JP7146311B1 - 塗装物、塗装物の製造方法及び塗料セット - Google Patents

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Abstract

塗膜形成温度100℃未満の塗装作業により、鏡面意匠及び膜物性に優れ、電波透過性に優れる塗装物を提供すること、そのような塗装物の製造方法を提供すること、及びそのような塗装物のための塗料セットを提供することを課題とする。解決手段として、(a)被塗物上に直接又は間接的に設けられた、下塗塗料により形成された下塗塗膜層、及び、(b)前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70.0%以上である金属含有塗膜層、を有し、下塗塗料が、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料である、塗装物を提供する。

Description

本発明は、鏡面意匠及び電波透過性を有する塗膜を有する塗装物、鏡面意匠及び電波透過性を有する塗装物の製造方法、及び鏡面意匠及び電波透過性を有する塗膜を形成するための塗料セットに関する。
商品力を高めるために、製品への塗装により、模様、色彩又はこれらの結合であって視覚を通じて美感を起こさせる意匠を付与することが行われている。消費者が求める意匠は、多種多様なものがあるが、近年、鏡と同様の質感をもった鏡面意匠により、商品の識別性を高めることが行われている。特に、自動車等の車両部品、電子機器・情報端末(スマートフォン、携帯電話等)の筐体、OA機器、家電製品、内装材等に鏡面意匠を付与することが行われている。
鏡面意匠を付与する手段としては、(i)めっき、(ii)蒸着加工(スパッタリング、イオンプレーティング等の物理的薄膜形成技術(PVD)や化学的薄膜形成技術(CVD))、(iii)銀鏡塗装が知られている。
しかし、(i)めっき及び(iii)銀鏡塗装による手段は、廃水処理等の点で環境負荷が高く、特別な設備が必要である。さらに、工程が多く製造効率やコストの点で不利であり、塗膜品質や耐久性が不安定で問題があった。(ii)蒸着加工による手段は、蒸着加工のための特別な設備が必要であり、設備が大掛かりとなり導入コストの点等で不利である。さらに、これらの手段は、鏡面意匠を付与する物品等の素材や形状等に制限がある。
特許文献1には、基材表面に設けられた下地層上に、ドライプロセスにより金属光沢を有する金属膜を形成し、その後に金属膜を加熱して微細クラックを形成して得られる電磁波透過用金属被膜を設けた装飾部材が記載されている。この装飾部材は、金属膜の形成をスパッタリング等のドライプロセスで行うことから、製造設備が大掛かりなものとなる。また、3次元形状の物品に対して、ドライプロセスにより金属膜を均一に設けることは困難である。
特許文献2には、必要に応じて下地層を形成した基材の上を活性化処理し、銀鏡メッキ液を構成する銀アンモニア水溶液と還元剤溶液とを、ダブルスプレーガン等によって活性化した基材上に同時に吹き付けて銀鏡皮膜を形成することで得られる、銀鏡皮膜形成品が記載されている。この銀鏡皮膜形成品は、銀鏡メッキ液を処理するための専用の廃水処理工程が必要であり、また、銀の耐久性の点で問題がある。
特許文献3には、金属メッキ面等が有する金属感外観をメッキ処理によらずに実現する積層塗膜を有する塗装物が記載されている。この塗装物は、被塗物上に、不透明の薄片状顔料と、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含む金属調塗料を塗布し、形成された金属調塗膜層の上に、クリヤ上塗り塗料を塗布することで形成される。この塗装物は、簡便な手段で金属感外観が形成されたものであるが、鏡面光沢の点で満足のいくものではなく、電波透過性を有していない。
このような点から、特別な設備が不要であり、既存の塗装設備を用いて鏡面意匠を形成できるめっき調塗料が開発されているが、鏡面意匠の点では満足のいくものではなかった。
また、銀鏡塗装時に必要な専用の排水設備を不要とし、塗料・塗装によりめっき同等の金属感であるミラー調意匠(鏡面意匠)を実現する塗料も知られている。しかし、この塗料の塗膜は、電波透過性を示さず、さらに、100℃で30分の乾燥工程が必要であるため、耐熱性が低い被塗物に適用することが困難であった。
近年、携帯電話・電子機器・情報端末の筐体、自動車部品(フロントグリル、バンパ等)等には、鏡面意匠とともに電波透過性が求められている。
例えば、携帯電話・電子機器・情報端末は、筐体内部に通信アンテナ等を有しており、電波透過性を有することが必要である。また、自動車のフロントグリルやバンパ近傍には、距離測定等の各種レーダー装置のアンテナが設置されており、電波透過性を有することが必要となっている。これらのアンテナが受信する電波は、ミリ波からマイクロ波へと周波数帯域がシフトしており、アンテナ周辺の電波透過性が、電波受信性能に大きな影響を与えている。
特開2018-154878号公報 特開2018-177311号公報 特開2004-8931号公報
本発明の解決しようとする課題は、鏡面意匠及び電波透過性に優れ、塗膜形成温度が低い塗膜を有する塗装物を提供すること、鏡面意匠及び電波透過性に優れ、塗膜形成温度が低い塗膜を有する塗装物の製造方法を提供すること、及び鏡面意匠及び電波透過性に優れ、塗膜形成温度が低い塗膜を有する塗装物を形成し得る塗料セットを提供することである。
発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、
(1)被塗物の上に直接又は間接的に設けられた下塗塗膜層、及び、下塗塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた蒸着インジウム薄膜フレーク含有塗膜層を有する塗装物、
(2)被塗物の上に直接又は間接的に下塗塗膜層を設ける工程、及び、下塗塗膜層の上に直接又は間接的に蒸着インジウム薄膜フレーク含有塗膜層を設ける工程を有する、塗装物の製造方法、
(3)硬化性下塗塗料、及び、蒸着インジウム薄膜フレーク含有塗料、を含む、塗料セット。
によって、上記課題の解決が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の塗装物、塗装物の製造方法及び塗料セットを提供するものである。
項1:(a)被塗物の上に直接又は間接的に設けられた、下塗塗料により形成された下塗塗膜層、及び、
(b)前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70.0%以上である金属含有塗膜層、を有し、
前記下塗塗料が、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料である、
ことを特徴とする塗装物。
項2:(c)前記金属含有塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた、2液型硬化性塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料により形成された上塗塗膜層、を更に有する、ことを特徴とする項1に記載の塗装物。
項3:(d)前記塗装物の24GHz帯及び78GHz帯における電波透過率がいずれも75%以上、及び/又は、
(e)前記塗装物の20°光沢値が150以上及び60°光沢値が170以上、の要件を満たす、ことを特徴とする項1又は2に記載の塗装物。
項4:(i)被塗物の上に直接又は間接的に、下塗塗料による下塗塗膜層を設ける工程、及び、
(ii)前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70%以上である金属含有塗膜層を設ける工程、を有し、
前記下塗塗料が、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料である、
ことを特徴とする塗装物の製造方法。
項5:少なくとも、
(I)下塗塗料、及び、
(II)蒸着インジウム薄膜フレークを、乾燥塗膜中の顔料重量濃度(PWC)が70%以上となる量で含む金属含有塗料、
から構成され、
前記下塗塗料が、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料である、
ことを特徴とする塗料セット。
本発明により、鏡面意匠及び電波透過性に優れ、塗膜形成温度が低い塗膜を有する塗装物、鏡面意匠及び電波透過性に優れ、塗膜形成温度が低い塗膜を有する塗装物の製造方法、及び鏡面意匠及び電波透過性に優れ、塗膜形成温度が低い塗膜を有する塗装物を形成し得る塗料セットが提供される。
本発明の塗装物は、大掛かりな設備が不要で汎用の塗装設備を用いて得ることができ、さらに、塗膜形成温度が低いことから、塗膜を形成する被塗物の素材や形状に制限されることがない。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含むものとして理解されるべきである。
本明細書において、特に断りがない場合、「部」は質量部を、「%」は質量%を表す。
[塗装物]
本発明の塗装物は、(a)被塗物上に直接又は間接的に設けられた、下塗塗料により形成された下塗塗膜層、及び、(b)前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70.0%以上である金属含有塗膜層、を有する塗装物である。ここで、下塗塗料は、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料である
本発明の塗装物は、(c)前記金属含有塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた、2液型硬化性塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料により形成された上塗塗膜層を有していてもよい。
本発明の塗装物は、(d)塗装物の24GHz帯及び79GHz帯における電波透過率がいずれも75%以上、及び/又は、(e)塗装物の20°光沢値が150以上及び60°光沢値が170以上、との要件を満たすことが好ましい。
<被塗物>
被塗物は、特に限定されず、任意の素材から形成された任意の形状の物品等を被塗物とすることができる。
