JP7146553B2 - 薬液注入装置 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

本発明は、地中に形成されたボーリング孔内に挿入したスリーブパイプを介して地中にセメントミルク等の薬液を浸透させるために用いられる薬液注入装置に係り、より詳しくは、スリーブパイプ内に閉塞空間を形成し、この閉塞空間内に薬液を放出して地盤改良を行う薬液注入装置において、閉塞空間の下方が高圧になることを防止可能とした薬液注入装置に関する。
周知のように、ダム建設や巨大構造物の建築の際には、地盤を改良して強化する必要があるが、その方法として従来から、地中に形成されたボーリング孔やそこに挿入されたスリーブパイプ内にセメントミルク等の薬液を放出しながら、この薬液を、ボーリング孔側壁のクラック等を介して地中に圧入しつつ地盤に浸透させて、地盤を強化することが行われている。
そしてこのとき、従来から、ボーリング孔やそこに挿入されたスリーブパイプ内の特定空間をシールして閉塞空間を形成し、この閉塞空間内に薬液を注入する装置として、パッカーといわれる薬液注入装置が用いられている。
即ち、このパッカーは、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部が、長手方向に間隔をおいて上部及び下部の2か所に備えられており、この膨張部間には、薬液放出口が設けられている。
そして、このパッカーを用いて地盤改良を行う場合には、パッカーを、ボーリング孔に挿入されたスリーブパイプ内に挿入して所定深度まで下げ、その状態でエアー等の圧力流体により膨張部を膨張させ、それによりスリーブパイプ内における膨張させた膨張部間をシールして閉塞空間を形成する。そして、その状態で薬液放出口よりスリーブパイプ内に薬液を高圧で放出していき、閉塞空間内に薬液を充満させ、その後に更に高圧力により薬液の注入を行う。そうすると、スリーブパイプに形成した注入孔を介して、地中に薬液を注入しながら浸透させることができ、それにより、地盤改良を行なうことが可能となる。
そして、地中への薬液の注入が終了した後は、エアーを抜いて膨張部の膨張を解除して、パッカーを一定の距離だけ上に上げ、その位置で再び、上記と同様の方法により地盤にセメントミルク等の薬液を注入する。これにより、軟弱地盤においても地盤改良を行うことが可能となる。
ところで、前述したように、パッカーを用いて地盤への薬液の注入を行う場合には、スリーブパイプ内において膨張部を膨張させて閉塞空間を形成した後に、この閉塞空間内に薬液を充満させ、その後に更に薬液の注入を行うことによりスリーブパイプに形成した円孔及び逆止弁より薬液を放出することにより行うが、地中へ薬液を浸透させるためには薬液の注入を高圧力で行う必要があるため、この薬液放出に際して、パッカーの下部に配置した膨張部から閉塞空間の下側に薬液が漏れてしまうことがある。
そうすると、スリーブパイプ内における閉塞空間の下側では次第に圧力が上昇していき、その結果、この圧力の影響によりパッカーが上に押し上げられてしまい、正確な箇所への薬液注入が困難になってしまうという問題点が発生する。
また、前述したように、薬液の注入が終了した後は、膨張部の膨張を解除させてパッカーの位置を一定距離だけ上昇させ、その後に再び所定位置において薬液の注入を行うが、下部の膨張部の下側の圧力が高くなっている場合は、膨張部の膨張を解除すると、同時にパッカーが圧力に押されて急上昇してしまうことがある。そしてこの場合は、パッカーにエアーや薬液を供給している薬液供給ホースや、膨張部を膨張させるためのエアー等の圧力流体を供給しているエアーホースが座屈して再使用不可能になってしまうという問題点が発生する。
この点、過去において、内部に圧力調整用チューブを備え、この圧力調整用チューブによって、閉塞空間の下方の圧力を下げることを可能にしたパッカーが提案されているが、このパッカーでは、圧力調整用チューブの上端部をパッカーの上端部近傍に固着しており、高圧力のエアーをスリーブパイプ内に放出することとしているため、スリーブパイプ内の圧力を下げることはできず、更に、上部の膨張部の上方が高圧力になり、それにより、パッカーが下に押し下げられてしまうおそれが考えられる。
