JP7140548B2 - インジェクタの制御装置 - Google Patents
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Description
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[第1の実施の形態]
初めに、本発明の第1の実施形態にかかるインジェクタの制御装置(以下、制御装置1と言う)を説明する。本実施形態では、制御装置1を、車両用の直列4気筒のピストン式内燃機関に設けられたインジェクタ103~106の制御に適用した場合を例示して説明する。
図1に示すように、直列4気筒のピストン式内燃機関(以下、内燃機関100と言う)では、シリンダブロック101にシリンダ(以下、気筒102と言う)が1列に4つ配置されている。実施形態では、気筒102は、図1の左側から第1気筒1021、第2気筒1022、第3気筒1023、第4気筒1024の順番で4つ配置されており、各気筒1021~1024には、インジェクタ103、104、105、106(燃料噴射装置とも言う)がそれぞれ設けられている。インジェクタ103~106の先端側のそれぞれに設けられた燃料噴射孔1031~1061は、各気筒1021~1024の燃焼室1021a~1024a内に位置しており、インジェクタ103~106の燃料噴射孔1031~1061から噴射された燃料は、燃焼室1021a~1024aに直接噴射されるようになっている。燃料は、燃料ポンプ107によって昇圧されてレール配管108(燃料配管)に送出された後、各インジェクタ103~106に供給される。燃料圧力(以下、燃圧と言う)は、燃料ポンプ107によって吐出された燃料の流量と、各気筒1021~1024に設けられたインジェクタ103~106によって各燃焼室1021a~1024a内に噴射された燃料の噴射量とのバランスによって変動するが、レール配管108に設けられた圧力センサ109による情報に基づいて所定の圧力を目標値として、燃料ポンプ107からの燃料の吐出量が制御されるようになっている。
次に、インジェクタ103~106の構造と基本的な動作を説明する。以下では、前述したインジェクタ103の構造を例示して説明するが、他のインジェクタ104~106も同様の構造を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。
図2は、インジェクタ103の構造を説明する断面図と、インジェクタ103を駆動するための制御装置1の構成の一例を説明するであり、図3は、図2のA部の拡大図である。図2及び図3において、図中の上側を燃料の通流方向における上流側、下側を燃料の通流方向における下流側と定義する。
図2に示すように、ECU2の制御部21は、内燃機関100の運転状態を示す信号を各種センサ5から取り込み、この内燃機関100の運転状態に応じて、インジェクタ103から噴射する燃料の噴射量を制御するための燃料制御信号300のパルス幅や噴射タイミングの演算を行う。またECU2には、各種センサ5からの信号を取り込むためのA/D(Analog-to-Digital Converter)変換器22とI/O(Input/Output)ポート23とが備えられている。制御部21から出力された燃料制御信号300は、信号線Ln1を通して駆動回路3に入力される。駆動回路3は、燃料制御信号300に基づいて、インジェクタ103のソレノイド1032に印加する駆動電圧500を発生させるための駆動電流400を生成する。制御部21は、通信ラインLn2を介して駆動回路3と通信を行っており、インジェクタ103に供給する燃料の圧力や内燃機関100の運転状態によって、駆動回路3で生成される駆動電流400を切り替え、駆動電流400や駆動時間の設定値を変更できるようになっている。
次に、本発明の実施形態にかかるECU2の制御部21から出力される燃料制御信号300と、インジェクタ103のソレノイド1032に印加される駆動電圧500と、駆動電流400と、弁体1033の変位量(弁体1033の挙動)との関係を説明する。
図4は、ECU2から出力される燃料制御信号300と、インジェクタ103のソレノイド1032に印加される駆動電圧500及び駆動電流400と、弁体1033の変位量(弁体の挙動)との関係を説明する図である。
