JP7145499B2 - 吊り具 - Google Patents
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そして、中高層の足場を組み立てるには、使用されるパイプ等を高所まで運搬する必要があり、その際、ウインチ等の吊り上げ機を使用してパイプ等を高所まで吊り上げることも行われ、このパイプ等の吊り上げは、パイプ等に結びつけたロープを吊り上げること等により行われるが、パイプ等がロープの結び目から外れて落下する等の問題がある。
このため、特許文献1(特許第3901723号公報)には、断面円形の棒状の被懸吊物を懸吊する際に用いる吊り具であって、把持部及び押圧部を備え、該把持部は、前記被懸吊物の外周を囲い込む囲繞部と、被押圧部とを備え、前記囲繞部は、剛体からなる第1把持片及び第2把持片に分割されており、前記押圧部は、前記被押圧部間の間隔よりも外側から一対の前記被押圧部を挟み込む一対の前記押圧作用部と、前記被懸吊物の懸吊の際の支点となる吊上部とを備え、懸吊状態にある前記被懸吊物の自重を受け、前記押圧作用部は前記被押圧部を押圧する吊り具が開示されている。
しかしながら、特許文献1の吊り具では、パイプ等を1本ずつ吊り上げることから、パイプ等を高所まで運搬するのに時間がかかり、迅速に足場を組み立てることができないという大きな問題がある。
例えば、特許文献2(実開平6-33815号公報)には、全体として平面略四角形状をなす積重ね可能な枠体を設け、この枠体の互いに一方向で対向する辺部に上側が開口する配管材収納用の溝をそれぞれその辺の長手方向に間隔的に、かつ互いに対向する配置で複数形成し、かつ前記各辺部の長手方向両端部にそれぞれ外方へ向って突出する上下一対ずつの耳片を突設し、これら上下部耳片はそれぞれ積重ね状態で上下に略重合する構成にするとともに連結具によって互いに連結可能とし、さらに前記耳片には吊具を装着可能とした配管材収納用ラックが開示され、この配管材収納用ラックを使用して複数の配管材を一度に吊り上げて運搬することも開示されている。
特許文献3(特許第3075152号公報)には、クレーン等の吊下手段によって複数の配管材を搬送するための吊り治具であって、前記吊下手段によって吊り下げられ前記複数の配管材の各一端部を下向きに回動自在に且つ係脱自在にそれぞれ保持する保持手段と、前記吊り下げ手段によって吊り下げられ前記複数の配管材の各他端部を下方から係脱自在にそれぞれ保持する係合手段とからなる配管材の吊り治具が開示されている。
特許文献4(特開2002-211874号公報)には、クレーンのフックで昇降する固定ビームと、固定ビームの左右にそれぞれ配設され、固定ビーム内を前進後退して伸縮する伸縮ビームと、伸縮ビームの先端にワイヤロープで接続された、長尺材に掛けるフックとを備えた長尺材吊り装置が開示されている。
特許文献3の配管材の吊り治具では、断面が略三角形状をなす保持手段本体とヒンジ部とアーム部から構成される保持手段のアーム部で複数の配管材の一端を把持させて保持し、断面が略三角形状をなす係合手段本体と係合部から構成される係合手段の係合部で複数の配管材の他端を保持するため、特許文献2と同様に、吊り治具への配管材の取付け・取外しに手間がかかるのみならず、吊り治具に配管材を取り付けた状態のものが左右前後方向に広がり、クレーン等の大型の吊り上げ装置が必要となり、ウインチ等の簡易な吊り上げ機で吊り上げることができないという問題がある。
特許文献4の長尺材吊り装置は、固定ビームと伸縮ビームと伸縮機構等を備えた複雑な構造で、装置自体の重量も相当あり、特許文献2、3と同様に、装置に長尺材を取り付けた状態のもの左右前後(特に左右方向)に広がり、クレーン等の大型の吊り上げ装置が必要となり、ウインチ等の簡易な吊り上げ機で吊り上げることができないという問題がある。
このくさび式足場は、一定間隔で緊結部(ポケット金具又はフランジ金具)が取り付けられた鋼管(パイプ)を支柱(建地)とし、緊結部付きの水平材(手すり、ブラケット等)、斜材(筋交い等)を支柱の緊結部にくさびで緊結し、床付き布枠(踏板)を作業床とした足場である。
