JP7144046B2 - 熱伝導材 - Google Patents

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本発明は、熱伝導材に関する。
電子部品等の発熱体と、放熱フィン等の放熱体との間に介在させる熱伝導材が知られている。この種の熱伝導材は、発熱体から発生した熱を、放熱体側へ効率よく移動させるために利用される。このような熱伝導材は、主として、母材となる樹脂成分と、その中に分散される熱伝導フィラーとを備えている。なお、熱伝導材は、耐熱性が要求されるため、樹脂成分として、シリコーン樹脂が使用されることが多い(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2015-216387号公報 特開2011-241403号公報
シリコーン樹脂を使用した熱伝導材からは、シロキサンガス(例えば、環状シロキサンガス)が発生してしまうため、問題となっていた。シロキサンガスは、電子機器の接点不良等を引き起こす原因となるため、シロキサンガスを発生しない非シリコーン樹脂を使用した熱伝導材が望まれている。
また、従来の熱伝導材の製造方法は、特殊かつ煩雑であることも問題となっていた。
例えば、特許文献1では、炭素繊維等の異方性熱伝導フィラーと、充填剤を含む熱伝導組成物を調製した後、その熱伝導組成物を、押出成形する際に、複数のスリットを通過させることで熱伝導組成物中の異方性熱伝導フィラーを、押し出し方向に配向させている。そして、その組成物を硬化させた後、硬化後の組成物を、押し出し方向に対して垂直方向に超音波カッターで所定の厚み切断することで、厚み方向における熱伝導性の高いシート状の熱伝導材が製造される。
また、特許文献2では、繊維状熱伝導フィラーを、厚み方向に磁場配向させることで、厚み方向における熱伝導性が高いシート状の熱伝導材が製造されていた。
本発明の目的は、非シリコーン樹脂を使用した熱伝導性に優れる熱伝導材を提供することである。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> アクリル系樹脂100質量部と、可塑剤10~25質量部と、平均繊維長が130μm以上200μm以下である炭素繊維100~200質量部と、平均粒径が5μm以上15μm以下である黒鉛30~50質量部と、平均粒径が1μm以上80μm以下である酸化アルミニウム80~150質量部とを備える熱伝導材。
<2> 前記酸化アルミニウムは、前記平均粒径が1μm以上10μm以下である小径酸化アルミニウムと、前記平均粒径が60μm以上80μm以下である大径酸化アルミニウムとを有し、前記小径酸化アルミニウムの配合量に対する、前記大径酸化アルミニウムの配合量の割合が、40/60以上60/40以下である前記<1>に記載の熱伝導材。
<3> 前記アクリル系樹脂は、炭素-炭素不飽和結合を含む架橋性官能基を少なくとも2個有するアクリル系ポリマー(A)と、前記架橋性官能基を少なくとも1個有するアクリル系ポリマー(B)との架橋反応物を含み、前記アクリル系ポリマー(A)の配合量に対する、前記アクリル系ポリマー(B)の配合量の割合が、75/25以上85/15以下である前記<1>又は<2>に記載の熱伝導材。
<4> 前記アクリル系樹脂は、前記アクリル系ポリマー(A)と、前記アクリル系ポリマー(B)と、多官能モノマーとの架橋反応物を含む前記<3>に記載の熱伝導材。
本願発明によれば、非シリコーン樹脂を使用した熱伝導性に優れる熱伝導材を提供することができる。
熱伝導材の断面を撮影した写真を示す図
〔熱伝導材〕
本実施形態の熱伝導材は、主として、アクリル系樹脂、可塑剤、炭素繊維、黒鉛、酸化アルミニウムを備えている。熱伝導材は、ベース樹脂であるアクリル系樹脂中に、炭素繊維、酸化アルミニウム(小径酸化アルミニウム),酸化アルミニウム(大径酸化アルミニウム)、黒鉛等が添加されている。熱伝導材は、後述する熱伝導材用組成物が硬化されたものからなる。
アクリル系樹脂は、アクリル系ポリマー(A)と、アクリル系ポリマー(B)との架橋反応物を含むことが好ましい。
アクリル系ポリマー(A)は、常温で液状(シロップ状)であり、ベース樹脂として使用され、炭素-炭素不飽和結合を含む架橋性官能基を少なくとも2個有するものからなる。アクリル系ポリマー(A)は、前記架橋性官能基を両末端に有することが好ましい。
アクリル系ポリマー(A)の粘度(25℃)は、本発明の目的を損なわない限り特に制限はないが、例えば、100000mPa・s以上200000mPa・s以下が好ましく、120000mPa・s以上180000mPa・s以下がより好ましい。
アクリル系ポリマー(A)の主鎖は、例えば、以下に示される(メタ)アクリル酸系モノマーの重合体、又は(メタ)アクリル酸系モノマーと他のビニル系モノマーとの重合体からなる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は、アクリルとメタクリルの双方を含むことを意味する。
