以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置、及び、構成要素の接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、「略**」との記載は、「略円筒形状」を例に挙げて説明すると、完全な円筒形状はもとより、実質的に円筒形状と認められるものを含む意図である。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
また、以下の実施の形態で説明に用いられる図面においては座標軸が示される場合がある。Z軸のマイナス側が床面側、Z軸のプラス側が天井側を表している。また、X軸方向及びY軸方向は、Z軸方向に垂直な平面上において、互いに直交する方向である。X-Y平面は、ソケットが備えるソケット本体に平行な平面である。例えば、以下の実施の形態において、「平面視」とは、Z軸方向から見ることを意味する。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態について、図1~図6を参照しながら説明する。
[1.照明装置]
図1は、本実施の形態に係る照明装置10の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係る照明装置10の構成を示す分解斜視図である。照明装置10は、例えば、室内で用いられる照明装置である。照明装置10は、例えば、ダウンライトなどに用いられる。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る照明装置10は、器具本体20、カバー部材30、ソケット40、及び、ランプユニット50を備える。
器具本体20は、ソケット40が着脱可能に取り付けられる部材である。すなわち、器具本体20は、ソケット40を支持する。器具本体20は、筐体21と、取付板22とを有する。なお、器具本体20にソケット40が取り付けられてソケットアセンブリ60が形成される。
筐体21は、略円筒形状の部材であり、取付板22、端子台(図示しない)などを収納する。
取付板22は、ソケット40が取り付けられる板状の部材である。取付板22には、ソケット40の少なくとも2以上の筒状部47と対応した位置にねじ穴22aが形成されており、筒状部47を介してねじがねじ穴22aにねじ込まれることで、ソケット40が器具本体20に取り付けられる。
器具本体20は、例えば、樹脂材料又は金属材料から構成される。
カバー部材30は、ランプユニット50などを覆うカバーである。カバー部材30は、筐体31、及び、カバー部32を有する。
筐体31は、略円筒形状に形成される部材である。筐体31は、例えば、樹脂材料から構成される。
カバー部32は、透光性の部材により形成されており、ランプユニット50から発せられた光を透過する。カバー部32は、筐体31の一方側の開口に取り付けられる。カバー部32は、ランプユニット50から発せられた光を拡散する機能を有していてもよい。例えば、シリカもしくは炭酸カルシウムなどの光拡散材(微粒子)を含有する樹脂、又は、白色顔料を、透明なガラス又は樹脂で形成されたカバー部32の内面又は外面に付着させることで、乳白色の光拡散膜がカバー部32に形成される。また、カバー部32そのものが、光拡散材が分散された樹脂材料等を用いて成形されてもよい。
また、筐体31のうちカバー部32が取り付けられていない側の外面には、ねじ山及びねじ谷が形成されており、器具本体20の内面には、筐体31のねじの形状に対応したねじ谷又はねじ山が形成されており、双方のねじ山及びねじ谷が螺合することで、器具本体20にカバー部材30が取り付けられる。カバー部材30が器具本体20に取り付けられた状態で、筐体31はソケット40及びランプユニット50を収納する。
ソケット40は、ランプユニット50を固定し、かつランプユニット50が発光するための電力を供給する部材である。ソケット40は、貫通孔46が形成されたソケット本体41を有する。なお、ソケット40が有するその他の構成要素は後述する。
図3は、本実施の形態に係るソケット40とランプユニット50との接続関係を示す斜視図である。なお、図3において、ソケット40は、ソケット40が有する各構成要素のうち、ソケット本体41のみを図示している。
図3に示すように、ランプユニット50は、筐体51のZ軸プラス側の面に、口金53及びランプピン54を有する。
