JP7147342B2 - トランス - Google Patents

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Description

本発明は、トランスに関する。
従来、一次巻線が巻き回された一次側コアと、二次巻線が巻き回された二次側コアとが、絶縁体を挟んで対向するように絶縁体に固定された絶縁トランスが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
国際公開第2011/154993号
しかしながら、一次巻線と二次巻線とを、積層基板に形成される複数の巻線パターンで構成しようとすると、巻線パターンに流れる電流が巻線パターン間でアンバランスになる現象が現れることがある。
そこで、本開示は、巻線パターン間での電流のアンバランスを抑制可能なトランスを提供する。
本開示は、
コアと、
前記コアに巻き回される一次巻線を構成するように直列接続される複数の一次巻線パターンと、前記コアに巻き回される二次巻線を構成するように並列接続される複数の二次巻線パターンとが積層する積層基板とを備え、
前記複数の一次巻線パターンは、第1基板に形成された第1一次巻線パターンと、第2基板に形成され且つ平面視で前記第1一次巻線パターンと重複する部分を有する第2一次巻線パターンと、を含み、
前記複数の二次巻線パターンは、前記第1基板と前記第2基板との間の第3基板に形成され且つ前記第1一次巻線パターンと前記第2一次巻線パターンとの間に挟まれた第1二次巻線パターンと、前記第2基板に対して前記第3基板とは反対側にある第4基板に形成され且つ平面視で前記第1二次巻線パターンと重複する部分を有する第2二次巻線パターンと、を含み、
前記第1一次巻線パターンの出力端は、前記第1二次巻線パターンと導電的に接続されずに前記第1二次巻線パターンを貫通する第1ブラインドビアによって、前記第2一次巻線パターンの入力端と導電的に接続され、
前記第1二次巻線パターンの入力端は、前記複数の一次巻線パターンを貫通せずに前記複数の二次巻線パターンを貫通する第1貫通ビアによって、前記第2二次巻線パターンの入力端と導電的に接続され、
前記第1二次巻線パターンの出力端は、前記複数の一次巻線パターンを貫通せずに前記複数の二次巻線パターンを貫通する第2貫通ビアによって、前記第2二次巻線パターンの出力端と導電的に接続された、トランスを提供する。
本開示によれば、巻線パターン間での電流のアンバランスを抑制できる。
本開示に係るトランスの一構成例を示す斜視図である。 第1の実施形態のトランスの巻線構成を示す結線図である。 第1の実施形態のトランスの構成を示す断面図である。 第1の実施形態のトランスの巻線パターン構成を示す分解上面図である。 第2の実施形態のトランスの巻線構成を示す結線図である。 第2の実施形態のトランスの構成を示す断面図である。 第2の実施形態のトランスの巻線パターン構成を示す分解上面図である。 第3の実施形態のトランスの巻線構成を示す結線図である。 第3の実施形態のトランスの構成を示す断面図である。 第3の実施形態のトランスの巻線パターン構成を示す分解上面図である。 一比較形態のトランスの巻線構成を示す結線図である。 一比較形態のトランスの構成を示す断面図である。 一比較形態のトランスの巻線パターン構成を示す分解上面図である。 巻線パターン間での電流のアンバランスのシミュレーション結果の一例を示す図である。 巻線パターンの一例を示す図である。
以下、本開示に係るトランスについて図面を参照して説明する。なお、各図面において、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向を、それぞれ、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向と称する。X軸方向とY軸方向とZ軸方向は、互いに直交する。XY平面、YZ平面、ZX平面は、それぞれ、X軸方向及びY軸方向に平行な平面、Y軸方向及びZ軸方向に平行な平面、Z軸方向及びX軸方向に平行な平面を表す。
図1は、本開示に係るトランスの一構成例を示す斜視図である。図1に示されるトランス100は、一次巻線と二次巻線とを積層基板10に形成される複数の巻線パターンで構成し、積層基板10を磁性体のコア20で挟み込む構造を有する高周波トランスである。
