JP7141732B2 - 静電荷像現像用トナーおよびトナーカートリッジ - Google Patents
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Description
本発明の他の目的は、低温定着においても高い光沢性と、高い定着性と、高い耐オフセット性とを両立する静電荷像現像用トナーおよびトナーカートリッジを提供することである。
一局面に従う静電荷像現像用トナーは、ポリエステル系樹脂およびエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物と、高級脂肪酸およびワックスを含有する離型剤と、を含み、ポリエステル系樹脂は、カルボジイミド基を有する化合物で修飾されているものである。
さらに、離型剤は高級脂肪酸およびワックスを含有するため、目的に応じた温度で高い離型性を確保することができる。
また、本発明で使用するポリエステル系樹脂は、カルボジイミド基を有する化合物で修飾されるため、樹脂組成物の130℃における貯蔵弾性率G’を向上させることができ、耐オフセット性を確保することができる。すなわち、高温で樹脂が溶けすぎることがオフセットに繋がるため、カルボジイミド基を有する化合物で弾性率を向上させることで耐オフセット性を確保することができる。
第2の発明に係る静電荷像現像用トナーは、一局面の発明に係る静電荷像現像用トナーであって、ポリエステル系樹脂が、ポリエステル樹脂またはポリエステル系ウレタン樹脂であり、エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、高級脂肪酸が、12-ヒドロキシステアリン酸であってよい。
第3の発明に係る静電荷像現像用トナーは、一局面または第2の発明に係る静電荷像現像用トナーであって、ポリエステル系樹脂のガラス転移点が45℃以上70℃以下であり、エポキシ樹脂のガラス転移点が20℃以上45℃未満であってもよい。
第4の発明に係る静電荷像現像用トナーは、一局面から第3のいずれかの発明に係る静電荷像現像用トナーであって、ワックスの含有量が、ポリエステル系樹脂100重量部に対して4重量部以上8重量部以下であり、高級脂肪酸の含有量が、ポリエステル系樹脂100重量部に対して0.5重量部以上2重量部以下であってもよい。
第5の発明に係る静電荷像現像用トナーは、一局面から第4のいずれかの発明に係る静電荷像現像用トナーであって、樹脂組成物の130℃における貯蔵弾性率G’が103Pa以上であってもよい。
第6の発明に係る静電荷像現像用トナーは、一局面から第5のいずれかの発明に係る静電荷像現像用トナーであって、60g/m2用紙における定着率が97%以上かつ光沢率が16以上であり、157g/m2用紙における定着率が95%以上かつ光沢率が12以上であってもよい。
他の局面に従うトナーカートリッジは、一局面から第6のいずれかの発明に係る静電荷像現像用トナーを収容したトナーカートリッジである。
以下に、本実施の形態の静電荷像現像用トナーを詳細に説明する。
本実施の形態の静電荷像現像用トナーには、トナーバインダーとして、ポリエステル系樹脂とエポキシ樹脂とを含有する樹脂組成物が用いられる。
電子写真の現像においては通常、感光体上に形成された静電潜像からトナー像を形成し、トナー像を用紙に転写して、熱圧ローラ等でトナー像を用紙に定着させる。静電荷像現像用トナーの樹脂組成物としては、ガラス転移点の比較的低いエポキシ樹脂とガラス転移点の比較的高いポリエステル系樹脂とが非相溶状態で混合されていることによって、低温定着であってもトナーが用紙に確実に定着することができる。
本実施の形態におけるポリエステル系樹脂は、ポリエステル樹脂、ポリエステル系ウレタン樹脂またはその混合物であってもよい。ポリエステル系ウレタン樹脂を含有する樹脂組成物を用いると、やや高粘度のトナーが形成されるため高温オフセット性は良好になる。
また、ポリエステル樹脂としては、例えば線形ポリエステル樹脂及び非線形ポリエステル樹脂等が挙げられ、保存安定性、耐ホットオフセット性、帯電安定性及び耐久性の観点から、非線形ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂はポリエステルを炭素-炭素結合により架橋した構造を有する樹脂であってもよい。ここでいうポリエステルは特に限定はなく、炭素-炭素結合による架橋をできるものであればどのようなポリエステルでもよい。なかでも架橋構造を形成し易いという観点から、好ましくは炭素-炭素二重結合を有するポリエステルである。
