JP7139636B2 - 表示素子及びその製造方法、表示装置、システム - Google Patents

表示素子及びその製造方法、表示装置、システム Download PDF

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Description

本発明は、表示素子及びその製造方法、表示装置、システムに関する。
近年、液晶や有機EL(Electro Luminescence)、薄膜トランジスタ等の技術向上により、アクティブマトリックス駆動方式を用いた、より大型で高密度の表示装置(テレビやディスプレイ等)が開発されている。
現在、4K/8Kの画素数で100インチを超える表示装置も開発されている。又、このような表示装置では、より鮮明で滑らかな画像を提供するため、フレームレート(サンプリング周波数)も120fps(frames per second)の高速のものが使われるようになりつつある。
アクティブマトリックス駆動方式では、所定時間内で電圧を保持するため、画素毎に50~200fF程度の蓄積容量を持っている。この蓄積容量は、所定の容量を確保し、開口率を得るため電極面積をできるだけ小さくするので、電極間の層間絶縁膜は薄いことが望ましい。一方、表示装置の大型化と高密度化により配線間の寄生容量は増加するので、配線間の層間絶縁膜は厚いほど好ましい。
配線寄生容量の低減と蓄積容量の最適化のため、例えば、素子基板上に、複数の画素電極と、複数の画素電極に画像信号を供給するための複数の信号線及び電子素子と、複数の画素電極に接続された蓄積容量を構成する容量線と、素子基板及び対向基板間に配置された上下導通材を介して対向電極に対して所定電位を供給する対向電極電位線とを備え、素子基板上には、対向電極電位線と容量線との間に配線間容量が構築された表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記の表示装置は、専用の上下2層の電極と絶縁膜を設けて蓄積容量を作製しているため、表示装置を構成する表示素子の構造が複雑である。
そこで、本発明は、簡易な構造により、寄生容量を低減しつつ蓄積容量を確保することが可能な表示素子を提供することを目的とする。
本表示素子は、光制御素子の光出力を制御する電界効果型トランジスタと、前記電界効果型トランジスタの状態を保持する蓄積容量と、を有する表示素子であって、前記電界効果型トランジスタのゲート電極と接続された走査線と、前記ゲート電極及び前記走査線を被覆する第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜上に平面視で前記走査線と交差するように配置された、前記電界効果型トランジスタのソース電極と接続されたデータ線と、第1電極と、第2層間絶縁膜を介して前記第1電極と対向配置された第2電極と、を備え、前記第2電極が前記電界効果型トランジスタのドレイン電極と接続された蓄積容量と、を有し、前記第1層間絶縁膜は、前記ゲート電極及び前記走査線を被覆する第3層間絶縁膜と、前記第1電極上から延在して前記第3層間絶縁膜を被覆する前記第2層間絶縁膜との積層膜であり、前記第1層間絶縁膜の膜厚は、前記第2層間絶縁膜の膜厚よりも厚いことを要件とする。
開示の技術によれば、簡易な構造により、寄生容量を低減しつつ蓄積容量を確保することが可能な表示素子を提供することができる。
第1の実施の形態に係るテレビジョン装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係るテレビジョン装置の説明図(その1)である。 第1の実施の形態に係るテレビジョン装置の説明図(その2)である。 第1の実施の形態に係るテレビジョン装置の説明図(その3)である。 第1の実施の形態に係るテレビジョン装置の説明図(その4)である。 第1の実施の形態に係る表示素子の説明図である。 第1の実施の形態に係る表示素子を例示する平面図である。 第1の実施の形態に係る表示素子を例示する断面図である。 第1の実施の形態に係る表示素子の製造工程を例示する図(その1)である。 第1の実施の形態に係る表示素子の製造工程を例示する図(その2)である。 第1の実施の形態の変形例1に係る表示素子を例示する断面図である。 第1の実施の形態の変形例2に係る表示素子を例示する断面図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
図1は、第1の実施の形態に係るテレビジョン装置の構成を示すブロック図である。なお、図1における接続線は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
第1の実施の形態に係るテレビジョン装置500は、主制御装置501、チューナ503、ADコンバータ(ADC)504、復調回路505、TS(Transport Stream)デコーダ506、音声デコーダ511、DAコンバータ(DAC)512、音声出力回路513、スピーカ514、映像デコーダ521、映像・OSD合成回路522、映像出力回路523、画像表示装置524、OSD描画回路525、メモリ531、操作装置532、ドライブインターフェース(ドライブIF)541、ハードディスク装置542、光ディスク装置543、IR受光器551、及び通信制御装置552等を備えている。
主制御装置501は、テレビジョン装置500の全体を制御し、CPU、フラッシュROM、及びRAM等から構成されている。フラッシュROMには、CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム、及びCPUでの処理に用いられる各種データ等が格納されている。又、RAMは、作業用のメモリである。
チューナ503は、アンテナ610で受信された放送波の中から、予め設定されているチャンネルの放送を選局する。ADC504は、チューナ503の出力信号(アナログ情報)をデジタル情報に変換する。復調回路505は、ADC504からのデジタル情報を復調する。
