JP7141820B2 - 樹脂発泡体複合板及びこれを含む構造体 - Google Patents
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更に、特に外部部材にシート状材料を用いた場合には、経時的にシートに変色が起きることも判明した。
[1]樹脂発泡体と、
繊維と、を有し、
前記樹脂発泡体が前記繊維と共存する共存領域が設けられた樹脂発泡体複合板であって、
樹脂塊が前記共存領域上に形成され、
前記樹脂発泡体複合板の主表面における面内の一方向をXとし、前記主表面と直交し、かつ前記主表面から離れる方向をYとして、前記樹脂塊のX方向の大きさをx(mm)、Y方向の大きさをy(mm)とすると、0.1≦x≦1.5かつ0.2≦y≦1.5を満たす前記樹脂塊がX-Y断面において観察され、前記樹脂塊の材質と、前記繊維の材質とが同一である、樹脂発泡体複合板。
[2]前記樹脂塊が、前記樹脂発泡体複合板の前記主表面において25cm2当たり1個以上存在する、[1]に記載の樹脂発泡体複合板。
[3]前記共存領域上に前記繊維を主成分とする繊維体が前記樹脂塊と混在する、[1]又は[2]に記載の樹脂発泡体複合板。
[4]外部部材と、前記外部部材の片面に設けられた接合材とを更に有し、
前記外部部材と前記樹脂塊とが前記接合材を介して接合している、[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂発泡体複合板を含む構造体。
中でも、外部部材の剥離強度をより高めたい場合には、伸び率が縦横いずれも45~250%、引張強度が縦100N/5cm以上、横50N/5cm以上で、かつ、縦横いずれの引張強度も600N/5cm以下の面材を用いることが好ましい。また、面材の好ましい目付量は、20g/m2~300g/m2である。
また、面材が不織布の場合には、熱圧着やニードル等により形成された繊維束と繊維束との結節点の密度は、好ましくは5~300個/cm2であり、より好ましくは7~130個/cm2である。また、結節点1か所の大きさは、好ましくは0.05mm2~3mm2である。結節点の密度及び大きさがこの範囲であれば、後述するy/xの値を5以下に維持しやすい。
なお、外部部材40として樹脂シート又は樹脂板に塩化ビニル製の材料を用いる場合に使用する液状接着剤としては、SBR系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、エポキシ系接着剤等を用いることができる。
発泡剤として塩素化ハイドロフルオロオレフィン、非塩素化ハイドロフルオロオレフィン等のハイドロフルオロオレフィン系発泡剤と他の発泡剤との混合物を用いる場合、発泡剤中のハイドロフルオロオレフィン系発泡剤の含有割合は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは70質量%以上である。
発泡剤としては、塩素化脂肪族炭化水素等の塩素化炭化水素を使用することもできる。上記塩素化脂肪族炭化水素としては、例えば、炭素数が2~5の直鎖状又は分岐状のもの等が挙げられる。結合している塩素原子の数は1~4が好ましく、例えばジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等が挙げられる。中でも、クロロプロパンであるプロピルクロリド、イソプロピルクロリドがより好ましい。上記塩素化炭化水素は単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
発泡剤として塩素化炭化水素と他の成分との混合物を用いる場合、発泡剤中の塩素化炭化水素の含有割合は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが更に好ましい。
硬化剤としては尿素等、樹脂の骨格と架橋体を形成することができる成分を挙げることができる。
界面活性剤としては、例えばエチレンオキサイド-プロピレンオキサイドのブロック共重合体が好ましく用いられる。また、ひまし油アルキレンオキシド付加物、シリコーン系界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等も挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このうち、ひまし油アルキレンオキシド付加物又はシリコーン系界面活性剤のいずれか一方を含むことは、発泡体の気泡径が小さくなり、強度が高まる点で好ましく、シリコーン系界面活性は、剤発泡体の難燃性を高められる点でも好ましい。
