JP7149554B2 - 通信システム及び信号変復調方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 (1)平成29年6月20-21日に「せんだいメディアテーク」において開催された「ICTフェアin東北2017」にてタイトル「空間的にシームレスな局所的通信システム」として発表。(2)平成29年5月10-13日に「ビッグパレットふくしま」において「一般社団法人 日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門」により開催された「ROBOMECH in FUKUSHIMA 2017」にてタイトル「信号多重化技術を用いた空間的にシームレスな局所的通信システムの通信速度改善」として発表。(3)平成29年9月11-14日に「東洋大学川越キャンパス」において「一般社団法人 日本ロボット学会」により開催された「第35回日本ロボット学会学術講演会」にてタイトル「信号多重化技術を用いた空間的にシームレスな局所的通信システムにおける回転を考慮したデコード手法」として発表。
本発明は、通信システム及び信号変復調方法に関する。
複数のロボットが同一の二次元空間で作業している場合、ロボット間で互いの衝突を回避する動作が必要不可欠である。この回避動作を効率的に行うには、相手の位置だけでなくその行動を考慮することが望ましい。
非特許文献1には、赤外線を用いた局所的通信システムを構築することによって、ロボット間で互いの行動情報を直接交換し、衝突を回避する手法が報告されている。この手法では、二次元平面上を移動するロボットが全周方向に存在する複数のロボットと通信するために、各ロボットの本体には赤外線発光素子及び受光素子が放射状に配置されている。
しかしながら、隣接した素子同士の指向性の谷間で通信不感帯が生じる。また、送信方向に応じて情報を切り替える場合、その分解能は素子の数に依存する。従って、ロボットの設計段階でその分解能が決定され、自由に変更することができなかった。
Kemppainenらは、各ロボットから発信されたパルス信号をシームレスに検出することによって、ロボット間の位置関係を認識するシステムを提案している(非特許文献2参照)。
非特許文献2において、送信機は、赤外線発光素子から発信されるパルス光を円錐ミラーに当てて反射させることによって、全周方向に同パルスを送信する。一方、受信機には回転するミラーが設置されており、そのミラーを介して全周方向からのパルス光を受信する。
しかしながら、非特許文献2のシステムでは、全周方向に対して固有周波数のパルスを送信するのみであり、情報の伝送まで意図されてはいない。
非特許文献3において、赤外線送信機と赤外線受信機をそれぞれ回転させることによって、空間的にシームレスな局所的通信を行うことが報告されている。
図18は、非特許文献3で用いられている送信パルスのフレーム構造を示す図であり、図19は、図18のデータ部で用いられているビットデータを示す図である。
図18に示すように、送信パルスのフレーム構造は、ヘッダー部と、データ部とから構成されている。フレームの先頭を表すヘッダー部は、5a幅のONと1a幅のOFFで構成される。ここで、aは単位パルス幅である。受信機はこのヘッダー部を認識した後、データ部の信号のデコードを開始する。データ部は送信データの各ビットを上位から順に並べることとし、各ビットは図18に示すように同期パルス、データパルス、干渉検出パルスの三つからなる3a幅のパルスで構成される。
図19に示すように、同期パルスは、常にONであり、これがビットの先頭を表す。データパルスは、各ビットの‘0’と‘1’をそれぞれOFFとONとして表す。干渉検出パルスは、常にOFFであり、これがビットの末尾を表す。これらのパルスを予め定められているデータ長分だけ並べる。送信機はこれらの送信パルスを連続的に反復して送信する。従って、データ長が8ビットのフレーム構造は、パルス幅が6aのヘッダー部とパルス幅が3a×8=24aのデータ部の合計からなり、パルス幅は30aである。
以上のフレーム構造を採用することによって、複数の送信機からの送信信号が重なると、一方のデータ部に他方の送信機から発信された信号のヘッダー部が現れることとなる。この際、データ部には通常ではあり得ない5a幅以上のONパルスが出現するため、5a幅以上のONパルスを観測することによって、信号が干渉している状態を検出することができる。
鈴木昭二、新井義和、琴坂信哉、淺間 一、嘉悦早人、遠藤 勲、マルチ移動ロボット環境における衝突回避のための局所的な通信を利用したセンサシステムの開発、日本機械学会論文集(C)、62巻、602号、pp. 14-20、1996年 Anssi Kemppainen,Janne Haverinen,Juha Roning, "An Infrared Location System for Relative Pose Estimation of Robots", Romansy 16 Robot Design Dynamics and Control, Springer, pp. 379-386, 2006 菅原 誠、新井義和、今井信太郎、猪股俊光、空間的にシームレスな局所的通信システムにおける通信性能の検証、第58回自動制御連合講演会、1G1-3, 2015