被塗物の素材としては、特に限定されない。例えば、金属(鉄、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、銅、銀、金、ステンレス、真鍮、亜鉛メッキ鋼等の金属、合金、金属複合体等の1種以上)、プラスチック(アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン(AS)系樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)系樹脂、アクリロニトリル-スチレン-アクリレート(ASA)系樹脂、ポリアミド系樹脂、ハロゲン化ビニリデン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ハロゲン化ビニル系樹脂、脂肪酸ビニル系樹脂、シリコン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ビニルエーテル系樹脂等の樹脂、これらの1種以上を含む組成物、これらの1種以上から構成される複合体・積層体等の1種以上)、ガラス、セラミックス、木材、紙、繊維類(織布、不織布、編物、糸等)があげられる。また、これらの1種以上を含む組成物、これらの1種以上から構成される複合体・積層体等であってもよい。
被塗物の形状としては、特に限定されない。平面でも立体でもよく、例えば、板状、フィルム状、棒状、長尺状、3次元形状とすることができる。
被塗物となる物品等としては、特に限定されない。例えば、携帯電話、通信機器、情報端末、ゲーム機、家庭用電化製品等の各種機器の筐体や部品、バンパ、フロントグリル、照明器具等の車両部品、文房具、玩具、食品容器、建材、建築用構造部材、樹脂フィルム、樹脂成形体等があげられる。
本発明においては、携帯電話、通信機器、情報端末、ゲーム機、家庭用電化製品等の各種機器のプラスチック製の筐体、バンパやフロントグリル等のプラスチック製の車両部品、プラスチック製の玩具、建材、樹脂フィルム、樹脂成形体等を被塗物とすることが好ましい。
<下塗塗膜層>
下塗塗膜層は、被塗物上に直接又は間接的に設けられる塗膜層である。
被塗物上に間接的に設けられる場合、被塗物と下塗塗膜層の間には所望の層等、例えば、プライマー層、化成処理層、接着剤層、着色塗膜層、ラミネートフィルム層等の1種以上が設けられる。
下塗塗膜層は、被塗物全面に設けてもよく、被塗物表面の所望の部位に設けてもよい。
下塗塗膜層を形成するための下塗塗料は、塗装物が鏡面意匠及び電波透過性を有していれば特に限定されない。例えば、2液型硬化性塗料、1液型硬化性塗料、非硬化性塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料があげられる。これらのうち、特に、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料が好ましい。これらの下塗塗料は、必要に応じて、溶剤、可塑剤、密着性向上剤、シランカップリング剤、着色剤等を含んでいてもよい。
下塗塗膜層の厚さ(乾燥膜厚)は、特に限定されない。例えば1.0μm以上、好ましくは5.0μm以上、より好ましくは10.0μm以上であり、例えば30.0μm以下、好ましくは25.0μm以下、より好ましくは20.0μm以下とすることができる。厚さが1.0μm未満の場合、鏡面にムラが発生するおそれがあり、また、鏡面が白化するおそれがある。厚さが30.0μmを超える場合、鏡面に粒子感が発生するおそれがあり、鏡面が白化するおそれがあり、表面平滑性が悪化して鏡面意匠性が低下するおそれがあり、下塗塗膜層の形成に必要な下塗塗料の使用量が増え高コストとなるおそれがある。
(2液型硬化性塗料)
2液硬化塗料としては、塗装時に2液を混合することで塗膜を形成する塗料であれば特に制限されない。例えば、官能基を有する主剤と、主剤の官能基と反応して硬化する反応を起こすことができる硬化剤(架橋剤)とから構成される塗料があげられる。
主剤としては、例えば、活性水素を含む基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物、炭素-炭素不飽和二重結合を有する化合物等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。活性水素を含む基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、1級アミノ基、2級アミノ基、アミド基等があげられる。
このような主剤としては、例えば、ポリオール化合物、ポリカルボン酸化合物、エポキシ化合物、アルケニル基含有化合物等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
好ましくは1種以上のポリオール化合物であり、より好ましくはアクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリウレタンポリオールからなる群より選ばれる1種以上であり、さらに好ましくは1種以上のアクリルポリオールである。
また、好ましくは、メラミン化合物と反応し得る、ポリエステル系樹脂及び/又はアクリル系樹脂である。
主剤の重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば300以上、好ましくは500以上、より好ましくは1,000以上であり、例えば100,000以下、好ましくは70,000以下であり、より好ましくは50,000以下である。重量平均分子量が300未満の場合、下塗塗膜層の密着性が悪くなるおそれがある。重量平均分子量が100,000を超えると、下塗塗膜層の表面平滑性が悪くなるおそれがあり、鏡面意匠性が悪くなるおそれがある。
本発明においては、重量平均分子量が異なるものを2種以上混合したものを主剤として用いてもよい。
重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフで測定したクロマトグラムから標準ポリスチレンの分子量を基準にして算出することができる。ゲルパーミエーションクロマトグラフとしては、例えば、「HLC8120GPC」(東ソー社製)等を使用することができる。カラムとしては、例えば、「TSKgel G-4000HXL」、「TSKgel G-3000HXL」、「TSKgel G-2500HXL」、「TSKgel G-2000HXL」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)等を1本以上用いることができる。測定条件としては、例えば、移動相としてテトラヒドロフランを用い、測定温度を40℃、流速を1cc/分、検出器をRIとすることができる。
主剤としてポリオール化合物を用いる場合、その水酸基価は、例えば10mgKOH/g以上、好ましくは30mgKOH/g以上、より好ましくは50mgKOH/g以上とすることができ、例えば500mgKOH/g以下、好ましくは300mgKOH/g以下、より好ましくは200mgKOH/g以下とすることができる。水酸基価が50mgKOH/g未満であると、架橋密度が低くなるため鏡面意匠性が悪くなるおそれがある。水酸基価が500mgKOH/gを超えると、下塗塗膜層と金属含有塗膜層との接着性が悪くなるおそれがある。
主剤としてポリオール化合物を用いる場合、そのガラス転移温度は、例えば-40℃以上、好ましくは20℃以上とすることができ、例えば100℃以下、好ましくは80℃以下とすることができる。ガラス転移温度を-40℃以上とすることで、塗膜の表面平滑性を付与することができ、ガラス転移温度を100℃以下とすることで、必要な塗膜硬度を付与することができる。
硬化剤(架橋剤)としては、例えば、主剤が有する官能基と反応する基を有する化合物より選ばれる1種以上があげられる。主剤が有する官能基と反応する基としては、例えば、イソシアネート基、アミノ基、イミノ基、メチロール基、アルキルエーテル基、カルボキシル基、水酸基等があげられる。
本発明の硬化剤(架橋剤)としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、メラミン化合物、ポリアミン化合物、ポリカルボン酸化合物、ポリオール化合物等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。好ましくは1種以上のポリイソシアネート化合物、メラミン化合物、ポリアミン化合物からなる群より選ばれる1種以上であり、より好ましくはポリイソシアネート化合物の1種以上である。
ポリイソシアネート化合物は、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であって、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、それらのポリイソシアネートの誘導体等をあげることができる。
ポリイソシアネート化合物は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、1,2-ブチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、2,4,4-又は2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトヘキサン酸メチル(慣用名:リジンジイソシアネート)等の脂肪族ジイソシアネート;2,6-ジイソシアナトヘキサン酸2-イソシアナトエチル、1,6-ジイソシアナト-3-イソシアナトメチルヘキサン、1,4,8-トリイソシアナトオクタン、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、1,8-ジイソシアナト-4-イソシアナトメチルオクタン、1,3,6-トリイソシアナトヘキサン、2,5,7-トリメチル-1,8-ジイソシアナト-5-イソシアナトメチルオクタン等の脂肪族トリイソシアネート等をあげることができる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,3-シクロペンテンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート、3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(慣用名:イソホロンジイソシアネート)、4-メチル-1,3-シクロヘキシレンジイソシアネート(慣用名:水添TDI)、2-メチル-1,3-シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3-もしくは1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(慣用名:水添キシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物、メチレンビス(4,1-シクロヘキサンジイル)ジイソシアネート(慣用名:水添MDI)、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;1,3,5-トリイソシアナトシクロヘキサン、1,3,5-トリメチルイソシアナトシクロヘキサン、2-(3-イソシアナトプロピル)-2,5-ジ(イソシアナトメチル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、2-(3-イソシアナトプロピル