JP4602611B2 - 静電荷像現像用カラートナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電荷像現像用カラートナーに関し、さらに詳しくは、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像するために用いられるカラートナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式による画像形成においては、光導電性物質等の像担持体上に静電荷による潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナー粒子を付着させて可視像を形成した後、紙等の記録媒体に転写後、定着され、出力画像となる。
近年、電子写真方式を用いたコピーやプリンター技術は、モノクロからフルカラーへの展開が急速になりつつあり、フルカラーの市場は拡大する傾向にある。
【0003】
フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は、一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナー又はこれに黒色を加えた4色のカラートナーを積層させて全ての色の再現を行なうものである。
したがって、色再現性に優れ、鮮明なフルカラー画像を得るためには、定着されたトナー画像表面をある程度平滑にしたり、トナー間の空隙をなくして、トナーの表面や内部での光散乱を減少させる必要がある。
さらに、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)シートに定着された画像を投影した場合の色再現性は、この光散乱の影響を強く受けるため、定着画像の表面をより平滑にし、トナー間の空隙を極力なくするようにしなければならない。
このような理由から、従来のフルカラー複写機等の画像光沢は、10〜50%の中〜高光沢のものが多く、溶融時の粘弾性が低いシャープメルトなトナーが用いられている。
【0004】
一般に、乾式のトナー像を記録媒体に定着する方法としては、平滑な表面を有したローラーやベルト等の定着部材を加熱し、トナーと圧接する接触加熱定着方法が多用されている。
この方法は、熱効率が高く高速定着が可能であり、カラートナーに光沢や透明性を与えることが可能であるという利点がある反面、加熱定着部材表面と溶融状態のトナーとを加圧下で接触させた後、剥離するために、溶融したトナーが内部破断し、トナー像の一部が定着部材表面に付着して、別の画像上に転移する、いわゆるオフセット現象を生じるという欠点を有する。
【0005】
このオフセット現象を防止することを目的として、離型性に優れたシリコンゴムやフッ素樹脂により定着部材表面を形成し、さらにその定着部材表面に、シリコーンオイル等の離型オイルを塗布する方法が一般に採用されていた。
この方法は、トナーのオフセットを防止する点ではきわめて有効であるが、離型オイルを供給するための装置が必要であり、定着装置が大型化し、コスト高になってしまうという不都合があった。
さらに、定着時に紙等の記録材に離型オイルが付着するため、水性インクでの加筆性が著しく低下するという問題もあった。
【0006】
このため、モノクロトナーでは、溶融したトナーが内部破断しないように、結着樹脂の分子量分布の調整等によりトナーの溶融時の粘弾性を高め、さらにトナー中にワックス等の離型剤を含有させることにより、定着部材に離型オイルを塗布しない定着方法が採用される傾向にある。
しかし、カラートナーは上記したように、色再現性を向上させるため、シャープメルトで溶融粘弾性が低く、トナーが内部破断しやすいためにオフセットし易く、定着装置のオイルレス化や微量塗布化がより困難となるものであった。
また、トナー中にワックス等の離型剤を含有させると、結着樹脂と離型剤との界面で光散乱を生じ、OHPでの色再現性が低下するという問題があり、過度な離型剤を含有させることができないという問題もあった。
【0007】
このような状況から、適度な光沢があり、色再現性に優れた画像が得られ、かつ定着部材に離型オイルを塗布しない、またはオイル塗布量をごく微量とした定着方法においても、十分なオフセット防止性があるカラートナーが切望されており、多くの提案がなされている。
【0008】
例えば、特許第2675948号では、特定の2価及び3価の酸成分と特定のアルコール成分とからなる重量平均分子量が13000〜20000であり、数平均分子量が5000〜8000であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比、Mw/Mnが2〜3.5である非線状ポリエステル樹脂を含有したトナーが、特許第2981831号では、軟化点90〜120℃の線形ポリエステル樹脂と非線形ポリエステル樹脂とを含有したトナーが、特開平7−261459号公報及び特開平7−261460号公報では、数平均分子量が2500〜3500であり、重量平均分子量が50000〜300000であり、かつテトラヒドロフラン(THF)不溶分を含有しないポリエステルを含有したトナーが、特開平7−333903号公報では、THF不溶分を含有しない非線状ポリエステルを含有したトナーが、特開平8−101530号公報及び特開平8−166688号公報では、THF不溶分が10重量%以下のポリエステル樹脂を含有したトナーが、それぞれ提案されている。
また、特開平10−312087号公報では結着樹脂として、Mw/Mnが4〜10のポリオール樹脂を用いたトナーが提案されている。
