JP7394689B2 - 接点部材、及び押釦スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、押釦スイッチ用の接点部材、及び押釦スイッチに関する。
従来から、押釦スイッチ用の接点部材として、洋白、ニッケル、ステンレス等に耐食性や導電性を高めるために貴金属めっきを施した金属板又は金属箔(以下「金属層部」と記載する。)を、エラストマーと一体成型したものが広く用いられている。このような接点部材は、金属層部の剛性が高いことから変形し難く、接点と基板の固定電極との間に異物が介在してしまった場合には、接点と固定電極との接触不良による導通不良やチャタリングの虞があった。このような導通不良やチャタリングの対策として、金属箔に穴をあけた接点部材(例えば、特許文献1を参照)や導電性弾性体を用いた接点部材(例えば、特許文献2を参照)等が提案されている。
図9は、基本的な構成の押釦スイッチの縦断面図を示す。図10は、従来から公知の金属層部に穴をあけた接点部材の断面図を示す。図11は、従来から公知の金属層部の代わりに導電性弾性体を用いた接点部材の断面図を示す。
押釦スイッチ用の公知の接点部材を説明する前に、押釦スイッチの基本的な構成を説明する。図9に示す基本的な構成の押釦スイッチ701は、略円柱形状のキートップ702の下端に、キートップ702の径方向外側にドーム状に拡径するドーム部703を備える。押釦スイッチ701は、ドーム部703の下方開口部より径方向外側に延出するベース部704を備える。ベース部704は、押釦スイッチ701を配置する基板750上に固定される部分である。接点部材710は、ドーム部703の内方空間でキートップ702の直下に貼り付けられており、表面に導電性部材を有する接点部材710を備える。接点部材710は、キートップ702が押し込まれることで、ドーム部703が変形し、基板750上の固定電極751と固定電極752と接触するまで降下することができる。接点部材710は、導電性部材を固定電極751と固定電極752とに同時に接触することで、固定電極751と固定電極752とを電気的に接続させることができる。
次に、押釦スイッチ用の公知の接点部材を説明する。
図10に示す従来から公知の金属層部に穴をあけた接点部材810は、図9に示すような押釦スイッチ701の接点部材710の部分に用いられる。接点部材810は、キートップ702に貼り付けられブリッジ接点として機能する金属層部830として構成されている。接点部材810における金属層部830には、複数の穴831が形成されている。接点部材810は、金属層部830の露出する表面に、貴金属メッキが施されている。このような、金属層部に穴をあけた接点部材810は、接点部材810と基板750の固定電極751,752との間に異物が介在してしまった場合、異物が穴831に入り込むことで導通不良やチャタリングのリスクを低減できる。
図11に示す従来から公知の導電性弾性体を用いた接点部材910も、図9に示すような押釦スイッチ701の接点部材710の部分に用いられる。接点部材910は、導電性弾性体940と、導電性弾性体940に支持された複数の線状導電体942と、を備えている。接点部材910における線状導電体942は、厚み方向に沿って配向している。各線状導電体942同士は、導電性弾性体940を介して電気的に接続している。このような、導電性弾性体を用いた接点部材910は、接点910と基板750の固定電極751,752との間に異物が介在してしまった場合、導電性弾性体940が凹むことで導通不良やチャタリングのリスクを低減できる。
特開2013-251170号公報 特開2001-028213号公報
金属層部に穴をあけた接点部材810は、図10に示すように、金属層部830に穴831があいているため、キートップ702(又はゴム状弾性体)と金属層部830とを一体化する際に、安価なプライマーを使用接合することができない、という問題がある。また、接点部材810は、キートップ702(又はゴム状弾性体)と金属層部830とを加圧プレスで接合した場合には、キートップ702(又はゴム状弾性体)が金属層部830の穴831を塞いで異物に対する効果が低下してしまう、という問題がある。また、接点部材810は、金属層部830に穴831があいており、表面積が小さくなっているものの、それでも表面積が大きいため、貴金属メッキのコストが高くなる、という問題がある。