ひまし油アルキレンオキシド付加物におけるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、又はプロピレンオキシドが好ましい。これらは単独でも2種以上の混合物でもよい。
ひまし油アルキレンオキシド付加物におけるアルキレンオキシドの付加モル数は、ひまし油1モルに対し、20モルを超えて60モル未満が好ましく、21~40モルがより好ましい。かかるひまし油アルキレンオキシド付加物は、ひまし油の長鎖炭化水素基を主体とする疎水性基と、アルキレンオキシドによって形成されるポリオキシアルキレン基を主体とする親水性基とが、分子内でバランス良く配置され、良好な界面活性能が発揮される。これにより、樹脂発泡体の気泡径が小さくなる。また、気泡壁に柔軟性が付与されて、亀裂の発生が防止される。
シリコーン系界面活性剤としては、例えばジメチルポリシロキサンとポリエーテルとの共重合体、オクタメチルシクロテトラシロキサン等のオルガノポリシロキサン系化合物が挙げられる。中でも、より均一でより微細な気泡が得られる点で、ジメチルポリシロキサンとポリエーテルとの共重合体が好ましく用いられる。
ジメチルポリシロキサンとポリエーテルとの共重合体の構造は、例えば、シロキサン鎖の両方の末端にポリエーテル鎖が結合したABA型、複数のシロキサン鎖と複数のポリエーテル鎖が交互に結合した(AB)n型、分岐状のシロキサン鎖の末端のそれぞれにポリエーテル鎖が結合した枝分かれ型、シロキサン鎖の末端以外にポリエーテル鎖が結合したペンダント型等が挙げられる。
ジメチルポリシロキサンとポリエーテルとの共重合体としては、例えば、ジメチルポリシロキサン-ポリオキシアルキレン共重合体が挙げられる。
ポリオキシアルキレンにおけるオキシアルキレン基の炭素数は、2又は3が好ましい。ポリオキシアルキレンを構成するオキシアルキレン基は、1種でも2種以上でもよい。
ジメチルポリシロキサン-ポリオキシアルキレン共重合体の具体例としては、ジメチルポリシロキサン-ポリオキシエチレン共重合体、ジメチルポリシロキサン-ポリオキシプロピレン共重合体、ジメチルポリシロキサン-ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体等が挙げられる。
ジメチルポリシロキサンとポリエーテルとの共重合体としては、末端がアルキル基であるポリエーテル、又は水酸基であるものが好ましく、水酸基であるものがより好ましい。
樹脂発泡体中の界面活性剤の含有量は、樹脂100質量部当り、1~10質量部が好ましく、2~5質量部がより好ましい。界面活性剤の含有量が上記下限値以上であれば、気泡径が均一かつ微細になりやすい。上記上限値以下であれば、独立気泡率が高くなりやすく、好ましい。
樹脂発泡体中の、発泡剤と界面活性剤との質量比は、良好な発泡状態を形成する観点から1:1~6:1が好ましい。
可塑剤としてはアルキレングリコールエーテル等のグリコール系化合物を用いることができる。具体的には、アルキレングリコールアルキルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル等が挙げられる。
難燃剤としては、赤燐、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、ポリリン酸アンモニウム、塩素含有リン酸エステル等のリン酸エステル類、リン酸アンモニウム類、リン酸メラミン類、リン酸アルミニウム類、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸亜鉛、炭酸アンモニウム、珪灰石(針状フィラー)、膨張黒鉛、シリコーン類、等が挙げられる。