しかしながら、非特許文献3の方法では、通信速度が十分とは言い難い。非特許文献3では、8ビットのデータを伝送する場合のフレーム長は30aである。ここで、パルス幅aを500msとすると、1フレーム分のデータを送信するのに必要とする時間は式(1)で表され、15sとなる。
30×500ms=15s (1)
従って、非特許文献3の通信速度は式(2)によって表され、0.53bpsとなる。
8bit/15s=0.53bps (2)
本発明は、上記課題に鑑み、不感帯が生じ難く、全周方向で高速な局所通信が可能な通信システムを提供することを第1の目的とし、この通信システムに用いる信号変復調方法を提供することを第2の目的としている。
本発明者らは、赤外線を通信媒体とし、送信データのフレーム構造をヘッダー部とデータ部とから構成し、ヘッダー部とデータ部をそれぞれ異なる周波数の搬送波を重畳して変復調を行うことができる新たな赤外線送信機及び赤外線受信機をそれぞれ異なる速度で回転させることにより、全周方向に継ぎ目なく、かつ、従来の方法よりも10倍高速な通信速度を向上できる通信システムが実現できるという知見を得て本発明に想到した。
上記の目的を達成するため、本発明の通信システムは、赤外線により送信データを送信する赤外線送信機と、赤外線により送信された送信データを受信する赤外線受信機と、を備え、赤外線送信機から送信される送信パルスの変調前のフレーム構造は、ヘッダー部とデータ部とからなり、ヘッダー部のパルス幅をaとし、前記データ部のデータの数をm個(mは1以上の整数である)とし、一つのデータが、パルス幅aでkビットから成り、変調前のヘッダー部とデータ部の各パルスをフレームパルスと定義し、ヘッダー部には、赤外線に周波数fの信号が重畳され、データ部の各フレームパルスにおいて、データを構成する各ビットの‘1’及び‘0’を搬送波のある状態とない状態で表し、ビットが‘1’の場合には、下記式(1)で表される周波数の搬送波が割り当てられ、
=2k-n(ここで、kはデータ部の一つのデータのビット数であり、nは各ビットを示し、n=0,1,2,3,・・・,k-1である。) (1)
データを構成する各ビットが‘0’の場合には、搬送信号がない状態にされ、データ部の各ビットの搬送波が論理和として演算されて、赤外線に重畳されることにより送信パルスとされ、赤外線送信機から、フレーム構造毎に送信パルスが送出され、送信パルスは、搬送波が4×2k×fh の周波数でサンプリングされると共に、フレームパルスが周波数2/aでサンプリングされることで復調されることを特徴とする。
上記構成において、好ましくは、赤外線送信機及び赤外線受信機が、複数のロボット又は複数の車両上にそれぞれ搭載されている。
各ロボット又は各車両は、好ましくは、赤外線送信機と赤外線受信機とをそれぞれの所定の回転数により回転させる駆動部を備える。
さらに、好ましくは、各ビット毎のデータが論理和として演算されるパルスの内、全ての搬送波が同時に立ち上がるタイミングで立ち上がるパルスのみを送信パルスとする。
本発明の信号変復調方法は、赤外線送信機から送信される送信パルスのフレーム構造を、ヘッダー部とデータ部とからなるようにし、ヘッダー部のパルス幅をaとし、前記データ部のデータの数をm個(mは1以上の整数である)とし、一つのデータが、パルス幅aでkビットから成り、変調前のヘッダー部及びデータ部の各パルスをフレームパルスと定義し、ヘッダー部には、赤外線に周波数fの信号を重畳し、データ部の各フレームパルスにおいて、データを構成する各ビットの‘1’及び‘0’を搬送波のある状態とない状態で表し、ビットが‘1’の場合には、下記式(1)で表される周波数の搬送波を割り当て、
=24-n(ここで、kはデータ部の一つのデータのビット数であり、nは
各ビットを示し、n=0,1,2,3,・・・,k-1である。) (1)
データを構成する各ビットが‘0’の場合には搬送信号をない状態とし、データ部の各ビットの搬送波を、論理和として演算して赤外線に重畳することにより送信パルスとし、赤外線送信機から、フレーム構造毎の送信パルスが送出され、送信パルスを赤外線受信機により受信し、赤外線受信機により搬送波を4×2k×fhの周波数でサンプリングすると共に、フレームパルスを周波数2/aでサンプリングすることにより復調することを特徴とする。
上記構成において、さらに好ましくは、各ビット毎の搬送波を論理和として演算したパルスの内、全ての搬送波が同時に立ち上がるタイミングで立ち上がるパルスのみを送信パルスとする。
サンプリングの瞬間の周波数成分にf が含まれる場合には、ヘッダー部を検出したとして同期をとり、サンプリングの瞬間の周波数成分にf の何れかが含まれる場合には、データ部を検出したとしてkビット毎にデータを復調してもよい。
本発明の通信システムによれば、全周方向で高速な局所的通信が可能な通信システムを提供することができる。
