JP7142782B2 - 排気工具及びこれを用いた開閉装置の製造方法 - Google Patents
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Description
本開示は、受配電設備の系統運用等に用いられる開閉装置の母線接続部の組立に用いる排気工具に関する。
受配電設備の系統運用等に用いられる開閉装置において、母線接続部の絶縁性能の低下を防止するため気体の残存を抑制する必要がある。従来、母線接続部の組立時には、例えば排気穴が形成された脱気工具を母線接続部に挿入し、ねじ等の締結部材の回動により母線接続部で圧縮された気体を排気穴から排出し、気体の残存を防止していた(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、母線接続部のコネクタと絶縁栓との間に脱気工具を挿入し、絶縁栓を回転させてコネクタに嵌め込ませる工程において、脱気工具が絶縁栓の回転に追随して動き、脱気工具がずれて排気穴の通気を妨げ、気体を十分に排出できない課題があった。
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたもので、開閉装置の母線接続部の組立において、排気に用いる工具のずれを防止し、コネクタと絶縁栓との間の気体を効率的に排出して気体の残存を抑制する排気工具及びこれを用いた開閉装置の製造方法を提供することを目的とする。
本開示に係る排気工具は、棒状の本体部と、本体部の端部に設けられた先端部と、先端部に設けられ、母線と絶縁性のコネクタを有する第1の電気機器のコネクタの内部に配置された第1締結部に通されることにより前記本体部の動きを制限する貫通穴状の保持部と、保持部に隣接して切り込まれた未貫通の切込部とを備えたものである。
また、本開示に係る開閉装置の製造方法は、母線を有する第1の電気機器に設けられた絶縁性のコネクタの内壁に沿って、本開示に係る排気工具に備えられた保持部を、母線と接続されるコネクタ内部の第1締結部に通す工程と、第1締結部と、第2の電気機器の絶縁栓内に設けられた第2締結部を嵌め合わせ、絶縁栓を回動させながら、排気工具に備えられた本体部をコネクタの内壁と絶縁栓の外壁との間に介在させて、コネクタと絶縁栓との間に本体部が介在して生じた間隙から、コネクタと絶縁栓との間の気体を排出させて、第1締結部と第2締結部を締結する工程と、排気工具をコネクタから引き出しながら、排気工具に備えられた切込部を切断して本体部をコネクタから離脱させる工程とを備えたものである。
本開示によれば、貫通穴状の保持部により、排気工具の動きを制限して通気路を確保でき、未貫通の切込部を切断することにより、排気工具の本体部を電気機器から離脱させることができるため、母線接続部を組立てながら効率よく気体を排出できる。
実施の形態1.
以下、図面に基づいて実施の形態1について説明する。
以下、図面に基づいて実施の形態1について説明する。
図1は、実施の形態1に係る開閉装置の側方断面の模式図である。図1において開閉装置1は、例えば変電所の電力の受配電設備の系統運用に用いられるスイッチギヤである。開閉装置1の筐体2内には、例えば、断路器3とその操作機構として断路器操作機構4、遮断器5とその操作機構として遮断器操作機構6、接地開閉器7、避雷器8、及び変流器9が配置されている。落雷等により異常電流が流れる際に、遮断器5が回路を遮断し、系統に異常電流が流れることを防止するとともに、開閉装置1に接続された電気機器を保護する。開閉装置1には母線接続部10が設けられており、図1の例では、母線接続部10がブッシング11と接続され、さらに筐体2内の断路器3と接続されている。後述する第1の電気機器12と第2の電気機器13は、それらの少なくとも一部が母線接続部10に含まれる。
図2に、母線接続部10の概略を示す。母線接続部10の第1の電気機器12は、母線14、コネクタ15、及びブッシング11を備える。例えばコネクタ15に母線14とブッシング11とが挿入されて第1の電気機器12となる。第1の電気機器12は、ブッシング11を介して、開閉装置1の筐体2内の電気機器と接続される。母線14は、母線導体16と母線導体16の周囲を囲む絶縁シールド17によって構成される。ブッシング11は、導電性の第1締結部18と割り端子19と導電性部材20とを備える。第1締結部18は、例えば両側に雄ねじを有するスタッドボルトである。コネクタ15の開口部21にブッシング11を図2の矢印方向に挿入し、その後、コネクタ15の開口部21に母線14を図2の矢印方向に挿入する。母線14をコネクタ15に挿入する際、ブッシング11の割り端子19により、母線導体16の端部が保持され、母線導体16の側面が導電性部材20により保持される。