ランプピン54は、口金53から突出して設けられ、ランプユニット50が備える発光モジュール(図示しない)を発光させるための電力をランプユニット50の外部から受電する電源供給用のピンである。ランプピン54は、ランプユニット50がソケット40に取り付けられた状態で、ソケット40から電力の供給を受ける。ランプピン54は、口金53から突出して形成される径小部54aと、径小部54aの先端に配置され径小部54aより径が大きい径大部54bとから構成される。ランプピン54は、先端部が先端部と口金53との間の部分より太いピンである。ランプユニット50は、GX53形の口金構造を有する。言い換えると、本実施の形態に係るソケット40は、GX53口金専用のソケットである。
ランプピン54の径大部54bを貫通孔46から挿入し、ランプユニット50を所定角度回転させることにより、ランプユニット50はソケット40に固定される。なお、ランプユニット50の固定については、後述する。また、本明細書において、ランプユニット50を回転させるとは、特に記載がない限り、ランプユニット50をソケット40に取り付ける方向に回転させることを意図する。
また、本体部45のZ軸プラス側の面には、少なくとも2以上の筒状部47が形成される。筒状部47は、Z軸プラス側の端部にねじ穴47bが形成された底部を有している。
ここで、ソケット40について、さらに図4及び5を参照しながら説明する。
図4は、本実施の形態に係るソケット40の構成を示す分解斜視図である。
図4に示すように、ソケット40は、ソケット本体41、導電板42、弾性部材43、及び、ハウジング44とから構成される。
ソケット本体41は、各構成要素が配置される板状の部材である。本実施の形態では、ソケット本体41は、略円板状に形成される。ソケット本体41は、絶縁性の材料から構成される。ソケット本体41は、例えば、絶縁性の樹脂材料から構成される。ソケット本体41は、本体部45及び筒状部47を有する。
本体部45は、貫通孔46、及び、筒状部47が接続される貫通孔47aが形成された略円板状の部材である。本実施の形態では、本体部45のZ軸プラス側の面に、導電板42、弾性部材43、及び、ハウジング44が配置される。なお、ランプピン54は、本体部45のZ軸マイナス側から挿入される。
筒状部47は、本体部45のZ軸プラス側の面に形成され、ソケット40を器具本体20の取付板22に取り付けるための有底筒状の部材である。筒状部47は、Z軸プラス側の端部に底部を有しており、当該底部には、貫通孔47aより小さな貫通孔であるねじ穴47b(図3を参照)が形成されている。例えば、ねじ穴22a及び47bを貫通するねじにより取付板22と筒状部47とをねじ止めすることで、器具本体20にソケット40が取り付けられる。これにより、取付板22と本体部45とが所定の間隔をあけて固定されたソケットアセンブリ60(図2参照)が形成される。なお、筒状部47と本体部45とは、例えば、一体形成される。
導電板42は、ランプユニット50への給電に用いられる板状の部材である。具体的には、導電板42とランプピン54とが接触することで、導電板42からランプユニット50に発光モジュールを点灯させるための電力が供給される。
導電板42は、例えば、商用電源(図示しない)と電気的に接続される。導電板42は、例えば、器具本体20が備える端子台と電気的に接続されることで、商用電源と電気的に接続される。
導電板42は、本体部45のZ軸プラス側の面に対して略直交する方向に立設して設けられた板状の部材である。導電板42は、第一の導電部42a~第五の導電部42eから構成される。第一の導電部42aは、X軸と略平行に配置され、ランプピン54と接触する。第一の導電部42aの配置位置は、後述する。第二の導電部42bは、第一の導電部42aの端部のうち、本体部45の内方側に位置する端部から平面視において略直交する方向であって、貫通孔46から遠ざかる方向(例えば、図4に示す2つの導電板42のうち、X軸プラス側に示している導電板42であれば、Y軸プラス方向)に延びて設けられる。第三の導電部42cは、第二の導電部42bの端部のうち第一の導電部42aと接続されていない端部から平面視において略直交する方向であって、本体部45の内方に向かう方向(例えば、図4に示す2つの導電板42のうち、X軸プラス側に示している導電板42であれば、X軸マイナス方向)に延びて設けられる。第四の導電部42dは、第三の導電部42cの端部のうち第二の導電部42bと接続されていない端部から平面視において略直交する方向であって、ソケット本体41の内方に向かう方向(例えば、図4に示す2つの導電板42のうち、X軸プラス側に示している導電板42であれば、Y軸マイナス方向)に延びて設けられる。第五の導電部42eは、一端が第三の導電部42cに接続され、他端が第三の導電部42cに対して所定の角度で延びて設けられる。