実用新案登録第3065152号公報 特開2009-2044号公報 特開2009-2043号公報 特開2006-28943号公報
そこで、本発明は、パッカーを用いた地盤改良において、スリーブパイプ内の圧力の上昇を押さえることで、パッカーの位置を安定させて、正確な箇所への薬液注入を可能にするとともに、薬液供給ホースやエアーホースの座屈を防止可能な薬液注入装置を提供することを課題としている。
本発明の薬液注入装置は、
ヘッドと、
ヘッドの下側に連結された、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部を有する上部パッカー部と、
上部パッカーの下側に連結された、薬液を放出するための薬液放出口を備えたノズル部と、
ノズル部の下側に連結された、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部を有する下部パッカー部と、を具備するとともに、
上端がヘッドに開口を有し、下端は前記薬液放出口に通じた薬液搬送路と、
上端がヘッドに開口を有し、下端は下部パッカー部の膨張部の内周側に至るとともに、上部パッカー部の膨張部の内周側及び下部パッカー部の膨張部の内周側に通じた圧力流体搬送路と、を具備するパッカーと、
前記ヘッドの上側に連結された、前記薬液搬送路に薬液を供給する薬液供給ホースと、を具備した薬液注入装置において、
前記薬液供給ホースの上端から前記パッカーの下端までを長手方向に沿って貫通し、上端が薬液供給ホースの上端から上方に突出し、下端はパッカーの下端から下方に突出したエアー放出用チューブを内部に収容し
前記薬液供給ホースは、前記ヘッドに連結される連結部と、薬液ポンプから供給される薬液を受け入れるための受入口を有する受入部を有するとともに、前記受入口を前記受入部の側方側に形成した、ことを特徴としている。
本発明の薬液注入装置では、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部を有する上部パッカー部がヘッドの下側に連結され、上部パッカーの下側には、薬液を放出するための薬液放出口を備えたノズル部が連結され、ノズル部の下側には、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部を有した下部パッカー部が連結されるとともに、上端がヘッドに開口を有し下端は薬液放出口に通じた薬液搬送路と、上端がヘッドに開口を有し下端は下部パッカー部の膨張部の内周側に至るとともに上部パッカー部の膨張部の内周側及び下部パッカー部の膨張部の内周側に通じた圧力流体搬送路を具備するパッカーと、このパッカーのヘッドの上側に連結されて薬液搬送路に薬液を供給する薬液供給ホースと、を具備した薬液注入装置において、薬液供給ホースの上端からパッカーの下端までを長手方向に沿って貫通し、上端が薬液供給ホースの上端から上方に突出し、下端はパッカーの下端から下方に突出したエアー放出用チューブが内部に収容されている。
そのために、エアー放出用チューブによって、閉塞空間の下側の高圧のエアーを放出することができるので、下部の膨張部の高圧力の空気等により、パッカーが押し上げられたり、膨張部の膨張を解除する際にパッカーが急上昇してエアーホースや薬液ホースが座屈したりすることを防止することができる。
また、本発明では、エアー放出用チューブを、パッカーに薬液を供給する薬液供給ホースの上端から上方に突出しており、これにより、閉塞空間の下側の高圧のエアーをスリーブパイプの外側に放出することができるため、高圧のエアーの影響でパッカーが押し下げられてしまうことも防止でき、パッカーの位置を安定させて、正確な箇所への薬液注入を行うことが可能である。
本発明の薬液注入装置の実施例におけるパッカーを説明するための図であり、長手方向に沿った構造の一部を示している。 本発明の薬液注入装置の実施例におけるパッカーを説明するための図であり、長手方向に沿った構造の一部を示している。 本発明の薬液注入装置の実施例における薬液供給ホースを説明するための図である。