)-2,6-ジ(イソシアナトメチル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3-(3-イソシアナトプロピル)-2,5-ジ(イソシアナトメチル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5-(2-イソシアナトエチル)-2-イソシアナトメチル-3-(3-イソシアナトプロピル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、6-(2-イソシアナトエチル)-2-イソシアナトメチル-3-(3-イソシアナトプロピル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5-(2-イソシアナトエチル)-2-イソシアナトメチル-2-(3-イソシアナトプロピル)-ビシクロ(2.2.1)-ヘプタン、6-(2-イソシアナトエチル)-2-イソシアナトメチル-2-(3-イソシアナトプロピル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン等の脂環族トリイソシアネート等をあげることができる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンビス(4,1-フェニレン)ジイソシアネート(慣用名:MDI)、1,3-もしくは1,4-キシリレンジイソシアネート又はその混合物、ω,ω’-ジイソシアナト-1,4-ジエチルベンゼン、1,3-又は1,4-ビス(1-イソシアナト-1-メチルエチル)ベンゼン(慣用名:テトラメチルキシリレンジイソシアネート)もしくはその混合物等の芳香脂肪族ジイソシアネート;1,3,5-トリイソシアナトメチルベンゼン等の芳香脂肪族トリイソシアネート等をあげることができる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート(慣用名:2,4-TDI)もしくは2,6-トリレンジイソシアネート(慣用名:2,6-TDI)もしくはその混合物、4,4'-トルイジンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、2,4,6-トリイソシアナトトルエン等の芳香族トリイソシアネート;4,4'-ジフェニルメタン-2,2',5,5'-テトライソシアネート等の芳香族テトライソシアネート等をあげることができる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリイソシアネートの誘導体としては、例えば、上記ポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、ウレトジオン、ウレトイミン、イソシアヌレート、オキサジアジントリオン、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)、クルードTDI等をあげることができる。
これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明においては、ヘキサメチレンジイソシアネート又はその誘導体、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)又はその誘導体、キシリレンジイソシアネート又はその誘導体からなる群より選ばれた1種以上が好ましい。その中でも特に、接着性、相溶性等の観点から、ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体が好ましい。
ポリイソシアネート化合物として、上記ポリイソシアネート又はその誘導体中のイソシアネート基と反応し得る、水酸基、アミノ基等の活性水素基を有する化合物を、イソシアネート基過剰の条件で反応させてなるプレポリマーを使用してもよい。該ポリイソシアネートと反応し得る化合物としては、例えば、多価アルコール、低分子量ポリエステル系樹脂、アミン、水、活性水素基含有樹脂(アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール)等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリイソシアネート化合物として、上記ポリイソシアネート又はその誘導体中のイソシアネート基を、ブロック剤でブロックした化合物であるブロック化ポリイソシアネート化合物を使用することもできる。
ブロック剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、ニトロフェノール、エチルフェノール、ヒドロキシジフェニル、ブチルフェノール、イソプロピルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノール、ヒドロキシ安息香酸メチル等のフェノール系;ε-カプロラクタム、δ-バレロラクタム、γ-ブチロラクタム、β-プロピオラクタム等のラクタム系;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ラウリルアルコール等の脂肪族アルコール系;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシメタノール等のエーテル系;ベンジルアルコール、グリコール酸、グリコール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコール酸ブチル、乳酸、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチロール尿素、メチロールメラミン、ジアセトンアルコール、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート等のアルコール系;ホルムアミドオキシム、アセトアミドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシム等のオキシム系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトン等の活性メチレン系;ブチルメルカプタン、t-ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタン、2-メルカプトベンゾチアゾール、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール等のメルカプタン系;アセトアニリド、アセトアニシジド、アセトトルイド、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸アミド、ステアリン酸アミド、ベンズアミド等の酸アミド系;コハク酸イミド、フタル酸イミド、マレイン酸イミド等のイミド系;ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、キシリジン、N-フェニルキシリジン、カルバゾール、アニリン、ナフチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、ブチルフェニルアミン等のアミン系;イミダゾール、2-エチルイミダゾール等のイミダゾール系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素、エチレンチオ尿素、ジフェニル尿素等の尿素系;N-フェニルカルバミン酸フェニル等のカルバミン酸エステル系;エチレンイミン、プロピレンイミン等のイミン系;重亜硫酸ソーダ、重亜硫酸カリ等の亜硫酸塩系;アゾール系の化合物等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記アゾール系の化合物としては、ピラゾール、3,5-ジメチルピラゾール、3-メチルピラゾール、4-ベンジル-3,5-ジメチルピラゾール、4-ニトロ-3,5-ジメチルピラゾール、4-ブロモ-3,5-ジメチルピラゾール、3-メチル-5-フェニルピラゾール等のピラゾール又はピラゾール誘導体;イミダゾール、ベンズイミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール等のイミダゾール又はイミダゾール誘導体;2-メチルイミダゾリン、2-フェニルイミダゾリン等のイミダゾリン誘導体等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリイソシアネート又はその誘導体とブロック剤との反応によるブロックにあたっては、必要に応じて溶剤を添加して行なうことができる。ブロック化反応に用いる溶剤としてはイソシアネート基に対して反応性でないものが良く、例えば、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン系、酢酸エチルのようなエステル系、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)のような含窒素系の溶剤があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
2液型硬化性塗料における主剤と硬化剤の組み合わせとしては、主剤/硬化剤として、例えば、アクリルポリオール化合物/ポリイソシアネート化合物、ポリエステルポリオール/ポリイソシアネート化合物、ポリエーテルポリオール/ポリイソシアネート化合物、ポリエステル系樹脂/メラミン化合物、アクリル系樹脂/メラミン化合物、エポキシ系樹脂/ポリアミン化合物があげられる。このうち、アクリルポリオール化合物/ポリイソシアネート化合物、ポリエステルポリオール/ポリイソシアネート化合物、ポリエステル系樹脂/メラミン化合物、アクリル系樹脂/メラミン化合物が好ましい。
(アクリル系ラッカー)
アクリル系ラッカーとしては、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体からなるアクリル系樹脂、アクリル系樹脂を他の成分で変性した変性アクリル系樹脂を主成分とする塗料である。変性に用いる他の成分としては、例えば、各種セルロース系樹脂、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明においては、アクリル系ラッカーとして、アクリル系樹脂ワニス、アクリル系樹脂エナメル、NC(ニトロセルロース)変性アクリル系ラッカー、CAB(セルロースアセテートブチレート)変性アクリル系ラッカー、ビニル系樹脂変性アクリル系ラッカー等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。特に好ましくは、NC(ニトロセルロース)変性アクリル系ラッカーやCAB(セルロースアセテートブチレート)変性アクリル系ラッカー等の、アクリル系樹脂とセルロース系化合物とを含む塗料があげられる。セルロース系化合物としては、例えば、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート等の1種以上があげられる。アクリル系ラッカーは、必要に応じて、溶剤、可塑剤、顔料等の添加剤を含んでいてもよい。
