JP2016008437A - 薬液注入管及び薬液注入工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数個所における薬液注入プロセスを短時間で行うことができ、結果的に地盤改良作業を効率的に完了させることのできる薬液注入管を提供すること。
【解決手段】薬液注入管100は、注入管本体10と、エア注入により注入外管の内壁を閉塞する2つのパッカーP1,P2と、2つのパッカーP1,P2にエアL3を注入し、第2パッカーP2の下流側へと延長されたエア流路13と、第1薬液L1を地盤へと注入するために2つのパッカーP1,P2間に配置された第1注入口1と、第1注入口1へと第1薬液L1を導く第1薬液流路11と、第2注入口2へと第2薬液L2を導くために第2パッカーP2の下流側へと延長された第2薬液流路12と、第2注入口2を有する延長注入管200を連結するために第2パッカーP2の下流側に配置された連結部3と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、地盤改良に用いられる薬液注入管及び薬液注入工法に関する。
従来より、地盤改良のための薬液注入工法として、二重管ダブルパッカー注入工法等がある。この、二重管ダブルパッカー注入工法は、例えば、特許文献1等に開示されるように、地盤を掘削して挿入孔を形成すると共に、この挿入孔に二重管(注入外管及び薬液注入管)を挿入し、この二重管から地盤に薬液を注入する工法である。二重管ダブルパッカー注入工法は、地盤に薬液を確実に注入させることができるため、多くの施工実績を残しており、また、現在でも広く利用されている。
この二重管ダブルパッカー注入工法では、挿入孔内に注入外管(マンシェットチューブともいう。)を挿入し、その注入外管内に薬液注入管を挿入する。薬液注入管で薬液を地盤に対して注入する際には、注入口の上下に配置されたパッカーを膨出させて注入外管内壁に密着させ、注入外管内に上下パッカーで閉塞された閉塞空間を作り出し、その閉塞空間内に注入口から高圧で薬液を噴出させる。
上下をパッカーで閉塞された閉塞空間内に噴出された薬液は、注入外管の噴出口から放射方向に外部へと噴出し、地盤へと浸透して地盤を改良する。薬液としては一次薬液としてのセメントベントナイトや二次薬液としての水ガラス系注入材等が使用され、これらを地盤に浸透させることにより、地盤の改良、すなわち一定の大きさの地盤の固化体の生成を行う。
特開平9−3868号公報
二重管ダブルパッカー注入工法において、従来の薬液注入管によれば、1箇所の注入口から薬液が地盤へと注入され、1回の処理工程において、1個の固化体の生成しかできない。したがって、これを挿入孔に沿って全体的な地盤改良を行うためには、所定間隔(例えば、数10cm間隔)ずつ位置をずらして薬液注入プロセスを行う必要がある。
つまり、1箇所における地盤改良において、上下パッカーを膨出させ、薬液を噴出させ、上下パッカーを収縮させ、薬液注入管を所定間隔(数10cm)だけずらし、再び上下パッカーを膨出させ、というように、多くの工程を数10cmずつずらしながら膨大な回数繰り返し行う必要がある。したがって、挿入孔に沿って全体的に地盤改良を完了させるのに、多くの工程と時間が費やされ、作業効率が高いとはいえない。
本発明が解決しようとする主たる課題は、複数個所における薬液注入プロセスを短時間で行うことができ、結果的に地盤改良作業を効率的に完了させることのできる薬液注入管及び薬液注入工法を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、以下の趣旨に基づく。
[趣旨1]
地盤に掘削された挿入孔内部に挿入された注入外管の内部に挿入され、地盤改良のための薬液を注入するための薬液注入管であって、
注入管本体と、
内部に膨出流体を注入すると前記注入管本体から周方向に膨出して前記注入外管の内壁を閉塞する第1パッカーと、
前記第1パッカーより下流側に配置され、内部に前記膨出流体を注入すると前記注入管本体から周方向に膨出して前記注入外管の内壁を閉塞する第2パッカーと、
前記第1パッカー及び前記第2パッカーに前記膨出流体を注入するために前記注入管本体内部に配置されて前記第2パッカーの下流側へと延長された流体移送管と、
第1薬液を前記地盤へと注入するために前記注入管本体の周面であって前記第1パッカーと前記第2パッカーとの間に配置された第1注入口と、
