既存のLTEシステム(例えば、LTE Rel.8-13)では、UL同期を確立するためのランダムアクセス手順がサポートされている。ランダムアクセス手順には、衝突型ランダムアクセス(CBRA:Contention-Based Random Access等ともいう)と非衝突型ランダムアクセス(Non-CBRA、コンテンションフリーランダムアクセス(CFRA:Contention-Free Random Access)等ともいう)とが含まれる。
衝突型ランダムアクセス(CBRA)では、ユーザ端末は、各セルに定められる複数のプリアンブル(ランダムアクセスプリアンブル、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)、RACHプリアンブル等ともいう)からランダムに選択したプリアンブルを送信する。また、衝突型ランダムアクセスは、ユーザ端末主導のランダムアクセス手順であり、例えば、初期アクセス時、UL送信の開始又は再開時等に用いることができる。
一方、非衝突型ランダムアクセス(Non-CBRA、CFRA:Contention-Free Random Access)では、無線基地局は、下りリンク(DL)制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel、EPDCCH:Enhanced PDCCH等)によりプリアンブルをユーザ端末固有に割り当て、ユーザ端末は、無線基地局から割り当てられたプリアンブルを送信する。非衝突型ランダムアクセスは、ネットワーク主導のランダムアクセス手順であり、例えば、ハンドオーバ時、DL送信の開始又は再開時(DL用再送指示情報のULにおける送信の開始又は再開時)等に用いることができる。
図1は、衝突型ランダムアクセスの一例を示す図である。図1において、ユーザ端末は、システム情報(例えば、MIB(Mater Information Block)及び/又はSIB(System Information Block))や上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング)により、ランダムアクセスチャネル(PRACH)の構成(PRACH configuration、RACH configuration)を示す情報(PRACH構成情報)を予め受信する。
当該PRACH構成情報は、例えば、各セルに定められる複数のプリアンブル(例えば、プリアンブルフォーマット)、PRACH送信に用いられる時間リソース(例えば、システムフレーム番号、サブフレーム番号)及び周波数リソース(例えば、6リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)の開始位置を示すオフセット(prach-FrequencyOffset))等を示すことができる。
図1に示すように、ユーザ端末は、アイドル(RRC_IDLE)状態からRRC接続(RRC_CONNECTED)状態に遷移する場合(例えば、初期アクセス時)、RRC接続状態であるがUL同期が確立されていない場合(例えば、UL送信の開始又は再開時)等において、PRACH構成情報が示す複数のプリアンブルの一つをランダムに選択し、選択されたプリアンブルをPRACHにより送信する(メッセージ1)。
無線基地局は、プリアンブルを検出すると、その応答としてランダムアクセスレスポンス(RAR:Random Access Response)を送信する(メッセージ2)。ユーザ端末は、プリアンブルの送信後、所定期間(RAR window)内にRARの受信に失敗する場合、PRACHの送信電力を上げてプリアンブルを再度送信(再送)する。なお、再送時に送信電力を増加させることは、パワーランピングとも呼ばれる。
RARを受信したユーザ端末は、RARに含まれるタイミングアドバンス(TA)に基づいて、ULの送信タイミングを調整し、ULの同期を確立する。また、ユーザ端末は、RARに含まれるULグラントが指定するULリソースで、上位レイヤ(L2/L3:Layer 2/Layer 3)の制御メッセージを送信する(メッセージ3)。当該制御メッセージには、ユーザ端末の識別子(UE-ID)が含まれる。当該ユーザ端末の識別子は、例えば、RRC接続状態であればC-RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)であってもよいし、又は、アイドル状態であればS-TMSI(System Architecture Evolution-Temporary Mobile Subscriber Identity)等上位レイヤのUE-IDであってもよい。
無線基地局は、上位レイヤの制御メッセージに応じて、衝突解決用メッセージを送信する(メッセージ4)。当該衝突解決用メッセージは、上記制御メッセージに含まれるユーザ端末の識別子宛に基づいて送信される。衝突解決用メッセージの検出に成功したユーザ端末は、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)における肯定応答(ACK:Acknowledge)を無線基地局に送信する。これにより、アイドル状態のユーザ端末はRRC接続状態に遷移する。
一方、当該衝突解決用メッセージの検出に失敗したユーザ端末は、衝突が発生したと判断し、プリアンブルを再選択し、メッセージ1から4のランダムアクセス手順を繰り返す。無線基地局は、ユーザ端末からのACKにより衝突が解決されたことを検出すると、当該ユーザ端末に対して、ULグラントを送信する。ユーザ端末は、ULグラントにより割り当てられるULリソースを用いてULデータを開始する。
以上のような衝突型ランダムアクセスでは、ユーザ端末が、ULデータの送信を望む場合に、自発的(autonomous)にランダムアクセス手順を開始できる。また、UL同期が確立されてから、ULグラントによりユーザ端末固有に割り当てられるULリソースを用いてULデータが送信されるため、信頼性の高いUL送信が可能となる。
ところで、将来の無線通信システムでは、既存の4ステップより少ないステップを利用してランダムアクセス手順を行うことが検討されている。一例として、2ステップを利用したランダムアクセス手順がある。2ステップを利用したランダムアクセス手順は、2ステップランダムアクセス手順、2ステップRACH、又は2-step RACHとも呼ばれる。
2ステップRACHでは、UEから基地局に送信を行う第1のステップと、基地局からUEに送信を行う第2のステップで構成されてもよい(図2参照)。
例えば、第1のステップでは、プリアンブル(preamble)とメッセージ(message)が含まれるUL信号及びULチャネルの少なくとも一方(以下、UL信号/ULチャネルとも記す)がUEから基地局に送信されてもよい。プリアンブルは、既存のランダムアクセス手順におけるメッセージ1(PRACH)と同様の役割を果たす構成であってもよい。メッセージは、既存のランダムアクセス手順におけるメッセージ3(PUSCH)と同様の役割を果たす構成であってもよい。
また、第2のステップでは、応答(response)と競合解決(contention-resolution)が含まれるDL信号及びDLチャネルの少なくとも一方(以下、DL信号/DLチャネルとも記す)が基地局からUEに送信されてもよい。応答は、既存のランダムアクセス手順におけるメッセージ2(PDSCHで送信されるランダムアクセスレスポンス(RAR))と同様の役割を果たす構成であってもよい。競合解決は、既存のランダムアクセス手順におけるメッセージ4(PDSCH)と同様の役割を果たす構成であってもよい。
このように、既存のLTEシステムより少ないステップ数を利用してランダムアクセス手順を行う場合に送受信をどのように制御するかが問題となる。例えば、第1のステップにおけるプリアンブル(又は、プリアンブル部分)と、メッセージ(又は、メッセージ部分)の送信をどのように制御するかが問題となる。
本発明者等は、本開示の一態様として、第1のステップで送信するUL信号/ULチャネルとしてプリアンブル部分とメッセージ部分がある点に着目し、プリアンブル部分を含む第1のUL信号/ULチャネルと、メッセージ部分を含む第2のUL信号/ULチャネルを異なるリソースを利用して送信を行うことを着想した。
あるいは、2ステップRACHを適用する場合、第1のステップの送信が失敗するケースも生じることが考えられる。例えば、プリアンブル部分とメッセージ部分の送信の少なくとも一方が失敗した場合に2ステップRACHをどのように制御するかが問題となる。
本発明者等は、本開示の他の態様として、プリアンブル部分の送信とメッセージ部分の送信が失敗するケースが生じる点に着目し、プリアンブル部分とメッセージ部分の送信結果に基づいて再送(例えば、再送有無、再送するUL信号/チャネル等)を制御することを着想した。
以下、本実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下に示す各態様は単独で適用してもよいし、適宜組み合わせて実施してもよい。以下の説明では、第1のUL信号/ULチャネルがプリアンブル部分を含み、第2のUL信号/ULチャネルがメッセージ部分を含む場合を示すが、これに限られない。第1のUL信号/ULチャネルにメッセージ部分の一部が含まれていてもよいし、第2のUL信号/ULチャネルにプリアンブル部分の一部が含まれていてもよい。