くさび式足場の組み立てにおいて、その中高層部分を組み立てるに際し、緊結部付の支柱を高所まで運搬する必要があるが、特許文献1の吊り具のように、支柱を1本ずつ吊り上げたのでは、時間がかかり、迅速に足場を組み立てることができない。
また、特許文献2~4に開示されたラックや吊り治具等を使用して、支柱を運搬することも考えられるが、ラックや吊り治具等への支柱の取付け・取外しに手間がかかり、迅速に足場を組み立てることができないのみならず、クレーン等の大型の吊り上げ装置が必要となり、ウインチ等の簡易な吊り上げ機で吊り上げることができないという問題がある。
まず、本発明の吊り具の第1の態様について説明する。
図1は、本発明の吊り具の第1の態様を表した斜視図、図2は、図1に示す吊り具の平面図、図3は、図1に示す吊り具の正面図、図4は、図1に示す吊り具の左側面図である。
図中、1は吊り具、2は垂直係合板、2aはリング部、2bは穴、3は縦板、4は横板、4aは横板本体、4b、4cは起立部、4d、4eは水平凸部、4mは溝であり、Xは第2の水平方向、Yは第1の水平方向、Zは垂直方向を示し、X、Y、Z方向は互いに直交している。
図に示すように吊り具1は、垂直係合板2、縦板3及び複数の横板4を備え、鉄、アルミ等の金属材料、繊維強化プラスチック等からなものである。
垂直係合板2は、本発明の係合部材乃至垂直部材となるもので、Z方向(垂直方向)に延び、上部に穴2bが形成されたリング部2aを有している。このリング部2aは、吊り上げ機構の吊り部に係合するものである。
縦板3は、本発明の縦部材となるもので、Y方向(第1の水平方向)に延び、Y方向における中央部の上面には、垂直係合板2の下面が溶接等により接合されて取り付けられ、横板4が嵌め込まれる部分が切り欠かれている。
横板4は、本発明の横部材となるもので、X方向(第2の水平方向)に延びる横板本体4aを有し、横板本体4aのX方向の両端部には、Z方向に起立する起立部4b、4cが形成され、起立部4b、4cの上端部にはX方向の向き合う方向に突出する水平凸部4d、4eが形成されている。
横板本体4aのX方向の中央部には溝4mが設けられ、溝4mに縦板3の切り欠かれた部分が嵌め込まれて溶接等により接合され、これにより横板4が縦板3に取り付けられる。
図においては、8個の横板4が縦板3に取り付けられている。
図2に示すように、隣り合う横板4のY方向の間隔Dyは同じであり、横板4の起立部4b、4cと縦板3との距離Dx(図3参照)より間隔Dyは小さくなっている。
このように、吊り具1は、単純な構造であり、各部材を薄くしたりアルミやプラスチック等の材料で作ることにより、軽量にすることができる。
なお、本実施形態においては、垂直係合板2は縦板3に接合されているが、垂直係合板2を横板4に接合してもよく、また、垂直係合板2を縦板3と横板4の両方に接合してもよい。
本発明の吊り具によって吊り上げられる棒状部材について説明する。
図5は、くさび式足場に使用される支柱の一例を表した図で、同図(a)は斜視図、同図(b)は正面図、同図(c)は平面図であり、図中、10は支柱、11は垂直パイプ、12(12a~12d)はポケット金具、13(13a~13d)はポケット部である。
支柱10は、吊り具1によって吊り上げられる棒状部材となるもので、図5に示すように、垂直パイプ11とポケット金具12(12a~12d)から構成される。
ポケット金具12は、水平断面がコの字状をしており、4個のポケット金具12が垂直パイプ11の円周方向に段差を持って90度置きに配置され、これらの4個のポケット金具12が1組となって、垂直パイプ11の軸方向に所定の間隔で配置されて垂直パイプ11の円周面に接合されている。図5では、2組のポケット金具12が垂直パイプ11に配置されている。
このポケット金具12は、棒状部材の周面に設けられて外側に突出する突出部、くさび式足場に使用される支柱の周面に設けられた緊結部となるものであり。