前記第1注入口へと前記第1薬液を導くために前記注入管本体内部に配置されて前記第1注入口に連通された第1薬液移送管と、
前記第1注入口と異なる第2注入口へと第2薬液を導くために前記注入管本体内部に配置されて前記第2パッカーの下流側へと延長された第2薬液移送管と、
前記第2注入口を有する延長注入管を連結するために前記第2パッカーの下流側に配置された連結部と、
を有する薬液注入管。
[趣旨2]
前記延長注入管が、
延長注入管本体と、
内部に前記膨出流体を注入すると前記延長注入管本体から周方向に膨出して前記注入外管の内壁を閉塞する第3パッカーと、
前記第3パッカーより下流側に配置され、内部に前記膨出流体を注入すると前記延長注入管本体から周方向に膨出して前記注入外管の内壁を閉塞する第4パッカーと、
前記第3パッカー及び前記第4パッカーに前記膨出流体を注入するために前記延長注入管本体内部に配置されて前記流体移送管に連通する延長流体移送管と、
前記第2薬液を前記地盤へと注入するために前記延長注入管本体の周面であって前記第3パッカーと前記第4パッカーとの間に配置された第2注入口と、
前記第2注入口へと前記第2薬液を導くために前記延長注入管本体内部に配置されて前記第2薬液移送管と前記第2注入口とに連通する延長第2薬液移送管と、
を有し、かつ、
当該延長注入管が、前記連結部に直接、又は、延長部材を介して連結された、趣旨1に記載の薬液注入管。
[趣旨3]
前記延長注入管が、前記延長部材を介して連結されている場合において、前記延長部材が長さ変更可能である、趣旨2に記載の薬液注入管。
[趣旨4]
前記注入管本体が、
前記流体移送管が前記第2薬液移送管の周囲を囲んで配置された状態から、前記第2薬液移送管が前記流体移送管の周囲を囲んで配置された状態へと、配置状態を変更する配置状態変更部を有する、趣旨1から趣旨3のうちいずれか1つに記載の薬液注入管。
[趣旨5]
趣旨2から趣旨4のうちいずれか1項に記載の薬液注入管を用いて地盤に薬液を注入する薬液注入工法であって、
前記流体移送管内及び前記延長流体移送管内に上流側から前記膨出流体を圧送し、前記第1パッカーと前記第2パッカーと前記第3パッカーと前記第4パッカーとを前記注入管本体から周方向に膨出させて前記注入外管の内壁を閉塞する工程と、
前記第1薬液移送管内に上流側から前記第1薬液を圧送し、前記第1注入口から前記地盤へと前記第1薬液を注入する工程と、
前記第2薬液移送管内及び前記延長第2薬液移送管内に上流側から前記第2薬液を圧送し、前記第2注入口から前記地盤へと前記第2薬液を注入する工程と、
を有する薬液注入工法。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、複数個所における薬液注入プロセスを短時間で行うことができ、結果的に地盤改良作業を効率的に完了させることができる。
実施形態1に係る薬液注入管の外観図である。 実施形態1に係る薬液注入管の内部構造の概略を示す概略構造図である。 実施形態2に係る薬液注入管の外観図である。 実施形態2に係る薬液注入管の内部構造の概略を示す概略構造図である。
[実施形態1]
以下、実施形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る薬液注入管100の外観図である。図1においては、正面図(管の長手方向にに直交して矢視したもの)及び左右側面図の3面図を示している。図2は、薬液注入管100の内部構造の概略を示す概略構造図である。この薬液注入管100は、複数の管部材が列状に連結されて長手方向に延びる1本の注入管本体10を構成し、その注入管本体10の周面には、間隔をあけて2つのパッカーP1,P2が配置され、その2つのパッカーP1,P2間に第1注入口1が配置されている。注入管本体10の先端(最下流部)近傍には、後述する延長注入管200(図3参照)を連結するための連結部3が配置されている。
この薬液注入管100は、地盤に掘削された挿入孔に図示しない注入外管が挿入された上で、その注入外管の内部に挿入されて使用される。薬液注入管100から外部へ放射状に噴出した地盤改良用の薬液が注入外管を経て地盤へと注入され、地盤内に一定の大きさの固化体を形成することによって地盤を改良する。
