JP7144646B1 - 緩衝装置用ピストン、緩衝装置 - Google Patents

緩衝装置用ピストン、緩衝装置 Download PDF

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Abstract

ピストン100は、円筒状であるとともに、軸方向に貫通する第1貫通孔113および第2貫通孔114が形成された本体部110と、本体部110における軸方向の端面111から軸方向に突出して平板状のバルブが着座する着座部120と、を備え、着座部120は、第1貫通孔113と対向する位置に形成された貫通孔125の開口部128が形成された底面127と、底面127の周囲に底面127から突出するように設けられるとともにバルブが着座する着座面124と、端面111と着座面124との間に設けられた中間部130と、を有する。

Description

本発明は、緩衝装置用ピストンおよび緩衝装置に関する。
例えば、特許文献1に記載の油圧緩衝器用ピストンは、ピストン側面の基準面が部分的に盛り上げられ、この盛り上げ部分にオイルを通過させるための伸び・縮み側油路が開けられているとともに、ディスクバルブのためのバルブシート面が形成されている。そして、特許文献1に記載の油圧緩衝器用ピストンは、焼結体で構成されるとともに、バルブシート面の周縁が緩い斜面で基準面に繋がれている。
特開2000-257659号公報
特許文献1に記載されたピストンは、オイルが通過する際に発生する音を抑制するという観点において改善の余地があった。
本発明は、オイルが通過する際に発生する音を抑制することができる緩衝装置用ピストン等を提供することを目的とする。
かかる目的のもと完成させた本発明は、円筒状であるとともに、中心線方向に貫通する第1貫通孔および第2貫通孔が形成された本体部と、前記本体部における前記中心線方向の端面から前記中心線方向に突出して平板状のバルブが着座する着座部と、を備え、前記着座部は、前記第1貫通孔と対向する位置に形成された連通路の開口部が形成された開口面と、前記開口面の周囲に前記開口面から突出するように設けられるとともに前記バルブが着座する着座面と、前記端面と前記着座面との間に設けられた中間部と、を有する緩衝装置に用いられる緩衝装置用ピストンである。
本発明によれば、オイルが通過する際に発生する音を抑制することができる緩衝装置用ピストンを提供することができる。
第1実施形態に係る懸架装置の概略構成の一例を示す図である。 第1実施形態に係るピストンの一例を示す斜視図である。 図2のIII-III部の断面の一例を示す図である。 シリンダ部からロッドが突出した量(突出量)が多くなる伸長行程におけるオイルの流れを示す断面図の一例である。 ロッドの突出量が少なくなる圧縮行程おけるオイルの流れを示す断面図の一例である。 伸長行程のピストンにおけるオイルの流れの一例を示す図である。 圧縮行程のピストンにおけるオイルの流れの一例を示す図である。 比較例に係るピストンの斜視図の一例である。 第2実施形態に係るピストンの断面の一例を示す図である。 第3実施形態に係るピストンを、軸方向の第2側から見た図の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る懸架装置1の概略構成の一例を示す図である。
懸架装置1は、ストラット式サスペンションであり、図1に示すように、油圧緩衝装置2と、油圧緩衝装置2の外側に配置されたコイルスプリング3と、を備える。また、懸架装置1は、コイルスプリング3における、後述するロッド20の軸方向の第1側(図1では下側)の端部を支持する下スプリングシート4と、コイルスプリング3における、軸方向の第2側(図1では上側)の端部を支持する上スプリングシート5と、を備える。以下では、ロッド20の軸方向を、単に「軸方向」と称する場合がある。
懸架装置1は、第2側の端部に取り付けられて、この懸架装置1を車両に取り付けるための車体側ブラケット6と、後述するシリンダ部10における第1側の端部に固定されて、懸架装置1を車輪に取り付けるための車輪側ブラケット7と、を備える。また、懸架装置1は、シリンダ部10およびロッド20の少なくとも一部を覆うダストカバー8を備える。車体側ブラケット6は、後述するロッド20の第2側の端部に取り付けられている。