そしていずれのトナーにおいても、普通紙画像及びOHPシート投影画像の色再現性やオフセット防止性にある程度の改善が認められるものであった。
【0009】
しかしながら、市場では、高画質化や高信頼性、小型化等の要求が強く、普通紙画像及びOHPシート投影画像の色再現性に優れ、さらに高いオフセット防止性と優れた耐久性とを同時に達成するトナーが強く求められているのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の問題点を解消し、適度な画像光沢があり、普通紙画像及びOHPシート投影画像の色再現性に優れ、かつ定着部材に離型オイルを塗布しない、またはオイル塗布量をごく微量とした定着方法においても十分なオフセット防止性と優れた耐久性とを同時に満足させることのできる静電荷像現像用カラートナーを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成するために結着樹脂に着目して鋭意研究を重ねた結果、一定の特性を有するポリオール樹脂を結着樹脂として用いることにより、上記課題を達成できるということを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明によれば、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる静電荷像現像用カラートナーにおいて、該結着樹脂が、ゲル透過クロマトグラフィ(GPC)による分子量分布曲線のピークトップの分子量が9000〜13000であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、4未満であるポリオール樹脂からなることを特徴とする静電荷像現像用カラートナーが提供される。
また本発明によれば、離型剤として、さらに融点が70〜125℃のワックスを含有することを特徴とする上記静電荷像現像用カラートナーが提供される。
また本発明によれば、さらにワックス分散促進剤を含有することを特徴とする静電荷像現像用カラートナー、特に該ワックス分散促進剤が、ワックス成分にビニル系樹脂をグラフト化したものであることを特徴とする静電荷像現像用カラートナーが提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の静電荷像現像用カラートナー(以下、単にカラートナーということがある)に用いられるポリオール樹脂とは、エポキシ骨格を有するポリエーテルポリオール樹脂をいい、▲1▼エポキシ樹脂、▲2▼2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテル、▲3▼エポキシ基と反応する活性水素を有する化合物を反応させて得られるポリオール樹脂が好適に用いられる。
【0014】
本発明で用いられる▲1▼エポキシ樹脂としては、好ましくはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとエピクロロヒドリンを結合して得られたものである。
本発明で用いられる▲2▼2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物としては、以下のものが例示される。エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びこれらの混合物とビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとの反応生成物が挙げられる。得られた付加物をエピクロロヒドリンやβ−メチルエピクロロヒドリンでグリシジル化して用いてもよい。特にビスフェノールAのアルキルオキサイド付加物のジグリシジルエーテルが好ましい。
また、▲2▼2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物若しくはそのグリシジルエーテルが、ポリオール樹脂に対して10〜40wt%含まれていることが好ましい。ここで該▲2▼の量が少ないと、カールが増す等の不具合が生じ、量が多すぎると、光沢が出すぎたり、更には保存性の悪化の可能性がある。
【0015】
本発明で用いられる▲3▼エポキシ基と反応する活性水素を有する化合物として、分子中に活性水素を1個有する化合物としては、1価フェノール類、2級アミン類、カルボン酸類が挙げられる。具体的には1価フェノール類としては、フェノール、クレゾール、イソプロピルフェノール、アミノフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、キシレノール、p−クミルフェノール等が挙げられる。また2級アミン類としては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチル(エチル)ピペラジン、ピペリジン等が挙げられる。さらにカルボン酸類としては、プロピオン酸、カプロン酸等が挙げられる。
さらに▲3▼エポキシ基と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物としては、2価フェノール類、多価フェノール類、多価カルボン酸類が挙げられる。具体的には2価フェノールとしては、ビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール類が挙げられる。また、多価フェノール類としては、オルソクレゾールノボラック類、フェノールノボラック類、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−〔α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンが挙げられる。さらに多価カルボン酸類としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸が挙げられる。