図4の最上段は、ECU2の制御部21から駆動回路3に対して出力される燃料制御信号300(噴射パルス)の一例である。この燃料制御信号300はON/OFF信号であり、インジェクタ103を駆動する場合に所定時間ONされる。図4の最上段から2段目は、制御部21から出力される燃料制御信号300に基づいて駆動回路3で生成される駆動電圧500の波形の一例である。駆動回路3で生成される駆動電圧500は、バッテリ電圧VBよりも高い電圧VHに昇圧されて短時間にソレノイド1032に供給する駆動電流400を急激に増加させて弁体1033を開弁するための高電圧501と、駆動電圧をON/OFFすることで目的とするデューティ制御を行い、弁体1033を開弁保持制御するための保持電圧502とを含んで構成される。図4の最上段から3段目は、駆動回路3で生成された駆動電圧500によりソレノイド1032に流れる駆動電流400の波形の一例である。ソレノイド1032に流れる駆動電流400は、高電圧501が印加されることでピーク電流値Ipeakに到達した後、駆動電圧500の印加が停止されることで急激に減少する(駆動電流401)。そして、駆動電流400は、駆動電圧500の保持電圧502によりほぼ一定の電流値Iaに保持される(保持電流402)。図4の最下段は、インジェクタ103の弁体1033及び可動子1036の変位量の一例である。弁体1033は、ソレノイド1032に流れる駆動電流400の増加に伴って多少のタイムラグの後に変位(開弁)を開始し、駆動電流400がピーク電流値Ipeakになった後に最大高さ位置Hmaxを超える位置まで変位する。その後、弁体1033は、駆動電流400の急激な減少に応じて最大高さ位置Hmaxを超える位置から最大高さ位置Hmax未満となる位置まで変位が小さくなり、駆動電流400の保持電流402により最大高さ位置Hmaxとなる一定の高さ位置で保持される。一方、可動子1036は、弁体1033とほぼ同様な挙動で変位を行うが、弁体1033が最大高さ位置Hmaxに到達した後(時間t2)、最大高さ位置Hmax未満となる高さ位置まで変位量が一時的に減少する。その後、可動子1036は、弁体1033と同じ最大高さ位置Hmaxまで増加した後、最大高さ位置Hmaxとなる一定の高さ位置で保持される。
ピストン113の点火プラグ110側の冠面1131には、ピストン113の点火プラグ110側の上端面よりも低く形成されたキャビティ1132を有しており、キャビティ1132は、インジェクタ103から噴射された燃料と空気とが混合した混合気を保持する機能を有している。吸気ポート111には、この吸気ポート111の上部111aから下部111bへの空気の流れを遮断する固定式の隔壁116が設けられており、この隔壁116の上流には、ECU2により開閉制御されるバルブ117が設けられている。実施形態では、バルブ117は閉弁している状態を示している。
内燃機関100において、外気から取り込まれた空気は、エアクリーナ120、過給機121が設けられた過給室122、インタークラー123、スロットルバルブ124、吸気ポート111を通流して気筒1021に供給される。空気の取り込み口に設けられたエアクリーナ120は、空気中に含まれるゴミや埃などを取り除き、内燃機関100へのゴミ等の進入を防ぐことで内燃機関100の内部の摩耗を抑制する。過給室122には、空気の吸気側と排気側のそれぞれに過給機121(タービン)が設けられており、この吸気側と排気側の過給機121はシャフト125で互いに接続されている。よって、排気ポート112を通流する排気ガスの流速に応じた排気側の過給機121の回転に伴って吸気側の過給機121も回転し、この吸気側の過給機121の回転により気筒1021へ流入する空気量を増加させることができ、内燃機関100の出力を増加させることができる。また、過給室122を通流した空気は、過給機121による過給によって温度が上昇するため、インタークラー123で冷却された後、気筒1021に流入する空気量を調整するスロットルバルブ124、吸気ポート111を通流して気筒1021内に流入されるように構成されている。また、気筒1021では、点火プラグ110により燃料と空気とを混合した混合気に着火させ、燃焼により得られた駆動力をクランクシャフト126に伝達した後、膨張行程に排気バルブ115を開弁することで、排気ポート112から排気された排気ガスの流速で排気側の過給機121を回転させる。その後、排気ガスに含まれる炭化水素(Hydrocarbon:HC)、窒素酸化物(Nitrogen Oxides:NOx)、一酸化炭素(Carbon Monoxide:CO)は、触媒127を通過する際に、当該触媒127を構成するパラジウム、ロジウム、プラチナなどにより還元、酸化反応を生じて除去される。しかしながら、触媒127の温度が低い場合、パラジウムなどによるHCなどの還元能力が低いため、特に内燃機関100の始動時などの条件においては、触媒127を早期に暖機する必要がある。
