JP7149706B2 - 糖含有廃液処理に用いる糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法 - Google Patents

糖含有廃液処理に用いる糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、糖類を含む廃液を処理するための糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法に関するものである。特に、本発明は、糖類を含む廃液をメタン発酵処理するための糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法に関するものである。
一般に、有機物を含む排水を処理する方法として、種々の微生物を利用した生物処理が知られている。特に、嫌気性生物処理は、曝気動力が不要で、余剰汚泥がほとんど発生しないことなど、導入のメリットが高いことから広く用いられている。
このような嫌気性生物処理としては、嫌気性細菌である酸生成菌やメタン生成菌を用いたメタン発酵法が知られている。メタン発酵法としては、UASB(Upflow Anaerobic Sludge Bed)法やEGSB(Expand Granular Sludge Bed)法など、メタン生成菌が自己造粒した沈降性の高いグラニュール汚泥を用いる方法やメタン生成菌を包括固定化した担体を用いた方法などが知られている。
例えば、特許文献1には、有機物を含む排水処理装置として、酸生成槽及びメタン発酵槽を備えた嫌気性排水処理装置及びこれを用いた排水処理方法が記載されている。また、特許文献1には、酸生成槽及びメタン発酵槽の両方に担体を存在させることで、安定した処理が可能となることが記載されている。
特開2012-076001号公報
一方、特許文献1のような従来のメタン発酵処理装置を用い、糖類を含む廃液について処理する場合、高濃度の糖の存在によって、増殖の速い糸状菌の発生やメタン生成菌のバイオフィルム形成がメタン発酵槽内で起こる。これらの糸状菌及びバイオフィルムは、メタン生成菌及び担体等の表面に付着し、メタン発酵槽の処理性能を低下させるだけではなく、糸状菌及びバイオフィルムに覆われた担体あるいはグラニュール汚泥の表面にメタン発酵槽で生成するバイオガスが付着し、担体あるいはグラニュール汚泥がメタン発酵槽内で浮上し、槽外に流出するという問題が生じる。
本発明の課題は、糖類を含む廃液のメタン発酵処理において、メタン発酵の阻害要因となる糸状菌及びバイオフィルムの発生を抑制し、安定した処理が可能な糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法を提供することである。
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、糖類を含む廃液のメタン発酵処理において、メタン発酵槽の前段に糖類を分解する糖分解槽を設けることで、廃液中の糖濃度を低下させ、メタン発酵の阻害要因となる糸状菌及びバイオフィルムの発生を抑制することが可能になることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の水処理装置である。
上記課題を解決するための本発明の糖分解槽は、糖類の分解処理を行う糖分解槽であって、糖類を含む廃液をメタン発酵処理するメタン発酵槽の前段に設けられるという特徴を有する。
本発明の糖分解槽は、糖類を含む廃液中の糖類を分解して糖濃度を減少する。よって、本発明の糖分解槽をメタン発酵槽の前段に適用することにより、メタン発酵槽内での糸状菌及びバイオフィルムの生成が抑制され、糖類を含む廃液のメタン発酵処理を安定化することができる。
また、本発明の糖分解槽の一実施態様としては、廃液中の糖類の濃度が5000mg/L以下になるように糖類を分解するという特徴を有する。
この特徴によれば、メタン発酵槽内で糸状菌及びバイオフィルムの生成を抑制し、かつメタン発酵によるバイオガス回収に適した状態の処理液を供給することが可能となる。
また、本発明の糖分解槽の一実施態様としては、糖分解槽はpH調整部を有し、pH調整部は、pH測定部とpH調整剤添加部とを備えるという特徴を有する。
