JP3163271U - 管内検査装置 - Google Patents

管内検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3163271U
JP3163271U JP2010004982U JP2010004982U JP3163271U JP 3163271 U JP3163271 U JP 3163271U JP 2010004982 U JP2010004982 U JP 2010004982U JP 2010004982 U JP2010004982 U JP 2010004982U JP 3163271 U JP3163271 U JP 3163271U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
traveling vehicle
lens
pipe
traveling
moving body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2010004982U
Other languages
English (en)
Inventor
清光 石川
清光 石川
Original Assignee
株式会社石川鉄工所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社石川鉄工所 filed Critical 株式会社石川鉄工所
Priority to JP2010004982U priority Critical patent/JP3163271U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3163271U publication Critical patent/JP3163271U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Abstract

【課題】走行車の傾きを簡便かつ確実に把握して、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などの円周方向の正確な位置を画像から直ちに特定でき、特別な処理などが行う必要がなく、検査作業の信頼性、データ処理の効率性に優れ、走行車の姿勢を所定の範囲内に維持しながら安定した走行を行うことができ、転倒を未然に防ぐことが可能で走行安定性に優れ、簡単な操作で短時間の内に効率的に管内の検査を行うことができ、操作性、取扱い性に優れ、低コストでありながら動作の安定性、確実性に優れる管内検査装置を提供する。【解決手段】走行車11が、カメラのレンズ6の外表面と半球状に形成されたレンズカバー6aの内表面との間に内蔵された球状移動体8を備え、走行車11を制御するコントローラが、走行車に接続されたケーブル19aを通してカメラで撮影した画像を受信して表示する表示部と、ケーブルを通して走行車の駆動部16に制御信号を送信するための操作部と、を備えている。【選択図】図2

Description

本考案は、下水管などの管内を走行する走行車によって内壁の表面を撮影する管内検査装置に関し、特に、走行車の左右方向の傾きを検知して走行車の転倒を未然に防ぐことができ、遠隔操作で短時間の内に効率的に管内の検査を行うことができる走行安定性、操作性、取扱い性に優れた管内検査装置に関するものである。
従来、下水管等の内壁表面におけるひび割れや亀裂などの発生状態を確認するために、管内を走行し、内壁表面の撮影や測定を行う各種の検査装置が提案されている。
しかし、ほとんどの検査装置は、走行車を外部から遠隔操作するものであり、遠隔操作を行うための大掛かりな設備を搭載した車で現場まで移動しなければならず、多額の設備投資が必要なだけでなく、操作が複雑で専任の熟練したオペレータを必要とし、作業に時間がかかり、人件費も高くなり、また、作業時に駐車スペースを必要とし、道路が塞がれてしまい、取扱い性に欠けるという問題点を有していた。
この問題を解決するために、本出願人が考案した(特許文献1)には、タイヤ式管内検査ロボットと、タイヤ式管内検査ロボットに接続されたケーブルを通してカメラで撮影した画像を管外で受信して表示する表示部と、ケーブルを通して各々の駆動モータの正逆転及び停止を切り替えるための制御信号を管外から送信する操作部と、を備えた管内検査装置が開示されている。
実用新案登録第3152398号
(1)(特許文献1)に記載のタイヤ式管内検査ロボットは、自律走行が可能であるが、接続されたケーブルを通してカメラで撮影した画像を管外で受信して表示する表示部を有するので、カメラから表示部に送信される画像を管外でリアルタイムに確認しながら検査を行うことができ、タイヤ式管内検査ロボット(走行車)に不具合等が発生して停止した場合でもすぐに対処することが可能で、検査の効率性、確実性に優れるものであった。
(2)また、ケーブルを通して各々の駆動モータの正逆転及び停止を切り替えるための制御信号を管外から送信する操作部を有するので、カメラから送信される画像を表示部で確認しながら、誰でも簡便にタイヤ式管内検査ロボットを操作することができ、操作性、検査の作業性に優れるものであった。
(3)しかし、下水管等の管路のほとんどは円形断面を有するので、表示部の画像のみでは、検査ロボット(走行車)が左右方向に傾いているかどうか分からず、内壁表面にひび割れや亀裂などが発生していても、円周方向の正確な位置を特定することができないという課題があった。
また、検査ロボットが傾いたまま走行を続けることにより、傾きが増大して転倒し、操作不能になることがあり、走行中の検査ロボットの傾きの検出や転倒の未然防止策の検討が望まれていた。
本考案は上記従来の課題を解決するもので、走行車の傾きを簡便かつ確実に把握することにより、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などの円周方向の正確な位置をカメラで撮影した画像から直ちに特定することができ、特別な処理などが行う必要がなく、検査作業の信頼性、データ処理の効率性に優れると共に、走行車の姿勢を所定の範囲内に維持しながら安定した走行を行うことができ、転倒を未然に防ぐことが可能で走行安定性に優れ、簡単な操作で短時間の内に効率的に管内の検査を行うことができ、操作性、取扱い性に優れ、低コストでありながら動作の安定性、確実性に優れる管内検査装置の提供を目的とする。
上記従来の課題を解決するために本考案の管内検査装置は、以下の構成を有している。
