JP7147427B2 - 液体を吐出する装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出する装置に関する。
インクジェットプリンターは低騒音、低ランニングコスト、カラー印刷が容易であるなどの利点を有し、デジタル信号の出力機器として一般家庭に広く普及している。
近年では、家庭用のみならず、コート紙等の難浸透性メディアやプラスチックフィルム等の非吸収性メディア、織物や編物等ファブリックに対しても、インクジェット記録方法により、従来のアナログ印刷並の画質を獲得することが要求されるようになっている。
例えば、軟包装分野においては、印刷ジョブの小ロット・多品種化が急速に進んでいる上、バリアブル印刷の需要も高まってきており、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の軟包装用フィルムに対応したインクジェット記録システムが望まれている。
また、Tシャツ等の衣類に直接印字する、いわゆるDTG(Direct to Garment)分野の市場規模は年々拡大している。近年では、従来の綿や綿・ポリエステル混紡メディアだけでなく、スポーツウェア向けの需要が急増しており、ポリエステルメディア対応性が求められている。このような動向は、DTG分野のみならず、捺染分野全体に認められ、巻出巻取機構を備えたインクジェット印刷機においても、綿やポリエステルを始めとする様々な素材のファブリックに対して、発色性及び種々堅牢性に優れた画像を形成可能なインクジェット記録システムへの需要がますます高まりつつある。
このようなコート紙、プラスチックフィルム、ファブリック向けのインクとしては、低VOCや安全性の観点から、水性インクの開発等が盛んである。
特許文献1には、発色性が高く、且つにじみが少ない印捺物を得ることを目的として、インクと、インクを布帛に印捺する前に布帛に前処理を行う際の前処理液とを有するインクセットが開示されている。特許文献1では、前処理液は多価金属イオンと第一の高分子微粒子を含み、インクは第二の高分子微粒子を含み、第一の高分子微粒子と第二の高分子微粒子が、架橋性ポリウレタン、架橋性ポリウレタン-ポリウレアであるとしている。
しかしながら、特許文献1のインクセットでは、コート紙やポリエステルファブリックにおいては、前処理液がインクジェット塗布された記録媒体表面にインクが着弾した直後のインクの流動や浸透の抑制が不十分なため、発色性不良になるという問題があった。
また、プラスチックフィルムやファブリックに前処理液をインクジェット塗布した直後にWhインクを印字し、次いでWhインク層にカラーインクを印字した場合、カラーインクの滲みによる所謂色泣きと呼ばれる境界部の乱れや、細線の不明瞭化等が生じ、画質は市場要求レベルに及ばないという問題があった。
また、特許文献2には、記録媒体の搬送領域に加熱手段を配置することで、非浸透メディアへの印刷を可能としたインクジェット記録装置が開示されている。
しかしながら、特許文献2に記載の画像形成装置を用い、例えばファブリックのように浸透性の高い記録媒体に印字する場合に十分な発色性を得るためには、加熱手段から記録媒体へ多くの熱量を供給する必要があり、その結果、ヘッドのノズル閉塞が起こりやすくなり吐出信頼性が悪化するという問題があった。
上記実情を鑑み、本発明は、コート紙やプラスチックフィルム、ファブリックにおいて、吐出信頼性が良好で、かつ、滲みが少ない画像を提供できる液体を吐出する装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の液体を吐出する装置は、前処理液をノズルから吐出する第1のヘッドと、インクをノズルから吐出する第2のヘッドと、記録媒体を保持する記録媒体保持部と、前記記録媒体を加熱する加熱手段と、を備え、前記第1のヘッドは、前記第1のヘッドにおける前記ノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離が4.0mm以上の状態で前記前処理液を吐出し、前記第2のヘッドは、前記第2のヘッドにおけるノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離が、前記第1のヘッドにおけるノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離よりも小さい状態で前記インクを吐出することを特徴とする。
本発明によれば、コート紙やプラスチックフィルム、ファブリックにおいて、吐出信頼性が良好で、かつ、滲みが少ない画像を提供できる。
第1の実施形態における搬送方向と垂直な方向の断面模式図である。 第1の実施形態における平面模式図である。 第1の実施形態における他の平面模式図である。 第1の実施形態における側面模式図である。 第1の実施形態における他の側面模式図である。 第1の実施形態における他の平面模式図である。 第1の実施形態における要部模式図である。 第2の実施形態における要部模式図である。 第3の実施形態における平面模式図である。 第3の実施形態における側面要部模式図である。 第4の実施形態における平面模式図である。 第4の実施形態における他の平面模式図である。 第5の実施形態における側面模式図である。 第6の実施形態における側面模式図である。 第6の実施形態における平面模式図である。 第7の実施形態における側面模式図である。 第8の実施形態における側面模式図である。 第9の実施形態における側面模式図である。
以下、本発明に係る液体を吐出する装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の液体を吐出する装置は、前処理液をノズルから吐出する第1のヘッドと、記録媒体を保持する記録媒体保持部と、前記記録媒体を加熱する加熱手段と、を備え、前記第1のヘッドは、前記第1のヘッドにおける前記ノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離が4.0mm以上の状態で前記前処理液を吐出することを特徴とする。
本発明によれば、コート紙やプラスチックフィルム、ファブリックにおいて、吐出信頼性が良好で、かつ、滲みが少ない画像の提供が実現可能となった。
本発明に係る液体を吐出する装置の一実施形態について説明する。本実施形態の液体を吐出する装置を図1に示す。図1において、記録媒体は紙面の奥行方向(又は手前方向)に搬送されるものであり、図1は記録媒体の搬送方向と垂直な方向における断面模式図である。