第一の導電部42a~第五の導電部42eのそれぞれが本体部45から立設して設けられた板状の部材である。例えば、第一の導電部42aと第三の導電部42cとは略平行に配置され、第二の導電部42bと第四の導電部42dとは対向して配置される。
また、第三の導電部42cには貫通孔42fが形成されており、当該貫通孔42fに電源用ケーブルが圧入される。そして、当該電源用ケーブルが導電板42(例えば、第五の導電部42e)と接触することで、導電板42は商用電源と電気的に接続される。
なお、導電板42の形状は、これに限定されない。導電板42の形状は、ランプピン54と接触でき、かつ商用電源と電気的に接続可能であれば特に限定されない。第一の導電部42aに対して第二の導電部42b~第五の導電部42eが本体部45の内方に向かって形成されている例について説明したが、例えば、第一の導電部42aに対して第二の導電部42b~第五の導電部42eが本体部45の外方に向かって形成されていてもよい。
導電板42は、金属材料から形成される。導電板42は、例えば、弾性を有する金属材料から構成されてもよい。導電板42は、例えば、板ばねから構成されてもよい。導電板42は、例えば、銅合金(例えば、リン青銅)及びコンソン合金の少なくとも一方を含んで形成される。銅合金としては、JIS H 3110のC5191で規定されるリン青銅、又は、JIS H 3110のC5210で規定されるばね用リン青銅などが用いられる。導電板42の体積抵抗率は、例えば、150nΩ・m以下である。より好ましくは、導電板42の体積抵抗率は、50nΩ・m以下である。また、導電板42の引張強度は、例えば、900MPa以下である。
弾性部材43は、ランプピン54を付勢する部材である。詳細は後述するが、本実施の形態では、弾性部材43と導電板42の第一の導電部42aとで径大部54bを挟むことで、ランプユニット50を固定する。
弾性部材43は、本体部45のZ軸プラス側の面に対して略直交する方向に立設して設けられた板ばねである。具体的には、弾性部材43は、平板状の板ばねの略中央付近が山状に折り曲げられた山状部43aと、両端部が略直交に折り曲げられた上で、さらに一部が折り返された折返部43bとを有する。例えば、折返部43bがハウジング44の内面に接触することで、弾性部材43の移動が規制される。
弾性部材43は、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属を用いて形成される。弾性部材43の体積抵抗率は、導電板42の体積抵抗率より高い。弾性部材43の体積抵抗率は、例えば、720nΩ・m程度である。また、弾性部材43の引張強度は、導電板42の引張強度より高い。弾性部材43の引張強度は、例えば、1200MPa程度である。なお、弾性部材43は、絶縁性の材料を含んで形成されてもよい。弾性部材43は、例えば、ステンレス鋼に絶縁処理が施されたものを用いて形成されてもよい。また、弾性部材43は、例えば、絶縁性の弾性樹脂から形成されてもよい。弾性部材43は、例えば、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂又はウレタン系樹脂から形成されてもよい。なお、絶縁性とは、例えば、体積抵抗率が720nΩ・m以上であることを示す。
なお、弾性部材43は、ランプユニット50への給電には用いられない。具体的には、弾性部材43は、商用電源と電気的に接続されていない。
ハウジング44は、弾性部材43の位置を規制するための有底枠状の部材である。ハウジング44は、ソケット本体41に取り付けられた状態で、弾性部材43を収納する。ハウジング44は、弾性部材43の端部がハウジング44の内面と接触することで、弾性部材43の移動を規制する。また、ハウジング44は、ソケット本体41に取り付けられた状態で、貫通孔46を覆う。また、少なくとも第一の導電部42aを含む導電板42の一部を収納する。また、導電板42がハウジング44の外部に延びて形成されるときには、ハウジング44には、切り欠きが形成されていてもよい。
ハウジング44は、絶縁性の材料により形成される。ハウジング44は、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により形成される。