また、以下の説明では、2ステップのランダムアクセス手順(2ステップRACH)を示すが、本実施の形態はこれに限られない。2ステップ以外(例えば、PDCCHオーダー(メッセージ0)等が含まれる3ステップ)のランダムアクセス手順に適用してもよい。
(第1の態様)
第1の態様では、複数の送受信ポイント(TRP)及び複数のビームの少なくとも一方(以下、複数TRP/複数ビームとも記す)を利用する場合の2ステップRACHについて説明する。もちろん、本実施の形態が適用可能なシステム構成はこれに限られない。
第1のステップ(ファーストステップ)において、第1のUL信号/ULチャネル(以下、第1のUL信号と記す)の送信に利用する第1のリソースと、第2のUL信号/ULチャネル(以下、第2のUL信号と記す)の送信に利用する第2のリソースを少なくとも周波数多重(FDM)する。第1のリソースは、プリアンブル部分用の無線リソース(例えば、時間及び周波数リソース)に相当する。第2のリソースは、メッセージ部分用の無線リソースに相当する。
第1のリソースと第2のリソースは、周波数方向において隣接するように設定されてもよい。あるいは、第1のリソースと第2のリソースは、周波数方向において隣接しない(離れて形成される)ように設定されてもよい。リソースは、PRB単位、スロット単位、ミニスロット単位、及びシンボル単位の少なくとも一つで構成されてもよい。第1のリソースと第2のリソースを周波数方向で多重することにより、第1のリソースと第2のリソースが占有する時間区間を小さくすることができる。これにより、当該第1のリソースと第2のリソースに対して送信及び受信ビームの少なくとも一方を適用する時間区間を小さくすることができるため、これは、アナログビームフォーミングを行うシステムに好適である。
第1のリソース及び第2のリソースは、それぞれ複数設定されてもよい。例えば、複数TRP/複数ビームにそれぞれ対応するように第1のリソース及び第2のリソースが設定されてもよい(図3参照)。図3では、周波数多重する第1のリソースと第2のリソースの組み合わせが複数設定される場合を示している。また、複数の第1のリソース#1-#4は互いに異なる時間領域に配置(例えば、時間多重)され、複数の第2のリソース#1-#4も互いに異なる時間領域に配置されてもよい。
ここでは、周波数多重する第1のリソース#1と第2のリソース#1のセット(組み合わせ)、周波数多重する第1のリソース#2と第2のリソース#2のセット、周波数多重する第1のリソース#3と第2のリソース#3のセット、周波数多重する第1のリソース#4と第2のリソース#4のセットがUEに設定される場合を示している。
例えば、第1のリソース#1と第2のリソース#1は同じTRP#1(又は、同じビーム#1)に対応する。同様に、第1のリソース#2と第2のリソース#2は同じTRP#2(又は、同じビーム#2)に対応し、第1のリソース#3と第2のリソース#3は同じTRP#3(又は、同じビーム#3)に対応し、第1のリソース#4と第2のリソース#4は同じTRP#4(又は、同じビーム#4)に対応してもよい。
第1のリソースと第2のリソースのセットに関する情報は上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、MAC CE、及び下り制御情報の少なくとも一つを利用して基地局からUEに通知してもよい。あるいは、第1のリソースと第2のリソースのセットを仕様であらかじめ定義してもよい。
なお、基地局からUEに対して、第1のリソース(又は、第2のリソース)の一方を通知し、対応する第2のリソース(又は、第1のリソース)を所定条件に基づいて決定してもよい。所定条件(例えば、周波数オフセット等)は、基地局からUEに通知してもよいし、仕様であらかじめ定義してもよい。
UEは、所定のDL信号及びDLチャネルの少なくとも一方(DL信号/DLチャネル)に基づいて、複数のリソースセットの中から所定のリソースセットを選択してもよい。例えば、UEは、受信電力(例えば、RSRP)が最も高いDL信号/DLチャネルに対応する所定TRP/所定ビームを決定する。次に、UEは、当該所定TRP/所定ビームに関連付けられた(又は、最も関連性のある)所定のリソースセットを選択する。
DL信号/DLチャネルは、DL参照信号(DL-RS)であってもよいし、他のDL信号であってもよい。例えば、DL信号/DLチャネルは、同期信号(SS:Synchronaization Signal)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、同期信号ブロック(SSB:Synchronization Signal Block)、モビリティ参照信号(MRS:Mobility RS)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel Satate Information-Reference Signal)、トラッキング用のCSI-RS、ビーム固有の信号などの少なくとも1つ、又はこれらを拡張、変更などして構成される信号(例えば、密度及び周期の少なくとも一方を変更して構成される信号)であってもよい。
同期信号は、例えば、プライマリ同期信号(PSS:Primary Synchronaization Signal)及びセカンダリ同期信号(SSS:Secondary Synchronaization Signal)の少なくとも1つであってもよい。SSBは、同期信号及びブロードキャストチャネルを含む信号ブロックであり、SS/PBCHブロックなどと呼ばれてもよい。
UEは、所定のDL信号/DLチャネルに基づいて、第1のリソース(又は、プリアンブルを含む第1のUL信号)と第2のリソース(又は、メッセージを含む第2のUL信号)とを選択した場合、所定の関連付けを想定してもよい。例えば、UEは、選択した第1のリソース及び第2のリソースと、所定のDL信号/DLチャネル間の疑似コロケーション(QCL)、TCI状態、及び空間的な関連付けの少なくとも一つが同一であると想定して送信処理を制御してもよい。
また、基地局は、第1のリソース(又は、プリアンブルを含む第1のUL信号)と第2のリソース(又は、メッセージを含む第2のUL信号)との間で、疑似コロケーション(QCL)、TCI状態、及び空間的な関連付けの少なくとも一つが同一であると想定して受信処理を制御してもよい。
QCL(Quasi-Co-Location)とは、チャネル/信号の統計的性質を示す指標であり、疑似コロケーションとも呼ばれる。UEは、ユーザ端末は、所定のチャネル及び信号の少なくとも一つ(チャネル/信号)のQCLに関する情報(QCL情報)に基づいて、当該チャネル/信号の受信処理又は送信処理を制御してもよい。受信処理は、例えば、デマッピング、復調、復号の少なくとも1つに相当する。送信処理は、マッピング、変調、符号の少なくとも1つに相当する。
例えば、ある信号と他の信号がQCLの関係である場合、これらの異なる複数の信号間において、ドップラーシフト(doppler shift)、ドップラースプレッド(doppler spread)、平均遅延(average delay)、遅延スプレッド(delay spread)、空間パラメータ(Spatial parameter)(例えば、空間受信パラメータ(Spatial Rx Parameter))の少なくとも1つが同一である(これらの少なくとも1つに関してQCLである)と仮定できることを意味してもよい。
なお、空間受信パラメータは、ユーザ端末の受信ビーム(例えば、受信アナログビーム)、又は送信ビーム(例えば、送信アナログビーム)に対応してもよく、空間的QCLに基づいてビームが特定されてもよい。本開示におけるQCL、及びQCLの少なくとも1つの要素は、sQCL(spatial QCL)で読み替えられてもよい。
TCI(Transmission Configuration Indication又はTransmission Configuration Indicator)状態は、送信構成指示の状態又はTCI-stateとも呼ばれ、所定の信号/チャネル(例えば、PDSCH、PDCCH、PUCCH又はPUSCH等)のQCL情報を示してもよい。
TCI状態は、所定の識別子(TCI状態ID(TCI-StateId))によって識別され、対象となるチャネル/信号(又は当該チャネル用の参照信号(又は当該参照信号のアンテナポート))と、別の信号(例えば、別の下り参照信号(DL-RS:Downlink Reference Signal)又は上り参照信号(UL-RS:Uplink Reference Signal))とのQCLに関する情報(QCL情報(QCL-Info))を示してもよい(含んでもよい)。
空間関連情報(spatialrelationinfo)は、リファレンスRSとUL信号/ULチャネルの間の空間的な関連付けの構成を示す情報に相当する。例えば、PUSCH送信のための複数の候補ビームが、PUSCH空間関連情報(PUSCH Spatial Relation Information)によって設定されてもよい。空間関連情報は、上位レイヤ(例えば、RRCシグナリング)によってUEへ通知される。なお、空間関連情報は、他のチャネル(例えば、PRACH等)について定義されてもよいし、PUSCHに対応する空間関連情報を他のチャネル等に適用してもよい。