図1では、キャリッジ10、第1のヘッド11、第2のヘッド12、キャリッジ走査レール13、排気部14、プラテン15(記録媒体保持部)、支持部材16、プラテン移動台17、メンテナンスユニット18が図示されている。
プラテン15は、記録媒体を保持する部材であり、大きさ等は適宜変更可能である。
記録媒体としては、特に制限されるものではないが、コート紙やプラスチックフィルム、ファブリック等が挙げられ、この他にもTシャツ等の布地や紙類等が挙げられる。
また、プラテン15は支持部材16により支持されている。
プラテン移動台17は、プラテン15を移動させる機構であり、プラテン15を垂直方向(図中、(B)で示される矢印方向)に移動させ、この他にも記録媒体の搬送方向に移動させる。
メンテナンスユニット18は、ヘッドのメンテナンスを行う機構であり、キャップや吸引ポンプ、空吐出受けなどで構成される。
キャリッジ10は、第1のヘッド11、第2のヘッド12を有する筐体であり、ヘッドの他にも、エンコーダセンサ、移動ベルト、昇降機構等を備える。
キャリッジ走査レール13は、キャリッジ10を記録媒体の搬送方向とは垂直の方向に移動させるためのレールである。
なお、記録媒体の搬送方向とは垂直の方向を主走査方向とも称することがあり、主走査方向は図中(A)の矢印で示されている。また、記録媒体の搬送方向を副走査方向とも称することがあり、主走査方向と副走査方向は直交する。
第1のヘッド11は前処理液を吐出するヘッドであり、第2のヘッドはインクを吐出するヘッドである。第1のヘッド11は、記録媒体の搬送方向における第2のヘッドよりも上流側に備えられている。なお、第1のヘッド11と第2のヘッド12を区別なく説明する場合は単にヘッドと称することがある。
排気部14は、装置本体22の気体を、装置本体22外へと排気するための機構である。例えば、ファンを有していてもよく、モーターに接続されたファンなどからなる。
図2は、本実施形態の液体を吐出する装置の平面模式図であり、キャリッジ10とプラテン15の移動前を示す図である。
図示されるように、キャリッジ10は、第1のヘッド11と第2のヘッド12を備えている。なお、図2ではキャリッジ走査レール13は省略している。
また、プラテン15は、プラテン移動レール19に沿って移動する。
図3は、本実施形態の液体を吐出する装置における他の平面模式図であり、図2におけるキャリッジ10とプラテン15が移動したときの状態を示す図である。
図示されるように、プラテン15はプラテン移動レール19に沿って移動するものであり、図中(C)で示される矢印方向に移動する。記録媒体はプラテン15上に保持されて移動するため、プラテン15の移動方向と記録媒体の搬送方向は一致する。
また、図示されるように、第2のヘッド12は記録媒体の搬送方向において第1のヘッド11よりも下流側に配置されている。
プラテン15が図中(C)で示される矢印方向に移動し、キャリッジ10に近づいた辺りで、キャリッジ10が主走査方向(図中(A)方向)に走査しながら、ヘッドから液体が吐出される。このとき、先に第1のヘッド11から記録媒体に向けて前処理液を吐出し、その後に第2のヘッド12から記録媒体に向けてインクを吐出する。
図4は、本実施形態の液体を吐出する装置における側面模式図であり、図5は、図4の要部拡大模式図である。
本実施形態の排気部14は、第1のヘッド11とプラテン15(又は記録媒体)との間における気体が、記録媒体の搬送方向における上流側に流れるように配置されていることが好ましい。また、図4の矢印(D)に示すように、装置本体22の内部の気体が外部に排出されるようにしている。
これにより、図5に示すように、プラテン15と各ヘッドとの間の空間の流れ方向は、第2のヘッド12から第1のヘッド11に向かう方向になる(図5中の(D)で示される矢印方向)。言い換えると、第1のヘッド11とプラテン15(又は記録媒体)との間における気体が記録媒体の搬送方向の上流側に流れる。
このため、第1のヘッド11近傍で発生する前処理液ミストが第2のヘッド12に到達しにくくなり、前処理液ミストが第2のヘッド12のノズル形成面に付着し、インクが凝集することを防ぐことができる。また、インクの凝集を防ぐことにより、吐出信頼性が向上する。
なお、図5に示すように、第2のヘッド12とプラテン15(又は記録媒体)との間の空間の流れについても、記録媒体の搬送方向の上流側に流れるとしてもよい。
また、本実施形態における他の平面模式図を図6に示す。図6は、図3における平面図に気体の流れ(D)を図示したものである。
図示されるように、本実施形態の液体を吐出する装置では、排気部14は複数設けられている。本実施形態において、複数の排気部14は、全て記録媒体の搬送方向(図中(C))において第1のヘッド11よりも上流側に配置されている。
これにより、気体の排気方向が記録媒体の搬送方向の上流に向かうこととなり、上述した効果を発揮することができる。
なお、記録媒体の位置を固定し、キャリッジが上流と下流に搬送される構成としてもよい。この場合、本実施形態における「記録媒体の搬送方向の上流及び下流」とは、ヘッドとの相対的な搬送方向として考えてよい。すなわち、記録媒体の搬送方向の上流側とあるのは、ヘッドの搬送方向の下流側にあたり、記録媒体の搬送方向の下流側とあるのは、ヘッドの搬送方向の上流側にあたる。
次に、本実施形態における液体を吐出する装置の要部模式図を図7に示す。図7では、前処理液をノズルから吐出する第1のヘッド11、インクをノズルから吐出する第2のヘッド12、記録媒体30を保持するプラテン15(記録媒体保持部)、記録媒体30を加熱する加熱手段40が図示されている。
記録媒体にインクを付与して印字する際、前処理液を用いることで画像濃度を向上させることができるため、前処理はよく使われる手段である。
しかし、前処理後に乾燥(加熱)を行わない場合、特にファブリックやフィルムなどの媒体では、前処理後にインクを印字すると色境界での滲みが生じてしまう。そのため、前処理後に乾燥を行うことが考えられるが、前処理液に凝集剤として一般的に用いられる多価金属塩は乾燥によりノズル詰まりを引き起こしやすい。これは粒径や、高濃度になると対イオン等による析出が顕著になるためと考えられる。従って、単に加熱するだけでは不吐出が起こり、結果として印字ができなくなる。