TSデコーダ506は、復調回路505の出力信号をTSデコードし、音声情報及び映像情報を分離する。音声デコーダ511は、TSデコーダ506からの音声情報をデコードする。DAコンバータ(DAC)512は、音声デコーダ511の出力信号をアナログ信号に変換する。
音声出力回路513は、DAコンバータ(DAC)512の出力信号をスピーカ514に出力する。映像デコーダ521は、TSデコーダ506からの映像情報をデコードする。映像・OSD合成回路522は、映像デコーダ521の出力信号とOSD描画回路525の出力信号を合成する。
映像出力回路523は、映像・OSD合成回路522の出力信号を画像表示装置524に出力する。OSD描画回路525は、画像表示装置524の画面に文字や図形を表示するためのキャラクタ・ジェネレータを備えており、操作装置532やIR受光器551からの指示に応じて表示情報が含まれる信号を生成する。
メモリ531には、AV(Audio-Visual)データ等が一時的に蓄積される。操作装置532は、例えばコントロールパネル等の入力媒体(図示省略)を備え、ユーザから入力された各種情報を主制御装置501に通知する。ドライブIF541は、双方向の通信インターフェースであり、一例としてATAPI(AT Attachment Packet Interface)に準拠している。
ハードディスク装置542は、ハードディスクと、このハードディスクを駆動するための駆動装置等から構成されている。駆動装置は、ハードディスクにデータを記録すると共に、ハードディスクに記録されているデータを再生する。光ディスク装置543は、光ディスク(例えば、DVD)にデータを記録すると共に、光ディスクに記録されているデータを再生する。
IR受光器551は、リモコン送信機620からの光信号を受信し、主制御装置501に通知する。通信制御装置552は、インターネットとの通信を制御する。インターネットを介して各種情報を取得することができる。
画像表示装置524は、一例として図2に示されるように、表示器700、及び表示制御装置780を有している。表示器700は、一例として図3に示されるように、複数(ここでは、n×m個)の表示素子702がマトリックス状に配置されたディスプレイ710を有している。
又、ディスプレイ710は、一例として図4に示されるように、X軸方向に沿って等間隔に配置されているn本の走査線(X0、X1、X2、X3、・・・・・、Xn-2、Xn-1)、Y軸方向に沿って等間隔に配置されているm本のデータ線(Y0、Y1、Y2、Y3、・・・・・、Ym-1)を有している。そして、走査線とデータ線とによって、表示素子702を特定することができる。
表示制御装置780は、一例として図5に示されるように、画像データ処理回路782、走査線駆動回路784、及びデータ線駆動回路786を有している。画像データ処理回路782は、映像出力回路523の出力信号に基づいて、ディスプレイ710における複数の表示素子702の輝度を判断する。走査線駆動回路784は、画像データ処理回路782の指示に応じてn本の走査線に個別に電圧を印加する。データ線駆動回路786は、画像データ処理回路782の指示に応じてm本のデータ線に個別に電圧を印加する。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係るテレビジョン装置500では、映像デコーダ521と映像・OSD合成回路522と映像出力回路523とOSD描画回路525とによって画像データ作成装置が構成されている。
例えば、ディスプレイ710が液晶ディスプレイである場合、各表示素子702は、図6の等価回路に示されるように、液晶素子770と、液晶素子770の光出力を制御するスイッチング素子730とを有する構成とすることができる。この場合、ディスプレイ710は、いわゆるアクティブマトリックス方式の液晶ディスプレイである。例えば、表示素子702を8K×4K分アレイ状に配列することにより、大型の液晶ディスプレイを実現することができる。
なお、ここでは、光制御素子が液晶素子770である場合について説明するが、これに限定されるものではなく、光制御素子は、有機EL素子等であってもよい。
図6の例では、スイッチング素子730は1つの電界効果型トランジスタ100のみで構成されている。電界効果型トランジスタ100は、ゲート電極Gが所定の走査線に接続され、ソース電極Sが所定のデータ線に接続されている。又、ドレイン電極Dが液晶素子770の画素電極(上部電極)、及びコンデンサC1の上部電極に接続されている。
コンデンサC1は、電界効果型トランジスタ100がオン状態の電圧を保持するための蓄積容量である。コンデンサC2は、走査線とデータ線の交差部に生じる寄生容量である。コンデンサC1(蓄積容量)は大きいことが好ましく、コンデンサC2(寄生容量)は小さいことが好ましい。
図6における符号761、771は、夫々コンデンサC1、液晶素子770の対向電極(下部電極)である。液晶素子770は、画素電極と対向電極との間に所定の液晶層を有している。電界効果型トランジスタ100が「オン」状態になると、電界効果型トランジスタ100によって、液晶素子770が駆動される。図6の等価回路は、例えば、図7の平面図に示すようにレイアウトすることができる。
なお、上記実施の形態では、システムがテレビジョン装置の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに画像や情報を表示する装置として上記画像表示装置524を備えていれば良い。例えば、コンピュータ(パソコンを含む)と画像表示装置524とが接続されたコンピュータシステムであっても良い。