本考案の請求項1に記載の管内検査装置は、下水管などの管内を移動する走行車によって前記管内の撮影を行う管内検査装置であって、前記走行車が、フレームと、前記フレームの下部に配設された左右一対の走行部と、各々の前記走行部を駆動する左右一対の駆動部と、前記走行車の進行方向前方側の先端部に配設されたレンズを有し前記フレームに内蔵されたカメラと、半球状に形成され前記レンズに覆設されたレンズカバーと、前記レンズの外表面と前記レンズカバーの内表面との間に内蔵された球状移動体と、を備え、前記走行車を制御するコントローラが、前記走行車に接続されたケーブルを通して前記カメラで撮影した画像を受信して表示する表示部と、前記ケーブルを通して前記走行車の前記駆動部に制御信号を送信するための操作部と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)走行車が、フレームと、フレームの下部に配設された左右一対の走行部を有するので、走行部によってフレームを安定して支持することができ、管内を走行しながら、内壁面の様子を確実に撮影することができ、管内検査の信頼性に優れる。
(2)左右一対の走行部をハの字型に配置した場合、管の底部中央に溜まった水や異物、或いは一般的に管の底部や側部に接続される枝管の開口部などを避けて走行することができ、フレームと障害物との接触を最低限に抑えることができ、振動の少ない安定した走行と高品質な画像の撮影が可能で、画像品質の信頼性に優れる。
(3)管内に凹凸,陥没,段差或いは木の根やその他の避けられない障害物がある場合でも、走行部をハの字型に配置することにより、それらを踏み越えて走行することができ、走破力に優れる。
(4)走行部をフレームの下部にハの字型に配置することにより、フレームの底面部の高さを高くして、管内に土砂やゴミ等の異物(障害物)が堆積している場合や管底が平坦な場合でも、フレームの底面部が異物や管底と干渉することがなく、内径の小さな管にも対応することができ、走行の信頼性、安定性に優れる。
(5)管路が曲がっている場合でも、ハの字型に配置された走行部の少なくとも一部を管壁に確実に接触させ、管路に沿うように走行させることができ、形状の複雑な管路にも対応することが可能で、検査対象の選択自在性、走行の信頼性に優れる。
(6)走行車の進行方向前方側の先端部にカメラのレンズが配設されているので、進行方向前方側に向かって走行しながら、周囲の内壁面を照明しつつ至近距離から撮影することができ、不具合検出の確実性、信頼性に優れる。
(7)レンズに覆設されたレンズカバーを有することにより、レンズを水や衝撃から確実に保護して破損を防止することができ、信頼性、耐久性に優れる。
(8)レンズカバーが半球状に形成されていることにより、光の干渉や画像の歪みを防止して高品質な画像で撮影を行うことができ、管路表面の不具合検出の確実性、信頼性に優れる。
(9)レンズの外表面とレンズカバーの内表面との間に内蔵された球状移動体を有するので、管路表面の画像と一緒に球状移動体の動きを撮影することにより、走行車が左右方向に傾いた時に、球状移動体の位置によって簡便かつ確実に走行車の傾きを検出することができ、カメラで撮影された画像の傾きを補正して、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などの円周方向の正確な位置を特定することができ、検査作業の信頼性、データ処理の効率性に優れる。
(10)球状移動体がレンズの外表面とレンズカバーの内表面との間に内蔵されるので、別途、球状移動体を収容するためのケースを用意する必要がなく、球状移動体を直接撮影することができ、球状移動体の視認性、操作の確実性に優れる。
(11)走行車を制御するコントローラが、走行車に接続されたケーブルを通してカメラで撮影した画像を受信して表示する表示部と、ケーブルを通して走行車の駆動部に制御信号を送信するための操作部を有することにより、カメラで撮影される画像をリアルタイムで監視して、球状移動体の動きから走行車の傾きを常に把握することができるので、必要に応じて操作部から駆動部に対して的確な制御信号を送信して走行車の傾きを一定の範囲内に抑え、転倒を未然に防ぐことができ、走行安定性、操作性に優れる。
ここで、フレームは、カメラやカメラで撮影した画像を記憶する記憶部などを内蔵できるものであればよい。フレームの材質としては、アルミニウム等の金属以外に、ポリカーボネート等の合成樹脂やFRPやFRTP等の繊維強化プラスチック等が好適に用いられる。尚、フレームの継ぎ目や開閉部等はシールして、防水性を持たせることが好ましい。管内に多量の水が溜まっている場合や水中を走行する場合でも、フレーム内部に水が浸入せず、ショートの発生を防止することができ、安全性、動作の確実性に優れる。
走行部の配置は適宜、選択することができるが、走行車の進行方向前方側から見てフレームの下部から両外側下方に向かってハの字型に配設したものが好適に用いられる。
走行部には、複数のタイヤを配置してタイヤ列を形成してもよいし、ベルト状の履板又はチェーンを備えた無限軌道を配置してもよい。タイヤを使用する場合、タイヤ列一列当たりのタイヤの数は、フレームの長さやタイヤ径等に応じて適宜、選択することができる。円弧状の壁面に接する円管路接触部と平坦路に接地する平坦路接触部を有するタイヤを使用した場合、底面部が円弧状の管内だけでなく、平坦路も走行することができ、汎用性に優れる。尚、円管路接触部及び平坦路接触部は、いずれも平坦状に形成してもよいし、円弧状に形成してもよい。特に、円管路接触部と平坦路接触部を連続的な円弧状に形成した場合、管底部の曲率(内径)の大小に関わらず、確実にタイヤと管壁を接触させて走行させることができ、走行安定性に優れる。
各々の走行部を駆動する駆動部としては、正逆回転が切替え可能なDCモータを用いることが好ましい。走行車は外部から操作を行うことなく自律した走行が可能であるが、外部のコントローラから制御信号を送信して遠隔操作する場合、必要に応じて前進と後退を切り替えることができるだけでなく、一方の駆動部を停止させ、他方の駆動部のみを回転させて右左折を行うことや一方の駆動部を正転させ、他方の駆動部を逆転させてその場で旋回させることもでき、機動性、汎用性に優れる。これにより、障害物などによって、前進が不可能となった場合でも、管内検査装置を一旦後退させて前進させたり、方向転換して前進を続けたり、或いは後退させて回収したりすることができ、使用性に優れる。
尚、左右のDCモータ間の回転速度差を調整することにより、直進性を向上させることができる。また、走行部にタイヤを使用する場合、左右のタイヤ列単位で全輪駆動することが好ましい。特定のタイヤの位置に、異物や枝管などの分岐の開口部、陥没或いは管の継ぎ目の位置ずれなどの段差が重なることがあっても、他のタイヤの駆動力によって、それらに引っ掛かることなく、確実に出口に向かって移動することができ、障害物の走破性、直進性に優れるためである。また、対向する左右のタイヤを連結する車軸が不要になるため、管底に土砂等の異物が堆積していても、それらが走行の妨げになることがなく、タイヤ駆動の確実性、走行の安定性に優れる。