これに対し、本実施形態において、第1のヘッド11は第1のヘッド11におけるノズルが形成された面(ノズル面とも称する)と記録媒体保持部との間の距離(図中(a))を4.0mm以上にした状態で前処理液を吐出する。これにより、前処理液を付与した記録媒体を加熱しつつも、記録媒体を加熱することで生じる溶媒の揮発した蒸気がノズルに悪影響を与えることを防ぎ、ヘッドのノズル詰まりを防ぐことで吐出信頼性と印字物の滲み防止の両立を達成することができる。
一方、第1のヘッド11のノズル面と記録媒体保持部との間の距離が4.0mm未満の場合、吐出信頼性と印字物の滲み防止を両立することができない。
なお、図中(a)の距離を4.0mm以上にした状態で前処理液を吐出することが可能な装置であればよく、常に上記条件で吐出することに限定されるものではない。
第1のヘッド11のノズル面と記録媒体保持部との間の距離は、4.5mm以上であることが好ましい。この場合、吐出信頼性を更に向上させることができる。
また、第1のヘッド11におけるノズルが形成された面と記録媒体保持部との間の距離の上限値としては、特に制限されるものではない。
本実施形態において、加熱手段40は記録媒体保持部に備えられている。ここでいう「備えられている」は、図示されるように、加熱手段40とプラテン15とが別体として接するように設けられていることを含むものである。また、この他にも、加熱手段40がプラテン15に内蔵される場合であってもよく、この場合もここでいう「備えられている」に含まれるものとする。
加熱手段が記録媒体保持部に備えられていることで、記録媒体を前処理液の付与前後で記録媒体を継続して加熱できるため、より効果的である。
加熱手段としては適宜変更することができ、例えば記録媒体から離れた位置から加熱エネルギーを照射する手段等を用いることができる。
なお、本実施形態において、第1のヘッド11のノズル面と記録媒体保持部との間の距離は、ノズル面と記録媒体保持部の垂直方向を意味する。
記録媒体の厚みは3.5mm以下であることが好ましい。記録媒体にファブリックを用いる場合、ファブリックの毛羽立ちが影響して着弾精度が落ちたり、記録媒体の加熱された部分が立ち上がってノズルに近くなるため、ノズルへの熱伝導を引き起こして不吐出が生じたりすることがある。これに対して記録媒体の厚みを3.5mm以下にすることにより、このような不具合を防ぐことができる。言い換えると、第1のヘッド11と記録媒体との間の距離が1.5mm以上であることが好ましいともいえる。
なお、記録媒体の厚みは、毛羽立ち部分を除いて測定する。また、測定前に押圧部材等により平滑にしてから測定する。
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
記録媒体としては、一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等を適宜使用することができる。また、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、セラミックスやガラス、金属などを使用することもできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置における他の実施形態について説明する。
上記実施形態と共通する事項については説明を省略する。
本実施形態の液体を吐出する装置の側面模式図を図8に示す。本実施形態の液体を吐出する装置は、上記実施形態と加熱手段の構成が異なっている。
本実施形態の加熱手段としては、温風43を付与する温風付与手段42を用いており、記録媒体体保持部と離れて配置されている。
本実施形態においても、第1のヘッド11におけるノズルが形成された面と記録媒体保持部との間の距離を4.0mm以上にした状態で吐出することで、前処理液を付与した記録媒体を加熱しつつも、記録媒体を加熱することで生じる溶媒の揮発した蒸気がノズルに悪影響を与えることを防ぐことができる。これにより、ヘッドのノズル詰まりを防ぐことで吐出信頼性と印字物の滲み防止の両立を達成することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置における他の実施形態について説明する。
上記実施形態と共通する事項については説明を省略する。
本実施形態の液体を吐出する装置の平面模式図を図9に、側面要部模式図を図10に示す。なお、図9及び図10では記録媒体の図示を省略している。
本実施形態において、プラテン15(記録媒体保持部)は、加熱手段40が備えられた第1の記録媒体保持領域34と、加熱手段40が備えられていない第2の記録媒体保持領域36とからなり、第1のヘッド11は、第1の記録媒体保持領域34と対向する位置では前処理液を吐出しないようにしている。
本実施形態において、記録媒体は記録媒体保持部上を搬送され、第1の記録媒体保持領域34で加熱された後、第2の記録媒体保持領域36に搬送される。そして、第2の記録媒体保持領域36で第1のヘッド11により前処理液が吐出される。
第1のヘッド11が、第1の記録媒体保持領域34と対向する位置では前処理液を吐出しない、すなわち、第2の記録媒体保持領域36の一部と対向する位置で前処理液を吐出することにより、ヘッドへの熱放射が小さくなり、吐出信頼性が向上する。
なお、図10において、加熱手段40はプラテン15の一部、すなわち、第1の記録媒体保持領域34に接して配置されている構成としているが、これに限られるものではなく、プラテン15の一部に内蔵されている構成とした場合も本実施形態に含まれるものである。
図示されるように、第1の記録媒体保持領域34は、記録媒体の搬送方向における第2の記録媒体保持領域36及び第1のヘッド11よりも上流側に配置されている。第1の記録媒体保持領域34で記録媒体が加熱されることにより、その後搬送されて前処理液が吐出された後に前処理液の乾燥をすることが可能である。
また、本実施形態において、第1の記録媒体保持領域34は温度勾配を有していてもよい。この場合、第1の記録媒体保持領域34は、第2の記録媒体保持領域36側では温度が低く、第2の記録媒体保持領域36と反対側では温度が高いことが好ましい。すなわち、第1の記録媒体保持領域34は、記録媒体の搬送方向(C)における上流側では温度が高く、下流側では温度が低いことが好ましい。このような構成とすることで、最初に熱めに記録媒体を加熱し、その後はより低い温度で保温するような方法とすることができ、加熱による第1のヘッド11への影響を更に低減することができる。
