点部材10の耐久性が得られ易くなる。
図2に示すように、電極52を接離する方向と直交する平面(XY平面)に対する傾斜面A1のなす角度θ1は、30°以上、80°以下であることが好ましい。この角度θ1が30°以上の場合、傾斜面A1における端縁A2の突出長さを十分に確保することができるため、より大きい異物の対策として有効である。一方、この角度θ1が80°以下の場合、仕切部S1の強度を十分に確保することができる。
金属シート材11を構成する金属としては、例えば、銅、鉄、アルミニウム、ニッケル、錫、クロム、チタン、金、銀等の金属、又はこれらの金属の合金が挙げられる。合金としては、例えば、ステンレス鋼等の鉄合金、洋白や黄銅、ベリリウム銅等の銅合金、ジュラルミン等のアルミニウム合金や、ニッケル合金等が挙げられる。
図2及び図5に示すように、接点部材10の高分子層12は、金属シート材11を支持する支持部として設けられる。金属シート材11の厚さ方向における一部は、高分子層12に埋設されている。接点部材10において、金属シート材11の端縁A2、端縁A2に連なる傾斜面A1の一部、及び端縁A2に連なる開口端面B1の一部は露出している。高分子層12と金属シート材11との接合力を高めるという観点から、金属シート材11の厚さの50%以上の範囲が高分子層12に埋設されていることが好ましい。なお、金属シート材11は、その厚さの2%以上の範囲で高分子層12から露出していることが好ましい。
高分子層12を構成する樹脂は、例えば、金属シート材11との密着性や接点部材10を取り付ける箇所との密着性を考慮して選択することができる。高分子層12を構成する高分子材料としては、ゴムやエラストマーを好適に用いることができる。高分子層12を構成する高分子材料としては、例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、及びウレタンゴムが挙げられる。
次に、接点部材10の製造方法について説明する。
接点部材10の金属シート材11は、無孔の金属シートから製造することができる。金属シート材11を製造するには、まず無孔の金属シートを搬送する搬送機構と、無孔の金属シートに切込みを形成するせん断機とを準備する。せん断機は、所定間隔で山状に突出する複数の突出部を有するせん断刃を備えている。
接点部材10の金属シート材11は、無孔の金属シートから製造することができる。金属シート材11を製造するには、まず無孔の金属シートを搬送する搬送機構と、無孔の金属シートに切込みを形成するせん断機とを準備する。せん断機は、所定間隔で山状に突出する複数の突出部を有するせん断刃を備えている。
金属シート材11を形成するには、まず搬送機構を用いて金属シートをせん断機へ搬入する。続いて、せん断刃の突出部によって金属シートに第1の切込み(図3のY軸に沿って延在する切込み)を形成すると同時に、せん断刃を押し込むことで第1の切込みを押し広げる。これにより、Y軸方向に沿った一列目の貫通孔を形成する。
次に、せん断機のせん断刃を、複数の突出部が連なる方向(Y軸に沿った方向)に向けて各突出部の間隔の半分の移動距離で移動させる。せん断刃の移動と同時に金属シートをX軸方向に送り出す。続いて、せん断刃によって金属シートに第2の切込みを形成すると同時に、せん断刃を押し込むことで第1の切込みを押し広げる。これにより、Y軸方向に沿った二列目の貫通孔を形成する。このような貫通孔列の形成を順次繰り返すことで、多数の貫通孔構造20を有する金属シート材11を得ることができる。このように得られた金属シート材11の貫通孔の内側面(開口端面B1)は、切断面により形成されている。
続いて、金属シート材11の両主面のうち、電極52側となる一方の主面11aに粘着シート(マスキング用のシート)を貼り付けることで積層シートを得る。この積層シートでは、金属シート材11の両主面のうち、電極52側の反対側となる他方の主面は露出している。次に、積層シートを、金型内に配置する。このとき、金型の内底面に積層シートを構成する粘着シートを接触させるとともに、金属シート材11の他方の主面が上側となるように配置する。続いて、金型内に硬化性の高分子材料を注入した後に硬化することで、金属シート材11の他方の主面に高分子層12が積層された高分子層付き積層シートを得る。
