JP6662038B2 - 電界効果型トランジスタ及びその製造方法、表示素子、表示装置、システム - Google Patents

電界効果型トランジスタ及びその製造方法、表示素子、表示装置、システム Download PDF

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Description

本発明は、電界効果型トランジスタ及びその製造方法、表示素子、表示装置、システムに関する。
液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ(OLED)、電子ペーパ等の平面薄型ディスプレイ(Flat Panel Display:FPD)は、非晶質シリコンや多結晶シリコンを活性層に用いた薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を含む駆動回路により駆動されている。
そして、FPDの開発においては、TFTのチャネル領域にキャリア移動度が高く素子間のばらつきの小さい酸化物半導体層を用いた電界効果型トランジスタを含むTFTを作製し、電子デバイスや光デバイス等に応用する技術が注目されている。例えば、酸化物半導体層として酸化亜鉛(ZnO)、In、In−Ga−Zn−O等を用いることが提案されている。
具体的な電界効果型トランジスタの構造としては、例えば、チャネル領域を形成する酸化物半導体層を有すると共に、チャネル領域以外の領域の表面から厚み方向の少なくとも一部に、チャネル領域よりも抵抗率の低い低抵抗領域を有した構造が開示されている。
この電界効果型トランジスタにおいて、酸化物半導体層の所定の領域を低抵抗化させる手法としては、金属膜と酸化物半導体層との反応による手法、プラズマ処理によって低抵抗化する手法、プラズマCVD法によりシリコン窒化膜を成膜し、成膜したシリコン窒化膜からの水素拡散等により低抵抗化させる手法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、電界効果型トランジスタにおいて、上記のようにチャネル領域を低抵抗化させることは重要であるが、これに加えて、電界効果型トランジスタの電極間に生じるリーク電流を抑制することも重要である。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、リーク電流を抑制可能な電界効果型トランジスタを提供することを目的とする
本電界効果型トランジスタは、ゲート電圧を印加するためのゲート電極と、前記ゲート電圧の印加に応じて電流を取り出すためのソース電極及びドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間にチャネルを形成する活性層と、を有するトップゲート型の電界効果型トランジスタであって、前記ゲート電極は、前記活性層上にゲート絶縁層を介して積層され、前記ゲート絶縁層は、前記活性層側の横断面積よりも前記ゲート電極側の横断面積の方が大きい領域を少なくとも1つ備え、前記活性層は、前記チャネルを形成する酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層よりも低い抵抗率を有し、ソース領域及びドレイン領域を形成する酸化物層と、を有し、前記酸化物層は前記酸化物半導体層の前記ゲート絶縁層に覆われていない領域に積層されていることを要件とする。
開示の技術によれば、リーク電流を抑制可能な電界効果型トランジスタを提供できる。
第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。 第1の実施形態に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図(その1)である。 第1の実施形態に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図(その2)である。 第1の実施形態に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図(その3)である。 第1の実施形態に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図(その4)である。 第1の実施の形態の変形例に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図(その1)である。 第1の実施の形態の変形例に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図(その2)である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の説明図(その1)である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の説明図(その2)である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の説明図(その3)である。 第2の実施の形態における表示素子の説明図である。 第2の実施の形態における有機ELの説明図である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の説明図(その4) 第2の実施の形態における他の表示素子の説明図(その1)である。 第2の実施の形態における他の表示素子の説明図(その2)である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
[電界効果型トランジスタの構造]
図1は、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。図1を参照するに、電界効果型トランジスタ10は、基材11と、活性層12と、ソース電極13と、ドレイン電極14と、ゲート絶縁層15と、ゲート電極16とを有するトップゲート型の電界効果型トランジスタである。なお、電界効果型トランジスタ10は、半導体装置の代表的な一例である。
