JP7145104B2 - カッティングプロッタ - Google Patents
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Description
したがって、媒体の搬送経路および巻取装置の視認性が確保される構成を採りながら、作業ステージから垂れ下がった媒体が巻取装置のロール状の媒体に接触したり、静電気が発生することがないカッティングプロッタを提供することができる。
(カッティングプロッタの説明)
図1に示すカッティングプロッタ1は、図1において右側に二点鎖線の円として描かれているシートロール2からシート状の媒体3を図1において左側に引き出して使用するものである。媒体3は、図1の左右方向の中央部に位置する搬送装置4によって引かれて作業ステージ5の上に引き出され、搬送装置4の近傍に位置するカッティング装置6によってカッティング加工が施される。
以下において、カッティングプロッタ1の部品を説明するうえで方向を示すにあたっては、図1の左右方向において作業ステージ5より右側(シートロール2側)をカッティングプロッタ1の後側とし、図1の左右方向において作業ステージ5より左側を「前側」として行う。この前後方向において、シートロール2に巻かれた媒体3が引き出される方向、すなわち水平方向の一方側となる図1の右側(カッティングプロッタ1の後側)から、水平方向の他方側となる図1の左側(カッティングプロッタ1の前側)に向かう方向を「第1の方向」という。
この実施の形態による媒体3は、詳細には図示してはいないが、粘着剤付きのフィルムシートに剥離紙を貼り合わせたものである。この媒体3に施すカッティング加工は、フィルムシートを粘着剤とともに所定の形状に切断する切断加工である。なお、カッティング加工の内容は、媒体3の種類に応じて適宜変更される。
第1および第2の支持ローラ13,14は、それぞれ円柱状に形成されており、カッティングプロッタ1の左右方向に延びる状態で両端部においてフレーム15に支持されている。
フレーム15は、図1中に簡略化して外形のみが描かれている右側本体16が右側の端部に位置するように形成されている。このフレーム15は、右側本体16と同等の構造となるように形成されてカッティングプロッタ1の左側の端部に位置する左側本体17(図2参照)と、左右方向に延びてこれらの右側本体16と左側本体17とを互いに接続する上部クロスメンバ18(図1参照)および下部クロスメンバ19などを備えている。このフレーム15を形成する材料は金属である。また、フレーム15は、図示してはいないが、アース線が接続されており、このアース線を介して接地されている。
第1の機能部は、最も下に位置して前後方向に延びる設置板21によって構成されている。この設置板21には、図示してはいないがキャスターが取り付けられる。また、設置板21の前端部上には前側支持パイプ22が立てて設けられている。設置板21の後端部上には後側支持パイプ23が立てて設けられている。前側支持パイプ22には前側バスケット24の前端部が装着され、後側支持パイプ23には後側バスケット25の後端部が装着されている。
これらの前側バスケット24と後側バスケット25は、カッティング加工時に媒体3が床(図示せず)に触れることを防ぐためのもので、それぞれ帯状のシート材料によって形成されて側面視においてU字状に弛んだ状態で設置されている。
第3の機能部は、支柱26の上端部から後方に向けて延びる後側アーム27によって構成されている。上述した第1および第2の支持ローラ13,14は、この後側アーム27に回転自在に支持されている。
支持板28の下部には上部クロスメンバ18が取付けられている。後述する搬送装置4とカッティング装置6は、これらの支持板28と上部クロスメンバ18とに支持されている。また、支持板28の下部には、媒体3がシートロール2から第1の方向に引き出されて載せられる作業ステージ5が設けられている。この作業ステージ5は、支持板28の前端部から後端部まで延びる断面山形状に形成されている。また、作業ステージ5は、図2に示すように、このカッティングプロッタ1の左側の端部から右側の端部まで左右方向に延びている。
第6の機能部は、支柱26の上端部から前方に向けて延びる第2のアーム34によって構成されている。この第2のアーム34には、図3および図6に示すように上方に向けて開放される凹部35が形成されている。凹部35は、図6および図7に示すように前下がりに傾斜する前側斜面36と、図3および図4に示すように後下がりに傾斜する後側斜面37とを有している。