以下、油圧緩衝装置2について詳述する。
油圧緩衝装置2は、オイルを収容するシリンダ部10と、第2側の端部がシリンダ部10から突出して設けられるとともに第1側の端部がシリンダ部10内にスライド可能に挿入されるロッド20と、を備える。また、油圧緩衝装置2は、ロッド20の第1側の端部に設けられるピストン部30と、シリンダ部10の第1側の端部に設けられるボトム部40と、を備える。
〔シリンダ部10〕
シリンダ部10は、薄肉円筒状の外シリンダ11と、外シリンダ11内に収容される薄肉円筒状の内シリンダ12と、を備える。外シリンダ11および内シリンダ12は、円筒の中心線方向が軸方向と一致するように配置されている。また、シリンダ部10は、下側の端部を塞ぐ底蓋13を備えている。そして、シリンダ部10は、内シリンダ12の外周面と外シリンダ11の内周面とで、リザーバ室Rを形成している。外シリンダ11内部には流体の一例としてのオイルが充填されている。なお、外シリンダ11内には、水等の液体や、空気等の気体が充填されていても良い。以下の説明においては、外シリンダ11の中心線から半径方向において中心線側を「内側」と称し、中心線側とは反対側を「外側」と称する場合もある。
シリンダ部10は、外シリンダ11の内側に配置されて内シリンダ12における上側の端部を塞ぐとともにロッド20を移動(摺動)可能に支持するロッドガイド部14と、外シリンダ11における上側の端部に装着されたバンプストッパキャップ15と、を備える。また、シリンダ部10は、外シリンダ11の上部に、外シリンダ11内のオイルの漏れや外シリンダ11内への異物の混入を防ぐオイルシール16を備えている。
〔ロッド20〕
ロッド20は、中実または中空の棒状の部材であり、円柱状または円筒状のロッド部21を有している。また、ロッド20は、下側の端部にピストン部30を取り付けるための下側取付部22と、上側の端部に車体側ブラケット6を取り付けるための上側取付部23とを有している。下側取付部22および上側取付部23の端部には雄ねじが形成されている。
〔ボトム部40〕
ボトム部40は、軸方向に貫通する複数の油路を有するバルブボディ41と、バルブボディ41の第1側に設けられる第1バルブ42と、バルブボディ41の第2側に設けられる第2バルブ43と、を備える。
ボトム部40のバルブボディ41は、後述する第1油室Y1とリザーバ室Rとを区画する。
〔ピストン部30〕
ピストン部30は、ピストン100と、ピストン100に形成された複数の油路の内の一部の油路における第1側の端部を塞ぐ第1バルブ32と、ピストン100に形成された一部の油路における第2側の端部を塞ぐ第2バルブ33と、を備える。
第1バルブ32および第2バルブ33は、薄い円環状の部材であることを例示することができる。なお、第1バルブ32および第2バルブ33は、薄い円環状の部材が積層されたバルブ群であっても良い。
図2は、第1実施形態に係るピストン100の一例を示す斜視図である。
図3は、図2のIII-III部の断面の一例を示す図である。
ピストン100は、その外周面に設けられて、ピストン100の外周面と内シリンダ12の内周面との間の隙間をシールする部材を介して内シリンダ12の内周面に接触し、内シリンダ12内のオイルが封入された空間を、ピストン100よりも第1側の第1油室Y1と、ピストン100よりも第2側の第2油室Y2とに区画する。
ピストン100は、中心線方向が軸方向となるように配置された円筒状の本体部110と、本体部110における軸方向の端面111から軸方向の第2側に突出して第2バルブ33が着座する着座部120とを有する。本体部110と着座部120とは、例えば焼結にて一体的に成形されている。
本体部110には、半径方向の内側の部位にロッド20が通される中央孔112が形成されている。本体部110には、中央孔112の周囲に、軸方向に貫通する第1貫通孔113および第2貫通孔114が、それぞれ、周方向に複数(図2においては6個)形成されている。複数の第1貫通孔113および第2貫通孔114は、周方向に交互に形成されている。なお、複数の第1貫通孔113および第2貫通孔114は、交互である必要は必ずしもなく、2つ毎や3つ毎、あるいはそれぞれを纏めても良い。軸方向に見た場合に、第1貫通孔113は略矩形であり、第2貫通孔114は円形である。なお、第1貫通孔113、第2貫通孔114の形状は前述の形状に限定されず、紡錘形状等、二種以上の断面形状を有する形状でも良い。第1貫通孔113は、第2貫通孔114よりも半径方向の外側の位置に形成されている。