また、本実施形態において、第2の記録媒体保持領域36は、第1のヘッド11と対向する領域(図9中(a))と、第1のヘッド11と対向しない領域(図9中(b))とからなり、第1のヘッド11と対向する領域(a)は第1のヘッド11と対向しない領域(b)よりも温度が低いことが好ましい。
プラテン15の材質によっては、加熱手段40による熱が第1の記録媒体保持領域34から第2の記録媒体保持領域36へと伝わり、更には第1のヘッド11へ影響することが懸念される。これに対し、図9中(a)の領域の温度が図9中(b)の領域の温度よりも低いことにより、第1の記録媒体保持領域34からの熱の影響を抑制することができ、加熱による第1のヘッド11への影響を更に低減することができる。
なお、図9では、第1のヘッド11と対向する領域だけでなく、第2のヘッド12と対向する領域についても、図9中(a)の第1のヘッド11と対向する領域としている。厳密には、第1のヘッド11及び第2のヘッド12と対向する領域、又は、キャリッジ10と対向する領域などとすればよい。
(第4の実施形態)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置における他の実施形態について説明する。
上記実施形態と共通する事項については説明を省略する。
本実施形態の液体を吐出する装置の平面模式図を図11及び図12に示す。なお、図11及び図12では記録媒体の図示を省略している。
本実施形態の液体を吐出する装置は、第1のヘッド11が前処理液を吐出する前に、記録媒体を記録媒体保持部(プラテン15)の一部に押圧する押圧部材50を備えている。
図11は、押圧部材50による押圧を行う前を示す図であり、図12は、押圧部材50による押圧がなされている場合を示す図である。図12中、符号38は押圧された箇所(押圧箇所38)を示す。
記録媒体にファブリックを用いる場合、ファブリックの毛羽立ちが影響して着弾精度が落ちたり、記録媒体の加熱された部分が立ち上がってノズルに近くなるため、ノズルへの熱伝導を引き起こして不吐出が生じたりすることがある。これに対して、第1のヘッド11が前処理液を吐出する前に、押圧部材50により印字面側から記録媒体を押し付けることで、記録媒体の表面を平滑にすることができ、毛羽立ちを抑制することができる。これにより、着弾精度が低下することを防止でき、また、ノズルへの熱伝導による不吐出を防止することができる。押圧部材50による押圧は、特に加熱しながら行うことが好ましく、この場合、記録媒体をより平滑にすることができる。
押圧部材50としては、特に制限されるものではなく、適宜変更することができ、例えばブレード部材が挙げられる。この他にもプレス部材を用いて押圧してもよい。
押圧の方法としては、特に制限されるものではなく、適宜変更することができ、例えば
押圧部材50が記録媒体保持部に対して移動してもよいし、記録媒体保持部が押圧部材50に対して移動してもよいし、両者が移動してもよい。
(第5の実施形態)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置における他の実施形態について説明する。
上記実施形態と共通する事項については説明を省略する。
本実施形態の液体を吐出する装置の側面図を図13に示す。
本実施形態の液体を吐出する装置は、第2のヘッド12におけるノズルが形成された面とプラテン15(記録媒体保持部)との間の距離(図13中(b))が、第1のヘッド11におけるノズルが形成された面と記録媒体保持部との間の距離(図13中(a))よりも小さくなっている。厳密には、第1のヘッド11が図13中(a)の距離で前処理液を吐出した場合、第2のヘッド12は、図13中(a)の距離よりも小さくなる図13中(b)の距離でインクを吐出することが好ましい。
前処理液は例えば印字領域全体に付与すればよく、着弾性にあまり精度は求められない。一方、第2のヘッド12により吐出されるインクは、ある程度の着弾精度を有していることが好ましい。そのため、第1のヘッド11と記録媒体保持部との間の距離よりも第2のヘッド12と記録媒体保持部との間の距離を小さくすることにより、インクの着弾精度を向上させることができる。また、インクに含まれ得る顔料は粒径が小さく、前処理液に含まれ得る凝集剤とは異なるため、第2のヘッド12と記録媒体保持部との間の距離を小さくしても加熱による影響が少ないといえる。
なお、図13において、プラテン15には第1のヘッド11及び第2のヘッド12と対向する位置にも加熱手段40が備えられているが、これに限られるものではなく、上述のように第1の記録媒体保持領域34及び第2の記録媒体保持領域36を設けてもよい。
(第6の実施形態)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置における他の実施形態について説明する。
上記実施形態と共通する事項については説明を省略する。
本実施形態の液体を吐出する装置の側面模式図を図14に示す。本実施形態の液体を吐出する装置は、上記実施形態と排気部14の配置が異なっている。
本発明において、排気部14の配置は、特に制限されるものではなく、適宜変更することが可能である。例えば、本実施形態のように、プラテン15の移動範囲の端部に配置してもよい。
また、本実施形態における平面模式図を図15に示す。気体の流れ(D)方向が記録媒体の搬送方向(C)と逆方向になる。排気部14の配置を変えることで、気体の流れ(D)方向を適宜変更することができる。このような場合であっても、第1のヘッドと記録媒体との間における気体が記録媒体の搬送方向の上流側に流れるようにすることができ、インクの凝集を防ぐことができる。
(第7の実施形態)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置における他の実施形態について説明する。
上記実施形態と共通する事項については説明を省略する。
本実施形態の液体を吐出する装置において、排気部は記録媒体の搬送方向において第1のヘッドよりも上流側に配置され、かつ、第1のヘッドと記録媒体の搬送方向において隣接するように配置されている。
本実施形態の液体を吐出する装置の側面模式図を図16に示す。
本実施形態では、図示されるように、記録媒体の搬送方向において第1のヘッド11と上流側で隣接するように排気部14を配置している。本実施形態では、キャリッジ10に排気部14を直接取り付けている。
これにより、気体の流れ方向の形成がキャリッジ10の位置によって変わりにくくなり、より安定した効果を発揮できる。本実施形態によれば、第1のヘッドと記録媒体との間における気体が記録媒体の搬送方向の上流側に安定して流れるようにすることができ、インクの凝集をより防ぐことができる。