積層基板10は、複数枚(図1の場合、8枚)の基板L1~L8が積み重なる多層基板である。第1層から第8層までの複数の基板L1~L8には、一次巻線を形成する一次巻線パターンを備える複数の基板と、二次巻線を形成する二次巻線パターンを備える複数の基板とが含まれている。第1層の基板L1には、複数の一次巻線パターン及び複数の二次巻線パターンのうちで最も上層に位置する巻線パターンが形成されている。第8層の基板L8には、複数の一次巻線パターン及び複数の二次巻線パターンのうちで最も下層に位置する巻線パターンが形成されている。
なお、一次巻線パターンが形成される表面は、基板の上面、基板の下面、又はその両面でもよい。二次巻線パターンが形成される表面も、基板の上面、基板の下面、又はその両面でもよい。
基板L1~L8は、相互に接着性の絶縁樹脂等により接着されている。また、積層基板10には、コア20の中央部に形成されるコア脚23が貫通する孔10aが形成されている。コア20は、例えば、フェライトコアである。
トランス100は、一次巻線の一端に接続される第1の一次側端子P1と、一次巻線の他端に接続される第2の一次側端子P2と、二次巻線の一端に接続される第1の二次側端子S1と、二次巻線の他端に接続される第2の二次側端子S2とを備える。図1には、第1の一次側端子P1と第1の二次側端子S1が最上層の基板L1の上面に位置し、第2の一次側端子P2と第2の二次側端子S2が最下層の基板L8の下面に位置する形態が例示されている。基板L1の上面は、積層基板10の上面に相当し、基板L8の下面は、積層基板10の下面に相当する。
第1の一次側端子P1及び第2の一次側端子P2は、第2の二次側端子S1及び第2の二次側端子S2が位置する側とはコア20を挟んでY軸方向で反対側に位置する。各端子をこのような位置関係で配置することで、一対の一次側端子P1,P2の少なくとも一方に接続されるトランジスタ等の部品と、一対の二次側端子S1,S2の少なくとも一方に接続されるダイオード等の部品とを、Y軸方向に互いに離すことができる。したがって、一次側の部品と二次側の部品との間で生じる磁気的な干渉を抑制することができる。
さらに、第1の一次側端子P1は、最上層の基板L1に設けられ、第2の一次側端子P2は、最下層の基板L8に設けられている。両端子をこのような位置関係で配置することで、第1の一次側端子P1に外部接続される第1の一次側配線と、第2の一次側端子P2に外部接続される第2の一次側配線とを、Z軸方向に互いに離すことができる。また、両端子をこのような位置関係で配置し、且つ、両端子の間に構成される一次巻線の軸方向がZ軸方向に平行になるように複数の一次巻線パターンをZ軸方向に積層することで、XY平面に平行な方向の寸法が抑えられ、積層基板10の小型化が可能となる。また、複数の一次巻線パターンは、それぞれ、X軸方向に延びるパターン部分と、Y軸方向に延びるパターン部分とを有する。X軸方向に延びるパターン部分がZ軸方向での平面視で互いに重複し、且つ、Y軸方向に延びるパターン部分がZ軸方向での平面視で互いに重複するように、複数の一次巻線パターンを積層することで、各層の漏れインダクタンスのアンバランスが抑制される。積層基板10のZ軸方向での平面視において、複数の一次巻線パターンは、それぞれに流れる電流の方向が一致するように(後述の図4等に示す矢印参照)、Z軸方向に積層されている。
同様に、第1の二次側端子S1は、最上層の基板L1に設けられ、第2の二次側端子S2は、最下層の基板L8に設けられている。両端子をこのような位置関係で配置することで、第1の二次側端子S1に外部接続される第1の二次側配線と、第2の二次側端子S2に外部接続される第2の二次側配線とを、Z軸方向に互いに離すことができる。また、両端子をこのような位置関係で配置し、且つ、両端子の間に構成される二次巻線の軸方向がZ軸方向に平行になるように複数の二次巻線パターンをZ軸方向に積層することで、XY平面に平行な方向の寸法が抑えられ、積層基板10の小型化が可能となる。また、複数の二次巻線パターンは、それぞれ、X軸方向に延びるパターン部分と、Y軸方向に延びるパターン部分とを有する。X軸方向に延びるパターン部分がZ軸方向での平面視で互いに重複し、且つ、Y軸方向に延びるパターン部分がZ軸方向での平面視で互いに重複するように、複数の二次巻線パターンを積層することで、各層の漏れインダクタンスのアンバランスが抑制される。積層基板10のZ軸方向での平面視において、複数の二次巻線パターンは、それぞれに流れる電流の方向が一致するように(後述の図4等に示す矢印参照)、Z軸方向に積層されている。また、各基板の絶縁層の厚さを利用することで、複数の一次巻線パターンから構成される一次巻線と複数の二次巻線パターンから構成される二次巻線との間の絶縁距離を確保することができる。