図2及び図3を再び参照して、ランプユニット50は、例えば、照明光を発する光源である。ランプユニット50は、ソケット40に取り付けられることで、ソケット40を介して電力供給を受ける。なお、ランプユニット50は、ソケット40を介して器具本体20に着脱可能に取り付けられる。
ランプユニット50は、図示しないが、例えば、基板と、基板に実装された複数の半導体発光素子(例えば、LED素子、又はEL素子など)を有する発光モジュールと、当該複数の半導体発光素子を点灯させるための電力を生成する駆動回路とを備える。半導体発光素子がLED素子である場合、SMD型の半導体発光素子が基板に実装されてもよいし、COB型の半導体発光素子が基板に実装されてもよい。駆動回路は、ランプピン54とリード線などで接続されており、ソケット40からランプピン54を介して供給された交流電力を半導体発光素子が発光するための所定の直流電力に変換して、発光モジュールに供給する。
発光モジュールからの光は、透光性を有するカバー部52を透過して、ランプユニット50から出射される。
続いて、ソケット本体41に配置される導電板42及び弾性部材43の配置について、図5を参照しながら説明する。
図5は、本実施の形態に係るソケット40を示す平面図である。なお、図5では、ソケット40を構成する各構成要素のうち、ソケット本体41、導電板42、及び、弾性部材43のみを図示している。
図5に示すように、ソケット本体41の本体部45に形成される貫通孔46は、挿入孔46aと溝46bとから形成される。挿入孔46aは、ランプピン54が挿入される貫通孔である。挿入孔46aの形状は、平面視において、略円形状である。挿入孔46aの大きさは、径大部54bより大きい。
溝46bは、ランプユニット50をソケット40に対して回転させたときに、ランプピン54が移動する貫通溝である。溝46bは、一端が挿入孔46aと接続され、挿入孔46aより狭い幅を有する帯状の貫通溝である。具体的には、溝46bの幅は、挿入孔46aの直径より小さい。より具体的には、溝46bの幅は、ランプピン54の径小部54aの直径より大きく、かつ径大部54bの直径より小さい。ランプピン54が溝46bに位置しているときに、径大部54bが溝46bの縁部に引っかかる(言い換えると、径大部54bが溝46bの縁部に支持される)ことで、ランプユニット50がソケット40に保持される。溝46bは、例えば、本体部45の円弧に沿って延びて形成される。なお、溝46bは、直線状に形成されてもよいし、本体部45が略円板状以外の形状(例えば、略矩形板状)である場合、本体部45の外形形状に沿って形成されてもよい。
なお、図5に示す2つの溝46bのうち、X軸マイナス側に示している溝46bを例に説明すると、溝46bの一端とは、Y軸プラス側の端部であり、溝46bの他端とは、Y軸マイナス側の端部である。
なお、本実施の形態では、貫通孔46は、本体部45に2つ設けられている例を示しているが、これに限定されない。本体部45には、ランプユニット50に形成されるランプピン54の数と同数の貫通孔46が形成される。
弾性部材43は、少なくとも一部が溝46bと重なる位置に配置される。つまり、弾性部材43は、溝46bの幅を狭めるように出抜可能に配置される。本実施の形態では、山状部43aの一部が溝46bと重なるように配置されている。山状部43aは、溝46bの一端と他端との間で、溝46bと重なる。
なお、弾性部材43がソケット本体41に配置された状態で、山状部43aは、溝46bの幅方向(図5では、X軸に略平行の方向)の一方から他方に向かって折り曲げられた形状を有する。すなわち、山状部43aは、ランプピン54が溝46bを移動する方向と略直交する方向に折り曲げられた形状を有する。図5に示す2つの弾性部材43のうちX軸マイナス側に配置されている弾性部材43を例に説明すると、山状部43aは、X軸マイナス側からX軸プラス側に向かう方向に折り曲げられている。なお、山状部43aの頂部は、湾曲形状を有する。また、山状部43aは、突出部の一例である。
導電板42は、少なくとも一部が弾性部材43より溝46bの他端側に配置される。本実施の形態では、第一の導電部42aが、溝46bと重なって配置された弾性部材43の山状部43aより溝46bの他端側に配置される。具体的には、第一の導電部42aは、溝46bの他端に配置される。第一の導電部42aは、溝46bの他端であって、かつ溝46bと重ならない位置に配置される。また、第一の導電部42aは、平面視において、溝46bが延びる方向と略直交して配置される。第一の導電部42aは、例えば、平面視において、溝46bの一端と他端とを結ぶ方向と略直交して配置される。