本体部110には、軸方向に直交な端面111から、軸方向に第1側に凹んだ凹部115が形成されている。凹部115は、着座部120が形成されていない領域に形成されている。また、凹部115は、第2貫通孔114の周囲に形成されており、凹部115の底面116に、第2貫通孔114の開口部117が形成されている。
着座部120は、本体部110の中央孔112の周囲に設けられた中央部121と、中央部121から半径方向に延びた一対の半径方向部122と、一対の半径方向部122における半径方向外側の端部同士を接続するように周方向に延びた周方向部123と、を有する。中央部121、一対の半径方向部122および周方向部123における軸方向の端面は軸方向の位置が同じとなるように形成されており、第2バルブ33が着座する着座面124として機能する。
着座部120には、本体部110に形成された第1貫通孔113に対向する位置に、軸方向に貫通する貫通孔125が形成されている。貫通孔125の形状は、第1貫通孔113の形状と同一であり、貫通孔125と第1貫通孔113とは軸方向に連続的に形成されている。貫通孔125は、第1貫通孔113と同数形成されている。
一対の半径方向部122および周方向部123は、中央部121の外周部とともに、貫通孔125の周囲を囲むように設けられており、一対の半径方向部122と周方向部123とから構成される組が、周方向に貫通孔125の数と同数(図2においては6個)設けられている。
中央部121、一対の半径方向部122および周方向部123にて囲まれた部位は、着座面124から凹んだ凹部126を構成しており、凹部126の底面127に、貫通孔125の開口部128が形成されている。底面127は、本体部110の端面111よりも、第2バルブ33が着座する着座面124側に形成されている。
また、着座部120は、本体部110の端面111と着座面124との間に設けられた中間部130を有する。中間部130は、半径方向部122に対して凹部126とは反対側に、中央部121から半径方向に延びるように設けられている。中間部130は、直方体状であることを例示することができる。そして、中間部130における軸方向の第2側の端面131は軸方向に直交な面であり、中間部130における周方向の端面132および半径方向の端面133は軸方向に平行な面である。ただし、端面132および端面133は軸方向に傾斜していても良い。
端面131が軸方向に直交な面であり、半径方向部122が着座面124から凹部126の方へ軸方向に対して傾斜しているため、図3に示すように、端面131と半径方向部122との接続部位は鈍角である。
中間部130における軸方向の大きさ、言い換えれば、本体部110の端面111からの突出量は、半径方向部122における突出量よりも小さい。例えば、中間部130における端面111からの突出量は、半径方向部122の突出量の40%~90%であることを例示することができる。
また、中間部130における半径方向の大きさは、半径方向部122における半径方向の大きさよりも小さい。例えば、中間部130における半径方向の大きさLmは、半径方向部122における半径方向の大きさLrの20~80%であることを例示することができる。好ましくは、大きさLmは、大きさLrの50~70%、より好ましくは、大きさLmは、大きさLrの70%であると良い。
半径方向部122と連続するように、半径方向部122に対して凹部126とは反対側に中間部130を設けることで、焼結にてピストン100を製造する際のサイジング工程時に発生する半径方向部122の粉材のヒケを抑制することができる。また、大きさLmが、大きさLrの50~70%であることで、半径方向部122における第2側の端部の剛性と周方向部123における第2側の端部の剛性との間に生じる剛性差を低減することができる。例えば、大きさLmが大きさLrの70%であることで、中間部130を設けない構成(図8に示した比較例に係るピストン150の構成)と比べて、剛性差を約60%低減することができる。
[油圧緩衝装置2の作用]
次に、第1実施形態に係る油圧緩衝装置2の動作を具体的に説明する。