又、携帯電話、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置、電子BOOK、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報機器、スチルカメラやビデオカメラ等の撮像機器における表示手段に画像表示装置524を用いることができる。又、車、航空機、電車、船舶等の移動体システムにおける各種情報の表示手段に画像表示装置524を用いることができる。更に、計測装置、分析装置、医療機器、広告媒体における各種情報の表示手段に画像表示装置524を用いることができる。
ここで、表示素子702について、更に詳しく説明する。図8は、第1の実施の形態に係る表示素子を例示する断面図である。図8に示す表示素子702は、電界効果型トランジスタ100と、コンデンサC1と、液晶素子770とを有している。但し、図8では、便宜上、液晶素子770の図示は省略している。以下、電界効果型トランジスタ100、コンデンサC1、及び表示素子702の製造方法について説明する。
(電界効果型トランジスタ100)
電界効果型トランジスタ100は、基板110と、半導体層120と、ゲート絶縁膜130と、層間絶縁膜150及び160と、ソース電極170と、ドレイン電極180とを有している。
電界効果型トランジスタ100では、絶縁性の基板110上に半導体層120が形成され、半導体層120を部分的に覆うようにゲート絶縁膜130が形成され、更に、ゲート絶縁膜130上にゲート電極140及びゲート電極140と接続された図示しない走査線が形成されている。そして、ゲート電極140及び走査線を被覆するように層間絶縁膜150が形成されている。又、半導体層120、ゲート絶縁膜130、ゲート電極140(走査線も含む)、及び層間絶縁膜150からなる積層体、並びに、絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体を被覆するように、層間絶縁膜160が形成されている。
層間絶縁膜160上には、ソース電極170及びドレイン電極180が形成されている。ソース電極170は、層間絶縁膜160に設けられたコンタクトホール175を介して半導体層120と接続されている。ドレイン電極180は、層間絶縁膜160に設けられたコンタクトホール185を介して半導体層120と接続されている。
層間絶縁膜160上に、ソース電極170と接続されたデータ線Y2が形成されている。データ線Y2は、層間絶縁膜150及び160上に平面視で走査線X1と交差するように配置されており、データ線Y2と走査線X1との交差部に寄生容量であるコンデンサC2が形成されている。コンデンサC2の寄生容量は、走査線X1とデータ線Y2に挟持された層間絶縁膜150及び160が厚いほど小さくなり好ましい。
〈基板〉
基板110の形状、構造、及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。基板110の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ガラス基材、セラミック基材、プラスチック基材、フィルム基材等を用いることができる。
ガラス基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、無アルカリガラス、シリカガラス等が挙げられる。又、プラスチック基材やフィルム基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。
〈半導体層〉
半導体層120は、少なくともソース電極170とドレイン電極180との間に形成されている。ここで、「間」とは、半導体層120がソース電極170及びドレイン電極180と共に、電界効果型トランジスタ100を機能させる位置であり、そのような位置であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
半導体層120の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコン半導体、酸化物半導体、有機半導体等が挙げられる。シリコン半導体としては、例えば、非晶質シリコン、低温ポリシリコン等が挙げられる。酸化物半導体としては、例えば、InGa-Zn-O、In-Zn-O、In-Mg-O等が挙げられる。有機半導体としては、例えば、ペンタセン等が挙げられる。半導体層120の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm~1μmが好ましく、10nm~500nmがより好ましい。
〈ゲート絶縁膜〉
ゲート絶縁膜130としては、半導体層120とゲート電極140との間に形成されゲート絶縁膜として機能する絶縁膜であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ゲート絶縁膜130の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiO、SiNx、Al等の既に広く量産に利用されている材料や、La、HfO等の高比誘電率材料、ポリイミド(PI)やフッ素系樹脂等の有機材料等が挙げられる。ゲート絶縁膜130の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm~3μmが好ましく、50nm~500nmがより好ましい。
〈ゲート電極〉
ゲート電極140は、半導体層120上の所定領域に形成されている。ゲート電極140は、ゲート電圧を印加するための電極である。ゲート電極140は、ゲート絶縁膜130と接し、ゲート絶縁膜130を介して半導体層120と対向する。
ゲート電極140の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、Nb(ニオブ)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Cr(クロム)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)等の金属、これらの合金、これら金属の混合物等を用いることができる。