本発明の信号変復調方法によれば、従来の方法に比較して10倍の通信速度で伝送することが可能となる、信号変復調方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る通信システムの構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る通信システムにおいて、受信機が回転している際の受信可能領域を示す図である。 本発明の通信システムで用いるフレーム構造を説明する図である。 ヘッダー部とデータ部の構造を示す図である。 データ部の1パルス中で、送信信号を変調する前のデータ“1111”を表すために、周波数がfからfの各搬送波が重なっている様子を示す図である。 送信信号を変調する前のデータが“1001”の場合の周波数がfとfの各搬送波が重なっている様子を示す図である。 図6に示す二つの周波数の搬送波から論理和をとった送信パルスである変調波形を示す図である。 信号の変調の変形例であり、(A)はデータが“1010”の場合、(B)はデータが“0011”の場合を示す図である。 データ“1010”の場合において、(A)が図7に示す信号の変調波形、(B)が図8に示す信号の変調の変形例の波形を示す図である。 赤外線送信機の構成を示すブロック図である。 図10のパルス生成器の構成を示すブロック図である。 赤外線送信機の回路図である。 本発明の受信信号の復調方法を示す図である。 赤外線受信機の構成を示すブロック図である。 図14の赤外線受信機の受光素子からコンパレータまでの回路図である。 実施例における通信システムの通信品質を検証するための配置を模式的に示す図である。 実施例の通信システムにおいて、赤外線送信機と赤外線受信機との距離を10cmから190cmまで10cm毎に変化させたときの各受信状態の割合の変化を示す図である。 非特許文献3で用いられている従来の送信パルスのフレーム構造を示す図である。 図18のデータ部で用いられているビットデータを示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明するが、本発明の範囲は実施形態に限定されることなく適宜変更することができる。特に、図面に記載した各部材の形状、寸法、位置関係などについては概念的な事項を示すに過ぎず、その適用場面に応じて適宜変更することができる。各図において、同一の又は対応する部材等には同一の符を付している。
図1は、本発明の実施形態に係る通信システム1の構成を示す模式図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る通信システム1において、左側の第1のロボット10は、例えば、上側に赤外線により送信データを送信する赤外線送信機2と、下側に赤外線により送信された送信データを受信する赤外線受信機3と、赤外線送信機2と赤外線受信機3とをそれぞれ所定の回転数により回転させる駆動部4等を、含んで構成されている。右側の第2のロボット20も、第1のロボット10と同様に構成されているが、第1のロボット10では赤外線受信機3の、第2のロボット20では赤外線送信機2の図示を省略している。さらに、第1のロボット10及び第2のロボット20は、減速機5等を備えていてもよい。図1では、通信システム1は第1のロボット10及び第2のロボット20と間の通信を示しているが、通信システム1は複数のロボット又は複数の車両(移動体)上に搭載されてもよい。
図2は、本発明の実施形態に係る通信システム1において、赤外線受信機2が回転しているときの受信可能領域を示す図である。
図2に示すように、パルスを受信するのは赤外線送信機2の発光素子と赤外線受信機3の受光素子とが正対した瞬間のみであり、それ以外の状態では常に信号は受信されない。従って、上記の発光素子及び受光素子が正対していない場合においても、後述する送信パルスのフレーム構造50の復調(デコードとも呼ぶ)ができなければならない。このため、発光素子及び受光素子が正対してから外れた後、次にまた正対するまでの間、正対したときに抽出した搬送波の組み合わせを保持し続ける構成としている。
(フレーム構造)
図3は、本発明の通信システム1で用いるフレーム構造50を説明する図であり、図4は、ヘッダー部51とデータ部52の構造を示す図である。
図3に示すように、フレーム構造50は、ヘッダー部51と二つの4ビットデータのそれぞれを1パルスに多重化した2パルスからなるデータ部52で構成される。ヘッダー部51のパルス幅及び一つのデータのパルス幅を共にaとしたとき、データ長が8bitのときにはパルスの幅が2aとなる。この場合、フレーム構造50のパルス幅つまりフレーム長は3aとなる。さらに、データ部52は、一つのデータを、パルス幅がaで、kビットからなるデータとした場合、データ部52のデータ数をm個(mは1以上の整数である)のデータとすることができる。以下の説明では、k=4、m=2、つまり、データ部52は4ビットのデータが二つで8bit、フレーム長は3aとして説明する。ここで、変調前のヘッダー部51及びデータ部52を構成する幅aの個々のパルスをフレームパルスと呼ぶことにする。
図4に示すように、第1のデータ部52aは“1111”の4bitデータであり、第2のデータ部52bは“1001”の4bitデータであり、データ長が8bitである。
(信号の変調)