本発明の薬液注入装置は、スリーブパイプ内に薬液を放出することで地中に薬液を注入して浸透させるためのパッカーと、このパッカーの上部に連結され、パッカーに薬液を供給するために用いられる薬液供給ホースで構成されている。
そして、パッカーは、ヘッドを有しており、このヘッドの下側には上部パッカー部が連結されている。そして、この上部パッカー部は、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し、圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部を有している。
また、上部パッカーの下側には、薬液を放出するための薬液放出口を備えたノズル部が連結され、ノズル部の下側には下部パッカー部が連結されており、この下部パッカー部は、前述の上部パッカー部と同様に、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部を有している。
また、パッカーの内部には、ノズル部の薬液放出口に薬液を搬送するための薬液搬送路と、上部パッカー部及び下部パッカー部の膨張部の内周側に圧力流体を供給するための圧力流体搬送路が備えられている。
そして、薬液搬送路は、上端がヘッドに開口を有して、下端はノズル部の薬液放出口に通じている。また、圧力流体搬送路は、上端がヘッドに開口を有しており、下端は下部パッカー部の膨張部の内周側に至っており、更に、上部パッカー部の膨張部の内周側及び下部パッカー部の膨張部の内周側に通じている。
また、本発明の薬液注入装置は、エアー放出用チューブを有しており、このエアー放出用チューブは、薬液供給ホースの上端からパッカーの下端までを長手方向に沿って貫通しつつ薬液注入装置内に収容されており、上端は薬液供給ホースの上端から上方に突出し、下端はパッカーの下端から下方に突出している。
ここで、ヘッドは、ヘッドの端部に開口を有する薬液搬送路を有するヘッド本体と、このヘッド本体の下方に連結され、ヘッド本体の薬液搬送路に連続した薬液搬送路を有するマントルを具備した構成とし、ヘッドの下側に上部パッカー部を連結するに際しては、マントルが、上部パッカー部内を貫通して、マントルの薬液搬送路が薬液放出口に通じる形態で、ノズル部に連結されるようにするとよく、これにより、ヘッドの下側に上部パッカー部を連結することで、薬液搬送路を具備することが可能となる。
また、本発明において薬液供給ホースは、ヘッドに連結される連結部と、薬液ポンプから供給される薬液を受け入れるための受入口を有する受入部を有するとともに、受入口を受入部の側方側に形成しており、これにより、ヘッドへの連結が容易であるとともに、エアー放出用チューブの上端を容易に薬液供給ホースの上端から上方に突出させることが可能である。
更に、エアー放出用チューブは、上端を薬液供給ホースの上端から上方に突出しつつ薬液供給ホースを長手方向に沿って貫通するとともに、パッカー内においては、薬液搬送路を貫通し、更に、圧力流体搬送路を貫通して、下端をパッカーの下端から下方に突出させるとよく、これにより、下部パッカー部の下側の高圧力を、スリーブパイプの外側に放出することが可能である。
本発明の薬液注入装置の実施例について説明すると、本実施例の薬液注入装置は、地中に形成されたボーリング孔内に挿入したスリーブパイプ内に閉塞空間を形成し、この閉塞空間内に薬液を放出することで、地中に薬液を注入しつつ浸透させて地盤改良を行うためのパッカーと、このパッカーの上部に連結されて、パッカーに薬液を供給するために用いられる薬液供給ホースとで構成されている。
まず、本実施例におけるパッカーについて図面を参照して説明すると、図1及び図2は本実施例におけるパッカーの構造を示した一部断面図である。そして、図1は上方部分を示し、図2は下方部分を示しており、図において2がパッカーである。また、図において22は、パッカーの上端に薬液供給ホースを連結するためのブッシングである。