増量剤としては、防火性が高まる点で無機フィラーが好ましい。無機フィラーとしては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン等の金属の水酸化物や酸化物、亜鉛等の金属粉末;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛等の金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸水素カルシウム、炭酸水素マグネシウム等のアルカリ土類金属炭酸水素塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、マイカ、タルク、ベントナイト、ゼオライト、シリカゲル等が挙げられる。ただし、発泡体の形成に強酸を使用する場合、金属粉末、炭酸塩は、ポットライフの調整に影響がない範囲で添加する必要がある。これらの無機フィラーは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
なお、これら増量剤は、フッ化水素を捕捉する保護剤としても機能する。発泡剤にフッ素化オレフィンを用いた場合、分解によってフッ化水素を発生させたり、その製造原料として使用されたフッ化水素が不純物として樹脂発泡体に残存することが知られている(特表2014-511930号公報)。このフッ化水素は、シリコーン系界面活性剤の疎水部を構成するシロキサン結合と反応して界面活性作用を低下させる。そこで、上記充填剤は、保護剤として発泡体樹脂に添加されてもよい。
前述した物性値の測定方法を以下に列挙する。
樹脂発泡体複合板、もしくはこれを外部部材と接合させた構造体において、樹脂発泡体複合板の表面に対して任意の25cm2角(5cm×5cm)を設定し、カッター等の切断具により厚み方向に切断して評価サンプルを切り出す。
(1)で切り出した評価サンプルを更に1cm間隔で厚み方向に切断し、5本の棒状とする。この5本のサンプルの全ての切断面を(1)と同様にデジタルマイクロスコープで観測し、x≧0.1かつy≧0.2を満たす樹脂塊の個数を数えて25cm2当たりの樹脂塊の個数とする。
樹脂発泡体から任意の厚みで20cm角の直方体を切り出して試料とし、当該試料の質量と体積を測定して求める。JIS K 7222:2005に従い測定する。
樹脂発泡体の厚み方向中心位置において、バンドソー等の切断具を用いて、樹脂発泡体の厚みが25mm以上の場合は25mm角の立方体を試料として切り出す。また、樹脂発泡体の厚みが25mm未満の場合は面材除去(面材由来の繊維体が残存する場合、または、裏面側の面材がある場合)後の厚みを有し、縦横ともに25mmの直方体を試料として切り出す。そして、空気比較式比重計(1000型、東京サイエンス社製)の標準使用方法により、試料体積V(cm3)を測定する。樹脂発泡体における独立気泡率は、下記式の通り前記試料体積Vから、試料質量W(g)と樹脂発泡体を構成する樹脂組成物の密度ρとから計算した気泡壁の体積(W/ρ)を差し引いた値を、試料の外寸から計算した見かけの体積Va(cm3)で割った値であり、ASTM D 2856(C法)に従い測定する。
独立気泡率(%)=((V-W/ρ)/Va)×100
成形した構造体から、幅30mm、長さ150mmの面積で、棒状の構造体を切り出し、評価サンプルとする。外部部材が可撓性を有する材料の場合は、この評価サンプルの長さ方向の端部かつ発泡体の層であって外部部材に近い場所に、評価サンプルの表面に沿って長さ30mmの切り込みを入れ、外部部材を含むつまみ代を作り出し、評価サンプルを固定した上でこのつまみ代をつまみ、島津製作所オートグラフAG-Xにより、85mmの長さに亘って外部部材の90°剥離を行い、強度の平均値をそのサンプルの90°剥離強度とする。外部部材の引張速度は200mm/minとする。
フェノール樹脂発泡体を以下の要領で製造しつつ、本発明による樹脂塊を形成し、樹脂発泡体複合板を作製した。さらに外部部材として塩化ビニルシートを用いて、樹脂発泡体複合板を含む構造体を作製して評価した。
反応器に52質量%ホルムアルデヒド水溶液3500kgと99質量%フェノール2510kgを仕込み、プロペラ回転式の攪拌機により攪拌し、温調機により反応器内部液温度を40℃に調整した。次いで50質量%水酸化ナトリウム水溶液を加えながら昇温して、反応を進行させた。オストワルド粘度が60センチストークス(25℃における測定値)に到達した段階で、反応液を冷却し、尿素を570kg(ホルムアルデヒド仕込み量の15モル%に相当)添加した。その後、反応液を30℃まで冷却し、パラトルエンスルホン酸一水和物の50質量%水溶液でpHを6.4に中和した。60℃で脱水処理して、得られた反応液(熱硬化型樹脂組成物)の粘度及び水分量を測定したところ、40℃における粘度は5,800mPa・s、水分量は5質量%であった。