図4に示すように、ヘッダー部51には、後述するデータ部52に用いられている周波数とは異なる周波数fを赤外線に重畳した搬送波を割り当てる。図4において、ビットは上位から順に並べている。
さらに、図4に示すように、データ部52では1パルスごとに周波数が異なる複数の搬送波を赤外線に重畳し多重化させた信号を割り当てる。
データ部52では一つのデータがkビットからなる場合、周波数fの搬送波をそれぞれkビットの各ビットn(n=0,1,2,3,・・・,k-1)に対応させ、各搬送波の有無によって各ビットの‘1'、‘0’をそれぞれ表わす。k=4の場合、つまり、一つのデータが4ビットの場合には、4つの搬送波を使用する。
ここで、fは下記(3)式で表される。
=2k-n(n=0,1,2,3,・・・,k-1) (3)
以下の説明では、一つのデータが4ビットからなる場合について説明する。
具体的には、データ部52では4種類の異なる周波数fの搬送波をそれぞれ4bitデータの第nビットに対応させ、各搬送波の有無によってビット‘1'、‘0’を、それぞれ表わす。
ここで、fは下記(4)式で表される。
=24-n(n=0,1,2,3) (4)
4bitデータの各ビットにおける周波数を以下に示す。
n=0のとき、f=2=16f
n=1のとき、f=2=8f
n=2のとき、f=2=4f
n=3のとき、f=2=2f
は、一例として2.5kHzとすることができる。この場合には、f,f,f,fは、それぞれ、40kHz,20kHz,10kHz,5kHzとなる。ここでは、fの40kHzが最も高い周波数であり、通常、赤外線リモコンで使用される変調周波数に対応している。
例えば、4bitデータが“1111”である場合には、ビットが全て‘1'であるので、fからfの4つの周波数からなる搬送波が重畳される。
4bitデータが“1001”の場合には、ビットが‘0’である搬送波は使用しないので、ビットが‘1’である搬送波、つまり周波数がfとfの2つの周波数からなる搬送波が重畳される。
図5は、データ部52の1パルス中で、送信信号を変調する前のデータ“1111”を表すために、周波数がfからfの各搬送波が重なっている様子を示す図であり、図6は送信信号を変調する前のデータが“1001”の場合の、周波数がfとfの各搬送波が重なっている様子を示す図である。ビットは上位から順に並べている。
なお、図5及び図6では、それぞれの搬送波は全て同じ振幅であるので、区別が容易になるように、異なる振幅で表現している。各搬送波の立ち上がり/立ち下がりのタイミングは同期がとれている。
なお、図5に示す搬送波解析のサンプリングは、後述する信号の復調に用いるサンプリング箇所を示しており、図示の場合、搬送波パルスを最も高い周波数fの4倍の周波数(4f=64f)でサンプリングしている。このサンプリング周期は、1/64fである。
図7は、図6に示す二つの周波数の搬送波から論理和をとった送信信号である変調波形を示す図である。
図7に示すように、データ部52の1パルス中の搬送波(図6参照)の論理和をとり、送信パルスとする。複数の周波数の搬送波の論理和をとった波形の中には、複数の異なるパルス幅を有しているONパルスが現れることが分かる。
さらに、図7から分かるように、変調波形においては、図6に示す周波数の高い搬送波fの大部分は、より周波数が低い搬送波fに上書きされる形となる。つまり、図7及び後述する表1に示すように、複数の搬送波の論理和からなる波形には、「含まれる搬送波の周期/2の和」に等しい幅の最長のONパルスが現れることが分かる。以下、このパルスを搬送波パルスと呼称することとする。
(信号の変調の変形例)
次に、信号の変調の変形例について説明する。
図8は、信号の変調の変形例であり、(A)はデータが“1010”、(B)はデータが“0011”を示す図である。図8に示すように、信号の変調の変形例では、以下のように送信パルスを変調する。
データ部52の‘1’のビットの搬送波の論理和として得られるパルスの内、全ての搬送波が同時に立ち上がるタイミングで立ち上がる搬送波パルスのみを送信パルスとする。図8(A)及び(B)に示す送信パルスでは、データ部52の全ての搬送波が同時に立ち上がるタイミング、つまり、同期が取られている箇所(送信パルスの左端)で、立ち上がる搬送波パルスのみを送信パルスとしていることが分かる。
上記の変調方法は、包含する周波数成分に応じて搬送波自体のパルスのデューティ比を変化させることに相当する。
図9は、データ“1010”に対する(A)が図7に示す信号の変調波形、(B)が図8に示す信号の変調の変形例の波形を示す図である。
図9に示すように、何れの変調方法においても、後述する復調においては、最も高い周波数fの4倍の周波数で搬送波自体をサンプリングする。これは、送受信機の間の距離が離れるとパルスのデューティ比が低下するため、少なくともONパルスを1回以上観測するためには、最も高い周波数fの4倍の周波数が必要となるからである。これにより、何れの変調方法においても、最も長いONパルスの長さに応じて包含する周波数成分を抽出して復調をすることができる。
(赤外線送信機)
図10は、赤外線送信機2の構成を示すブロック図であり、図11は、図10のパルス生成器22の構成を示すブロック図であり、図12は、赤外線送信機2の回路図である。