第2の電気機器13は、絶縁栓22と例えば接地機器(図示せず)とを備えており、絶縁栓22は、母線14と第2の電気機器13との間の絶縁を担っている。また、絶縁栓22にはその内部に、導電性を有する第2締結部23が備えられている。第2締結部23は、第1締結部18と嵌合するように雌ねじが切られている。コネクタ15内へブッシング11と母線14を図2の矢印方向に挿入した後、絶縁栓22をコネクタ15内の図2の矢印方向に挿入し、第1締結部18と第2締結部23を締結させて母線接続部10が組立てられる。
上述したように、コネクタ15の開口部21には、母線14、ブッシング11、及び絶縁栓22が挿入され、母線接続部10が形成される。この場合において、コネクタ15の開口部21は、挿入した母線14、絶縁栓22、及びブッシング11により閉じられる。特に、母線14とブッシング11とを挿入した後に絶縁栓22を挿入すると、絶縁栓22とコネクタ15との間に気体が残存しやすい。母線導体16の近くにある気体は開閉装置1の動作時の放電の要因となり、絶縁劣化の原因となるため、母線接続部10の組立時には気体を十分に排出する必要がある。
そこで、実施の形態1に係わる、図3に示す排気工具24を用いて排気しながら母線接続部10の組立を行う。図3(a)は排気工具24の平面図、図3(b)は排気工具24の側面図である。排気工具24は、棒状の本体部25と、本体部25の端部に設けられた先端部26と、先端部26の反対側の末端部に設けられた元部27とを備える。先端部26には穴状の保持部28が、図3(a)のX軸方向に貫通して設けられ、さらに端部側には、保持部28に隣接して保持部28の短径(図3(a)、図3(b)におけるZ方向の径)と同程度または短径よりも小さい径で、排気工具24の先端部26が設けられた側の先端に向かって切り込まれた切込部29が設けられている。切込部29の切込みは、排気工具24の内側、つまり図3(a)のX軸の正方向または負方向に向かって切り込まれて谷のようになっており、谷部分の底には薄肉部が残される。
図4に図3の先端部26を拡大した排気工具24の先端部26の平面概略図を示す。先端部26には貫通穴状の保持部28と、保持部28に隣接した未貫通の切込部29とが備えられている。図4において、切込部29は、先端部26の端部に向かって本体部25の長手方向へ切り込まれている。保持部28の穴を広げることにより、第1締結部18に保持部28を通すことが可能となり、切込部29を裂くことにより第1締結部18から解放できる。つまり、貫通された保持部28を第1締結部18に通して排気工具24の動きを制限し、排気工程後に排気工具24を第1締結部18から離れる方向に引き出し、第1締結部18によって切込部29を引き裂くことができる。これにより、排気工具24のずれを防止して通気路を確保するとともに、コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31との接合面に本体部25の少なくとも一部を残留させることなく排気工具24を取り出すことができる。
さらに、上述した排気工具24を用いた母線接続部10の組立てる具体的動作について説明する。まず保持部28を排気工具24の外側に向かって広げ、コネクタ15内に配置されたブッシング11の第1締結部18に、この広げた保持部28を引っ掛け、排気工具24の本体部25をコネクタ15の内壁30に密着させる。
コネクタ15と絶縁栓22の接続工程において、コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31を接触させると、コネクタ15と絶縁栓22に囲まれた気体は逃げ場を失い、コネクタ15と絶縁栓22との間に残存する。この気体は、ブッシング11の第1締結部18に絶縁栓22がねじ込まれることにより加圧、圧縮される。ここでコネクタ15の内壁30と絶縁栓22との間には保持部28で動きが制限された排気工具24が介在するため間隙が生じている。この間隙により、気体の通路が確保され、加圧された気体は、この間隙を通じてコネクタ15外に排出される。また、保持部28が第1締結部18を保持し、母線接続部10の組立時に排気工具24の動きが制限されるため通気路をふさぐことなく効率的に排気できる。これによりコネクタ15と絶縁栓22との間の気体の残存を抑制して第1の電気機器12と第2の電気機器13との接続が達成できる。