注入管本体10の根元部(上流部)4側が、図示しないエアポンプ(膨出流体供給装置)や薬液ポンプ(薬液供給装置)に接続され、エアポンプの作動により第1パッカーP1や第2パッカーP2が膨出し、薬液ポンプの作動により薬液が第1注入口1や第2注入口2から噴出するようになっている。また、注入管本体10の連結部3には、後述する延長注入管200が連結可能である。
第1パッカーP1は、樹脂又はゴム等の弾性部材で形成され、注入管本体10の長手方向における所定位置で全周に亘って配置されている。第1パッカーP1は、その内部に膨出流体L3を注入すると注入管本体10から主として周方向に風船のように膨出する膨出体である。第1パッカーP1は、注入管本体10内部を通るエア流路(流体移送管)13に連通しており、エア流路13を介して移送される膨出流体L3が第1パッカーP1内部に注入可能とされている。
膨出流体L3は、パッカーP1,P2を膨出させるための流体であり、本実施形態1では典型的にエア(空気)を膨出流体L3として使用するが、エアL3以外にも、水、その他の流体を利用することができる。パッカーP1,P2内へのエアL3の注入圧は、例えば1〜5MPaである。
第2パッカーP2は、第1パッカーP1と所定間隔を空けて注入管本体10の全周に亘って配置されたパッカーであり、その構成については、第1パッカーP1と略同様であるので詳細な説明を省略する。第2パッカーP2は、第1パッカーP1よりも下流側に配置されている。下流側とは、パッカーを膨出させる際にエア流路13内をエアL3が流れる方向に沿って(すなわち、薬液注入工程において薬液移送管内を薬液が流れる方向に沿って)下流側であることを意味し、連結部3により近い側が下流側である。第2パッカーP2もエア流路13に連通している。
第1注入口1は、第1薬液L1を地盤へと注入するために注入管本体10の周面であって第1パッカーP1と第2パッカーP2との間に配置されている。第1注入口1は、注入管本体10の周面に形成された開口であり、注入管本体10内部を通る第1薬液流路(第1薬液移送管)11に連通している。第1薬液流路11を圧送されてきた第1薬液L1は、第1注入口1を介して注入管本体10の外部、すなわち注入外管内へと噴出するようになっている。
第1薬液L1としては、例えば、地盤の粗詰めのための一次注入材としてセメントベントナイトが適用されてもよいし、地盤を構成する粒子間の浸透を目的とした二次注入材としての水ガラス系注入材が適用されてもよい。第1薬液L1の第1薬液流路11内での注入圧は、例えば0.1〜5MPaである。
連結部3は、後述する第2注入口2(図3参照)を有する延長注入管200を連結するための部分であり、注入管本体10の最下流部近傍に配置されている。連結部3は、延長注入管200との連結を確実とする構造であればよく、例えばネジ構造であってもよいし、クランプによる締結であってもよい。
図2に示すように、この薬液注入管100の管内部には、エア流路13、第1薬液流路11、第2薬液流路(第2薬液移送管)12が配置されている。エア流路13は、第1パッカーP1及び第2パッカーP2にエアL3を注入するための流路であって、第1パッカーP1及び第2パッカーP2と連通し、根元部4から第2パッカーP2の下流側へと延長されて連結部3まで至っている。エア流路13は、薬液注入管100に延長注入管200が連結された場合に、延長エア流路(延長流体移送管)21を介して第3パッカーP3及び第4パッカーP4と連通可能となっている。
第1薬液流路11は、第1注入口1へと第1薬液L1を導くための流路であって、根元部4から延長されて第1注入口1と連通している。第2薬液流路12は、第1注入口1と異なる第2注入口2へと第2薬液を導くための流路であって、根元部4から第2パッカーP2の下流側へと延長されて連結部3まで至っている。第2薬液流路12は、薬液注入管100に延長注入管200が連結された場合に、延長第2薬液流路(延長第2薬液移送管)23を介して第2注入口2と連通可能となっている。
注入管本体10は、流路変更部(配置状態変更部)40を有している。流路変更部40は、エア流路13が第2薬液流路12の周囲を囲んで配置された状態から、第2薬液流路12がエア流路13の周囲を囲んで配置された状態へと流路の配置状態を変更する部分である。流路変更部40よりも上流側では、エア流路13が外側で第2薬液流路12が内側の略同心円断面の二重管流路を形成して、エアL3が第2薬液L2の周囲を流れるように構成されている。流路変更部40よりも下流側では、第2薬液流路12が外側でエア流路13が内側の略同心円断面の二重管流路を形成して、第2薬液L2がエアL3の周囲を流れるように構成されている。