なお、本明細書において、複数TRP/複数ビームは、TCI状態又はサウンディング参照信号リソース指示(SRI:SRS resource indicator)と読み替えてもよい。
<UE動作>
図4に2ステップRACHにおける第1ステップのUE動作の一例を示す。ここでは、周波数多重する第1のリソースと第2のリソースの組み合わせ(リソースセット)として、4つ設定される場合を示すが、リソースセットの設定数はこれに限られない。
UEは、所定条件(例えば、DL信号/DLチャネルの受信電力等)に基づいて、複数のリソースセットの中から所定のリソースセットを選択する。例えば、UEは、受信電力(例えば、RSRP)が最も高いSS/PBCHブロック又はCSI-RSに関連するリソースセットを選択する。SS/PBCHブロック又はCSI-RSと、リソースセットとの関連付け情報は、基地局からUEにあらかじめ通知してもよいし、仕様であらかじめ定義されてもよい。
ここでは、受信電力が高いSS/PBCHブロック又はCSI-RSに関連するリソースセットが、第1のリソース#2と第2のリソース#2の組み合わせ(リソースセット#2)である場合を示している。UEは、リソースセット#2を選択し、第1のリソース#2(又は、第1のビーム#2)を利用してプリアンブル部分を送信し、第2のリソース#2(又は、第2のビーム#2)を利用してメッセージ部分を送信する。第1のビーム#2と第2のビーム#2は同じビームであってもよい。
UEは、プリアンブル部分(第1のUL信号)とメッセージ部分(第2のUL信号)を異なるチャネルを利用して送信してもよい。例えば、プリアンブル部分をPRACHを利用して送信し、メッセージ部分をPUSCHを利用して送信してもよい。あるいは、プリアンブル部分及びメッセージ部分の両方をPRACH又はPUSCHを利用して送信してもよい。
基地局は、UEから送信された第1のUL信号及び第2のUL信号を受信した場合、所定期間後に応答信号をUEに送信する。応答信号は、ランダムアクセスレスポンス及び競合解決(contention resolution)用のメッセージ等が含まれていてもよい。基地局は、UEが送信に利用したリソースセット(又は、基地局が受信したタイミング)に対応するTRP又はビームを利用して応答信号を送信してもよい。
このように、所定のTRP/ビームに対応する第1のUL信号(又はULチャネル)と、第2のUL信号(又はULチャネル)を異なる周波数領域に配置することにより、プリアンブル部分とメッセージ部分のリソース割当てを柔軟に制御することができる。
(第2の態様)
第2の態様では、第1のステップにおいて、第1のUL信号の送信に利用する第1のリソースと、第2のUL信号の送信に利用する第2のリソースを少なくとも時間多重(TDM)する。第1のリソースは、プリアンブル部分用の無線リソース(例えば、時間及び周波数リソース)に相当する。第2のリソースは、メッセージ部分の無線リソースに相当する。リソースは、PRB単位、スロット単位、ミニスロット単位、及びシンボル単位の少なくとも一つで構成されてもよい。
第1のリソース及び第2のリソースは、それぞれ複数設定されてもよい。例えば、複数TRP/複数ビームにそれぞれ対応するように第1のリソース及び第2のリソースが設定されてもよい(図5参照)。図5では、時間多重する第1のリソースと第2のリソースの組み合わせが複数設定される場合を示している。また、複数の第1のリソース#1-#4は互いに異なる時間領域に配置(例えば、時間多重)され、複数の第2のリソース#1-#4も互いに異なる時間領域に配置されてもよい。
ここでは、時間多重する第1のリソース#1と第2のリソース#1のセット、時間多重する第1のリソース#2と第2のリソース#2のセット、時間多重する第1のリソース#3と第2のリソース#3のセット、時間多重する第1のリソース#4と第2のリソース#4のセットがUEに設定される場合を示している。
例えば、第1のリソース#1と第2のリソース#1は同じTRP#1(又は、同じビーム#1)に対応する。同様に、第1のリソース#2と第2のリソース#2は同じTRP#2(又は、同じビーム#2)に対応し、第1のリソース#3と第2のリソース#3は同じTRP#3(又は、同じビーム#3)に対応し、第1のリソース#4と第2のリソース#4は同じTRP#4(又は、同じビーム#4)に対応してもよい。
第1のリソースと第2のリソースのセットに関する情報は上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、MAC CE、及び下り制御情報の少なくとも一つを利用して基地局からUEに通知してもよい。あるいは、第1のリソースと第2のリソースのセットを仕様であらかじめ定義してもよい。
なお、基地局からUEに対して、第1のリソース(又は、第2のリソース)の一方を通知し、対応する第2のリソース(又は、第1のリソース)を所定条件に基づいて決定してもよい。所定条件(例えば、周波数オフセット等)は、基地局からUEに通知してもよいし、仕様であらかじめ定義してもよい。
UEは、所定のDL信号/DLチャネルに基づいて、複数のリソースセットの中から所定のリソースセットを選択してもよい。例えば、UEは、受信電力が最も高いDL信号/DLチャネルに対応する所定TRP/所定ビームを決定する。次に、UEは、当該所定TRP/所定ビームに関連付けられた(又は、最も関連性のある)所定のリソースセットを選択する。
UEは、所定のDL信号/DLチャネルに基づいて、第1のリソース(又は、プリアンブルを含む第1のUL信号)と第2のリソース(又は、メッセージを含む第2のUL信号)とを選択した場合、所定の関連付けを想定してもよい。例えば、UEは、選択した第1のリソース及び第2のリソースと、所定のDL信号/DLチャネル間の疑似コロケーション(QCL)、TCI状態、及び空間的な関連付けの少なくとも一つが同一であると想定して送信処理を制御してもよい。
また、基地局は、第1のリソース(又は、プリアンブルを含む第1のUL信号)と第2のリソース(又は、メッセージを含む第2のUL信号)との間で、疑似コロケーション(QCL)、TCI状態、及び空間的な関連付けの少なくとも一つが同一であると想定して受信処理を制御してもよい。
あるいは、UEは、所定のDL信号/DLチャネルに基づいて、複数の第1のリソース(又は、プリアンブル部分)の中から所定の第1のリソースを選択し、所定条件に基づいて選択した第1のリソースに対応する第2のリソースを決定してもよい。例えば、UEは、受信電力が最も高いDL信号/DLチャネルに対応する所定TRP/所定ビームを決定する。次に、UEは、当該所定TRP/所定ビームに関連付けられた(又は、最も関連性のある)第1のリソースを選択し、当該第1のリソースセットに対応する第2のリソースを決定してもよい。
UEは、選択した第1のリソースと第2のリソース間の疑似コロケーション(QCL)、TCI状態、及び空間的な関連付けの少なくとも一つが同一であると想定して送信処理を制御してもよい。また、基地局は、第1のリソースと第2のリソースで受信した信号間の疑似コロケーション(QCL)、TCI状態、及び空間的な関連付けの少なくとも一つが同一であると想定して受信処理を制御してもよい。
複数のプリアンブル部分(第1のリソース)に対してそれぞれ異なるメッセージ部分(第2のリソース)が設定される場合、第1のリソースと第2のリソースの間にギャップ(GP)区間を設定してもよい。例えば、異なるTRP/ビーム(又は、異なるリソースセット)に対応する第1のリソースと第2のリソース間にギャップ(GP)を形成する(図6参照)。
図6では、第2のリソースの最後部にギャップ区間を設定する場合を示している。これにより、第2のリソース#1と第1のリソース#2の間、第2のリソース#2と第1のリソース#3の間、第2のリソース#3と第1のリソース#4の間にギャップ区間が配置される。これにより、タイミングアドバンス(TA)を適用してプリアンブル部分(PRACH)等の送信を行う場合であっても、当該送信を適切に行うことができる。なお、ギャップ区間は、第1のリソースの先頭部に設定してもよい。
同様に同じTRP/ビームに対応する第1のリソース(例えば、第1のリソース#1)と第2のリソース(例えば、第2のリソース#1)間にギャップを形成してもよい。
あるいは、同じTRP/ビームに対応する第1のリソース(例えば、第1のリソース#1)と第2のリソース(例えば、第2のリソース#1)間にはギャップを形成しない構成としてもよい。ギャップを設けずに第1のリソース#0と第2のリソース#0を配置することによりリソースの利用効率を向上することができる。なお、同じTRP/ビームに対応する第1のリソースと第2のリソース間にギャップを設けない構成としても、同じUEが送信に利用するため、タイミングアドバンスを適用する場合であっても影響は小さい。
<UE動作>
図7に2ステップRACHにおける第1ステップのUE動作の一例を示す。ここでは、時間数多重する第1のリソースと第2のリソースの組み合わせ(リソースセット)として、4つ設定される場合を示すが、リソースセットの設定数はこれに限られない。