ポリエステル樹脂の数平均分子量は、2000以上6000以下が好ましく、3000以上5000以下がさらに好ましい。最も好ましいポリエステル樹脂の数平均分子量は4000程度である。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、8000以上40000以下が好ましく、10000以上30000以下がさらに好ましい。最も好ましいポリエステル樹脂の重量平均分子量は12000以上20000以下である。
本実施の形態におけるポリエステル系ウレタン樹脂は、ポリエステルの末端のヒドロキシル基とポリイソシアネート化合物のイソシアネートとを反応させてウレタン伸長させることにより、表面だけでなくポリエステルの分子鎖中にウレタン結合を有していることが好ましい。
ポリエステル系ウレタン樹脂の末端基はイソシアネート基またはヒドロキシル基のいずれの基であってもよい。
ポリエステル系ウレタン樹脂の数平均分子量は、2000以上6000以下が好ましく、3000以上5000以下がさらに好ましい。最も好ましいポリエステル系ウレタン樹脂の数平均分子量は、4000程度である。
ポリエステル系ウレタン樹脂の重量平均分子量は、8000以上40000以下が好ましく、10000以上30000以下がさらに好ましい。最も好ましいポリエステル系ウレタン樹脂の重量平均分子量は、12000以上20000以下である。
なお、ポリエステル系ウレタン樹脂の数平均分子量および重量平均分子量の測定は、上記ポリエステル樹脂の場合と同様に実施することができる。
ポリエステル系ウレタン樹脂を含有する樹脂組成物を用いると、やや高粘度のトナーが形成されるため高温オフセット性は良好になる。
本実施の形態におけるポリエステル系樹脂は、カルボジイミド基を有する化合物で修飾されている。これにより、高温耐性が高まり耐オフセット性が向上する。ポリエステル系樹脂をカルボジイミド基を有する化合物で修飾するには、ポリエステル樹脂および/またはポリエステル系ウレタン樹脂と、カルボジイミド基を有する化合物とを混合し、加熱することにより得ることができる。
カルボジイミド基を有する化合物としては、分子内にカルボジイミド基を有し、ポリエステル系樹脂のカルボキシル基との反応によって、アシルウレア結合を形成するものであれば、特に限定されるものではないが、たとえば、カルボジイミド基を1個含有する化合物、又は2個以上有する化合物が挙げられる。
カルボジイミド基を2個以上有するカルボジイミド基を有する化合物の具体例としては、カルボジライト(登録商標)(日清紡ケミカル株式会社製)V-02B、V-03、V-05、V-09、E-02などが挙げられる。
これにより、耐オフセット性に優れた静電荷像現像用トナーとすることができる。
本実施の形態におけるエポキシ樹脂は、芳香族ジオール(例えばビスフェノールA)とエピクロルヒドリンとをアルカリの存在下に反応させることにより得られる樹脂であり、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型等が挙げられる。
本実施の形態においては、低温定着およびその他のトナー物性条件を満たす、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂または液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。また、本実施の形態におけるエポキシ樹脂は、作業性の観点から、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いることがより好ましい。
樹脂組成物に使用可能な他の樹脂としては、例えば、スチレンアクリル樹脂、環状オレフィンコポリマー等を使用することができる。なお、これらの樹脂は、エポキシ樹脂と比較してポリエステル系樹脂に対する非相溶性が強いため、画像品質に影響を及ぼさないよう、エポキシ樹脂を用いる場合より含有量を少なくすることが好ましい。
本実施の形態における静電荷像現像用トナーは、離型剤を含む。離型剤は熱定着時に画像表面に染み出し、光沢度を高める作用がある。