前記(メタ)アクリル酸系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ペンチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n-ヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2-アミノエチル、γ-(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2-トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチルパーフルオロブチルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロエチル-2-パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2,2-ジパーフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチルパーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロメチル-2-パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロデシルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキサデシルメチル、(メタ)アクリル酸2-パーフルオロヘキサデシルエチル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記他のビニル系モノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等の芳香族ビニル系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニル系モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アクリル系ポリマー(A)の主鎖を合成する方法としては、本発明の目的を損なわない限り特に制限はなく、例えば、フリーラジカル重合法でもよいが、分子量分布(重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn))を小さくし易い等の理由により、リビングラジカル重合法が好ましい。リビングラジカル重合法(特に、原子移動ラジカル重合法)は、分子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得ることができ、しかも特定の官能基を有するモノマーを重合体のほぼ任意の位置に導入することができるため好ましい。
前記架橋性官能基は、少なくとも炭素-炭素不飽和結合を含む構造を備えており、例えば、下記化学式(1)で示される構造(官能基)からなる。
-OC(O)C(R)=CH (1)
(式中、Rは水素原子又は炭素数1~20の有機基を表す)
前記化学式(1)で示される構造(官能基)としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基が好ましく、特に、アクリロイル基が好ましい。
アクリル系ポリマー(A)のガラス転位温度は、-40℃以下が好ましく、-45℃以下がより好ましい。
前記アクリル系ポリマー(A)の市販品としては、例えば、商品名「KANEKA XMAP(登録商標) RC100C」(株式会社カネカ製)が挙げられる。
アクリル系ポリマー(B)は、熱伝導材のベース樹脂として、前記アクリル系ポリマー(A)と共に利用(併用)され、炭素-炭素不飽和結合を含む架橋性官能基を少なくとも1個有するものからなる。アクリル系ポリマー(B)は、前記架橋性官能基を片末端に有することが好ましい。なお、アクリル系ポリマー(B)は、アクリル系ポリマー(A)よりも粘度が低く、分子量(重量平均分子量、数平均分子量)が小さいことが好ましい。
アクリル系ポリマー(B)は、常温で液状(シロップ状)であり、アクリル系ポリマー(A)よりも熱伝導材の母材(ベース樹脂)として、多く使用される。アクリル系ポリマー(B)の粘度(25℃)は、本発明の目的を損なわない限り特に制限はないが、例えば、35000mPa・s以上60000mPa・s以下が好ましく、40000mPa・s以上50000mPa・s以下がより好ましい。
熱伝導材において、記アクリル系ポリマー(A)の配合量Xに対する、前記アクリル系ポリマー(B)の配合量Yの割合(質量比:Y/X)は、75/25以上85/15以下が好ましい。
