JP7148215B2 - 調査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉設備等に設けられた煙道などの管状構造体内の状態を調査する調査装置に関するものである。
炉やボイラ等で発生した排ガスを煙突等まで導く煙道(管状構造体)は、高温環境に晒されることから複数の耐火煉瓦を管状に組み立てることにより構築されている。
この煙道を構築する耐火煉瓦は、高温下でも耐え得るとはいえ、熱風等による損耗や煉瓦の膨張収縮による亀裂の発生等により劣化してしまうので補修の必要がある。そして、煙道の補修の時期は経験によって判断されていたが、補修の時期が遅れると煙道全体を改修築造しなければならない場合が生じ労力やコストがかかる一方、早すぎると補修が無駄になってしまうので、煙道内の耐火煉瓦の状態を定期的に点検することで補修の要否を判断している。
このような煙道内の状態を調査するための調査装置としては、例えば、特許文献1に記載があり、外部からオペレータが操作することにより、無限軌道の循環移動によって煙道内を走行しながらカメラでモニタリングする装置が開示されている。この特許文献1に記載の調査装置では、カメラを耐熱性の透明キャノピー内に収納し、そこに冷媒を供給することによってカメラを所定温度以下に保つことで、排煙が流れる高炉設備等の稼働中であっても煙道内が調査可能になっている。
特開2016-048222号公報
上記した特許文献1のように、移動手段として無限軌道が用いられた調査装置では、障害物や泥濘などが存在する煙道内の不整路面の走行に適している。
しかしながら、装置の最低地上高(水平な地表面から車体の最も低い箇所までの垂直距離)が低くなるために、小さな障害物であっても、それが最低地上高よりも高さの高い障害物であれば跨ぐことができず、障害物の手前で迂回するか、無限軌道を障害物の位置に合わせて乗り越える必要があった。したがって、調査装置が煙道などの管状構造体の内部を走行するときには、オペレータは障害物に気を配りながら操作する必要があった。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、管状構造体内の障害物により走行を妨げられることのない調査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の調査装置は、耐火材で形成された管状構造体内の状態を調査する調査装置であって、起動輪および遊動輪に掛け渡された無限軌道を備え、前記管状構造体内を走行する走行手段と、前記走行手段に搭載され、透明性を有するとともに冷媒ならびに装置の内部温度を計測するための装置内部温度計が設置された耐熱ケース内に収納されて前記冷媒で温度上昇を抑制しつつ前記管状構造体内を撮影する撮影手段、および前記管状構造体内を照明する照明手段と、前記走行手段の起動輪および遊動輪の外側において、当該起動輪および遊動輪の回転軸と同軸上に取り付けられ、前記無限軌道の高さよりも大きな外径を有して当該無限軌道の循環移動に伴って回転する車輪と、を有し、前記車輪は、円盤状の本体部と、前記本体部の外周縁に設けられ、前記本体部よりも厚みの厚いリムと、前記リムの周方向に所定の間隔を空けて前記本体部の径方向に突出して複数箇所に設けられ、走行時に路面をグリップして空転を阻止するための突起部と、を有する、ことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明の調査装置は、上記請求項1記載の発明において、前記照明手段および前記撮影手段に給電を行う給電ケーブルと、前記撮影手段で撮影された映像を外部に送信する映像ケーブルと、前記撮影手段と外部とでデータの送受信を行う通信ケーブルと、前記給電ケーブル、前記映像ケーブルおよび前記通信ケーブルを被覆し、断熱性および屈撓性を備えた耐熱チューブと、をさらに有することを特徴とする。
請求項3に記載の本発明の調査装置は、上記請求項2記載の発明において、前記走行手段を走行させる駆動手段をさらに有し、前記給電ケーブルは、前記駆動手段にも給電を行う、ことを特徴とする。
