JP7139200B2 - 車両用灯具 - Google Patents

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本発明は、車両用灯具に関する。
従来より、車両に搭載される車両用灯具として、発光ダイオード(LED)などの光源と、インナーレンズなどの導光体と、リフレクタとを組み合わせたものが知られている(例えば、下記特許文献1を参照。)。このような車両用灯具では、デザインの多様化によって、様々な形態のものが開発されている。
例えば、下記特許文献1には、車体後方を照射するテールライトと、車体後部に取り付けられるライセンスプレートを照射するライセンスライトとを一体に構成した尾灯装置において、テールライト用の発光ダイオードおよびライセンスライト用の発光ダイオードが、それぞれの照射方向を車体後方側に向けて配設される基板と、ライセンスライト用の発光ダイオードの照射光を、ライセンスプレートを照射するように車体下方に向けて反射するリフレクタと、テールライト用の発光ダイオードの照射光をテールレンズに導く導光部材とを備える尾灯装置が開示されている。
特開2010-55929号公報
ところで、上述した特許文献1に記載の発明では、リフレクタにより反射される光と、導光部材(導光体)により導光される光とを、それぞれリフレクタを挟んで隔離することで、互いの光が干渉することを防止している。
しかしながら、このような構成の場合、リフレクタにより反射される光と、導光体により導光される光とを異なる方向に向けて出射することになる。このため、リフレクタにより反射される光と、導光体により導光される光とを組み合わせた場合のデザインや見栄えが制限されることになる。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、デザイン性に優れた見栄えの良い発光を可能とした車両用灯具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 第1の光を出射する第1の光源と、
第2の光を出射する第2の光源と、
前記第1の光を導光する導光体と、
前記第2の光を反射するリフレクタとを備え、
前記導光体は、前記第1の光源から出射された第1の光が内部へと入射する入射部を含む第1の導光部と、前記入射部から内部へと入射した第1の光を反射する反射部と、前記反射部で反射された第1の光を外部へと出射する出射部を含む第2の導光部とを有し
前記反射部は、前記第1の導光部と前記第2の導光部との間で傾斜した傾斜面に設けられ、
前記反射部には、前記第2の光源から出射された第2の光を前記リフレクタに向けて反射する反射膜が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
〔2〕 第1の光を出射する第1の光源と、
第2の光を出射する第2の光源と、
前記第1の光を導光する導光体と、
前記第2の光を反射するリフレクタとを備え、
前記導光体は、前記第1の光源から出射された第1の光が内部へと入射する入射部と、前記入射部から内部へと入射した第1の光を反射する反射部と、前記反射部で反射された第1の光を外部へと出射する出射部とを含み、
前記第2の光源は、前記第1の光源の周囲に複数並んで設けられ、
前記反射部には、前記第2の光源から出射された第2の光を前記リフレクタに向けて反射する反射膜が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
〔3〕 前記リフレクタは、前記導光体の周囲を囲むように配置されていることを特徴とする前記〔2〕に記載の車両用灯具。
〕 前記反射部には、前記第1の光の反射方向を制御する複数の反射カットが設けられていることを特徴とする前記〔1〕~〔3〕の何れか一項に記載の車両用灯具
〕 前記出射部は、前記第1の光を前方に向けて出射し、
前記リフレクタは、前記第2の光を前方に向けて反射することを特徴とする前記〔1〕~〔〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
以上のように、本発明によれば、デザイン性に優れた見栄えの良い発光を可能とした車両用灯具を提供することが可能である。
本発明の一実施形態に係る車両用灯具の構成を示す断面図である。 図1に示す車両用灯具の要部を拡大して示す断面図である。 図1に示す車両用灯具が備える導光体の斜視図である。 図1に示す車両用灯具が備える導光体の上面図である。 図1に示す車両用灯具が備える導光体の正面図である。 図1に示す車両用灯具が備える導光体の反射カットの形状を説明するための正面図である。 図1に示す車両用灯具による第1の光の光源像を示す写真である。 図1に示す車両用灯具による第2の光の光源像を示す写真である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがあり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本発明の一実施形態として、例えば図1~図8に示す車両用灯具1について説明する。
なお、図1は、車両用灯具1の構成を示す断面図である。図2は、車両用灯具1の要部を拡大して示す断面図である。図3は、車両用灯具1が備える導光体3の斜視図である。図4は、車両用灯具1が備える導光体3の上面図である。図5は、車両用灯具1が備える導光体3の正面図である。図6は、車両用灯具1が備える導光体3の反射カット12の形状を説明するための正面図である。図7は、車両用灯具1による第1の光L1の光源像を示す写真である。図8は、車両用灯具1による第2の光L2の光源像を示す写真である。