アクリル系ポリマー(B)の主鎖は、基本的には、上記アクリル系ポリマー(A)と同様、上記(メタ)アクリル酸系モノマーの重合体、又は上記(メタ)アクリル酸系モノマーと上記他のビニル系モノマーとの重合体からなる。また、アクリル系ポリマー(B)の主鎖の合成方法も、基本的には、上記アクリル系ポリマー(A)の主鎖の場合と同様である。ただし、アクリル系ポリマー(B)の主鎖は、前記アクリル系ポリマー(B)よりも短い(分子量が小さい)ことが好ましい。
アクリル系ポリマー(B)が有する架橋性官能基の内容は、アクリル系ポリマー(A)と同様である。アクリル系ポリマー(B)の架橋性官能基は、少なくとも炭素-炭素不飽和結合を含む構造を備えており、例えば、上記化学式(1)で示される構造(官能基)からなる。アクリル系ポリマー(B)の架橋性官能基においても、前記化学式(1)で示される構造(官能基)としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基が好ましく、特に、アクリロイル基が好ましい。
アクリル系ポリマー(B)のガラス転位温度は、アクリル系ポリマー(A)のガラス転位温度と同程度が好ましく、具体的には、-40℃以下が好ましく、-45℃以下がより好ましい。
前記アクリル系ポリマー(B)の市販品としては、例えば、商品名「KANEKA XMAP(登録商標) MM110C」(株式会社カネカ製)が挙げられる。
アクリル系ポリマー(A)及びアクリル系ポリマー(B)を架橋反応させる際、重合開始剤(架橋開始剤)が利用される。重合開始剤は、熱又は光を受けてラジカルを発生し、主として、アクリル系ポリマー(A)の架橋性官能基、及びアクリル系ポリマー(B)の架橋性官能基を反応させる機能を備えている。架橋開始剤よりラジカルが発生すると、架橋性官能基同士が結合(重合)して、アクリル系ポリマー(A)とアクリル系ポリマー(B)との間や、アクリル系ポリマー(B)同士の間等が架橋される。
前記重合開始剤は、過酸化物からなり、所定温度以上に加熱されると、ラジカルを発生する。重合開始剤としては、例えば、ジ-(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ラウロイルパーオキサイド、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、4-(1,1-ジメチルエチル)シクロヘキサノール等の有機過酸化物等からなる。重合開始剤のうち、ジ-(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートが好ましい。これらの重合開始剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
熱伝導材用組成物において、重合開始剤は、アクリル系ポリマー(A)及びアクリル系ポリマー(B)の合計100質量部に対して、好ましくは3.0質量部以上、より好ましくは3.5質量部以上、好ましくは5.0質量部以下、より好ましくは4.5質量部以下の割合で配合される。熱伝導材用組成物が、重合開始剤を上記割合で含んでいると、熱伝導材用組成物より製造された熱伝導材の硬度を所望の値に設定し易い。
熱伝導材中のアクリル系樹脂は、前記アクリル系ポリマー(A)と、前記アクリル系ポリマー(B)と、多官能モノマーとの架橋反応物を含むことが好ましい。
多官能モノマーは、分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーからなる。分子内に2つの(メタ)アクリロイル基を有する2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、2-エチル-2-ブチル-プロパンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2-ビス[4-(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル]プロパン等が挙げられる。
3官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。4官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、 これらの多官能モノマーのうち、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が好ましい。
熱伝導材用組成物において、多官能モノマーは、アクリル系ポリマー(A)及びアクリル系ポリマー(B)の合計100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.4質量部以下の割合で配合される。熱伝導材用組成物が、多官能モノマーを上記割合で含んでいると、熱伝導材の硬度を更に所望の値に設置し易い。