左右の走行部のなす角度は、適宜、選択することができるが、特に、90度が好ましい。フレームを支持する走行部の間隔(車幅)を最大にして、左右の走行部で確実にフレームを支持して安定した走行を行うことができ、管内部の繋ぎ目や段差などの障害を確実に乗り越えることができるためである。
駆動部やカメラなどの電力は、フレームにバッテリを内蔵して供給してもよいし、外部電源から電力ケーブルを通して供給してもよい。バッテリを内蔵する場合は、充電式のものが好適に用いられる。非使用時に充電して繰り返し使用することができ、長寿命性、省資源性に優れるためである。
カメラは、防水性を有するものが好適に用いられるが、特にレンズを保護するレンズカバーを設けることにより、レンズを水や衝撃から確実に保護して破損を防止することができ信頼性、耐久性に優れる。
カメラのレンズの位置は、検査する管の内径に応じて、適宜、選択することができるが、カメラのレンズを下水管の中心部近傍に配置することにより、管内の表面全体を一度で斑無く撮影することができ、管内検査の効率性に優れる。特に広角レンズを使用した場合、前方から側方までの広範囲を一度に撮影することができ、撮影の効率性に優れる。
また、カメラの視野角に合わせて、照明部で進行方向の前方や側方の撮影部分を照らすことにより、暗い管内でもカメラで確実に撮影することができる。照明部としては、省電力性、長寿命性に優れる発光ダイオードが好適に用いられる。
撮影した画像は記憶部に記憶されるが、記憶部としてはSDメモリカード、メモリスティックなどの記憶媒体が好適に用いられる。記憶媒体のみを簡便に交換することができ、取扱い性に優れると共に、予め複数の記憶媒体を用意しておくことにより、走行車による管内の撮影作業と、記憶媒体に記憶された撮影画像の確認作業を独立して並行に行うことができ、作業の効率性に優れるためである。また、動画の撮影が可能なカメラを用いた場合、走行中に検査対象の管内を全長に渡って漏れなく連続的に撮影することができ、不具合検出の信頼性に優れる。尚、カメラと記憶部を別々に用意する代わりに、カメラ本体に記憶部が内蔵されたものやカメラ本体に記憶媒体が着脱自在に装着されるものを用いることもできる。
また、記憶部に音声入力部を接続した場合、作業者がコントローラの表示部で検査状況を確認しつつ、操作部で走行車を操作しながら、検査日、検査担当者、検査場所、検査状況や不具合の発生状況などの必要情報を音声入力部から吹き込み、画像と一緒に保存することができ、検査の効率性、作業性、データの信頼性に優れる。さらに、音声入力部から入力された音声とカメラで撮影された画像を一つの記憶部で同時に記憶することができるので、後から画像を再生するだけで、検査状況等を簡単に確認することができ、必要な情報を文字等で入力する手間を省くことができ、データ整理の作業性、効率性に優れる。
操作部を操作することにより、各々の駆動部の正逆転及び停止の切り替えや回転速度の調整、照明のオン、オフの切り替えや明るさの調整等を行うための制御信号を送信することができる。操作部としては、押しボタンやジョイスティック等によって操作するものが好適に用いられる。特に、左右の駆動部それぞれに対し、選択した押しボタンを押して正転、逆転、停止に対応した制御信号を送信するものは、極めて操作が容易で、専任のオペレータ等が不要で、誰でも操作することができ、作業時間を短縮することが可能で、使用性、作業性に優れる。尚、表示部と操作部は、別体で構成してもよいが、コントローラとして一体化することにより、持ち運びが容易でコンパクト性、取扱い性に優れ、好ましい。また、撮影された画像を表示部で確認しながら操作部で簡便に走行車を操作することができ、操作性、検査の作業性に優れる。尚、コントローラの表示部としては、液晶や有機EL等のディスプレイが好適に用いられる。
また、コントローラのケーブルに目盛りを付けることにより、一目で走行車の現在位置や走行距離を知ることができ、使用性に優れる。また、エンコーダを利用して駆動部(モータ)の回転量を検出し、その値から走行車の移動量(位置)を求めるようにしてもよい。
球状移動体は走行車が傾斜した時にその傾きに応じて自在に転動できるものであればよい。金属や合成樹脂で球状に形成されたものが好適に用いられるが、水銀を用いてもよい。また、レンズの外表面とレンズカバーの内表面との間を密封し、水などの液体と共に気泡を封入して、気泡を球状移動体として用いてもよい。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の管内検査装置であって、前記走行車が、前記走行車の進行方向と直交する仕切面を有し前記レンズの外周と前記レンズカバーの内周との間に配設されて前記球状移動体を前記カメラの視野範囲内で転動自在に保持する環状の仕切部材を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)走行車が、走行車の進行方向と直交する仕切面を有しレンズの外周とレンズカバーの内周との間に配設されて球状移動体をカメラの視野範囲内で転動自在に保持する環状の仕切部材を有するので、走行中に常に球状移動体の動きをカメラで撮影して表示部で監視することができ、走行車の傾きを把握して最適な指示を出すことが可能で、操作性、走行安定性に優れる。
(2)レンズの外周とレンズカバーの内周との間に環状の仕切部材を配設するだけで球状移動体をカメラの視野範囲内で転動自在に保持することができ、レンズカバーの外に別途、球状移動体を収容するためのケースを設ける必要がなく、量産性、コンパクト性に優れる。
請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の管内検査装置であって、前記仕切部材が、前記レンズの外周に沿って前記仕切面に立設された円弧状のガイド部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)仕切部材が、レンズの外周に沿って仕切面に突設された円弧状のガイド部を有することにより、走行車が傾いた時に球状移動体がガイド部に沿ってレンズの外周で移動するので、球状移動体が画像中の中心側に入り込んで観察の邪魔になることがなく、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などを確実に検出することができ、検査の信頼性、効率性に優れる。
ここで、ガイド部は、仕切面に壁状に立設してもよいし、凸条に形設してもよい。また、ガイド部は少なくとも走行車に許容される傾斜の範囲内で球状移動体をガイドできるだけの長さがあればよいが、ガイド部の長手方向の両端部から半径方向(レンズカバー内周側)に延設された延設部を設けた場合、球状移動体が許容される傾斜の範囲外に飛び出ることがなく、信頼性に優れる。尚、延設部を設ける代わりに、ガイド部をレンズの外周の全周にわたって円形状(円環状)に形成してもよい。