(1)インジェクタ103を制御する制御装置1であって、内燃機関100の1燃焼サイクルにおける吸気行程S1にインジェクタ103から第1燃料圧力で燃料を噴射させる第1の燃料噴射1001と、吸気行程S1と同一の1燃焼サイクルにおける第1の燃料噴射1001の後にインジェクタ103から第1燃料圧力より高い第2燃料圧力で燃料を噴射する第2の燃料噴射1002とをインジェクタ103に行わせるように当該インジェクタ103を制御する制御部21を有する構成とした。
このように構成すると、制御部21は、第1の燃料噴射1001では燃料圧力の小さい噴霧を行うので、燃焼室での混合気の均質性を高めると共にインジェクタ103から噴射された燃料の噴霧がボア壁面やピストン113の冠面1131に付着を減らしPNやHCの発生を低減できる。また、第1の燃料噴射1001の後の第2の燃料噴射1002では燃料圧力の大きい噴霧を行うので、噴霧が点火プラグ110近傍まで到達しやすく点火プラグ110近傍に燃料リッチな混合気を形成することができる。よって、燃焼安定性を高めることができる。
このように構成すると、第2の燃料噴射1002による噴霧は、吸気行程S1の後に行われる圧縮行程S2でTDCに移動しているピストン113により点火プラグ110近傍に巻き上げられ点火プラグ110近傍に燃料リッチな混合気を形成することができる。よって、点火プラグ110が着火しやすくなり可燃焼安定性が高められる。
このように構成すると、制御部21は、第1の燃料噴射1001でインジェクタ103から噴射される燃料の燃料圧力を、インジェクタ103の弁体1033が最大高さ位置Hmaxである場合にインジェクタ103から噴射される燃料の燃料圧力よりも小さくすることができる。よって、気筒1021における混合気の均質性を高めることができると共に、ボア壁面やピストン113への燃料の付着を減らしPNやHCの発生を低減させることができる。
このように構成すると、制御部21は吸気行程S1において第1の燃料噴射1001で噴射される燃料のペネトレーションが短くなるようにインジェクタ103を制御するので、インジェクタ103から噴射される燃料の噴霧がボア壁面やピストン113の冠面1131に付着を減らしPNやHCを低減できる。さらに、制御部21は圧縮行程S2において第2の燃料噴射1002で噴射される燃料のペネトレーションが長くなるようにインジェクションを制御する。その結果、ピストン113の冠面1131に到着した燃料が点火プラグ110方向に巻き上げられ、この巻き上げられた燃料により点火プラグ110周囲の混合気が燃料リッチな状態となり燃焼安定性が向上すると共に、ボア壁面などへの燃料の付着を減らしPNやHCを抑制することができる。
このように構成すると、制御部21は、吸気行程S1の第1の燃料噴射1001において燃料圧力の低い噴霧をより長い時間行うことでペネトレーションの短い噴霧が長時間行われるようにインジェクタ103を制御することで気筒1021内の混合気の均質性を高めることができる。また、制御部21は、圧縮行程S2の第2の燃料噴射1002において燃料圧力の高い噴霧を長時間行うことでペネトレーションの長い短時間の噴霧を実現でき、噴霧をピストン113のキャビティ1132に到達させて点火プラグ110近傍に燃料リッチな混合気を形成することができる。
このように構成すると、制御部21は、吸気行程S1において短時間の噴霧を複数行うことで、吸気行程S1における気筒1021内の混合気の均質性をより高めることができる。
このように構成すると、制御部21は、第1の燃料噴射1001においてインジェクタ103の弁体1036の変位量が最大高さ位置Hmaxに到達しない状態で燃料の噴霧を行うので、第1の燃料噴射1001においてペネトレーションの短い噴霧を行うことができる。
このように構成すると、制御部21は、第2の燃料噴射1002においてインジェクタ103の弁体1036の変位量が最大高さ位置Hmaxに到達した状態で燃料の噴霧を行うので、第2の燃料噴射1002においてペネトレーションの長い噴霧を行うことができる。
次に図11~図16を用いて、本発明の第2の実施形態にかかるインジェクタ600について説明する。図11は第2の実施形態にかかるインジェクタ600の構造を説明する断面図である。図12は可動子機構610近傍を拡大した図であり、可動子機構610が第一スプリング1110により燃料噴射孔1031方向に押圧されている状態を示す。図13は可動子機構610近傍を拡大した図であり、可動子機構610の第2可動子611がソレノイド1032により吸引された小ストローク状態を示す。図14は可動子機構610近傍を拡大した図であり、第1可動子611及び第2可動子612がソレノイド1032により吸引された大ストローク状態を示す。図15はインジェクタ600のソレノイド1032に供給する駆動電流400の一例を説明する図である。図16は燃料制御信号300と燃料噴射量との関係の一例を説明する図である。なお、前述した第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