得られた高分子層付き積層シートから粘着シートを剥離し、必要に応じて打ち抜き加工を施すことで、接点部材10が得られる。
次に、スイッチ用部材について説明する。
次に、スイッチ用部材について説明する。
図1に示すように、スイッチ用部材30は、接点部材10と、接点部材10が取り付けられるとともに押圧操作される押圧部材40とを備えている。
押圧部材40は、押圧部41と、押圧部41の外周から末広がりに突出するスカート部42と、スカート部42の下端に連結されるベース部43とを備えている。押圧部材40のスカート部42は、押圧部41が押圧されると撓むように弾性変形可能に構成されている。
押圧部材40は、押圧部41と、押圧部41の外周から末広がりに突出するスカート部42と、スカート部42の下端に連結されるベース部43とを備えている。押圧部材40のスカート部42は、押圧部41が押圧されると撓むように弾性変形可能に構成されている。
押圧部材40は、単一の材料から構成してもよいし、複数の材料から構成してもよい。押圧部材40は、ゴムやエラストマーから構成することが好ましい。押圧部材40を構成する材料としては、例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、及びフッ素ゴムが挙げられる。押圧部材40は、圧縮永久歪みを小さくするという観点から、シリコーンゴムから構成することが好ましい。押圧部材40のうち、少なくともスカート部42を構成する材料の硬さは、JIS K6253に規定されたタイプAデュロメータで測定した硬さにおいて、A70以下であることが好ましい。押圧部材40のうち、少なくともスカート部42を構成する材料の硬さは、A30以上であることが好ましい。
上記硬さがA70以下の場合、押圧部41を押圧する荷重が過剰に大きくなることを抑えることができる。上記硬さがA30以上の場合、押圧部41を押圧した際のクリック感が得られ易く、また押圧部41の位置が安定し易くなる。
接点部材10は、押圧部材40の押圧部41の下面に設けられる。押圧部材40の押圧部41の下面には、接点部材10の高分子層12が接合される。
スイッチ用部材30を製造するには、まず押圧部材40を成形する成形用金型内に接点部材10を配置する。次に、成形用金型内で押圧部材40を成形(インサート成形)することによりスイッチ用部材30が得られる。これにより、押圧部材40の成形と同時に押圧部材40の押圧部41に接点部材10を接合することができる。
スイッチ用部材30を製造するには、まず押圧部材40を成形する成形用金型内に接点部材10を配置する。次に、成形用金型内で押圧部材40を成形(インサート成形)することによりスイッチ用部材30が得られる。これにより、押圧部材40の成形と同時に押圧部材40の押圧部41に接点部材10を接合することができる。
なお、スイッチ用部材30は、予め成形した押圧部材40と接点部材10とを接着剤を用いて接着することにより得ることもできる。
スイッチ50は、基板51と、基板51上の電極52と、電極52に対応して配置されたスイッチ用部材30とを備えている。
スイッチ50は、基板51と、基板51上の電極52と、電極52に対応して配置されたスイッチ用部材30とを備えている。
図6は、電極52の平面形状の一例を示している。電極は、離間して配置された一対の電極部により構成されている。電極52に対して、図6に二点鎖線で示す範囲に接点部材10が位置するようにスイッチ用部材30を配置する。
このように構成されたスイッチ50の押圧部41を押圧することで、接点部材10の金属シート材11を電極52に接触させることができる。これにより、スイッチ50では金属シート材11を含む通電経路が形成されたONの状態となる。一方、押圧部41の押圧を解除することにより、接点部材10が電極52から離間されたOFFの状態となる。
次に、本実施形態の主な作用について説明する。