又、ゲート電極140の材料として、酸化インジウムスズ(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)等の導電性酸化物、これらの複合化合物、これらの混合物等を用いてもよい。又、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体等を用いてもよい。ゲート電極140の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm~1μmが好ましく、100nm~500nmがより好ましい。
〈層間絶縁膜〉
層間絶縁膜150は、ゲート電極140及び走査線X1を被覆している。又、層間絶縁膜160は、下部電極761を被覆し、下部電極761上から延在して層間絶縁膜150を被覆している。つまり、走査線X1とデータ線Y2には、層間絶縁膜150と層間絶縁膜160との積層膜が挟持されている。
層間絶縁膜150及び160の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiO、SiNx、Al等の既に広く量産に利用されている材料や、La、HfO等の高比誘電率材料、ポリイミド(PI)やフッ素系樹脂等の有機材料等が挙げられる。層間絶縁膜150と層間絶縁膜160とは、同一材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
層間絶縁膜150の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm~3μmが好ましく、100nm~500nmがより好ましい。層間絶縁膜160の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm~3μmが好ましく、300nm~1000nmがより好ましい。
〈ソース電極、ドレイン電極、データ線〉
ソース電極170及びドレイン電極180並びにデータ線Y2(他のデータ線も同様)は、層間絶縁膜160上に形成されている。ソース電極170及びドレイン電極180は、所定の間隔を隔てて形成されている。ソース電極170及びドレイン電極180は、ゲート電極140へのゲート電圧の印加に応じて電流を取り出すための電極である。
ソース電極170及びドレイン電極180並びにデータ線Y2の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、Nb(ニオブ)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Cr(クロム)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)等の金属、これらの合金、これら金属の混合物等を用いることができる。
又、ソース電極170及びドレイン電極180並びにデータ線Y2の材料として、酸化インジウムスズ(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)等の導電性酸化物、これらの複合化合物、これらの混合物等を用いてもよい。又、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体等を用いてもよい。
ソース電極170及びドレイン電極180並びにデータ線Y2の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm~1μmが好ましく、100nm~500nmがより好ましい。
(コンデンサC1)
基板110上には、絶縁膜135を介して、コンデンサC1が形成されている。コンデンサC1は、下部電極761(第1電極)と、層間絶縁膜160を介して下部電極761と対向配置された上部電極762(第2電極)とを備えている。下部電極761は、絶縁膜135上に形成されている。上部電極762は、ドレイン電極180と接続されている。コンデンサC1の蓄積容量は、下部電極761と上部電極762に挟持された層間絶縁膜160が薄いほど大きくなり好ましい。
絶縁膜135の材料は、ゲート絶縁膜130の材料として例示した材料と同様の材料となる。下部電極761の材料は、ゲート電極140の材料として例示した材料と同様の材料となる。上部電極762の材料は、ソース電極170及びドレイン電極180並びにデータ線Y2の材料として例示した材料と同様の材料となる。
ゲート電極140と接続された走査線X1とソース電極170と接続されたデータ線Y2との間に位置する層間絶縁膜150及び160の厚さTは、下部電極761と上部電極762との間に位置する層間絶縁膜160の厚さTよりも厚い。すなわち、厚さTは、層間絶縁膜150の膜厚分(例えば、50nm~3μm)だけ厚さTよりも厚い。
(表示素子702の製造方法)
次に、図8に示す表示素子の製造方法について、特に、厚さTを厚さTよりも厚くする工程を中心に説明する。図9及び図10は、第1の実施の形態に係る表示素子の製造工程を例示する図である。
まず、図9(a)に示す工程では、基板110を準備し、基板110上に所定形状の半導体層120を形成する。基板110の表面の清浄化及び密着性向上の点で、半導体層120を形成する前に、酸素プラズマ、UVオゾン、UV照射洗浄等の前処理が行われることが好ましい。
半導体層120の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、真空蒸着法、ディップコーティング法、スピンコート法、ダイコート法等による成膜後、フォトリソグラフィによってパターニングする方法が挙げられる。他の例としては、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法が挙げられる。半導体層120の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