導電性弾性体を用いた接点部材910は、図11に示すように、複数の線状導電体942同士が導電性弾性体940を介して電気的に接続されるが、導電性弾性体940の抵抗値が比較的高いため、低抵抗を実現できない、という問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、耐異物性に優れ、低コストで低抵抗を実現できる接点部材を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための一実施形態に係る接点部材は、固定電極への接触面を有する押釦スイッチ用の接点部材であって、前記接触面に対し交差する方向に延びる金属箔がゴム状弾性体を介し複数積層された積層構造を有し、前記金属箔の端面が前記接触面となる表側の面及びその反対面となる裏側の面の内の少なくとも表側の面から露出している。
(2)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記金属箔は、前記表側の面に対し65度以上80度以下の角度をなして延びる。
(3)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記金属箔の端面が前記裏側の面からも露出しており、前記裏側の面に、前記金属箔の端面と接触するように貼り合わされた金属板をさらに備える。
(4)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記金属箔は、少なくとも前記接触面から露出する前記金属箔の端面にメッキ層を備える。
(5)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記金属箔は、内側に複数の貫通孔が形成されており、前記ゴム状弾性体は前記複数の貫通孔を通じて繋がっている。
(6)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記金属箔の厚みは、5μm以上100μm以下である。
(7)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記金属箔の積層間隔は、20μm以上2000μm以下である。
(8)別の実施形態に係る接点部材において、好ましくは、前記ゴム状弾性体は、シリコーンゴムを主材とする。
(9)上記目的を達成するための一実施形態に係る押釦スイッチは、固定電極に対し接触可能な接点部材が固定された押釦スイッチであって、前記接点部材として、上述の接点部材を備える。
(10)上記目的を達成するための一実施形態に係る接点部材の製造方法は、固定電極への接触面を有する押釦スイッチ用の接点部材を製造する方法であって、ゴム状弾性体と金属箔とを交互に貼り合わせる貼り合わせ工程と、前記ゴム状弾性体と前記金属箔とを貼り合わせた積層体を、前記ゴム状弾性体及び前記金属箔の各端面が露出するようにカットするカット工程と、を含む。
(11)別の実施形態に係る接点部材の製造方法において、好ましくは、前記貼り合わせ工程では、金属接着成分を含有する前記ゴム状弾性体を用いる。
(12)別の実施形態に係る接点部材の製造方法において、好ましくは、前記貼り合わせ工程後に、加熱接着、室温接着、加熱プレス接着、若しくは室温プレス接着により前記ゴム状弾性体と前記金属箔とを接着する接着工程を含む。
(13)別の実施形態に係る接点部材の製造方法において、好ましくは、前記ゴム状弾性体として、未加硫のシリコーンゴムシートを用いる。
(14)別の実施形態に係る接点部材の製造方法において、好ましくは、前記カット工程では、前記ゴム状弾性体と前記金属箔との積層方向に対し10度以上25度以下の角度をなして交差する方向に前記積層体をカットする。
本発明によれば、耐異物性に優れ、低コストで低抵抗を実現可能な接点部材を提供できる。