各ポケット金具12(12a~12d)と垂直パイプ11の円周面との間にはポケット部13(13a~13d)が形成されている。
ポケット部13(13a~13d)は、棒状部材の突出部が有する孔部となるもので、ポケット部13には、くさび式足場に使用される手摺等の各種水平材のくさび部が嵌め込まれる。
この場合、垂直パイプ11の外径は、本発明における棒状部材の軸方向と直交する方向の横幅d1となり、対向するポケット金具12(12aと12c、12bと12d)の外幅d2は、本発明における突出部の前記軸方向と直交する方向の外幅となる。
そして、横板4の間隔Dyは、横幅d1より大きく、外幅d2より小さくなっている。
支柱14は、支柱10と同様に吊り具1によって吊り上げられる棒状部材となるもので、図6に示すように、垂直パイプ15とフランジ金具16から構成され、フランジ金具16には、4個のフランジ孔16a~16dが、垂直パイプ15の円周方向に90度置きに設けられている。
フランジ金具16は、垂直パイプ15の軸方向に所定の間隔で配置されて垂直パイプ15の円周面に接合されている。図6では、2個のフランジ金具16が垂直パイプ15に配置されている。
このフランジ金具16は、ポケット金具12と同様に、棒状部材の周面に設けられて外側に突出する突出部、くさび式足場に使用される支柱の周面に設けられた緊結部となるものであり。
フランジ孔16a~16dは、ポケット部13と同様に、棒状部材の突出部が有する孔部となるもので、フランジ孔16a~16dには、くさび式足場に使用される手摺等の各種水平材のくさび部が嵌め込まれる。
この場合、垂直パイプ15の外径d1は、本発明における棒状部材の軸方向と直交する方向の横幅となり、フランジ金具16の外幅d3は、本発明における突出部の前記軸方向と直交する方向の外幅となる。
そして、横板4の間隔Dyは、横幅d1より大きく、外幅d3より小さくなっている。
吊り具1は、支柱10、14等の棒状部材を載せて、ウインチ等の吊り上げ機構によって吊り上げられる。以下、吊り具1の使用方法について説明する。
図7は、支柱10を載せた吊り具1が吊り上げ機構によって吊り上げられている状態の斜視図、図8は、図7に示す支柱10を載せた吊り具1の平面図、図9は、図7に示す支柱10を載せた吊り具1の正面図であり、図中、17は吊り上げ機構のフックである。
図に示すように、吊り具1のY方向に隣り合う横板4、4の間には、その1つ置きに、縦板3を挟んでその両側に支柱10が配置され、対向するポケット金具12(12a)、(12c)が横板4、4の上面に載置され、合計8個の支柱10が吊り具1に吊り上げられている。
垂直係合板2のリング部2aの穴2bには、吊り上げ機構の吊り部となるフック17が引っ掛けられてリング部2aとフック17が係合し、支柱10を載置した吊り具1が吊り上げ機構によって吊り上げられるようになっている。
この場合、図8に示すように、横板4の間隔Dyは、垂直パイプ11の横幅(外径)d1より大きく、ポケット金具12の外幅d2より小さくなっている。
このため、Y方向に隣り合う横板4、4の間に支柱10を配置して、対向するポケット金具12(12a)、(12c)を横板4、4の上面に載置することができる。
そして、支柱10を載置した吊り具1を吊り上げ機構で吊り上げる場合、横板4の起立部4b、4cは、吊り具1がX方向に傾いて支柱10が横板4の両端部から滑り落ちるのを防止するストッパーとして機能し、水平凸部4d、4eは、吊り具1がX方向にさらに大きく傾いて支柱10が起立部4b、4cからも外れて落ちるのを防止するストッパーとして機能し、縦板3は、吊り具1がX方向に傾いて支柱10が横板4上を滑って移動しても縦板3より先に移動しないストッパーとして機能する。
また、吊り具1を使用しては図6に示す支柱14を吊り上げる場合、横板4の間隔Dyは、垂直パイプ15の横幅(外径)d1より大きく、フランジ金具16の外幅d3より小さくなっているため、Y方向に隣り合う横板4、4の間に支柱14を配置して、フランジ金具16を横板4、4の上面に載置することができる。