そして、本実施例のパッカー2は、ヘッドの下側に上部パッカー部が連結され、上部パッカーの下側には、薬液を放出するための薬液放出口を備えたノズル部が連結されている。また、ノズル部の下側には中間ホース部が連結され、中間ホース部の下側には下部パッカー部が連結されている。そして、上部パッカー部と下部パッカーはそれぞれ、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し、圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部を有している。また、本実施例におけるパッカー2は、ノズル部の薬液放出口に薬液を搬送するための薬液搬送路と、上部パッカー部及び下部パッカー部の膨張部の内周側に圧力流体を供給するための圧力流体搬送路が備えられている。
即ち、図において3がヘッドであり、前記薬液供給ホース21は、ブッシング22を介してヘッド3の上部に連結されている。そして、本実施例において前記ヘッド3は、ヘッド本体4と、このヘッド本体4の下側に連結されたマントル5を有している。
即ち、図において4がヘッド本体であり、本実施例において前記ヘッド本体4は、変形な円柱形状としており、内部には、薬液搬送路6が形成されており、この薬液搬送路6は、上端がヘッド本体4の上端で開口しており、下端はヘッド本体4の下端で開口している。
次に、図において7は、圧力流体搬送路である。即ち、本実施例において前記ヘッド本体4は、中間部分にくびれ部8が形成されており、前記圧力流体搬送路7は、上端がくびれ部8で開口し、下端はヘッド本体4の下端で開口するようにして、前記薬液搬送路6とは別系統で、ヘッド本体4の内部に形成されている。
次に、図において5がマントルである。即ち、前述したように、本実施例において前記ヘッド本体4の下側にはマントル5が連結されている。そして、本実施例においてマントル5は、丸棒状とした外形をしている。
また、マントル5の内部には薬液搬送路6が形成されており、マントル5の内部に形成した薬液搬送路6は、ヘッド本体4に形成した薬液搬送路6に通じている。一方、マントル5の外径はヘッド本体4の外径よりも小さく、ヘッド本体4に形成した圧力流体搬送路7におけるヘッド本体4の下端側の開口は、マントル5の外周側に露出した構成となっており、ヘッド本体4に形成した圧力流体搬送路7の上端開口からエアー等の圧力媒体を供給すると、この圧力媒体はマントル5の外周に放出されることとしている。
次に、図において9は上部パッカー部である。即ち、本実施例において前記ヘッド3の下側には上部パッカー部9が連結されている。そして、前記上部パッカー部9は、円筒形状としており、前記マントル5が、上部パッカー部9の内壁との間に空間を有しつつ、上部パッカー部9の内部に挿設される配置で、前記ヘッド3の下側に上部パッカー部9が連結されている。
ここで、前記上部パッカー部9について説明すると、本実施例において前記上部パッカー9は、一対の略円筒状の金属製の支持部材10を有するとともに、この支持部材10は、略円筒形状の膨張部11で連結されている。即ち、前記膨張部11は、その両端部分が、前記支持部材10の対向する端部側に周設されており、これにより、膨張部11が前記一対の支持部材10を連結する形態で、上部パッカー部9が構成されている。
また、前記膨張部11は、スチール製の線材を内蔵したラバー製としており、内周側から流体圧力を受けることにより外周側に膨張し、前記圧力が解除されることで元の形状に復元可能としている。なお、図において12は、膨張部11の長手方向に向いた両端を前記支持部材10に固定するための固定金具である。
更に、前記支持部材10の内径は前記マントル5の外径よりも大きい径にしており、これにより、前述したように、前記マントル5の外周と上部パッカー部9の内壁との間には、空間が形成され、この空間は、圧力流体搬送路7とされている。即ち、この圧力流体搬送路7は、ヘッド本体4に形成した圧力流体搬送路7の下端側の開口に通じており、更に、膨張部11の内周側に通じており、ヘッド本体4を介してエアー等の圧力媒体を供給することで、膨張部11は、内周側から外周側に向けて流体圧力を受け、外周側に膨張することが可能となる。
次に、図において13がノズル部である。即ち、本実施例において前記パッカー2は、上部パッカー部9の下側に金属製のノズル部13が連結されており、このノズル部13の内部には、薬液搬送路6が形成されている。
そして、ノズル部13に形成した薬液搬送路6は、ノズル部13の上端及び側面で開口しており、側面の開口を薬液放出口14としている。