上記接点部材10では、金属シート材11が導電経路となるため、例えば、金網を導電経路とした場合よりも電気的抵抗を小さくすることが可能となる。ここで、スイッチ50の電極52と金属シート材11の傾斜面A1における端縁A2との間に異物が存在した場合、スイッチ50の電極52と傾斜面A1の端縁A2とにより異物が挟まれる。このように挟まれた異物は、傾斜面A1の端縁A2に面接触又は線接触しているため、押圧部41にさらに力を加えると、傾斜面A1の端縁A2から異物に加わる荷重のバランスが崩れる結果、異物は、第1貫通孔H1側や第2貫通孔H2側に押し出される。これにより、傾斜面A1の端縁A2が電極52に接触することで、金属シート材11と電極52とを電気的に接続することが可能となる。また、金属シート材11よりも柔らかい異物、金属シート材11よりも脆い異物、液状の異物等の場合は、傾斜面A1の端縁A2で異物を破壊したり、異物を貫通したりすることができるため、金属シート材11と電極52とを電気的に接続することが可能となる。
上記接点部材10では、金属シート材11が導電経路となるため、例えば、金網を導電経路とした場合よりも電気的抵抗を小さくすることが可能となる。ここで、スイッチ50の電極52と金属シート材11の傾斜面A1における端縁A2との間に異物が存在した場合、スイッチ50の電極52と傾斜面A1の端縁A2とにより異物が挟まれる。このように挟まれた異物は、傾斜面A1の端縁A2に面接触又は線接触しているため、押圧部41にさらに力を加えると、傾斜面A1の端縁A2から異物に加わる荷重のバランスが崩れる結果、異物は、第1貫通孔H1側や第2貫通孔H2側に押し出される。これにより、傾斜面A1の端縁A2が電極52に接触することで、金属シート材11と電極52とを電気的に接続することが可能となる。また、金属シート材11よりも柔らかい異物、金属シート材11よりも脆い異物、液状の異物等の場合は、傾斜面A1の端縁A2で異物を破壊したり、異物を貫通したりすることができるため、金属シート材11と電極52とを電気的に接続することが可能となる。
以上詳述した実施形態によれば、次のような作用及び効果が発揮される。
(1)接点部材10は、一方の主面11a側を電極52に接離させる電極52側として用いられる金属シート材11を備えている。金属シート材11は、電極52と接触する接触部を有している。金属シート材11は、第1貫通孔H1と、第1貫通孔H1と隣り合う第2貫通孔H2と、第1貫通孔H1と第2貫通孔H2との間を仕切る仕切部S1とを有する貫通孔構造20を備えている。仕切部S1の一方の主面11aは、電極52に接離させる方向と直交する平面に対して傾斜する傾斜面A1を有している。傾斜面A1は、第1貫通孔H1から第2貫通孔H2に向かうにつれて電極52側に突出するように傾斜している。接触部は、傾斜面A1において第2貫通孔H2側の端縁A2により構成されている。
(1)接点部材10は、一方の主面11a側を電極52に接離させる電極52側として用いられる金属シート材11を備えている。金属シート材11は、電極52と接触する接触部を有している。金属シート材11は、第1貫通孔H1と、第1貫通孔H1と隣り合う第2貫通孔H2と、第1貫通孔H1と第2貫通孔H2との間を仕切る仕切部S1とを有する貫通孔構造20を備えている。仕切部S1の一方の主面11aは、電極52に接離させる方向と直交する平面に対して傾斜する傾斜面A1を有している。傾斜面A1は、第1貫通孔H1から第2貫通孔H2に向かうにつれて電極52側に突出するように傾斜している。接触部は、傾斜面A1において第2貫通孔H2側の端縁A2により構成されている。
この構成によれば、上述した作用が得られるため、電気的接続の信頼性を高めることができる。
(2)接点部材10の金属シート材11は、貫通孔構造20を複数有している。この場合、金属シート材11は、複数の接触部を有するため、電気的接続の信頼性をさらに高めることができる。
(2)接点部材10の金属シート材11は、貫通孔構造20を複数有している。この場合、金属シート材11は、複数の接触部を有するため、電気的接続の信頼性をさらに高めることができる。
(3)接点部材10は、金属シート材11の電極52側の主面11aとは反対側の主面に積層される高分子層12をさらに有している。この場合、接点部材10を取り付ける取付部として高分子層12を利用することができる。
(4)接点部材10が高分子層12を備えることで、以下の(4−1)〜(4−5)の効果も得ることができる。