本実施の形態における離型剤は、ワックスと高級脂肪酸とを含む混合物である。これにより定着性と高い離型性とを両立することができる。
また、離型剤の融点は、電子写真方式におけるトナーの低温定着性、離型性および光沢度の観点から、60℃以上120℃以下であることが好ましく、70℃以上90℃以下であることがより好ましい。
離型剤に用いられる高級脂肪酸としては、オレイン酸、ミスチリン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、カプリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ベヘニン酸等を使用することができる。このうち、12-ヒドロキシステアリン酸が好ましい。
離型剤に用いられるワックスとしては、植物系ワックス(カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等)、動物系ワックス(ミツロウ、ラノリン等)、鉱物系ワックス(オゾケライト、セルシン等)、石油ワックス(パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等)等のロウ類及びワックス類;合成炭化水素ワックス(フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス等)、合成ワックス(エステル、ケトン、エーテル等)等の天然ワックス以外のものを試用することができる。
このうち、エステルワックスが定着時の不必要な揮発性有機化合物の発生が少ないという点でより好ましい。
本実施の形態における顔料としては、特に制限はなく、公知の着色顔料から目的に応じて適宜選択することができる。本実施の形態では、ブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーから選択される少なくとも1種とすることができ、各色のトナーは着色顔料の種類を適宜選択することにより得ることができる。
黒色顔料としては、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックを使用することができ、磁性トナーであればマグネタイト等を使用することができる。
本実施の形態における荷電調整剤としては、現像プロセスに応じて負帯電用荷電調整剤または正帯電用荷電調整剤を適宜選択することができる。
負帯電用荷電調整剤としては、公知のアルキルサリチル酸系錯体、ホウ素系錯体、樹脂系錯体、ニグロシン染料またはその併用品を使用することができるが、色変化がない制御剤が好ましい。アルキルサリチル酸系錯体としては、金属種はクロム、亜鉛、アルミニウム、ジルコニウム、カリウム等が使用できる。
また、正帯電用荷電調整剤としては、公知の四級アンモニウム塩等が使用でき、また帯電性能が十分である際は正負に関わらず、荷電調整剤は無添加でもよい。
電子写真に使用される樹脂組成物の表面には、トナーの流動性、帯電性、クリーニング性等の性能向上のため、外添剤を適宜添加することが好ましい。
外添剤の粒子径は特に制限されないが、数平均一次粒子径が2~800nm程度の無機微粒子や数平均一次粒子径が10~2000nm程度の有機微粒子等の粒子が好ましい。
トナー粒子の外添処理は、例えば、トナー粒子と外添剤とをヘンシェルミキサーにて混合し外添剤を粒子に均一に分散付着させる方法がある。
樹脂組成物の130℃における貯蔵弾性率G’が103Pa未満の場合には、高温で樹脂が溶けすぎるため耐オフセット性が低下する場合がある。また、貯蔵弾性率G’が105Paを超える場合には、溶けずに低温オフセットする場合がある。
なお、貯蔵弾性率G’は、以下の方法に従って測定することができる。
例えば、動的粘弾性測定装置(Rheosol-G3000、UBM社製)を用いて測定できる。測定の際の周波数は、1Hzである。
本実施の形態における樹脂組成物は、ポリエステル系樹脂100重量部に対し、エポキシ樹脂10重量部以上50重量部以下配合することが好ましく、エポキシ樹脂20重量部以上30重量部以下配合することがさらに好ましい。これにより、低温定着性を確保することができる。
ワックスの含有量が、ポリエステル系樹脂100重量部に対して4重量部未満の場合には適切な定着性、離型性が得られない傾向にあり、8重量部を超えると、ワックスブリード(表面露出)により帯電阻害、プリンター部材の汚れを引き起こす傾向にある。