【0016】
本発明のカラートナーに用いられるポリオール樹脂は、従来のカラートナー用樹脂に比べて、ゲル透過クロマトグラフィ(GPC)による分子量分布曲線のピークトップの分子量が9000〜13000と高く、耐オフセット性を向上させることができ、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が4未満と分子量の分布がシャープであり、シャープメルト性があり、高い光沢や透光性が得られるものである。
さらに、分子量の分布がシャープで低分子量成分が少ないため、現像工程でトナーが粉砕されたり、外添剤がトナー中に埋め込まれることが抑制され、耐久性に優れたトナーとすることができる。
【0017】
ただし、トナー中の結着樹脂のGPCによる分子量分布曲線のピークトップの分子量が9000未満では、オフセット性が不良となり、一方13000を越えるときは、画像光沢が低く、普通紙画像及びOHPシート投影画像の色再現性が不良となる。
また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が4を越えると、十分なシャープメルト性が得られず、画像光沢が低く、普通紙画像及びOHPシート投影画像の色再現性が不良となる。
【0018】
本発明において、結着樹脂としての前記特定の分子量及び比(Mw/Mn)を有するポリオール樹脂は、例えば、前記各原材料を用い、▲1▼エポキシ樹脂を40〜70重量部、▲2▼2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテルを5〜30重量部、▲3▼エポキシ基と反応する活性水素を有する化合物を5〜30重量部、キシレンを20重量部程度を冷却管付セパラブルフラスコに入れ、窒素雰囲気下で70〜100℃まで昇温し塩化リチウムを少量加えた後、さらに160℃まで昇温し減圧下でキシレンを留去し、170〜190℃の反応温度で6〜10時間重合させることにより製造することができる。
【0019】
本発明におけるGPCによる分子量の測定は、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として、0.05〜0.6重量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。
試料の分子量測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.又は東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。
検出器には、RI(屈折率)検出器を用いる。
【0020】
本発明のカラートナーにおいては、離型剤としてワックス類を含有させることにより、さらにオフセット性が向上したトナーとすることができる。
特に、融点が70〜125℃の範囲のものを使用するのが好ましい。
融点を70℃以上とすることにより、転写性、耐久性が優れたトナーとすることができ、融点を125℃以下とすることにより、定着時に速やかに溶融し、確実な離型効果を発揮できるものとなる。
これらの離型剤の使用量は、トナーに対して2〜15重量%が好適である。
2重量%未満では、オフセット防止効果が不十分であり、15重量%を越えると、透光性が低下するため、OHPシート投影画像の色再現性が不良となるので好ましくない。
【0021】
ワックス類としては、従来公知のものが使用できる。
例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックス、密ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸、及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸と高級アルコールからなる合成エステルワックス等及びこれらの各種変性ワックス等が挙げられる。
これらは、2種以上を混合して用いることもできる。
【0022】
本発明のカラートナーにおいては、ワックス分散促進剤を含有させ、ワックス分散粒径を微細化することにより、ワックス類がキャリア等の摩擦帯電部材が汚染されることを抑制でき、耐久性を向上させることができる。
トナー結着樹脂中のワックス分散粒径が大きいと、トナーの粉砕時に結着樹脂とワックスドメイン界面に粉砕応力が集中し易くなり、結着樹脂とワックスドメイン界面やワックスドメイン内部で破砕され、粉砕されたトナー表面に存在するワックス量が増加するため、ワックス類がキャリア等の摩擦帯電部材や感光体を汚染し易くなる。
一方、結着樹脂に相溶するワックスを用いた場合は、定着時にワックスがトナー中からしみ出すことがなく、離型性が得られない。
このように離型剤としてのワックス類は、トナー中で非相溶でしかも微分散していることが、離型性と耐久性の両方を満足させるために重要な因子となる。
【0023】
しかし、溶融粘弾性の低いカラートナーでは、混練時のせん断力が低く、ワックスを微分散することが困難であるため、ワックス分散促進剤の配合効果が顕著に表れるのである。