可塑剤としては、トリメリット酸エステル系可塑剤が好ましい。トリメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリイソノニル、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット酸2-エチルヘキシル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。トリメリット酸エステル系可塑剤の市販品としては、商品名「アデカサイザー(登録商標) C-880」(株式会社ADEKA製)を用いることができる。
可塑剤の配合量は、アクリル系樹脂100質量部(アクリル系ポリマー(A)及びアクリル系ポリマー(B)の合計100質量部)に対して、10質量部以上、好ましくは13質量部以、25質量部以下、好ましくは24質量部以下である。可塑剤の配合量がこのような範囲であると、熱伝導材を形成するための熱伝導材用組成物の粘度が塗工可能なものとなり、しかも、熱伝導材の硬度が所望の値となる。
炭素繊維は、熱伝導材に熱伝導性を付与等する目的で配合される。炭素繊維としては、ピッチ系炭素繊維が好ましい。炭素繊維の平均繊維長は、130μm以上、好ましくは140μm以上、200μm以下、好ましくは180μm以下である。炭素繊維の平均繊維長がこのような範囲であると、熱伝導材中において、炭素繊維が特定の方向に沿って並ぶことが抑制され、ランダムに配向する形となる。しかも、熱伝導材を形成するための熱伝導材用組成物の粘度が塗工可能なものとなり、熱伝導材の硬度も所望の値となる。
炭素繊維の平均繊維径は、本発明の目的を損なわない限り特に制限はないが、例えば、5μm~15μmが好ましい。
炭素繊維の配合量は、アクリル系樹脂100質量部(アクリル系ポリマー(A)及びアクリル系ポリマー(B)の合計100質量部)に対して、100質量部以上、好ましくは130質量部以上、より好ましくは150質量部以上、200質量部以下、好ましくは190質量部以下、より好ましくは180質量部以下である。炭素繊維の配合量がこのような範囲であると、熱伝導材中において、炭素繊維が特定の方向に沿って並ぶことが抑制され、ランダムに配向する形となり、熱伝導材が高い熱伝導性を備えることになる。しかも、熱伝導材を形成するための熱伝導材用組成物の粘度が塗工可能なものとなる。また、熱伝導材の硬度も所望の値となる。
なお、炭素繊維の配合量は、後述する酸化アルミニウムの配合量よりも多いことが好ましい。
黒鉛は、熱伝導材に熱伝導性を付与し、かつ熱伝導材中の炭素繊維をランダムな方向に配向させる等の目的で配合される。黒鉛は、粉末状(粒子状)であり、その平均粒径は、5μm以上15μm以下である。なお、本明細書における黒鉛等の各種フィラーの平均粒径は、レーザー回折法による体積基準の平均粒径(D50)である。平均粒径は、レーザー回折式の粒度分布測定器で測定することができる。
黒鉛の種類としては、本発明の目的を損なわない限り特に制限はないが、人造黒鉛が好ましい。
黒鉛の配合量は、アクリル系樹脂100質量部(アクリル系ポリマー(A)及びアクリル系ポリマー(B)の合計100質量部)に対して、30質量部以上、好ましくは35質量部以上、50質量部以下、好ましくは45質量部以下である。黒鉛の配合量がこのような範囲であると、熱伝導材用組成物の粘度が適度なものとなり、熱伝導材中の炭素繊維をランダムな方向へ配向させることがきる。しかも、熱伝導材が高い熱伝導性を備えることになる。
酸化アルミニウムは、炭素繊維、及び黒鉛と共に、熱伝導材に熱伝導性を付与等する目的で添加される。酸化アルミニウムの平均粒径は、1μm以上80μm以下である。特に、酸化アルミニウムとしては、平均粒径が異なる2種類のものを使用することが好ましい。本明細書において、平均粒径が小さい方の酸化アルミニウムを、「小径酸化アルミニウム」と称し、平均粒径が大きい方の酸化アルミニウムを、「大径酸化アルミニウム」と称する。
小径酸化アルミニウムとしては、平均粒径が1μm以上10μm以下のものが好ましい。また、大径酸化アルミニウムとしては、平均粒径が60μm以上80μm以下のものが好ましい。なお、大径酸化アルミニウムの平均粒径と、小径酸化アルミニウムの平均粒径の差は、50μm以上が好ましく、60μm以上がより好ましく70μm以上が更に好ましい。
酸化アルミニウムの配合量は、アクリル系樹脂100質量部(アクリル系ポリマー(A)及びアクリル系ポリマー(B)の合計100質量部)に対して、80質量部以上、好ましくは85質量部以上、150質量部以下、好ましくは130質量部以下である。酸化アルミニウムの配合量がこのような範囲であると、熱伝導材用組成物の粘度が適度なものとなり、熱伝導材中の炭素繊維をランダムな方向へ配向させることがきる。しかも、熱伝導材が高い熱伝導性を備えることになる。
また、小径酸化アルミニウムの配合量に対する、大径酸化アルミニウムの配合量の割合は、40/60以上60/40以下であることが好ましい。前記割合がこのような範囲であると、熱伝導材用組成物の粘度が適度なものとなり、熱伝導材中の炭素繊維をランダムな方向へ配向させ易くなる。しかも、熱伝導材が高い熱伝導性を備え易い。