また、高級脂肪酸の含有量が、ポリエステル系樹脂100重量部に対して0.5重量部未満の場合には離型効果が十分に得られない傾向にあり、2重量部を超えるとトナーの適切な帯電量を阻害する傾向にある。
この樹脂組成物と離型剤との混合物に、顔料および荷電調整剤を適宜混合することができる。
荷電制御剤はトナー重量に基づき、好ましくは0.1重量%以上10重量%以下、さらに好ましくは0.5重量%以上7.5重量%以下である。
得られたトナーの体積平均粒径(D50)は、好ましくは5~10μmである。
本実施の形態における静電荷像現像用トナーは、例えば、以下のようにして製造することができる。
樹脂組成物として、カルボジイミド化合物で修飾されたポリエステル系樹脂と、エポキシ樹脂とを混合する。本実施の形態における樹脂組成物は、ポリエステル系樹脂100重量部に対し、エポキシ樹脂10重量部以上50重量部以下とすることが好ましく、エポキシ樹脂20重量部以上30重量部以下とすることがさらに好ましい。
この樹脂組成物と離型剤との混合物に、顔料および荷電調整剤を適宜混合し、二軸押し出し機で混練して樹脂成型体を得る。
得られたトナーの体積平均粒径(D50)は、好ましくは5~10μmであり、流動化剤を適宜混合することができる。
本発明のトナーを用いることにより、60g/m2用紙における定着率は97%以上かつ光沢率は16以上であり、157g/m2用紙における定着率は95%以上かつ光沢率は12以上である。好ましくは、60g/m2用紙における定着率が98%以上かつ光沢率が20以上であり、157g/m2用紙における定着率が97%以上かつ光沢率が20以上である。
樹脂組成物のポリエステル系樹脂として、ポリエステル樹脂を100重量部用意した。樹脂組成物のエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を30重量部用意した。カルボジイミド化合物としてカルボジライト(登録商標)を0.5重量部用意した。顔料として、マゼンタ顔料ナフトール(冨士色素社製FUJI FAST CARMINE500)を4重量部用意した。離型剤のワックスとして、天然エステルワックス(日本ワックス社製 カルナバワックス1号粉末)を5重量部用意した。離型剤の高級脂肪酸として、12-ヒドロキシステアリン酸(富士フィルム和光純薬社製 12-ヒドロキシステアリン酸)を1重量部用意した。荷電調整剤として、サリチル酸亜鉛錯体(オリヱント化学工業社製 E-84)を1重量部用意した。
その後、外添剤として、アモルファスシリカ1重量部、酸化チタン0.5重量部をさらに加え、ヘンシェルミキサーで混合して外添を行い、マゼンタの静電荷像現像用トナーを得た。
樹脂組成物のポリエステル系樹脂として、ポリエステル系ウレタン樹脂を100重量部用いたことを除いて、実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。
樹脂組成物にエポキシ樹脂を添加しなかったことを除いて、実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。
樹脂組成物にエポキシ樹脂を添加せず、さらに離型剤に高級脂肪酸を添加しなかったことを除いて、実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。
樹脂組成物のポリエステル系樹脂として、ポリエステル系ウレタン樹脂を100重量部用い、さらに樹脂組成物にエポキシ樹脂を添加しなかったことを除いて、実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。
離型剤に高級脂肪酸を添加しなかったことを除いて、実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。
上記実施例1、2および比較例1-4で得られた静電荷像現像用トナーをそれぞれ低温定着印刷機(プリンターラインスピードは、A4 20~60ページ/分である。)に充填した。そして、常温常湿下(23℃、湿度60%)において、白色上質紙(68g/m2)にマゼンタトナーを用いて印刷し、評価サンプル(印刷物)を得た。
図1では、図中の左から順に、上質紙にエポキシ樹脂(低融点樹脂)の層が形成され、さらにエポキシ樹脂の層にポリエステル系樹脂(メイン樹脂)の層が形成されている。したがって、エポキシ樹脂がアンカーとなって上質紙とポリエステル系樹脂とを接着しているためトナーの定着性が高い。