また、排気部14とヘッドとの距離が近いため、ヘッドと記録媒体との間の空間に対して、より大きな力で流動させることができ、前処理液が第2のヘッド12に付着することをより防ぐことができる。
(第8の実施形態)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置における他の実施形態について説明する。
上記実施形態と共通する事項については説明を省略する。
本実施形態の液体を吐出する装置は排気部を複数備え、複数の排気部のうち、記録媒体の搬送方向において第1のヘッドよりも上流側に配置された排気部は、他の排気部よりも吸引力が大きくなっている。
本実施形態の液体を吐出する装置の側面模式図を図17に示す。
本実施形態のように、排気部14は、記録媒体の搬送方向においてヘッドよりも下流側に設けられていてもよい。この場合、ヘッドと記録媒体との間における気体が、第2のヘッド12から第1のヘッド11に向かう方向であればよいため、例えば、ヘッドの上流側に吸引力(流量)の大きい排気部14aを配置して他の排気部14b、14cよりも吸引力を大きくすればよい。ここでは、図17に示されるように、排気部14aの吸引力(D)は、他の排気部14b、14cの吸引力の合計((E)+(F))よりも大きくなっている。
このようにすることで、第1のヘッドと記録媒体との間における気体が記録媒体の搬送方向の上流側に流れるようにすることができ、前処理液のミストが第2のヘッド12に到達しにくくなり、インクの凝集を防ぐことができる。
一般的に、液体吐出装置にはミスト回収用のファンの他にも、排熱用のファン、冷却用のファン、乾燥用のファンなど、多くのファンを配置する場合がある。そのような場合においても、少なくとも本実施形態のように構成すれば、インクの凝集低減効果を発揮することができる。
(第9の実施形態)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置における他の実施形態について説明する。
上記実施形態と共通する事項については説明を省略する。
本実施形態の液体を吐出する装置の側面模式図を図18に示す。なお、図18では要部を模式的に図示している。
本実施形態の液体を吐出する装置は、記録媒体の搬送方向において第1のヘッド11と第2のヘッド12との間に配置される遮蔽部材20を備えている。これにより、第1のヘッド11からの前処理液のミストが第2のヘッド12に到達することをより防ぐことができる。
また、本実施形態の遮蔽部材20は、第1のヘッド11の吐出面よりも記録媒体側に突出している。遮蔽部材20の下端がヘッドよりも下方に向けて飛び出ていることにより、前処理液のミストが第2のヘッド12に到達することをより防ぐことができる。
(前処理液)
本発明に用いられる前処理液は、ヘッドから吐出可能なものであれば特に制限はなく、公知のものより適宜選択することができるが、多価金属イオンを含むことが好ましく、また、必要に応じて樹脂を含有していてもよい。
多価金属イオンとしては、公知のものより適宜選択でき、例えば、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価金属イオンは、水溶性の多価金属塩を溶解させることで前処理液中に含有させることができる。
多価金属塩としては、公知のものより適宜選択でき、例えば、カルボン酸塩(酢酸、乳酸など)、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、及びチオシアン酸塩が好適である。なお、多価金属塩は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。これらの中でも水への溶解性及び水溶性有機溶媒への溶解性が良好なカルボン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物が発色性や耐ブリード性等の画質や吐出信頼性の観点から好ましい。
前処理液中における多価金属イオンの含有量は、滲みや濃度ムラの抑制や発色性、堅牢性や密着性の観点から30mmol/L以上700mmol/Lであることが好ましく、60mmol/L以上500mmol/L以下がより好ましく、100mmol/L以上400mmol/L以下がさらに好ましい。
(インク)
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
多価アルコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等が挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等が挙げられる。
アミド類としては、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等が挙げられる。
アミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等が挙げられる。
その他の有機溶剤としては、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤として、炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、顔料として、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得る方法としては、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
分散剤として、竹本油脂社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
顔料分散体に対し、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、インク中の固形分の粒径の最大頻度が最大個数換算で20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましい。シリコーン系界面活性剤としては、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 0007147427000001