導電板42と弾性部材43との位置関係を上記のようにすることで、ランプピン54は、溝46bを移動する際、弾性部材43を弾性変形させて弾性部材43を越えることで溝46bの他端に到達し、導電板42と接触することで電力の供給を受ける。言い換えると、ランプピン54は、弾性部材43を越えていない状態では、導電板42と接触できないので、電力の供給を受けることができない。
なお、図5に示すように、導電板42及び弾性部材43は、ソケット本体41の平面視において、互いに重ならい位置に配置される。また、導電板42及び弾性部材43は、挿入孔46aとは重ならない位置に配置される。導電板42と弾性部材43とは、接触していない。
[2.取り付けの様子]
続いて、ランプユニット50がソケット40に取り付けられる、すなわちランプピン54が弾性部材43によって固定される様子について、図6を参照しながら説明する。なお、図6は、図5に示す破線領域を拡大して示す平面図である。
図6は、本実施の形態に係るソケット40の挿入孔46aにランプピン54が挿入される様子を示す平面図である。図6の(a)は、本実施の形態に係るソケット40の挿入孔46aにランプピン54が挿入される前の様子を示す平面図である。
図6の(a)に示すように、弾性部材43の山状部43aの一部は、ソケット本体41の平面視において、溝46bと重なる位置に配置される。言い換えると、弾性部材43は、溝46bの一部と干渉して配置される。例えば、山状部43aは、溝46bの幅方向における略中央の位置まで延びて形成される。
図6の(b)は、本実施の形態に係るソケット40の挿入孔46aにランプピン54が挿入された様子を示す平面図である。
図6の(b)に示すように、径大部54bが挿入孔46aに挿入される。なお、この時点で径大部54bと弾性部材43とは接触していない。
図6の(c)は、本実施の形態に係る弾性部材43とランプピン54とが接触した様子を示す平面図である。
図6の(c)に示すように、ソケット40に対してランプユニット50が回転することで、径大部54bが挿入孔46aから溝46bの他端に向けて移動する。そして、径大部54bが弾性部材43の山状部43aと接触する。なお、径大部54bが弾性部材43と接触しても、ランプユニット50には、電力の供給は行われない。
図6の(d)は、本実施の形態に係る弾性部材43のトルク(復元力)が最大になったときの様子を示す平面図である。図6の(d)は、図6の(c)の状態からさらにランプユニット50が回転され、ランプピン54の径大部54bが弾性部材43の山状部43aの頂部と接触している状態を示している。
図6の(d)に示すように、径大部54bが山状部43aの頂部と接触しているとき、弾性部材43の復元力は、最大となる。なお、径大部54bが山状部43aの頂部と接しているとき、径大部54bは第一の導電部42aと接触していない。つまり、径大部54bが山状部43aと接触している時点で、ランプユニット50は電力の供給を受けていない。また、この時点で、ランプユニット50のソケット40への取り付けは、完了していない。
図6の(e)は、本実施の形態に係るランプピン54が弾性部材43と導電板42とで固定された様子を示す平面図である。図6の(e)は、図6の(d)の状態からさらにランプユニット50が回転され、ランプピン54の径大部54bが弾性部材43の山状部43aの頂部を越えて溝46bの他端に移動した状態を示している。
図6の(e)に示すように、弾性部材43の山状部43aは、溝46bの他端に位置する径大部54bを第一の導電部42aに押しあてる。本実施の形態では、溝46bは、ソケット本体41の平面視において、円弧状に延びており、山状部43aは、円弧に沿う方向に径大部54bを押す。ソケット40は、弾性部材43と導電板42とでランプピン54を挟むことで、ランプユニット50をソケット40に固定する。この状態において、径大部54bが導電板42と接触するので、ランプユニット50は電力の供給を受けて点灯する。なお、円弧に沿う方向とは、溝46bの幅方向(例えば、溝46bの一端と他端とを結ぶ方向と直交する方向)とは異なる方向であり、弾性部材43のうち溝46bに重なって配置されている部分から円弧状の溝46bの他端に向かう方向である。円弧に沿う方向とは、例えば、弾性部材43と径大部54bとが接触する接点から、溝46bの他端に向かう方向である。
本実施の形態に係るソケット40は、ランプピン54が弾性部材43による復元力が最大となる溝46bの位置を通過した後に、導電板42とランプピン54とを接触させることができる。ランプピン54は、機械固定用の弾性部材43、及び、電力供給用の導電板42の双方と接触して初めて固定され、かつ受電する。つまり、ソケット40によれば、ランプピン54が固定される前に、ランプユニット50に電力が供給されることを抑制することができる。