このように構成することで、薬液の方が膨出流体よりも外側を流れている従来の一般的な構造の薬液注入管を延長注入管200として利用することができる。また、第1パッカーP1及び第2パッカーP2においては、エア流路13をパッカーの近傍位置に配置することができ、エアL3をパッカーP1,P2に注入するのが容易となる。エア流路13からパッカーP1,P2に至る導入路を長く形成する必要がなく、又は、場合によっては導入路自体を不要とすることができ、構造を簡単なものにすることができる。
実施形態1に係る薬液注入管100によれば、連結部3を介して延長注入管200を連結することができる。そして、エア流路13を流れるエアL3及び第2薬液流路12を流れる第2薬液L2を延長注入管200にまで供給することができる。
[実施形態2]
実施形態2に係る薬液注入管100について図面を用いて説明する。なお、実施形態2において、実施形態1と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を省略する。実施形態2に係る薬液注入管100は、実施形態1に係る注入管本体10の連結部3に延長ホース(延長部材)30を介して延長注入管200が連結されて構成される。
図3は、実施形態2に係る薬液注入管100の外観図である。図4は、実施形態2に係る薬液注入管100の内部構造の概略を示す概略構造図である。延長注入管200は延長注入管本体20を有しており、その延長注入管本体20の周面には、間隔をあけて2つのパッカーP3,P4が配置され、その2つのパッカーP3,P4間に第2注入口2が配置されている。延長注入管本体20の根元部(上流部)24側が延長ホース30の先端部と連結され、注入管本体10の連結部3側が延長ホース30の根元部(上流部)と連結されて、実施形態2に係る薬液注入管100が構成される。
第3パッカーP3は、第1及び第2パッカーP1,P2と同様に樹脂又はゴム等の弾性部材で形成され、延長注入管本体20の長手方向における所定位置で全周に亘って配置されている。第3パッカーP3の構成については、第1パッカーP1と略同様である。第3パッカーP3は、延長注入管本体20内部を通る延長エア流路(延長流体移送管)21と連通しており、内部にエアL3が注入可能となっている。
第4パッカーP4は、第3パッカーP3と所定間隔を空けて延長注入管本体20の全周に亘って配置されたパッカーであり、その構成については、第2パッカーP2と略同様である。第4パッカーP4は、第3パッカーP3よりも下流側に配置されている。第4パッカーP4も延長エア流路21に連通している。
第2注入口2は、第2薬液L2を地盤へと注入するために延長注入管本体20の周面であって第3パッカーP3と第4パッカーP4との間に配置されている。第2注入口2は、延長注入管本体20の周面に形成された開口であり、延長注入管本体20内部を通る延長第2薬液流路(延長第2薬液移送管)23に連通している。延長第2薬液流路23を圧送されてきた第2薬液L2は、第2注入口2を介して延長注入管本体20の外部、すなわち注入外管内へと噴出するようになっている。
第2薬液L2としては、例えば、地盤の粗詰めのための一次注入材としてセメントベントナイトが適用されてもよいし、地盤を構成する粒子間の浸透を目的とした二次注入材としての水ガラス系注入材が適用されてもよい。第2薬液L2の延長第2薬液流路23内での注入圧は、例えば0.1〜5MPaである。第2薬液L2は、もちろん第1薬液L1と同じ薬液であってもよい。
延長ホース30は、注入管本体10と延長注入管本体20とを連結するためのホース部材であって、その長さが所定長さLとされている。この所定長さLを調整することにより、第1注入口1と第2注入口2との間隔(ピッチ)を調整することができる。延長ホース30の長さを調整する構成としては、延長ホース30が伸縮可能に構成されてその長さが変更可能とされていてもよいし、長さの異なる延長ホース30を複数準備して、適宜適切な長さの延長ホース30を使用してもよい。延長ホース30の長さを変更可能に構成すると、第1注入口1から地盤に注入される第1薬液L1による固化体の大きさや第2注入口2から地盤に注入される第2薬液L2による固化体の大きさに応じて、第1注入口1と第2注入口2との間隔を適切に調整することができる。