請求項4に記載の考案は、請求項1に記載の管内検査装置であって、前記走行車が、長手方向の両端部が閉塞された筒型に形成され前記レンズの上方で前記レンズの外周と前記レンズカバーの内周との間に前記レンズの外周に沿って円弧状に湾曲して配設されたガイド管と、前記ガイド管に封入された液体と、を有し、前記球状移動体が、前記液体と共に前記ガイド管に封入された気泡である構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)走行車が、長手方向の両端部が閉塞された筒型に形成されレンズの上方でレンズの外周とレンズカバーの内周との間にレンズの外周に沿って円弧状に湾曲して配設されたガイド管と、ガイド管に封入された液体と、を有し、球状移動体が、液体と共にガイド管に封入された気泡であることにより、走行車が傾いた時に球状移動体としての気泡をガイド管に沿ってレンズの上方外周で確実に移動させることができ、球状移動体(気泡)が画像中の中心側に入り込んで観察の邪魔になることがなく、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などを確実に検出することができ、検査の信頼性、効率性に優れる。
(2)両端部が閉塞された筒型のガイド管に液体が封入されるので、別途、レンズやレンズカバーを水密に加工する必要などがなく、組立作業性、量産性に優れる。
請求項5に記載の考案は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の管内検査装置であって、前記コントローラの前記表示部の外枠部に傾斜許容範囲を示す指標が表記された構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)コントローラの表示部の外枠部に傾斜許容範囲を示す指標が表記されていることにより、表示部に表示される画像と指標が重なることがなく、球状移動体が傾斜許容範囲内に収まるように操作部を操作して駆動部に適正な制御信号を送信し、走行車の姿勢を維持することができ、操作性、走行安定性に優れる。
ここで、傾斜許容範囲を示す指標は表示部の外枠部に直接書き込んだり刻設したりしてもよいし、プレートなどの別部材に印刷や刻設などしたものを貼着してもよい。
指標は少なくとも傾斜許容範囲の最大位置を矢印などで示していればよいが、中心(水平)位置やその他の複数の位置を目盛りなどで示してもよい。
以上のように、本考案の管内検査装置によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の考案によれば、以下のような有利な効果が得られる。
(1)管路表面の画像と一緒に球状移動体の動きを撮影することにより、走行車が左右方向に傾いた時に、球状移動体の位置によって簡便かつ確実に走行車の傾きを検出することができ、カメラで撮影された画像の傾きを補正して、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などの円周方向の正確な位置を特定することができ、検査作業の信頼性、データ処理の効率性に優れると共に、必要に応じて操作部から駆動部に対して的確な制御信号を送信して走行車の傾きを一定の範囲内に抑え、転倒を未然に防ぐことができる走行安定性、操作性に優れた管内検査装置を提供することができる。
請求項2に記載の考案によれば、請求項1に記載の効果に加えて以下のような有利な効果が得られる。
(1)球状移動体をカメラの視野範囲内で転動自在に保持することにより、走行中に常に球状移動体の動きをカメラで撮影して表示部で監視することができ、走行車の傾きを確実に把握して最適な指示を出すことが可能な操作性、走行安定性に優れた管内検査装置を提供することができる。
請求項3に記載の考案によれば、請求項2に記載の効果に加えて以下のような有利な効果が得られる。
(1)走行車が傾いた時に球状移動体をガイド部に沿ってレンズの外周側で移動させることができ、球状移動体が画像の中心側に入り込んで観察の邪魔になることがなく、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などを確実に検出することができる検査の信頼性、効率性に優れた管内検査装置を提供することができる。
請求項4に記載の考案によれば、請求項1に記載の効果に加えて以下のような有利な効果が得られる。
(1)走行車が傾いた時に球状移動体としての気泡をガイド管に沿ってレンズの上方外周で確実に移動させることができ、球状移動体(気泡)が画像の中心側に入り込んで観察の邪魔になることがなく、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などを確実に検出することができる検査の信頼性、効率性に優れた管内検査装置を提供することができる。
請求項5に記載の考案によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の効果に加えて以下のような有利な効果が得られる。
(1)表示部に表示される画像と指標が重なることがなく、球状移動体が傾斜許容範囲内に収まるように操作部を操作して駆動部に適正な制御信号を送信し、走行車の姿勢を維持することができる操作性、走行安定性に優れた管内検査装置を提供することができる。
実施の形態1の管内検査装置における走行車を示す平面図 実施の形態1の管内検査装置における走行車を示す側面図 実施の形態1の管内検査装置における走行車の照明付きレンズを示す要部断面模式側面図 実施の形態1の管内検査装置における走行車を示す正面図 実施の形態1の管内検査装置におけるコントローラを示す模式正面図 実施の形態2の管内検査装置における走行車の照明付きレンズを示す要部正面図 実施の形態3の管内検査装置における走行車の照明付きレンズを示す要部正面図
以下、本考案の実施の形態における管内検査装置について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1の管内検査装置における走行車を示す平面図であり、図2は実施の形態1の管内検査装置における走行車を示す側面図であり、図3は実施の形態1の管内検査装置における走行車の照明付きレンズを示す要部断面模式側面図である。