図4は、シリンダ部10からロッド20が突出した量(突出量)が多くなる伸長行程におけるオイルの流れを示す断面図の一例である。
図5は、ロッド20の突出量が少なくなる圧縮行程おけるオイルの流れを示す断面図の一例である。
伸長行程においては、図4に示すように、ロッド20は、内シリンダ12に対して第2側に移動する。ピストン部30の第2側への移動によって、第2油室Y2の圧力が高まり、第2油室Y2のオイルが、ピストン100の第2貫通孔114を通り、第1バルブ32を開いて第1油室Y1に流れ込む。また、第1油室Y1の圧力は、リザーバ室Rに対して相対的に低くなるため、リザーバ室Rのオイルは、ボトム部40の第2バルブ43を開いて第1油室Y1に流れ込む。これらにより、減衰力が生じる。
圧縮行程においては、図5に示すように、ロッド20は、内シリンダ12に対して第1側に移動する。ピストン部30の第1側への移動によって、第1油室Y1の圧力が高まり、第1油室Y1のオイルが、ピストン100の第1貫通孔113および貫通孔125を通り、第2バルブ33を開いて第2油室Y2に流れ込む。また、第1油室Y1の圧力は、リザーバ室Rに対して相対的に高くなるため、第1油室Y1のオイルは、ボトム部40の第1バルブ42を開いてリザーバ室Rに流れ込む。これらにより、減衰力が生じる。
[ピストン100におけるオイルの流れ]
図6は、伸長行程のピストン100におけるオイルの流れの一例を示す図である。図7は、圧縮行程のピストン100におけるオイルの流れの一例を示す図である。なお、図6および図7においては、第2側から軸方向にピストン100を斜め方向に見た図であり、第2バルブ33を省略している。
図8は、比較例に係るピストン150の斜視図の一例である。
伸長行程においては、図6に示すように、第2バルブ33がピストン100の着座部120の着座面124に接触しているので、軸方向においては、第2油室Y2のオイルは、ピストン100の本体部110と第2バルブ33との間を通って、第2貫通孔114に至る。より具体的には、軸方向においては、オイルは、本体部110の端面111と第2バルブ33との間を通って、凹部115内に入り、第2貫通孔114に流れ込む。半径方向においては、着座部120の隣り合う半径方向部122間を通った後、隣り合う中間部130間を通って第2貫通孔114に流れ込む。それゆえ、伸長行程において、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流路の面積は、段階的に小さくなっている。つまり、第2バルブ33、本体部110の凹部115および着座部120の隣り合う半径方向部122間の隙間にて形成された最上流側の流路の面積が最も大きく、最下流側の第2貫通孔114内の流路の面積が最も小さい。そして、第2バルブ33、本体部110の凹部115および着座部120の隣り合う中間部130間の隙間にて形成された中流の流路の面積が、最上流側の流路の面積よりも小さく、最下流側の流路の面積よりも大きい。その結果、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流速が段階的に小さくなっていく。
ここで、比較例に係るピストン150におけるオイルの流れを考える。比較例に係るピストン150は、第1実施形態に係るピストン100に対して中間部130が設けられていない点が異なる。ピストン150とピストン100とで、同じものについては同じ名称を用い、その詳細な説明は省略する。但し、図8においては、ピストン150とピストン100とで、同じものについても異なる符号を用いる。
比較例に係るピストン150においては、中間部130が設けられていないために、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流路の面積は、第2バルブ33、本体部160の凹部165および着座部170の隣り合う半径方向部172間の隙間にて形成された流路の面積から、第2貫通孔164内の流路の面積へと急激に小さくなる。それゆえ、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流速が急激に小さくなるため、動圧が急激に変化する。その結果、第2油室Y2から第1油室Y1へオイルが流れる際に音が発生するおそれがある。