フェノール樹脂を主成分とする脱水後の反応液96.5質量部に対して、界面活性剤としてエチレンオキサイド-プロピレンオキサイドのブロック共重合体(BASF製、製品名「プルロニック(登録商標)F-127」)を3.5質量部の割合で混合した。得られた界面活性剤含有フェノール樹脂組成物100質量部に対して、発泡剤としてシクロペンタン30質量%とトランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン70質量%との混合物10.0質量部、発泡核剤として窒素を発泡剤に対して0.3質量%、硬化触媒としてキシレンスルホン酸80質量%とジエチレングリコール20質量%との混合物11質量部を、25℃に温調したミキシングヘッドに供給し、フェノール樹脂組成物を得た。
JIS L 1913:2010に基づいて、目付量70g/m2、厚み0.46mm、引張強さが縦方向で200N/5cm幅、横方向で70N/5cm幅、伸び率が縦方向で50%、横方向で70%、引裂き強さが縦方向で7.0Nと計測された、1.5mm間隔で直径0.5mmの円形圧着部分を有し、直径20μmの円形断面を有するポリプロピレン繊維からなるスパンボンド不織布を面材として用いた。この不織布を移動させながら、その上にマルチポート分配管を通して前記フェノール樹脂組成物を供給した。
上下の面材としてJIS L 1913:2010に基づいて、目付量100g/m2、厚み1.0mm、引張強さが縦方向で245N/5cm幅、横方向で80N/5cm幅、伸び率が縦方向で90%、横方向で140%、引裂き強さが縦方向で9.5Nと計測された、2mm間隔で直径1mmの円形圧着部分を有し、断面が幅40μm、厚み5μmの扁平形をした捲縮ポリプロピレン繊維からなるスパンボンド不織布を用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂発泡体複合板を成形した。この樹脂発泡体複合板に、実施例1と同様にして面材繊維の表面の溶融処理を施し、前記(2)の方法により、樹脂発泡体複合板の厚み方向断面を切出して観察したところ、樹脂発泡体複合板の表面に不織布面材の繊維体とともに、0.1≦x≦1、0.2≦y≦1、y/x≧0.3を満たす樹脂塊が10個確認された。その後、実施例1と同様に塩化ビニルシートを外部部材とする構造体を作製し、塩化ビニルシートの90°剥離強度を測定したところ、28N/25mmであった。更にこのサンプルを90℃のオーブンに2週間静置したが、塩化ビニルシートの外観に変化はなく、90°剥離強度も変化はなかった。引き続き90℃のオーブン内にサンプルを静置し、2か月後の塩化ビニルシートの外観も観察したが、変色は見られなかった。
上下の不織布として、実施例2と同じ不織布を用いて樹脂発泡体複合板を成形した後、樹脂発泡体複合板の不織布面材の表面に、石崎電機製作所シェアープラジェットPJ-214Aを用いて、面材繊維の表面が溶融して相互に融着を始めてからも、更にしばらく継続して高温熱風を吹き付けた。その後、前記(2)の方法により、樹脂発泡体複合板の厚み方向断面を切出して観察したところ、樹脂発泡体複合板の表面に不織布面材の繊維体は確認されなかったものの、0.1≦x≦1、0.2≦y≦1、y/x≧0.3を満たす樹脂塊が47個確認された。その後、実施例1と同様に塩化ビニルシートを外部部材とする構造体を作製し、塩化ビニルシートの90°剥離強度を測定したところ、30N/25mmであった。更にこのサンプルを90℃のオーブンに2週間静置したが、塩化ビニルシートの外観に変化はなく、90°剥離強度も変化はなかった。引き続き90℃のオーブン内にサンプルを静置し、2か月後の塩化ビニルシートの外観も観察したが、変色は見られなかった。