(メラミン系塗料)
メラミン系塗料は、メラミン系樹脂と、ポリエステル系樹脂やアクリル系樹脂を含む塗料である。
メラミン系樹脂としては、メラミンとホルムアルデヒドを縮合させて得られる、メラミン核を1つ以上有するメラミン樹脂があげられる。また、メラミン樹脂に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノール等のアルコール系化合物を反応させて得られるアルキルエーテル化メラミン樹脂を用いてもよい。
メラミン系樹脂は、市販品を用いてもよい。例えば、Allnex社製の商品名「サイメル」シリーズ(例えば、サイメル202、サイメル204、サイメル211、サイメル232、サイメル235、サイメル236、サイメル238、サイメル250、サイメル251、サイメル254、サイメル266、サイメル267、サイメル285等)、三井化学社製の商品名「ユーバン」シリーズ(ユーバン20N60、ユーバン20SE等)等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
メラミン系塗料におけるメラミン系樹脂の含有量は、樹脂固形分総量100質量部に対して、10~60質量部、好ましくは20~50質量部である。
(活性エネルギー線硬化性塗料)
活性エネルギー線硬化性塗料は、紫外線(UV)、可視光線、赤外線、電子線(EB)等の活性エネルギー線照射により架橋反応等が発生し硬化する樹脂を含む塗料である。活性エネルギー線硬化性塗料としては、例えば、活性エネルギー線硬化性化合物の1種以上と重合開始剤を含み、必要に応じて着色剤等を含む塗料があげられる。本発明においては、紫外線硬化性塗料や電線硬化性塗料が好ましい。
活性エネルギー線硬化性化合物としては、例えば、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の1種以上があげられる。活性エネルギー線硬化性化合物としては、例えば、(メタ)アクリレート系化合物、(メタ)アクリレート系オリゴマー、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
活性エネルギー線硬化性塗料としては、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となる(メタ)アクリル系化合物を含むものが好ましい。(メタ)アクリル系化合物としては、例えば、ジアクリレート化合物、トリアクリレート化合物、テトラアクリレート化合物、ヘキサアクリレート化合物、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
活性エネルギー線硬化性塗料に含まれる重合開始剤としては、紫外線(UV)、可視光線、赤外線、電子線(EB)等の活性エネルギー線が照射されると、ラジカルを発生する化合物があげられる。
例えば、アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤、α-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤、アセトフェノン系重合開始剤、ベンゾイルホルメート系重合開始剤、チオキサントン系重合開始剤、オキシムエステル系重合開始剤、ヒドロキシベンゾイル系重合開始剤、ベンゾフェノン系重合開始剤、α-アミノアルキルフェノン系重合開始剤、ベンゾイン系重合開始剤、ベンジルケタール系重合開始剤、アシッドエステル系重合開始剤、チタノセン系重合開始剤、キノン系重合開始剤、有機過酸化物系重合開始剤、アゾ系重合開始剤等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
その具体例としては、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルエトキシフォスフィンオキシド、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン)、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、アセトフェノン、3-メチルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインベンゾエート、α-アシロキシムエステル、イソフタルフェノン、フェニルグリオキシ酸メチル、ベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、4-クロロベンゾフェノン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、ベンジルジメチルケタール、1,2-オクタンジオン、ベンゾインアルキルエーテル、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-3-(シクロペンチル)プロパン-1-オン(O-アセチルオキシム)、メチルベンゾイルホルメート、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルスルファイド、エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、カンファーキノン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1-クロロ-4-プロピルチオキサントン、3-[3,4-ジメチル-9-オキソ-9H-チオキサントン-2-イル-オキシ]-2-ヒドロキシプロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロライド、フルオロチオキサントン等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
活性エネルギー線硬化性塗料を硬化させる際、活性エネルギー線の照射方法としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドランプ、UV-LED等から発せられる波長100~400nm、好ましくは200~400nmの紫外線の照射や、走査型又はカーテン型の電子線加速器から発せられる波長100nm以下の電子線の照射があげられる。
<金属含有塗膜層>
金属含有塗膜層は、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70.0%以上であって、下塗塗膜層上に直接又は間接的に設けられる塗膜層である。
下塗塗膜層上に間接的に設けられる場合、下塗塗膜層と金属含有塗膜層の間には所望の層等、例えば、プライマー層、化成処理層、接着剤層、着色塗膜層、ラミネートフィルム層等の1種以上が設けられる。
金属含有塗膜層は、下塗塗膜層上全面に設けてもよく、下塗塗膜層上の所望の部位に設けてもよい。
金属含有塗膜層の厚さは、特に限定されないが、薄いほうが好ましい。例えば3.0μm以下、好ましくは2.0μm以下、より好ましくは1.0μm以下であり、例えば0.01μm以上、好ましくは0.05μm以上、より好ましくは0.1μm以上とすることができる。厚さが3.0μm以上の場合、鏡面にムラや粒子感が発生するおそれがあり、また、鏡面が白化・白濁するおそれがある。厚さが0.01μm未満の場合、鏡面にムラや粒子感が発生するおそれがあり、鏡面が白濁するおそれがあり、塗膜形成材料の入手が困難になるおそれがあり、さらに、高度な塗装技術が必要となり、コスト的に不利である。
金属含有塗膜層は、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70.0%以上である。好ましくは73.0%以上、より好ましくは81.0%以上であり、さらに好ましくは90.0%以上である。顔料重量濃度(PWC)の上限値は100%以下である。場合によっては、100%未満、例えば99.9%以下、また、例えば99.5%以下とすることができる。
金属含有塗膜層は、蒸着インジウム薄膜フレーク含有塗料により形成される。
(蒸着インジウム薄膜フレーク含有塗料)
蒸着インジウム薄膜フレーク含有塗料は、蒸着インジウム薄膜フレークと、溶剤とを含み、さらに、必要に応じて、樹脂等のバインダーを少量含んでいてもよい。
蒸着インジウム薄膜フレーク含有塗料における、蒸着インジウム薄膜フレークの含有量は、金属含有塗膜層における蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70.0%以上となる量である。好ましくは73.0%以上、より好ましくは81.0%以上であり、さらに好ましくは90.0%以上である。
蒸着インジウム薄膜フレークは、純度95%以上のインジウムからなり、微量の不純物を含んでいてもよい。
蒸着インジウム薄膜フレークは、薄片状粒子であって、鱗片状粒子、平板状粒子等と称されることもある。蒸着インジウム薄膜フレークは、略平坦な面を有し、かつ略平坦な面に対して垂直方向の厚さが略均一である粒子である。厚さは非常に薄く、略平坦な面の長さが非常に長い形状の粒子である。略平坦な面の長さは、蒸着インジウム薄膜フレークの投影面積と同じ投影面積を持つ円の直径である。
略平坦な面の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、略長方形、略正方形、略円形、略楕円形、略三角形、略四角形、略五角形、略六角形、略七角形、略八角形等の多角形、ランダムな不定形等があげられる。これらの中でも、略円形であることが好ましい。
蒸着インジウム薄膜フレークは、1層(単層)又は2層以上が積層して一次粒子となっていてもよい。また、蒸着インジウム薄膜フレークの一次粒子が凝集し、二次粒子を形成していてもよい。
蒸着インジウム薄膜フレークの平均厚さは、例えば0.100μm以下、好ましくは0.075μm以下、より好ましくは0.060μm以下であり、例えば0.001μm以上、好ましくは0.010μm以上、より好ましくは0.030μm以上とすることができる。
蒸着インジウム薄膜フレークの累積50%体積粒子径D50は、例えば1.00μm以下、好ましくは0.70μm以下であり、例えば0.01μm以上、好ましくは0.05μm以上とすることができる。
本発明の蒸着インジウム薄膜フレークは、その粒径と、該粒径における蒸着インジウム薄膜フレークの体積割合との関係を示す体積基準の粒度分布において、第1のピークと、該第1のピークよりも粒径が大きい第2のピークとを有し、前記第1のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの体積V1と、前記第2のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの体積V2とが、(V1/V2)×100≧25%、を満たし、