ワックス分散促進剤としては、結着樹脂の溶解性パラメータ(SP値)とワックスの溶解性パラメータ(SP値)の間の溶解性パラメータ(SP値)を有する樹脂類が好適に用いられる。
具体的には、ビニル系樹脂、ワックス成分とビニル系樹脂のブロック共重合体、又はワックス成分にビニル系樹脂がグラフト化された樹脂であり、特に、ワックス成分にビニル系樹脂がグラフト化された樹脂が好適に用いられる。
【0024】
上記ビニル系樹脂及びワックス成分にブロック或いはグラフト化させるビニル系樹脂の原料モノマーとしては、スチレン、パラクロレスチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルメチルケトン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル等の(メタ)アクリル酸ステル類等が挙げられる。
これらの内から1種又は2種以上、上記特定の範囲の溶解度パラメータ(SP値)を有する樹脂が得られるものを、選択して用いるのが好ましい。
ワックス分散促進剤の含有量はその分散促進能力にもよるが、通常は、ワックスに対して0.5〜5倍重量程度の範囲が好適である。
【0025】
本発明のカラートナーに用いられる着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な公知の顔料や染料を使用することができる。
例えば、黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
【0026】
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキを挙げることができる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物を挙げることができる。
これらは、1種または2種以上を使用することができる。
また着色剤の使用量は、着色剤の着色能力にもよるが、トナー100重量部に対して2〜15重量部が好適である。
【0027】
本発明のカラートナーには、必要に応じ、荷電制御剤をトナー中に含有させることができる。
例えば、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料(例えば、C.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue 25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)等、これらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩、又はジブチル又はジオクチル等のジアルキル錫化合物、ジアルキル錫ボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸、ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔料、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩、カリックスアレン系化合物等が挙げられる。
ブラック以外のカラートナーは、当然に目的の色を損なう荷電制御剤の使用は避けるべきであり、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好適に使用される。
荷電制御剤の使用量は、トナー100重量部に対して0.5〜5重量部が好適である。
【0028】
本発明のカラートナーにおいては、流動性向上剤として、疎水化処理されたシリカ、酸化チタン、アルミナ等の金属酸化物微粒子をトナー母体に外添することが好ましく行われる。
また、脂肪属金属塩やポリフッ化ビニリデンの微粒子等の滑剤等も併用可能である。
これら外添剤の使用量は、トナーや外添剤の種類や粒径にもよるが、トナー母体100重量部に対して0.1〜7重量部が好ましい。
【0029】
なお、ここで用いられる疎水化処理剤としては、ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、p−クロルフェニルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニルジクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラン、オクチル−トリクロルシラン、デシル−トリクロルシラン、ノニル−トリクロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)−トリクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)−トリクロルシラン、ジベンチル−ジクロルシラン、ジヘキシル−ジクロルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジノニル−ジクロルシラン、ジデシル−ジクロルシラン、ジドデシル−ジクロルシラン、ジヘキサデシル−ジクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)−オクチル−ジクロルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジデセニル−ジクロルシラン、ジノネニル−ジクロルシラン、ジ−2−エチルヘキシル−ジクロルシラン、ジ−3,3−ジメチルペンチルジクロルシラン、トリヘキシル−クロルシラン、トリオクチル−クロルシラン、トリデシル−クロルシラン、ジオクチル−メチル−クロルシラン、オクチル−ジメチル−クロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)−ジエチル−クロルシラン、オクチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ジエチルテトラメチルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等を挙げることができる。