次に、本発明の吊り具の第2の態様について説明する。
図10は、本発明の吊り具の第2の態様を表した斜視図、図11は、図10に示す吊り具の平面図、図12は、図10に示す吊り具の正面図、図13は、図10に示す吊り具の左側面図である。
図中、21は吊り具、22は垂直係合板、22aはリング部、22bは穴、23は縦板、24、25は横部材、24a、25aは横部材本体板、24b、24c、25b、25cは起立板である
図に示すように吊り具21は、垂直係合板22、縦板23及び複数の横部材24、25を備え、鉄、アルミ等の金属材料、繊維強化プラスチック等からなものである。
垂直係合板22は、本発明の係合部材乃至垂直部材となるもので、Z方向(垂直方向)に延び、上部に穴22bが形成されたリング部22aを有している。このリング部22aは、吊り上げ機構の吊り部に係合するものである。
縦板23は、本発明の縦部材となるもので、Y方向(第1の水平方向)に延び、Y方向における中央部の上面には、垂直係合板22の下面が溶接等により接合されて取り付けられ、横部材本体板24a、25aが嵌め込まれる部分が切り欠かれている。
横部材24は、X方向(第2の水平方向)に延びる横部材本体板24aを有し、横部材本体板24aのX方向の両端部には、Z方向に起立する起立板24b、24cが溶接等により接合されて取り付けられている。起立板24b、24cは、本発明の起立部となるものである。
横部材25は、X方向(第2の水平方向)に延び、横部材本体板24aよりも短い横部材本体板25aを有し、横部材本体板25aのX方向の両端部には、Z方向に起立し、起立板24b、24cと同じ起立板25b、25cが溶接等により接合されて取り付けられている。起立板25b、25cも、本発明の起立部となるものである。
横部材24の横部材本体板24aのX方向の中央部には溝が設けられ、この溝に縦板23の切り欠かれた部分が嵌め込まれて溶接等により接合され、これにより横部材24が縦板23のY方向の中央部と両端部に取り付けられる。
横部材25の横部材本体板25aのX方向の中央部にも溝が設けられ、この溝に縦板23の切り欠かれた部分が嵌め込まれて溶接等により接合され、これにより横部材25が、縦板23の横部材24が取り付けられた部分の中間に取り付けられる。
このように、吊り具21は、吊り具1同様に単純な構造であり、各部材を薄くしたりアルミやプラスチック等の材料で作ることにより、軽量にすることができる。
なお、本実施形態においては、垂直係合板22は縦板23に接合されているが、垂直係合板22を横部材24、25に接合してもよく、また、垂直係合板22を縦板23と横部材24、25の両方に接合してもよい。
図中、30は吊り具、31は上段吊り部、32は垂直係合板、32aはリング部、32bは穴、33は縦板、34、35は横部材、34a、35aは横部材本体板、34b、34c、35b、35cは起立板、41は下段吊り部、42は垂直連結板、43は縦板、44、45は横部材、44a、45aは横部材本体板、44b、44c、45b、45cは起立板である。
図に示すように吊り具30は、上段吊り部31と下段吊り部41とから構成され、上段吊り部31は、吊り具21と同じ構成である。
具体的には、上段吊り部31の垂直係合板32、リング部32a、穴32b、縦板33、横部材34、35、横部材本体板34a、35a、起立板34b、34c、35b、35cの大きさ・配置は、それぞれ、吊り具21の垂直係合板22、リング部22a、穴22b、縦板23、横部材24、25、横部材本体板24a、25a、起立板24b、24c、25b、25cの大きさ・配置と同じである。
下段吊り部41は、垂直連結板42、縦板43及び複数の横部材44、45を備え、上段吊り部31と同様に鉄、アルミ等の金属材料、繊維強化プラスチック等からなものである。
垂直連結板42は、下段吊り部41を上段吊り部31に連結するもので、その上面が、縦板33の下面中央部に溶接等により接合されてる。