搬送装置4は、図1に示すように、媒体3より下に位置する搬送ローラ41と、媒体3より上に位置するピンチローラ42と、搬送ローラ41を駆動するモータ(図示せず)とを有している。図1は、搬送装置およびその周辺の部品を簡略化して描いてある。搬送ローラ41とピンチローラ42は、それぞれ左右方向に延びる軸線を中心にして回転する。搬送ローラ41は、図2に示すように、その一部が作業ステージ5から上方に突出するように構成され、左右方向に所定の間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ配置されている。ピンチローラ42は、図示していない押圧機構に接続されており、媒体3を上方から搬送ローラ41に押し付け、搬送ローラ41と協働して媒体3を挟む。このように搬送ローラ41に媒体3が押し付けられた状態で搬送ローラ41が左右方向の軸線回りに回転することによって、媒体3が第1の方向または第1の方向とは反対方向に送られる。
カッティング装置6は、図1に示すように、作業ステージ5の上方に配置されたカッティングヘッド43を有している。カッティングヘッド43は、昇降可能なカッティングペン44を備え、ガイドレール45に左右方向へ移動自在に支持されている。ガイドレール45は、左右一対の支持板28に架け渡されている。この実施の形態によるカッティングヘッド43は、左右方向に延びる無端ベルト46(図2参照)に取付けられており、この無端ベルト46が図示していないモータによって駆動されて回転することによって、ガイドレール45に沿って左右方向に移動する。
このカッティング装置6によるカッティング加工は、刃が媒体3に刺さった状態でカッティングヘッド43が左右方向に移動するとともに、搬送装置4によって媒体3が前後方向(第1の方向と、第1の方向とは反対の方向)に移動することによって行われる。
巻取装置7は、媒体3が巻き付けられるボビン52と、このボビン52を巻取り方向に回転させるモータ53などを備えている。この巻取装置7は、カッティングプロッタ1の前後方向において作業ステージ5の前端部と同じ位置であって、作業ステージ5より低い位置に配置されている。
ボビン52は、パイプからなる芯部材54と、この芯部材54の両端に設けられた一対の円板状のフランジ55とから構成されている。これらのフランジ55は、第3および第4の支持ローラ32,33の上に載せられており、これらの第3および第4の支持ローラ32,33を介してフレーム15の第1のアーム31に回転自在に支持されている。
第3および第4の支持ローラ32,33のうち、カッティングプロッタ1の後側に位置する第3の支持ローラ32の右側の端部内には、ボビン52を駆動するためのモータ53が組み付けられている。このモータ53は、第3の支持ローラ32を第1のアーム31に対して回転させるように構成されている。第3の支持ローラ32が図1において時計方向に回ることにより、ボビン52が図1において反時計方向に回る。
作業ステージ5の前下方に位置するガイド機構51は、上下方向において作業ステージ5と巻取装置7との間に配置されている。このガイド機構51は、作業ステージ5から第1の方向に排出された媒体3が巻取装置7より第1の方向に離間した位置を通るように、媒体3の搬送経路を規定するものである。
この実施の形態によるガイド機構51は、図3~図5に示すように、左右方向(第2の方向)に延びる複数の棒状体61,62を有するガイド部材63と、このガイド部材63を支持する第2のアーム34とによって構成されている。ガイド部材63は、図2に示すように、カッティングプロッタ1の左側の端部から右側の端部まで延びるように形成されている。この実施の形態においては、第2のアーム34が本発明でいう「フレーム部材」に相当する。
この実施の形態による凹部35は、第2のアーム34の一部を構成するガイド板34aに形成されている。ガイド板34aは、金属材料によって形成され、上下方向と前後方向とに延びている。この実施の形態においては、凹部35を有するガイド板34aが請求項4記載の発明でいう「ガイド」に相当する。左側ホルダー64と右側ホルダー65が凹部35に収容される際には、ボス部66がガイド板34aに載せられる。また、板状部67は、ガイド板34aよりカッティングプロッタ1の左右方向の中央側に位置するように設けられている。このため、ガイド部材63の左右方向への移動は、板状部67がガイド板34aに当たることによって規制される。