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。 これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 0007147427000002
上記一般式(F-1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0~10の整数が好ましく、nは0~40の整数が好ましい。
Figure 0007147427000003
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1~6の整数、又はCHCH(OH)CH-CmF2m+1でmは4~6の整数、又はCpH2p+1でpは1~19の整数である。nは1~6の整数である。aは4~14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<インクの物性>
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
(後処理液)
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布しても良いし、インク像が形成された領域のみに塗布しても良い。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、「部」とあるのは「質量部」を示す。
(ブラック顔料分散体の調製)
以下の処方の混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散してブラック顔料分散体(顔料濃度:15質量%)を得た。
・カーボンブラック顔料・・・・・・・・・・・・・15部
(商品名:Monarch800、キャボット社製)
・アニオン性界面活性剤・・・・・・・・・・・・・・2部
(商品名:パイオニンA-51-B、竹本油脂社製)
・イオン交換水・・・・・・・・・・・・・・・・・83部
(二酸化チタン分散液の作製)
分散容器に、高純水30.8質量部、分散剤(商品名:DISPERBYK-190、ビックケミー・ジャパン社製)1.2質量部を入れ、軽く撹拌して均一にした後、二酸化チタン(商品名:GTR-100、堺化学工業社製、一次粒径:260nm、結晶形:ルチル型、水分散用有機処理品)32.0質量部を加え、水冷しながら超音波ホモジナイザー(商品名:US-300T、日本精機製作所製、チップ:φ26)により200μAで1時間処理し、5μmのセルロースアセテートメンブランフィルター(商品名:ミニザルト17594K、ザルトリウス製)で濾過して、固形分50質量%の二酸化チタン分散体を得た。体積平均粒径(D50)は352nmであった。
(樹脂粒子分散液1の製造)
以下の手順により樹脂粒子分散液1を得た。
まず、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管を備えた300mLのフラスコ内に、イオン交換水87.0部を仕込み、窒素気流下70℃に昇温し、2時間保持した。一方、メタクリル酸メチル30.0部、アクリル酸2-エチルヘキシル52.0部、PME-1000(メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、日油製)、ビニルトリエトキシシラン2.5部、アクアロンHS-10(第一工業製薬製)1.5部、イオン交換水42.9部を混合し、ホモミキサーにて乳化した乳化液を調整した。
次いで、10%アクアロンHS-10水溶液3.0%、5%過硫酸アンモニウム水溶液2.6部をフラスコ内に添加した後、前記乳化液を2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5%過硫酸アンモニウム水溶液0.5部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後、室温に冷却し、28%アンモニア水でpH7~8、イオン交換水により固形分30%になるように調整し、樹脂粒子分散液1を得た。
(樹脂粒子分散液2の製造)
以下、手順により樹脂粒子分散液2を得た。
まず、攪拌機、温度計、及び還流管を備えた500mLのセパラブルフラスコに、T5651(ポリカーボネートジオール、旭化成製)75部、ジメチロールプロピオン酸8部、イソホロンジイソシアネート50部、モレキュラーシーブにより脱水処理したアセトン90部を仕込み、窒素気流下にて70℃まで昇温した後、2-エチルヘキサン酸スズを200ppm加え、系内のイソシアネート濃度を測定しながら70℃にて3時間~10時間反応させた。次いで、系内の温度を40℃まで下げ、必要に応じてトリエチルアミンを添加した後300rpmの速度で攪拌しながらイオン交換水270部を添加し、1時間攪拌した後、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン7部を加え、3時間~6時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、エバポレーターにて溶媒を留去し、イオン交換水により固形分30%になるように調整することで樹脂粒子分散液2を得た。
(前処理液の調製)
以下の処方で材料を混合し、一時間撹拌した後、1.2μmセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、前処理液を得た。イオン交換水は、合計が100部となるように添加した。
・プロピレングリコール・・・・・・・・・・・・20部
・3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール・・10部
・Wet 270(Evonik社製)・・・・0.5部
・BYK348(ビックケミー社製)・・・・・0.5部
・Envirogem AD01・・・・・・・0.5部
(AIR PRODUCT社製)
・プロキセルLV・・・・・・・・・・・・・・0.3部
・塩化マグネシウム6水和物・・・・・・・・・・・5部
・樹脂粒子分散液1・・・・・・・・・・・・・・25部
(ブラックインクの調製)
以下の処方で材料を混合し、一時間撹拌した後、1.2μmセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、ブラックインクを得た。イオン交換水は、合計が100部となるように添加した。
・プロピレングリコール・・・・・・・・・・・・20部
・トリエチレングリコール・・・・・・・・・・・・5部
・Wet 270(Evonik社製)・・・・0.5部