縦板43は、上段吊り部31の縦板33の同じものであり、Y方向(第1の水平方向)に延び、Y方向における中央部の上面には、垂直連結板42の下面が溶接等により接合されて取り付けられ、横部材本体板44a、45aが嵌め込まれる部分が切り欠かれている。
横部材44、45は、上段吊り部31の横部材34、35とほぼ同じ構成であり、X方向(第2の水平方向)に延びる横部材本体板44a、45a、Z方向に起立する起立板44b、44c、45b、45cからなり、横部材本体板の大きさ・配置は、上段吊り部31の横部材34、35と同じであるが、起立板44b、44c、45b、45cは、上段吊り部31の横部材34、35の起立板34b、34c、35b、35cよりZ方向(垂直方向)の長さが短くなっている。
このように、吊り具30は、吊り具1や吊り具21と同様に単純な構造であり、各部材を薄くしたりアルミやプラスチック等の材料で作ることにより、軽量にすることができる。
なお、本実施形態においては、垂直係合板32は縦板33に接合されているが、垂直係合板32を横部材34、35に接合してもよく、また、垂直係合板32を縦板33と横部材34、35の両方に接合してもよい。
吊り具21、吊り具30は、支柱10等の棒状部材を載せて、ウインチ等の吊り上げ機構によって吊り上げられる。以下、吊り具21、吊り具30の使用方法について説明する。
図18は、支柱10を載せた吊り具21が吊り上げ機構によって吊り上げられている状態の平面図、図19は、図18に示す支柱10を載せた吊り具21の正面図、図20は、支柱10を載せた吊り具30が吊り上げ機構によって吊り上げられている状態の平面図、図21は、図20に示す支柱10を載せた吊り具30の正面図である。
図18、図19に示すように、吊り具21においては、横部材24の起立板24b、24cと横部材25の起立板25b、25cが、支柱10のポケット金具12(12b、12d)で形成されるポケット部13(13b、13d)に差し込まれ、合計10個の支柱10が吊り具21に吊り上げられている。
この場合、横部材25の横部材本体板25aは、横部材24の横部材本体板24aより短くなっているため、吊り具21に吊り上げられた支柱10がY方向に揺れても、支柱10同士が接触、衝突しないようになっている。
図20、図21に示すように、吊り具30においては、上段吊り部31の横部材34の起立板34b、34cと横部材35の起立板35b、35cが、支柱10の上側のポケット金具12(12b、12d)で形成されるポケット部13(13b、13d)に差し込まれ、下段吊り部41の横部材44の起立板44b、44cと横部材45の起立板45b、45cが、支柱10の下側のポケット金具12(12b、12d)で形成されるポケット部13(13b、13d)に差し込まれ、吊り具21と同様に合計10個の支柱10が吊り具21に吊り上げられている。
この場合、支柱10の上側と下側のポケット金具12に吊り具30の起立板が差し込まれているため、吊り具30に吊り上げられた支柱10が左右前後に揺れるのが防止される。
また、下段吊り部41の起立板44b、44c、45b、45cは、上段吊り部31の起立板34b、34c、35b、35cより短くなっており、これらの起立板を支柱10のポケット金具12に差し込みやすくなっている。
次に、本発明の吊り具の第3の態様について説明する。
図22は、本発明の吊り具の第3の態様を表した斜視図、図23は、図22に示す吊り具の平面図、図24は、図22に示す吊り具の正面図、図25は、図22に示す吊り具の右側面図である。
図中、51は吊り具、52A、52Bは垂直係合部材、52aはリング部材、52bは穴、53A、53Bは連結板、54、55は横板、54a、55aは横板本体板、54b1、54b2、55b1、55b2は垂直凸部、54c、55cは起立部、54dは穴部である。
図に示すように吊り具51は、垂直係合部材52A、52B、52aはリング部材、複数の連結板53A、53B、及び複数の横板54、55を備え、鉄、アルミ等の金属材料、繊維強化プラスチック等からなものである。