この他、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤も使用可能である。
【0030】
本発明のカラートナーは、一成分現像剤用、二成分現像剤用のいずれにも用いることができる。
トナーを二成分現像剤用として用いる場合には、キャリア粉と混合して用いられる。
この場合のキャリアとしては、公知のものがすべて使用可能であり、例えば、鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、ニッケル粉、ガラスビーズ等及びこれらの表面を樹脂等で被覆処理した物等が挙げられる。
上記被覆樹脂としては、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、グアナミン系樹脂等が挙げられる。
トナーとキャリアの使用割合(重量基準)は、トナー及びキャリアの種類や粒径にもよるが、通常トナー:キャリア=1:99〜10:90程度である。
【0031】
本発明のカラートナーの製造法は、従来公知の方法が採用できるが、トナーを混練する装置としては、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサー、連続式の2軸押出し機、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機、連続式の1軸混練機、例えば、ブッス社製コ・ニーダ等が好適に用いられる。
このようにして得られた溶融混練物は、冷却した後、粉砕されるが、粉砕は、例えば、ハンマーミルやロートプレックス等を用いて粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉砕機や機械式の微粉砕機等を使用し微粉砕される。
さらに、粉砕物は風力式分級機等により粒度を調整し、必要に応じ、ミキサー等で外添剤の母体トナーへ外添が行われる。
最終的なトナーの粒径は、体積平均粒径で3〜15μm程度が好適である。
【0032】
【実施例】
以下に、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
【0033】
以下に、実施例における評価の方法及び条件を示す。
▲1▼ 光沢度
ワックスを含有しないトナーでは、オイル塗布量を0.5mg/A4に低下させたリコー製カラー複写機プリテール650改造機を用い、ワックスを含有したトナーでは、定着ローラをPFAチューブ被覆ローラに交換し、シリコンオイル塗布装置を除去したリコー製カラー複写機プリテール650改造機を用いて、1.0±0.05mg/cm2のトナーが現像されるように調整を行ない、定着ローラー表面温度が160℃のときのベタ画像サンプルの光沢度を、日本電色工業株式会社製のグロスメーターを用いて、入射角度60°の条件で計測した。
なお、転写紙は、リコーフルカラーPPC用紙タイプ6000−70Wを用いた。
この光沢度は、値の高い程、光沢があり、鮮明で色再現性に優れた画像を得るには、約10%以上の光沢度が必要である。
評価結果は、以下のとおりとした。
◎:非常に光沢度が高く、色再現性に優れる。光沢度40%以上
○:光沢度が高く、色再現性に優れる。光沢度15%以上40%未満
△:やや光沢度が低く、色再現性に劣る。光沢度5%以上15%未満
×:光沢度が低く、色再現性に劣る。光沢度5%未満
【0034】
▲2▼ ヘーズ度(OHPシート画像の色再現性の代用特性)
ヘーズ度とは、曇り度や曇価とも言われ、一般には、下記式に示すように、全光線透過率(Tt)に対する拡散光透過率(Td)の百分率で定義されており、ヘーズ度が高いと拡散光が多く、投影画像の色再現性は低下する。
【数1】
Figure 0004602611
光沢度の評価に用いたリコー製カラー複写機プリテール650改造機を用い、複写速度が1/2となるOHPコピーモードにてOHPシート(TYPE PPC−DX、リコーエレメックス社製)への付着量が1.00±0.05mg/cm2のベタ画像を作成し、スガ試験機株式会社製の直読ヘーズコンピューターHGM−2DP型にて、ベタ画像部のヘーズ度を測定した。
ヘーズ度が約30%を越えると、OHP等による投影像の色再現性が不十分となる。
評価結果は、以下のとおりとした。
◎:非常にヘーズ度が低く、OHP投影像の色再現性に優れる。ヘーズ度15%未満
○:ヘーズ度が低く、OHP投影像の色再現性に優れる。ヘーズ度15%以上25%未満
△:ややヘーズ度が高く、OHP投影像の色再現性に劣る。ヘーズ度25%以上35%未満
×:ヘーズ度が高く、OHP投影像の色再現性に劣る。ヘーズ度35%以上
【0035】
▲3▼ オフセット性
光沢度の評価に用いたリコー製カラー複写機プリテール650改造機を用い、定着ローラーの温度を5℃づつ変化させ、オフセットの発生し始める温度を測定した。
なお、転写紙は、リコーフルカラーPPC用紙タイプ6000−70Wを用いた。
評価結果は、以下のとおりとした。