図1乃至図3中、1は実施の形態1の管内検査装置における走行車11の照明付きレンズ、2は円形に形成された照明付きレンズ1の環状照明部、5は環状照明部2の中央部前方に突出して配設された照明付きレンズ1のケーシング、6はケーシング5の先端中央部に配設されたカメラのレンズ、6aはPET等で半球状に形成されレンズ6に覆設された透光性のレンズカバー、7は走行車11の進行方向と直交する仕切面7aを有しレンズ6の外周とレンズカバー6aの内周との間に配設された環状の仕切部材、8は仕切部材7によりレンズカバー6aの内部にカメラ6の視野範囲内で転動自在に保持された金属製や合成樹脂製の球状移動体(図2,3参照)、11は下水管20等の中を走行して内壁20aの表面を撮影する(図3参照)実施の形態1の管内検査装置の走行車、12は走行車11のアルミニウム製のフレーム、12aはフレーム12の上面に配設された走行車11を持ち運ぶための把手部、13は走行車11の進行方向前方側から見てフレーム12の下部から両外側下方に向かってハの字型に配設された左右一対の走行部(図3参照)、13aは各々の走行部13のタイヤ保持部(図3参照)、14は複数のタイヤ15が各々のタイヤ保持部13aの内側面に配設されて形成された左右一対のタイヤ列(図2参照)、16は走行部13の複数のタイヤ15を左右のタイヤ列14単位で全輪駆動するDCモータを用いた左右一対の駆動部、17は各々のタイヤ保持部13aの外側に配設され各々の駆動部16の動力を各々のタイヤ15に伝達する動力伝達軸やねじ歯車など(図示せず)が内蔵された動力伝達部カバー、18は照明付きレンズ1の高さ方向位置及び仰角を設定する撮影位置調整部、18aは略くの字型に形成されフレーム12の両側に配設された撮影位置調整部18のアーム部、18bはフレーム12の両側に配設されアーム部18aをフレーム12の幅方向と平行な水平軸周りに回動自在に保持する高さ調整用軸支部(図2参照)、18cはアーム部18aの先端部に配設され照明付きレンズ1をフレーム12の幅方向と平行な水平軸周りに回動自在に保持する仰角調整用軸支部(図2参照)、18dはフレーム12の両外側部に突設され各々のアーム部18aの下辺部に形設された切り欠き部18eに係合してアーム部18aを最下位位置で支持するストッパー部(図2参照)、19は外部電源(図示せず)から照明付きレンズ1の環状照明部2や駆動部16に電力を供給するための電力ケーブル,照明付きレンズ1からの画像を管外の表示部(図示せず)に送信するための映像ケーブル,各々の駆動部16の正逆転や停止等を切り替えるための制御信号等を管外の操作部(図示せず)から送信するための信号ケーブル等が複合化されたケーブル(図1参照)、19aは照明付きレンズ1の環状照明部2に電力を供給するための電力ケーブルや照明付きレンズ1からの画像を管外の表示部(図示せず)に送信するための映像ケーブルが複合化された接続ケーブル、20は検査を行う下水管等の管路(図3参照)、20aは管路20の内壁(図3参照)である。
フレーム12の材質としては、アルミニウム等の金属以外に、ポリカーボネート等の合成樹脂、FRPやFRTP等の繊維強化プラスチック等も用いることができる。尚、フレーム12の継ぎ目や開閉部等はシールして、防水性を持たせることが好ましい。管内に多量の水が溜まっている場合や水中を走行する場合でも、フレーム12の内部に水が浸入せず、ショートの発生を防止することができ、動作の安全性、確実性に優れる。
尚、フレーム12には、走行車11の各部を制御するための制御基板や外部電源から供給される電力の電圧値を調整する電源ユニットが内蔵される。電力ケーブルの長さによって生じる電圧降下量に合わせて、必要な電圧よりも高めに電圧値を設定して外部電源から送電し、電源ユニットで照明付きレンズ1の環状照明部2や駆動部16に必要な電圧値に調整することにより、各部に必要な電力を常に過不足なく供給することができ、長い管路でも確実に検査を行うことが可能となり、動作の安定性、検査の信頼性に優れる。
タイヤ保持部13aは、タイヤ列14の各々のタイヤ15を回動自在に固定できるものであればよい。本実施の形態では、タイヤ列14の一列当たりに3個のタイヤ15を配置したが、タイヤ列14の一列当たりのタイヤ15の数は、これに限定されるものではなく、フレーム12の長さやタイヤ15の径等に応じて、適宜、選択することができる。
左右のタイヤ保持部13aは、そのなす角度が90度となるように、左右対称に配置した。これにより、フレーム12を支持するタイヤ列14の間隔(車幅)を最大にして、左右のタイヤ列14で確実にフレーム12を支持して安定した走行を行うことができ、円管路20の内部の繋ぎ目や段差などの障害を確実に乗り越えることができる。
駆動部16は、各々のタイヤ列14の正逆回転の切替えが可能なDCモータを用いた。外部の操作部から制御信号を送信して遠隔操作する場合、必要に応じて前進と後退を切り替えることができるだけでなく、一方のタイヤ列14を停止させ、他方のタイヤ列14のみを回転させて右左折を行うことや一方のタイヤ列14を正転させ、他方のタイヤ列14を逆転させてその場で旋回させることもでき、機動性、汎用性に優れる。これにより、障害物などによって、前進が不可能となった場合でも、管内検査装置11を一旦後退させて前進させたり、方向転換して前進を続けたり、或いは後退させて回収したりすることができ、使用性に優れる。
各々の駆動部16の動力を各々のタイヤ15に伝達する動力伝達軸やねじ歯車など(図示せず)を動力伝達部カバー17で覆うことにより、外部からの衝撃、異物等の噛み込み、水の浸入等を防ぐことができ、走行の安定性に優れる。
尚、本実施の形態では、走行車11の進行方向後方側に駆動部16を配置したが、駆動部16の配置は、これに限定されるものではなく、適宜、選択することができる。また、走行部13には、複数のタイヤ15を配置してタイヤ列13を形成する代わりに、ベルト状の履板又はチェーンを備えた無限軌道を配置してもよい。
撮影位置調整部18のアーム部18aを高さ調整用軸支部18b周りに回動させて照明付きレンズ1を所望の高さ(観察する管の中心近傍)に調整した後、照明付きレンズ1のみを仰角調整用軸支部18c周りに回動させることにより、照明付きレンズ1が管の中心近傍で真正面を向くように撮影位置を調整することができる。これにより、管径に関わらず、照明付きレンズ1を管の中心近傍に位置させることができ、周囲の内壁面の全周を斑無く均一に照明しながら確実に撮影することができ、検査対象の選択自在性、管内検査の効率性、信頼性に優れる。
尚、フレーム12の両外側部にストッパー部18dが設けられていることにより、振動や外力等によってアーム部18aが下方に移動した場合でも、ストッパー部18dが切り欠き部18eに係合してアーム部18aを確実に支持することができ、照明付きレンズ1が管底等に接触することを防止できる。
次に、照明付きレンズについて説明する。
図4は実施の形態1の管内検査装置における走行車の照明付きレンズを示す要部断面模式側面図である。
図4中、3は環状照明部2の形状に合わせて複数の発光ダイオード(LED)3a,3bを円環状に配置した発光部、3cは発光部3の外周、4はガラス等で円環状に形成され発光部3に覆設された透光性の照明部カバーである。
環状照明部2の発光部3(主に内側のLED3a)が発する光を直接的に或いはケーシング5の円錐台状の外周面で反射させて間接的に、撮影対象の表面に広範囲に渡って斑無く照射することができる。
次に、管内検査装置のコントローラについて説明する。
図5は実施の形態1の管内検査装置におけるコントローラを示す模式正面図である。