発泡剤にイソクロロプロパン30質量%とトランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン70質量%との混合物を10.6質量部使用した以外は実施例2と同様にして樹脂発泡体複合板を成形した。この樹脂発泡体複合板に、実施例1と同様にして面材繊維の表面の溶融処理を施し、前記(2)の方法により、樹脂発泡体複合板の厚み方向断面を切出して観察したところ、樹脂発泡体複合板の表面に不織布面材の繊維体とともに、0.1≦x≦1、0.2≦y≦1、y/x≧0.3を満たす樹脂塊が10個確認された。その後、実施例2と同様に塩化ビニルシートを外部部材とする構造体を作製し、塩化ビニルシートの90°剥離強度を測定したところ、28N/25mmであった。更にこのサンプルを90℃のオーブンに2週間静置したが、塩化ビニルシートの外観に変化はなく、90°剥離強度も変化はなかった。引き続き90℃のオーブン内にサンプルを静置し、2か月後の塩化ビニルシートの外観も観察したが、変色は見られなかった。
面材表面の溶融処理を行わない以外は実施例1と同様にして、樹脂発泡体複合板を作製した。前記(2)の方法により、樹脂発泡体複合板の厚み方向断面を切出して観察したが、樹脂塊は確認されなかった。その後、実施例1と同様に塩化ビニルシートを外部部材とする構造体を作製し、塩化ビニルシートの90°剥離強度を測定したところ、16N/25mmであった。
面材表面の溶融処理を行わない以外は実施例2と同様にして、樹脂発泡体複合板を作製した。前記(2)の方法により、樹脂発泡体複合板の厚み方向断面を切出して観察したが、樹脂塊は確認されなかった。その後、実施例1と同様に塩化ビニルシートを外部部材とする構造体を作製し、塩化ビニルシートの90°剥離強度を測定したところ、20N/25mmであった。
面材表面の溶融処理を行わない以外は実施例2と同様にして、樹脂発泡体複合板を作製した。前記(2)の方法により、樹脂発泡体複合板の厚み方向断面を切出して観察したが、樹脂塊は確認されなかった。その後、メチルエチルケトンを55質量%含む、粘度4500mPa・sのニトリルゴム系液状接着剤を、前記溶融させた不織布面材上に櫛目ごてを用いて1m2当たり900g塗布し、厚さ2mmの塩化ビニルシートの片面にも同様にして液状接着剤を1m2当たり400g塗布した。15分経過後に塩化ビニルシートの接着剤塗布面と樹脂発泡体の接着剤塗布面とを貼り合わせ、構造体とした。これを23℃、湿度50%の環境下に2日間置いた後、前記(5)の方法により塩化ビニルシートの90°剥離強度を測定したところ、27N/25mmであった。更にこのサンプルを90℃のオーブンに2週間静置ところ、塩化ビニルシートの表面に膨れが複数生じた。膨れ部分の一つを切り出して確認したところ、塩化ビニルシートと樹脂発泡体複合板との間に空洞が形成されたことが確認された。また、切り出していない膨れ箇所の90°剥離強度を測定したところ、10N/25mmであった。また、同種のサンプルに対して90℃のオーブン内にサンプルを静置し、2か月後の塩化ビニルシートの外観を観察したところ、表面に変色が確認された。
12 共存領域
20 繊維
25 繊維体
30 樹脂塊
40 外部部材
60 接合材
100 樹脂発泡体複合板
200 樹脂発泡体複合板
300 構造体
400 構造体
Claims (4)
- 樹脂発泡体と、
繊維と、を有し、
前記樹脂発泡体が前記繊維と共存する共存領域が設けられた樹脂発泡体複合板であって、
樹脂塊が前記共存領域上に形成され、
前記樹脂発泡体複合板の主表面における面内の一方向をXとし、前記主表面と直交し、かつ前記主表面から離れる方向をYとして、前記樹脂塊のX方向の大きさをx(mm)、Y方向の大きさをy(mm)とすると、前記樹脂塊は0.1≦x≦1.5かつ0.2≦y≦1.5を満たす前記樹脂塊がX-Y断面において観察され、
前記樹脂塊の材質と、前記繊維の材質とが同一である、樹脂発泡体複合板。 - 前記樹脂塊が、前記樹脂発泡体複合板の前記主表面において25cm2当たり1個以上存在する、請求項1に記載の樹脂発泡体複合板。
- 前記共存領域上に前記繊維を主成分とする繊維体が前記樹脂塊と混在する、請求項1又は2に記載の樹脂発泡体複合板。
- 外部部材と、前記外部部材の片面に設けられた接合材とを更に有し、
前記外部部材と前記樹脂塊とが前記接合材を介して接合している、請求項1乃至3の何れか一項に記載の樹脂発泡体複合板を含む構造体。
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