次に、図9(b)に示す工程では、基板110上に、半導体層120を被覆する絶縁膜130Aを形成し、絶縁膜130A上に導電膜140A及び絶縁膜150Aを順次積層する。そして、フォトリソグラフィ法により、絶縁膜150A上にレジスト層310を選択的に形成する。
絶縁膜130A、導電膜140A、及び絶縁膜150Aの形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ、化学気相蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、ディップコーティング法、スピンコート法、ダイコート法等による成膜後、必要に応じてフォトリソグラフィによってパターニングする方法が挙げられる。他の例としては、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法が挙げられる。絶縁膜130A、導電膜140A、及び絶縁膜150Aの材料や厚さは、ゲート絶縁膜130、ゲート電極140、及び層間絶縁膜150の材料として例示した材料を適宜選択することができる。
次に、図9(c)に示す工程では、レジスト層310をエッチングマスクとして、絶縁膜130A、導電膜140A、及び絶縁膜150Aをドライエッチング又はウェットエッチングによりパターニングする。これにより、絶縁膜130Aがパターニングされてゲート絶縁膜130及び絶縁膜135が形成される。又、導電膜140Aがパターニングされてゲート電極140及び下部電極761が形成される。又、図9(c)の断面には図示されないが、導電膜140Aがパターニングされてゲート電極140と接続された走査線が形成される。又、絶縁膜150Aがパターニングされて層間絶縁膜150が形成される。
次に、図9(d)に示す工程では、レジスト層310を除去し、フォトリソグラフィ法により、新たにレジスト層320を形成する。レジスト層320は、半導体層120、ゲート絶縁膜130、ゲート電極140、ゲート電極140上の層間絶縁膜150を被覆し、絶縁膜135、下部電極761、及び下部電極761上の層間絶縁膜150を露出するように形成する。
次に、図10(a)に示す工程では、レジスト層320をエッチングマスクとして、下部電極761上の層間絶縁膜150をドライエッチング又はウェットエッチングにて除去する。その後、レジスト層320を除去する。
次に、図10(b)に示す工程では、半導体層120、ゲート絶縁膜130、ゲート電極140、及びゲート電極140上の層間絶縁膜150からなる積層体、並びに、絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体を被覆するように、層間絶縁膜160を形成する。
層間絶縁膜160の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ、化学気相蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、ディップコーティング法、スピンコート法、ダイコート法等による成膜後、必要に応じてフォトリソグラフィによってパターニングする方法が挙げられる。他の例としては、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法が挙げられる。層間絶縁膜160の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
次に、図10(c)に示す工程では、層間絶縁膜160にレーザ加工法やフォトリソグラフィ法等により、半導体層120の表面を露出するコンタクトホール175及び185を形成する。その後、層間絶縁膜160上に、ソース電極170、ドレイン電極180、データ線Y2(他のデータ線も同様)、及び上部電極762を形成する。
ソース電極170は、層間絶縁膜160に設けられたコンタクトホール175を介して半導体層120と接続される。ドレイン電極180は、層間絶縁膜160に設けられたコンタクトホール185を介して半導体層120と接続される。上部電極762は、層間絶縁膜160を介して下部電極761と対向配置され、コンデンサC1が形成される。ソース電極170と接続されたデータ線Y2は、層間絶縁膜150及び160上に平面視で走査線X1と交差するように形成される。データ線Y2と走査線X1との交差部に寄生容量であるコンデンサC2が形成される。
ソース電極170及びドレイン電極180並びにデータ線の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ、化学気相蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、ディップコーティング法、スピンコート法、ダイコート法等による成膜後、必要に応じてフォトリソグラフィによってパターニングする方法が挙げられる。他の例としては、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法が挙げられる。ソース電極170及びドレイン電極180並びにデータ線の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができるが、例えば、Ti(膜厚50nm)/Al(膜厚500nm)/Ti(膜厚50nm)の積層膜を用いることができる。
図10(c)に示す工程の後、液晶素子770等が形成され、表示素子702が完成する。なお、表示素子702は、例えば、図3に示されるように、マトリックス状に配置することができる。
このように、表示素子702では、複雑な製造方法を用いない簡易な構造により、ゲート電極140と接続された走査線X1とソース電極170と接続されたデータ線Y2との間に位置する層間絶縁膜150及び160の厚さTを、下部電極761と上部電極762との間に位置する層間絶縁膜160の厚さTよりも厚くすることができる。