これに対して、第1実施形態に係るピストン100においては、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流速が段階的に小さくなるので、比較例に係るピストン150と比べてオイルが流れる際に発生する音を抑制することができる。
圧縮行程においては、図7に示すように、第1油室Y1から第1貫通孔113および貫通孔125を通って流れてきたオイルは、第2バルブ33を開いて、第2バルブ33と着座部120の着座面124との間を通って第2油室Y2に流れ込む。そして、第2油室Y2に流れ込むオイルの一部は、第2バルブ33と中間部130との間を通り、第2バルブ33と本体部110の凹部115との間を通る。それゆえ、圧縮行程において、第1油室Y1から第2油室Y2へ流れるオイルの流路の面積は、段階的に大きくなっている。つまり、第2バルブ33と着座部120の着座面124との間の隙間にて形成された最上流側の流路の面積が最も小さく、第2バルブ33と本体部110の凹部115との間の隙間にて形成された最下流側の流路の面積が最も大きい。そして、第2バルブ33と中間部130との間の隙間にて形成された中流の流路の面積が、最上流側の流路の面積よりも大きく、最下流側の流路の面積よりも小さい。その結果、第1油室Y1から第2油室Y2へ流れるオイルの流速が段階的に大きくなっていく。
比較例に係るピストン150においては、中間部130が設けられていないために、本体部160の凹部165を通って第1油室Y1から第2油室Y2へ流れるオイルの流速が急激に大きくなる。つまり、第1油室Y1から本体部160の凹部165を通って第2油室Y2へ流れるオイルの流路の面積は、第2バルブ33と着座部170の端面174との間の隙間にて形成された流路の面積から、第2バルブ33と本体部160の凹部165との間の隙間にて形成された流路の面積へと急激に大きくなる。それゆえ、第1油室Y1から第2油室Y2へ流れるオイルの流速が急激に大きくなる。その結果、第1油室Y1からへ第2油室Y2オイルが流れる際に大きな音が発生する。
これに対して、第1実施形態に係るピストン100においては、第1油室Y1から本体部110の凹部115を通って第2油室Y2へ流れるオイルの流速が段階的に大きくなるので、比較例に係るピストン150と比べてオイルが流れる際に発生する音を抑制することができる。
以上説明したように、ピストン100は、油圧緩衝装置2用のピストンの一例であり、円筒状であるとともに、軸方向に貫通する第1貫通孔113および第2貫通孔114が形成された本体部110と、本体部110における軸方向の端面111から軸方向に突出して平板状の第2バルブ33が着座する着座部120と、を備える。そして、着座部120は、第1貫通孔113と対向する位置に形成された連通路の一例としての貫通孔125の開口部128が形成された開口面の一例としての底面127と、底面127の周囲に底面127から突出するように設けられるとともに第2バルブ33が着座する着座面124と、を有する。また、着座部120は、本体部110の端面111と着座面124との間に設けられた中間部130を有する。このピストン100によれば、オイルが流れる際の流速を段階的に小さくすることができるので、オイルが流れる際に発生する音を抑制することができる。
ここで、第1貫通孔113および第2貫通孔114は、周方向に交互となるようにそれぞれ4以上の偶数個(図2においては6個)形成されており、第2貫通孔114の開口部117は、端面111から凹んだ位置に設けられている。これにより、第2貫通孔114を介して第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの量が周方向において均一になり易くなるとともに第2貫通孔114へ入り易くなる。その結果、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流速の変化を小さくすることができるので、オイルが流れる際に発生する音を抑制することができる。
また、着座部120は、本体部110における中央孔112の周囲に設けられた中央部121と、中央部121から半径方向に延びた一対の半径方向部122と、一対の半径方向部122における半径方向外側の端部同士を接続するように周方向に延びた周方向部123と、を有する。これにより、伸長行程においては、第2バルブ33を確実に着座部120の着座面124に接触させることができるとともに、圧縮行程においては、第2バルブ33を迅速に開かせることができる。