このように左側ホルダー64と右側ホルダー65とが使用位置に位置している状態においては、図3に示すように、2本の棒状体61,62どうしの間に下方を視認可能な隙間Sが形成される。
また、左側ホルダー64と右側ホルダー65とが使用位置に位置している状態においては、媒体3に作用する張力によって前側の棒状体61,62が押される方向が図4中に矢印Fで示すように、前側斜面36と交差する方向になる。このため、左側ホルダー64と右側ホルダー65とが使用位置に保持されるようになる。
このように構成されたカッティングプロッタ1においては、ガイド部材63の左側ホルダー64および右側ホルダー65が使用位置に位置する状態でカッティング加工が行われる。カッティング加工時には、媒体3が搬送装置4によって駆動されて作業ステージ5上で前後方向に移動する。このとき、作業ステージ5より前方(第1の方向)に位置する媒体3は、作業ステージ5から垂れ下がるようになる。このように作業ステージ5から垂れ下がる媒体3は、ガイド部材63の前側の棒状体61によって搬送経路が規定され、巻取装置7から前方(第1の方向)に離れた位置を通って上下方向に移動する。
このため、作業ステージ5より前方で上下方向に延びる媒体3が巻取装置7のカッティング加工済みのロール状の媒体3からなるロール56に接触することはないから、この媒体3が傷付くことはない。また、ガイド部材63は接地されているから、このガイド部材63に媒体3が接触するにもかかわらず、静電気が発生することはない。
したがって、媒体3の搬送経路が確保されるとともに巻取装置7の視認性が確保される構成を採りながら、作業ステージ5から垂れ下がった媒体3が巻取装置7のロール56に接触したり、静電気が発生することがないカッティングプロッタを提供することができる。
このため、左側ホルダー64と右側ホルダー65を退避位置に移動させることによりガイド部材63が作業ステージ5の下方に収容され、巻取装置7の前上方が広く開放されるようになる。したがって、巻取装置7のボビン52に媒体3の搬送方向下流側の端部を接続するときの作業性や、カッティング加工済みの媒体3からなるロール56を巻取装置7から取り外す際の作業性が高くなる。
このため、ガイド部材63が媒体3の張力で押されることにより使用位置に保持されるようになるから、媒体3の搬送経路をガイド部材63で規定するにあたって信頼性が高くなる。
Claims (4)
- シートロールに巻かれたシート状の媒体が水平方向の一方側から他方側に向かう第1の方向に引き出されて載せられる作業ステージと、
前記作業ステージの上の媒体を前記一方側または前記他方側に搬送する搬送装置と、
前記第1の方向と直交する水平方向である第2の方向に移動するカッティングヘッドを有し、前記搬送装置と協働して前記作業ステージの上で媒体にカッティング加工を施すカッティング装置と、
前記作業ステージより低い位置に配置され、前記作業ステージから前記第1の方向へ搬出された媒体の搬送方向下流側の端部を巻取る巻取装置と、
前記作業ステージと前記巻取装置との間に配置され、媒体が前記巻取装置より前記第1の方向に離間した位置を通るように媒体の搬送経路を規定するガイド機構とを備え、
前記ガイド機構は、
前記第2の方向に延びる複数の棒状体を有しかつ導電性を有するガイド部材と、
前記ガイド部材を支持するフレーム部材とを備え、
前記複数の棒状体は、前記第1の方向に互いに離間するように配置されて前記搬送経路の一部を構成し、
前記ガイド部材は、前記フレーム部材を介して接地されていることを特徴とするカッティングプロッタ。 - 請求項1記載のカッティングプロッタにおいて、
前記ガイド部材は、前記複数の棒状体の前記第2の方向の両端部どうしを互いに接続するホルダーを含み、
前記ホルダーは、前記第1の方向において前記作業ステージから突出する使用位置と、前記作業ステージと前記巻取装置との間に収容される退避位置との間で移動するように、前記フレーム部材に移動自在に支持されていることを特徴とするカッティングプロッタ。 - 請求項2記載のカッティングプロッタにおいて、
前記ホルダーは、導電性を有するプラスチック材料によって形成されていることを特徴とするカッティングプロッタ。 - 請求項2または請求項3記載のカッティングプロッタにおいて、
前記フレーム部材は、前記ホルダーが前記使用位置と前記退避位置との間で滑って移動するガイドを有し、
前記ガイドは、前記第2の方向から見て山形状に形成されていることを特徴とするカッティングプロッタ。
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