図1は、本発明の実施形態1に係る押釦スイッチの縦断面図を示す。 図2は、図1の接点部材の表側の面から見た平面図を示す。 図3は、一対の固定電極形状に対する図1の接点部材の取り付け方向性についての説明図を示す。 図4は、図1の接点部材の製造方法についてのフローチャートを示す。 図5は、図4のフローチャートにおける各工程の説明図を示す。 図6は、本発明の実施形態2に係る接点部材の縦断面図を示す。 図7は、本発明の実施形態3に係る接点部材の縦断面図を示す。 図8は、接点部材の変形例を示す。 図9は、基本的な構成の押釦スイッチの縦断面図を示す。 図10は、従来から公知の金属層部に穴をあけた接点部材の縦断面図を示す。 図11は、従来から公知の導電性弾性体を用いた接点部材の縦断面図を示す。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、各図面は、特徴がわかるようにした模式図であり、実際の寸法を厳密に反映したものではない。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る押釦スイッチ1及び接点部材10について説明する。
(1-1.実施形態1に係る押釦スイッチ及び接点部材の構成)
図1は、本発明の実施形態1に係る押釦スイッチ1の縦断面図を示す。図1では、上段に押釦スイッチ1の概略の縦断面図を示し、下段に押釦スイッチ1の一部である接点部材10の拡大縦断面図を示す。図2は、図1の接点部材10の表側の面11から見た平面図を示す。図3は、一対の固定電極形状751X,752X(XはA~D)に対する図1の接点部材10の取り付け方向性の説明図を示す。
実施形態に係る押釦スイッチ1は、図1の上段に示すように、図9に示す基本的な構成の押釦スイッチ701と同様、略円柱形状のキートップ702の下端に、キートップ702の径方向外側にドーム状に拡径するドーム部703を備える。押釦スイッチ1は、ドーム部703の下方開口部より径方向外側に延出するベース部704を備える。ベース部704は、押釦スイッチ701を配置する基板750上に固定される部分である。押釦スイッチ1は、ドーム部703の内方空間でキートップ702の直下に貼り付けられた接点部材10を備える。
接点部材10は、裏側の面12がキートップ702の直下に貼り付けられており、表側の面11が基板750上の固定電極751,752と対面して露出する。接点部材10は、表側の面11(接点として機能する面)が基板750上の固定電極751,752に対面するように離間して配置される。接点部材10は、固定電極751,752への接触面となる表側の面11を有する押釦スイッチ用の接点部材であって、従来の接点部材と同様に基板750の表面に対して垂直方向に往復移動することで基板750と接触/非接触となり、基板750上の固定電極751,752間の導通/非導通を切り換える役割を果たす。
接点部材10は、図1の下段に示すように、表側の面11に対し交差する方向に延びる金属箔20がゴム状弾性体30を介し複数積層された積層構造を有する。接点部材10は、金属箔20の端面が接触面となる表側の面11及びその反対面となる裏側の面12から露出している。接点部材10は、図2に示すように表側の面11からみて略円形の略円柱形状をしている。なお、本実施形態の接点部材10においては金属箔20の両端面が表側の面11及び裏側の面12から露出しているが、金属箔は、一方の端面が少なくとも表側の面11から露出していればよい。また、本実施形態の接点部材10は略円柱形状を有するが、接点部材の形状については、基板750上の固定電極751,752の配置又は形状等を考慮して適宜変更可能である。
金属箔20は、アルミニウム若しくはその合金、銅若しくはその合金、銀、金、ステンレス、真鍮、錫、又は亜鉛等の導電性金属箔金属箔、あるいは、表面をメッキ処理(片面若しくは両面)したものである。金属箔20は、好ましくは、表側の面11に対し65度以上80度以下の角度(図1において符号αで示す角度)をなして延びている。また、金属箔20は、所定の間隔をあけて平行に複数枚積層している。また、金属箔20の厚みは、好ましくは5μm以上100μm以下である。また、金属箔20の積層間隔は、好ましくは20μm以上2000μm以下である。また、金属箔20は、好ましくは、表側の面11から露出する端面に貴金属のメッキ層21(具体的にはニッケルメッキ層や金メッキ層)を備える。なお、金属箔20は、全面に貴金属メッキ層を備えていてもよいが、端面にのみ貴金属メッキ層を備えるものがコスト削減の観点から好ましい。