また、ノズル部13の上端部分は上部パッカー部9の内周側において、前記マントル5の下端部分と連結され、マントルに形成した薬液搬送路6とノズル部13に形成した薬液搬送路6は通じている。そして、ヘッド本体4に形成した薬液搬送路6、マントル5に形成した薬液搬送路6、及びノズル部13に形成した薬液搬送路6によってパッカー2の全体の薬液搬送路6が構成され、これにより本実施例のパッカー2は、上端が前記ヘッド3に開口を有し、下端は前記薬液放出口14に通じた薬液搬送路6を有している。そのため、ヘッド側の開口より薬液を供給することで、この薬液を薬液放出口14からパッカー2の外部のスリーブパイプ内に放出することが可能である。
更に、前記ノズル部13には、前記薬液搬送路6とは別系統で圧力媒体搬送路7が形成されており、この圧力媒体搬送路7は、前記ノズル部13の上端及び下端で開口としており、上端の開口は上部パッカー部9の内周側の圧力媒体搬送路7に通じている。
次に、図において15は中間ホース部である。即ち、前述したように、前記ノズル部13の下側には中間ホース部15が連結されており、この中間ホース部15は、一対の円筒状の金属製のホース支持部材16をラバー製のホース本体17で連通して構成されている。即ち、ホース支持部材16の上部側はノズル部13に連結されており、前記ホース本体17は、その両側部分が、前記一対のホース支持部材16の対向する側に周設されており、これにより、ホース本体17が一対のホース支持部材16を連結する形態で、ノズル部13に連結された中間ホース部15が構成されている。
また、中間ホース部15は中空の円筒形状としており、中空の部分は前記ノズル部13に形成した圧力媒体搬送路7に通じた圧力媒体搬送路7としている。更に、ホース本体17の長手方向に向いた両端部分は、固定金具12によってホース支持部材16に固定されている。なお、中間ホース部15は、ボーリング孔等に局部的な曲り部分が存在する場合に、その曲り部分に十分に対応してパッカー2を挿入するために機能するが、必ずしも必要なものではない。
次に、図において18は下部パッカー部である。即ち、本実施例において前記中間ホース部15の下側には下部パッカー部18が連結されている。そして、前記下部パッカー部18は、前述した上部パッカー部9と同様に、一対の略円筒状の金属製の支持部材10を有するとともに、この支持部材10は、略円筒形状の膨張部11で連結されている。即ち、前記膨張部11は、その両端部が、前記支持部材10の対向する端部側に周設されており、これにより、膨張部11が前記一対の支持部材10を連結する形態で、下部パッカー部18が構成されている。
また、前記膨張部11は、前述した上部パッカー部9と同様に、スチール製の線材を内蔵したラバー製としており、内周側から流体圧力を受けることにより外周側に膨張し、前記圧力が解除されることで元の形状に復元可能としている。なお、図において12は、膨張部11の長手方向に向いた両端を前記支持部材10に固定するための固定金具である。
そして、下部パッカー部18の内部は圧力流体搬送路7としており、この圧力流体搬送路7は、上端は前記中間ホース部15に形成した圧力媒体搬送路7に通じており、下端はプラグ19により閉鎖されている。そしてこれにより、ヘッド本体4に形成した圧力媒体搬送路7、マントル5の外周と上部パッカー部9の内壁との間に形成した圧力媒体搬送路7、ノズル部13に形成した圧力媒体搬送路7、中間ホース部15の内部の圧力媒体搬送路7、及び下部パッカー部18の内部の圧力流体搬送路7により、上端がヘッド3に開口を有し、下端は下部パッカー部18の膨張部11の内周側に至るとともに、上部パッカー部9の膨張部11の内周側及び下部パッカー部18の膨張部11の内周側に通じた圧力流体搬送路7が形成されている。従って、ヘッド本体4に形成した圧力媒体搬送路7の開口から高圧エアー等の圧力媒体を供給することで、上部パッカー部9の膨張部11及び下部パッカー部18の膨張部11は、内周側から外周側に向けて流体圧力を受け、外周側に膨張することが可能となる。