さらに、コネクタ15と絶縁栓22との接続が完了する直前または完了した後に、排気工具24の本体部25をコネクタ15から引き出すことで、切込部29に力がかかり、切込部29を第1締結部18で裂くことができる。切込部29の切断によって、保持部28は第1締結部18の保持を解消し、気体を介在させず第1の電気機器12から排気工具24を引き抜くことができる。これにより、コネクタ15と絶縁栓22に囲まれた気体をコネクタ15外へ排出して、コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31の密着を維持したまま、第1の電気機器12と第2の電気機器13との接続が完了する。
ここで先端部26の先端の幅は、図4に示すように先端に向けて細くなると好ましい。このような形状であると、排気工具24を挿抜しやすく、取り外す際の引張り力が排気工具24の極所に集中しにくいため、コネクタ15内及びコネクタ15と絶縁栓22の接合面に排気工具24の一部が残留することを防止できる。
また図5に、図3の先端部26を拡大した排気工具24の先端部26の側面概略図を示す。図5に示すように、先端部26の厚みは、先端に向けて薄くなると好ましい。先端部26の形状をこのようにすると狭所にも装着可能で、排気工具24の取外し時の引張り力が排気工具24の極所に集中しない効果がある。図5中の破線は切込部29を排気工具24の側面から透視したものであり、保持部28に隣接して破線に示す薄肉部を残した切込部29が設けられる。
図6に、図3(a)のM-M線の断面、すなわち本体部25の断面形状の例を示す。本体部25の断面形状は、例えば図6(a)に示す長方形の角部を丸めた形状、図6(b)に示す長円形とすればよい。ここで長円形は同心円と楕円形とを含む。また図示しないが断面形状は角部を丸めた多角形であってもよい。このように本体部25の断面形状を、角部を丸めた形状にすることにより、コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31を損傷させることなく排気できる。またコネクタ15、絶縁栓22の径方向の寸法を小さくしても、排気工具24を挿抜する際の挿抜力に対して必要な強度を確保することができる。
また、図7は本体部25の一部の拡大図であり、図7に示すように、本体部25に凹部32及び凸部33を設けてもよい。例えば、排気工具24の本体部25から先端部26にかけて凹部32及び凸部33が短手方向に横断するように設ければよい。短手方向全体にではなく、その一部を横断するようにしてもよい。また、凹部32及び凸部33は一面のみに設けてもよく、複数面に設けてもよい。さらに、横断せずとも凹部32及び凸部33を点在させてもよい。
このように凹部32及び凸部33を設けることにより、コネクタ15と絶縁栓22の接続時に、コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31に塗布されるペースト、オイル等の絶縁性の潤滑剤の流動を妨げずに排気工程を行える。
排気工具24は、例えばフッ素樹脂等の可とう性と潤滑性を有する材料を用いて作製できる。この排気工具24は、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアセタール樹脂で作製してもよい。ポリアミド繊維にポリプロピレン樹脂を含侵し成形させてもよい。ポリアミド繊維等の強化繊維に樹脂を含侵させた複合材料とすれば強度を確保でき、排気工具24を離脱させる際の破損、折損を防止して、コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31の接合面に残ることを防止できる。
コネクタ15には、コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31の接合面に排気工具24を挟み込むことができるよう、例えばシリコーン樹脂、エチレンプロピレンゴム等の変形、かつ復元可能な材料を用いればよい。
このように、母線接続部10の組立時に貫通穴状の保持部28と未貫通の切込部29とを備えた排気工具24を用いることにより、排気工具24の動きを制限して通気路を確保しながら効率よく気体を排出でき、十分に排気した後に切込部29を切断し、排気工具24を引き抜くことができるため母線接続部10の気体を確実に排出することができる。
なお、本実施の形態においてコネクタ15は、三方に開口部21が設けられ、この開口部21の一方がブッシング11に塞がれる例を示したが、ブッシング11を用いずに、一方が閉塞され、二方に開口部21を有する、第1締結部18を内部に備えたコネクタを用いてもよい。
実施の形態2.