ゴム状弾性体30は、ゴム又は熱可塑性エラストマー等より適宜採用された柔軟性を有するエラストマーであり、シート形状若しくはブロック形状を有する。ゴム状弾性体30を構成する材料としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)あるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー;ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物を例示できる。ゴム状弾性体30は、好ましくは、シリコーンゴムを主材とする。なお、各ゴム状弾性体30の厚みは、金属箔20の積層間隔に対応し、好ましくは20μm以上2000μm以下である。
このように構成された接点部材10は、図2に示すように、接触面となる表側の面11には、一直線状に延びる金属箔20の端面が平行に複数並んだ状態で露出する。各金属箔20同士は、間にゴム状弾性体30を介しているため、互いに導通はしていない。図3の例に示すように、接点部材10が接触する範囲において、一方の固定電極751A,751B及び他方の固定電極752A,752Bが全周に亘って径方向に重なっている固定電極の形態の場合には、接点部材10は、取り付け方向に関わらず一方の固定電極751A,751Bと他方の固定電極752A,752Bとの導通/非導通を切り替えることができる。
(1-2.実施形態1に係る接点部材の製造方法)
図4は、図1の接点部材の製造方法についてのフローチャートを示す。図5は、図4のフローチャートにおける各工程の説明図を示す。
接点部材10は、図4に示すように、貼り合わせ工程ST1、接着工程ST2、カット工程ST3、及び外形形成工程ST4を順に実施することにより製造される。なお、以下の説明において、各構成要素の材質、形状、特性等については、上述した接点部材10の構成要素と同様であり、図5においては図1と同じ符号を付して説明を省略する。
貼り合わせ工程ST1では、図4に示すように、ゴム状弾性体配設ST11及び金属箔配設ST12を金属箔20が所定の枚数積層しきるまで繰り返し、最後にゴム状弾性体配設ST13を行い、ゴム状弾性体と金属箔とを交互に貼り合わせる。より詳しくは、図5(上から1~4番目)に示すように、ゴム状弾性体配設ST11において金属接着成分50(例えば、エポキシ系プライマー)を添加した未加硫のゴム状弾性体シート30(好ましくはシリコーンゴムシート)を配設し、金属箔配設ST12においてゴム状弾性体30上を覆うように金属箔20を重ね合わせて配設する。次に再び、ゴム状弾性体配設ST11において金属箔20上を覆うようにゴム状弾性体シート30を重ね合わせて配設、及び金属箔配設ST12においてゴム状弾性体シート30上を覆うように金属箔20を重ね合わせて配設することを、金属箔20の積層枚数が所定の枚数になるまで繰り返す。金属箔20が所定の枚数に達したら、次に、ゴム状弾性体配設ST13において金属箔20上を覆うようにゴム状弾性体シート30を重ね合わせることで、全ての金属箔20がゴム状弾性体シート30に挟まれた積層体を形成する。なお、本実施形態のように、金属接着成分50を添加した未加硫のゴム状弾性体シート30を用いることが作業性等の点で好ましいが、金属箔20の両面にプライマー(シランカップリング等)を塗布したものを加硫あるいは未加硫のゴム状弾性体30と積層してもよい。
接着工程ST2では、図5(上から5番目)に示すように、貼り合わせ工程ST1で貼り合わされたゴム状弾性体シート30と金属箔20との積層体を加熱接着、あるいは室温接着により接着する。この時、ゴム状弾性体シート30と金属箔20との密着性を向上させるように、自重が厚み方向加わる姿勢で配置することが好ましい。また、より密着するように、積極的に、ゴム状弾性体シート30と金属箔20とを貼り合わせた積層体に挟み込む加圧力を加えて、加熱プレス接着あるいは室温プレス接着とすることも好ましい。
カット工程ST3では、図5(上から6番目)に示すように、ゴム状弾性体30と金属箔20とを貼り合わせた積層体を、ゴム状弾性体30及び金属箔20の各端面が露出するよう、金属箔20の平面に対し交差する方向にカットする。カット工程ST3では、好ましくは、ゴム状弾性体30と金属箔20との積層方向に対し10度以上25度以下の角度(図5において符号βで示す角度)をなして交差する方向に積層体をカットする。