この特徴によれば、糖分解槽内で糖類を分解するために適したpH環境とすることができ、糖分解効率を向上させることが可能となる。
また、上記課題を解決するための本発明の糖分解処理システムとしては、糖類を含む廃液をメタン発酵処理する糖分解処理システムであって、上記糖分解槽と、メタン発酵槽と、を備え、糖分解槽は、メタン発酵槽の前段に設けられ、糖分解槽で廃液中の糖類を分解した処理液に対し、メタン発酵槽でメタン発酵処理を行うという特徴を有する。
本発明の糖分解処理システムは、廃液中の糖類を分解する糖分解槽をメタン発酵槽の前段に設け、糖分解槽によって糖濃度を減少させた処理液をメタン発酵槽に供給するようにしたことで、メタン発酵槽内での糸状菌及びバイオフィルムの生成を抑制した状態でメタン発酵処理することが可能となるため、糖類を含む廃液を安定して処理するシステムとしての効果を奏する。
また、上記課題を解決するための本発明の糖分解処理方法としては、糖類を含む廃液をメタン発酵処理する糖分解処理方法であって、糖類を含む廃液をメタン発酵処理する前に、糖類の分解処理を行うという特徴を有する。
本発明の糖分解処理方法は、メタン発酵の前に廃液中の糖類を分解し、糖濃度を減少させることにより、次工程のメタン発酵処理において、糸状菌及びバイオフィルムの生成を抑制されるため、糖類を含む廃液を安定して処理することができる。
本発明によると、糖類を含む廃液のメタン発酵処理において、メタン発酵の阻害要因となる糸状菌及びバイオフィルムの発生を抑制し、安定した処理が可能な糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法を提供することができる。
本発明の第1の実施態様に係る糖分解処理システムの概略説明図である。 本発明の第1の実施態様に係る糖分解槽における滞留時間に対する全糖濃度の変化を示すグラフである。 本発明の第1の実施態様に係る糖分解槽における滞留時間に対するCODcr濃度の変化を示すグラフである。 本発明の第2の実施態様に係る糖分解処理システムの概略説明図である。
本発明の糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法は、糖廃液の生物処理に利用されるものである。特に、糖廃液のメタン発酵処理に好適に利用されるものである。
処理対象である糖廃液とは、水中に高濃度の糖類を含有する有機性の排水を示し、主に食品工場排水、飲料製造工場排水等が挙げられる。本発明の効果をより発揮するという観点から、全糖濃度が高い糖廃液であることが好ましく、糖廃液の全糖濃度としては、好ましくは5000mg/L超であり、より好ましくは10000mg/L超である。このような糖廃液の具体例としては、梅干し製造工場排水や、ジャムなどの加工食品製造工場排水、清涼飲料水製造工場排水などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法の実施態様を詳細に説明する。
なお、実施態様に記載する糖分解装置、糖分解処理システム及び糖分解処理方法については、本発明に係る糖分解装置、糖分解処理システム及び糖分解処理方法を説明するために例示したにすぎず、これに限定されるものではない。
[第1の実施態様]
〔糖分解処理システム〕
図1は、本発明の第1の実施態様の糖分解処理システム1の概略説明図である。
本発明に係る糖分解処理システム1は、糖廃液をメタン発酵処理するためのシステムであり、図1に示すように、各種工場からラインL1を介して糖廃液Wを導入する糖分解槽2と、酸生成槽3と、メタン発酵槽4を備え、それぞれの槽はラインL2、L3により接続されている。また、メタン発酵槽4にはバイオガスとしてのメタンガスを回収するためのラインL4と、処理水Wを排出するラインL5と、処理水Wの一部を酸生成槽3に返送するラインL6とを備える。さらに、ラインL1上に、各種工場からの糖廃液Wを一時貯留する原水貯留槽Tを設けるものとしてもよい。
酸生成槽3及びメタン発酵槽4の具体的な構造については、公知のものを用いればよく、特に限定されない。