電界効果型トランジスタ10では、絶縁性の基材11上に活性層12が形成され、活性層12においてチャネルが形成されるように、活性層12上にソース電極13及びドレイン電極14が形成されている。更に、活性層12を選択的に覆うように、ゲート絶縁層15が形成され、ゲート絶縁層15上にゲート電極16が形成されている。以下、電界効果型トランジスタ10の各構成要素について、詳しく説明する。
なお、本実施の形態では、便宜上、ゲート電極16側を上側又は一方の側、基材11側を下側又は他方の側とする。又、各部位のゲート電極16側の面を上面又は一方の面、基材11側の面を下面又は他方の面とする。但し、電界効果型トランジスタ10は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、平面視とは対象物を基材11の上面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を基材11の上面の法線方向から視た形状を指すものとする。又、基材11上の各部位の積層方向に切った断面を縦断面、基材11上の各部位の積層方向に垂直な方向(基材11の上面に平行な方向)に切った断面を横断面とする。
基材11は、活性層12等を形成する基体となる絶縁性の部材である。基材11の形状、構造、及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。基材11の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ガラス基材やプラスチック基材等を用いることができる。ガラス基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、無アルカリガラス、シリカガラス等が挙げられる。又、プラスチック基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。
活性層12は、基材11上の所定領域に形成されている。活性層12は、酸化物半導体層121と、酸化物半導体層121の上面の一部に積層された酸化物層122及び123とを有している。酸化物半導体層121はチャネルを形成する層である。酸化物層122及び123は、酸化物半導体層121よりも低い抵抗率を有し、酸化物層122はソース領域、酸化物層123はドレイン領域を形成する層である。
酸化物半導体層121は、n型酸化物半導体からなる層である。n型酸化物半導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、IGO(インジウム、ガリウム、及び酸素から構成される半導体)や結晶性IGZO(インジウム、ガリウム、亜鉛、及び酸素から構成される半導体)等が挙げられる。活性層12の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1nm〜200nmが好ましく、5nm〜100nmがより好ましい。
酸化物層122及び123の材料としては、酸化物半導体層121よりも低い抵抗率を有している材料であれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、スズドープ酸化インジウム(ITO)等が挙げられる。酸化物層122及び123の夫々の厚さは、例えば、20nm程度とすることができる。但し、酸化物層122及び123を設けることは必須ではなく、活性層12を酸化物半導体層121のみから構成してもよい。
ソース電極13及びドレイン電極14は、基材11上に形成されている。ソース電極13及びドレイン電極14は、活性層12の一部を被覆し、チャネル領域となる所定の間隔を隔てて形成されている。ソース電極13及びドレイン電極14は、ゲート電極16へのゲート電圧の印加に応じて電流を取り出すための電極である。なお、ソース電極13及びドレイン電極14と共に、ソース電極13及びドレイン電極14と接続される配線が同一層に形成される。
ソース電極13、ドレイン電極14、及び配線の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルミニウム、金、白金、パラジウム、銀、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、タンタル、モリブデン、チタン等の金属、これらの合金、これら金属の混合物等を用いることができる。又、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ガリウム、酸化ニオブ等の導電性酸化物、これらの複合化合物、これらの混合物等を用いてもよい。
ソース電極13、ドレイン電極14、及び配線の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40nm〜2μmが好ましく、70nm〜1μmがより好ましい。
ゲート絶縁層15は、活性層12上に形成されている。ゲート絶縁層15は、活性層12とゲート電極16とを絶縁するための層である。ゲート絶縁層15は、酸化物半導体層121の上面の酸化物層122及び123が形成されていない領域に形成された第1ゲート絶縁層151と、第1ゲート絶縁層151の上面に積層された第2ゲート絶縁層152とを有している。
ゲート絶縁層15は、活性層12側の横断面積よりもゲート電極16側の横断面積の方が大きい領域(所謂オーバーハング形状)を備えている。なお、ゲート絶縁層15は、活性層12側の横断面積よりもゲート電極16側の横断面積の方が大きい領域を、少なくとも1つ備えていればよく、複数備えていてもよい(他のゲート絶縁層についても同様)。
図1の場合には、ゲート絶縁層15において、第1ゲート絶縁層151の横断面積は略一定であり、第2ゲート絶縁層152の横断面積も略一定である。そして、第1ゲート絶縁層151の横断面積よりも第2ゲート絶縁層152の横断面積の方が大きい。そのため、第2ゲート絶縁層152の下面外縁部は第1ゲート絶縁層151の上面から外側にはみ出ている。
第1ゲート絶縁層151及び第2ゲート絶縁層152の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、第1ゲート絶縁層151の材料としてSiO等、第2ゲート絶縁層152の材料としてP−SiN等を用いることができる。ここで、P−SiNとは、プラズマCVD法により成膜したシリコン窒化膜である。又、第1ゲート絶縁層151をシリコン酸化膜(SiO)とする場合には、例えば、TEOS(Tetra−Ethyl−Ortho−Silicate)を原料とし、プラズマCVD法により成膜することができる。