図8に、実施の形態2に係る排気工具を示す。実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図8に、実施の形態2に係る排気工具を示す。実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図8において、図8(a)は排気工具34の平面図、図8(b)は排気工具34の側面図である。実施の形態2に係る排気工具34は、棒状の本体部25と、本体部25の端部に設けられた先端部26とを備えている。先端部26には、図8の先端部26の拡大図である図9に示す第1締結部18に通す穴状の保持部28が図8のX軸方向に貫通して設けられており、保持部28の周囲は支持部35に囲まれている。実施の形態1と異なり、第1締結部18に通すように排気工具34の短手方向に穴を広げなくてもよい。
さらに、図9に図8の先端部26を拡大した、排気工具34の先端部26の平面概略図を示す。図9に示すように本体部25と支持部35との間には切込部29が設けられている。切込部29は保持部28に隣接して支持部35の外縁に、本体部25の短手方向へ切り込まれており、本体部25と支持部35を互いに逆方向に引っ張ることで未貫通の切込部29が裂けて、切込部29を境目として本体部25と支持部35とを分離することができる。
また、図10に、図8の先端部26を拡大した、排気工具34の先端部26の側面概略図を示す。先端部26は、先端に向かって厚みが薄くなるように形成されており、先端部26の端部が最も薄く形成されている。
排気工具34を用いて、母線接続部10の組立を行う場合、第1の電気機器12と第2の電気機器13との接合面である、コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31に潤滑剤をあらかじめ塗布した後、第1の電気機器12内の第1締結部18に排気工具34の保持部28を引っ掛け、排気工具34の本体部25を第1の電気機器12の内壁30に密着させることで、組立前の準備をする。
そして、実施の形態1と同様に保持部28で排気工具34の位置ずれを防止しながら第1の電気機器12と第2の電気機器13の組立を行い、組立の完了の直前または完了した後、元部27から排気工具34をコネクタ15から引き出す方向へ引っ張ることで、排気工具34の本体部25と支持部35との間に設けられた切込部29が裂けて、本体部25と支持部35とが分離し、本体部25をコネクタ15の外側へ離脱させることができる。支持部35は第1の電気機器12と第2の電気機器13との間に残るが、支持部35は周囲が同電位の空間内にとどまるため、電気的に問題ない。
また、貫通穴状の保持部28とこれを支持する支持部35は、図11に示す円形、角を丸めた四角形、角を丸めた三角形、及び角を丸めた菱形等の様々な形状とすることができる。このように支持部35の形状を変形させることで、排気工具34の挿入及び離脱に適した形状となる。
例えば、支持部35が多角形状であると、支持部35の角部に加わる摩擦力が角部を有しない形状である場合よりも低減し、より排気工具34の挿抜に適した形状となる。さらに、支持部35が角部を丸めた形状または円形を含む楕円形であると、排気工具34の挿抜時のコネクタ15と絶縁栓22の損傷を抑えることができる。
このように、母線接続部10の組立時に貫通穴状の保持部28と未貫通の切込部29と支持部35とを備えた排気工具34を用いることにより、排気工具34の動きを制限して通気路を確保しながら効率よく気体を排出でき、十分に排気した後に切込部29を切断して本体部25と支持部35とを分離し、本体部25を容易に引き抜くことができるため母線接続部10の気体を確実に排出することができる。
なお、実施の形態1において、本体部25の断面形状を、角部を丸めた長方形、長円形とする例を示したが、図12に示す断面形状としてもよい。図12における各々の断面形状は、図3または図8のM-M線における断面形状に相当する。図12において、縦軸及び横軸で示した各マス目内に、本体部25の断面形状を示している。列方向の各特徴は、1列は外形が角を丸めた四角形状、2列は外形が横長円形状、3列は外形が楕円形状、4列は菱形である。また、行方向の特徴は、A行は表面に溝がないもの、B行は上下面に元部27から先端部26までに通じる溝を有するもの、C行は一つの面に元部27から先端部26までに通じる溝を有するものを示している。また、D行は本体部25の両側面に元部27から先端部26までに通じる溝を有するものを示している。