外形形成工程ST4では、図5(上から7番目)に示すように、カット工程ST3においてカットされた積層体を接点部材10の外形形状に応じて抜き加工又はカット加工する。
これらの工程を経ることで、平面にゴム状弾性体30と金属箔20とが交互に並ぶ接点部材10が形成される。
(1-4.実施形態1による作用・効果)
実施形態1に係る接点部材10は、固定電極751,752への接触面に対し交差する方向に延びる金属箔20がゴム状弾性体30を介し複数積層された積層構造を有し、金属箔20の端面が表側の面11及び裏側の面12の内の少なくとも表側の面11から露出している。このような構成により、接点部材10によれば、金属箔10の端面が基板750側の表側の面11から露出するため、基板750上の固定電極751,752に電気的に接触可能である。その際、金属箔20は、所定の間隔で線状に長く延びて露出するため、基板750上の固定電極751,752のブリッジ接点として十分に機能する。また、接点部材10によれば、金属箔20といった電気抵抗の少ない部材で導通部分が構成されているため、抵抗値の低いブリッジ接点を構成することができる。また、接点部材10によれば、ゴム状弾性体30がゴム状の弾性体の性質を有するため、接点部材10と固定電極751,752との間に異物が入り込んだとしても、ある程度は撓んで吸収することができる。また、接点部材10によれば、表面に露出する腐食しやすい部分は、金属箔20の端面だけであるため、例えばメッキ処理といった腐食防止のコストを低減できる。
したがって、実施形態1に係る接点部材10は、耐異物性に優れ、低コストで低抵抗を実現できる接点部材となる。
接点部材10においては、金属箔20は、表側の面11に対し65度以上80度以下の角度をなして延びる。このため、接点部材10によれば、固定電極751,752への接触時において金属箔20がつっぱらずに撓み易いため、より耐異物性を向上させることができる。
接点部材10においては、金属箔20は、少なくとも接触面から露出する金属箔20の端面にメッキ層21を備える。このため、接点部材10によれば、金属箔20の外部に露出する部分(端面)が腐食しにくくなり、高信頼性を発揮できる。
接点部材10においては、金属箔の厚みは、5μm以上100μm以下である。このため、接点部材10によれば、十分な導電路の断面積を有し低抵抗値を発揮できる。
接点部材10においては、金属箔の積層間隔、すなわちゴム状弾性体30の厚みは、20μm以上2000μm以下である。このため、接点部材10によれば、十分な柔軟性が得られ耐異物性を発揮できる。
接点部材10においては、ゴム状弾性体30は、シリコーンゴムを主材とする。このため、接点部材10によれば、十分な弾力性を有し耐異物性を発揮できる。
実施形態1に係る押釦スイッチ1は、接点部材として、接点部材10を備える。したがって、実施形態1に係る押釦スイッチ1は、接点部材10の効果を得て、耐異物性に優れ、低コストで低抵抗を実現できる押釦スイッチとなる。
実施形態1に係る押釦スイッチの製造方法は、ゴム状弾性体30と金属箔20とを交互に貼り合わせる貼り合わせ工程ST1と、ゴム状弾性体30と金属箔20とを貼り合わせた積層体を、ゴム状弾性体30及び金属箔20の各端面が露出するようにカットするカット工程ST3と、を含む。このような方法によれば、積層されたゴム状弾性体30及び金属箔20の各端面が露出されたものが形成され、すなわち、上述した耐異物性に優れ、低コストで低抵抗を実現できる接点部材10を形成できる。したがって、実施形態1に係る接点部材の製造方法によれば、耐異物性に優れ、低コストで低抵抗を実現できる接点部材を製造することができる。
実施形態1に係る押釦スイッチの製造方法においては、貼り合わせ工程ST1では、金属接着成分50を含有するゴム状弾性体30を用いる。このような方法によれば、接着剤塗布の工程を削減できるとともに、接着剤が満遍なく行きわたっているので接着接合不具合のリスクを低減することができる。
実施形態1に係る押釦スイッチの製造方法においては、貼り合わせ工程ST1後に、加熱接着、室温接着、加熱プレス接着若しくは室温プレス接着によりゴム状弾性体30と金属箔20とを接着する接着工程ST2を含む。このような方法によれば、強固にゴム状弾性体30と金属箔20とが接着接合された押釦スイッチ1を製造することができる。