・BYK348(ビックケミー社製)・・・・・0.5部
・Envirogem AD01・・・・・・・・0.5部
(AIR PRODUCT社製)
・プロキセルLV・・・・・・・・・・・・・・0.3部
・ブラック顔料分散体・・・・・・・・・・・・・33部
・樹脂粒子分散液2・・・・・・・・・・・・・・30部
(ホワイトインクの調製)
以下の処方で材料を混合し、一時間撹拌した後、1.2μmセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、ブラックインクを得た。イオン交換水は、合計が100部となるように添加した。
・プロピレングリコール・・・・・・・・・・・・・15部
・トリエチレングリコール・・・・・・・・・・・・10部
・Wet 270(Evonik社製)・・・・・0.5部
・BYK348(ビックケミー社製)・・・・・・0.5部
・Envirogem AD01・・・・・・・・・0.5部
(AIR PRODUCT社製)
・プロキセルLV・・・・・・・・・・・・・・・0.3部
・二酸化チタン顔料分散体・・・・・・・・・・・・30部
・樹脂粒子分散液2・・・・・・・・・・・・・・・30部
(実施例1~3、比較例1、2)
実施例1~3、比較例1、2として、第1の実施形態の液体を吐出する装置を用い、下記表1に示されるように第1のヘッドとプラテンとの間の距離を変更した。また、ブラックインク及びホワイトインクは第2のヘッド12に充填し、実施例1~3、比較例1、2では第2のヘッドとプラテンとの間の距離は全て第1のヘッドとプラテンとの間の距離と同じとした。なお、比較例2は加熱手段を作動せずに印字を行った。
各実施例、比較例について以下の評価を行った。
<吐出信頼性評価>
第1の実施形態の液体を吐出する装置に前処理液を充填し、前処理液吐出後の吐出信頼性を評価した。
まず、25℃、20%RHの環境下、プリンターのメンテナンスコマンドよりヘッドクリーニングを実行し、テストチャートを印刷して、ノズルの全チャンネルが吐出状態にあることを確認した。
次に、加熱機構を50℃に設定し、一時間ベタ画像を連続印字した後、プリンターのメンテナンスコマンドよりヘッドクリーニングを1回実行し、再度テストチャートを印刷した。放置前後のテストチャートより、不吐出チャンネル数をカウントし、以下の基準により判定した。
なお、前処理液の吐出を判定するため、吐出に問題がない程度に青色染料で前処理液を着色した。
[評価基準]
◎:不吐出チャンネル数が1個未満
○:不吐出チャンネル数が3個未満
△:不吐出チャンネル数が3個以上10個未満
×:不吐出チャンネル数が10個以上
<プラスチックフィルムの滲み評価>
第1の実施形態の液体を吐出する装置に前処理液、ブラックインク、ホワイトインクを充填し、厚さ20μmのパイレンフィルムP2111(TOYOBO製)のコロナ処理面に、付着量0.5mg/cmで前処理液を均一に塗布した後、未乾燥状態のまま付着量2.0mg/cmでホワイトインクを塗布してベタ画像を形成した。その直後に、ホワイトインクのベタ画像の上に、付着量1.0mg/cmでブラックインクを塗布して、ホワイトインクのベた画像より小さい面積のブラックインクのベタ画像を形成した。更に、100℃に設定した熱風循環式恒温槽にて1分間乾燥させることにより評価用画像を得た。
得られた評価用画像のブラックインクのベタ画像とホワイトインクのベタ画像における境界部について、以下の基準により評価した。
[評価基準]
○:境界部に滲みが認められず明瞭である
△:境界部にやや滲みが認められるが実用上問題ないレベルである
×:境界部に顕著な滲みが認められ実用に耐えないレベルである
<ファブリックの滲み評価>
第1の実施形態の液体を吐出する装置に前処理液、ブラックインクを充填し、トムス社製ポリエステルTシャツ(glimmer 00300-ACT、ホワイト、厚み約1mm)に、付着量0.5mg/cmで前処理液を均一に塗布した後、未乾燥状態のまま付着量1.5mg/cmでブラックインクを塗布してベタ画像を形成し、160℃に設定したヒートプレスにて1分間乾燥させることでファブリック滲み評価用画像1を得た。
また、第1の実施形態の液体を吐出する装置に前処理液、ブラックインク、ホワイトインクを充填し、トムス社製綿Tシャツ(Printstar 00085-CVT、ブラック、厚み約1mm)に、付着量3.0mg/cmで前処理液を均一に塗布した後、未乾燥状態のまま付着量15.0mg/cmでホワイトインクを塗布してベタ画像を形成した。その直後に、ホワイトインクのベタ画像の上に、付着量1.5mg/cmでブラックインクを塗布して、ホワイトインクのベタ画像より小さい面積のブラックインクのベタ画像を形成した。更に、160℃に設定したヒートプレスにて1分間乾燥させることでファブリック滲み評価用画像2を得た。
なお、ポリエステルTシャツ及び綿Tシャツの厚みは、押圧部材で平坦にしてから測定した。また、毛羽立ち部分を除いた部分を記録媒体の厚みとした。
得られたファブリック滲み評価用画像1のブラックインクのベタ画像と下地(Tシャツ)との境界部について、以下の基準により評価した。また、得られたファブリック滲み評価用画像2のブラックインクのベタ画像とホワイトインクのベタ画像との境界部について、以下の基準により評価した。これらの評価用画像の評価結果を合わせて総合評価とした。
[各評価用画像の評価基準]
○:境界部に滲みが認められず明瞭である
△:境界部にやや滲みが認められるが実用上問題ないレベルである
×:境界部に顕著な滲みが認められ実用に耐えないレベルである
[総合評価基準]
○:ファブリック滲み評価用画像1及び2ともに○である
△:ファブリック滲み評価用画像1及び2の少なくとも一方が△であり、ファブリック滲み評価用画像1及び2ともに×でない
×:ファブリック滲み評価用画像1及び2の少なくとも一方が×である
得られた結果を表1に示す。
Figure 0007147427000004
比較例2に示されるように、加熱手段を設けないと、前処理液が乾かないうちにカラーインクが乗っかる形となり、滲みが生じてしまう。
比較例1では、加熱手段を設けることで上記の問題が防止されているが、上述したように前処理液は乾燥しやすいため、ノズル詰まりを起こしやすくなったと考えられる。
一方、実施例1のように、第1のヘッドとプラテンとの間の距離を大きくすることで、滲みを最小限に抑えつつ、吐出信頼性も最低限確保することができた。