図5中、21は管外から走行車11を操作する管内検査装置のコントローラ、21aは走行車11に内蔵されたカメラで撮影した画像を管外で受信して表示する液晶や有機EL等のディスプレイを用いたコントローラ21の表示部、21bは各々の駆動モータ6の正逆転及び停止を切り替えるための制御信号を管外から送信するコントローラ21の操作部、22はコントローラ21の両側部に配設された把手、24は表示部21aの外枠部23に表記された左右両端の矢印により走行車11の傾斜許容範囲を示す指標、25は走行車11のカメラで撮影され表示部21aに表示された管内の画像である。
本実施の形態では、コントローラ21の表示部21aとして、コンパクトで視認性に優れる液晶や有機EL等のディスプレイを用いたが、これに限定されるものではなく、カメラから送信される画像を表示できるものであればよい。
操作部21bは、選択した押しボタンを押すことにより、左右の駆動部16それぞれに対して、正転、逆転、停止に対応した制御信号を送信できるようにした。極めて操作が容易で、専任のオペレータ等が不要で、誰でも操作することができ、作業時間を短縮することが可能で、使用性、作業性に優れる。操作部21bは、駆動部16の回転速度、カメラや発光部3のオン、オフの切り替え、発光部3の明るさ、カメラのレンズ6の向き等を制御できるように構成することもできる。また、操作部21bは、押しボタンだけでなく、ジョイスティック等によって操作するようにしてもよい。
尚、本実施の形態では、表示部21aと操作部21bをコントローラ21として一体化することにより、持ち運びを容易にし、コンパクト性、操作性、取扱い性を向上させたが、これらは別体で構成してもよい。
以上のように構成された実施の形態1における管内検査装置の使用方法について説明する。
走行車11のスイッチを入れ、検査を行う管路20の入口側の管壁上に載置する。
作業者が、管路20の外から操作部21bを操作し、左右の駆動部16を正転させることにより、走行車11が走行を開始する。走行車11は管路20の内壁20aに沿って移動しながら、照明付きレンズ1で内壁20aの表面を撮影し、撮影した画像25をケーブル19を通してコントローラ21側の記憶部に送信する。このとき、作業者は、撮影された画像25を管外の表示部21aにより、リアルタイムで確認することができる。
このとき、管路20の内壁20aの表面の画像25と一緒に球状移動体8の動きを撮影することにより、走行車11が左右方向に傾いた時に、左右方向に振れる球状移動体8の位置によって簡便かつ確実に走行車11の傾きを検出することができる。そして、球状移動体8の位置(走行車11の傾き)が指標24で示された傾き範囲(左右両端の矢印で示された傾斜許容範囲)内に収まるように、操作部21bから駆動部16に対して制御信号を送信することにより、走行車11の傾きを一定の範囲内に抑え、転倒を未然に防ぐことができる。
例えば、球状移動体8の位置が指標24で示された傾き範囲(傾斜許容範囲)の中心よりも左側に移動している時は、走行車11の右側が持ち上がって左に傾いている状態なので、左側の駆動部16よりも右側の駆動部16の回転数を速くし、走行車11を左方向に曲がらせるようにして管路20の中央側に寄せることにより、走行車11の姿勢を水平に戻すことができる。
尚、球状移動体8の位置(角度)を位置センサなどで検出することにより、自動的に走行車11の姿勢を制御することもでき、コントローラ21からの手動制御を不要とすることができる。その場合、球状移動体8をカメラで撮影する必要はなく、指標24を不要とすることができる。
また、球状移動体8の位置から、カメラで撮影された画像25の傾きを補正することができ、管路20の内壁20a表面に発生したひび割れや亀裂などの円周方向の正確な位置を特定することができる。
記憶部に記憶された画像25は、別途、パーソナルコンピュータなどで再生し、内壁20aの表面におけるひび割れや亀裂などの発生状態を後から詳細に確認できる。
以上のように実施の形態1における管内検査装置は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)走行車が、フレームと、走行車の進行方向前方側から見てフレームの下部から両外側下方に向かってハの字型に配設された左右一対の走行部を有するので、走行部によってフレームを安定して支持することができ、管内を走行しながら、内壁面の様子を確実に撮影することができ、管内検査の信頼性に優れる。
(2)左右一対の走行部をハの字型に配置することにより、管の底部中央に溜まった水や異物、或いは一般的に管の底部や側部に接続される枝管の開口部などを避けて走行することができ、フレームと障害物との接触を最低限に抑えることができ、振動の少ない安定した走行と高品質な画像の撮影が可能で、画像品質の信頼性に優れる。
(3)管内に凹凸,陥没,段差或いは木の根やその他の避けられない障害物がある場合でも、走行部により、それらを踏み越えて走行することができ、走破力に優れる。
(4)走行部をフレームの下部にハの字型に配置することにより、フレームの底面部の高さを高くして、管内に土砂やゴミ等の異物(障害物)が堆積している場合や管底が平坦な場合でも、フレームの底面部が異物や管底と干渉することがなく、内径の小さな管にも対応することができ、走行の信頼性、安定性に優れる。
(5)管路が曲がっている場合でも、ハの字型に配置された走行部の少なくとも一部を管壁に確実に接触させ、管路に沿うように走行させることができ、形状の複雑な管路にも対応することが可能で、検査対象の選択自在性、走行の信頼性に優れる。
(6)走行車の進行方向前方側の先端部にカメラのレンズが配設されるので、進行方向前方側に向かって走行しながら、周囲の内壁面を照明しつつ至近距離から撮影することができ、不具合検出の確実性、信頼性に優れる。
(7)レンズに覆設されたレンズカバーを有することにより、レンズを水や衝撃から確実に保護して破損を防止することができ、信頼性、耐久性に優れる。
(8)レンズカバーが半球状に形成されていることにより、光の干渉や画像の歪みを防止して高品質な画像で撮影を行うことができ、管路表面の不具合検出の確実性、信頼性に優れる。
(9)レンズの外表面とレンズカバーの内表面との間に内蔵された球状移動体を有するので、管路表面の画像と一緒に球状移動体の動きを撮影することにより、走行車が左右方向に傾いた時に、球状移動体の位置によって簡便かつ確実に走行車の傾きを検出することができ、カメラで撮影された画像の傾きを補正して、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などの円周方向の正確な位置を特定することができ、検査作業の信頼性、データ処理の効率性に優れる。
(10)球状移動体がレンズの外表面とレンズカバーの内表面との間に内蔵されるので、別途、球状移動体を収容するためのケースを用意する必要がなく、球状移動体を直接撮影することができ、球状移動体の視認性、操作の確実性に優れる。