UEは、所定条件(例えば、DL信号/DLチャネルの受信電力等)に基づいて、複数のリソースセットの中から所定のリソースセットを選択する。例えば、UEは、受信電力が最も高いSS/PBCHブロック又はCSI-RSに関連するリソースセットを選択する。SS/PBCHブロック又はCSI-RSと、リソースセットとの関連付け情報は、基地局からUEにあらかじめ通知してもよいし、仕様であらかじめ定義されてもよい。
ここでは、受信電力が高いSS/PBCHブロック又はCSI-RSに関連するリソースセットが、第1のリソース#2と第2のリソース#2の組み合わせ(リソースセット#2)である場合を示している。UEは、リソースセット#2を選択し、第1のリソース#2(又は、第1のビーム#2)を利用してプリアンブル部分を送信し、第2のリソース#2(又は、第2のビーム#2)を利用してメッセージ部分を送信する。第1のビーム#2と第2のビーム#2は同じビームであってもよい。
UEは、プリアンブル部分(第1のUL信号)とメッセージ部分(第2のUL信号)を異なるチャネルを利用して送信してもよい。例えば、プリアンブル部分をPRACHを利用して送信し、メッセージ部分をPUSCHを利用して送信してもよい。あるいは、プリアンブル部分及びメッセージ部分の両方をPRACH又はPUSCHを利用して送信してもよい。
基地局は、UEから送信された第1のUL信号及び第2のUL信号を受信した場合、所定期間後に応答信号をUEに送信する。応答信号は、ランダムアクセスレスポンス及び競合解決(contention resolution)用のメッセージ等が含まれていてもよい。基地局は、UEが送信に利用したリソースセット(又は、基地局が受信したタイミング)に対応するTRP又はビームを利用して応答信号を送信してもよい。
このように、所定のTRP/ビームに対応する第1のUL信号(又はULチャネル)と、第2のUL信号(又はULチャネル)を異なる時間領域に配置することにより、プリアンブル部分とメッセージ部分のリソース割当てを柔軟に制御することができる。
<第2のリソースの共通化>
上記図5-図7では、複数の第1のリソースに対して第2のリソースをそれぞれ別々に設定する場合を示したが、これに限られない。複数の第1のリソースに対して第2のリソースを共通に設定してもよい。
例えば、複数TRP/複数ビームにそれぞれ対応するように第1のリソースが設定され、複数(例えば、N個)の第1のリソースに対してN個未満の第2のリソースが設定されてもよい(図8参照)。図8では、複数の第1のリソース#1-#4に対応して第2のリソース#0が共通に(1個だけ)設定される場合を示している。複数の第1のリソースと第2のリソースは時間多重して配置される。
なお、第2のリソースは1つに限られず、例えば、第1のリソース#1-#2に対応する第2のリソースと、第1のリソース#3-#4に対応する第2のリソースをそれぞれ設定する、などとしてもよい。
第1のリソースと第2のリソースに関する情報は上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)、MAC CE、及び下り制御情報の少なくとも一つを利用して基地局からUEに通知してもよい。あるいは、第1のリソースと第2のリソースを仕様であらかじめ定義してもよい。
なお、基地局からUEに対して、第1のリソースの一方を通知し、対応する第2のリソースを所定条件に基づいて決定してもよい。所定条件(例えば、周波数オフセット等)は、基地局からUEに通知してもよいし、仕様であらかじめ定義してもよい。
UEは、所定のDL信号/DLチャネルに基づいて、複数の第1のリソースの中から所定の第1のリソースを選択してもよい。例えば、UEは、受信電力が最も高いDL信号/DLチャネルに対応する所定TRP/所定ビームを決定する。次に、UEは、当該所定TRP/所定ビームに関連付けられた(又は、最も関連性のある)所定の第1のリソースを選択する。
UEは、第2のリソースを利用してメッセージ部分を送信する場合、選択した第1のリソースに対応する送信特性(又は、送信条件)を利用する。例えば、UEは、所定ビーム等を利用してプリアンブル部分を送信した場合、当該プリアンブル部分の送信に利用した所定ビームを利用してメッセージ部分の送信を行う。このように、選択した第1のリソースに対応する送信特性を利用して第2のリソースを利用した送信を行うことにより、第2のリソースを共通に設定する場合であってもメッセージ部分の送信を適切に行うことができる。
複数のプリアンブル部分(第1のリソース)に対してメッセージ部分(第2のリソース)が共通に設定される場合、第1のリソースと第2のリソースの間にギャップ(GP)区間を設定してもよい。例えば、第1のリソースの中で時間方向において最後に設定される第1のリソース(図8における第1のリソース#4)と、第2のリソース#0間に所定の時間区間(ギャップ区間とも呼ぶ)を設定する。所定の時間区間は、あらかじめ設定された所定値(例えば、4ms)であってもよいし、基地局からUEに設定される値であってもよい。
これにより、基地局におけるプリアンブル部分の受信タイミングと、メッセージ部分の受信タイミングをずらすことができる。その結果、基地局は、メッセージ部分がどのプリアンブル部分に関連しているかを適切に判断することができる。
また、上記図6で示したように、第2のリソースの最後部にギャップ区間を設定してもよい。
<UE動作>
図9に2ステップRACHにおける第1ステップのUE動作の一例を示す。ここでは、4つの第1のリソースと、当該4つの第1のリソースに対応する1つの第2のリソースが設定される場合を示すが、各リソースの数はこれに限られない。
UEは、所定条件(例えば、DL信号/DLチャネルの受信電力等)に基づいて、複数の第1のリソースの中から所定の第1のリソースを選択する。例えば、UEは、受信電力が最も高いSS/PBCHブロック又はCSI-RSに関連する第1のリソースを選択する。SS/PBCHブロック又はCSI-RSと、第1のリソースとの関連付け情報は、基地局からUEにあらかじめ通知してもよいし、仕様であらかじめ定義されてもよい。
ここでは、受信電力が高いSS/PBCHブロック又はCSI-RSに関連する第1のリソースが、第1のリソース#2である場合を示している。UEは、第1のリソース#2を選択し、当該第1のリソース#2(又は、第1のビーム#2)を利用してプリアンブル部分を送信する。そして、UEは、共通の第2のリソース#0(又は、第1のビーム#2)を利用してメッセージ部分を送信する。
基地局は、UEから送信された第1のUL信号及び第2のUL信号を受信した場合、所定期間後に応答信号をUEに送信する。応答信号は、ランダムアクセスレスポンス及び競合解決(contention resolution)用のメッセージ等が含まれていてもよい。基地局は、UEが送信に利用した第1のリソース(又は、基地局が受信したタイミング)に対応するTRP又はビームを利用して応答信号を送信してもよい。
このように、複数の第1のリソースに対して共通となる第2のリソースを設定することにより、プリアンブル部分のリソース送信を柔軟に制御すると共に、リソースの利用効率を向上することが可能となる。
<ビーム形態>
基地局とUE間のビーム送受信において、基地局(又は、UE)が送信に適用するビーム(Tx BF)と受信に適用するビーム(Rx BF)が一致しているか否かに応じてビームを利用した送信方法を適宜制御してもよい。
基地局等において送信に適用するビームと受信に適用するビームが一致する場合は、ビームコレスポンデンスを有する(サポートしている)と呼んでもよい。一方で、送信に適用するビームと受信に適用するビームが一致しない場合は、ビームコレスポンデンスを有しない(サポートしていない)と呼んでもよい。
送信に適用するビームと受信に適用するビームが一致するとは、完全に一致する場合に限られず、所定の許容範囲において一致する場合も含むものとする。なお、ビームコレスポンデンスは、送信/受信ビームコレスポンデンス(Tx/Rx beam correspondence)、ビームレシプロシティ(beam reciprocity)、ビームキャリブレーション(beam calibration)、較正済/未較正(Calibrated/Non-calibrated)、レシプロシティ較正済/未較正(reciprocity calibrated/non-calibrated)、対応度、一致度、単にコレスポンデンスなどと呼ばれてもよい。
基地局がビームコレスポンデンスを有する場合、基地局においてDL信号/チャネルの送信に適用するビームと、UEから送信されるUL信号の受信に適用するビームが一致する。このため、基地局は、UEにおいて受信特性(例えば、受信電力)が高いDL信号/チャネル(又は、ビーム)を把握することにより、当該UEとの送受信に好適となるビームを判断できる。
例えば、基地局は、時間方向において異なるDLリソース(又は、DLビーム)を利用して複数の同期信号ブロック(SSB)又はCSI-RSを送信する(図10参照)。UEは、受信特性(例えば、受信電力)等に基づいて所定のSSBを選択し、所定のSSBに関連付けられたRACHオケージョン(又は、ULリソース、ULビーム)を利用して第1ステップにおけるランダムアクセス手順(プリアンブル部分とメッセージ部分の送信)を行てもよい。