本発明の調査装置によれば、無限軌道が掛け渡された起動輪および遊動輪の外側に、無限軌道の高さよりも大きな外径を有して無限軌道の循環移動に伴って回転する車輪が取り付けられているので、障害物を跨いだり乗り越えながら走行することができる。これにより、管状構造体内の障害物により走行を妨げられることがなくなり、安定した走行が可能になる。
本発明の一実施の形態である調査装置が煙道を走行する状態を示す概念図である。 図1のA-A線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態である調査装置を示す側面図である。 図3の調査装置の背面図である。 図3の調査装置に取り付けられた車輪の側面図である。 図5のB-B線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態である調査装置が走行体よりも幅の狭い障害物を通過する際の走行状態を、2種類の比較装置との比較で示す図である。 本発明の一実施の形態である調査装置が走行体よりも幅の広い障害物を通過する際の走行状態を、2種類の比較装置との比較で示す図である。 本発明の一実施の形態である調査装置が泥濘中の障害物を通過する際の走行状態を、2種類の比較装置との比較で示す図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は本発明の一実施の形態である調査装置が煙道を走行する状態を示す概念図、図2は図1のA-A線に沿った断面図、図3は本発明の一実施の形態である調査装置を示す側面図、図4は図3の調査装置の背面図、図5は図3の調査装置に取り付けられた車輪の側面図、図6は図5のB-B線に沿った断面図である。
図1および図2に示すように、高炉やボイラ等で発生した排気ガスを煙突等まで導く断面管状の通路である煙道(管状構造体)1は、高炉やボイラ等と煙突等とを結ぶように延在した状態で形成されている。
この煙道1は、高温環境に晒されることから複数の耐火煉瓦(耐火材)2を組み立てることにより形成されている。煙道1を構築する耐火煉瓦2の外周には、空気層3を介して鉄筋コンクリート製の防護部材4が設けられている。また、図2に示すように、煙道1の断面形状は、例えば、その天端部が上に凸の状態で湾曲する馬蹄形状に形成されている。ただし、煙道1の断面形状は馬蹄形状に限定されるものではなく、例えば、煙道の天端部が平坦な矩形状に形成してもよい。
前述のように、耐火煉瓦2は高温の排煙に晒されて(天井付近は200~300℃、床付近は100℃程度)経年的に劣化することから、煙道1の内部の状態つまり耐火煉瓦2の劣化状況を調査する必要がある。そのために、調査装置10が煙道1の外部から送り込まれ、当該煙道1内を走行して内部の状態の調査が行われる。
なお、調査装置10の移動距離は、本実施の形態においては例えば100m程度である。但し、調査装置10の移動距離は、煙道1の長さや後述するケーブルの長さなどによって様々であり、本実施の形態の100m程度に限定されるものではない。
図1において、煙道1の端部には、調査装置10を煙道1に送り込むための開口部4aが形成されている。また煙道1の外部には、開口部4aを開放可能に覆う耐熱性カバー5が設置されている。耐熱性カバー5は、調査装置10の全体を収容可能な前室5aを形成している。また、耐熱性カバー5には、調査装置10から延びた各種のケーブル(図示せず)とこれらを被覆する耐熱チューブ6を外部へ引き出すための孔5bが形成されている。そして、耐熱性カバー5を取り外して前室5aに調査装置10を設置し、その後、耐熱性カバー5で開口部4aを覆うことで、煙道1が封鎖される。
耐熱チューブ6は、断熱性を備えて耐熱チューブ内の温度上昇が抑制されるようになっており、さらに屈撓性を備えて調査装置10の動きに合わせて撓るように曲がるようになっている。なお、耐熱チューブ6の外周は、耐熱性を有する金属製のフレキシブル管で補強されている。
煙道1の外部には、耐熱チューブ6に被覆されたケーブルと接続され、調査装置10を遠隔操作して煙道1の内部の調査を行うためのコントローラ7が設置されている。コントローラ7には、調査装置10に給電を行うための給電部、調査装置10との間でデータの送受信を行うための通信制御部、調査装置10で撮影された映像を映し出すモニタや映像を蓄積するメモリなどが備えられている。