Fi+Fo>Fm-Fz ・・・ (1)
係合部材1100と内径側の第1可動子611との間に予め設定された空隙K2の分だけ第1可動子611が軸線Xに沿う上流側に変位すると、磁気コア620の下流側端面620aと第2可動子612の第二対向面612aとの間に設定された空隙K3(図11参照)であったものが、空隙K4(図12参照)にまで減少する。なお、実施形態では、K3-K4=k1の関係となる。また、空隙K4は、第1可動子611の第一対向面611aが係合部材1100の円筒部1101の下流側端面1101aに当接した状態において、第2可動子612の第二対向面612aと磁気コア620の下流側端面620aとの間のクリアランスであるとも言える。図12に示す状態では、第1可動子611の第一対向面611aが、係合部材1100の円筒部1101の下流側端面1101a(当接面)に当接している。前述した第1可動子611の第一対向面611aと係合部材1100の円筒部1101の下流側端面1101aとの間の空隙K2を予備ストロークと言ってもよい。この空隙K2により、インジェクタ600では、第1可動子611及び第2可動子612に蓄えられた運動エネルギが弁体1033の開弁動作に使用されるため、運動エネルギを利用した分、開弁動作の応答性を向上させることができ、高い燃料圧力下でも開弁することができる。なお、空隙K2(予備ストローク)を確保するためには、図11に示すインジェクタ600の閉弁状態において空隙K3>空隙K2となるように設定されていることが必要である。
Fs+Fp<Fi+Fo ・・・ (2)
Fs+Fp>Fi ・・・ (3)
したがって、図15の(A)に示す駆動電流400の場合、制御装置1は上記した数式2及び数式3を満たすようにインジェクタ600を制御することで、図13に示すように、第2可動子612の第二対向面612aと磁気コア620の下流側端面620aとが当接して、第二対向面612aと下流側端面620aとの空隙K4がなくなり、第1可動子611の第一対向面611aと磁気コア620の下流側端面620aとの空隙K1のみが残ることとなる。つまり、前述した数式2に示すように、第2可動子612に作用する磁気吸引力Foを受けて、弁体1033は軸線Xに沿う上流側に変位するが、前述した数式3に示すように第1可動子611に作用する磁気吸引力Fiのみでは弁体1033を変位させることはできない。これによりインジェクタ600は、弁体1033(第2可動子612)が空隙K4の分だけ上流側に変位した小ストローク状態となる。
Fs+Fp<Fi ・・・ (4)
これにより図14に示すように、第1可動子611が磁気コア620の下流側端面620aと第1可動子611の第一対向面611aとの間に設けられた空隙K1の分だけ軸線Xに沿う上流側に変位する。この結果、第1可動子611は、図13の状態からさらに弁体1033を空隙K1の分だけ上流側に移動するため、弁体1033は、非通電時に比べて空隙K4とK1とを合計した変位量だけ上流側に移動する。インジェクタ600において、弁体1033が変位量(K4+K1)の分だけ上流側に変位した状態を大ストローク状態と言う。なお、第1可動子611の変位は、磁気コア620に衝突することによって規制されるため、第1可動子611が磁気コア620に衝突した後の弁体1033の挙動が安定するので、インジェクタ600は、安定した燃料噴射を実現することができる。
ここで、空隙K2は、閉弁状態での第1可動子611の第一対向面611aと、係合部材1100の円筒部1101の下流側端面1101aとの間のクリアランスとして定義できる(図11参照)。また、空隙K4は、第1可動子611の第一対向面611aが係合部材1100の円筒部1101の下流側端面1101aと当接した状態において、第2可動子612の第二対向面612aと磁気コア620の下流側端面620aとの間のクリアランスとして定義できる(図12参照)。また空隙K1は、第2可動子612の第二対向面612aが磁気コア620の下流側端面620aに当接した状態において、第1可動子611の第一対向面611aと磁気コア620の下流側端面620aとの間のクリアランスとして定義できる(図13参照)。