基地局は、各SSBに関連付けられたULリソースに対してそれぞれ受信処理を行い、UEからの送信に利用されたULリソースに基づいてDLとULに好適となる所定ビームを決定する。そして、基地局は、当該所定ビームを利用して第2のステップ(ランダムアクセスレスポンスと競合解決の送信)を行う。
一方で、基地局がビームコレスポンデンスを有しない場合、基地局においてDL信号/チャネルの送信に適用するビームと、UEから送信されるUL信号/チャネルの受信に適用するビームは一致(又は、リンク)しない。基地局は、UEにおいて受信特性(例えば、受信電力)が高いDL信号/チャネルを把握することにより、DL送信に好適となるビームを判断できる。また、基地局は、UEから送信されたUL信号/チャネルのうち受信特性が高いUL信号/チャネル(又は、ビーム)を把握することにより、ULの受信に好適となるビームを判断できる。
例えば、基地局は、時間方向において異なるDLリソース(又は、DLビーム)を利用して複数のSSB又はCSI-RSを送信する(図11参照)。UEは、受信特性(例えば、受信電力)等に基づいて所定のSSBを選択し、所定のSSBに関連付けられたRACHオケージョン(又は、ULリソース、ULビーム)を利用して第1ステップにおけるランダムアクセス手順(プリアンブル部分とメッセージ部分の送信)を行う。また、UEは、ULリソースとして複数のシンボル毎にわたってUL送信を行ってもよい。
基地局は、各SSBに関連付けられたULリソースに対してそれぞれ受信処理を行い、UEからの送信に利用されたULリソースに基づいてDLに好適となる所定の送信ビームを決定する。また、基地局は、当該所定のSSBに関連付けられたULリソースにおいて、所定期間(例えば、シンボル)毎に送信されるUL信号の受信特性に基づいてULに好適となる所定の受信ビームを決定する。そして、基地局は、所定の送信ビームを利用して第2のステップ(ランダムアクセスレスポンスと競合解決の送信)を行う。
図3-図7に示す構成は、基地局がビームコレスポンデンスを有する場合に好適に適用できる。
図8-図9に示す構成は、基地局がビームコレスポンデンスを有しない場合に好適に適用できる。例えば、UEがプリアンブル部分(第1のUL信号)を異なるシンボルで送信し、基地局が各シンボルに対して異なる受信ビームを用いて受信処理を行う。一方で、基地局は、第2のUL信号については、第1のUL信号の受信に基づいて決定した受信ビームを利用して受信処理を行ってもよい。
これにより、ビームコレスポンデンスを有しない場合であっても、基地局は第2のUL信号の受信処理において適切な受信ビームを利用して受信することができる。その結果、UEは第2のUL信号の送信を複数シンボルにわたって行う必要がないためリソースの利用効率を向上することができる。
なお、基地局ばビームコレスポンデンスを有する場合に図8-図9の構成を適用し、ビームコレスポンデンスを有しない場合に図3-図7に示す構成を適用してもよい。
(第3の態様)
第3の態様では、2ステップRACHの第1のステップにおけるプリアンブル部分を含む第1のUL信号/ULチャネルとメッセージ部分を含む第2のUL信号/ULチャネルの送信に対する応答信号の送信と、第1のステップの送信が失敗した場合の再送制御について説明する。なお、第3の態様は、第1の態様と第2の態様についてそれぞれ適用してもよい。
基地局は、第1のステップで送信される第1の信号(プリアンブル部分)と第2の信号(メッセージ部分)に対して応答信号(例えば、RARと競合解決)を送信する。この場合、基地局は、所定の識別子(RNTI)が適用された下り制御チャネル(又は、DCIフォーマット)を利用して下り共有チャネルをスケジューリングしてもよい。
UEは、所定のRNTIによりCRCスクランブルされるPDCCH(又は、DCIフォーマット)をモニタし、応答信号の受信を行う。所定のRNTIは、ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI:Random Access RNTI)であってもよい。
あるいは、UE側でセルRNTI(C-RNTI)を取得後のランダムアクセス手順では、所定のRNTIとして、C-RNTIでCRCスクランブルされたPDCCH(又は、DCIフォーマット)を利用してもよい。セルRNTI(C-RNTI)を取得後のランダムアクセス手順は、RRC接続後におけるランダムアクセス手順(例えば、RRC再設定用のランダムアクセス手順)、PDCCHオーダーを利用したランダムアクセス手順(例えば、コンテンションフリーのランダムアクセス手順)、及びビーム失敗リカバリー(beam failure recovery)用のランダムアクセス手順の少なくとも一つであってもよい。もちろんこれに限られない。
<第1ステップの再送制御>
第1ステップにおけるプリアンブル部分を含む第1のUL信号及びメッセージ部分を含む第2のUL信号の少なくとも一方の送信が失敗した場合、再送を行うように制御してもよい(図12参照)。この場合、基地局からUEに再送を指示する下り制御情報(又は、PDCCH)を送信してもよい。あるいは、UEは、第1のUL信号及び第2のUL信号の送信した後、所定期間の範囲において応答信号を受信しない場合に再送を行ってもよい。以下の説明では、基地局からUEに再送指示(例えば、再送する信号等)を行う場合を示すが、これに限られない。
例えば、以下のケース1-ケース3における再送制御を想定する。もちろん、再送制御は以下のケースに限られない。
ケース1:第1のUL信号/ULチャネルの送信成功、且つ第2のUL信号/ULチャネルの送信成功
ケース2:第1のUL信号/ULチャネルの送信成功、且つ第2のUL信号/ULチャネルの送信失敗
ケース3:第1のUL信号/ULチャネルの送信失敗、且つ第2のUL信号/ULチャネルの送信失敗
なお、ケース1、2における送信成功は、基地局における受信処理の成功(例えば、復号又は復調の成功)と読み替えてもよい。ケース2、3における送信失敗は、基地局における受信処理の失敗(例えば、復号又は復調の失敗)と読み替えてもよい。
ケース1の場合、UEは、プリアンブル部分とメッセージ部分の再送が不要となる。この場合、UEは、基地局から送信される応答信号を受信することにより、ランダムアクセス手順が成功したと判断してもよい。応答信号の送信(スケジューリング)は、C-RNTIが適用されてもよい。
ケース2の場合、プリアンブル部分を含む第1のUL信号の送信は成功している。このため、UEは、送信が失敗したメッセージ部分を含む第2のUL信号についてのみ再送を行うように制御してもよい。基地局は、下り制御情報(又は、PDCCH)を利用してメッセージ部分の再送を行うようにUEに指示してもよい。このように、基地局からUEに対して再送を行う信号(例えば、メッセージ部分のみ)を通知することにより、UEが再送するUL信号を低減することができる。
なお、メッセージ部分は、4ステップのランダムアクセス手順(例えば、Rel.15以前で規定されているランダムアクセス手順)におけるメッセージ3と同様に再送制御を行ってもよい。また、UEは、メッセージ部分の再送制御を行う場合、4ステップのランダムアクセス手順にフォールバックすると想定してもよい。また、基地局から通知する再送指示に、4ステップのランダムアクセス手順におけるメッセージ2(RAR)に含まれる情報を含めてもよい。
メッセージ部分(又は、メッセージ3)の再送を指示するPDCCH(又は、DCIフォーマット)に適用するRNTIとして、RA-RNTI及びTC-RNTIの少なくとも一方を適用してもよい。RA-RNTIでは、MAC CEを利用し、TC-RNTIではDCIを利用すればよい。
また、RA-RNTIを利用する場合と、TC-RNTIを利用する場合において、UEにおけるDCIのモニタリング動作及びメッセージ部分の再送タイミングがそれぞれ別々に設定されてもよい。これにより、メッセージ部分の再送制御を柔軟に制御できる。
また、再送を複数回行う場合、RA-RNTIとTC-RNTIの両方を適用してもよい。例えば、1回目の再送では、RA-RNTIを適用し、2回目(又は、2回目以降)の再送ではTC-RNTIを適用してもよい。この場合、1回目の再送を制御するRA-RNTIにTC-RNTIに関する情報を含めてUEに通知してもよい。
なお、ケース2において、メッセージ部分を含む第2のUL信号/ULチャネルに加えて、プリアンブル部分を含む第1のUL信号/ULチャネルについても再送を行う構成としてもよい。
ケース3の場合、UEは、プリアンブル部分を含む第1のUL信号及びメッセージ部分を含む第2のUL信号の両方について再送を行うように制御する。
UEは、第1のUL信号及び第2のUL信号の再送が所定回数(例えば、X)行っても成功しない場合、4ステップのランダムアクセス手順にフォールバックしてランダムアクセス手順を行ってもよい(図13)。図13では、プリアンブル部分及びメッセージ部分の再送を所定回数(X)失敗した場合(又は、所定回数(X)までに成功しない場合)に、4ステップRACHにフォールバックする場合を示している。
UEは、4ステップのランダムアクセス手順において、2ステップのランダムアクセス手順の失敗を考慮して制御してもよい。例えば、4ステップのランダムアクセス手順では、プリアンブル送信の最大回数が上位レイヤパラメータ(例えば、preambleTransMax)が基地局からUEに設定される。UEは、プリアンブル送信の最大回数に基づいて、ランダムアクセス手順の失敗の基準、上位レイヤに対するランダムアクセス手順の問題(失敗)の報告有無の判断を行う。