図10に示すように、赤外線送信機2は、パルス生成器22と、パルス生成器22から出力される信号の増幅器23と、増幅器23に接続され赤外線を発光する発光素子24から構成されている。図12に示すように、送信パルス38は、例えばバイポーラトランジスタ23により増幅される。
図11に示すように、パルス生成器22は、周波数がfの発振器hと、周波数がfの発振器0と、周波数がfの発振器1と、周波数がfの発振器2と、周波数がfの発振器3と、各ビット信号を発生する送信信号発生器30と、各ビット信号と各ビット信号に対応する周波数がf~fの信号がそれぞれ入力される2入力の4つのAND回路32と、各AND回路32a~32dの出力が入力される4入力のOR回路34と、OR回路34の出力と周波数fの信号とを切り換えるスイッチ36と、から構成されている。例えば、AND回路32aには、n=0のビット信号と、fの信号が入力される。
2入力のAND回路32aには、n=0のビットである‘0’又は‘1’と、fの信号が入力され、AND演算、つまり論理積の演算が行われる。これにより、n=0のビットが‘0’の場合には、AND回路32aの出力はない、つまり0の状態となる。さらにn=0のビットが‘1’の場合には、AND回路32aの出力は、fの信号となる。
n=1~3のビットの場合にもn=0と同様の動作となり、n=0~3の4ビットのデータに応じて各搬送波が、OR回路34に入力され、4ビットに対応する各搬送波の論理和が、OR回路34から出力される。
スイッチ36は、ヘッダー部51となる幅aの期間は、周波数がfの発振器hに接続されてONとなり、送信パルス38を送出し、次にOFFとなる。
次に、スイッチ36は、OR回路34の出力に接続され、幅2aの期間ONとなり、データ部52のデータを送信パルス38として送出し、OFFする。
これにより、幅aのヘッダー部51と幅2aのデータ部52となる送信パルス38のフレーム構造50が、赤外線送信機2から送信パルス38として送出される。
パルス生成器22は、何れも図示を省略するが、マイコン及びメモリ、又は、マイコンとメモリ等を搭載したマイコンボードと、ソフトウェアとにより構成することができる。
(信号の変調の変形例の場合の赤外線送信機)
この場合には、図11に示すパルス生成器22において、OR回路34の出力を、上記のデータ部52の‘1’のビットの搬送波の論理和とし得られるパルスの内、全ての搬送波が同時に立ち上がるタイミングで立ち上がるパルスのみを送信パルス38となるように構成すればよく、例えば、マイコンボードとソフトウェアにより構成することができる。
(信号の復調方法)
送信パルス38の復調は、搬送波に含まれる各周波数成分の抽出と、ヘッダー部51及びデータ部52からなるフレームパルスの識別とを、それぞれ異なる周期のサンプリングにより並列的に行うことで可能になる。それぞれの詳細を説明する。
(搬送波の抽出)
複数の搬送波に重畳された信号をサンプリングすることで、含まれる搬送波の種類を解析する。この場合、後述する赤外線受信機3の復調器48では、この搬送波パルスを最も高い周波数fの4倍の周波数(64f)でサンプリングすることによって各搬送波の周波数成分を抽出する。
具体的には、サンプリングによって得られた連続した最長のONパルスのサンプル数に注目することで解析を行う。
ヘッダー部51に用いられる周波数fの搬送波の周期/2である(1/2f)をサンプリング周期(1/64f)でサンプリングした場合には、ONのサンプル数が32になる。
一方、データ部52では、図7に示す論理和において、最長のONパルスの幅は、fの周期/2である(1/4f)と、fの周期/2である(1/32f)の和であり、9/32fとなる。これは、サンプリング周期(1/64f)でサンプリングした場合には、ONのサンプル数が18に相当する。
表1に4ビットデータの値と、そこから生成された搬送波パルス中の連続する最長のONパルスのサンプル数の関係を示す。
Figure 0007149554000001
4ビットデータが“0000”では、最長のONパルスのサンプル数は0であり、4ビットデータが“0001”から“1111”では、2~30迄に変化することが分かる。
ここでは、搬送波パルスのみに注目しているため、他のONパルスを読み飛ばす必要がある。
従って、受信した波形に含まれるONパルスの幅をそれぞれ記録しておき、周波数成分の抽出を行う際には、その中で最も幅が長いパルスを搬送波パルスと認識する。
以上の説明から、赤外線受信機3では常に受信信号中に含まれる搬送波の周波数成分を抽出し、その組み合わせを認識することができる。
さらに、複数の赤外線送信機2からの送信信号による干渉が発生した場合には、一方の信号のデータ部52に他方の信号のヘッダー部51が重なることから、データ部52の中に32以上の連続するONパルスを検出することによって干渉を検出できる。
(フレームパルスの識別)
図13は本発明の受信信号の復調方法を示す図である。図13に示すように、フレームパルスの識別は、サンプリング間隔を単位パルス幅aの半分の周期、すなわちサンプリング周波数は2/a(Hz)として行う。
上記のサンプリングの瞬間に含まれる搬送波の周波数成分に基づいて以下を実行する。