次に、前記薬液供給ホースについて説明すると、図3は本実施例における薬液供給ホースを説明するための一部断面図である。そして、図において21の部分が薬液供給ホースであり、23が薬液ホース本体である。また、図3において3は前記パッカーのヘッド、及び22は、薬液ホースをパッカー2に連結するためのブッシングである。
即ち、本実施例において薬液供給ホース21は、下端側に、ブッシング23を介して前記ヘッド3に連結される連結部24を有している。そして、前記ブッシング23及び連結部24は、薬液ホース本体23に通じた薬液搬送路6を内部に有しており、これにより、薬液ホース本体23とパッカー2の薬液搬送路6を連結可能にしている。
次に、前記薬液供給ホース21の先端には、薬液を受け入れて薬液ホース本体23に送り込むための受入部が装着されている。即ち、図において25が受入部であり、この受入部25は、下端部分は薬液供給ホース21が連結される開口を有しており、先端は閉鎖されている。そして、側面に、薬液ポンプから供給される薬液を受け入れるための受入口26が形成されており、この受入口26には、薬液ポンプに連結された薬液ホース(図示せず)が連結される。
次に、図1、2、3において27は、スリーブパイプ内における下部パッカー部18の下方側の高圧力を逃がすためのエアー放出用チューブである。即ち、前述したように、薬液注入の工程では、膨張部を膨張させてスリーブパイプ内に形成した閉塞空間内に高圧力により薬液の放出を行うと、下部の膨張部から下側に薬液が漏れてしまうことがあり、この場合は、スリーブパイプ内における閉塞空間の下側では、次第に圧力が上昇していき、この圧力の影響によりパッカーが上に押し上げられてしまい、正確な箇所への薬液注入が困難になる場合がある。更に、下部の膨張部の下側の圧力が高くなっている場合に膨張部の膨張を解除すると、パッカーが圧力に押されて急上昇してしまい、薬液供給ホースやエアーホースが座屈してしまい再使用不可能になってしまう場合がある。そこで、本実施例の薬液注入装置1では、エアー放出用チューブを備えて、スリーブパイプ内の高圧のエアーをスリーブパイプの外に放出することとしている。
ここで、前記エアー放出用チューブ27について説明すると、本実施例において前記エアー放出用チューブ27は、薬液供給ホース21の全体、及びパッカー2の全体を長手方向に沿って貫通している。そして、その上端は、前記受入部25を貫通して受入部25の上部に突出している。またその下端は、前記下部パッカー部18の下端部を閉鎖しているプラグ19を貫通して、プラグ19の下側に突出している。
即ち、エアー放出用チューブ27は、前記薬液供給ホース21を長手方向に沿って貫通し、上端は薬液供給ホース21の上部に突出している。そして、パッカー2内においては、ノズル部13までは薬液搬送路6内に挿設され、その後は、ノズル部13を貫通し、中間ホース部15、及び下部パッカー部18の内周側の圧力媒体搬送路7内に挿設され、更にその後、下部パッカー部18の下端開口を閉鎖しているプラグ19を貫通し、プラグ19の下方に突出している。そしてこれにより、パッカー2の下側の高圧のエアーを、スリーブパイプの外側に放出することを可能にしている。
次に、このように構成される本実施例の薬液注入装置1の作用を説明すると、本実施例の薬液注入装置1で地中の地盤改良を行う場合には、シールグラウトを充填したボーリング孔内に挿入されたスリーブパイプ内において、薬液供給ホース21が連結されたパッカー2を、所定位置に配置する。
そして、圧力媒体搬送路7に高圧のエアー等を送り込み、上部パッカー部9と下部パッカー部18のそれぞれの膨張部11を外周側に膨張させ、パッカー2の位置を固定するとともに、上部パッカー部9と下部パッカー部18間に閉塞空間を形成する。
そしてその状態で、薬液供給ホース21を介して、パッカー1の薬液搬送路6にセメントミルク等の地盤改良用の薬液を送り込み、この薬液を薬液放出口14からスリーブパイプ内に高圧力で放出して閉塞空間を薬液で充満し、更に薬液の放出を行い、スリーブパイプの円孔を介して、シールグラウト内に薬液を放出することで、シールグラウトを貫通して地中に注入して浸透させ、これにより、地盤改良を行う。