第1ゲート絶縁層151の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。第2ゲート絶縁層152の平均厚みについても同様である。
ゲート電極16は、活性層12上にゲート絶縁層15(第1ゲート絶縁層151及び第2ゲート絶縁層152)を介して積層されている。ゲート電極16は、ゲート電圧を印加するための電極である。ゲート電極16は、導体層161と、酸化物層162とを有している。導体層161の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ソース電極13及びドレイン電極14と同様の材料を用いることができる。導体層161の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40nm〜2μmが好ましく、70nm〜1μmがより好ましい。
酸化物層162は、酸化物層122及び123と同一の材料を用いて酸化物層122及び123と略同一厚さに形成された層である。但し、酸化物層162を設けることは必須ではなく、ゲート電極16を導体層161のみから構成してもよい。
[電界効果型トランジスタの製造方法]
次に、図1に示す電界効果型トランジスタの製造方法について説明する。図2〜図5は、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図である。
まず、図2(a)に示す工程では、ガラス基材等からなる基材11を準備し、基材11上に酸化物半導体層121を形成する。基材11の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。又、基材11の表面の清浄化及び密着性向上の点で、酸素プラズマ、UVオゾン、UV照射洗浄等の前処理が行われることが好ましい。
酸化物半導体層121は、例えばスパッタ法等により、形成することができる。酸化物半導体層121の材料は、前述の通り適宜選択することができるが、例えば、IGOや結晶性IGZO等を用いることができる。
次に、図2(b)に示す工程では、酸化物半導体層121上に、第1ゲート絶縁層151を形成する。第1ゲート絶縁層151は、例えば、プラズマCVD法等により形成することができる。第1ゲート絶縁層151の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
次に、図2(c)に示す工程では、第1ゲート絶縁層151上に、第2ゲート絶縁層152を形成する。第2ゲート絶縁層152は、例えば、プラズマCVD法等により形成することができる。第2ゲート絶縁層152の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
次に、図3(a)に示す工程では、第2ゲート絶縁層152上に、導体層161を形成する。導体層161は、例えば、真空蒸着法等により形成することができる。導体層161の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
次に、図3(b)に示す工程では、導体層161上に感光性樹脂からなるレジストを形成し、露光及び現像を行って、ゲート電極16を形成したい領域を被覆するレジスト層300を形成する。
次に、図4(a)に示す工程では、レジスト層300に被覆されていない領域の導体層161、第2ゲート絶縁層152、及び第1ゲート絶縁層151をエッチングにより除去する。これにより、第1ゲート絶縁層151上に第2ゲート絶縁層152が積層されたゲート絶縁層15が形成される。
導体層161、第2ゲート絶縁層152、及び第1ゲート絶縁層151は、夫々所定のエッチング液を用いたウェットエッチングにより除去することができる。この際、エッチングプロセスを制御することにより、第2ゲート絶縁層152を所謂オーバーハング形状とすることができる。すなわち、ゲート絶縁層15を、活性層12側の横断面積よりもゲート電極16側の横断面積の方が大きい領域を備えた形状とすることができる。
次に、図4(b)に示す工程では、図4(a)に示すレジスト層300を剥離した後、酸化物半導体層121よりも抵抗率の低い酸化物層122及び123、並びに162を形成する。これにより、導体層161上に酸化物層162が積層されたゲート電極16が形成される。酸化物層122及び123、並びに162は、例えば、塗布法により形成することができる。酸化物層122及び123、並びに162の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
酸化物層122、123、及び162は、互いに電気的に独立している。なお、酸化物層122及び123と酸化物層162との間には第1ゲート絶縁層151と第2ゲート絶縁層152とを加えた分の膜厚差があることに加え、第2ゲート絶縁層152がオーバーハング形状となっている。これにより、酸化物層122及び123と酸化物層162とは、容易に断線して独立した状態になる。但し、酸化物層122及び123と酸化物層162との電気的断線については、導体層161と酸化物半導体層121との間に濡れ性差を作り、ウェット膜状態のときに酸化物層122及び123を形成する方法を用いてもよい。
次に、図5(a)に示す工程では、酸化物層122及び123上に感光性樹脂からなるレジストを形成し、露光及び現像を行って、ソース領域及びドレイン領域を形成したい領域を被覆するレジスト層310を形成する。そして、レジスト層310に被覆されていない領域の酸化物層122及び123、並びに酸化物半導体層121をエッチングにより除去する。これにより、酸化物半導体層121の上面の一部に積層された酸化物層122及び123を有する活性層12が形成される。
次に、図5(b)に示す工程では、図5(a)に示すレジスト層310を剥離した後、ソース領域となる酸化物層122に交差領域を持つようにソース電極13を、ドレイン領域となる酸化物層123に交差領域を持つようにドレイン電極14を形成する。ソース電極13及びドレイン電極14は、例えば、真空蒸着法等により形成することができる。ソース電極13及びドレイン電極14の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