(4−1)高分子層12は、接点部材10を金型にインサートして押圧部材40を成形する際に、押圧部材40を成形する成形材料が金属シート材11の一方の主面11a側(接触部側)に流入することを防止する。すなわち、接点部材10と押圧部材40とを容易に一体化することができるため、スイッチ用部材30を容易に製造することができる。
(4−1)高分子層12は、接点部材10を金型にインサートして押圧部材40を成形する際に、押圧部材40を成形する成形材料が金属シート材11の一方の主面11a側(接触部側)に流入することを防止する。すなわち、接点部材10と押圧部材40とを容易に一体化することができるため、スイッチ用部材30を容易に製造することができる。
(4−2)押圧部材40の押圧部41を構成する材料が比較的多くの可塑剤を含む場合、金属シート材11の一方の主面11a側(接触部側)に可塑剤がブリードアウトすることを抑えることができる。すなわち、高分子層12は、可塑剤に対するバリア層として利用することができる。
(4−3)高分子層12によって金属シート材11を補強することができる。従って、接点部材10の取り扱い性を向上させることができる。
(4−4)高分子層12は、所望の色に着色することが可能であるため、接点部材10の意匠性を高めることができる。
(4−4)高分子層12は、所望の色に着色することが可能であるため、接点部材10の意匠性を高めることができる。
(4−5)高分子層12によって金属シート材11を部分的に保護することができるため、例えば、金属シート材11の耐食性を高めることができる。なお、高分子層12から露出している金属シート材11の露出部分については、例えば、金属めっき層を設けることで耐食性を高めることが好ましい。
(5)従来のように金属線から形成した金網を接点部材に用いた場合、例えば、打ち抜き加工で発生した金属線片が異物として混入するおそれがあり、こうした異物を要因としてスイッチ用部材の外観不良が発生するおそれがある。本実施形態の接点部材は、金属シート材11を接点として用いるものであるため、金属線片の発生を回避することができる。従って、金属線片を要因としたスイッチ用部材の外観不良を回避することができる。
(変更例)
上記実施形態を次のように変更することもできる。
・金属シート材11の傾斜面A1における端縁A2は、傾斜面A1と第2貫通孔H2の開口端面B1とが略直交する切り込み部であってもよいし、面取りされた面取り部であってもよい。端縁A2が面取り部の場合、図7(a)に示すように、平面取り部であってもよいし、図7(b)に示すように、R面取り部であってもよい。但し、傾斜面A1の端縁A2が面取り部の場合、面取り部の幅寸法W2は、500μm以下であることが好ましい。また、面取り部以外の部分の傾斜面A1と開口端面B1とのなす角度θ2は、45°以上、135°以下の範囲内であることが好ましい。
上記実施形態を次のように変更することもできる。
・金属シート材11の傾斜面A1における端縁A2は、傾斜面A1と第2貫通孔H2の開口端面B1とが略直交する切り込み部であってもよいし、面取りされた面取り部であってもよい。端縁A2が面取り部の場合、図7(a)に示すように、平面取り部であってもよいし、図7(b)に示すように、R面取り部であってもよい。但し、傾斜面A1の端縁A2が面取り部の場合、面取り部の幅寸法W2は、500μm以下であることが好ましい。また、面取り部以外の部分の傾斜面A1と開口端面B1とのなす角度θ2は、45°以上、135°以下の範囲内であることが好ましい。
・金属シート材11には、耐食性や導電性を高めるためにめっき層を設けることもできる。金属シート材11にめっき層を設けるめっき工程は、以下の(A)〜(C)のように行うことができる。
(A)無孔の金属シートにめっき層を設けるめっき工程を行った後に、めっき層付きの金属シートから金属シート材11を形成することができる。この場合、金属シート材11の貫通孔の開口端面B1は、金属シート材11が露出している。
(B)無孔の金属シートから金属シート材11を形成した後、その金属シート材11にめっき層を設けるめっき工程を行うこともできる。この方法では、金属シート材11の全体をめっき層で被覆することができるため、金属シート材11の耐食性を最も高めることができる。