(a)fが含まれる場合:
ヘッダー部51を検出したとして同期をとる。
(b)f~fが含まれる場合:
データ部52を検出したとして4ビット毎にデータを復調する。
つまり、ヘッダー部51の検出中状態において、f~fのf以外の信号を受信したときには、ヘッダー部51を認識し、データ部52の解析状態に遷移する。
ヘッダー部51は、周波数fの搬送波に重畳されたパルスを2回受信することを条件として識別してもよい。
(データ部の解析)
データ部52の解析状態においては、上述した単位パルス幅aの半分の周期、すなわちサンプリング周波数2/a(Hz)でサンプリングをし、サンプリングの度に、搬送波の抽出の結果に基づいて受信信号中の4bitのデータを復調し、メモリ上の解析用配列に格納する。
次のフレームのヘッダー部51のfを受信したら配列への格納を終了し、これまでに格納したデータ列を用いて、データ部52のデコード(復調とも呼ぶ)を行うと共に、ヘッダー部51の検出中状態に遷移する。
デコードを行う際には、データ部52の解析用配列に含まれるデータの種類が何種類あるかを確認し、その種類数に応じた場合分けを行う。
図13に示すように、データの種類が2種類であった場合、受け取った4bitのデータを、各データ部52のパルスの情報として割り当てて、8bit情報とする。
受け取った4bitのデータの種類数が1種類のみであった場合、データ部52のパルスは2つとも4bitの同じデータを割り当てられたものとして8bit情報とする。
さらに、受け取った4bitのデータの種類数が3種類以上あった場合は、後述するフレームエラーとする。
以上説明したように、データ部52は、ヘッダー部51を検出した後に、同様にデータ部52のパルスをデコードする。データ部52は4bitデータ毎にそれぞれのパルスが並べられている。従って、同一の搬送波の組み合わせに重畳されたパルスを2回受信したとき、その組み合わせに基づいて、4bitデータを復調する。この処理をデータ部52のパルス数だけ繰り返す。これにより、サンプリングの位相にかかわらず、受信信号に含まれる送信パルス38を正しく識別することができる。
(赤外線受信機)
図14は、赤外線受信機3の構成を示すブロック図であり、図15は、図14の赤外線受信機3の受光素子41からコンパレータ46までの回路図である。
図14及び図15に示すように、赤外線受信機3は、赤外線の受光素子41と、受光素子41により光電流で検出した赤外線によるフォト電流を電圧に変換する電流-電圧変換部42と、増幅器44と、コンパレータ46と、搬送波の抽出とフレームパルスの識別を行う復調器48とを含んで構成されている。図15に示すように、受光素子41はpinフォトダイオードを用いることができ、電流-電圧変換部42と増幅器44とコンパレータ46は、例えばオペアンプを用いて構成することができる。
復調器48は、何れも図示しないマイコンとメモリ、又はマイコンとメモリ等を搭載したマイコンボードと、ソフトウェアとにより構成することができる。
第2のロボット20の赤外線受信機3においては、第1のロボット10の赤外線送信機2から上記の信号変調がされた送信パルス38を、受信信号として受信する。この受信信号は、赤外線の受光素子41により光電流として検出され、電流-電圧変換と増幅がされ、増幅された受信信号は、コンパレータ46により波形整形がされて、デジタル信号の受信パルスとなる。
デジタル信号は例えば、図7で示した送信パルスであり、デジタル信号を復調するために、搬送波の抽出とフレームパルスの識別を、それぞれ異なる周期のサンプリングにより並列的に実施する。これにより、搬送波の抽出とフレームパルスの識別が行われて、送信パルス38から上述したデータ部52のデータが復調される。
赤外線送信機2及び赤外線受信機3が回転している環境下での通信において、赤外線送信機2及び赤外線受信機3の回転速度の誤差が発光素子と受光素子の正対するタイミングに大きく影響するため、フレームパルスの各パルスのサンプリング回数が一定とならないという可能性がある。従って、同サンプリング回数の増減を許容する必要がある。
本発明の通信システム1によれば、干渉の検出機能を維持しつつ、信号のフレーム長を3aに短縮することによって、通信速度を、非特許文献3の従来の方法に比較して10倍の通信速度を得ることができる。
本発明の信号変復調方法によれば、送信時に用いる搬送波に対して複数の周波数を割り当てることによってフレーム自体を短縮し、干渉の検出機能を維持しつつ、信号のフレーム長を3aに短縮することによって通信速度を非特許文献3の従来の方法に比較して10倍の通信速度とすることができる。つまり、ヘッダー部51とデータ部52とで異なる周波数の搬送波を割り当てることによって、非特許文献3の従来の方法で用いていたOFFパルスを間に挟まなくても干渉の検出が可能となった。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明する。
実施例として、図1の通信システム1を作製した。通信システム1では、図10~図12に示す赤外線送信機2と、図14及び図15に示す赤外線受信機3を作製した。赤外線送信機2の出力は、通信範囲が100cm程度となるように赤外線発光ダイオード24に流す電流を調整した。