垂直係合部材52A、52Bは、本発明の係合部材乃至垂直部材となるもので、Z方向(垂直方向)に延びる逆U字形状を有し、その上端部には穴52bが形成されたリング部材52aが溶接等により挟持固定されている。このリング部52aは、吊り上げ機構の吊り部に係合するものである。
連結板53A、53Bは、本発明の縦部材となるもので、Y方向(第1の水平方向)に延びるように配置され、連結板53Aは、横板54、55の左端側の間に配置され、連結板53Bは、横板54、55の中央左寄りの間に配置されている。
横板54、55は、本発明の横部材となるもので、X方向(第2の水平方向)に延びる横板本体54a、55aを有している。
横板54は、吊り具51の正面と背面に配置され、横板本体54aのX方向の中央部と右側部にはZ方向に起立した垂直凸部54b1、54b2が形成され、横板本体54aのX方向の右端部には、Z方向に起立し上部がX方向に突出する起立部54cが形成され、起立部54Cの上部には穴部54dが形成されている。
また、横板55は、正面の横板54と背面の横板54の間に複数枚配置され、横板本体55aのX方向の中央部と右側部にはZ方向に起立した垂直凸部55b1、55b2が形成され、横板本体55aのX方向の右端部には、Z方向に起立した起立部55cが形成されている。
そして、横板54、55は、X方向に等間隔で配置され( 図においては、2枚の横板54と6枚の横板55が配置されている。)、連結板53A、53Bと溶接等により接合されて連結固定され、X方向の中央に配置された横板55の上端部に垂直係合部材52A、52Bの下端部が溶接等により接合されている。
この場合、2個の垂直凸部54b1と6個の垂直凸部55b1は、X方向に一直線に並ぶように配置され、2個の垂直凸部54b2と6個の垂直凸部55b2も、X方向に一直線に並ぶように配置されている。
このように、吊り具51は、単純な構造であり、各部材を薄くしたりアルミやプラスチック等の材料で作ることにより、軽量にすることができる。
なお、本実施形態においては、垂直係合部材52A、52Bは横板55に接合されているが、垂直係合部材52A、52Bを連結板53A、53Bに接合してもよく、また、垂直係合部材52A、52Bを垂直係合部材52A、52Bと横板55の両方に接合してもよい。
吊り具51は、支柱10等の棒状部材を載せて、ウインチ等の吊り上げ機構によって吊り上げられる。以下、吊り具51の使用方法について説明する。
図26は、支柱10を載せた吊り具51が吊り上げ機構によって吊り上げられている状態の平面図、図27は、図26に示す支柱10を載せた吊り具51の正面図であり、図中、56は安全棒である。
図に示すように、横板54の垂直凸部54b1とその隣にある横板55の垂直凸部55b1に、支柱10の対向するポケット金具12(12a、12c)で形成されるポケット部13(13a、13c)が差し込まれ、これにより、支柱10が横板54と横板55に跨って載置されている。
また、隣り合う横板55の各垂直凸部55b1と各垂直凸部55b2に、支柱10の対向するポケット部13(13a、13c)が差し込まれ、これにより、支柱10が隣り合う横板55に跨って載置されている。
そして、垂直係合部材52A、52Bに固定されたリング部材52aの穴52bには、吊り上げ機構の吊り部となるフック17が引っ掛けられてリング部材52aとフック17が係合し、支柱10を載置した吊り具51が吊り上げ機構によって吊り上げられるようになっている。
図においては、2枚の横板54と6枚の横板55で形成される7列の隙間に支柱10が千鳥状に載置され、合計7個の支柱10が吊り具51に吊り上げられている。
この場合、支柱10の対向するポケット金具12に吊り具51の垂直凸部(54b1、54b2、55b1、55b2)が差し込まれているため、吊り具51に吊り上げられた支柱10が左右前後に揺れるのが防止される。
また、横板54、55には、起立部54c、55cが形成されており、支柱10のポケット金具12が吊り具51の垂直凸部から外れても、起立部54c、55cにより、支柱10の落下が防止される。