本体部25の断面は、図12に示すように様々な形状から選択することができ、本体部25の断面形状を変形させることで、排気工具24、排気工具34の挿入、離脱に適した形状とすることができる。本体部25の断面が多角形状であると、本体部25の表面が湾曲している形状と比較して、内壁30、外壁31、及び本体部25の表面の接触面積が拡大するため、絶縁栓22の回動に追従して本体部25がずれることを防ぐことができる。さらに、本体部25の断面が角部を丸めた形状または長円形であると、排気工具24、排気工具34の挿抜時のコネクタ15と絶縁栓22の損傷を抑えることができる。また、図12のB行、C行、及びD行に示すように本体部25に先端部26から元部27まで通じる溝を設けることで、排気工具24、排気工具34の介在によりコネクタ15と絶縁栓22との接合面に形成される間隙が拡大する。これにより、コネクタ15と絶縁栓22との間に残存する気体を十分に排出することができる。
実施の形態3.
図13を用いて、開閉装置1の製造における実施の形態1の排気工具24を用いた排気工程について説明する。図1における開閉装置1の母線接続部10は、図2に示すように第1の電気機器12と第2の電気機器13の少なくとも一部を含み、第1の電気機器12は、ブッシング11、母線14、及びコネクタ15により構成され、また、第2の電気機器13は絶縁栓22と、絶縁栓22と接続された接地機器(図示しない)により構成される。
図13を用いて、開閉装置1の製造における実施の形態1の排気工具24を用いた排気工程について説明する。図1における開閉装置1の母線接続部10は、図2に示すように第1の電気機器12と第2の電気機器13の少なくとも一部を含み、第1の電気機器12は、ブッシング11、母線14、及びコネクタ15により構成され、また、第2の電気機器13は絶縁栓22と、絶縁栓22と接続された接地機器(図示しない)により構成される。
第1の電気機器12は、コネクタ15の開口部21に母線14とブッシング11を挿入することにより形成される。コネクタ15の開口部21にブッシング11を挿入して、一つの開口部21を閉塞させ、ブッシング11を挿入した後、母線14をコネクタ15の他の開口部21から挿入し、開口部21を閉塞させる。ブッシング11は第1締結部18、割り端子19、及び導電性部材20を備えており、母線14は母線導体16とその周囲を囲む絶縁シールド17により構成され、母線14の端部には母線導体16が露出している。母線導体16の挿入時は、ブッシング11の割り端子19で、挿入された母線14の端部が上下から保持され、また母線14の端部の側方は導電性部材20に支持される。割り端子19及び導電性部材20が接触し、母線14とブッシング11は電気的に接続されるため、ブッシング11に接続された開閉装置1に備えられた他の電気機器と、第1の電気機器12は電気的に接続される。このブッシング11及び母線14が挿入された開口部21は閉塞されるため、気体の通路が塞がれる。
また、第1の電気機器12において、上述の接続工程の後、コネクタ15の内部には、母線14とブッシング11により閉塞されなかったコネクタ15の開口部21に向かって、ブッシング11に備えられた第1締結部18が突出している。第1締結部18は、例えば両側に雄ねじが切られたスタッドボルトであり、この第1締結部18と他の電気機器の締結部が嵌合して第1の電気機器12と他の電気機器とが接続される。本実施の形態において、他の電気機器の締結部は、第2締結部23であり、他の電気機器は、第2の電気機器13である。絶縁栓22の内部に配置された第2締結部23と第1締結部18を嵌合させ、第1の電気機器12と第2の電気機器13とが接続される。
次に図13を用いて、第1の電気機器12と第2の電気機器13の接続工程における排気手順を説明する。あらかじめ第1の電気機器12と第2の電気機器13との接合面であるコネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31との接合面に、絶縁性の潤滑剤を塗布する。例えば、グリースを潤滑剤に使用する。