次に、図2~4を参照して、第1の実施形態のトランス101について説明する。なお、トランス101の外観構造は、図1に示すトランス100と同一である。
図2は、第1の実施形態のトランス101の巻線構成を示す結線図である。トランス101は、コア20のコア脚23に巻き回される一次巻線を構成するように直列接続される複数の一次巻線パターンと、コア20のコア脚23に巻かれる二次巻線を構成するように並列接続される複数の二次巻線パターンとを備える。基板L2,L4,L5,L7のそれぞれに、一次巻線を形成する一次巻線パターンが形成され、基板L1,L3,L6,L8のそれぞれに、二次巻線を形成する二次巻線パターンが形成されている。
図3は、第1の実施形態のトランス101の構成を示す断面図である。トランス101は、一次巻線と二次巻線とを積層基板11に形成される複数の巻線パターンで構成し、積層基板11を磁性体のコア20で挟み込む構造を有する高周波トランスである。
コア20は、2つのE型コア21,22を組み合わせた構成を有する。コア20のコア脚23は、E型コア21の中央部に形成される柱部24とE型コア22の中央部に形成される柱部25とを対向するように組み合わせた構成を有する。コア脚23にギャップ26を設けることで、磁気飽和を防ぐことができる。
積層基板11は、複数枚(図3の場合、8枚)の基板L1~L8が積み重なる積層体である。基板L2,L4,L5,L7のそれぞれに、コア20のコア脚23の周りを囲むように形成される一次巻線パターンが形成されている。基板L1,L3,L6,L8のそれぞれに、コア20のコア脚23の周りを囲むように形成される二次巻線パターンが形成されている。
なお、図3及び後述の各断面図において、各基板に標示される記号は、巻線パターンに流れる電流の向きを示し、白丸の中に黒丸がある印は、紙面奥側から紙面手前側への電流方向を示し、白丸の中に×がある印は、紙面手前側から紙面奥側への電流方向を示す。
図4は、第1の実施形態のトランス101の巻線パターン構成を示す分解上面図である。基板L2,L4,L5,L7には、それぞれ、コア20のコア脚23を取り囲むように形成される一次巻線パターン32,34,35,37が形成されている。基板L1,L3,L6,L8には、それぞれ、コア20のコア脚23を取り囲むように形成される二次巻線パターン31,33,36,38が形成されている。
基板L1の上面に形成される第1の一次側端子P1は、基板L2に形成される一次巻線パターン32の入力端と、基板L1と基板L2との間に形成されるブラインドビア41によって導電的に接続されている。ブラインドビア41は、基板L1に形成される二次巻線パターン31と導電的に接続されていない。
基板L2に形成される一次巻線パターン32の出力端は、基板L4に形成される一次巻線パターン34の入力端と、基板L2と基板L3と基板L4との間に形成されるブラインドビア42によって導電的に接続されている。ブラインドビア42は、基板L3に形成される二次巻線パターン33と導電的に接続されていない。
基板L4に形成される一次巻線パターン34の出力端は、基板L5に形成される一次巻線パターン35の入力端と、基板L4と基板L5との間に形成されるブラインドビア43によって導電的に接続されている。
基板L5に形成される一次巻線パターン35の出力端は、基板L7に形成される一次巻線パターン37の入力端と、基板L5と基板L6と基板L7との間に形成されるブラインドビア44によって導電的に接続されている。ブラインドビア44は、基板L6に形成される二次巻線パターン36と導電的に接続されていない。