また、ランプユニット50は、ランプピン54が弾性部材43の復元力が最大となる溝46bの位置を越えてから固定されるので、振動等によりランプユニット50が逆方向(ランプユニット50を取り外す方向)に回転することを抑制することができる。
[3.効果など]
以上のように、本実施の形態の一態様に係るソケット40は、ランプピン54を備えるランプユニット50が装着されるソケット40であって、ランプピン54が挿入される挿入孔46aと、一端が挿入孔と接続され、挿入孔46aより延びる、挿入孔46aよりも幅の狭い溝46bとを有するソケット本体41と、少なくとも一部が溝46bと重なる位置に配置される突出部を有する弾性部材43と、少なくとも一部が弾性部材43より溝46bの他端寄りに配置された導電板42とを備える。
これにより、ランプユニット50をソケット40に取り付ける際に、ランプピン54は、弾性部材43を弾性変形させて当該弾性部材43を通過した後に導電板42と接触する。つまり、ランプユニット50は、弾性部材43により逆方向に回転することが規制されつつ、かつ導電板42により給電される。よって、本実施の形態に係るソケット40は、ランプユニット50が落下することを抑制することができる。
また、弾性部材43の突出部は、導電板42の方向に付勢力を有する。
これにより、ランプユニット50は、弾性部材43と導電板42とで固定された状態で、導電板42から電力の供給を受けることができる。つまり、ランプユニット50はソケット40に確実に取り付けられた状態で、電力の供給を受けることができる。よって、ソケット40は、ランプユニット50が落下することを抑制することができ、かつ電力を確実に供給することができる。
なお、導電板42の方向とは、導電版42のうち弾性部材43より溝46bの他端寄りに配置された部分に向かう方向を意味する。本実施の形態では、導電版42の方向とは、突出部から第一の導電部42aに向かう方向である。
また、ソケット本体41の形状は、略円板状であり、溝46bは、ソケット本体41の円弧に沿って延びており、弾性部材43の突出部は、ソケット本体41の円弧に沿う方向に付勢力を有する。
これにより、ランプピン54は、弾性部材43によりランプユニット50を取り外すときの回転方向とは逆方向に押されるので、さらにランプユニット50が落下することを抑制することができる。例えば、弾性部材がランプピンを溝と直交する方向に押している場合に比べ、ランプユニットが落下することを抑制することができる。
また、弾性部材43は、突出部として、溝46bの幅方向の一方から他方に向かって山状に形成された山状部43aを有する。
これにより、山状部43aを有する簡易な構成で弾性部材43を実現できる。よって、簡易な構成でランプユニット50が落下することを抑制することができるソケット40を実現することができる。
また、弾性部材43の引張強度は、導電板42の引張強度より高い。
これにより、弾性部材43は、応力が加わっても破損しにくいので、ランプユニット50の取り付け及び取り外しが複数回行われた場合であっても、ランプユニット50が落下することを安定して抑制することができる。
また、以上のように、本実施の形態の一態様に係るソケットアセンブリ60は、ソケット40と、ソケット40を支持する器具本体20とを備える。
これにより、ランプユニット50が落下することが抑制されたソケットアセンブリ60を実現することができる。
(実施の形態2)
以下、本実施の形態について、図7を参照しながら説明する。図7は、本実施の形態に係るソケットを、当該ソケットが備える弾性部材143を含むX-Y平面で切断した断面図である。また、図7は、図5の破線領域に対応する領域における断面図である。また、本実施の形態に係るソケットは、実施の形態1と比べ主に弾性部材の構造が異なるので、その相違点を中心に説明し、実質的に同一の構成については説明を省略又は簡略化する場合がある。
図7の(a)は、本実施の形態に係るソケットの挿入孔46aにランプピン54が挿入される前の様子を示す断面図である。
図7の(a)に示すように、本実施の形態に係るソケットは、実施の形態1に係る弾性部材43に代えて弾性部材143を備える。また、本実施の形態に係るソケットは、さらに、可動部144、固定部146a、及び、固定部146bを備える。