第1のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの粒径P1と、第2のピークにおけるインジウム粒子の粒径P2とが、6.0≦P2/P1≦12、好ましくは、6.0≦P2/P1≦10、を満たし、
前記蒸着インジウム薄膜フレークの累積50%体積粒子径D50が0.70μm以下である、
との要件を満たすものであることが好ましい。
さらに、第2のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの粒径P2が0.75μm以下であることが好ましい。
蒸着インジウム薄膜フレークは、例えば、剥離性を有する基材上に、真空蒸着によりインジウムを含有する金属層を形成し、金属層を剥離することで得ることができる。
剥離性を有する基材としては、平滑な表面を有するものであって、剥離性を有する材料から形成される基材や、表面に剥離層が形成された基材があげられる。
剥離層としては、後の剥離工程で溶解可能な各種の有機物を用いることができる。また、剥離層を構成する有機物材料を適切に選択すれば、島状構造膜の剥離面に付着・残留した有機物を、蒸着インジウム薄膜フレークの保護層として機能させることができるので、好適である。
保護層とは、蒸着インジウム薄膜フレークの凝集、酸化、溶剤への溶出等を抑制する機能を有する。特に、剥離層に用いた有機物を保護層として利用することにより、表面処理工程を別途設ける必要がなくなるので好ましい。
保護層として利用可能な剥離層を構成する有機物としては、例えば、セルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルブチラール、アクリル酸共重合体、変性ナイロン系樹脂、ポリビニルピロリドン、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アルキド系樹脂等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、保護層としての機能の高さから、セルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース系樹脂が好ましい。
前記剥離層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェット、ブレードコート、グラビアコート、グラビアオフセットコート、バーコート、ロールコート、ナイフコート、エアナイフコート、コンマコート、Uコンマコート、AKKUコート、スムージングコート、マイクログラビアコート、リバースロールコート、4本ロールコート、5本ロールコート、ディップコート、カーテンコート、スライドコート、ダイコート等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
真空蒸着工程は、前記剥離層上にインジウムを含有する金属層を平均蒸着厚さが60nm以下となるように真空蒸着する工程である。
インジウムを含有する金属層の平均蒸着厚さは60nm以下であり、55nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましく、45nm以下が更に好ましい。なお、インジウムを含有する金属層の平均蒸着厚さは、蒸着インジウム薄膜フレークの平均厚さと同じである。
前記金属層の平均蒸着厚さが60nm以下であると、塗膜の表面粗度Raが下がり、金属調意匠性を示す指標となるグロス値を高くすることができ、優れた金属調意匠性を発現できるという利点がある。
前記平均蒸着厚さは、例えば、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いて、金属層の断面観察を行い、5~10箇所の金属層の厚さ計測し、その平均値である。
金属層は島状構造膜であることが好ましい。島状構造膜としては、例えば、真空蒸着、スパッタリング、めっき等の各種の方法によって形成することができる。これらの中でも、真空蒸着が好ましい。
真空蒸着は、樹脂製基材にも成膜可能である点、廃液が出ない点等においてめっき法より好ましく、真空度を高くできる点、成膜速度(蒸着レート)が大きい点等においてスパッタリングより好ましい。
真空蒸着における蒸着レートは、10nm/sec以上が好ましく、10nm/sec以上80nm/sec以下がより好ましい。
剥離層上にインジウムの薄膜を成膜すると、蒸着源から飛来した個々のインジウム原子は、基材表面に到達すると、基材との相互作用によって、エネルギーを失って基材に吸着し、基材表面上で拡散、インジウム原子同士の衝突、結合し、3次元的な核が形成される。形成された3次元的な核は基材上の表面拡散原子の獲得により、原子数がある臨界値を超えると、隣接する3次元的な核と合体し島状に成長し島状構造膜を形成する。このような島状構造膜は、基材上にあるときは膜の形態を保持しているが、基材から剥がされると分裂して個々の島が蒸着インジウム薄膜フレークとなる。
最終的に得られる蒸着インジウム薄膜フレークの形状や累積50%体積粒子径、超微小粒子と微小粒子の体積比率(V1/V2)×100は、島状構造膜の平均膜厚(以下単に「膜厚」ということがある)を変えることによって制御することができる。島状構造膜の平均膜厚は、成膜中に膜の干渉を利用して測定することができるので、蒸着インジウム薄膜フレークの形状や大きさとの関係を予め求めておくことにより、所望の形状と大きさを有する蒸着インジウム薄膜フレークを容易に得ることができる。また、蒸着インジウム薄膜フレークの形状や累積50%体積粒子径、超微小粒子と微小粒子の体積比率に影響する操業要因としては、成膜方法、基材に飛来するインジウムのエネルギー(運動エネルギー・温度等)、剥離層の表面自由エネルギー、材質・温度、基材の冷却方法・温度、成膜速度等があげられる。
剥離工程は、前記剥離層を溶解することにより前記金属層を剥離する工程である。
前記剥離層を溶解可能な溶剤としては、剥離層を溶解可能な溶剤であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、金属含有膜形成用塗料の溶剤としてそのまま用いることができるものが好ましい。
前記剥離層を溶解可能な溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、ドデカノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系;テトラヒドロン等のエーテル系;アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン等のケトン系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸フェニル等のエステル系;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル系;フェノール、クレゾール等のフェノール系;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、オクタデセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメシン、ニトロベンゼン、アニリン、メトキシベンゼン、トリメシン等の脂肪族炭化水素系もしくは芳香族炭化水素系;ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系もしくはハロゲン化芳香族炭化水素系;ジメチルスルホキシド等の含硫黄系;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等の含窒素系等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の蒸着インジウム薄膜フレークは、その表面の少なくとも一部に有機物層を有することができる。
金属含有塗膜層の表面粗度Raは特に限定されないが、例えば、30nm以下であり、25nm以下が好ましく、15nm以下がより好ましい。
表面粗度Raが30nm以下であると、鏡面意匠性を示す指標となる光沢値を高くすることができ、優れた鏡面意匠性を発現できるという利点がある。
表面粗度Raは、例えば、走査型プローブ顕微鏡(AFM)を用い、30μm×30μmの範囲の算術平均表面粗さRaとして求めることができる。
<電波透過率及び/又は光沢値>
本発明の塗装物は、24GHz帯及び78GHz帯における電波透過率がいずれも75%以上との要件を満たすことが好ましい。
また、本発明の塗装物は、20°光沢値が150以上及び60°光沢値が170以上との要件を満たすことが好ましい。これにより、塗装物は、より良好な鏡面意匠性を示す。
さらに、本発明の塗装物は、24GHz帯及び78GHz帯における電波透過率がいずれも75%以上であり、20°光沢値が700以上及び60°光沢値が300以上との要件を満たすことが好ましい。
(電波透過率)
塗装物の24GHz帯及び78GHz帯における電波透過率は、いずれも75%以上であることが好ましい。好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。
塗装物の24GHz帯及び78GHz帯における電波透過率がいずれも75%以上である場合、塗装物が、携帯電話・電子機器・情報端末等の通信機器の筐体や、自動車のフロントグリルやバンパ等の場合であっても、電波の送受信に影響を与えることが少なく、誤作動や作動不能等を低減することが可能となる。
ここで、電波透過率は、実施例に記載した方法で測定される。
(光沢値)
塗装物の20°光沢値及び60°光沢値は、例えば、光沢計を用い、JIS Z 8741「鏡面光沢度-測定方法」に準拠した平行光方式で、光の入射角を20°及び60°として測定したものである。
塗装物の20°光沢値(光の入射角20°における光沢値)は、150以上が好ましく、300以上がより好ましく、500以上がさらに好ましい。特に、20°光沢値が700以上であると、鏡面性が高い、優れた鏡面意匠とすることができる。
ここで、入射角20°の光沢値は、正反射成分に近い反射強度を示す。
塗装物の60°光沢値(光の入射角60°における光沢値)は、170以上が好ましく、250以上がより好ましく、300以上がさらに好ましい。特に、60°光沢値が350以上であると、鏡面性が高い、優れた鏡面意匠とすることができる。
入射角60°の光沢値は、拡散成分に近い反射強度を示す。
本発明において、塗装物の85°光沢値(光の入射角85°における光沢値)は特に限定されない。好ましくは90以上であり、より好ましくは93以上であり、さらに好ましくは95以上である。特に、85°光沢値が100以上であると、鏡面性が高い、優れた鏡面意匠とすることができる。85°光沢値は、20°光沢値と同様の手段で測定することができる。