熱伝導材は、更に、酸化防止剤、着色剤、難燃剤、可塑剤、フィラー等を含んでもよい。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系加工熱安定剤、ラクトン系加工熱安定剤、イオウ系耐熱安定剤、フェノール・リン系酸化防止剤等が挙げられ、フェノール系酸化防止剤が好ましく、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。酸化防止剤の配合量は、本発明の目的を損なわない限り特に制限はないが、例えば、アクリル系ポリマー(A)及びアクリル系ポリマー(B)の合計100質量部(アクリル系樹脂100質量部)に対して、0.5質量部以上2質量部以下の範囲で使用されてもよい。
また、酸化防止剤の配合量は、重合開始剤の配合量の1/2が好ましく、1/3がより好ましく、1/4が更に好ましい。
熱伝導材用組成物が加熱されて、架橋反応(重合反応)が進行することで、所定の硬さを備えた熱伝導材が得られる。熱伝導材のアスカーC硬度は、50以下であり、適度な硬さ(柔らかさ)を備えている。
本実施形態の熱伝導材は、優れた熱伝導性を備えている。なお、熱伝導材の熱伝導性は、後述する熱抵抗、熱線法、ホットディスク法により評価される。
本実施形態の熱伝導材は、シート状に加工されてもよいし、その他の形状に加工されてもよい。熱伝導材は、例えば、電子機器内部の発熱体(IC等)から発生した熱を、筐体側へ逃がすために、発熱体と放熱部材との間に介在される熱伝導シートとして使用されてもよい。
本実施形態の熱伝導材は、ベース樹脂としてアクリル系樹脂を使用するため、例えば、シロキサンガスの発生が問題とならない。そのため、非シリコーン樹脂の使用が求められる技術分野(例えば、プロジェクター、産業用ロボット、コントローラ、ルーター、基地局、カーナビゲーションシステム等)で好適に用いられる。
図1は、熱伝導材1の断面を撮影した写真を示す図である。図1に示されるように、熱伝導材1の断面には、アクリル系樹脂2から露出した炭素繊維3が存在しており、そのような炭素繊維3が、アクリル系樹脂2中で、様々な方向に沿って並んでいることが示される。なお、アクリル系樹脂2中には、酸化アルミニウム(小径酸化アルミニウム、大径酸化アルミニウム)、及び黒鉛が分散されている。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
アクリル系ポリマー(A)、アクリル系ポリマー(B)、多官能モノマー、重合開始剤、可塑剤、酸化防止剤、黒鉛、炭素繊維、及び酸化アルミニウム(小径酸化アルミニウム、大径酸化アルミニウム)を、表1に示される配合量(質量部)でそれぞれ配合し、それらを混合した後、その混合物をコーターを利用して、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、層状に塗工した。その後、塗工物の上に他のPETフィルムを重ねて、塗工物を一対のPETフィルムで挟んだ状態とし、その状態で、100℃で3分間加熱して、架橋反応(重合反応)を進行させて硬化させることにより、実施例1の熱伝導材を得た。なお、各成分の詳細は、以下の通りである。
前記アクリル系ポリマー(A)として、商品名「KANEKA XMAP(登録商標) RC100C」(株式会社カネカ製、両末端にアクリロイル基を有するアクリル系ポリマー、粘度:160000mPa・s(25℃)、比重:1.05、ガラス転移温度:-50℃)を使用した。
前記アクリル系ポリマー(B)として、商品名「KANEKA XMAP(登録商標) MM110C」(株式会社カネカ製、片末端にアクリロイル基を有する反応性アクリル系マクロモノマー、粘度:44000mPa・s(25℃)、比重:1.05、ガラス転移温度:-50℃)を使用した。
前記多官能モノマーとして、商品名「ライトアクリレート(登録商標) 1.6HX-A」(共栄社化学株式会社製、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート)を使用した。
前記重合開始剤として、商品名「PERKADOX(登録商標)16」(化薬アクゾ株式会社製、ジ-(4-tert-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(混合物))を使用した。
前記可塑剤として、商品名「アデカサイザー(登録商標) C-880」(株式会社ADEKA製、トリメリット酸エステル系可塑剤、粘度:220mPa・s(25℃)、ガラス転位温度:-17℃)を使用した。
前記酸化防止剤として、商品名「AO-60」(株式会社ADEKA製、フェノール系酸化防止剤、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート])を使用した。