以上の工程により、簡便な方法で自己整合型であるトップゲート型の電界効果型トランジスタ10を作製できる。
このように、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタ10では、第2ゲート絶縁層152がオーバーハング形状であるため、ソース領域及びドレイン領域を形成する酸化物層122及び123とゲート電極16とを完全に絶縁することができる。
そのため、ゲート絶縁層15により離間したソース電極13とゲート電極16との間のリーク電流、及びゲート絶縁層15により離間したドレイン電極14とゲート電極16との間のリーク電流を抑制することが可能となり、良好なトランジスタ特性を得ることができる。
又、電界効果型トランジスタ10は、活性層12のチャネル領域上に、ゲート絶縁層15及びゲート電極16を略同一形状に形成後、活性層12のゲート絶縁層15に覆われていない領域に、酸化物半導体層121よりも抵抗率の低い酸化物層122及び123(ソース領域及びドレイン領域)を形成する自己整合型の電界効果型トランジスタである。
これにより、ソース電極13及びドレイン電極14とゲート電極16との交差領域に生じる寄生容量を低減することができる。又、従来用いられていたイオン注入法等とは異なる簡便な製造工程により、抵抗率の低いソース領域及びドレイン領域を安定して形成することができる。
なお、従来用いられていたイオン注入法は、高コストであり、かつ、技術的難易度が高い。又、従来、抵抗率を低くしたい層に接触する層からの水素拡散やドナーとなる元素の拡散によって、抵抗率の低いソース領域及びドレイン領域を形成する方法も開示されている。しかし、この方法は、酸化物半導体層の物性を厳密に制御してチャネル層を形成した後、別の領域の半導体層の物性を改変するという操作が必要である。そのため、抵抗率の低いソース領域及びドレイン領域形成には、プロセス上の困難を伴う。
一方、図2〜図5を参照して説明した製造方法によれば、膜形成後のドーピングや拡散で低抵抗化を図るという不安定な方法ではなく、簡便かつ安定な方法により自己整合型の電界効果型トランジスタ10を実現できる。
〈第1の実施の形態の変形例〉
第1の実施の形態の変形例では、ゲート絶縁層15がテーパ部を備えた例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図6は、第1の実施の形態の変形例に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図(その1)である。
図6(a)に示す電界効果型トランジスタ10Aは、第2ゲート絶縁層152Aが、活性層12側がゲート電極16側よりも拡幅したテーパ部(順テーパ形状)である点が、電界効果型トランジスタ10(図1参照)と相違する。
第1ゲート絶縁層151の横断面積は略一定であり、第2ゲート絶縁層152Aは、第1ゲート絶縁層151の横断面積よりも横断面積が大きい領域を備えている。具体的には、第1ゲート絶縁層151と第2ゲート絶縁層152Aとの境界部の近傍が、第2ゲート絶縁層152Aの横断面積が第1ゲート絶縁層151の横断面積よりも大きい領域である。第2ゲート絶縁層152Aにおいて、テーパ角θは60度以上であることが好ましい。
第2ゲート絶縁層152Aの材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、第2ゲート絶縁層152と同様の材料を用いることができる。
図6(b)に示す電界効果型トランジスタ10Bは、第2ゲート絶縁層152Bが、ゲート電極16側が活性層12側よりも拡幅したテーパ部(逆テーパ形状)である点が、電界効果型トランジスタ10(図1参照)と相違する。
第1ゲート絶縁層151の横断面積は略一定であり、第2ゲート絶縁層152Bは、第1ゲート絶縁層151の横断面積よりも横断面積が大きい領域を備えている。具体的には、第2ゲート絶縁層152Bの全体が、第2ゲート絶縁層152Bの横断面積が第1ゲート絶縁層151の横断面積よりも大きい領域である。第2ゲート絶縁層152Bにおいて、テーパ角θは60度以上であることが好ましい。
第2ゲート絶縁層152Bの材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、第2ゲート絶縁層152と同様の材料を用いることができる。
なお、電界効果型トランジスタ10A及び10Bは、半導体装置の代表的な一例である。
このように、第2ゲート絶縁層が順テーパ形状又は逆テーパ形状であってもよい。この場合にも第1の実施の形態と同様に、ソース電極13とゲート電極16との間のリーク電流、及びドレイン電極14とゲート電極16との間のリーク電流を抑制することが可能となり、良好なトランジスタ特性を得ることができる。但し、第2ゲート絶縁層のテーパ角は60度以上であることが好ましく、テーパ角が45程度以下である場合には、大きなリーク電流が生じ、良好なトランジスタ特性を得ることが困難となる。
図7は、第1の実施の形態の変形例に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図(その2)である。
図7に示す電界効果型トランジスタ10Cは、酸化物半導体層121の上面の酸化物層122及び123が形成されていない領域と、ゲート電極16の導体層161との間に、1層のゲート絶縁層15Aが積層されている点が、電界効果型トランジスタ10(図1参照)と相違する。
ゲート絶縁層15Aは、全体が、ゲート電極16側が活性層12側よりも拡幅したテーパ部(逆テーパ形状)である。つまり、ゲート絶縁層15Aの全体が、活性層12側の横断面積よりもゲート電極16側の横断面積の方が大きい領域(所謂オーバーハング形状)である。ゲート絶縁層15Aにおいて、テーパ角θは60度以上であることが好ましい。なお、電界効果型トランジスタ10Cは、半導体装置の代表的な一例である。