そして、中間部130は、半径方向部122に対して底面127とは反対側に、中央部121から半径方向に延びるように設けられている。これにより、伸長行程において、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流速を段階的に小さくすることができるとともに、圧縮行程において、第1油室Y1から第2油室Y2へ流れるオイルの流速を段階的に大きくすることができる。
<第2実施形態>
図9は、第2実施形態に係るピストン200の断面の一例を示す図である。図9は、図2のIII-III部の断面と同様に、ピストン200を半径方向に直交する面にて切断した断面図である。
ピストン200は、第1実施形態に係るピストン100に対して、半径方向部122に相当する半径方向部222の形状が異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態と第2実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
図9に示すように、ピストン200は、半径方向部222における軸方向の第2側の端部に、第2側が凸となる円弧状の曲面229を有している。
以上のように構成されたピストン200によれば、圧縮行程において、第2バルブ33を開いて第1油室Y1から第2油室Y2へ流れる際のオイルの流速が無段階的に大きくなっていく。つまり、第2バルブ33と着座部120の着座面124との間にて構成される流路の面積から、第2バルブ33と曲面229との間の隙間を通る際の流路の面積へと、流路の面積が無段階的に大きくなる。言い換えれば、ピストン200における流路の面積は、ピストン100における流路の面積と比べて緩やかに変化する。その結果、第1油室Y1から第2油室Y2へ流れるオイルの流速の変化を小さくすることができるので、オイルが流れる際に発生する音を抑制することができる。
なお、周方向部123における軸方向の第2側の端部にも、第2側が凸となる円弧状の曲面229を設けても良い。
<第3実施形態>
図10は、第3実施形態に係るピストン300を、軸方向の第2側から見た図の一例を示す図である。
ピストン300は、第1実施形態に係るピストン100に対して、中間部130に相当する中間部330が異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態と第3実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
中間部330は、半径方向内側から半径方向外側へ行くに従って、周方向の幅が徐々に小さくなっている。言い換えれば、中間部330は、周方向の幅が、半径方向内側から半径方向外側へ無段階的に(例えば二次曲線的あるいは直線的に)小さくなっている。また、中間部330は、半径方向部122における半径方向外側の端部まで設けられている。
以上のように構成されたピストン300によれば、伸長行程において、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流路の面積を、無段階的に小さくすることができる。その結果、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流速を無段階的に小さくすることができるので、オイルが流れる際に発生する音を抑制することができる。
なお、中間部330は、半径方向内側から半径方向外側へ行くに従って、周方向の幅が無段階的に小さくなるのではなく、多段階的に小さくなっても良い。
また、中間部330における軸方向の大きさは、半径方向部122における軸方向の大きさと同一であっても良い。これにより、伸長行程において、第2油室Y2から第1油室Y1へ流れるオイルの流路の面積を、軸方向の全域に亘って無段階的に小さくすることができる。その結果、オイルが第2油室Y2から第1油室Y1へ流れる際に発生する音を確度高く抑制することができる。
また、中間部330は、周方向の端面が軸方向に平行な面でも良いし、軸方向に傾斜した面であっても良い。例えば、中間部330における周方向の端面は、半径方向部122における着座面124の周方向の端部と、凹部126における周方向の端部とを接続するように傾斜していても良い。