前記黒鉛として、商品名「UF-G30」(昭和電工株式会社製、人造黒鉛微粉末、粒状、平均粒径:10μm、真比重:2.2)を使用した。
前記炭素繊維として、商品名「HC-600-15M」(日本グラファイトファイバー株式会社製、ミルドファイバー、平均繊維長:150μm、比重:2.2、熱伝導率:600W/m・K、電気抵抗:2×10-6Ω・m)を使用した。
前記酸化アルミニウム(小径酸化アルミニウム)として、商品名「AX3-75」(新日鉄住金マテリアルズ株式会社製、酸化アルミニウム、球状、平均粒径:3μm、比重:3.8)を使用した。
前記酸化アルミニウム(大径酸化アルミニウム)として、商品名「AX75-125」(新日鉄住金マテリアルズ株式会社製、酸化アルミニウム、球状、平均粒径:75μm、比重:3.8)を使用した。
〔比較例1〕
炭素繊維として、商品名「XN-100-25M」(日本グラファイトファイバー株式会社製、ミルドファイバー、平均繊維長:250μm、比重:2.2、熱伝導率:900W/m・K、電気抵抗:1.5×10-6Ω・m)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱伝導材の作製を試みた。しかしながら、比較例1では、各成分の混合物の粘度が高過ぎるため、コーターで塗工することができず、熱伝導材を得ることができなかった。
〔比較例2〕
炭素繊維として、商品名「HC-600-10M」(日本グラファイトファイバー株式会社製、ミルドファイバー、平均繊維長:100μm、比重:2.2、熱伝導率:600W/m・K、電気抵抗:2×10-6Ω・m)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱伝導材を得た。なお、比較例2の熱伝導材は、PETフィルムに対する材料付着が多く、表面に凹みが形成され、後述する評価試験を行うことができなかった。
〔比較例3〕
炭素繊維として、商品名「XN-100-05M」(日本グラファイトファイバー株式会社製、ミルドファイバー、平均繊維長:50μm、比重:2.2、熱伝導率:900W/m・K、電気抵抗:1.5×10-6Ω・m)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の熱伝導材を得た。なお、比較例3の熱伝導材は、PETフィルムに対する材料付着が多く、表面に凹みが形成され、後述する評価試験を行うことができなかった。
〔実施例2,3〕
可塑剤の配合量を、表2に示される値に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2,3の熱伝導材を作製した。
〔比較例4~7〕
可塑剤の配合量を、表2に示される値に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4~7の熱伝導材の作製を試みた。しかしながら、比較例4~6では、各成分の混合物の粘度が高過ぎるため、コーターで塗工することができず、熱伝導材を得ることができなかった。また、比較例7では、可塑剤が多過ぎるため、架橋反応(重合反応)が十分に進行せず、熱伝導材が得られなかった。
〔比較例8〕
大径酸化アルミニウムに代えて、中径酸化アルミニウム(商品名「AX10-75」(新日鉄住金マテリアルズ株式会社製、酸化アルミニウム、球状、平均粒径:10μm、比重:3.8))49.5質量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例8の熱伝導材を作製した。
〔比較例9〕
小径酸化アルミニウムに代えて、比較例8と同様の中径酸化アルミニウム49.5質量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例9の熱伝導材を作製した。
〔比較例10〕
大径酸化アルミニウムを配合せず、小径酸化アルミニウムの配合量を99質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例10の熱伝導材を作製した。
〔熱抵抗の測定〕
各実施例及び各比較例の熱伝導材から、所定の大きさの試験片(縦25mm、横25mm、厚み1mm)を切り出し、それらの試験片について、ASTMD5470規格に準拠した測定装置を用いて、熱抵抗(℃/W)を測定した。結果は、表1~表3に示した。なお、熱抵抗は、0.5℃/W以下であると好ましいと言える。
〔熱伝導率の測定(熱線法)〕
各実施例及び各比較例の熱伝導材から、所定の大きさの試験片(縦100mm、横50mm、厚み1mm)を切り出し、それらの試験片について、JIS R2616に準拠しつつ、熱線法を応用して測定する測定装置(製品名「QTM-500」、京都電子工業株式会社製)を用いて測定した。測定時において、試験片に一定電力を与え続けると共に、ヒータ線の温度上昇を記録し、その温度勾配から試験片の熱伝導率(W/m・K)を測定した。結果は、表1~表3に示した。なお、熱線法により測定される熱伝導率は、10.0W/m・K以上であると好ましいと言える。