弾性部材143は、ランプピン54を付勢する部材である。本実施の形態では、弾性部材143と導電板42の第一の導電部42aとで径大部54bを挟むことで、ランプユニット50を固定する。弾性部材143は、コイルばね143aと押圧体143bとから構成される。なお、本実施の形態においても、弾性部材143は、ランプユニット50への電力の供給には用いられない。
コイルばね143aは、一端が可動部144に固定され、他端が押圧体143bに接続されており、押圧体143bがランプピン54に押されることで収縮し、当該収縮による復元力により押圧体143bをランプピン54側に押し上げる。
コイルばね143aは、挿入孔46aにランプピン54が挿入されていない状態では、伸び縮みしていない自然長の状態にある。
コイルばね143aを形成する材料は、特に限定されない。コイルばね143aは、SUSなどの金属材料で形成されていてもよいし、プラスチックなどの非金属材料で形成されていてもよい。
押圧体143bは、ランプピン54と接触し、コイルばね143aの復元力によりランプピン54を付勢する部材である。本実施の形態では、押圧体143bは、一端がコイルばね143aに接続される。また、押圧体143bは、コイルばね143aが自然長の状態のときに、コイルばね143aの他端(先端)から溝46bと重なる位置まで延びて形成される。つまり、弾性部材143のうち、押圧体143bの一部のみが溝46bと重なる位置に配置される。
押圧体143bの先端は、湾曲形状を有する。また、押圧体143bは、例えば、絶縁性の樹脂材料から形成される。また、押圧体143bは、突出部の一例である。
コイルばね143aと、押圧体143bの上記一端を含む一端側とは、筒状部145に収納されている。コイルばね143aと押圧体143bとは、略一直線上に形成される。また、弾性部材143は、ランプピン54が挿入孔46aに挿入されていないときに、溝46bの上記一端を含む一端側、及び、一端側と反対の他端側のうち、一端側を向く状態に保持されている。
可動部144は、ソケット本体を平面視したときに、ソケット本体の本体部に対し回転可能に取り付けられ、弾性部材143の向きを変化させるための部材である。可動部144は、有底枠状の底部から貫通孔46側に突出して形成された筒状部145を有する。筒状部145は、弾性部材143の一部を収納する。具体的には、筒状部145は、コイルばね143aと、押圧体143bの一部とを収納する。筒状部145は、押圧体143bがコイルばね143aの収縮などにより移動する方向(往復運動する方向)を規制する。
可動部144は、ソケット本体を平面視したときに、溝46bと重ならない位置に配置される。本実施の形態では、可動部144は、溝46bに対してX軸マイナス側の位置に配置されているが、溝46bに対してX軸プラス側の位置に配置されていてもよい。
可動部144は、例えば、絶縁性の樹脂材料から形成される。
固定部146a及び146bは、可動部144の向きを規制する部材である。可動部144は、ランプピンが挿入されていない状態では、固定部146aと接触しており、当該固定部146aにより向きが規制されている。具体的には、固定部146a及び可動部144の固定部146aと対向する面の一方には図示しない凸部が形成されており、他方には当該凸部に対応した凹部が形成されており、当該凸部と当該凹部とが嵌合することで、可動部144は、弾性部材143が溝46bの一端側(例えば、挿入孔46a側)に向くように、固定部146aにより規制されている。なお、溝46bの一端側に向くとは、X軸と平行な方向に対して、弾性部材143が溝46bの一端側に所定の角度で傾いて配置されることを意味する。
固定部146a及び146bは、回転可能な可動部144を固定するための部材である。固定部146a及び146bは、弾性部材143を所定の向きに固定できる位置に配置される。固定部146a及び146bは、例えば、絶縁性の樹脂材料から形成される。固定部146a及び146bは、ソケット本体の本体部と一体形成されてもよい。
なお、本実施の形態に係るソケットは、弾性部材143、可動部144、及び、第一の導電部42aなどを収納するハウジング(図4のハウジング44を参照)を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
図7の(b)は、本実施の形態に係るソケットの挿入孔46aにランプピンが挿入された様子を示す断面図である。
図7の(b)に示すように、径大部54bが挿入孔46aに挿入される。なお、この時点で径大部54bと弾性部材143とは接触していない。