実施形態1に係る押釦スイッチの製造方法においては、ゴム状弾性体30として、未加硫のシリコーンゴムシートを用いる。このような方法によれば、金属箔20と完全に密着させることが可能となるため、より信頼性の高い押釦スイッチ1を製造することができる。
実施形態1に係る押釦スイッチの製造方法においては、カット工程ST3では、ゴム状弾性体30と金属箔20との積層方向に対し10度以上25度以下の角度をなして交差する方向に積層体をカットする。このような方法によれば、金属箔20が表側の面11に対し65度以上80度以下の角度をなして延びる接点部材10を形成することができる。すなわち、固定電極751,752への接触時において金属箔20が厚み方向に力が分散して撓み易く、より耐異物性を向上させた接点部材10を製造することができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2に係る接点部材110について説明する。
(2-1.実施形態2に係る接点部材の構成)
図6は、本発明の実施形態2に係る接点部材の縦断面図を示す。
実施形態2に係る接点部材110は、基本的には、実施形態1に係る接点部材10と同様の構成を有するが、さらに金属板を備える点で実施形態1に係る接点部材10の場合とは異なる。すなわち、接点部材110は、図6に示すように、実施形態1に係る接点部材10と同様の構成を有する部分の裏側の面(12側)に、金属板140が貼り合わされている。以下では実施形態1と異なる構成について説明し、実施形態1と同様の構成については、図面において同じ符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る接点部材110の金属板140は、例えば、アルミ板、銅板、ステンレス板、といった導電性の金属製の板である。金属板140は、ゴム状弾性体30と金属箔20とが積層された部分の裏側の面(12側)全体を覆う略円板形状をしている。金属板140は、好ましくは表面に貴金属メッキ層を備える。接点部材110において、金属箔20の端面がゴム状弾性体30と金属箔20とが積層された部分の裏側の面(12側)からも露出しており、金属板140は、その裏側の面(12側)に、金属箔20の端面と接触するように貼り合わされている。これにより、金属板140は、複数の金属箔20同士を電気的に接続させている。
(2-2.実施形態2に係る接点部材の製造方法)
接点部材110は、実施形態1の製造方法で製造された接点部材10の一方の面に導電性の接着剤を塗布し、その上に金属板140が貼り付けられて製造される。
(2-3.実施形態2による作用・効果)
実施形態2に係る接点部材110は、基本的には実施形態1に係る接点部材10と同様の構成であるため、実施形態1に係る接点部材10と同様の効果を奏し、耐異物性に優れ、低コストで低抵抗を実現できる接点部材となる。
また、接点部材110においては、金属箔20の端面がゴム状弾性体30と金属箔20とが積層された部分の裏側の面(12側)からも露出しており、裏側の面(12側)に、金属箔20の端面と接触するように貼り合わされた金属板140をさらに備える。このため、接点部材110によれば、複数の金属箔20同士が電気的に接続されているため、接点部材10では方向性を有する固定電極に対しても、取り付け方向性を気にせず使用できる。
(実施形態3)
本発明の実施形態3に係る接点部材210について説明する。
(3-1.実施形態3に係る接点部材の構成)
図7は、本発明の実施形態3に係る接点部材の縦断面図を示す。
実施形態3に係る接点部材210は、基本的には、実施形態1に係る接点部材10と同様の構成を有するが、金属箔の形態が実施形態1に係る接点部材10の場合とは異なる。すなわち、実施形態1の金属箔20が貫通孔のない箔であったのに対し、図7に示すように、接点部材210の金属箔220は、複数の貫通孔222が形成されている。それに伴い、接点部材210のゴム状弾性体230は、貫通孔222を通じて互いに繋がっている。
(3-2.実施形態3に係る接点部材の製造方法)