そして図13に示すように、排気工具24をコネクタ15の内壁30に沿わせて開口部21内に配置させ、排気工具24の保持部28を、第1締結部18に通して排気工具24を開口部21内に据え付ける。保持部28が閉じた状態の排気工具24を用いる場合は、保持部28を排気工具24の外方に向けて引っ張り、保持部28に第1締結部18を挿入できるよう貫通穴を広げる。
排気工具24を開口部21内に据え付けた後、第1の電気機器12が備えるコネクタ15の内壁30と第2の電気機器13が備える絶縁栓22の外壁31を嵌合させ、この接合面に排気工具24を挟み込む。ここで、内壁30と外壁31は嵌合して互いに密着する寸法とする。
絶縁栓22の内部には、駆動軸37方向の一端に、内側に雌ねじを有する第2締結部23が備えられている。また、駆動軸37方向の他端には絶縁栓22を回動させるための回動用部材39が設けられている。ここで回動用部材39は、例えば端部に回動用の六角部40を有する。駆動軸37とソケット38とを有するトルクレンチ36で絶縁栓22を回動させると、第1の電気機器12と第2の電気機器13とが接続される。
第1の電気機器12の内部には、開閉装置1の母線14に接続される割り端子19が配置されている。割り端子19の端部には、その外周に雄ねじが切られた第1締結部18が第2の電気機器13に向けて突出して設けられている。絶縁栓22をコネクタ15に挿入し、絶縁栓22を図13のA方向(トルクレンチ36の上方から見て時計方向)に回動させると、絶縁栓22がコネクタ15に挿入される方向に駆動され、第1締結部18と第2締結部23が締結する。
コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31は、絶縁栓22を挿入する工程により、相互に接近し密着する。コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31が密着するため、この密着部にある気体はコネクタ15と絶縁栓22に囲まれ、逃げ場を失った状態となる。
この工程の後、さらにトルクレンチ36にて絶縁栓22を回動させ、コネクタ15にねじ込むことにより、コネクタ15と絶縁栓22との間に残存する気体は圧縮されることになる。この圧縮された気体は、絶縁栓22がトルクレンチ36にて回動されると、絶縁栓22の外壁31の周方向に移動して、排気工具24がコネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31との間に介在して形成された間隙に集められる。間隙に集められた気体は、この間隙を通して外部に排出される。
そして第1の電気機器12と第2の電気機器13との接続が完了する直前または完了した後に、排気工具24をコネクタ15から離脱する方向、つまり図13のB方向に引き出す。この引き出す力により、排気工具24が備える切込部29が裂け、本体部25が離脱可能となる。そして切込部29が切断された後は、本体部25をコネクタ15から離脱させ、コネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31の密着を維持したまま、第1の電気機器12と第2の電気機器13の接続が完了する。
すなわち、コネクタ15の内壁30に沿って排気工具24を配置し、コネクタ15内部の第1締結部18に貫通穴状の保持部28を通した後、第1締結部18と第2締結部23を嵌め合わせ、絶縁栓22を回動させながら、本体部25をコネクタ15の内壁30と絶縁栓22の外壁31との間に介在させて、絶縁栓22とコネクタ15との間に本体部25が介在して生じた間隙から、コネクタ15と絶縁栓22との間の気体を排出させて、第1締結部18と第2締結部23を締結させ、その後、排気工具24をコネクタ15から引き出しながら、切込部29を切断して本体部25をコネクタ15から離脱させることにより、開閉装置1が備える母線接続部10を組立てながら効率的に排気することが可能となる。
なお、本実施の形態において実施の形態1による排気工具24を用いる例を示したが、実施の形態2で述べた排気工具34を用いて、開閉装置1の製造における排気工程を行っても同様の効果が得られる。この場合、排気工具34を引き出す工程で、支持部35と本体部25とを分離させ、支持部35をコネクタ15内に残留させる。