さて、図3および図4に示すように、調査装置10は、煙道1の内部を走行するための走行体(走行手段)11を備えている。この走行体11には、煙道1の内部を撮影するカメラ(撮影手段)21、煙道1の内部を照明するライト(照明手段)31、および温度計41が搭載されている。また、調査装置10は、煙道1の内部の300℃程度の雰囲気に晒されることから、その露出部分はすべて耐熱材料で形成されている。
コントローラ7の給電部は給電ケーブルを介してカメラ21、ライト31および後述するモータMと電気的に接続されている。また、通信制御部は通信ケーブルを介してカメラ21、ライト31、温度計41およびモータMと電気的に接続されている。さらに、モニタおよびメモリは映像ケーブルを介してカメラ21と接続されている。
但し、調査装置10にバッテリを搭載することで給電を行うようにし、これらのケーブルを廃して無線により調査装置10をコントロールするようにしてもよい。
なお、耐熱チューブ6に被覆された上記のケーブルは、耐熱チューブ6内の温度上昇を抑えることができない場合でも煙道1の内部調査が可能なように、高温下でも軟化・破断しない材質ものが用いられている。
走行体11は、進行方向前方の左右2箇所の起動輪12aと、進行方向後方の左右2箇所の遊動輪12bとを備えており、右側の起動輪12aおよび遊動輪12b、ならびに左側の起動輪12aおよび遊動輪12bには、それぞれ無限軌道13が掛け渡されている。さらに、地面側の無限軌道13を支えるために、図示しないサスペンションによって前後、上下に動く転輪12cを備えている。なお、起動輪12aおよび遊動輪12bの外周には、無限軌道13に長手方向に沿って所定間隔で形成された多数の孔(図示せず)に噛み合って当該無限軌道13を駆動させるための歯が形成されている。
また、走行体11には、左右の起動輪12aをそれぞれ独立して回転させるために2台のモータ(駆動手段)Mが内蔵されている。このモータMは、前述したコントローラ7の給電部から耐熱チューブ6を介して電力が供給されており、通信制御部により回転動作が制御されている。モータMの動力は起動輪12aの回転軸に伝達され、これにより起動輪12aが回転すると無限軌道13が循環移動し、遊動輪12bが回転する。
ここで、走行体11の2つの起動輪12aおよび2つの遊動輪12bの外側には、無限軌道13の循環移動に伴って回転する車輪14が、起動輪12aおよび遊動輪12bの回転軸と同軸上に取り付けられている。図示するように、車輪14は無限軌道13の高さよりも大きな外径となっており、これにより、調査装置10を平坦面に置いた場合には、無限軌道13ではなく、車輪14が接地する。したがって、調査装置10は、平坦面では、無限軌道13の循環移動とともに回転する車輪14により走行することになる。
なお、車輪14が取り付けられた本実施の形態の調査装置10では、最低地上高が例えば150mmとなっており、車輪14がない無限軌道13だけの例えば最低地上高60mmと比較して、最低地上高が90mm高くなっている。
但し、最低地上高については、換言すれば車輪14のサイズ(径)については、自由に設定が可能であり、本実施の形態の数値に限定されるものではない。
なお、車輪14は、鋼(鉄合金)やアルミニウム合金などの金属や耐熱性および耐摩耗性を有するプラスチックなどで形成することができる。
前述のように、右側の起動輪12aおよび遊動輪12bに無限軌道13が掛け渡され、左側の起動輪12aおよび遊動輪12bに無限軌道13が掛け渡されている。したがって、右側の起動輪12aに取り付けられた車輪14と右側の遊動輪12bに取り付けられた車輪14とが連動しており、左側の起動輪12aに取り付けられた車輪14と左側の遊動輪12bに取り付けられた車輪14とが連動しており、右側の2つの車輪14と左側の2つの車輪14とは独立している。
したがって、走行体11に内蔵された2台のモータMに回転差を生じさせる(同方向で回転速度を違える、片方の回転を停止させる、相互に逆方向に回転させる)ことにより、走行体11の進行方向が変更される。