◎:非常に高温までオフセットが発生せず、非常に耐オフセット性に優れる
。オフセット発生温度200℃以上
○:高温までオフセットが発生せずに、耐オフセット性に優れる。オフセット発生温度180℃以上200℃未満
△:従来のワックス含有カラートナーと同等のオフセット性。オフセット発生温度160℃以上180℃未満
×:低温からオフセットが発生し、耐オフセット性に劣る。オフセット発生温度160℃未満
【0036】
▲4▼ 耐久性
光沢度の評価と同様の複写機を用い、画像面積10%のテストチャートを5万枚複写し、現像剤の帯電量の低下度合いにより評価した。
評価結果は、以下のとおりとした。
◎:帯電量の低下が非常に少なく、耐久性に優れる。
○:帯電量の低下が少なく、耐久性に優れる。
△:従来のワックス含有カラートナーと同等の耐久性。
×:帯電量の低下が非常に多く、耐久性に劣る。
【0037】
<ポリオール樹脂の合成>
合成例1
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量1000)、ビスフェノールA型エチレンオキサイド付加体のグリシジル化物、ビスフェノールF、p−クミルフェノールを用い窒素雰囲気下で175℃の反応温度で10時間重合させてポリオール樹脂Aを合成した。GPCによる分子量分布曲線のピークトップの分子量は11000であり、重量平均分子量が15000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は3.1であった。
【0038】
合成例2
低分子量ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量300)、高分子量ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量2000)、ビスフェノールA型エチレンオキサイド付加体のグリシジル化物、ビスフェノールF、p−クミルフェノールを用い窒素雰囲気下で180℃の反応温度で8時間重合させてポリオール樹脂Bを合成した。GPCによる分子量分布曲線のピークトップの分子量は5500であり、重量平均分子量が16000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は4.6であった。
【0039】
合成例3
低分子量ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量500)、高分子量ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量2200)、ビスフェノールA型エチレンオキサイド付加体のグリシジル化物、ビスフェノールF、p−クミルフェノールを用い窒素雰囲気下で180℃の反応温度で8時間重合させてポリオール樹脂Cを合成した。GPCによる分子量分布曲線のピークトップの分子量は10000であり、重量平均分子量が21000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は4.7であった。
【0040】
合成例4
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量800)、ビスフェノールA型エチレンオキサイド付加体のグリシジル化物、ビスフェノールF、p−クミルフェノールを用い窒素雰囲気下で180℃の反応温度で8時間重合させてポリオール樹脂Dを合成した。GPCによる分子量分布曲線のピークトップの分子量は8000であり、重量平均分子量が13000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は3.2であった。
【0041】
合成例5
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量1500)、ビスフェノールA型エチレンオキサイド付加体のグリシジル化物、ビスフェノールF、p−クミルフェノールを用い窒素雰囲気下で180℃の反応温度で9時間重合させてポリオール樹脂Eを合成した。GPCによる分子量分布曲線のピークトップの分子量は14000であり、重量平均分子量が24000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は3.8であった。
【0042】
実施例1
ポリオール樹脂A 100重量部
帯電制御剤(サリチル酸誘導体の金属塩) 2重量部
着色剤(銅フタロシアニンブルー顔料) 2.5重量部
上記の材料をブレンダーで充分混合した後、2軸押出し機にて混練し、冷却後、粉砕、分級し、体積平均粒径約7.5μmのシアン色の母体トナーを得た。
母体トナー100重量部に対して、外添剤として、疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品)0.4重量部をヘンシェルミキサーにて混合して、シアン色のトナーを得た。
このトナー5重量部とシリコン樹脂コートキャリア95重量部を混合攪拌し、二成分現像剤を作製して、光沢度、ヘーズ度(OHPシート画像の色再現性の代用特性)、オフセット性及び耐久性を評価した。
結果を表1に示す。
光沢が高く、ヘーズ度が低く、普通紙及びOHP投影像の色再現性に優れ、オフセット性及び耐久性にも優れていた。
【0043】
実施例2
実施例1のトナー処方に、さらに離型剤としてカルナウバワックス(融点83℃)5重量部を含有させたトナー処方にて、実施例1と同様にしてトナーを作製し、実施例1と同様の評価を行った。