図16は、実施例における通信システム1の通信品質を検証するための配置を模式的に示す図である。図16に示すように、赤外線送信機2及び赤外線受信機3が回転した状態で通信を行った。赤外線送信機2と赤外線受信機3との距離を10cmから190cmまでとした。実験時の送信データはA5(16)とした。実施例では、赤外線送信機2の回転数を毎分1920回(1920rpm)、赤外線受送信機3の回転数を240rpmとした。
A5(16)のデータは2進数で表すと‘0’と‘1’が交互に反復する信号となり、4bit毎に含まれる搬送波の周波数の有無がすべてのパルスで切り替わる場合である。これは、データ部52のパルスを同期できなかった状態で受信した場合にデコード結果に大きく影響が出ることが想定されるという悪条件を設定している。
マイコンボード(AKI-RX62、秋月電子通商製)で、パルス生成器22を実現し、送信パルス38とし、増幅した後で、発光素子24(SFH4554、オスラムオプトセミコンダクターズ社製)で送信した。マイコンボードには、RX621シリーズの32ビットマイコン(ルネサスエレクトロニクス株式会社製)が搭載されており、32ビットマイコンのクロック周波数を96MHzとした。
ここで、送信データの単位パルス幅aを非特許文献3と同様に、500msに設定して通信を行った。
各搬送波の周波数は、以下のように設定した。
=2.5kHz
=40kHz
=20kHz
=10kHz
=5kHz
図15に示す赤外線送信機3において、高い周波数の搬送波を精度よく検出するためには受光素子41には高い応答速度が求められるため、赤外線受光素子41としては、SFH2500FA(オスラムオプトセミコンダクターズ社製)を用い、応答速度を高速とするために逆方向電圧を印加した。
赤外線の受光素子41の出力信号を、電流-電圧変換回路42及び増幅器44で増幅し、コンパレータ46を通すことで、受信パルスを得た。
最後に得られた信号を、パルス生成器22で用いた同じマイコンボードで製作した復調器48に入力し、前述の搬送波の抽出ならびにフレームパルスの識別を行った。
受信状態は、「正常受信」、「誤受信」、「フレームエラー」、「未受信」の4種類を設定した。以下に各状態の内容を示す。
(正常受信)
正常にデータを受信している状態である。ヘッダー部51を正常に認識し、その後に受け取ったデータが送信データと同一のデータであった場合、正常受信状態と判断する。
(誤受信)
誤ったデータを受信してしまった状態を示す。ヘッダー部51を正常に認識した後にデータを受信したが、そのデータが送信データと異なる場合、誤受信状態と判断する。
(フレームエラー)
受信パルス列のフレーム構造50の崩壊によりデコードが行えない状態である。ヘッダー部51、もしくはデータ部52の何れかで、搬送波の組み合わせを認識できない場合、フレームエラー状態と判断する。
(未受信)
信号を受信していない状態である。1フレーム相当の時間分信号を受信しなかった場合、未受信状態と判断する。
図17は、実施例の通信システム1において、赤外線送信機2と赤外線受信機3との距離を10cmから190cmまで10cm毎に変化させたときの各受信状態の割合の変化を示す図である。図の横軸は赤外線送信機2と赤外線受信機3の距離(cm)、縦軸は各受信状態の占める割合(%)である。
図17から明らかなように、80cm迄は正常受信ができており、高い通信品質が実現されていることを確認した。また、大凡120cm迄は90%以上の正常受信ができていることが分かった。100cmより長い距離で未受信の割合が大きくなっており、赤外線通信の局所性が確認できた。
実施例の送信データの単位パルス幅aが500msであるので、1フレーム分のパルス幅は3aとなり、3×500ms=1.5sとなる。
実施例の通信速度は、8bitを1.5sで送信するので、下記式(4)によって表される。
8bit/1.5s=5.3bps (4)
従って、本発明の通信システム1の通信速度は、5.3bpsとなり、非特許文献3の通信速度の0.53bpsに比較して、10倍の速度向上が達成できた。
上記実施例の結果、以下のことが判明した。
(1)複数の異なる周波数の搬送波を用いたフレーム構造50による信号変復調方法により、8ビットのデータ伝送の場合に、非特許文献3の従来手法よりも10倍の高速化が達成された。
(2)本発明の信号変復調方法によれば、赤外線送信機2及び赤外線受信機3が互いに回転している環境下でも、局所的通信を確立できる受信パルスの復調を実現できた。
(3)実施例では、それぞれのロボット又は車両に1つずつ搭載されている赤外線の発光素子24及び赤外線の受光素子41を、n個ずつ実装した場合、単純に単位時間あたりの発光素子24及び受光素子41が正対する回数がn倍に増加するため、さらに大きな通信速度向上が実現できると推定される。
本発明は、上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることはいうまでもない。