塗装物の光沢値は、蒸着インジウム薄膜フレーク含有塗膜層に含まれる、蒸着インジウム薄膜フレークの形状等(粒径、アスペクト比、厚さ、表面粗度等)を調整することで、容易に調整することができる。また、下塗塗膜層の表面粗度を調整することによっても、容易に調整することができる。
(上塗塗膜層)
本発明の塗装物は、必要に応じて、金属含有塗膜層上に直接又は間接的に上塗塗膜層を設けることができる。
上塗塗膜層を形成するための上塗塗料は、例えば、2液型硬化性塗料、1液型硬化性塗料、非硬化性塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料があげられる。これらのうち、例えば、2液硬化型塗料、1液硬化型塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料等の硬化性塗料により形成することができる。
上塗塗膜層の形成に用いられる2液硬化型塗料、1液硬化型塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料は、下塗塗膜層の形成に用いる下塗塗料に関して記載した、2液硬化型塗料、1液硬化型塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料と同様の成分のものを用いることができる。
なお、上塗塗膜層は、無色透明のクリヤ塗料であるか、着色透明の着色クリヤ塗料により形成される。さらに、これらの塗料に樹脂ビーズ、シリカ等の艶消材、金属顔料、パール顔料等の光輝材等を添加した塗料から形成されてもよい。
[塗装物の製造方法]
本発明の塗装物の製造方法は、(i)被塗物上に直接又は間接的に、下塗塗料による下塗塗膜層を設ける工程、及び、(ii)前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70%以上である金属含有塗膜層を設ける工程、を有し、下塗塗料が、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料である、塗装物の製造方法である。
本発明の塗装物の製造方法において、被塗物の種類、材質、形状等は、特に限定されない。例えば、本発明の塗装物において記載した被塗物があげられる。
本発明の塗装物の製造方法において、下塗塗料は、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料であれば特に限定されない。これらの塗料としては、例えば、本発明の塗装物において記載した下塗塗料があげられる。
本発明の塗装物の製造方法において、金属含有塗膜層を形成するための塗料としては、金属含有塗料は、蒸着インジウム薄膜フレークを、乾燥塗膜中の顔料重量濃度(PWC)が70.0%以上となる量で含む金属含有塗料であれば特に限定されない。金属含有塗料としては、例えば、本発明の塗装物において記載した、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70.0%以上である金属含有塗膜層を形成する塗料があげられる。
下塗塗膜層及び金属含有塗膜層の形成方法は、物品・基材等の形状やその用途等に応じて、塗料の塗膜を物品・基材等の上に設ける方法であれば、特に限定されない。例えば、エアスプレー、エアレススプレー、静電、回転霧化、ハケ、ローラー、ハンドガン、万能ガン、浸漬(ディッピング)、ロールコート、カーテンフローコート、ローラーカーテンコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバー、インクジェット、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。好ましくは、エアスプレー、エアレススプレー、静電、回転霧化、ハケ、ハンドガン、万能ガン、インクジェットからなる群より選ばれる1種以上があげられる。
下塗塗膜層及び/又は金属含有塗膜層を形成する際に、油等の汚染物質で塗膜形成面が汚染されている場合は、アルコール等で脱脂・清浄化するのが好ましい。また、接着性や耐食性を改善するために、粗面化処理、プラズマ処理、火炎処理、プライマー処理等の表面処理を塗膜形成面に行うことができる。
下塗塗膜層及び/又は金属含有塗膜層を形成する際には、対応する塗料を塗布して塗膜を形成した後に、常温乾燥又は強制乾燥等の手段で塗膜を乾燥させて塗装物を形成してもよい。常温乾燥の場合は、常温(例えば、10~40℃未満)で静置すればよい。強制乾燥の場合は、ブロアー等を用いて乾燥してもよく、加熱炉等に入れることで、常温を超える温度、例えば50℃ 以上で1分以上加熱することで焼付け乾燥してもよい。
下塗塗膜層を形成する下塗塗料が2液型硬化性塗料である場合には、必要に応じて加熱することで硬化させてもよい。仕上り性の点から、乾燥や硬化前に予め常温でセッティング(静置)してもよい。
下塗塗膜層を形成する下塗塗料が活性エネルギー線硬化性塗料である場合には、活性エネルギー線を照射して塗膜を硬化させる。硬化に際して用いる活性エネルギー線のとしては、本発明の塗装物を構成する際に用いる活性エネルギー線硬化性塗料である下塗塗料を硬化させる際に用いる、活性エネルギー線があげられる。
活性エネルギー線源としては、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマレーザー、色素レーザー、UV-LED等の紫外線源、電子線加速装置等があげられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
活性エネルギー線の照射エネルギー量(積算光量)は、特に限定されない。例えば、10mJ/cm以上、好ましくは100mJ/cm以上、より好ましくは200mJ/cm以上、さらに好ましくは500mJ/cm以上であり、例えば、2,500mJ/cm以下、好ましくは2,000mJ/cm以下、より好ましくは1,700mJ/cm以下、さらに好ましくは1,500mJ/cm以下とすることができる。
また、仕上り性の点から、乾燥や硬化前に予め常温でセッティング(静置)してもよい。
塗膜形成に際しては、1回の塗装で設けてもよく、2回以上の塗装で設けてもよい。2回以上の塗装を行う場合には、途中で乾燥工程を設けてもよく、また、途中で乾燥工程を設けることなくWet on Wetで行ってもよく、これらを組み合わせてもよい。
本発明における塗膜形成方法としては、例えば、(i)下塗塗膜層、金属含有塗膜層及び上塗塗膜層をそれぞれ形成しその都度乾燥・硬化させる3コート3ベーク法、(ii)下塗塗膜層及び金属含有塗膜層をそれぞれ形成しその都度乾燥・硬化させる2コート2ベーク法、(iii)下塗塗膜層、金属含有塗膜層及び上塗塗膜層を順に形成した後に1回の乾燥・硬化処理を行い全ての塗膜層を形成する3コート1ベーク法、(iv)下塗塗膜層、金属含有塗膜層及び上塗塗膜層のうち、下塗塗膜層と金属含有塗膜層、又は、金属含有層と上塗塗膜層とを1回の乾燥・硬化処理で形成する3コート2ベーク法、(v)下塗塗膜層及び金属含有塗膜層をそれぞれ形成した後に1回の乾燥・硬化処理を行い全ての塗膜層を形成する2コート1ベーク法等の手段を用いることができる。
本発明の塗装物の製造方法において、下塗塗膜層及び金属含有塗膜層の厚さ(乾燥膜厚)は、特に限定されず、用途等に合わせて適宜調整することができる。例えば、本発明の塗装物において記載した、下塗塗膜層及び金属含有塗膜層の乾燥膜厚とすることができる。
[塗料セット]
本発明の塗料セットは、(I)下塗塗料、及び、(II)蒸着インジウム薄膜フレークを、乾燥塗膜中の顔料重量濃度(PWC)が70%以上となる量で含む金属含有塗料、から少なくとも構成され、下塗塗料が、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料である、塗料セットである。
本発明の塗料セットは、被塗物上に直接又は間接的に設けられた下塗塗料により形成された下塗塗膜層、及び、前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた金属含有塗膜層、を有する塗装物を形成し得るように、下塗塗料及び金属含有塗料が少なくとも組み合わせられていれば、その形態等については特に限定されない。
本発明の塗料セットにおいて、塗布の対象となる被塗物の種類、材質、形状等は、特に限定されない。例えば、本発明の塗装物において記載した被塗物があげられる。
本発明の塗料セットにおいて、下塗塗料は、2液型硬化性塗料、アクリル系ラッカー、メラミン系塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料であれば特に限定されない。これらの塗料としては、例えば、本発明の塗装物において記載した下塗塗料があげられる。
本発明の塗料セットにおいて、金属含有塗料は、蒸着インジウム薄膜フレークを、乾燥塗膜中の顔料重量濃度(PWC)が70%以上となる量で含む金属含有塗料であれば特に限定されない。金属含有塗料としては、例えば、本発明の塗装物において記載した、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が70.0%以上である金属含有塗膜層を形成する塗料があげられる。
本発明の塗料セットを構成する各塗料の塗装方法は、特に限定されない。例えば、本発明の塗装物の製造方法において記載した塗装方法があげられる。
本発明の塗料セットは、必要に応じて、上塗塗料、希釈剤(シンナー)、着色塗料等からなる群より選ばれる1種以上をさらに含んでいてもよい。
上塗塗料としては、例えば、本発明の塗装物において記載した2液型硬化性塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料である上塗塗料があげられる。
希釈剤(シンナー)としては、下塗塗料、金属含有塗料、上塗塗料等と混合し、希釈して粘度を低下できるものであれば、特に限定されない。
着色塗料としては、例えば、塗装物に着色意匠性を付与し得るものであれば、特に限定されない。また、隠蔽層を構成するための塗料であってもよい。
本発明の塗料セットは、本発明に係る塗装物を形成する際に、好ましく用いることができる。
以下、製造例、実施例及び比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。特に明示がない場合、「部」は質量部、「%」は質量%を示す。
[下塗塗料の調整]
<下塗塗料B1>
分子量21,000のアクリル樹脂を30.0部、分子量14,000のアクリル樹脂を5.5部、分子量26,000のアクリル樹脂を2.5部、硬化触媒を0.01部、及び混合溶剤を61.9部、の割合で含有する2液硬化型塗料の主剤X1を調製した。混合溶剤は、エステル系溶剤及びケトン系溶剤を含有する。
ヘキサメチレンジイソシアネートプレポリマーを54.0部、及びエステル系溶剤を46.0部、の割合で含有する2液硬化型塗料の硬化剤Y1を調製した。