接点部材210は、基本的には実施形態1の製造方法と同様に製造される。ただし、未加硫のゴム状弾性体シートを用いて製造する場合に、金属製接着成分を添加した方が好ましいが、金属製接着成分を添加しなくてもゴム状弾性体230と金属箔220との積層体を形成することが可能である。また、ゴム状弾性体230と金属箔220とを接着剤で貼り合わせて製造する場合も、金属接着性の高い接着剤を使用した方が好ましいが、ゴム接着性のみ優れた接着剤を用いてもゴム状弾性体230と金属箔220との積層体を形成することが可能である。
(2-3.実施形態3による作用・効果)
実施形態3に係る接点部材210は、基本的には実施形態1に係る接点部材10と同様の構成であるため、実施形態1に係る接点部材10と同様の効果を奏し、耐異物性に優れ、低コストで低抵抗を実現できる接点部材となる。
また、接点部材210においては、金属箔220は、内側に複数の貫通孔222が形成されており、ゴム状弾性体230は複数の貫通孔222を通じて繋がっている。このため、接点部材210によれば、ゴム状弾性体230と金属箔220とが分離する虞がないため、信頼性を高めることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明を上記の実施形態に基づき説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
上記実施形態において記載した構成要素の数、形状、位置、大きさ、材質等は例示であり、本発明の効果を損なわない範囲において変更することが可能である。
上記実施形態においては、ゴム状弾性体と金属箔とを接着する成分として、エポキシ系プライマーを例示して説明したが、対象とする素材が強度をもって接合することができれば本発明はこれに限定されない。
図8は、接点部材の変形例を示す。
上記実施形態においては、金属箔は、表側の面11に対し65度以上80度以下の角度をなして延びている、すなわち傾いて延びているものとして説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば図8に示す接点部材310ように、金属箔320(同様にゴム状弾性体330)は、表側の面11に対し90度の角度をなして延びている、すなわち直角をなして延びているものであってもよい。また、真っすぐでなく、例えば波状に延びているものであっても、ジグザグ状に延びているものであってもよい。
また、接点部材は、透光性を有するものでもよい。具体的には、ゴム状弾性体に透明又は半透明のゴム部材を採用することで、透過性を持たせることもできる。この結果、基板上に配置した照明光をキートップに導光することが可能な接点部材を構成することができる。
本発明に係る接点部材は、例えば、自動車の車載用機器の他、工業用ロボット、家庭用電化製品、PCなどの各種機器に利用される押釦スイッチの接点に利用することができる。
1‥押釦スイッチ、10,110,210,310‥接点部材、11‥表側の面、12‥裏側の面、20,220,320‥金属箔、21‥メッキ層、30,230,330‥ゴム状弾性体、140‥金属板、41‥ゴム状弾性体部、42,242,342,442‥線状導通部材、50‥金属接着成分、222‥貫通孔、702‥キートップ、750‥基板、751,751A~D‥固定電極、752,752A~D‥固定電極

Claims (5)

  1. 固定電極への接触面を有する押釦スイッチ用の接点部材であって、
    前記接触面に対し交差する方向に延びる金属箔がゴム状弾性体を介し複数積層された積層構造を有し、前記金属箔の端面が前記接触面となる表側の面及びその反対面となる裏側の面から露出しており、
    前記裏側の面に、前記金属箔の端面と接触するように貼り合わされた金属板をさらに備える接点部材。
  2. 前記金属箔は、前記表側の面に対し65度以上80度以下の角度をなして延びる請求項1に記載の接点部材。
  3. 前記金属箔は、少なくとも前記接触面から露出する前記金属箔の端面にメッキ層を備える請求項1又は2に記載の接点部材。
  4. 前記金属箔は、内側に複数の貫通孔が形成されており、前記ゴム状弾性体は前記複数の貫通孔を通じて繋がっている請求項1からのいずれか一項に記載の接点部材。
  5. 固定電極に対し接触可能な接点部材が固定された押釦スイッチであって、
    前記接点部材として、請求項1からのいずれか一項に記載の接点部材を備える押釦スイッチ。
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