これにより、コンデンサC2の容量である寄生容量を低減しつつ、コンデンサC1の容量である蓄積容量を確保することが可能となる。その結果、寄生容量の増加による信号遅延を抑制することができる。特に、表示素子702を大型・高密度の表示装置に用いる場合に顕著な効果を奏する。これについて、以下に説明する。
100インチのテレビの場合、例えば、画面の横幅は2.214mとなる。又、高密度化のため、画素サイズは小さくなり開口率を維持するため、配線幅を数十ミクロンと細くなる。このため周辺の走査線駆動回路784やデータ線駆動回路786から最も遠いパネル中心の画素までは細く長い配線が必要となる。
又、8Kのテレビの場合、走査線とデータ線の交差する数が多く、交差部での層間絶縁膜による寄生容量が大きくなる。最も配線が長い水平方向の真ん中の画素では、3840(8K)×3画素=11520箇所の交差部による寄生容量が走査線駆動回路784やデータ線駆動回路786と該当画素との間に存在する。例えば、1つの画素が持つ寄生容量は、配線幅10μm膜厚800nmであれば約10fFとなるが、周辺回路から一番遠い画素では、11520個の寄生容量を持つため合計で100pF以上となる。
又、各画素には所定の時間、電圧を保持するために50~200fF程度の蓄積容量を用いる。この蓄積容量は、水平方向と垂直方向の信号線を上下の電極としてキャパシタを形成することが多いが、各画素の開口率を維持するため、電極面積を大きくできない。電極間の絶縁膜を薄くすれば容量は稼げるが、それに伴って配線間の寄生容量が増加してしまうので、相反する条件となってしまう。
又、120fpsのフレームレートで動画を表示した場合、1枚の画像を表示する時間は8.3msec(1sec/120枚)となる。4320本の走査線を持つ8Kテレビでは、1本の走査線に許される時間は3.8μsec(8.3msec/4320本)しかなく、上記配線負荷は蓄積容量に対して非常に大きく、寄生容量による遅延の影響は無視できなくなる。又、画面の端と真ん中での特性の差が大きくなる。
一般にDRAM等の半導体メモリでも微細化によるキャパシタ面積が減少する課題があるが、高集積化が進んでも微細化によりチップサイズはそれほど増大しない。これに対して、表示装置の場合、画面のサイズアップと高集積化が同時に進むため、配線負荷は大きく増加してしまう。又、半導体メモリのように素子を途中で分割すると、画像として正しく表示できないので、ドライバIC等の周辺回路は必ず画面の周りにしか配置できない。
従って、大型・高密度のテレビにおいて、高速な画像表示を行う場合、寄生容量の増加による信号遅延を抑制するための新たな工夫が求められる。表示素子702では、前述のように、容易にコンデンサC2の容量である寄生容量を低減しつつ、コンデンサC1の容量である蓄積容量を確保することが可能となる。そのため、表示素子702を大型・高密度の表示装置に用いる場合にも、寄生容量の増加による信号遅延を抑制し、高速な画像表示を行うことができる。
なお、表示素子702において、層間絶縁膜150及び160の厚さTを層間絶縁膜160の厚さTよりも厚くすると共に、層間絶縁膜150の材料として比誘電率の低い材料を選択し層間絶縁膜160の材料として比誘電率の高い材料を選択するとより好ましい。これにより、コンデンサC2の容量である寄生容量を低減しつつ、コンデンサC1の容量である蓄積容量を確保する効果を更に高めることができる。
比誘電率の低い材料としては、例えば、シリコン酸化膜、Low-K膜と言われるFやCを含んだシリコン絶縁膜等が挙げられる。又、比誘電率の高い材料としては、例えば、シリコン窒化膜、Hf等のHigh-K膜、金属酸化物(Al等)等が挙げられる。
〈第1の実施の形態の変形例1〉
第1の実施の形態の変形例1では、第1の実施の形態とは層間絶縁膜の構造の異なる表示素子の例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例1において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図11は、第1の実施の形態の変形例1に係る表示素子を例示する断面図である。図11に示す表示素子702Aは、層間絶縁膜150及び160が、1層の層間絶縁膜160Aに置換された点が、表示素子702(図8参照)と相違する。
層間絶縁膜160Aは、半導体層120、ゲート絶縁膜130、及びゲート電極140からなる積層体、並びに、絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体を被覆するように形成されている。層間絶縁膜160Aの材料は、層間絶縁膜150及び160の材料として例示した材料を適宜選択することができる。
ゲート電極140(走査線も含む)とデータ線Y2との間に位置する層間絶縁膜160Aの厚さTは、下部電極761と上部電極762との間に位置する層間絶縁膜160Aの厚さTよりも厚い。厚さTは、例えば、50nm~3μm程度、厚さTよりも厚くすることができる。
層間絶縁膜160Aの厚さTを厚さTよりも薄くするためには、例えば、半導体層120、ゲート絶縁膜130、及びゲート電極140からなる積層体、並びに、絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体を被覆するように、厚さTの層間絶縁膜160Aを形成する。そして、厚さTの層間絶縁膜160A上に、厚さTとしたい領域(絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体上の層間絶縁膜160A)を露出するレジスト層を形成し、レジスト層から露出する層間絶縁膜160Aをドライエッチング又はウェットエッチングにより厚さTとなるまで除去すればよい。
このように、層間絶縁膜160Aの厚さTを厚さTよりも厚くすることで、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
〈第1の実施の形態の変形例2〉