図5および図6に示すように、車輪14は、円盤状の本体部14aを備えており、本体部14aの中央には、軸孔14b-1の形成されたボス14bが固定されている。本体部14aの外周縁には、車輪14の全体の形状を支えるリム14cが設けられている。本実施の形態において、リム14cは、丸鋼で構成されており、本体部14aよりも厚みが厚くなっている。なお、本実施の形態では、本体部14aの4箇所に円形の切り抜き14a-1が形成されており、強度を落とすことなく軽量化が図られている。
リム14cの周方向に所定の間隔を空けて、本体部14aの径方向に突出した突起部14dが複数箇所に設けられている。走行時には突起部14dが路面をグリップするので、車輪14の空転が阻止されて、駆動力や制動力を確実に路面に伝えることができる。
但し、車輪14の構造は本実施の形態に限定されるものではなく、無限軌道13の高さよりも大きな外径となっている限り、様々な構造を採用することができる。
さて、図3および図4において、走行体11に搭載されたカメラ21は、進行方向の前方を撮影するための第1のカメラ21aと、全方位360°の撮影が可能な全天球カメラである第2のカメラ21bと、進行方向の後方を撮影するための第3のカメラ21cである。これら第1、第2および第3のカメラ21a,21b,21cは、上部が透明性を有するドーム型の耐熱ガラス22aで構成された耐熱ケース22内に収納されており、煙道1の内部の高温で粉塵を含んだ雰囲気から保護されている。なお、耐熱ガラス22aは、耐熱ケース22を構成する下部のボディ22bに対して、開閉自在に取り付けられている。
耐熱ケース22内には、この耐熱ケース22内を冷却して第1、第2および第3のカメラ21a,21b,21cの温度上昇を抑制するための図示しないドライアイス(冷媒)が設置されている。本実施の形態の場合、第1、第2および第3のカメラ21a,21b,21cが熱による悪影響を受けることなく安定した撮影が可能なように、耐熱ケース22内を例えば50℃以下に保つことができる量のドライアイスが設置されている。
ここで、前述した耐熱チューブ6を通して、外部から冷却空気や冷却水を耐熱ケース22内に供給することも考えられる。しかしながら、このような構成を採用すると、耐熱チューブが重くなって調査装置10の移動距離を十分に確保できなかったり、耐熱チューブ6が長くなると、冷却空気を送る送風機や冷却水を送るポンプの容量を大きくする必要がある。
これに対して、本実施の形態では、耐熱ケース22内にドライアイスを設置しているので、耐熱チューブ6の重量が増加することなく、調査装置10の移動距離も確保でき、耐熱ケース22内に冷却空気を送る送風機や冷却水を送るポンプが不要になる。
走行体11に搭載されたライト31は、前述したカメラ21と同様に、耐熱ケース22内に収納されている。ライト31には、例えば省エネ性能に優れたLEDが採用されており、ドーム型の耐熱ガラス22aを通して煙道1内の進行方向両側を広角で照射できるように、第2のカメラ21bの進行方向前方の左右2箇所および後方の左右2箇所の合計4箇所に、それぞれ外向きに配置されている。
なお、本実施の形態では、ライト31として用いられたLEDが熱に弱いことから、耐熱ケース22内のドライアイスで冷却された領域に収納されているが、ライト31の設置場所は耐熱ケース22内に限定されるものではない。例えば、ライト31としてハロゲンライトを採用し、カメラ21の後方から走行体11の走行方向前方を照らすように、耐熱ケース22の後方に配置してもよい。
走行体11に搭載された温度計41は、ボディ22bの先方に設置されて煙道1の内部温度つまり調査装置10の外部温度を計測するための外気温用温度計41aと、調査装置10の内部温度を計測するための2つの装置内部温度計41b,41cの、合計3つの温度計である。そして、これらの温度計41a,41b,41cで調査装置10の内外の温度を監視しながら、煙道1の内部の撮影が行われる。
次に、以上のように構成された本実施の形態の調査装置10による煙道1の内部の走行に関し、図7~図9を用いて、無限軌道13のみで走行する調査装置(以下、「第1の比較装置」)10Xおよび車輪14のみで走行する調査装置(以下、「第2の比較装置」)10Yとの比較で説明する。