そして、このとき、本実施例の薬液注入装置1では、薬液供給ホース21の上端からパッカーの下端までを長手方向に沿って貫通し、上端が薬液供給ホース21の上端から上方に突出し、下端はパッカーの下端から下方に突出したエアー放出用チューブ27を内部に収容しているために、下部パッカー部18における膨張部11から下側に薬液が漏れてしまい、スリーブパイプ内における閉塞空間の下側の圧力が上昇した場合でも、この圧力をスリーブパイプの外側に放出することができるので、高圧力のエアー等を原因として、パッカーの位置ずれや、膨張部の膨張を解除した際のエアーホースや薬液ホースの座屈を有効に防止することが可能である。
本発明の薬液注入装置は、スリーブパイプ内に閉塞空間を形成してこの閉塞空間内に高圧で薬液を放出する薬液注入装置の全般に適用可能である。
1 薬液注入装置
2 パッカー
3 ヘッド
4 ヘッド本体
5 マントル
6 薬液搬送路
7 圧力流体搬送路
8 くびれ部分
9 上部パッカー部
10 支持部材
11 膨張部
12 固定金具
13 ノズル部
14 薬液放出口
15 中間ホース部
16 ホース支持部材
17 ホース本体
18 下部パッカー部
19 プラグ
21 薬液供給ホース
22 ブッシング
23 薬液ホース本体
24 連結部
25 受入部
26 受入口
27 エアー放出用チューブ

Claims (3)

  1. ヘッド(3)と、
    該ヘッド(3)の下側に連結された、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部(11)を有する上部パッカー部(9)と、
    該上部パッカー(9)の下側に連結された、薬液を放出するための薬液放出口(14)を備えたノズル部(13)と、
    該ノズル部(13)の下側に連結された、外周側に向けて流体圧力を受けることで外周側に膨張し圧力が解除されると元の形状に復元する膨張部(11)を有する下部パッカー部(18)と、を具備するとともに、
    上端が前記ヘッド(3)に開口を有し、下端は前記薬液放出口(14)に通じた薬液搬送路(6)と、
    上端がヘッド(3)に開口を有し、下端は下部パッカー部(18)の膨張部(11)の内周側に至るとともに、上部パッカー部(9)の膨張部(11)の内周側及び下部パッカー部(18)の膨張部(11)の内周側に通じた圧力流体搬送路(7)と、を具備するパッカー(2)と、
    前記ヘッド(3)の上側に連結された、前記薬液搬送路(6)に薬液を供給する薬液供給ホース(21)と、を具備した薬液注入装置において、
    前記薬液供給ホース(21)の上端から前記パッカー(2)の下端までを長手方向に沿って貫通し、上端が薬液供給ホース(21)の上端から上方に突出し、下端はパッカー(2)の下端から下方に突出したエアー放出用チューブ(27)を内部に収容し
    前記薬液供給ホース(21)は、前記ヘッド(3)に連結される連結部(24)と、薬液ポンプから供給される薬液を受け入れるための受入口(26)を有する受入部(25)を有するとともに、前記受入口(26)を前記受入部(25)の側方側に形成した、ことを特徴とする薬液注入装置。
  2. 前記ヘッド(3)は、ヘッド(3)の端部に開口を有する薬液搬送路(6)を有するヘッド本体(4)と、該ヘッド本体(4)の下方に連結された、前記ヘッド本体(4)に形成した薬液搬送路(6)に連続した薬液搬送路(6)を有するマントル(5)を具備し、マントル(5)が前記上部パッカー部(9)内を貫通して、マントル(5)に形成した薬液搬送路(6)が前記薬液放出口(14)に通じる形態で前記ノズル部(13)に連結されるように、前記ヘッド(3)の下側に上部パッカー部(9)が連結されたことを特徴とする請求項1に記載の薬液注入装置。
  3. 前記エアー放出用チューブ(27)は、
    前記薬液供給ホース(21)を長手方向に沿って貫通するとともに、
    前記パッカー(2)内においては、薬液搬送路(6)を貫通し、更に、下部パッカー部(18)の内周側を貫通して、下端がパッカー(2)の下端から下方に突出した、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の薬液注入装置。
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