図7の(c)は、本実施の形態に係る弾性部材143とランプピンとが接触した様子を示す断面図である。
図7の(c)に示すように、ソケットに対してランプユニットが回転することで、径大部54bが挿入孔46aから溝46bの他端に向けて移動する。そして、径大部54bが弾性部材143の押圧体143bと接触する。なお、径大部54bが押圧体143bと接触しても、ランプユニットには、電力の供給は行われない。
そして、径大部54bが押圧体143bと接触した状態からさらにランプユニットがソケットに対して回転することで、径大部54bは、押圧体143bを溝46bの他端に向けて押しながら移動する。これにより、図7の(c)に示す可動部144は、時計回りに回転する。回転した可動部144は、固定部146aの規制から解放された後、固定部146bにより規制される。つまり、可動部144は、押圧体143bが押されることで、向きが変わる。具体的には、可動部144は、弾性部材143が溝46bの他端側に向くように、固定部146bにより規制される。そして、押圧体143bが押されることで、コイルばね143aが収縮する。
図7の(d)は、本実施の形態に係る弾性部材143のトルク(復元力)が最大になったときの様子を示す断面図である。
図7の(d)は、可動部144が固定部146bに規制されている状態で、ランプピンの径大部54bが押圧体143bの先端と接触している状態を示している。図7の(d)に示すように、径大部54bが押圧体143bの先端と接触しているとき、コイルばね143aの収縮が最大となる。つまり、コイルばね143aの復元力が最大となる。なお、径大部54bが押圧体143bの先端と接しているとき、径大部54bは第一の導電部42aと接触していない。つまり、径大部54bが押圧体143bの先端と接触している時点で、ランプユニットは電力の供給を受けていない。なお、固定部146b及び可動部144の固定部146bと対向する面の一方には図示しない凸部が形成されており、他方には当該凸部に対応した凹部が形成されており、当該凸部と当該凹部とが嵌合することで、可動部144は固定される。
図7の(e)は、本実施の形態に係るランプピンが弾性部材143と導電板とで固定された様子を示す断面図である。具体的には、図7の(e)は、径大部54bが弾性部材143と第一の導電部42aとで固定された様子を示す断面図である。
図7の(e)に示すように、押圧体143bは、コイルばね143aの復元力により、溝46bの他端に位置する径大部54bを第一の導電部42aに押しあてる。ソケットは、押圧体143bと第一の導電部42aとで径大部54bを挟むことで、ランプユニットをソケットに固定する。この状態において、径大部54bが第一の導電部42aと接触するので、ランプユニットは電力の供給を受けて点灯する。
以上のように、本実施の形態の一態様に係るソケットは、さらに、ソケット本体を平面視したときに、溝46bと重ならない位置に、ソケット本体に対し回動可能に取り付けられた可動部144を備え、弾性部材143は、可動部144に固定されたコイルばね143aと、コイルばね143aの先端に接続され、溝46bと重なる位置まで延びる突出部である押圧体143bとを有する。
これにより、弾性を有する部材(本実施の形態では、コイルばね143a)が直接ランプピンに接触しない構成であっても、落下が抑制されたソケットを実現することができる。例えば、コイルばね143aなど汎用性の高い部材を用いて、落下が抑制されたソケットを実現することができる。
(他の実施の形態)
以上、ソケット、及び、ソケットアセンブリについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの及び異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、ソケットを備える照明装置は、室内に用いられる照明装置である例について説明したが、これに限定されない。
また、上記実施の形態では、ソケットに対してランプユニットを回転させて取り付ける場合について説明したが、これに限定されない。例えば、ソケットに対してランプユニットを所定の方向にスライドさせて取り付ける場合にも、上記実施の形態に係るソケットは適用可能である。その場合、ソケットに形成される溝は、所定の方向に直線状に形成される。また、ソケット本体の形状は略円板状ではなく、略矩形状であってもよい。
また、上記実施の形態では、ランプピンは、径大部と径小部とを有する形状である例について説明したが、ランプピンの形状に限定されない。ランプピンの形状は、略L字状であってもよいし、その他の形状であってもよい。