基板L7に形成される一次巻線パターン37の出力端は、基板L8の下面に形成される第2の一次側端子P2と、基板L7と基板L8との間に形成されるブラインドビア45によって導電的に接続されている。ブラインドビア45は、基板L8に形成される二次巻線パターン38と導電的に接続されていない。
このように、複数の一次巻線パターン32,34,35,37は、Z軸方向での平面視での位置が互いにずれるように形成されたブラインドビア41~45によって、コア20のコア脚23に巻き回される一次巻線を構成するように直列接続されている。図4の場合、コア20のコア脚23に巻き回される一次巻線の巻き数は、4である。
一方、基板L8の下面に形成される第2の二次側端子S2は、二次巻線パターン31,33,36,38のそれぞれの入力端と、基板L1~基板L8を貫通する貫通ビア51によって導電的に接続されている。基板L1の上面に形成される第1の二次側端子S1は、二次巻線パターン31,33,36,38のそれぞれの出力端と、基板L1~基板L8を貫通する貫通ビア52によって導電的に接続されている。貫通ビア51,52は、いずれも、一次巻線パターン32,34,35,37と導電的に接続されていない。
このように、複数の二次巻線パターン31,33,36,38は、Z軸方向に貫通するように形成された貫通ビア51,52によって、コア20のコア脚23に巻き回される二次巻線を構成するように並列接続されている。複数の二次巻線パターン31,33,36,38は、互いに並列接続されているので、図4の場合、コア20のコア脚23に巻き回される二次巻線の巻き数は、一次巻線の巻き数(=4)よりも少ない1である。つまり、巻き数比は、4:1になる。
したがって、このように構成されたトランス101の一次巻線と二次巻線は、コア20のコア脚23を介して磁気的に結合される。よって、一対の一次側端子P1,P2に一次電圧を印加することにより、一次電圧よりも低い二次電圧が、一対の二次側端子S1,S2から出力される。
また、二次側に誘起された電流は、互いに並列に接続される二次巻線パターン31,33,36,38に分流する。よって、同じ電流を一つの二次巻線パターンに流す場合に比べて、二次巻線パターン31,33,36,38の各々の配線幅を細くできるので、積層基板11やトランス101の小型化が可能となる。
また、第1の実施形態のトランス101では、複数の二次巻線パターン31,33,36,38のうち少なくとも一つの二次巻線パターンは、複数の一次巻線パターン32,34,35,37のうち少なくとも二つの一次巻線パターンの間に位置している。
具体的には、基板L3に形成される二次巻線パターン33は、基板L2,L4に形成される隣り合う二つの一次巻線パターン32,34の間に挟まれている。これにより、右ねじの法則から、一次巻線パターン32に流れる電流により発生する磁束と二次巻線パターン33に流れる電流に発生する磁束とが、基板L2と基板L3との間で強め合う。同様に、一次巻線パターン34に流れる電流により発生する磁束と二次巻線パターン33に流れる電流に発生する磁束とが、基板L4と基板L3との間で強め合う。
このように、二次巻線パターン33の両側の磁束が強め合った状態でバランスするので、層間の近接効果が緩和され、隣接する一次巻線パターン32,34から二次巻線パターン33への電流の引き寄せが緩和される。したがって、二次巻線パターン33の一方の側の磁束が弱め合い他方の側の磁束が強め合う場合に比べて、二次巻線パターン33に均等に電流が流れやすくなるので、巻線パターン間での電流のアンバランスを抑制することができる。
同様に、基板L6に形成される二次巻線パターン36は、基板L5,L7に形成される隣り合う二つの一次巻線パターン35,37の間に挟まれている。したがって、上述と同様に、二次巻線パターン36の一方の側の磁束が弱め合い他方の側の磁束が強め合う場合に比べて、二次巻線パターン36に均等に電流が流れやすくなるので、巻線パターン間での電流のアンバランスを抑制することができる。
また、第1の実施形態のトランス101では、複数の一次巻線パターン32,34,35,37のうち少なくとも一つの一次巻線パターンは、複数の二次巻線パターン31,33,36,38のうち隣り合う二次巻線パターンの間に位置している。