(11)走行車を制御するコントローラが、走行車に接続されたケーブルを通してカメラで撮影した画像を受信して表示する表示部と、ケーブルを通して走行車の駆動部に制御信号を送信するための操作部を有することにより、カメラで撮影される画像をリアルタイムで監視して、球状移動体の動きから走行車の傾きを常に把握することができるので、必要に応じて操作部から駆動部に対して的確な制御信号を送信して走行車の傾きを一定の範囲内に抑え、転倒を未然に防ぐことができ、走行安定性、操作性に優れる。
(12)走行車が、走行車の進行方向と直交する仕切面を有しレンズの外周とレンズカバーの内周との間に配設されて球状移動体をカメラの視野範囲内で転動自在に保持する環状の仕切部材を有するので、走行中に常に球状移動体の動きをカメラで撮影して表示部で監視することができ、走行車の傾きを把握して最適な指示を出すことが可能で、操作性、走行安定性に優れる。
(13)レンズの外周とレンズカバーの内周との間に環状の仕切部材を配設するだけで球状移動体をカメラの視野範囲内で転動自在に保持することができ、レンズカバーの外に別途、球状移動体を収容するためのケースを設ける必要がなく、量産性、コンパクト性に優れる。
(実施の形態2)
図6は実施の形態2の管内検査装置における走行車の照明付きレンズを示す要部模式正面図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図6において、実施の形態2の管内検査装置における走行車の照明付きレンズ1aが実施の形態1と異なるのは、仕切部材7の仕切面7aにレンズ6の外周に沿って立設された円弧状のガイド部9aと、ガイド部9aの長手方向の両端部から半径方向(レンズカバー6a内周側)に延設された延設部9bを備えている点である。
これにより、ガイド部9aと延設部9bで囲まれた空間内に球状移動体8を閉じこめて確実に動作させることができ、信頼性に優れる。尚、延設部9bを設ける代わりに、ガイド部9aをレンズ6の外周の全周にわたって円形状(円環状)に形成してもよい。
以上の構成により、実施の形態2の管内検査装置は、以下の作用を有する。
(1)仕切部材が、レンズの外周に沿って仕切面に立設された円弧状のガイド部を有することにより、走行車が傾いた時に球状移動体がガイド部に沿ってレンズの外周で移動するので、球状移動体が画像中の中心側に入り込んで観察の邪魔になることがなく、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などを確実に検出することができ、検査の信頼性、効率性に優れる。
(2)ガイド部の長手方向の両端部から半径方向(レンズカバー内周側)に延設された延設部を有することにより、球状移動体が許容される傾斜の範囲外に飛び出ることがなく、信頼性に優れる。
(実施の形態3)
図7は実施の形態3の管内検査装置における走行車の照明付きレンズを示す要部模式正面図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図7において、実施の形態3の管内検査装置における走行車の照明付きレンズ1bが実施の形態1と異なるのは、長手方向の両端部が閉塞されレンズ6の外周に沿って円弧状に湾曲して筒型に形成されたガイド管10がレンズ6の上方でレンズ6の外周とレンズカバー6aの内周との間に配設され、ガイド管10の中に液体と共に気泡が球状移動体8aとして封入されている点である。
ガイド管10が上に凸な円弧状に形成されレンズ6の上方に配設されることにより、球状移動体(気泡)8aが浮力の影響を受けることなく、走行車の左右方向の傾きに応じてガイド管10に沿って確実に移動して傾きを検出することができ、動作の確実性、安定性に優れる。尚、ガイド管10を用いる場合は、仕切部材7はあってもなくてもよい。
以上の構成により、実施の形態3の管内検査装置は、以下の作用を有する。
(1)走行車が、長手方向の両端部が閉塞された筒型に形成されレンズの上方でレンズの外周とレンズカバーの内周との間にレンズの外周に沿って円弧状に湾曲して配設されたガイド管と、ガイド管に封入された液体と、を有し、球状移動体が、液体と共にガイド管に封入された気泡であることにより、走行車が傾いた時に球状移動体としての気泡をガイド管に沿ってレンズの上方外周で確実に移動させることができ、球状移動体(気泡)が画像中の中心側に入り込んで観察の邪魔になることがなく、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などを確実に検出することができ、検査の信頼性、効率性に優れる。
(2)両端部が閉塞された筒型のガイド管に液体が封入されるので、別途、レンズやレンズカバーを水密に加工する必要などがなく、組立作業性、量産性に優れる。
本考案は、走行車の傾きを簡便かつ確実に把握することにより、管路の内壁表面に発生したひび割れや亀裂などの円周方向の正確な位置をカメラで撮影した画像から直ちに特定することができ、特別な処理などが行う必要がなく、検査作業の信頼性、データ処理の効率性に優れると共に、走行車の姿勢を所定の範囲内に維持しながら安定した走行を行うことができ、転倒を未然に防ぐことが可能で走行安定性に優れ、簡単な操作で短時間の内に効率的に管内の検査を行うことができ、操作性、取扱い性に優れ、低コストでありながら動作の安定性、確実性に優れる管内検査装置の提供を行うことができるので、各自治体などが低予算で下水管等の検査体勢を整えることができ、検査の効率性を向上させ、下水管等の不具合を確実に検出、改善することができる。
1 照明付きレンズ
2 環状照明部
3 発光部
3a,3b 発光ダイオード(LED)
3c 外周
4 照明部カバー
5 ケーシング
6 レンズ
6a レンズカバー
7 仕切部材
7a 仕切面
8 球状移動体
9a ガイド部
9b 延設部
10 ガイド管
11 走行車
12 フレーム
12a 把手部
13 走行部
13a タイヤ保持部
14 タイヤ列
15 タイヤ
16 駆動部
17 動力伝達部カバー
18 撮影位置調整部
18a アーム部
18b 高さ調整用軸支部
18c 仰角調整用軸支部
18d ストッパー部
18e 切り欠き部
19 ケーブル
19a 接続ケーブル
20 管路
20a 内壁
21 コントローラ
21a 表示部
21b 操作部
22 把手
23 外枠部
24 指標
25 画像

Claims (5)

  1. 下水管などの管内を移動する走行車によって前記管内の撮影を行う管内検査装置であって、
    前記走行車が、フレームと、前記フレームの下部に配設された左右一対の走行部と、各々の前記走行部を駆動する左右一対の駆動部と、前記走行車の進行方向前方側の先端部に配設されたレンズを有し前記フレームに内蔵されたカメラと、半球状に形成され前記レンズに覆設されたレンズカバーと、前記レンズの外表面と前記レンズカバーの内表面との間に内蔵された球状移動体と、を備え、