2ステップのランダムアクセス手順の失敗回数(X)を上位レイヤパラメータ(例えば、preambleTransMax)で設定されるプリアンブル送信の最大回数に含めて4ステップのランダムアクセス手順を制御してもよい。つまり、4ステップのランダムアクセス手順で設定される上位レイヤパラメータの解釈を2ステップのランダムアクセス手順の失敗に応じて変更してもよい。この場合、2ステップのランダムアクセス手順の失敗も考慮されるため、無駄なランダムアクセス手順を減らすことができる。
あるいは、2ステップのランダムアクセス手順の失敗回数(X)を上位レイヤパラメータ(例えば、preambleTransMax)で設定されるプリアンブル送信の最大回数には含めずに4ステップのランダムアクセス手順を制御してもよい。つまり、4ステップのランダムアクセス手順で設定される上位レイヤパラメータの解釈を2ステップのランダムアクセス手順の失敗に応じて変更しない構成としてもよい。この場合、4ステップのランダムアクセス手順の方が成功確率が高い場合には、フォールバックすることによりランダムアクセス手順の成功確率を向上することが可能となる。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記複数の態様の少なくとも一つの組み合わせを用いて通信が行われる。
図14は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。
なお、無線通信システム1は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、NR(New Radio)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)などと呼ばれてもよいし、これらを実現するシステムと呼ばれてもよい。
無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12(12a-12c)と、を備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。各セル及びユーザ端末20の配置、数などは、図に示す態様に限定されない。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、マクロセルC1及びスモールセルC2を、CA又はDCを用いて同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、5個以下のCC、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用してもよい。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、legacy carrierなどとも呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
また、ユーザ端末20は、各セルで、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)及び/又は周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いて通信を行うことができる。また、各セル(キャリア)では、単一のニューメロロジーが適用されてもよいし、複数の異なるニューメロロジーが適用されてもよい。
ニューメロロジーとは、ある信号及び/又はチャネルの送信及び/又は受信に適用される通信パラメータであってもよく、例えば、サブキャリア間隔、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、サブフレーム長、TTI長、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、フィルタリング処理、ウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線によって接続されてもよい。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE-Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末(移動局)だけでなく固定通信端末(固定局)を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクに直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用され、上りリンクにシングルキャリア-周波数分割多元接続(SC-FDMA:Single Carrier Frequency Division Multiple Access)及び/又はOFDMAが適用される。
OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC-FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックによって構成される帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限らず、他の無線アクセス方式が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHによって、MIB(Master Information Block)が伝送される。
下りL1/L2制御チャネルは、下り制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及び/又はEPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)の少なくとも一つを含む。PDCCHによって、PDSCH及び/又はPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。
なお、DCIによってスケジューリング情報が通知されてもよい。例えば、DLデータ受信をスケジューリングするDCIは、DLアサインメントと呼ばれてもよいし、ULデータ送信をスケジューリングするDCIは、ULグラントと呼ばれてもよい。
PCFICHによって、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHによって、PUSCHに対するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送達確認情報(例えば、再送制御情報、HARQ-ACK、ACK/NACKなどともいう)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報などが伝送される。また、PUCCHによって、下りリンクの無線リンク品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認情報、スケジューリングリクエスト(SR:Scheduling Request)などが伝送される。PRACHによって、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
無線通信システム1では、下り参照信号として、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information-Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)、位置決定参照信号(PRS:Positioning Reference Signal)などが伝送される。また、無線通信システム1では、上り参照信号として、測定用参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS)などが伝送される。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。また、伝送される参照信号は、これらに限られない。
<無線基地局>
図15は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
下りリンクによって無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102によって増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの呼処理(設定、解放など)、無線基地局10の状態管理、無線リソースの管理などを行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
なお、送受信部103は、アナログビームフォーミングを実施するアナログビームフォーミング部をさらに有してもよい。アナログビームフォーミング部は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアナログビームフォーミング回路(例えば、位相シフタ、位相シフト回路)又はアナログビームフォーミング装置(例えば、位相シフト器)から構成することができる。また、送受信アンテナ101は、例えばアレーアンテナにより構成することができる。また、送受信部103は、シングルBF、マルチBFを適用できるように構成されている。