また、実施の形態1から実施の形態3において、第1の電気機器12、第2の電気機器13を接続する例を述べたが、開閉装置1内の他の電気機器であってもよく、開閉装置1に接続される外部の電気機器であってもよい。
本明細書中に開示する各実施の形態は、その範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせることが可能であり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 開閉装置、2 筐体、3 断路器、4 断路器操作機構、5 遮断器、6 遮断器操作機構、7 接地開閉器、8 避雷器、9 変流器、10 母線接続部、11 ブッシング、12 第1の電気機器、13 第2の電気機器、14 母線、15 コネクタ、16 母線導体、17 絶縁シールド、18 第1締結部、19 割り端子、20 導電性部材、21 開口部、22 絶縁栓、23 第2締結部、24、34 排気工具、25 本体部、26 先端部、27 元部、28 保持部、29 切込部、30 内壁、31 外壁、32 凹部、33 凸部、35 支持部、36 トルクレンチ、37 駆動軸、38 ソケット、39 回動用部材、40 六角部
Claims (10)
- 棒状の本体部と、
前記本体部の端部に設けられた先端部と、
前記先端部に設けられ、母線と絶縁性のコネクタを有する第1の電気機器の前記コネクタの内部に配置された第1締結部に通されることにより前記本体部の動きを制限する貫通穴状の保持部と、
前記保持部に隣接して切り込まれた未貫通の切込部と
を備えたことを特徴とする排気工具。 - 前記切込部は、前記本体部の長手方向へ切り込まれたことを特徴とする請求項1に記載の排気工具。
- 前記保持部は支持部に囲まれて設けられ、
前記切込部は、前記支持部と前記本体部との間に、前記本体部の短手方向に切り込まれたことを特徴とする請求項1に記載の排気工具。 - 前記保持部は、断面を多角形または円形とする貫通穴であることを特徴とする請求項3に記載の排気工具。
- 前記本体部の断面形状は、角が丸められた多角形または長円形であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の排気工具。
- 前記本体部は、少なくとも一面に、凹部と凸部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の排気工具。
- 前記本体部は、長手方向に溝が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の排気工具。
- 前記本体部は、可とう性を有する樹脂で形成されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の排気工具。
- 前記先端部は、先端に向けて、厚み及び幅の少なくともいずれかが小さくなることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の排気工具。
- 母線を有する第1の電気機器に設けられた絶縁性のコネクタの内壁に沿って、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の排気工具に備えられた保持部を、前記母線と接続される前記コネクタ内部の第1締結部に通す工程と、
前記第1締結部と、第2の電気機器の絶縁栓内に設けられた第2締結部を嵌め合わせ、前記絶縁栓を回動させながら、前記排気工具に備えられた本体部を前記コネクタの前記内壁と前記絶縁栓の外壁との間に介在させて、前記コネクタと前記絶縁栓との間に前記本体部が介在して生じた間隙から、前記コネクタと前記絶縁栓との間の気体を排出させて、前記第1締結部と前記第2締結部を締結する工程と、
前記排気工具を前記コネクタから引き出しながら、前記排気工具に備えられた切込部を切断して前記本体部を前記コネクタから離脱させる工程と
を備えることを特徴とする開閉装置の製造方法。
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