ゲート絶縁層15Aの材料としては、例えば、P−SiNを用いることができる。ゲート絶縁層15Aの材料としてP−SiNを用いた場合には、例えば、ドライエッチングにより逆テーパ形状とすることができる。
具体的には、六フッ化硫黄(SF)と三フッ化メタン(CHF)とアルゴンとの混合ガスを用い、膜厚、ガス圧、ドライエッチング装置の電力量を適宜調整し、逆テーパ形状を形成することができる。ドライエッチング装置としてSWP(Surface Wave Plasma)型RIE(Reactive Ion Etching)装置を用いることが、エッチング形状の制御がしやすい点で望ましい。
但し、NLD(Neutral Loop Discharge)型RIE装置を使用し垂直エッチングを実現させることで側面の膜形成ができないようにさせても、リーク電流を抑制できることはいうまでもない。
このように、逆テーパ形状の1層のゲート絶縁層を設けてもよい。この場合にも第1の実施の形態と同様に、ソース電極13とゲート電極16との間のリーク電流、及びドレイン電極14とゲート電極16との間のリーク電流を抑制することが可能となり、良好なトランジスタ特性を得ることができる。但し、ゲート絶縁層15Aのテーパ角θは60度以上であることが好ましく、テーパ角が45程度以下である場合には、大きなリーク電流が生じ、良好なトランジスタ特性を得ることが困難となる。
〈実施例1〉
実施例1では、図1に示すトップゲート型の電界効果型トランジスタを、図2〜図5に示した製造工程により作製した。
(酸化物半導体層121の形成)
基材11上に酸化物半導体層121を形成した。具体的には、まず、基材11として無アルカリガラスを用い、基材11上に、酸化物半導体層121としてIGO膜をスパッタ法により形成した。
(第1ゲート絶縁層151、第2ゲート絶縁層152の形成)
次に、酸化物半導体層121上に、プラズマCVD法により、200nmの厚みになるようにTEOSを原料としてシリコン酸化膜(SiO)を成膜して第1ゲート絶縁層151を形成した。更に、第1ゲート絶縁層151上に、プラズマCVD法により、100nmの厚みになるようにシリコン窒化膜(P−SiN)を成膜して第2ゲート絶縁層152を形成した。
(導体層161の形成)
第2ゲート絶縁層152上に、真空蒸着法を用いて導体層161としてAu膜を形成した。
(フォトリソグラフィとエッチング)
導体層161上に感光性樹脂からなるレジストを形成し、露光及び現像を行って(フォトリソグラフィ法)、ゲート電極16を形成したい領域を被覆するレジスト層300を形成した。
次に、レジスト層300をエッチングマスクとして、レジスト層300に被覆されていない領域の導体層161、第2ゲート絶縁層152、及び第1ゲート絶縁層151をウェットエッチングにより除去した。
具体的には、まず、第1のエッチング液(製品名:AURUM−302)を用いて、Auからなる導体層161をエッチングした。次に、第2のエッチング液としてバッファードフッ酸(HF/NH4F=3.5/20)を用いて、第2ゲート絶縁層152(P−SiN)及び第1ゲート絶縁層151(SiO)をエッチングした。この際、エッチングプロセスを制御することにより、第2ゲート絶縁層152をオーバーハング形状とした。エッチング後、レジスト層300を剥離した。
(ソース領域及びドレイン領域の形成)
ビーカーに3.55gの硝酸インジウム(In(NO・3HO)を秤量し、1,2−プロパンジオール20mLとエチレングリコールモノメチルエーテル20mLとを加え室温で混合、溶解させ、酸化物インクを作製し、第1ゲート絶縁層151の周囲の酸化物半導体層121上に塗布法により酸化物インクの膜を形成した。次いで、乾燥と焼成を行い、酸化インジウム膜を形成した。なお、導体層161上にも酸化物膜が形成されるが、酸化物半導体層121上に形成された酸化物膜とは互いに電気的に独立していた。
次に、ソース領域及びドレイン領域を形成したい領域を被覆するレジスト層310を形成し、レジスト層310に被覆されていない領域の酸化物層122及び123、並びに酸化物半導体層121をエッチングにより除去した。これにより、酸化物半導体層121の上面の一部に積層された酸化物層122(ソース領域)及び酸化物層123(ドレイン領域)とを有する活性層12が形成された。
(ソース電極13及びドレイン電極14の形成)
レジスト層310を剥離した後、ソース領域となる酸化物層122に交差領域を持つようにソース電極13を、ドレイン領域となる酸化物層123に交差領域を持つようにドレイン電極14を、真空蒸着法を用いてAl膜により形成した。
以上の工程により、図1に示すトップゲート型の電界効果型トランジスタ10を作製した。
〈比較例1〉
比較例1では、第2ゲート絶縁層152を形成しない点、第1ゲート絶縁層151が順テーパ形状(テーパ角45度)である点を除いて、実施例1と同様のトップゲート型の電界効果型トランジスタを作製した。
〈トランジスタ性能評価〉
実施例1及び比較例1で得られた電界効果型トランジスタについて、半導体パラメータ・アナライザ装置(アジレントテクノロジー社製、半導体パラメータ・アナライザB1500)を用いて、トランジスタ性能評価を実施した。具体的には、ソース/ドレイン電圧Vdsを20Vとし、ゲート電圧をVg=−30Vから+30Vに変化させて、電流−電圧特性を評価した。飽和領域において電界効果移動度を算出した。又、トランジスタのオン状態(例えばVg=20V)とオフ状態(例えばVg=−20V)のソース/ドレイン電流Idsの比(オン/オフ比)を算出した。
トランジスタ性能評価の結果、実施例1では、ソース電極13とゲート電極16との間のリーク電流、及びドレイン電極14とゲート電極16との間のリーク電流を抑制することが可能となり、良好なトランジスタ特性を得ることが確認された。これは、第2ゲート絶縁層152がオーバーハング形状であるため、ソース領域及びドレイン領域を形成する酸化物層122及び123とゲート電極16とを完全に絶縁できたためである。
これに対して、比較例1では、第2ゲート絶縁層152が形成されていなく、第1ゲート絶縁層151が順テーパ形状(テーパ角45度)である。そのため、ソース領域及びドレイン領域を形成する酸化物層122及び123とゲート電極16とを完全に絶縁することができず、大きなリーク電流が生じ、良好なトランジスタ特性が得られなかった。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを用いた表示素子、表示装置、及びシステムの例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