送受信部103は、送信ビームを用いて信号を送信してもよいし、受信ビームを用いて信号を受信してもよい。送受信部103は、制御部301によって決定された所定のビームを用いて信号を送信及び/又は受信してもよい。
また、送受信部103は、ユーザ端末20に対して下り(DL)信号(DLデータ信号(下り共有チャネル)、DL制御信号(下り制御チャネル)、DL参照信号の少なくとも一つを含む)を送信し、当該ユーザ端末20からの上り(UL)信号(ULデータ信号、UL制御信号、UL参照信号の少なくとも一つを含む)を受信する。
また、送受信部103は、ランダムアクセスに利用するプリアンブルを含む第1のUL信号(又は、第1のULチャネル)及びメッセージを含む第2のUL信号(又は、第2のULチャネル)を受信する。送受信部103は、第2のUL信号の送信後に第1のUL信号及び第2のUL信号に対する応答信号を送信する。
また、送受信部103は、UEから送信される第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の送信失敗に基づいて、第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の再送を指示する下り制御情報を送信してもよい。
図16は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。
ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。なお、これらの構成は、無線基地局10に含まれていればよく、一部又は全部の構成がベースバンド信号処理部104に含まれなくてもよい。
制御部(スケジューラ)301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部301は、例えば、送信信号生成部302における信号の生成、マッピング部303における信号の割り当てなどを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304における信号の受信処理、測定部305における信号の測定などを制御する。
制御部301は、システム情報、下りデータ信号(例えば、PDSCHで送信される信号)、下り制御信号(例えば、PDCCH及び/又はEPDCCHで送信される信号。送達確認情報など)のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、制御部301は、上りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、下り制御信号、下りデータ信号などの生成を制御する。
制御部301は、UEから送信されるプリアンブルを含む第1のUL信号及びメッセージを含む第2のUL信号の送信に対して応答信号(ランダムアクセスレスポンス及び競合解決の少なくとも一つ)の送信を制御する。
また、制御部301は、UEから送信される第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の受信が失敗した場合、第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の再送を行う。また、制御部301は、第1のUL信号の受信を失敗した場合には、第2のUL信号の受信有無に関わらず、第1のUL信号と第2のUL信号の再送を指示してもよい。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、例えば、制御部301からの指示に基づいて、下りデータの割り当て情報を通知するDLアサインメント及び/又は上りデータの割り当て情報を通知するULグラントを生成する。DLアサインメント及びULグラントは、いずれもDCIであり、DCIフォーマットに従う。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20からのチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理などが行われる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信される上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)である。受信信号処理部304は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、受信処理によって復号された情報を制御部301に出力する。例えば、HARQ-ACKを含むPUCCHを受信した場合、HARQ-ACKを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
例えば、測定部305は、受信した信号に基づいて、RRM(Radio Resource Management)測定、CSI(Channel State Information)測定などを行ってもよい。測定部305は、受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio))、信号強度(例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator))、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
<ユーザ端末>
図17は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤ及びMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、ブロードキャスト情報もアプリケーション部205に転送されてもよい。
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202によって増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
なお、送受信部203は、アナログビームフォーミングを実施するアナログビームフォーミング部をさらに有してもよい。アナログビームフォーミング部は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアナログビームフォーミング回路(例えば、位相シフタ、位相シフト回路)又はアナログビームフォーミング装置(例えば、位相シフト器)から構成することができる。また、送受信アンテナ201は、例えばアレーアンテナにより構成することができる。また、送受信部203は、シングルBF、マルチBFを適用できるように構成されている。
送受信部203は、送信ビームを用いて信号を送信してもよいし、受信ビームを用いて信号を受信してもよい。送受信部203は、制御部401によって決定された所定のビームを用いて信号を送信及び/又は受信してもよい。
また、送受信部203は、無線基地局10から下り(DL)信号(DLデータ信号(下り共有チャネル)、DL制御信号(下り制御チャネル)、DL参照信号の少なくとも一つを含む)を受信し、無線基地局10に対して上り(UL)信号(ULデータ信号、UL制御信号、UL参照信号の少なくとも一つを含む)を送信する。
また、送受信部203は、ランダムアクセスに利用するプリアンブルを含む第1のUL信号(又は、第1のULチャネル)及びメッセージを含む第2のUL信号(又は、第2のULチャネル)を送信する。送受信部203は、第2のUL信号の送信後に第1のUL信号及び第2のUL信号に対する応答信号を受信する。
また、送受信部203は、第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の送信失敗に基づいて、第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の再送を行う。また、送受信部203は、当該再送を指示する下り制御情報を受信してもよい。
図18は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、本例においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。
ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。なお、これらの構成は、ユーザ端末20に含まれていればよく、一部又は全部の構成がベースバンド信号処理部204に含まれなくてもよい。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部401は、例えば、送信信号生成部402における信号の生成、マッピング部403における信号の割り当てなどを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404における信号の受信処理、測定部405における信号の測定などを制御する。