ケトン系溶剤を60.0部、及びエステル系溶剤を60.0部、の割合で含有する希釈剤Z1を調製した。
主剤X1を100部、硬化剤Y1を12部、及び希釈剤Z1を120部、の割合で混合し、下塗塗料B1を調整した。なお、水酸基とイソシアネート基の比OH/NCOは、1.2である。
<下塗塗料B2>
主剤及び希釈剤として、下塗塗料B1と同じ主剤X1及び希釈剤Z1を用いた。
ヘキサメチレンジイソシアネートプレポリマーを58.0部、及びエステル系溶剤42.0部、の割合で含有する2液硬化型塗料の硬化剤Y2を調製した。
主剤X1を100部、硬化剤Y2を12部、及び希釈剤Z1を120部、の割合で混合し、下塗塗料B2を調整した。なお、水酸基とイソシアネート基の比OH/NCOは、1.2である。
<下塗塗料B3>
主剤及び希釈剤として、下塗塗料B2と同じ主剤X1及び希釈剤Z1を用いた。
ヘキサメチレンジイソシアネートプレポリマーを47.5部、及びエステル系溶剤を52.5部、の割合で含有する2液硬化型塗料の硬化剤Y3を調製した。
主剤X1を100部、硬化剤Y3を20部、及び希釈剤Z1を120部、の割合で混合し、下塗塗料Bを調整した。なお、水酸基とイソシアネート基の比OH/NCOは、1.2である。
<下塗塗料B4>
分子量21,000のアクリル樹脂を37.5部、及び混合溶剤を62.5部、の割合で含有する2液硬化型塗料の主剤X2を調製した。混合溶剤は、エステル系溶剤及びケトン系溶剤を含有する。
ヘキサメチレンジイソシアネートプレポリマーを35部、及びエステル系溶剤を65部、の割合で含有する2液硬化型塗料の硬化剤Y4を調製した。
ケトン系溶剤を15.0部、及びエステル系溶剤を85.0部、の割合で含有する希釈剤Z2を調製した。
主剤X2を4部、硬化剤Y4を1部、及び希釈剤Z2を3部、の割合で混合して下塗塗料B4を調整した。なお、水酸基とイソシアネート基の比OH/NCOは、1.2である。
<下塗塗料B5>
分子量21,000のアクリル樹脂を35.0部、カーボンブラックを3.5部、及び混合溶剤を60.7部、の割合で含有する2液硬化型塗料の主剤X3を調製した。混合溶剤は、エステル系溶剤及びケトン系溶剤を含有する。
硬化剤及び希釈剤として、下塗塗料B4と同じ硬化剤Y4及び希釈剤Z2を用いた。
主剤X3を4部、硬化剤Y4を1部、及び希釈剤Z2を3部、の割合で混合して下塗塗料Bを調整した。なお、水酸基とイソシアネート基の比OH/NCOは、1.2である。
<下塗塗料B6>
アクリル樹脂を24.0部、セルロース系樹脂を4.0部、可塑剤を1.0部、及び混合溶剤を70.9部、の割合で含有する1液硬化型アクリル系ラッカー塗料を調製した。混合溶剤は、エステル系溶剤及びケトン系溶剤を含有する。
ケトン系溶剤を43.0部、アルコール系溶剤28.0部、エステル系溶剤9.0部、及びエーテル系溶剤を20.0部、の割合で含有する希釈剤Z3を調製した。
1液硬化型アクリル系ラッカー塗料を100部、及び希釈剤Z3を110部、の割合で混合し、下塗塗料B6を調整した。
<下塗塗料B7>
ポリエステル樹脂を20.0部、及び混合溶剤を80.0部、の割合で含有する2液硬化型塗料の主剤X4を調製した。混合溶剤は、芳香族炭化水素系溶剤及びケトン系溶剤を含有する。
ヘキサメチレンジイソシアネートプレポリマーを20.0部、硬化触媒を0.6部、及び混合溶剤を全成分の合計が100部となる量、の割合で含有する2液硬化型塗料の硬化剤Y5を調製した。混合溶剤は、エステル系溶剤及びケトン系溶剤を含有する。
芳香族炭化水素系溶剤を30.0部、アルコール系溶剤を20.0部、及びケトン系溶剤を50.0部、の割合で含有する希釈剤Z4を調製した。
主剤X4を10部、硬化剤Y5を1部、及び希釈剤Z4を8部、の割合で混合し、下塗塗料Bを調整した。なお、水酸基とイソシアネート基の比OH/NCOは、1.2である。
<下塗塗料B8>
アクリル樹脂を26.3部、アミノ樹脂を7.8部、ウレタン樹脂を2.4部、及び混合溶剤を60.1部、の割合で含有する1液硬化型アクリルメラミン塗料を調製した。混合溶剤は、エステル系溶剤及びアルコール系溶剤を含有する。
ケトン系溶剤を40.0部、及びエステル系溶剤を60.0部、の割合で含有する希釈剤Z5を調製した。
1液硬化型アクリルメラミン塗料を100部、及び希釈剤Z5を70部、の割合で混合し、下塗塗料B8を調整した。
<下塗塗料B9>
ポリエステル樹脂を37.6部、アミノ樹脂を14.8部、及び混合溶剤を46.6部、の割合で含有する1液硬化型ポリエステルメラミン塗料を調製した。混合溶剤は、芳香族炭化水素系溶剤及びアルコール系溶剤を含有する。
芳香族炭化水素系溶剤を40.0部、エステル系溶剤を20.0部、及びアルコール系溶剤を30.0部、の割合で含有する希釈剤Z6を調製した。
1液硬化型ポリエステルメラミン塗料を100部、及び希釈剤Z6を50部、の割合で混合し、下塗塗料B9を調整した。
<下塗塗料B10>
アクリルシリコン樹脂を18.8部、セルロース系樹脂を2.0部、及び混合溶剤を79.2部、の割合で含有する1液硬化型アクリルシリコン塗料を調製した。混合溶剤は、芳香族炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤及びアルコール系溶剤を含有する。
ケトン系溶剤を55.0部、及びアルコール系溶剤を45.0部、の割合で含有する希釈剤Z7を調製した。
1液硬化型アクリルシリコン塗料を100部、及び希釈剤Z7を100部、の割合で混合し、下塗塗料B10を調整した。
<下塗塗料B11>
エポキシ樹脂を15.0部、ウレタン樹脂を7.5部、及び混合溶剤を77.5部、の割合で含有する1液硬化型エポキシ樹脂塗料を調製した。混合溶剤は、芳香族炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤及びアルコール系溶剤を含有する。
芳香族炭化水素系溶剤を40.0部、ケトン系溶剤を40.0部、及びアルコール系溶剤を20.0部、の割合で含有する希釈剤Z8を調製した。
1液硬化型エポキシ樹脂塗料を100部、及び希釈剤Z8を50部、の割合で混合し、下塗塗料B11を調整した。
<下塗塗料B12>
アルキド樹脂を22.3部、及び混合溶剤を77.7部、の割合で含有するアルキド樹脂塗料を調製した。混合溶剤は、芳香族炭化水素系溶剤を含有する。
芳香族炭化水素系溶剤からなる希釈剤Z9を調製した。
アルキド樹脂塗料を100部、及び希釈剤Z9を35部、の割合で混合し、下塗塗料B12を調整した。
<下塗塗料B13>
ウレタンアクリレートを30.0部、アクリレートモノマーを15.0部、セルロース系樹脂を2.0部、及び混合溶剤を53.0部、の割合で含有する紫外線硬化型の下塗塗料B13を調製した。
<下塗塗料B14>
アクリル樹脂を36.0部、ポリカーボネートポリオール樹脂を4.0部、硬化触媒を0.1部、及び混合溶剤を59.9部、の割合で含有する2液硬化型塗料の主剤X5を調製した。混合溶剤は、エステル系溶剤及びケトン系溶剤を含有する。
主剤X5を100部、硬化剤Y1を25部、希釈剤Z1を110部、の割合で混合し、下塗塗料B14を調整した。なお、水酸基とイソシアネート基の比OH/NCOは、1.2である。
[金属含有塗料の調整]
<金属含有塗料M1>
蒸着インジウム薄膜フレークを2.0部、ケトン系溶剤を27.0部、エーテル系溶剤を7.8部、及びエステル系溶剤を63.0部、の割合で含有し、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)を90.9質量%に調整した金属含有塗料M1を調製した。
<金属含有塗料M2>
銀化合物錯体を24.7部、アルコール系溶剤を73.3部、及びエーテル系溶剤を2.0部、の割合で含有する金属含有塗料M2を調製した。
[上塗塗料の調整]
<上塗塗料T1>
分子量21,000のアクリル樹脂を18.4部、分子量10,000のアクリル樹脂を9.1部、セルロース系樹脂を2.0部、及び混合溶剤を69.4部、の割合で含有する2液硬化型塗料の主剤を調製した。混合溶剤は、エステル系溶剤、及びケトン系溶剤を含有する。
ヘキサメチレンジイソシアネートプレポリマーを54.0部、及びエステル系溶剤を46.0部、の割合で含有する2液硬化型塗料の硬化剤を調製した。
主剤を100部、硬化剤を15部、及びケトン系溶剤を60部、の割合で混合し、2液硬化型の上塗塗料T1を調製した。なお、水酸基とイソシアネート基の比OH/NCOは、1.2である。
<上塗塗料T2>
アクリル樹脂10.0部、アクリレートモノマー30.0部、ウレタンアクリレート10.0部、及び混合溶剤を45.4部、の割合で含有する紫外線硬化型の上塗塗料T2を調製した。混合溶剤は、エステル系溶剤、ケトン系溶剤及び芳香族炭化水素系溶剤を含有する。
[基材]
PC:ポリカーボネート板
PET:ポリエチレンテレフタレートシート
SUS304:SUS304ステンレス板
[金属含有ペーストの調製]
<金属含有ペーストP1>
蒸着インジウム薄膜フレークを20.0部、及びアルコール系溶剤を78.0部、の割合で含有し、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)を90.9質量%に調整した金属含有ペーストP1を調製した。
<金属含有ペーストP2>
アルミニウム粉末を73.0部、炭化水素系溶剤を26.0部、及び脂肪酸を1.0部、の割合で含有する金属含有ペーストP2を調製した。
<金属含有ペーストP3>
蒸着アルミニウム薄膜フレークを9.0部、アルコール系溶剤を67.5部、エーテル系溶剤を22.5部、及びシリカを1.0部、の割合で含有する金属含有ペーストP3を調製した。
[添加剤]
<添加剤1>
ブチリル基含有量55.1質量%のセルロース系樹脂を20.0部、及びエステル系溶剤を80.0部、の割合で含有する添加剤1を調製した。
<添加剤2>
ブチリル基含有量38.1質量%のセルロース系樹脂を20.0部、及びエステル系溶剤を80.0部、の割合で含有する添加剤2を調製した。
<添加剤3>
市販のシリコン系表面調整剤を用いた。なお、添加剤3における不揮発分は100質量%とした。
[塗膜の評価]
<鏡面意匠性評価>
(鏡面意匠性(外観))
得られた各塗膜について、鏡面の具合を目視にて観察し、以下の基準で鏡面意匠性を評価した。結果を表1示す。
-評価基準-
A:鮮明な映り込みがあり美麗な鏡面意匠
B:映り込みがある鏡面意匠
C:金属調ではあるが映り込みを確認できない鏡面意匠
(鏡面光沢度)
得られた各塗膜について、塗膜面及び蒸着面を測定面とし、グロス値を測定した。グロス値の測定は、光沢計(BYK社製 micro-TRI-gloss cat.4446)を用い、JIS Z8741「鏡面光沢度-測定方法」に準拠した平行光方式で、入射角20°、60°及び85°のグロス値を測定した。結果を表1示す。
<電波透過性評価>
(減衰量及び透過率)