第1の実施の形態の変形例2では、第1の実施の形態の変形例1とは層間絶縁膜の構造の異なる表示素子の例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例2において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図12は、第1の実施の形態の変形例2に係る表示素子を例示する断面図である。図12に示す表示素子702Bは、層間絶縁膜160Aが、2層の層間絶縁膜150B及び160Bに置換された点が、表示素子702A(図11参照)と相違する。
層間絶縁膜150Bは、半導体層120、ゲート絶縁膜130、及びゲート電極140からなる積層体、並びに、絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体を被覆するように形成されている。又、層間絶縁膜160Bは、半導体層120、ゲート絶縁膜130、及びゲート電極140からなる積層体を被覆し、絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体を露出するように形成されている。つまり、走査線X1とデータ線Y2には、層間絶縁膜150Bと層間絶縁膜160Bとの積層膜が挟持されている。
層間絶縁膜150B及び160Bの材料は、層間絶縁膜150及び160の材料として例示した材料を適宜選択することができる。層間絶縁膜150Bと層間絶縁膜160Bとは、同一材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
ゲート電極140(走査線も含む)とデータ線Y2との間に位置する層間絶縁膜150B及び160Bの厚さTは、下部電極761と上部電極762との間に位置する層間絶縁膜150Bの厚さTよりも厚い。すなわち、厚さTは、層間絶縁膜160Bの膜厚分(例えば、50nm~3μm)だけ厚さTよりも厚い。
層間絶縁膜150B及び160Bを形成するには、例えば、半導体層120、ゲート絶縁膜130、及びゲート電極140からなる積層体、並びに、絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体を被覆するように、厚さTの層間絶縁膜150Bを形成する。そして、層間絶縁膜150B上に厚さT-Tの層間絶縁膜160Bを形成する。
そして、層間絶縁膜160B上に、厚さTとしたい領域(絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体上の層間絶縁膜160B)を露出するレジスト層を形成し、レジスト層から露出する層間絶縁膜160Bをドライエッチング又はウェットエッチングにより全て除去すればよい。
このように、層間絶縁膜150B及び160Bの厚さTを層間絶縁膜150Bの厚さTよりも厚くすることで、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
なお、表示素子702Bにおいて、層間絶縁膜150B及び160Bの厚さTを層間絶縁膜150Bの厚さTよりも厚くすると共に、層間絶縁膜160Bの材料として比誘電率の低い材料を選択し層間絶縁膜150Bの材料として比誘電率の高い材料を選択するとより好ましい。これにより、コンデンサC2の容量である寄生容量を低減しつつ、コンデンサC1の容量である蓄積容量を確保する効果を更に高めることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、第1の実施の形態(図9及び図10)で説明した製造方法により、図8に示す表示素子702を作製した。層間絶縁膜150及び160としては、PE-CVD(Plasma Enhanced Chemical Vaper Deposition)を用いて300~400℃でシリコン酸化膜を成膜し、ドライエッチングによりパターニングした。
例えば、各配線幅を10μm、層間絶縁膜の厚さをそれぞれ400nmとすると、厚さTは800nm、厚さTは400nmとなる。CVD法で作製したシリコン酸化膜の場合、比誘電率は4.7となる。各配線幅が10μmの場合、コンデンサC2の容量(寄生容量)は約5.5fF、コンデンサC1の容量(蓄積容量)は面積を40×75μmとした場合、312fFとなる。層間絶縁膜の膜厚を変えることにより、コンデンサC1及びC2の容量をコントロールできる。
(実施例2)
実施例2では、第1の実施の形態(図9及び図10)で説明した製造方法により、図8に示す表示素子702を作製した。層間絶縁膜150としては、CVDを用いてシリコン酸化膜を成膜し、ウェットエッチングによりパターニングした。又、層間絶縁膜160としては、CVDを用いてシリコン窒化膜を成膜し、ウェットエッチングによりパターニングした。
なお、実施例2において、層間絶縁膜150として、シリコン酸化膜に代えて、FやCを含んだLow-K膜を用いることも可能である。又、層間絶縁膜160として、シリコン窒化膜に代えて、Hf等のHigh-K膜や金属酸化物(Al等)を用いることも可能である。具体的には、Low-K膜として比誘電率が2.5、High-K膜として比誘電率が10であるものを選ぶと、コンデンサC2の容量(寄生容量)は実施例1と同じで、コンデンサC1の容量(蓄積容量)は実施例1の約2倍となる。
(実施例3)
実施例3では、第1の実施の形態の変形例1で説明した製造方法により、図11に示す表示素子702Aを作製した。層間絶縁膜160Aとしては、CVDを用いてシリコン酸化膜を全体に成膜した。そして、絶縁膜135及び下部電極761からなる積層体上の層間絶縁膜160Aのみをウェットエッチングにより一部除去して薄膜化した。
(実施例4)
実施例4では、ウェットエッチングをドライエッチングに変えた以外は実施例3と同様にして、図11に示す表示素子702Aを作製した。
(実施例5)