例えば、酸生成槽3は、溶存酸素のない嫌気性雰囲気下で、通性嫌気性細菌である酸生成菌によって有機物を分解し有機酸を生成する酸生成工程を行うための装置である。酸生成槽3は、内部の水温調整手段、pH調整剤の投入手段、酸生成菌が必要とする栄養源である窒素、リン、コバルト及びニッケル等の金属類を添加する手段を備えたものとしてもよい。また、酸生成槽3において、酸生成菌を保持した担体を用いるものとしてもよい。
また、例えば、メタン発酵槽4は、酸生成槽3で処理された処理水に含まれる揮発性脂肪酸からメタンを生成するメタン発酵工程を行うための装置である。メタン発酵工程は、浮遊法、固定床法、流動床法、UASB法、EGSB法等によりメタン発酵槽4内に保持されたメタン生成菌によって、溶存酸素のない嫌気性雰囲気で行うものである。また、メタン発酵槽4において、メタン生成菌を保持した担体を用いるものとしてもよい。
なお、一つの槽に、酸生成槽3及びメタン発酵槽4の機能を持たせるものとしてもよい。
〔糖分解槽〕
以下、糖分解処理システム1における糖分解槽2の具体的構成について、詳細に説明する。
本発明における第1の実施態様の糖分解槽2は、糖廃液中の糖を分解するためのものであり、図1に示すように、pH調整部5と、糖分解処理剤61を添加する糖分解処理剤添加部6とを備える。また、糖分解槽2で処理された処理液WS1は、ラインL2を介して酸生成槽3及びメタン発酵槽4に供給される。
pH調整部5は、糖分解槽2内での糖分解処理に適した環境を整えるために、糖分解槽2内のpHを調整するものであって、pH測定計51と、pH調整剤52を添加するpH調整剤添加部53からなる。pH測定計51では、糖分解槽2中の糖廃液WのpHを測定し、測定結果に応じてpH調整剤添加部53よりpH調整剤52を添加する。これにより、糖分解槽2内の糖廃液WのpHを3~11の範囲とすることが好ましい。
pH調整剤52は、酸、アルカリともに公知の物質を用いるものとする。例えば、pH測定計51による測定結果が強酸(pH3以下)の場合、pH調整剤52として水酸化ナトリウムを用い、糖廃液WのpHを3以上とする。また、pH測定計51による測定結果が強アルカリ(pH11以上)の場合、pH調整剤52として塩酸または硫酸を用い、糖廃液WのpHを11以下とする。なお、pH測定計51の測定結果がpH3~11の範囲内にある場合は、pH調整剤52を添加する必要はない。
糖分解処理剤添加部6は、糖廃液W中の糖類を分解するための物質である糖分解処理剤61を糖分解槽2内に添加するものであり、液体又は固体状態の糖分解処理剤61を糖分解槽2に投入できる構造を有するものであれば特に限定されない。
糖分解処理剤61は、糖分解菌、アルコール発酵に係る酵母、酵素などが挙げられる。糖分解菌や酵母は、活性を維持できる温度やpHの範囲が酵素に比べて広いため、糖分解処理剤61として特に好適に用いられる。
なお、糖分解菌は、糖を優位に分解する菌である。具体的には、活性汚泥等を用いて、糖を優位に分解する条件とする実施態様が好ましいが、糖を特異的に分解する菌製剤を用いてもよい。
また、糖分解菌や酵母等を含む糖廃液の場合には、糖分解処理剤を添加せずに糖廃液中の糖分解菌や酵母等を利用してもよい。これにより、糖分解処理剤にかかるコストを低減することが可能となる。
糖分解処理剤61の形態は特に限定されないが、調達や調製の容易性を考慮すると、水などの溶媒に分散させた液体状のものを用いることが好ましい。
糖分解処理において、酵母は、酸性条件下で優位に働き、糖分解菌は、主に中性から弱アルカリ性条件下で優位に働くことから、糖分解槽2内の糖廃液WのpHが酸性側の場合には、酵母を用いて糖分解処理を行い、一方、糖分解槽2内の糖廃液WのpHが中性から弱アルカリ性側の場合には、糖分解菌を用いて糖分解処理をしてもよい。これにより、pH調整剤52の使用量を低下することができる。
また、糖分解処理剤添加部6は、所定量の糖分解処理剤61を所定時間間隔で添加できるよう、タイマーや制御部を設けるものであってもよい。これにより、糖分解処理剤61を定期的に添加することができ、糖分解槽2内の糖分解処理剤61の活性を常に高く保つことが可能となる。また、糖分解槽2内の全糖濃度に基づき、糖分解処理剤61の添加量を算出して添加するものであってもよい。これにより、糖分解処理剤61の使用量を過不足なく適切な量とすることができ、糖分解処理剤61の使用に係るコストの面で有益である。