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号及び下りデータ信号を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号及び/又は下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号及び/又は上りデータ信号の生成を制御する。
制御部401は、第1のUL信号と第2のUL信号に対して周波数多重及び時間多重の少なくとも一方を適用して送信を制御する。例えば、制御部401は、DL信号に基づいて周波数多重及び時間多重の少なくとも一方が適用された第1のUL信号と第2のUL信号の組み合わせの中から所定の組み合わせを選択してもよい。
第1のUL信号と第2のUL信号が時間多重される場合、第1のUL信号毎に第2のUL信号の送信期間が別々に設定されてもよい。あるいは、第1のUL信号と第2のUL信号が時間多重される場合、複数の第1のUL信号に対して第2のUL信号の送信期間が共通に設定されてもよい。
また、複数の第1のUL信号のうち送信タイミングが最も遅い第1のUL信号と、第2の送信の送信タイミングとの間に所定のギャップ区間が設定されてもよい。また、異なるDL信号に関連付けられた第2のUL信号と第1のUL信号間にギャップ区間が設定されてもよい。
また、制御部401は、第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の送信失敗に基づいて、第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の再送を行ってもよい。また、制御部401は、基地局から送信される再送指示に基づいて再送を制御してもよい。
また、制御部401は、第1のUL信号の送信が成功し且つ第2のUL信号の送信が失敗した場合、下り制御情報でスケジューリングされた上り共有チャネルを利用して第2のUL信号の再送を行ってもよい。下り制御情報が送信される下り制御チャネルは、ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI:Random Access RNTI)、又は一時的セルRNTI(TC-RNTI:Temporary Cell RNTI)が適用されてもよい。
また、制御部401は、第1のUL信号の送信が失敗した場合、第1のUL信号及び第2のUL信号の再送を行ってもよい。例えば、制御部401は、第1のUL信号の受信を失敗した場合には、第2のUL信号の受信有無に関わらず、第1のUL信号と第2のUL信号の再送を指示してもよい。
また、制御部401は、第1のUL信号及び第2のUL信号の送信が所定回数失敗した場合、メッセージ1からメッセージ4までの手順を含むランダムアクセス手順(4ステップRACHにフォールバック)を行ってもよい。
また、制御部401は、メッセージ1からメッセージ4までの手順を含むランダムアクセス手順におけるランダムアクセスプリアンブル送信の最大回数のカウントにおいて、第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の送信回数を含める構成としてもよい。
また、制御部401は、メッセージ1からメッセージ4までの手順を含むランダムアクセス手順におけるランダムアクセスプリアンブル送信の最大回数のカウントにおいて、第1のUL信号及び第2のUL信号の少なくとも一方の送信回数を含めない構成としてもよい。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、例えば、制御部401からの指示に基づいて、送達確認情報、チャネル状態情報(CSI)などに関する上り制御信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信される下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)である。受信信号処理部404は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本開示に係る受信部を構成することができる。
受信信号処理部404は、受信処理によって復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、ブロードキャスト情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。また、受信信号処理部404は、受信信号及び/又は受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部405は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
例えば、測定部405は、受信した信号に基づいて、RRM測定、CSI測定などを行ってもよい。測定部405は、受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ、SINR、SNR)、信号強度(例えば、RSSI)、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
ここで、機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、みなし、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)、送信機(transmitter)などと呼称されてもよい。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施形態における基地局、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図19は、一実施形態に係る基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部103は、送信部103aと受信部103bとで、物理的に又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)によって構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
ここで、ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)によって構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。なお、本開示におけるフレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット、シンボルなどの時間単位は、互いに読み替えられてもよい。
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックによって構成されてもよい。
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本開示において明示的に開示したものと異なってもよい。様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ及び下位レイヤから上位レイヤの少なくとも一方へ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))を用いて通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。
本開示において、「プリコーディング」、「プリコーダ」、「ウェイト(プリコーディングウェイト)」、「擬似コロケーション(QCL:Quasi-Co-Location)」、「送信電力」、「位相回転」、「アンテナポート」、「アンテナポートグル-プ」、「レイヤ」、「レイヤ数」、「ランク」、「ビーム」、「ビーム幅」、「ビーム角度」、「アンテナ」、「アンテナ素子」、「パネル」などの用語は、互換的に使用され得る。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(TP:Transmission Point)」、「受信ポイント(RP:Reception Point)」、「送受信ポイント(TRP:Transmission/Reception Point)」、「パネル」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」、「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
本開示において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム、これらに基づいて拡張された次世代システムなどに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE又はLTE-Aと、5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。
本開示において、2つの要素が接続される場合、1つ以上の電線、ケーブル、プリント電気接続などを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域、光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。