実施例5では、第1の実施の形態の変形例2で説明した製造方法により、図12に示す表示素子702Bを作製した。層間絶縁膜150Bとしては、CVDを用いてシリコン窒化膜を成膜した。又、層間絶縁膜160Bとしては、CVDを用いてシリコン酸化膜を成膜し、ウェットエッチングによりパターニングした。
なお、実施例2において、層間絶縁膜150Bとして、シリコン窒化膜に代えて、Hf等のHigh-K膜や金属酸化物(Al等)を用いることも可能である。FやCを含んだLow-K膜を用いることも可能である。又、層間絶縁膜160Bとして、シリコン酸化膜に代えて、FやCを含んだLow-K膜を用いることも可能である。
(実施例6)
実施例6では、ウェットエッチングをドライエッチングに変えた以外は実施例5と同様にして、図12に示す表示素子702Bを作製した。
(実施例7)
実施例5では、第1の実施の形態の変形例2で説明した製造方法により、図12に示す表示素子702Bを作製した。層間絶縁膜150Bとしては、塗布法を用いてSOG(Spin On Glass)を成膜した。又、層間絶縁膜160Bとしては、CVDを用いてシリコン酸化膜を成膜し、ウェットエッチングによりパターニングした。
(実施例8)
実施例8では、ウェットエッチングをドライエッチングに変えた以外は実施例7と同様にして、図12に示す表示素子702Bを作製した。
(実施例9)
実施例9では、第1の実施の形態の変形例2で説明した製造方法により、図12に示す表示素子702Bを作製した。層間絶縁膜150Bとしては、スパッタ法を用いてシリコン酸化膜を成膜した。又、層間絶縁膜160Bとしては、CVDを用いてLow-K膜を成膜し、ウェットエッチングによりパターニングした。
(実施例10)
実施例10では、ウェットエッチングをドライエッチングに変えた以外は実施例9と同様にして、図12に示す表示素子702Bを作製した。
実施例1~10において、何れもゲート電極及び走査線上の層間絶縁膜は下部電極上の層間絶縁膜よりも厚く形成することができた。これにより、コンデンサC2の容量である寄生容量を低減しつつ、コンデンサC1の容量である蓄積容量を確保することが可能となる。その結果、寄生容量の増加による信号遅延を抑制することができる。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
100 電界効果型トランジスタ
110 基板
120 半導体層
130 ゲート絶縁膜
135 絶縁膜
140 ゲート電極
150、150B、160、160A、160B 層間絶縁膜
170 ソース電極
175、185 コンタクトホール
180 ドレイン電極
702、702A、702B 表示素子
761 下部電極
762 上部電極
特開2004-361488号公報

Claims (6)

  1. 光制御素子の光出力を制御する電界効果型トランジスタと、前記電界効果型トランジスタの状態を保持する蓄積容量と、を有する表示素子であって、
    前記電界効果型トランジスタのゲート電極と接続された走査線と、
    前記ゲート電極及び前記走査線を被覆する第1層間絶縁膜と、
    前記第1層間絶縁膜上に平面視で前記走査線と交差するように配置された、前記電界効果型トランジスタのソース電極と接続されたデータ線と、
    第1電極と、第2層間絶縁膜を介して前記第1電極と対向配置された第2電極と、を備え、前記第2電極が前記電界効果型トランジスタのドレイン電極と接続された蓄積容量と、を有し、
    前記第1層間絶縁膜は、前記ゲート電極及び前記走査線を被覆する第3層間絶縁膜と、前記第1電極上から延在して前記第3層間絶縁膜を被覆する前記第2層間絶縁膜との積層膜であり、
    前記第1層間絶縁膜の膜厚は、前記第2層間絶縁膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする表示素子。
  2. 前記第2層間絶縁膜と前記第3層間絶縁膜が同一材料で形成されたことを特徴とする請求項に記載の表示素子。
  3. 前記第2層間絶縁膜は、前記第3層間絶縁膜よりも比誘電率の高いが材料で形成されたことを特徴とする請求項に記載の表示素子。
  4. 請求項1乃至の何れか一項に記載の表示素子を複数個配置した表示器と、
    夫々の前記表示素子を個別に制御する表示制御装置と、を有する表示装置。
  5. 請求項に記載の表示装置と、
    前記表示装置に画像データを供給する画像データ作成装置と、を有するシステム。
  6. 光制御素子の光出力を制御する電界効果型トランジスタと、前記電界効果型トランジスタの状態を記憶する蓄積容量と、を有する表示素子の製造方法であって、
    前記電界効果型トランジスタのゲート電極及び前記ゲート電極と接続された走査線を形成する工程と、
    前記ゲート電極及び前記走査線を被覆する第1層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1層間絶縁膜上に前記電界効果型トランジスタのソース電極及びドレイン電極を形成すると共に、前記第1層間絶縁膜上に平面視で前記走査線と交差するように、前記ソース電極と接続されたデータ線を形成する工程と、
    第1電極と、第2層間絶縁膜を介して前記第1電極と対向配置された第2電極と、を備え、前記ドレイン電極と接続された蓄積容量を形成する工程と、を有し、
    前記第1層間絶縁膜を形成する工程は、前記ゲート電極及び前記走査線を被覆する第3層間絶縁膜を形成する工程を含み、
    前記蓄積容量を形成する工程は、前記第1電極を被覆すると共に、前記第1電極上から延在して前記第3層間絶縁膜を被覆する前記第2層間絶縁膜を形成する工程を含み、
    前記第1層間絶縁膜は、前記第3層間絶縁膜と前記第2層間絶縁膜との積層膜であり、
    前記第1層間絶縁膜の膜厚が、前記第2層間絶縁膜の膜厚よりも厚く形成されることを特徴とする表示素子の製造方法。
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