ここで、図7は走行体よりも幅の狭い障害物を通過する際の走行状態を示す図であり、(a)は第1の比較装置の走行状態を示す説明図、(b)は本実施の形態の調査装置の走行状態を示す説明図である。図8は走行体よりも幅の広い障害物を通過する際の走行状態を示す図であり、(a)は第1の比較装置の走行状態を示す説明図、(b)は第2の比較装置の走行状態を示す説明図、(c)および(d)は本実施の形態の調査装置の走行状態を示す説明図である。図9は泥濘中の障害物を通過する際の走行状態を示す図であり、(a)は第1の比較装置の走行状態を示す説明図、(b)は第2の比較装置の走行状態を示す説明図、(c)および(d)は本実施の形態の調査装置の走行状態を示す説明図である。
図7において、走行途中の路面Sに走行体11よりも幅の狭い障害物Hがあった場合、図7(a)に示すように、無限軌道13のみで走行する第1の比較装置10Xでは、最低地上高が低いために、障害物Hの高さにもよるが、跨いで進むことができない場合が多くなる。そして、跨げない場合には、障害物Hの手前で迂回するか、一旦後退して進路を変更しなければならず、時間的ロスが発生してしまう。
これに対して、図7(b)に示すように、車輪14および無限軌道13で走行する本実施の形態の調査装置10では、車輪14の外径が無限軌道13の高さよりも大きくなっているので、第1の比較装置10Xよりも最低地上高が高くなる。よって、障害物Hを跨いで進むことができる場合が多くなるので、時間的ロスを低減させることができる。
なお、第1の比較装置10Xの場合、無限軌道13を大きくすることで最低地上高を高くすることもできるが、無限軌道13の水平方向の抵抗が大きくなったり、路面Sに溜まった泥の巻き込み量が多くなって無限軌道13の循環移動がスムーズに行われなくなるなどのデメリットが発生する。
次に、図8において、走行途中の路面Sに走行体11よりも幅の広い障害物H(つまり、跨ぐことのできない障害物H)があった場合、図8(a)に示すように、第1の比較装置10Xでは、片側の無限軌道13で障害物Hを乗り越えるために大きく傾くことになるとともに、障害物Hの高さによっては、走行体11の底面が障害物Hに支えてしまい、進行方向の制御ができなくなってしまう。
また、図8(b)に示すように、車輪14のみで走行する第2の比較装置10Yでは、本実施の形態の調査装置10や第1の比較装置10Xに比較して全幅が狭くなるので、片側の車輪14で障害物Hを乗り越えると、横方向に大きく傾斜して転倒のおそれが発生する。
これに対して、本実施の形態の調査装置10では、図8(c)に示すように、2つの無限軌道13で障害物Hを乗り越えたり、図8(d)に示すように、一方側の無限軌道13と他方側の車輪14とで乗り越えることができる。そのため、走行体11の底面が障害物Hに支えることがないので、進行方向の制御は確実に行われることになるとともに、横方向への傾斜も軽減できるので、転倒することがない。
さて、図9に示すように、煙道の路面Sが、濁水や泥が溜まった泥濘Dの状態となり、障害物Hが泥濘D内に埋まって視認できない場合がある。このような場合、図9(a)に示すように、第1の比較装置10Xでは、最低地上高が低いために障害物Hを跨いで進むことがでず、後退して進路変更するしかない場合が多くなる。また、泥濘Dと接触する範囲が大きいために、移動の際の抵抗が大きくなる。
また、図9(b)に示すように、第2の比較装置10Yでは、車輪14のために泥濘Dに対する接地面積が小さくなって当該車輪14が泥濘Dにめり込み、走行不能になるおそれが生じる。
これに対して、本実施の形態の調査装置10では、図9(c)に示すように、第1の比較装置10Xよりも最低地上高が高いので、泥濘D内の障害物Hを跨いで進むことができ、進路変更せずにそのまま前進できる場合が多くなる。また、泥濘Dとの接触範囲が大きくならないので、移動の際の抵抗が増大することもない。さらに、図9(d)に示すように、車輪14が泥濘Dにめり込んでも、無限軌道13で泥濘Dに対する接地面積を確保して当該無限軌道13の循環によって泥濘Dにも動力を伝達しつつ走行することができるので、第2の比較装置10Yのように走行不能になるおそれは生じない。