インジェクタ600の制御方法において、第1の実施形態にかかるインジェクタ103の制御方法との差異は、インジェクタ600を制御して、1燃焼サイクルの吸気行程S1においてインジェクタ600から噴射される燃料の燃料圧力が低い噴射を所定期間行うために弁体1033を小ストローク状態で保持する点である。上記で説明したとおり、制御部21は、インジェクタ600のソレノイド1032に供給するピーク電流を420(弁体1033を大ストロークで変位させるための駆動電流)から410(弁体1033を小ストロークで変位させるための駆動電流)まで小さくすることで、第2可動子612を磁気コア620に当接させて弁体1033を小ストローク状態で保持することができる。弁体1033を小ストローク状態で保持することにより、燃料圧力が低い第1の燃料噴射1901を噴射期間P21のように長く噴射することができ、空気と燃料の混合を促進させて気筒内の混合気の均質性をより向上させることが可能となる。その結果、排気ガスのNOxを抑制でき、また、均質性が高いことで燃焼安定性を高めることが可能となる。
(9)制御部21は、第1の燃料噴射1001におけるインジェクタ103の第2可動子612の変位量が最大となる位置で当該第2可動子612が保持されるようにインジェクタ103を制御する構成とした。
このように構成すると、第1の燃料噴射1001において、インジェクタ600の弁体1033は、第2可動子612の最大変位量(第1変量)の分だけ軸線Xに沿う上流側に変位した状態で保持される。よってインジェクタ600から噴霧される燃料の燃料圧力を低い状態で安定させることができる。
このように構成すると、制御部21は、1燃焼サイクル中に少なくとも1回以上ピーク電流の異なる駆動電流400(例えば、図17の駆動電流440と駆動電流450)をインジェクタ600に供給することができ、第1の燃料噴射1001と第2の燃料噴射1002で噴霧する燃料の燃料圧力を容易に異ならせることができる。
Claims (10)
- インジェクタを制御する制御装置であって、
内燃機関の1燃焼サイクルにおける吸気行程に前記インジェクタに第1電流を供給して燃料を噴射させる第1の燃料噴射と、前記吸気行程と同一の前記1燃焼サイクルにおける前記第1の燃料噴射の後に前記インジェクタに前記第1燃料電流より高い第2電流を供給して燃料を噴射する第2の燃料噴射とを前記インジェクタに行わせるように当該インジェクタを制御する制御部を有するインジェクタの制御装置。 - 前記制御部は、前記第2の燃料噴射が前記第1の燃料噴射が行われる前記吸気行程と同一の前記1燃焼サイクルにおける圧縮行程で行われるように前記インジェクタを制御する請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
- 前記制御部は、前記第1の燃料噴射を行わせる際の前記インジェクタの可動子の変位量が、前記第2の燃料噴射を行わせる際の前記インジェクタの前記可動子の変位量よりも小さくなるように前記インジェクタを制御する請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
- 前記制御部は、前記第1の燃料噴射で噴射される燃料のペネトレーションよりも前記第2の燃料噴射で噴射される燃料のペネトレーションの方が長くなるように前記インジェクタを制御する請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
- 前記制御部は、前記第1の燃料噴射における前記インジェクタの前記可動子の変位量が最大となる位置で前記可動子が保持されるように前記インジェクタを制御する請求項3に記載のインジェクタの制御装置。
- 前記制御部は、前記第1の燃料噴射で前記インジェクタから噴射される燃料の噴射時間が、前記第2の燃料噴射で前記インジェクタから噴射される燃料の噴射時間よりも長くなるように前記インジェクタを制御する請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
- 前記制御部は、前記内燃機関の前記1燃焼サイクルにおける吸気行程で前記第1の燃料噴射が複数回行われるように前記インジェクタを制御する請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
- 前記制御部は、前記第1の燃料噴射において前記インジェクタの弁体の変位量が最大とならない位置で燃料の噴射が行われるように前記インジェクタを制御する請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
- 前記制御部は、前記第2の燃料噴射において前記インジェクタの弁体の変位量が最大となる位置で燃料の噴射が行われるように前記インジェクタを制御する請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
- 前記制御部は、前記内燃機関における同一の前記1燃焼サイクルにおいて、前記インジェクタを制御する電流のピーク値の大きさを少なくとも1回以上変更する請求項1に記載のインジェクタの制御装置。
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