糖分解槽2内の糖廃液W中の全糖濃度の測定方法は特に限定されない。例えば、糖分解槽2からサンプリングした糖廃液Wに対して、フェノール硫酸法など発色剤を用いた吸光光度法により測定することなどが挙げられる。また、全糖濃度の測定装置を糖分解槽2に直接設けるものとしてもよい。糖分解槽2内の全糖濃度を直接測定することで、糖分解処理剤61の添加量の算出及び添加に係る制御が容易となる。
本発明における糖分解槽2は、糖分解槽2内における糖廃液WのpH、添加する糖分解処理剤61の種類及び滞留時間によって、糖廃液W中の糖濃度をコントロールすることが可能である。
糖分解槽2において糖廃液W中の糖類を分解し、全糖濃度を下げた処理液WS1を排出することで、糖分解槽2の後段に設けられる酸生成槽3及びメタン発酵槽4において、糖の存在に起因する糸状菌及びバイオフィルムの発生を抑制することができる。
ここで、本発明における糖分解槽2では、酸生成槽3及びメタン発酵槽4における糸状菌及びバイオフィルムの発生を確実に抑制するという観点から、糖廃液W中の全糖濃度が5000mg/L以下、より好ましくは1000mg/L以下、さらに好ましくは500mg/L以下となるように糖類の分解を行うことが望ましい。
また、メタン発酵槽4からラインL6を介して処理液Wの一部が酸生成槽3へ循環することが好ましい。これにより、処理液WS1が処理水Wにより希釈されるため、メタン発酵槽4の内部に局所的に糖濃度が高まることを防止することができる。
一方、本発明の糖分解処理システム1で、メタン発酵槽4でバイオガスとしてメタンを回収するためには、糖分解槽2から排出される処理液WS1中の有機物(COD成分、BOD成分)の減少を最小限に抑制することが望ましい。例えば、処理液WS1中のCOD成分濃度が、糖廃液W中のCOD成分濃度の30%以下とならないように、糖分解槽2における糖分解処理をコントロールすることが好ましい。これにより、メタン発酵槽4で発生するメタンの発生量を、有益なバイオガスとして回収、利用するために十分な量とすることが可能となる。
図2は、糖分解槽2における滞留時間に対する全糖濃度の変化を示すグラフである。横軸は滞留時間(単位:時間)、左側の縦軸は全糖濃度(単位:mg/L)を、右側の縦軸は全糖除去率(単位:%)を示す。なお、全糖濃度はソモギー変法により測定している。また、pHは4.0であり、糖分解処理剤61としては酵母を用いている。
一方、図3は、糖分解槽2における滞留時間に対するCOD成分濃度の変化を示すグラフである。横軸は滞留時間(単位:時間)、左側の縦軸は全糖濃度(単位:mg/L)を、右側の縦軸は全糖除去率(単位:%)を示す。なお、COD成分濃度はCODcr濃度として算出している。その他の条件は図2と同様である。
図2及び図3の結果から、糖分解槽2での糖分解処理において、糖廃液W中の糖を一定量(5000mg/L)以下とし、CODcr除去率が30%以下とならない滞留時間を選択することで、メタン発酵槽4において糸状菌及びバイオフィルムの発生を抑制し、かつバイオガスとしてメタンを効率よく得ることができる糖廃液の糖分解処理が可能となる。
[第2の実施態様]
図4は、本発明の第2の実施態様の糖分解処理システム10の概略説明図である。
本実施態様に係る糖分解処理システム10は、図4に示すように、糖分解槽20として、pH調整部5及び糖分解処理剤添加部6に加え、希釈水供給部7及び加熱部8を設けるものである。
なお、本実施態様における糖分解処理システム10の構成のうち、第1の実施態様の糖分解処理システム1の構成と同じものについては、説明を省略する。
希釈水供給部7は、糖分解槽20内へ希釈水Wを供給するものである。これにより、糖分解槽20内の糖廃液W中の全糖濃度を糖分解処理に適した濃度に調節することが可能となる。
希釈水Wは、糖濃度が低い水であれば特に限定されない。例えば、上水、工業用水、井戸水、他の工場からの排水などが挙げられる。
また、希釈水供給部7により、糖分解槽20内の糖廃液W中の全糖濃度は、30000mg/L以下とすることが好ましく、15000mg/L以下とすることがより好ましい。これにより、糖分解槽20内での糖分解効率を上げることが可能となる。