図4に示すように、この延長注入管本体20の管内部には、延長エア流路21、延長第2薬液流路23が配置されている。延長エア流路21は、第3パッカーP3及び第4パッカーP4にエアL3を注入するための流路であって、根元部24から延長されて第1パッカーP1及び第2パッカーP2と連通している。延長第2薬液流路23は、第2注入口2へと第2薬液L2を導くための流路であって、根元部24から延長されて第2注入口2と連通している。
延長ホース30内には、中継エア流路33と中継第2薬液流路32とが配置されている。中継エア流路33は、エア流路13と延長エア流路21とを接続し、エアL3を延長エア流路21まで到達させる。中継第2薬液流路32は、第2薬液流路12と延長第2薬液流路23とを接続し、第2薬液L2を延長第2薬液流路23まで到達させる。
なお、エアL3の方が第2薬液L2よりも外側を流れている構成から第2薬液L2の方がエアL3よりも外側を流れている構成に流路が変更される部分(流路変更部40)は、注入管本体10側に位置していても、延長ホース30内に位置していてもよい。延長注入管本体20の根元部24の位置で第2薬液L2の方がエアL3よりも外側を流れていればよい。
[薬液注入工法]
実施形態2に係る薬液注入管100を用いて地盤に薬液を注入する薬液注入工法について、説明する。
ケーシングロッドを打ち込みながら地盤に挿入孔を掘削し、そのケーシングロッド内にセメントベントナイト等の固化液を材料とするスリーブグラウトを充填する。ケーシングロッド内に注入外管(マンシェットチューブ)を挿入し、その後ケーシングロッドを引き抜く。
注入外管内に実施形態2に係る薬液注入管100を挿入する。エア流路13内及び延長エア流路21内に上流側からエアL3を圧送し、第1パッカーP1と第2パッカーP2と第3パッカーP3と第4パッカーP4とを注入管本体10から周方向に膨出させて注入外管の内壁を閉塞する(パッカー膨出工程)。
第1薬液流路11内に上流側から第1薬液L1を圧送し、第1注入口1から地盤へと第1薬液L1を注入する(第1薬液注入工程)。第1薬液L1は、第1パッカーP1及び第2パッカーP2で閉塞された注入外管内部に充満し、更なる圧送を受けて注入外管の適宜の位置に開口形成された噴出口から地盤へと放射状に噴出する。
第2薬液流路12内及び延長第2薬液流路23内に上流側から第2薬液L2を圧送し、第2注入口2から地盤へと第2薬液L2を注入する(第2薬液注入工程)。第2薬液L2は、第3パッカーP3及び第4パッカーP4で閉塞された注入外管内部に充満し、更なる圧送を受けて注入外管の適宜の位置に開口形成された噴出口から地盤へと放射状に噴出する。
この第1薬液注入工程と第2薬液注入工程とは同時に行ってもよい。それにより、作業時間の短縮に寄与する。また、第1薬液L1と第2薬液L2とが同じ薬液であってもよいことはすでに述べた通りである。
第1薬液注入工程と第2薬液注入工程とが終了すると、第1〜第4パッカーP1〜P4を収縮させる(パッカー収縮工程)。その後、薬液注入管100を所定距離移動させる(移動工程)。この所定距離は、第1注入口1と第2注入口2との間隔や、生成される固化体の大きさ等によって決定される。移動工程が完了したら、その位置で再びパッカー膨出工程、第1薬液注入工程、第2薬液注入工程が実行され、その後パッカー収縮工程、移動工程が実行される。薬液注入管100を移動させながら、これら工程を繰り返し、挿入孔に沿って全体的な地盤改良作業を進める。
この実施形態2に係る薬液注入管100によれば、2つの注入口を有し、各々から薬液を地盤に向けて注入することができるので、薬液注入工程の大幅な時間短縮を図ることができ、地盤改良の作業効率を高めることができる。
以上、実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である
例えば、上記実施形態2では、注入口が2つの薬液注入管について説明したが、もちろん、延長注入管が更に連結されて3つ以上の注入口を有する薬液注入管を構成してもよい。その場合において、第1、第2に加え、第3注入口に連通する新たに第3薬液移送管が必要となる。
1…第1注入口 2…第2注入口
3…連結部 4…根元部
10…注入管本体 11…第1薬液流路(第1薬液移送管)