(表示素子)
第2の実施の形態に係る表示素子は、少なくとも、光制御素子と、光制御素子を駆動する駆動回路とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。光制御素子としては、駆動信号に応じて光出力を制御する素子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エレクトロルミネッセンス(EL)素子、エレクトロクロミック(EC)素子、液晶素子、電気泳動素子、エレクトロウェッティング素子等が挙げられる。
駆動回路としては、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
第2の実施の形態に係る表示素子は、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを有しているため、基材と電極や配線との密着性に優れており、又、高い電界効果移動度や高いオン/オフ比が得られる。その結果、高品質の表示を行うことが可能となる。
(表示装置)
第2の実施の形態に係る表示装置は、少なくとも、第2の実施の形態に係る複数の表示素子と、複数の配線と、表示制御装置とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。複数の表示素子としては、マトリックス状に配置された複数の第2の実施の形態に係る表示素子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
複数の配線は、複数の表示素子における各電界効果型トランジスタにゲート電圧と画像データ信号とを個別に印加可能である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
表示制御装置としては、画像データに応じて、各電界効果型トランジスタのゲート電圧と信号電圧とを複数の配線を介して個別に制御可能である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
第2の実施の形態に係る表示装置は、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを備えた表示素子を有しているため、高品質の画像を表示することが可能となる。
(システム)
第2の実施の形態に係るシステムは、少なくとも、第2の実施の形態に係る表示装置と、画像データ作成装置とを有する。画像データ作成装置は、表示する画像情報に基づいて画像データを作成し、画像データを前記表示装置に出力する。
システムは、第2の実施の形態に係る表示装置を備えているため、画像情報を高精細に表示することが可能となる。
以下、第2の実施の形態に係る表示素子、表示装置、及びシステムについて、具体的に説明する。
図8には、第2の実施の形態に係るシステムとしてのテレビジョン装置500の概略構成が示されている。なお、図8における接続線は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
第2の実施の形態に係るテレビジョン装置500は、主制御装置501、チューナ503、ADコンバータ(ADC)504、復調回路505、TS(Transport Stream)デコーダ506、音声デコーダ511、DAコンバータ(DAC)512、音声出力回路513、スピーカ514、映像デコーダ521、映像・OSD合成回路522、映像出力回路523、表示装置524、OSD描画回路525、メモリ531、操作装置532、ドライブインターフェース(ドライブIF)541、ハードディスク装置542、光ディスク装置543、IR受光器551、及び通信制御装置552等を備えている。
主制御装置501は、テレビジョン装置500の全体を制御し、CPU、フラッシュROM、及びRAM等から構成されている。フラッシュROMには、CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム、及びCPUでの処理に用いられる各種データ等が格納されている。又、RAMは、作業用のメモリである。
チューナ503は、アンテナ610で受信された放送波の中から、予め設定されているチャンネルの放送を選局する。ADC504は、チューナ503の出力信号(アナログ情報)をデジタル情報に変換する。復調回路505は、ADC504からのデジタル情報を復調する。
TSデコーダ506は、復調回路505の出力信号をTSデコードし、音声情報及び映像情報を分離する。音声デコーダ511は、TSデコーダ506からの音声情報をデコードする。DAコンバータ(DAC)512は、音声デコーダ511の出力信号をアナログ信号に変換する。
音声出力回路513は、DAコンバータ(DAC)512の出力信号をスピーカ514に出力する。映像デコーダ521は、TSデコーダ506からの映像情報をデコードする。映像・OSD合成回路522は、映像デコーダ521の出力信号とOSD描画回路525の出力信号を合成する。
映像出力回路523は、映像・OSD合成回路522の出力信号を表示装置524に出力する。OSD描画回路525は、表示装置524の画面に文字や図形を表示するためのキャラクタ・ジェネレータを備えており、操作装置532やIR受光器551からの指示に応じて表示情報が含まれる信号を生成する。
メモリ531には、AV(Audio−Visual)データ等が一時的に蓄積される。操作装置532は、例えばコントロールパネル等の入力媒体(図示省略)を備え、ユーザから入力された各種情報を主制御装置501に通知する。ドライブIF541は、双方向の通信インターフェースであり、一例としてATAPI(AT Attachment Packet Interface)に準拠している。