加熱部8は、糖分解槽20内へ蒸気を供給するものである。また、加熱部8は、糖分解槽20内の温度を測定する温度計を備えるものである(不図示)。これにより、糖分解槽20内を糖分解処理の環境に適した温度に調節することが可能となる。なお、加熱部8としてジャケット式加熱器を用い、糖分解槽20を覆うものとしてもよいが、加熱までにかかるコスト及びスピードを考慮すると、蒸気による加熱が好ましい。
糖分解槽20内の温度の下限としては、10℃以上とすることが好ましく、20℃以上とすることがより好ましい。また、糖分解槽20内の温度の上限としては、60℃以下とすることが好ましく、50℃以下とすることがより好ましい。これにより、特に糖分解処理剤61として糖分解菌や酵母を用いた場合に、糖分解効率を上げることが可能となる。
なお、上述した実施態様は糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法の一例を示すものである。本発明に係る糖分解槽及び糖分解処理システムは、上述した実施態様に限られるものではなく、請求項に記載した要旨を変更しない範囲で、上述した実施態様に係る糖分解槽及び糖分解処理システムを変形してもよい。
例えば、本実施態様の糖分解槽は、糖分解菌に必要な栄養源であるリンや窒素などを添加するものとしてもよい。これにより、糖分解菌の活性を保ち、安定した糖分解を行うことが可能となる。
また、糖廃液中の糖類が特定かつ限定されており、容易に加水分解されるものである場合、本実施態様の糖分解槽における糖分解処理を、加水分解によるものとしてよい。この場合、pH調整剤添加部から希塩酸または希硫酸を添加し、加熱部により糖の加水分解の条件を整えることができる。
本発明の糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法は、糖類を含む廃液の処理に利用されるものである。特に、本発明の糖分解槽、糖分解処理システム及び糖分解処理方法は、糖類を含む廃液のメタン発酵処理に好適に用いられる。また、全糖濃度が5000mg/L超の糖類を含む廃液のメタン発酵処理に特に好適に用いられる。
1,10 糖分解処理システム、2,20 糖分解槽、3 酸生成槽、4 メタン発酵槽、5 pH調整部、51 pH測定計、52 pH調整剤、53 pH調整剤添加部、6 糖分解処理剤添加部、61 糖分解処理剤、7 希釈水供給部、8 加熱部、L1~L6 ライン、T 原水貯留槽、W 糖廃液、WS1,S2 処理液、W 処理水、W 希釈水

Claims (5)

  1. 糖類を含む廃液の分解処理を行う糖分解槽であって、
    糖類を含む廃液をメタン発酵処理するメタン発酵槽の前段かつ酸生成菌によって有機物を分解し有機酸を生成する前段に設けられ、
    前記糖類を含む廃液は、食品工場排水又は飲料製造工場排水であることを特徴とする、糖分解槽。
  2. 前記廃液中の糖類の濃度が5000mg/L以下になるように糖類を分解することを特徴とする、請求項1に記載の糖分解槽。
  3. 前記糖分解槽はpH調整部を有し、
    前記pH調整部は、pH測定部とpH調整剤添加部とを備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の糖分解槽。
  4. 糖類を含む廃液をメタン発酵処理する糖分解処理システムであって、
    前記糖類を含む廃液は、食品工場排水又は飲料製造工場排水であり、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の糖分解槽と、
    酸生成槽と、
    メタン発酵槽と、を備え、
    前記糖分解槽は、前記酸生成槽及び前記メタン発酵槽の前段に設けられ、前記糖分解槽で前記廃液中の糖類を分解した処理液に対し、前記酸生成槽及び前記メタン発酵槽でメタン発酵処理を行うことを特徴とする、糖分解処理システム。
  5. 糖類を含む廃液をメタン発酵処理する糖分解処理方法であって、
    前記糖類を含む廃液は、食品工場排水又は飲料製造工場排水であり、
    前記糖類を含む廃液をメタン発酵処理する前かつ酸生成菌によって有機物を分解し有機酸を生成する前段に、糖類を含む廃液の分解処理を行うことを特徴とする、糖分解処理方法。
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