このように、本実施の形態の調査装置10によれば、無限軌道13が掛け渡された起動輪12aおよび遊動輪12bの外側に、無限軌道13の高さよりも大きな外径を有して無限軌道13の循環移動に伴って回転する車輪14が取り付けられていることから、障害物Hを跨いだり乗り越えながら走行することができるので、煙道1内の障害物Hにより走行を妨げられることがなくなり、安定した走行が可能になる。
特に、ドライアイスなどの冷媒の量によって調査可能な時間が限られる場合であっても、後退や進路変更といった時間ロスが低減されるので、その限られた時間内で必要な調査を実行することが可能になる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
例えば、本実施の形態の調査装置10では、前方および後方撮影用と、全方位撮影用の3台のカメラ21が設けられているが、1台、2台あるいは4台以上設けられていてもよい。
また、耐熱ケース22内を冷却可能であれば、冷媒はドライアイスに限定されるものではない。
さらに、図3に示した本実施の形態の調査装置10では、起動輪12aと遊動輪12bとの中心高さは相互に同一となっているが、一方の高さが低くなっていてもよい。この場合、車輪14の径が前後で異なるが、前方の車輪14の径と後方の車輪14の径との比と、起動輪12aの径と遊動輪12bの系との比とが同一であれば、走行が可能である。
以上の説明では、本発明の調査装置を煙道内の調査に適用した場合が示されているが、これに限定されるものではなく、例えば、高温空気を高炉等に供給する熱風炉内の調査など、他の管状構造体内の調査に適用することができる。
1 煙道(管状構造体)
2 耐火煉瓦(耐火材)
6 耐熱チューブ
10 調査装置
10X 第1の比較装置
10Y 第2の比較装置
11 走行体(走行手段)
12a 起動輪
12b 遊動輪
12c 転輪
13 無限軌道
14 車輪
14a 本体部
14a-1 切り抜き
14b ボス
14b-1 軸孔
14c リム
14d 突起部
21 カメラ(撮影手段)
21a 第1のカメラ(撮影手段)
21b 第2のカメラ(撮影手段)
21c 第3のカメラ(撮影手段)
22 耐熱ケース
22a 耐熱ガラス
22b ボディ
31 ライト(照明手段)
41 温度計
41a 外気温用温度計
41a,41b 装置内部温度計
D 泥濘
H 障害物
M モータ
S 路面

Claims (3)

  1. 耐火材で形成された管状構造体内の状態を調査する調査装置であって、
    起動輪および遊動輪に掛け渡された無限軌道を備え、前記管状構造体内を走行する走行手段と、
    前記走行手段に搭載され、透明性を有するとともに冷媒ならびに装置の内部温度を計測するための装置内部温度計が設置された耐熱ケース内に収納されて前記冷媒で温度上昇を抑制しつつ前記管状構造体内を撮影する撮影手段、および前記管状構造体内を照明する照明手段と、
    前記走行手段の起動輪および遊動輪の外側において、当該起動輪および遊動輪の回転軸と同軸上に取り付けられ、前記無限軌道の高さよりも大きな外径を有して当該無限軌道の循環移動に伴って回転する車輪と、
    を有し、
    前記車輪は、
    円盤状の本体部と、
    前記本体部の外周縁に設けられ、前記本体部よりも厚みの厚いリムと、
    前記リムの周方向に所定の間隔を空けて前記本体部の径方向に突出して複数箇所に設けられ、走行時に路面をグリップして空転を阻止するための突起部と、
    を有する、
    ことを特徴とする調査装置。
  2. 前記照明手段および前記撮影手段に給電を行う給電ケーブルと、
    前記撮影手段で撮影された映像を外部に送信する映像ケーブルと、
    前記撮影手段と外部とでデータの送受信を行う通信ケーブルと、
    前記給電ケーブル、前記映像ケーブルおよび前記通信ケーブルを被覆し、断熱性および屈撓性を備えた耐熱チューブと、
    をさらに有することを特徴とする請求項1記載の調査装置。
  3. 前記走行手段を走行させる駆動手段をさらに有し、
    前記給電ケーブルは、前記駆動手段にも給電を行う、
    ことを特徴とする請求項2記載の調査装置。
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