12…第2薬液流路(第2薬液移送管) 13…エア流路(流体移送管)
20…延長注入管本体 21…延長エア流路(延長膨出流体移送管)
23…延長第2薬液流路(延長第2薬液移送管)
24…根元部 30…延長ホース(延長部材)
33…中継エア流路 32…中継第2薬液流路
40…流路変更部(配置状態変更部) 100…薬液注入管
200…延長注入管 L…所定長さ
L1…第1薬液 L2…第2薬液
L3…エア(膨出流体) P1…第1パッカー
P2…第2パッカー P3…第3パッカー
P4…第4パッカー

Claims (5)

  1. 地盤に掘削された挿入孔内部に挿入された注入外管の内部に挿入され、地盤改良のための薬液を注入するための薬液注入管であって、
    注入管本体と、
    内部に膨出流体を注入すると前記注入管本体から周方向に膨出して前記注入外管の内壁を閉塞する第1パッカーと、
    前記第1パッカーより下流側に配置され、内部に前記膨出流体を注入すると前記注入管本体から周方向に膨出して前記注入外管の内壁を閉塞する第2パッカーと、
    前記第1パッカー及び前記第2パッカーに前記膨出流体を注入するために前記注入管本体内部に配置されて前記第2パッカーの下流側へと延長された流体移送管と、
    第1薬液を前記地盤へと注入するために前記注入管本体の周面であって前記第1パッカーと前記第2パッカーとの間に配置された第1注入口と、
    前記第1注入口へと前記第1薬液を導くために前記注入管本体内部に配置されて前記第1注入口に連通された第1薬液移送管と、
    前記第1注入口と異なる第2注入口へと第2薬液を導くために前記注入管本体内部に配置されて前記第2パッカーの下流側へと延長された第2薬液移送管と、
    前記第2注入口を有する延長注入管を連結するために前記第2パッカーの下流側に配置された連結部と、
    を有する薬液注入管。
  2. 前記延長注入管が、
    延長注入管本体と、
    内部に前記膨出流体を注入すると前記延長注入管本体から周方向に膨出して前記注入外管の内壁を閉塞する第3パッカーと、
    前記第3パッカーより下流側に配置され、内部に前記膨出流体を注入すると前記延長注入管本体から周方向に膨出して前記注入外管の内壁を閉塞する第4パッカーと、
    前記第3パッカー及び前記第4パッカーに前記膨出流体を注入するために前記延長注入管本体内部に配置されて前記流体移送管に連通する延長流体移送管と、
    前記第2薬液を前記地盤へと注入するために前記延長注入管本体の周面であって前記第3パッカーと前記第4パッカーとの間に配置された第2注入口と、
    前記第2注入口へと前記第2薬液を導くために前記延長注入管本体内部に配置されて前記第2薬液移送管と前記第2注入口とに連通する延長第2薬液移送管と、
    を有し、かつ、
    当該延長注入管が、前記連結部に直接、又は、延長部材を介して連結された、請求項1に記載の薬液注入管。
  3. 前記延長注入管が、前記延長部材を介して連結されている場合において、前記延長部材が長さ変更可能である、請求項2に記載の薬液注入管。
  4. 前記注入管本体が、
    前記流体移送管が前記第2薬液移送管の周囲を囲んで配置された状態から、前記第2薬液移送管が前記流体移送管の周囲を囲んで配置された状態へと、配置状態を変更する配置状態変更部を有する、請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の薬液注入管。
  5. 請求項2から請求項4のうちいずれか1項に記載の薬液注入管を用いて地盤に薬液を注入する薬液注入工法であって、
    前記流体移送管内及び前記延長流体移送管内に上流側から前記膨出流体を圧送し、前記第1パッカーと前記第2パッカーと前記第3パッカーと前記第4パッカーとを前記注入管本体から周方向に膨出させて前記注入外管の内壁を閉塞する工程と、
    前記第1薬液移送管内に上流側から前記第1薬液を圧送し、前記第1注入口から前記地盤へと前記第1薬液を注入する工程と、
    前記第2薬液移送管内及び前記延長第2薬液移送管内に上流側から前記第2薬液を圧送し、前記第2注入口から前記地盤へと前記第2薬液を注入する工程と、
    を有する薬液注入工法。
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