専ら、一つのデータを4ビットとして説明したが、8ビットや16ビット等にできることはいうまでもなく、変調や復調も4ビットの場合と同様に実施することができる。例えば、8ビットの場合には搬送波の最高周波数は、2(256f)となるので、搬送波の抽出は、最も高い周波数fの4倍の周波数(4f=1024f)でサンプリングすればよい。このサンプリング周期は、1/1024fである。
1:通信システム
2:赤外線送信機
3:赤外線受信機
4:駆動部
5:減速機
10:第1のロボット
20:第2のロボット
22:パルス生成器
23:増幅器(バイポーラトランジスタ)
24:発光素子
30:送信信号発生器
32:AND回路
34:OR回路
36:スイッチ
38:送信パルス
41:受光素子
42:電流-電圧変換部
44:増幅器
46:コンパレータ
48:復調器
50:フレーム構造
51:ヘッダー部
52:データ部
52a:第1のデータ部
52b:第2のデータ部

Claims (7)

  1. 赤外線により送信データを送信する赤外線送信機と、
    前記赤外線により送信された送信データを受信する赤外線受信機と、
    を備え、
    前記赤外線送信機から送信される送信パルスの変調前のフレーム構造は、ヘッダー部とデータ部とからなり、
    前記ヘッダー部のパルス幅をaとし、
    前記データ部のデータの数をm個(mは1以上の整数である)とし、一つのデータが、パルス幅aでkビットから成り、
    前記変調前の前記ヘッダー部と前記データ部の各パルスをフレームパルスと定義し、
    前記ヘッダー部には、赤外線に周波数fの信号が重畳され、
    前記データ部の各フレームパルスにおいて、データを構成する各ビットの‘1’及び‘0’を搬送波のある状態とない状態で表し、
    前記ビットが‘1’の場合には、下記式(1)で表される周波数の搬送波が割り当てられ、
    =2k-n(ここで、kはデータ部の一つのデータのビット数であり、nは各ビットを示し、n=0,1,2,3,・・・,k-1である。) (1)
    前記ビットが‘0’の場合には、搬送信号がない状態にされ、
    前記データ部の前記各ビットの搬送波が論理和として演算されて、前記赤外線に重畳されることにより前記送信パルスとされ、
    前記赤外線送信機から、前記フレーム構造毎に前記送信パルスが送出され、
    前記送信パルスは、前記搬送波が4×2k×fh の周波数でサンプリングされると共に、前記フレームパルスが周波数2/aでサンプリングされることで復調される、通信システム。
  2. 前記赤外線送信機及び前記赤外線受信機が、複数のロボット又は複数の車両上にそれぞれ搭載されている、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記各ロボット又は各車両は、前記赤外線送信機と前記赤外線受信機とをそれぞれの所定の回転数により回転させる駆動部を備える、請求項2に記載の通信システム。
  4. さらに、前記各ビット毎の搬送波が論理和として演算されるパルスの内、全ての搬送波が同時に立ち上がるタイミングで立ち上がるパルスのみを送信パルスとする、請求項1~3の何れかに記載の通信システム。
  5. 赤外線送信機から送信される送信パルスのフレーム構造を、ヘッダー部とデータ部とからなるようにし、
    前記ヘッダー部のパルス幅をaとし、
    前記データ部のデータの数をm個(mは1以上の整数である)とし、一つのデータが、パルス幅aでkビットから成り、
    変調前の前記ヘッダー部及び前記データ部の各パルスをフレームパルスと定義し、
    前記ヘッダー部には、赤外線に周波数fの信号を重畳し、
    前記データ部の各フレームパルスにおいて、データを構成する各ビットの‘1’及び‘0’を搬送波のある状態とない状態で表し、
    前記ビットが‘1’の場合には、下記式(1)で表される周波数の搬送波を割り当て、
    =24-n(ここで、kはデータ部の一つのデータのビット数であり、nは
    各ビットを示し、n=0,1,2,3,・・・,k-1である。) (1)
    前記ビットが‘0’の場合には搬送信号をない状態とし、
    前記データ部の前記各ビットの搬送波を、論理和として演算して前記赤外線に重畳することにより送信パルスとし、
    前記赤外線送信機から、前記フレーム構造毎の送信パルスが送出され、
    前記送信パルスを赤外線受信機により受信し、
    前記赤外線受信機により前記搬送波を4×2k×fhの周波数でサンプリングすると共に、前記フレームパルスを周波数2/aでサンプリングすることにより復調する、信号変復調方法。
  6. さらに、前記各ビット毎の搬送波を論理和として演算したパルスの内、全ての搬送波を同時に立ち上がるタイミングで立ち上がるパルスのみを送信パルスとする、請求項5に記載の信号変復調方法。
  7. 前記サンプリングの瞬間の周波数成分にfhが含まれる場合には、前記ヘッダー部を検出したとして同期をとり、前記サンプリングの瞬間の周波数成分に前記fnの何れかが含まれる場合には、前記データ部を検出したとしてkビット毎にデータを復調する、請求項5又は6に記載の信号変復調方法。
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