一方、図2では、図中の左から順に、上質紙に融点の高いポリエステル系樹脂(メイン樹脂)が直接積層されているため、特に低温定着をした場合はトナーの定着性が低い。
BYKガートナー社製 マイクロ-グロス(75°)(実機:日本電色社製 PG-1)を用い、感光体の軸方向に3点測定し、これらの値を平均して各画像の光沢度(単位:%)を算出した。マゼンタトナーで印刷した評価サンプルの光沢度測定の結果を表1に示す。
評価サンプルの作成において、白地部分を有する画像を出力した。そして白地部分を有する画像について、白地部分を有する画像の白地部分の白色輝度と、白色用紙の白色輝度とをそれぞれ測定し、以下の式を用いてかぶり濃度(%)を算出した。なお、白色度は、分光光度計(日本電色社製 RF-333)により測定した。
かぶり濃度(%)=(白色用紙輝度-白地印刷輝度)÷白色用紙輝度
そして、かぶり濃度が70%未満のものを「〇」と評価し、かぶり濃度が70%以上85%未満のものを「△」と評価し、かぶり濃度が80%以上のものを「×」と評価した。
定着率測定用画像は、ベタ黒画像100%(トナー付着量0.6g/cm2)として上記印刷機で転写および定着をした。
定着率は、2.5cm角のベタ黒画像を定着率測定用画像から採取し、メンディングテープ(住友3M株式会社製 スコッチメンディングテープ)を貼り付けて、1kg分銅で押さえつけた状態で3往復させたのち、テープ剥離を行った。
定着率(%)=(剥離後の画像濃度÷剥離前の画像濃度)×100
上記評価サンプルの作成において、2cm×15cmの長方形のベタ画像をトナーの付着量が0.40mg/cm2となるように形成した。このとき、定着ローラの表面温度を変化させ、ベタ画像の現像残画像が所望の場所以外の場所に定着されるコールドオフセットが発生するかどうかを観察し、耐オフセット性を評価した。なお、用いたプリンターは、45ページ/分のラインスピードであった。
オフセット評価基準としては、120℃で適切に溶けた場合を「〇」と評価し、120℃で溶けない場合を「×」と評価した。
また、樹脂組成物にエポキシ樹脂を添加せず、さらに離型剤に高級脂肪酸を添加しなかった比較例2は、実施例と比較して定着率が悪く、オフセット性も悪く、さらに光沢率が低い結果となった。
また、樹脂組成物にエポキシ樹脂を添加しなかった比較例3は、実施例と比較して定着率が悪い結果となった。
また、離型剤に高級脂肪酸を添加しなかった比較例4は、定着率がやや低く、さらにオフセット性が悪い結果となった。
測定結果を図3に示す。
Claims (6)
- ポリエステル系樹脂およびエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物と、
高級脂肪酸およびワックスを含有する離型剤と、を含み、
前記ポリエステル系樹脂は、カルボジイミド基を有する化合物で修飾されている、静電荷像現像用トナー。 - 前記ポリエステル系樹脂が、ポリエステル樹脂またはポリエステル系ウレタン樹脂であり、
前記エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、
前記高級脂肪酸が、12-ヒドロキシステアリン酸である、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 - 前記ポリエステル系樹脂のガラス転移点が45℃以上70℃以下であり、
前記エポキシ樹脂のガラス転移点が20℃以上45℃未満である、請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。 - 前記ワックスの含有量が、前記ポリエステル系樹脂100重量部に対して4重量部以上8重量部以下であり、
前記高級脂肪酸の含有量が、前記ポリエステル系樹脂100重量部に対して0.5重量部以上2重量部以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。 - 前記樹脂組成物の130℃における貯蔵弾性率G’が103Pa以上である、請求項1から4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを収容したトナーカートリッジ。
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