1…懸架装置、2…油圧緩衝装置、10…シリンダ部、12…内シリンダ、20…ロッド、30…ピストン部、32…第1バルブ、33…第2バルブ、100,200,300…ピストン、110…本体部、111…端面、113…第1貫通孔、114…第2貫通孔、117,128…開口部、120…着座部、121…中央部、122,222…半径方向部、123…周方向部、124…着座面、125…貫通孔、127…底面、128…開口部、130,330…中間部、229…曲面、Y1…第1油室、Y2…第2油室

Claims (6)

  1. シリンダおよびロッドを有する油圧緩衝装置に用いられる緩衝装置用ピストンであって、
    円筒状であるとともに、半径方向中心に設けられ前記ロッドが通される中央孔と、前記中央孔の周囲に設けられ中心線方向に貫通する第1貫通孔および第2貫通孔がそれぞれ複数形成された本体部と、
    前記本体部における前記中心線方向の端面から前記中心線方向に突出して平板状のバルブが着座する着座部と、
    を備え、
    前記着座部は、
    前記第1貫通孔と対向する位置に形成された連通路の開口部が形成された開口面と、
    前記本体部における前記中央孔の周囲に設けられた中央部、前記中央部から半径方向に延びた一対の半径方向部、および、前記一対の半径方向部における半径方向外側の端部同士を接続するように周方向に延び、前記一対の半径方向部とともに凹部を形成する周方向部を有するとともに、前記開口面の周囲に前記開口面から突出するように設けられる前記バルブが着座する着座面と、
    前記端面と前記着座面との間に設けられ、前記中央部から前記半径方向に延びるとともに前記半径方向部から前記凹部とは反対側に延び、前記半径方向部よりも前記半径方向の大きさが小さい中間部と、
    を有する緩衝装置用ピストン。
  2. 前記第1貫通孔および第2貫通孔は、周方向に交互となるようにそれぞれ4以上の偶数個形成されており、
    前記第2貫通孔の開口部は、前記端面から凹んだ位置に設けられている、
    請求項1に記載の緩衝装置用ピストン。
  3. 前記中間部における前記中心線方向の大きさは、前記半径方向部における前記中心線方向の大きさよりも小さい、
    請求項またはに記載の緩衝装置用ピストン。
  4. 前記中間部は、前記中央部から半径方向に行くに従って前記中心線方向の大きさまたは周方向の大きさの少なくとも一方が、段階的または無段階的に小さくなる、
    請求項1に記載の緩衝装置用ピストン。
  5. 前記半径方向部は、前記中間部と曲面を介して接続している、
    請求項1に記載の緩衝装置用ピストン。
  6. 緩衝装置であって、
    筒状のシリンダと、
    棒状であり、軸方向の一方の端部が前記シリンダ内に挿入されるロッドと、
    前記ロッドの前記一方の端部に固定されたピストンと、を有し、
    前記ピストンは、
    円筒状であるとともに、半径方向中心に設けられ前記ロッドが通される中央孔と、前記中央孔の周囲に設けられ中心線方向に貫通する第1貫通孔および第2貫通孔がそれぞれ複数形成された本体部と、
    前記本体部における前記中心線方向の端面から前記中心線方向に突出して平板状のバルブが着座する着座部と、
    を備え、
    前記着座部は、
    前記第1貫通孔と対向する位置に形成された連通路の開口部が形成された開口面と、
    前記本体部における前記中央孔の周囲に設けられた中央部、前記中央部から半径方向に延びた一対の半径方向部、および、前記一対の半径方向部における半径方向外側の端部同士を接続するように周方向に延び、前記一対の半径方向部とともに凹部を形成する周方向部を有するとともに、前記開口面の周囲に前記開口面から突出するように設けられる前記バルブが着座する着座面と、
    前記端面と前記着座面との間に設けられ、前記中央部から前記半径方向に延びるとともに前記半径方向部から前記凹部とは反対側に延び、前記半径方向部よりも前記半径方向の大きさが小さい中間部と、
    を有する緩衝装置。
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