ハードディスク装置542は、ハードディスクと、このハードディスクを駆動するための駆動装置等から構成されている。駆動装置は、ハードディスクにデータを記録すると共に、ハードディスクに記録されているデータを再生する。光ディスク装置543は、光ディスク(例えば、DVD)にデータを記録すると共に、光ディスクに記録されているデータを再生する。
IR受光器551は、リモコン送信機620からの光信号を受信し、主制御装置501に通知する。通信制御装置552は、インターネットとの通信を制御する。インターネットを介して各種情報を取得することができる。
表示装置524は、一例として図9に示されるように、表示器700、及び表示制御装置780を有している。表示器700は、一例として図10に示されるように、複数(ここでは、n×m個)の表示素子702がマトリックス状に配置されたディスプレイ710を有している。
又、ディスプレイ710は、一例として図11に示されるように、X軸方向に沿って等間隔に配置されているn本の走査線(X0、X1、X2、X3、・・・・・、Xn−2、Xn−1)、Y軸方向に沿って等間隔に配置されているm本のデータ線(Y0、Y1、Y2、Y3、・・・・・、Ym−1)、Y軸方向に沿って等間隔に配置されているm本の電流供給線(Y0i、Y1i、Y2i、Y3i、・・・・・、Ym−1i)を有している。そして、走査線とデータ線とによって、表示素子702を特定することができる。
各表示素子702は、一例として図12に示されるように、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子750と、この有機EL素子750を発光させるためのドライブ回路720とを有している。すなわち、ディスプレイ710は、いわゆるアクティブマトリックス方式の有機ELディスプレイである。又、ディスプレイ710は、カラー対応の32インチ型のディスプレイである。なお、大きさは、これに限定されるものではない。
有機EL素子750は、一例として図13に示されるように、有機EL薄膜層740と、陰極712と、陽極714とを有している。
有機EL素子750は、例えば、電界効果型トランジスタの横に配置することができる。この場合、有機EL素子750と電界効果型トランジスタとは、同一の基材上に形成することができる。但し、これに限定されず、例えば、電界効果型トランジスタの上に有機EL素子750が配置されても良い。この場合には、ゲート電極に透明性が要求されるので、ゲート電極には、ITO、In、SnO、ZnO、Gaが添加されたZnO、Alが添加されたZnO、Sbが添加されたSnO等の導電性を有する透明な酸化物が用いられる。
有機EL素子750において、陰極712には、アルミニウム(Al)が用いられている。なお、マグネシウム(Mg)−銀(Ag)合金、アルミニウム(Al)−リチウム(Li)合金、ITO(Indium Tin Oxide)等を用いても良い。陽極714には、ITOが用いられている。なお、In、SnO、ZnO等の導電性を有する酸化物、銀(Ag)−ネオジウム(Nd)合金等を用いても良い。
有機EL薄膜層740は、電子輸送層742と発光層744と正孔輸送層746とを有している。そして、電子輸送層742に陰極712が接続され、正孔輸送層746に陽極714が接続されている。陽極714と陰極712との間に所定の電圧を印加すると発光層744が発光する。
又、図12に示すように、ドライブ回路720は、2つの電界効果型トランジスタ810及び820、コンデンサ830を有している。電界効果型トランジスタ810は、スイッチ素子として動作する。ゲート電極Gは、所定の走査線に接続され、ソース電極Sは、所定のデータ線に接続されている。又、ドレイン電極Dは、コンデンサ830の一方の端子に接続されている。
コンデンサ830は、電界効果型トランジスタ810の状態、すなわちデータを記憶しておくためのものである。コンデンサ830の他方の端子は、所定の電流供給線に接続されている。
電界効果型トランジスタ820は、有機EL素子750に大きな電流を供給するためのものである。ゲート電極Gは、電界効果型トランジスタ810のドレイン電極Dと接続されている。そして、ドレイン電極Dは、有機EL素子750の陽極714に接続され、ソース電極Sは、所定の電流供給線に接続されている。
そこで、電界効果型トランジスタ810が「オン」状態になると、電界効果型トランジスタ820によって、有機EL素子750は駆動される。
表示制御装置780は、一例として図14に示されるように、画像データ処理回路782、走査線駆動回路784、及びデータ線駆動回路786を有している。
画像データ処理回路782は、映像出力回路523の出力信号に基づいて、ディスプレイ710における複数の表示素子702の輝度を判断する。走査線駆動回路784は、画像データ処理回路782の指示に応じてn本の走査線に個別に電圧を印加する。データ線駆動回路786は、画像データ処理回路782の指示に応じてm本のデータ線に個別に電圧を印加する。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係るテレビジョン装置500では、映像デコーダ521と映像・OSD合成回路522と映像出力回路523とOSD描画回路525とによって画像データ作成装置が構成されている。
又、上記においては、光制御素子が有機EL素子の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、液晶素子、エレクトロクロミック素子、電気泳動素子、エレクトロウェッティング素子であってもよい。
例えば、光制御素子が液晶素子の場合は、上記ディスプレイ710として、液晶ディスプレイ用いる。この場合においては、図15に示されるように、表示素子703における電流供給線は不要となる。
又、この場合では、一例として図16に示されるように、ドライブ回路730は、図12に示される電界効果型トランジスタ(810、820)と同様な1つの電界効果型トランジスタ840のみで構成することができる。電界効果型トランジスタ840では、ゲート電極Gが所定の走査線に接続され、ソース電極Sが所定のデータ線に接続されている。又、ドレイン電極Dが液晶素子770の画素電極、及びコンデンサ760に接続されている。なお、図16における符号762、772は、それぞれコンデンサ760、液晶素子770の対向電極(コモン電極)である。