具体的には、基板L2に形成される一次巻線パターン32は、基板L1,L3に形成される隣り合う二つの二次巻線パターン31,33の間に挟まれている。これにより、右ねじの法則から、一次巻線パターン32に流れる電流により発生する磁束と二次巻線パターン31に流れる電流に発生する磁束とが、基板L1と基板L2との間で強め合う。同様に、一次巻線パターン32に流れる電流により発生する磁束と二次巻線パターン33に流れる電流に発生する磁束とが、基板L2と基板L3との間で強め合う。したがって、一次巻線パターン32の両側の磁束が強め合った状態でバランスするので、層間の近接効果が緩和され、隣接する二次巻線パターン31,33から一次巻線パターン32への電流の引き寄せが緩和される。したがって、一次巻線パターン32の一方の側の磁束が弱め合い他方の側の磁束が強め合う場合に比べて、一次巻線パターン32に均等に電流が流れやすくなるので、巻線パターン間での電流のアンバランスを抑制することができる。
同様に、基板L7に形成される一次巻線パターン37は、基板L6,L8に形成される隣り合う二つの二次巻線パターン36,38の間に挟まれている。したがって、上述と同様に、一次巻線パターン37の一方の側の磁束が弱め合い他方の側の磁束が強め合う場合に比べて、一次巻線パターン37に均等に電流が流れやすくなるので、巻線パターン間での電流のアンバランスを抑制することができる。
次に、図5~7を参照して、第2の実施形態のトランス102について説明する。なお、トランス102の外観構造は、図1に示すトランス100と同一である。また、上述の実施形態と同様の構成及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。
図5は、第2の実施形態のトランス102の巻線構成を示す結線図である。トランス102では、基板L1,L3,L5,L7のそれぞれに、一次巻線を形成する一次巻線パターンが形成され、基板L2,L4,L6,L8のそれぞれに、二次巻線を形成する二次巻線パターンが形成されている。
図6は、第2の実施形態のトランス102の構成を示す断面図である。トランス102は、一次巻線と二次巻線とを積層基板12に形成される複数の巻線パターンで構成し、積層基板12を磁性体のコア20で挟み込む構造を有する高周波トランスである。
積層基板12は、複数枚(図6の場合、8枚)の基板L1~L8が積み重なる積層体である。基板L1,L3,L5,L7のそれぞれに、コア20のコア脚23の周りを囲むように形成される一次巻線パターンが形成されている。基板L2,L4,L6,L8のそれぞれに、コア20のコア脚23の周りを囲むように形成される二次巻線パターンが形成されている。
図7は、第2の実施形態のトランス102の巻線パターン構成を示す分解上面図である。基板L1,L3,L5,L7には、それぞれ、コア20のコア脚23を取り囲むように形成される一次巻線パターン32,34,35,37が形成されている。基板L2,L4,L6,L8には、それぞれ、コア20のコア脚23を取り囲むように形成される二次巻線パターン31,33,36,38が形成されている。
基板L1の上面に形成される第1の一次側端子P1は、基板L1に形成される一次巻線パターン32の入力端と、導電的に接続されている。ブラインドビア41は、基板L2に形成される二次巻線パターン31と導電的に接続されていない。
基板L1に形成される一次巻線パターン32の出力端は、基板L3に形成される一次巻線パターン34の入力端と、基板L1と基板L2と基板L3との間に形成されるブラインドビア42によって導電的に接続されている。ブラインドビア42は、基板L2に形成される二次巻線パターン31と導電的に接続されていない。
基板L3に形成される一次巻線パターン34の出力端は、基板L5に形成される一次巻線パターン35の入力端と、基板L3と基板L4と基板L5との間に形成されるブラインドビア43によって導電的に接続されている。ブラインドビア43は、基板L4に形成される二次巻線パターン33と導電的に接続されていない。
基板L5に形成される一次巻線パターン35の出力端から、基板L8の下面に形成される第2の一次側端子P2までの接続経路は、第1の実施形態と同じなので、その説明を省略する。