実施例2、3では、実施例1と比較して更に吐出信頼性が向上している。このことから、第1のヘッドとプラテンとの間の距離は、より好ましくは4.5mm以上であることがわかる。特に5.0mm以上離すと、記録媒体の波打ちによる記録媒体とヘッドとの接触をより低減することができる。
(実施例4~6)
実施例4~6では、第2のヘッドとプラテンとの間の距離と、記録媒体の厚さを振って評価を行った。なお、実施例4~6においても上記の実施例、比較例と同様にして吐出信頼性評価、プラスチックフィルムの滲み評価及びファブリックの滲み評価を行った。なお、記録媒体の厚みはファブリックの滲み評価において以下のように変更した。
実施例4では、第1の実施形態の液体を吐出する装置を用い、記録媒体の厚みを4.0mmとした以外は、実施例1と同様の評価を行った。
実施例5では、第5の実施形態の液体を吐出する装置(図13)を用い、記録媒体の厚みを4.0mmとした以外は、実施例1と同様の評価を行った。
実施例6では、第5の実施形態の液体を吐出する装置(図13)を用い、記録媒体の厚みを3.5mmとした以外は、実施例1と同様の評価を行った。
得られた結果を表2に示す。
Figure 0007147427000005
第1のヘッドとプラテンとの間の距離が十分にある場合でも、記録媒体の厚みが大きいと、第1のヘッドと記録媒体との距離が近くなる。このとき、記録媒体は加熱されているため、記録媒体から第1のヘッドに向けても熱を供給していると考えられる。従って、記録媒体の厚みは3.5mm以下が好ましいといえる。第1のヘッドと記録媒体表面との距離が1.5mm以上あることが好ましい、ということもできる。
また、第2のヘッドとプラテンとの間の距離が大きくなるにつれて、インクの着弾位置にずれが生じやすくなるという問題もある。実施例3、5、6では、乾きやすい前処理液を吐出する第1のヘッドとプラテンとの間の距離を大きくしつつ、着弾性が求められる第2のヘッドとプラテンとの間の距離を小さくしたことで、滲みを大きく抑えることができたと考えられる。
10 キャリッジ
11 第1のヘッド
12 第2のヘッド
13 キャリッジ走査レール
14 排気部
15 プラテン
16 支持部材
17 プラテン移動台
18 メンテナンスユニット
19 プラテン移動レール
20 遮蔽部材
22 装置本体
30 記録媒体
34 第1の記録媒体保持領域
36 第2の記録媒体保持領域
38 押圧箇所
40 加熱手段
42 温風付与手段
43 温風
50 押圧部材
特開2012-7148号公報 特許第6314482号公報

Claims (9)

  1. 前処理液をノズルから吐出する第1のヘッドと、
    インクをノズルから吐出する第2のヘッドと、
    記録媒体を保持する記録媒体保持部と、
    前記記録媒体を加熱する加熱手段と、を備え、
    前記第1のヘッドは、前記第1のヘッドにおける前記ノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離が4.0mm以上の状態で前記前処理液を吐出し、
    前記第2のヘッドは、前記第2のヘッドにおけるノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離が、前記第1のヘッドにおけるノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離よりも小さい状態で前記インクを吐出することを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前処理液をノズルから吐出する第1のヘッドと、
    記録媒体を保持する記録媒体保持部と、
    前記記録媒体を加熱する加熱手段と、を備え、
    前記加熱手段は、前記記録媒体保持部に備えられ、
    前記記録媒体保持部は、前記加熱手段が備えられた第1の記録媒体保持領域と、前記加熱手段が備えられていない第2の記録媒体保持領域とからなり、
    前記第1のヘッドは、前記第1のヘッドにおける前記ノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離が4.0mm以上の状態で前記前処理液を吐出し、前記第1の記録媒体保持領域と対向する位置では前記前処理液を吐出しないことを特徴とする液体を吐出する装置。
  3. 前記第1の記録媒体保持領域は、温度勾配を有し、前記第2の記録媒体保持領域側では温度が低く、前記第2の記録媒体保持領域と反対側では温度が高いことを特徴とする請求項に記載の液体を吐出する装置。
  4. 前記第2の記録媒体保持領域は、前記第1のヘッドと対向する領域と、前記第1のヘッドと対向しない領域とからなり、前記第1のヘッドと対向する領域は前記第1のヘッドと対向しない領域よりも温度が低いことを特徴とする請求項又はに記載の液体を吐出する装置。
  5. 前記記録媒体は、前記記録媒体保持部上を搬送され、
    前記第1の記録媒体保持領域は、前記記録媒体の搬送方向における前記第2の記録媒体保持領域及び前記第1のヘッドよりも上流側に配置されていることを特徴とする請求項のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  6. インクをノズルから吐出する第2のヘッドを備え、
    前記第2のヘッドは、前記第2のヘッドにおけるノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離が、前記第1のヘッドにおけるノズルが形成された面と前記記録媒体保持部との間の距離よりも小さい状態で前記インクを吐出することを特徴とする請求項のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  7. 前記第1のヘッドが前記前処理液を吐出する前に、前記記録媒体を前記記録媒体保持部の一部に押圧する押圧部材を備えることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  8. 前記前処理液が、多価金属イオンを含むことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  9. 前記記録媒体は、厚みが3.5mm以下であることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
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