又、上記実施の形態では、システムがテレビジョン装置の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに画像や情報を表示する装置として上記表示装置524を備えていれば良い。例えば、コンピュータ(パソコンを含む)と表示装置524とが接続されたコンピュータシステムであっても良い。
又、携帯電話、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置、電子BOOK、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報機器、スチルカメラやビデオカメラ等の撮像機器における表示手段に表示装置524を用いることができる。又、車、航空機、電車、船舶等の移動体システムにおける各種情報の表示手段に表示装置524を用いることができる。更に、計測装置、分析装置、医療機器、広告媒体における各種情報の表示手段に表示装置524を用いることができる。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
10、10A、10B、10C 電界効果型トランジスタ
11 基材
12 活性層
13 ソース電極
14 ドレイン電極
15、15A ゲート絶縁層
16 ゲート電極
121 酸化物半導体層
122、123、162 酸化物層
151 第1ゲート絶縁層
152、152A、152B 第2ゲート絶縁層
161 導体層
特開2013−130615号公報

Claims (10)

  1. ゲート電圧を印加するためのゲート電極と、
    前記ゲート電圧の印加に応じて電流を取り出すためのソース電極及びドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間にチャネルを形成する活性層と、
    を有するトップゲート型の電界効果型トランジスタであって、
    前記ゲート電極は、前記活性層上にゲート絶縁層を介して積層され、
    前記ゲート絶縁層は、前記活性層側の横断面積よりも前記ゲート電極側の横断面積の方が大きい領域を少なくとも1つ備え
    前記活性層は、
    前記チャネルを形成する酸化物半導体層と、
    前記酸化物半導体層よりも低い抵抗率を有し、ソース領域及びドレイン領域を形成する酸化物層と、
    を有し、
    前記酸化物層は前記酸化物半導体層の前記ゲート絶縁層に覆われていない領域に積層されていることを特徴とする電界効果型トランジスタ。
  2. 前記ゲート絶縁層は、前記活性層側が前記ゲート電極側よりも拡幅したテーパ部を備え、
    前記テーパ部は、前記領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の電界効果型トランジスタ。
  3. 前記ゲート絶縁層は、前記ゲート電極側が前記活性層側よりも拡幅したテーパ部を備え、
    前記テーパ部は、前記領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の電界効果型トランジスタ。
  4. 前記活性層は、n型酸化物半導体からなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の電界効果型トランジスタ。
  5. 前記ゲート絶縁層及び前記ゲート電極に対して自己整合的に前記酸化物層が形成された自己整合型であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電界効果型トランジスタ。
  6. 駆動回路と、
    前記駆動回路からの駆動信号に応じて光出力が制御される光制御素子と、
    を有し、
    前記駆動回路は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の電界効果型トランジスタにより前記光制御素子を駆動することを特徴とする表示素子。
  7. 前記光制御素子は、エレクトロルミネッセンス素子、エレクトロクロミック素子、液晶素子、電気泳動素子、又はエレクトロウェッティング素子であることを特徴とする請求項6に記載の表示素子。
  8. 請求項6又は7に記載の表示素子を複数個マトリクス状に配置した表示部と、
    夫々の前記表示素子を個別に制御する表示制御装置と、
    を有することを特徴とする表示装置。
  9. 請求項8に記載の表示装置と、
    前記表示装置に画像データを供給する画像データ作成装置と、
    を有することを特徴とするシステム。
  10. ゲート電圧を印加するためのゲート電極と、
    前記ゲート電圧の印加に応じて電流を取り出すためのソース電極及びドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間にチャネルを形成する酸化物半導体層と、
    を有するトップゲート型の電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    前記酸化物半導体層上にゲート絶縁層及び前記ゲート電極を順次積層する工程と、
    前記ゲート電極上の所定領域にレジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層をエッチングマスクとして、前記ゲート絶縁層及び前記ゲート電極をエッチングする工程と、
    前記酸化物半導体層の前記ゲート絶縁層に覆われていない領域に、前記酸化物半導体層よりも低い抵抗率を有するとともにソース領域及びドレイン領域を形成する酸化物層を積層する工程と、
    前記酸化物層と接する前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成する工程と、
    を有し、
    前記エッチングする工程において、前記ゲート絶縁層は、前記酸化物半導体層側の横断面積よりも前記ゲート電極側の横断面積の方が大きい領域を少なくとも1つ備えた形状となることを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。
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