〔熱伝導率の測定(ホットディスク法)〕
各実施例及び各比較例の熱伝導材から、所定の大きさの試験片(縦30mm、横30mm、厚み7mm)を切り出し、それらの試験片について、ISO 22007-2に準拠しつつ、ホットディスク法により、測定装置(製品名「TPS-500」、京都電子工業株式会社製)を用いて、熱伝導率(W/m・K)を測定した。結果は、表1~表3に示した。なお、ホットディスク法により測定される熱伝導率は、7.0W/m・K以上であると好ましいと言える。
〔硬度測定(アスカーC)〕
各実施例及び各比較例の熱伝導材から、所定の大きさの試験片(縦25mm、横50mm、厚み10mm)を切り出し、それらの試験片について、JIS K 7312に準拠しつつ、硬度計(製品名「ASKERC硬度計」、高分子計器株式会社製)を用いて、アスカーC硬度を測定した。結果は、表1~表3に示した。
Figure 0007144046000001
Figure 0007144046000002
Figure 0007144046000003
実施例1の熱伝導材は、表1に示されるように、熱伝導性(厚み方向における熱伝導性)に優れることが確かめられた。また、実施例1の熱伝導材は、アスカーC硬度が46であり、適度な柔らかさを備えていることが確かめられた。比較例1は、実施例1よりも平均繊維長が長い炭素繊維を使用した場合であり、上述したように、熱伝導材を作製することができなかった。また、比較例2,3は、実施例1よりも平均繊維長が短い炭素繊維を使用した場合であり、上述したように、PETフィルムに対する材料付着が多くなる結果となった。
実施例2,3の熱伝導材は、表2に示されるように、熱伝導性(厚み方向における熱伝導性)に優れ、かつ適度な柔らかさを備えていることが確かめられた。比較例4は、可塑剤が配合されない場合であり、比較例5,6は、可塑剤の配合量が少な過ぎる場合である。比較例4~6では、上述したように、各成分の混合物の粘度が高過ぎるため、熱伝導材を作製することができなかった。また、比較例7は、可塑剤の配合量が多過ぎる場合であり、上述したように、架橋反応(重合反応)が十分に進行せず、熱伝導材が得られなかった。
比較例8は、小径酸化アルミニウムと、中径酸化アルミニウムを併用した場合であり、熱線法の結果が、6.8W/m・Kとなり、ホットディスク法の結果が、5.9W/m・Kとなった。このように、比較例8は、熱伝導率が低いことが確かめられた。
比較例9は、中径酸化アルミニウムと、大径酸化アルミニウムを併用した場合であり、熱線法の結果が、7.8W/m・Kとなり、ホットディスク法の結果が、6.0W/m・Kとなった。このように、比較例9は、熱伝導率が低いことが確かめられた。
比較例10は、小径酸化アルミニウムのみを使用した場合であり、6.7W/m・Kとなり、ホットディスク法の結果が、5.7W/m・Kとなった。このように、比較例10は、熱伝導率が低いことが確かめられた。
1…熱伝導材、2…アクリル系樹脂、3…炭素繊維、4…酸化アルミニウム(小径酸化アルミニウム)、5…酸化アルミニウム(大径酸化アルミニウム)、6…黒鉛

Claims (2)

  1. アクリル系樹脂100質量部と、
    可塑剤10~25質量部と、
    平均繊維長が130μm以上200μm以下である炭素繊維100~200質量部と、
    平均粒径が5μm以上15μm以下である黒鉛30~50質量部と、
    酸化アルミニウム80~150質量部とを備える熱伝導材であり、
    前記アクリル系樹脂は、炭素-炭素不飽和結合を含む架橋性官能基を少なくとも2個有するアクリル系ポリマー(A)と、前記架橋性官能基を1個有するアクリル系ポリマー(B)との架橋反応物を含み、
    前記アクリル系ポリマー(A)の配合量に対する、前記アクリル系ポリマー(B)の配合量の割合が、75/25以上85/15以下であり、
    前記酸化アルミニウムは、均粒径が1μm以上10μm以下である小径酸化アルミニウムと、均粒径が71μm以上80μm以下である大径酸化アルミニウムとからなり、
    前記小径酸化アルミニウムの前記平均粒径と前記大径酸化アルミニウムの前記平均粒径との差が70μm以上であり、
    前記小径酸化アルミニウムの配合量に対する、前記大径酸化アルミニウムの配合量の割合が、40/60以上60/40以下であり、
    ホットディスク法により測定される熱伝導率が7.0W/m・K以上である熱伝導材。
  2. 前記アクリル系樹脂は、前記アクリル系ポリマー(A)と、前記アクリル系ポリマー(B)と、多官能モノマーとの架橋反応物を含む請求項1に記載の熱伝導材。
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