ただし、光沢度、ヘーズ度、オフセット性の評価には、定着ローラをPFAチューブ被覆ローラに交換し、シリコンオイル塗布装置を除去したリコー製カラー複写機プリテール650改造機を用いた。
評価結果を表1に示す。
トナー中にワックスを含有させることにより、オイルを塗布しない定着装置でも、オイル塗布をした実施例1と同等の光沢度、ヘーズ度、オフセット性が得られたが、耐久性は低下した。
【0044】
実施例3
実施例2のトナー処方に、さらにワックス分散促進剤として、スチレンとアクリル酸メチル共重合体10重量部を含有させたトナー処方にて、実施例2と同様にしてトナーを作製し、実施例2と同様の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
実施例2と同等の光沢度、ヘーズ度、オフセット性が得られ、耐久性は実施例2のトナーより向上した。
【0045】
実施例4
実施例3のトナー処方に対し、ワックス分散促進剤をポリエチレンにスチレンとアクリロニトリル共重合体をグラフトさせた樹脂10重量部に変更したトナー処方にて、実施例3と同様にしてトナーを作製し、実施例3と同様の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
実施例3と同等の光沢度、ヘーズ度、オフセット性が得られ、耐久性は実施例3のトナーより向上した。
【0046】
比較例1
実施例1のポリオール樹脂Aに代えて、ポリオール樹脂Bを用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製し、評価を行った。
評価結果を表1に示す。
実施例1に比べ、高い光沢度及び低いヘーズ度が得られ、普通紙及びOHP投影像の色再現性に優れていたが、オフセット性がかなり劣っており、耐久性も実施例1のトナーよりやや劣っていた。
【0047】
比較例2
実施例1のポリオール樹脂Aに代えて、ポリオール樹脂Cを用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製し、評価を行った。
評価結果を表1に示す。
実施例1に比べ光沢度が低く、ヘーズ度が高く、普通紙及びOHP投影像の色再現性が劣っていたが、オフセット性は実施例1のトナーより優れており、耐久性は実施例1のトナーと同等であった。
【0048】
比較例3
実施例1のポリオール樹脂Aに代えて、ポリオール樹脂Dを用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製し、評価を行った。
評価結果を表1に示す。
実施例1に比べ、高い光沢度及び低いヘーズ度が得られ、普通紙及びOHP投影像の色再現性に優れていたが、オフセット性がかなり劣っており、耐久性も実施例1のトナーよりやや劣っていた。
【0049】
比較例4
実施例1のポリオール樹脂Aに代えて、ポリオール樹脂Eを用いた以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製し、評価を行った。
評価結果を表1に示す。
実施例1に比べ、光沢度が低く、ヘーズ度が高く、普通紙及びOHP投影像の色再現性が明らかに劣っていたが、オフセット性は実施例1のトナーより優れており、耐久性は実施例1のトナーと同等であった。
【0050】
【表1】
Figure 0004602611
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、適度な画像光沢があり、普通紙画像及びOHPシート投影画像の色再現性に優れ、かつ定着部材に離型オイルを塗布しない、またはオイル塗布量をごく微量とした定着方法においても十分なオフセット防止性と優れた耐久性(帯電特性)とを同時に満足させることのできる静電荷像現像用カラートナーが提供され、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電現像分野に寄与するところは極めて大きいものである。

Claims (5)

  1. 少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる静電荷像現像用カラートナーにおいて、該結着樹脂が、ゲル透過クロマトグラフィ(GPC)による分子量分布曲線のピークトップの分子量が11000〜13000であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、4未満であるポリオール樹脂からなることを特徴とする静電荷像現像用カラートナー。
  2. ポリオール樹脂が、エポキシ樹脂、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテル、及びエポキシ基と反応する活性水素を有する化合物、を反応させて得られるポリオール樹脂である請求項1に記載の静電荷像現像用カラートナー。
  3. 離型剤として、さらに融点が70〜125℃のワックスを含有することを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の静電荷像現像用カラートナー。
  4. さらにワックス分散促進剤を含有することを特徴とする請求項3に記載の静電荷像現像用カラートナー。
  5. 前記ワックス分散促進剤が、ワックス成分にビニル系樹脂をグラフト化したものであることを特徴とする請求項4に記載の静電荷像現像用カラートナー。
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