    前記走行車を制御するコントローラが、前記走行車に接続されたケーブルを通して前記カメラで撮影した画像を受信して表示する表示部と、前記ケーブルを通して前記走行車の前記駆動部に制御信号を送信するための操作部と、を備えていることを特徴とする管内検査装置。
  2. 前記走行車が、前記走行車の進行方向と直交する仕切面を有し前記レンズの外周と前記レンズカバーの内周との間に配設されて前記球状移動体を前記カメラの視野範囲内で転動自在に保持する環状の仕切部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の管内検査装置。
  3. 前記仕切部材が、前記レンズの外周に沿って前記仕切面に突設された円弧状のガイド部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の管内検査装置。
  4. 前記走行車が、長手方向の両端部が閉塞された筒型に形成され前記レンズの上方で前記レンズの外周と前記レンズカバーの内周との間に前記レンズの外周に沿って円弧状に湾曲して配設されたガイド管と、前記ガイド管に封入された液体と、を有し、前記球状移動体が、前記液体と共に前記ガイド管に封入された気泡であることを特徴とする請求項1に記載の管内検査装置。
  5. 前記コントローラの前記表示部の外枠部に傾斜許容範囲を示す指標が表記されていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の管内検査装置。
JP2010004982U 2010-07-23 2010-07-23 管内検査装置 Expired - Lifetime JP3163271U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010004982U JP3163271U (ja) 2010-07-23 2010-07-23 管内検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010004982U JP3163271U (ja) 2010-07-23 2010-07-23 管内検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3163271U true JP3163271U (ja) 2010-10-07

Family

ID=54874791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010004982U Expired - Lifetime JP3163271U (ja) 2010-07-23 2010-07-23 管内検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3163271U (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014021119A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Alstom Technology Ltd 遠隔外観検査システム
JP2016048222A (ja) * 2014-08-28 2016-04-07 株式会社奥村組 煙道調査装置
JP2019140514A (ja) * 2018-02-09 2019-08-22 オリンパス株式会社 管内検査システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014021119A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Alstom Technology Ltd 遠隔外観検査システム
JP2016048222A (ja) * 2014-08-28 2016-04-07 株式会社奥村組 煙道調査装置
JP2019140514A (ja) * 2018-02-09 2019-08-22 オリンパス株式会社 管内検査システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7460980B2 (en) Method for the control of a pipe inspection system and for the evaluation of the inspection data
JP5955101B2 (ja) ケーブル検査装置
JP5337340B2 (ja) 管路点検システム
KR101373869B1 (ko) 선박용 청소로봇
JP3163271U (ja) 管内検査装置
JP3164700U (ja) 管路検査装置
WO2013128396A4 (en) Inspection and repair module
KR101226222B1 (ko) 수륙양용 이동촬영장치 및 이를 이용한 하수관거 촬영방법
EP3798622B1 (en) Systems and methods for inspecting pipelines using a robotic imaging system
JP5106903B2 (ja) 移動体監視システム
KR20170087376A (ko) 레이저를 이용한 관로 내부 크랙 측정장치
KR101490773B1 (ko) 고소 철 구조물 검사 장치
JP3152398U (ja) タイヤ式管内検査ロボット及びそれを用いた管内検査装置
JP6329445B2 (ja) 配管内部点検装置
JP2010066070A (ja) 管路内作業装置モニタシステム
JP4504744B2 (ja) ダクト清掃ロボットのカメラ撮像モニターシステムと、それを用いたダクト清掃方法
JP3139297U (ja) 管内検査ロボット
CN212241076U (zh) 适用于具有风口结构炉体的巡检机器人
JP2009121994A (ja) 自走式管内検査ロボット
JP2009294713A (ja) 点検システム、制御装置、点検方法及び制御プログラム
JP3153584U (ja) 照明付き広角レンズ及びそれを備えた管内検査装置
JP2022177480A (ja) 配管内補修装置、配管内補修方法
JP2011160177A (ja) 撮影装置、及びこの撮影装置を搭載した水中ロボット
JP4090963B2 (ja) 多次元移動位置決め装置
CN111618884A (zh) 适用于具有风口结构炉体的智能巡检机器人

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3163271

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130915

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term