第2の実施形態のトランス102では、基板L2に形成される二次巻線パターン31は、基板L1,L3に形成される隣り合う二つの一次巻線パターン32,34の間に挟まれている。基板L4に形成される二次巻線パターン33は、基板L3,L5に形成される隣り合う二つの一次巻線パターン34,35の間に挟まれている。基板L6に形成される二次巻線パターン36は、基板L5,L7に形成される隣り合う二つの一次巻線パターン35,37の間に挟まれている。したがって、上述と同様に、二次巻線パターン31,33,36に均等に電流が流れやすくなるので、巻線パターン間での電流のアンバランスを抑制することができる。
また、第2の実施形態のトランス102では、基板L3に形成される一次巻線パターン34は、基板L2,L4に形成される隣り合う二つの二次巻線パターン31,33の間に挟まれている。基板L5に形成される一次巻線パターン35は、基板L4,L6に形成される隣り合う二つの二次巻線パターン33,36の間に挟まれている。基板L7に形成される一次巻線パターン37は、基板L6,L8に形成される隣り合う二つの二次巻線パターン36,38の間に挟まれている。したがって、上述と同様に、一次巻線パターン34,35,37に均等に電流が流れやすくなるので、巻線パターン間での電流のアンバランスを抑制することができる。
次に、図8~10を参照して、第3の実施形態のトランス103について説明する。なお、トランス103の外観構造は、図1に示すトランス100と同一である。また、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。
図8は、第3の実施形態のトランス103の巻線構成を示す結線図である。トランス103では、基板L1,L3,L5,L7のそれぞれに、一次巻線を形成する一次巻線パターンが形成され、基板L2,L4,L6のそれぞれに、二次巻線を形成する二次巻線パターンが形成されている。つまり、第3の実施形態は、第2の実施形態に対して、L8が無い点で異なる。
図9は、第3の実施形態のトランス103の構成を示す断面図である。トランス103は、一次巻線と二次巻線とを積層基板13に形成される複数の巻線パターンで構成し、積層基板13を磁性体のコア20で挟み込む構造を有する高周波トランスである。積層基板13は、複数枚(図9の場合、7枚)の基板L1~L7が積み重なる積層体である。
図10は、第3の実施形態のトランス103の巻線パターン構成を示す分解上面図である。第2の一次側端子P2及び第2の二次側端子S2が、基板L7の下面に形成される点で、第2の実施形態と相違する。
次に、図11~13を参照して、本実施形態のトランスと比較するための一比較形態のトランス201について説明する。なお、トランス201の外観構造は、図1に示すトランス100と同一である。
図11は、一比較形態のトランス201の巻線構成を示す結線図である。図12は、一比較形態のトランス201の構成を示す断面図である。図13は、一比較形態のトランス201の巻線パターン構成を示す分解上面図である。
トランス201では、基板L3,L4,L5,L6のそれぞれに、一次巻線を形成する一次巻線パターンが形成され、基板L1,L2,L7,L8のそれぞれに、二次巻線を形成する二次巻線パターンが形成されている。つまり、トランス201は、直列に接続される複数の一次巻線パターンが積層基板111の内層に集中する構成を有する。
図14は、巻線パターン間での電流のアンバランスのシミュレーション結果の一例を示す図である。図14に示されるように、一比較形態のトランス201は、二次巻線の4層分の電流のほぼ100%が、第2層の基板L2と第7層の基板L7とに集中している。これは、基板L2の二次巻線パターン33と基板L3の一次巻線パターン32との間で磁束が強め合い、基板L2の二次巻線パターン33と基板L1の二次巻線パターン31との間で磁束が弱め合うからである。つまり、近接効果により、隣接する一次巻線パターン32から二次巻線パターン33へ電流が多く引き寄せられるからである。このことにより、基板L2の二次巻線パターン33に電流が集中し、損失を大きくしている。
これに対し、電流集中を分散させるため、第1の実施形態のトランス101と第2の実施形態のトランス102は、いずれも、少なくとも一つの二次巻線パターンを少なくとも二つの1次巻線パターンで挟み込む構成を有している。これにより、近接効果が緩和され、図14に示されるように、電流のアンバランスが改善されている。また、電流のアンバランスの改善により、損失は低減し、二次巻線の銅損は、一比較形態のトランス201に比べて減少している。