(C)金属シート材11と高分子層12とを一体にした後、金属シート材11にめっき層を設けるめっき工程を行うこともできる。これにより、金属シート材11のうち、高分子層12から露出する露出部分のみにめっき層を設けることができる。この場合、金属シート材11は、高分子層12とめっき層とにより保護される。すなわち、金属シート材11をめっき層のみで保護した場合よりも、めっき層の貴金属の使用量を削減することができるため、コストの低減効果と耐食性向上効果とをバランスよく得ることができる。
なお、上記めっき層は、耐食性を高めるめっき層に限定されず、例えば、導電性を高めたり、硬度を高めたりする機能を有するめっき層を適用してもよい。
・金属シート材11の製造方法は、上記方法に限定されず、例えば、無孔の金属シートを部分的に打ち抜く打ち抜き加工や、曲げ加工を含む製造方法により製造することもできる。
・金属シート材11の製造方法は、上記方法に限定されず、例えば、無孔の金属シートを部分的に打ち抜く打ち抜き加工や、曲げ加工を含む製造方法により製造することもできる。
・金属シート材11の貫通孔構造20は、単数であってもよい。
・接点部材10の高分子層12を省略し、接点部材の金属シート材11を押圧部材40の押圧部41に直接取り付けてもよい。
・接点部材10の高分子層12を省略し、接点部材の金属シート材11を押圧部材40の押圧部41に直接取り付けてもよい。
・接点部材10を適用する押圧部材40の材質や形状は、特に限定されない。押圧部材40としては、ラバーキーシートや樹脂キーシートが挙げられる。
10…接点部材、11…金属シート材、11a…主面、12…高分子層、20…貫通孔構造、30…スイッチ用部材、40…押圧部材、52…電極、A1…傾斜面、A2…端縁、H1…第1貫通孔、H2…第2貫通孔、S1…仕切部。
Claims (5)
- 一方の主面側を電極に接離させる電極側として用いられ、前記電極と接触する接触部を有する金属シート材を備える接点部材であって、
前記金属シート材は、第1貫通孔と、前記第1貫通孔と隣り合う第2貫通孔と、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間を仕切る仕切部と、を有する貫通孔構造を備え、
前記仕切部の前記主面は、前記電極に接離させる方向と直交する平面に対して傾斜する傾斜面を有し、
前記傾斜面は、前記第1貫通孔から前記第2貫通孔に向かうにつれて電極側に突出するように傾斜し、
前記接触部は、前記傾斜面における前記第2貫通孔側の端縁により構成されることを特徴とする接点部材。 - 前記貫通孔構造を複数有していることを特徴とする請求項1に記載の接点部材。
- 前記金属シート材の前記電極側の主面とは反対側の主面に積層される高分子層をさらに有し、
前記金属シート材の厚さ方向における一部が前記高分子層に埋設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接点部材。 - 前記第2貫通孔側の端縁は、面取りされた面取り部であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の接点部材。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の接点部材と、前記接点部材が取り付けられるとともに押圧操作される押圧部材と、を備えることを特徴とするスイッチ用部材。
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WO2020218506A1 (ja) | 2019-04-24 | 2020-10-29 | 三菱ケミカル株式会社 | 熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー |
JP2021163671A (ja) * | 2020-04-01 | 2021-10-11 | 信越ポリマー株式会社 | 接点部材、及び押釦スイッチ |
-
2017
- 2017-10-27 JP JP2017208503A patent/JP2019083090A/ja active Pending
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