電波透過性は、ベクトルネットワークアナライザ(アンリツ社製、「ME7838A」)及び角周波数バンドに対応するアンテナを用いて、フリースペース(自由空間)法により、18GHz~26.5GHz及び60GHz~90GHzにて、2ポートS(Scattering)パラメータ測定により行ない、24GHz帯及び78GHz帯における減衰量(db)及び透過率(%)により評価した。
[実施例101~128、比較例101~109]
下塗塗料、中塗塗料、上塗塗料及び基材として、それぞれ表1~表4に記載したものを用い、スプレーガンで表1~表4に記載した膜厚となるように塗装し、表1~表4に記載した塗膜形成条件で乾燥・硬化して塗装物を得た。
得られた塗装物の鏡面意匠性及び塗膜密着性を評価し、結果を表1~表4に併せて記載した。
Figure 0007146311000001
Figure 0007146311000002
Figure 0007146311000003
Figure 0007146311000004
表1~表4より、本発明の塗装物は、JIS Z8741「鏡面光沢度-測定方法」に準拠した平行光方式で、入射角20°、60°及び85°について測定したグロス値がいずれも大きく、また、目視による評価においても、優れた鏡面意匠性を示すことがわかる。
さらに、本発明の塗装物は、塗膜形成時の加熱温度が80℃程度でも、鏡面意匠性に優れた塗膜を形成することができる。
[実施例201、比較例201]
下塗塗料、中塗塗料、上塗塗料及び基材として、それぞれ表5に記載したものを用い、スプレーガンで表5に記載した膜厚となるように塗装し、表5に記載した塗膜形成条件で乾燥・硬化して塗装物を得た。
得られた塗装物の電波透過性を評価し、結果を表5に併せて記載した。
Figure 0007146311000005
表5より、本発明の塗装物は、24GHz帯及び78GHz帯のいずれにおいても、電波透過性に優れていることがわかる。
[実施例301~324、比較例301~308]
金属含有ペースト、溶剤1~5、添加剤1~3及び基材として、それぞれ表6~表9に記載したものを用い、金属顔料の顔料重量濃度(PWC)をそれぞれ表6~表9に記載した値となるように調整した金属含有塗料を調製し、スプレーガンで乾燥膜厚1.0μmとなるように塗装し乾燥して塗装物を得た。溶剤1は芳香族炭化水素系溶剤、溶剤2はケトン系溶剤、溶剤3はエステル系溶剤、溶剤4はグリコールエーテル系溶剤、及び溶剤5はアルコール系溶剤である。
得られた塗装物の鏡面意匠性を評価し、結果を表6~表9に併せて記載した。
Figure 0007146311000006
Figure 0007146311000007
Figure 0007146311000008
Figure 0007146311000009
表6~表9より、金属顔料として蒸着インジウム薄膜フレークを金属顔料とし、金属顔料のPWC(顔料重量濃度)が70.0質量%以上である場合には、鏡面意匠性に優れた塗膜を形成できることがわかる。

Claims (7)

  1. (a)被塗物の上に直接又は間接的に設けられた、下塗塗料により形成された下塗塗膜層、及び、
    (b)前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が72.7%以上である金属含有塗膜層、を有する塗装物であって
    前記下塗塗料が、
    (α)硬化剤としてイソシアネート化合物を含む2液型硬化性塗料、
    (β)アクリル系ラッカー、
    (γ)メラミン系塗料、又は、
    (δ)1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となる(メタ)アクリル系化合物と、重合開始剤を含み、(メタ)アクリル系化合物が、ジアクリレート化合物及びウレタン(メタ)アクリレートである、活性エネルギー線硬化性塗料、
    であり、
    前記蒸着インジウム薄膜フレークの平均厚さが0.100μm以下0.010μm以上であり、累積50%体積粒子径D50が1.00μm以下であり、
    前記蒸着インジウム薄膜フレークの粒径と、該粒径における蒸着インジウム薄膜フレークの体積割合との関係を示す体積基準の粒度分布において、第1のピークと、該第1のピークよりも粒径が大きい第2のピークとを有し、
    前記第1のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの体積V1と、前記第2のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの体積V2とが、(V1/V2)×100≧25%、を満たし、
    前記第1のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの粒径P1と、前記第2のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの粒径P2とが、6.0≦P2/P1≦12を満た
    前記塗装物の24GHz帯及び78GHz帯における電波透過率がいずれも75%以上である、
    ことを特徴とする塗装物。
  2. (c)前記金属含有塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた、2液型硬化性塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料により形成された上塗塗膜層、を更に有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の塗装物。
  3. 記塗装物の20°光沢値が150以上及び60°光沢値が170以上、の要件を満たす、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装物。
  4. (a)被塗物の上に直接又は間接的に設けられた、下塗塗料により形成された下塗塗膜層、及び、
    (b)前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が72.7%以上である金属含有塗膜層、を有する塗装物であって
    前記下塗塗料が、
    (α)硬化剤としてイソシアネート化合物を含む2液型硬化性塗料、
    (β)アクリル系ラッカー、
    (γ)メラミン系塗料、又は、
    (δ)1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となる(メタ)アクリル系化合物と、重合開始剤を含み、(メタ)アクリル系化合物が、ジアクリレート化合物及びウレタン(メタ)アクリレートである、活性エネルギー線硬化性塗料、
    であり、
    前記蒸着インジウム薄膜フレークの平均厚さが0.100μm以下0.010μm以上であり、累積50%体積粒子径D50が1.00μm以下であり、
    前記塗装物の20°光沢値が150以上及び60°光沢値が170以上であ
    前記塗装物の24GHz帯及び78GHz帯における電波透過率がいずれも75%以上である、
    ことを特徴とする塗装物。
  5. (c)前記金属含有塗膜層の上に直接又は間接的に設けられた、2液型硬化性塗料又は活性エネルギー線硬化性塗料により形成された上塗塗膜層、を更に有する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の塗装物。
  6. (i)被塗物の上に直接又は間接的に、下塗塗料による下塗塗膜層を設ける工程、及び、
    (ii)前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が72.7%以上である金属含有塗膜層を設ける工程、を有する塗装物の製造方法であって
    前記下塗塗料が、
    (α)硬化剤としてイソシアネート化合物を含む2液型硬化性塗料、
    (β)アクリル系ラッカー、
    (γ)メラミン系塗料、又は、
    (δ)1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となる(メタ)アクリル系化合物と、重合開始剤を含み、(メタ)アクリル系化合物が、ジアクリレート化合物及びウレタン(メタ)アクリレートである、活性エネルギー線硬化性塗料、
    であり、
    前記蒸着インジウム薄膜フレークの平均厚さが0.100μm以下0.010μm以上であり、累積50%体積粒子径D50が1.00μm以下であり、
    前記蒸着インジウム薄膜フレークの粒径と、該粒径における蒸着インジウム薄膜フレークの体積割合との関係を示す体積基準の粒度分布において、第1のピークと、該第1のピークよりも粒径が大きい第2のピークとを有し、
    前記第1のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの体積V1と、前記第2のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの体積V2とが、(V1/V2)×100≧25%、を満たし、
    前記第1のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの粒径P1と、前記第2のピークにおける蒸着インジウム薄膜フレークの粒径P2とが、6.0≦P2/P1≦12を満た
    前記塗装物の24GHz帯及び78GHz帯における電波透過率がいずれも75%以上である、
    ことを特徴とする塗装物の製造方法。
  7. (i)被塗物の上に直接又は間接的に、下塗塗料による下塗塗膜層を設ける工程、及び、
    (ii)前記下塗塗膜層の上に直接又は間接的に、蒸着インジウム薄膜フレークの顔料重量濃度(PWC)が72.7%以上である金属含有塗膜層を設ける工程、を有する塗装物の製造方法であって
    前記下塗塗料が、
    (α)硬化剤としてイソシアネート化合物を含む2液型硬化性塗料、
    (β)アクリル系ラッカー、
    (γ)メラミン系塗料、又は、
    (δ)1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となる(メタ)アクリル系化合物と、重合開始剤を含み、(メタ)アクリル系化合物が、ジアクリレート化合物及びウレタン(メタ)アクリレートである、活性エネルギー線硬化性塗料、
    であり、
    前記蒸着インジウム薄膜フレークの平均厚さが0.100μm以下0.010μm以上であり、累積50%体積粒子径D50が1.00μm以下であり、
    前記塗装物の20°光沢値が150以上及び60°光沢値が170以上であ
    前記塗装物の24GHz帯及び78GHz帯における電波透過率がいずれも75%以上である、
    ことを特徴とする塗装物の製造方法。
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