以上、トランスを実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、各基板に形成される巻線パターンは、例えば図4等においては、中心のコア脚23を取り囲むよう1回巻きされた導電体層で示されている。しかしながら、例えば図15に示されるように、一次巻線パターンと二次巻線パターンのどちらでも、所要回数巻き回して形成することができる。
また、積層基板を構成する基板の枚数は、上述の実施形態の場合に限られず、他の枚数でもよい。
10,11,12,13,111 積層基板
20 コア
23 コア脚
32,34,35,37 一次巻線パターン
31,33,36,38 二次巻線パターン
100,101,102,103,201 トランス
L1~L8 基板
P1 第1の一次側端子
P2 第2の一次側端子
S1 第1の二次側端子
S2 第2の二次側端子

Claims (5)

  1. コアと、
    前記コアに巻き回される一次巻線を構成するように直列接続される複数の一次巻線パターンと、前記コアに巻き回される二次巻線を構成するように並列接続される複数の二次巻線パターンとが積層する積層基板とを備え、
    前記複数の一次巻線パターンは、第1基板に形成された第1一次巻線パターンと、第2基板に形成され且つ平面視で前記第1一次巻線パターンと重複する部分を有する第2一次巻線パターンと、を含み、
    前記複数の二次巻線パターンは、前記第1基板と前記第2基板との間の第3基板に形成され且つ前記第1一次巻線パターンと前記第2一次巻線パターンとの間に挟まれた第1二次巻線パターンと、前記第2基板に対して前記第3基板とは反対側にある第4基板に形成され且つ平面視で前記第1二次巻線パターンと重複する部分を有する第2二次巻線パターンと、を含み、
    前記第1一次巻線パターンの出力端は、前記第1二次巻線パターンと導電的に接続されずに前記第1二次巻線パターンを貫通する第1ブラインドビアによって、前記第2一次巻線パターンの入力端と導電的に接続され、
    前記第1二次巻線パターンの入力端は、前記複数の一次巻線パターンを貫通せずに前記複数の二次巻線パターンを貫通する第1貫通ビアによって、前記第2二次巻線パターンの入力端と導電的に接続され、
    前記第1二次巻線パターンの出力端は、前記複数の一次巻線パターンを貫通せずに前記複数の二次巻線パターンを貫通する第2貫通ビアによって、前記第2二次巻線パターンの出力端と導電的に接続された、トランス。
  2. 前記複数の一次巻線パターンは、前記第4基板に対して前記第2基板とは反対側にある第5基板に形成され且つ平面視前記第2一次巻線パターンと重複する部分を有する第3一次巻線パターンを含み、
    前記第2一次巻線パターンの出力端は、前記第2二次巻線パターンと導電的に接続されずに前記第2二次巻線パターンを貫通する第2ブラインドビアによって、前記第3一次巻線パターンの入力端と導電的に接続された、請求項1に記載のトランス。
  3. 前記複数の二次巻線パターンは、前記コアに巻かれる二次巻線を前記一次巻線よりも少ない巻き数で構成するように並列接続される、請求項1又は2に記載のトランス。
  4. 前記一次巻線の一端に接続される第1の一次側端子及び前記一次巻線の他端に接続される第2の一次側端子は、前記二次巻線の一端に接続される第1の二次側端子及び前記二次巻線の他端に接続される第2の二次側端子が位置する側とは前記コアを挟んで反対側に位置する、請求項1から3のいずれか一項に記載のトランス。
  5. 前記第1の一次側端子及び前記第1の二次側端子は、前記複数の一次巻線パターン及び前記複数の二次巻線パターンのうちで最も上層に位置する巻線パターンが形成される基板に位置し、
    前記第2の一次側端子及び前記第2の二次側端子は、前記複数の一次巻線パターン及び前記複数の二次巻線パターンのうちで最も下層に位置する巻線パターンが形成される基板に位置する、請求項に記載のトランス。
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