さらに、図26に示すように、2枚の横板54の穴部54dに安全棒56を挿入して固定することにより、吊り具51の垂直凸部から外れた支柱10が、起立部54c、55cを乗り越えて落下するのが防止される。
2 垂直係合板
2a リング部
2b 穴
3 縦板
4 横板
4a 横板本体
4b、4c 起立部
4d、4e 凸部
4m 溝
10 支柱
11 垂直パイプ
12、12a~12d ポケット金具
13、13a~13d ポケット部
14 支柱
15 垂直パイプ
16 フランジ金具
16a~16d フランジ孔
17 フック
21 吊り具
22 垂直係合板
22a リング部
22b 穴
23 縦板
24、25 横部材
24a、25a 横部材本体板
24b、24c、25b、25c 起立板
30 吊り具
31 上段吊り部
32 垂直係合板
32a リング部
32b 穴
33 縦板
34、35 横部材
34a、35a 横部材本体板
34b、34c、35b、35c 起立板
41 下段吊り部
42 垂直連結板
43 縦板
44、45 横部材
44a、45a 横部材本体板
44b、44c、45b、45c 起立板
51 吊り具
52A、52B 垂直係合部材
52a リング部材
52b 穴
53A、53B 連結板
54、55 横板
54a、55a 横板本体板
54b1、54b2、55b1、55b2 垂直凸部
54c、55c 起立部
54d 穴部
56 安全棒
Claims (5)
- 外側に突出する突出部が周面に設けられた棒状部材を吊り上げる吊り具であって、
吊り上げ機構の吊り部に係合する係合部材と、
第1の水平方向に延びる縦部材と、
前記第1の水平方向と直交する第2の水平方向に延びる複数の横部材と
を備え、
前記係合部材は、前記縦部材又は前記横部材に取り付けられ、
前記第2の水平方向における前記横部材の中央部は、前記縦部材に取り付けられ、
前記第1の水平方向における前記横部材の間隔は、前記棒状部材の軸方向と直交する方向の横幅より大きく、前記突出部の前記軸方向と直交する方向の外幅より小さく、
前記第2の水平方向おける前記横部材の両端部には、垂直方向に起立する起立部が形成されていること
を特徴とする吊り具。 - 孔部を有して外側に突出する突出部が周面に設けられた棒状部材を吊り上げる吊り具であって、
吊り上げ機構の吊り部に係合する係合部材と、
第1の水平方向に延びる縦部材と、
前記第1の水平方向と直交する第2の水平方向に延びる複数の横部材と
を備え、
前記係合部材は、前記縦部材に取り付けられ、
前記第2の水平方向における前記横部材の中央部は、前記縦部材に取り付けられ、
前記第2の水平方向おける前記横部材の両端部には、垂直方向に起立し前記孔部に差し込まれる起立部が形成されていること
を特徴とする吊り具。 - 孔部を有して外側に突出する突出部が周面に設けられた棒状部材を吊り上げる吊り具であって、
吊り上げ機構の吊り部に係合する係合部材と、
第1の水平方向に配置される縦部材と、
前記第1の水平方向と直交する第2の水平方向に延びる複数の横部材と
を備え、
前記係合部材は、前記縦部材又は前記横部材に取り付けられ、
前記横部材は、前記縦部材に連結固定され、
前記横部材には、垂直方向に起立し前記孔部に差し込まれる垂直凸部が形成されていること
を特徴とする吊り具。 - 前記棒状部材はくさび式足場に使用される支柱であり、前記突出部は該支柱の周面に設けられた緊結部であり、
前記係合部材は、垂直方向に延びる垂直部材であり、該垂直部材の下端は前記縦部材又は前記横部材に取り付けられ、該垂直部材の上端部には、前記吊り部に係合するリング部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載した吊り具。 - 前記緊結部は、ポケット金具又はフランジ金具であることを特徴とする請求項4記載の吊り具。
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