また、以下に示す図面では、XYZ直交座標系を設定し、X軸方向を車両用灯具1の前後方向(長さ方向)、Y軸方向を車両用灯具1の左右方向(幅方向)、Z軸方向を車両用灯具1の上下方向(高さ方向)として、それぞれ示すものとする。
本実施形態の車両用灯具1は、例えば、車両(図示せず。)の後端側の両コーナー部(本実施形態では右後端側のコーナー部)に搭載されるテールランプ兼ブレーキランプに本発明を適用したものである。
なお、以下の説明において、「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、特に断りのない限り、車両用灯具1を正面(車両後方)から見たときのそれぞれの方向を意味するものとする。したがって、車両を正面(車両前方)から見たときのそれぞれの方向とは、前後左右を逆にした方向となっている。
本実施形態の車両用灯具1は、図1及び図2に示すように、第1の光L1を出射する第1の光源2Aと、第2の光L2を出射する第2の光源2Bと、第1の光L1を導光する導光体3と、第2の光L2を反射するリフレクタ4とを備えている。
また、車両用灯具1は、前面が開口したハウジング5と、このハウジング5の開口を覆う透明なレンズカバー6とにより構成される灯体7の内側に、第1の光源2A、第2の光源2B、導光体3及びリフレクタ4が配置された構成となっている。
第1の光源2Aは、第1の光L1として赤色光を発するLEDからなる。第1の光源2Aは、ハウジング5の前面側の中央部に位置して設けられている。第1の光源2Aは、第1の光L1を前方(車両後方)の導光体3に向かって放射状に出射する。
第2の光源2Bは、第2の光L2として赤色光を発するLEDからなる。第2の光源2Bは、ハウジング5の前面側に位置して、第1の光源2Aの周囲に複数並んで設けられている。第2の光源2Bは、第2の光L2を斜め前方の導光体3に向かって放射状に出射する。
なお、第1の光源2A及び第2の光源2Bを構成するLEDは、このLEDを駆動する駆動回路が設けられた回路基板(図示せず。)の面上に実装されている。また、第1の光源2A及び第2の光源2Bは、上述した回路基板上にLEDが実装された構成に限らず、LEDが実装された基板(実装基板)と、駆動回路が設けられた基板(回路基板)とを別々に配置し、これら実装基板と回路基板とをハーネスと呼ばれる配線コードを介して電気的に接続し、LEDが発する熱から駆動回路を保護する構成としてもよい。
導光体3は、図1~図5に示すように、車両用灯具1のインナーレンズとして、第1の光源2Aから出射された第1の光L1が内部へと入射する入射部8と、入射部8から内部へと入射した第1の光L1を反射する反射部9と、反射部9で反射された第1の光L1を外部へと出射する出射部10とを有している。
導光体3は、入射部8を含む第1の導光部3aと、出射部10を含む第2の導光部3bとを有している。なお、導光体3には、例えばポリカーボネイトやアクリル等の透明樹脂やガラスなど、空気よりも屈折率の高い材質のものを用いることができる。
このうち、第1の導光部3aは、全体として略矩形平板状に形成されて、上下方向(高さ方向)に対して平行となる向きで配置されている。また、第1の導光部3aは、第1の光源2Aの前方に配置されて、その略中央部が第1の光源2Aと対向して配置されている。一方、第2の導光部3bは、第1の導光部3aの周囲から前方に向けて延長されることによって、全体として略矩形筒状に形成されている。
入射部8は、第1の光源2Aと対向する部分の中央に位置して、第1の光源2Aから出射された第1の光L1の一部が入射する第1の集光入射面8aと、第1の集光入射面8aの周囲を囲む位置から第1の光源2A側に突出した突出部11の内周側に位置して、第1の光源2Aから出射された第1の光L1の一部が入射する第2の集光入射面8bと、突出部11の外周側に位置して、第2の集光入射面8bから入射した第1の光L1を前方に向けて反射する集光反射面8cとを有している。入射部8は、第1の光源2Aから出射される第1の光L1の光軸AXを中心に回転対称となる形状を有している。
入射部8では、第1の光源2Aから出射された第1の光L1のうち、凸面となる第1の集光入射面8aから入射した第1の光L1の一部を前方に向けて光軸寄りに集光させる。一方、第2の集光入射面8bから入射した第1の光L1の一部を集光反射面8cで反射(全反射)させることによって、この第1の光L1を前方に向けて光軸寄りに集光させる。これにより、入射部8から導光体3の内部へと入射した第1の光L1は、平行化又は集光しながら、前方に向かって導光されることになる。
反射部9は、第1の導光部3aと第2の導光部3bとの間で傾斜した第1の反射面9a及び第2の反射面9bを有している。このうち、第1の反射面9aは、入射部8と対向する位置に、第1の光源2Aから出射された第1の光L1の光軸AXを中心に回転対称となる略円錐形状を有して、第1の導光部3aの前面を凹まして設けられている。すなわち、この第1の反射面9aは、入射部8と相対する位置にあり、第1の光源2Aから出射された第1の光L1の光軸AXに対して略45°の角度で傾斜した円錐面により構成されている。
反射部9では、第1の反射面9aに入射した第1の光L1を第1の導光部3aの外周部に向けて内部反射(全反射)させる。これにより、第1の反射面9aで反射された第1の光L1は、第1の導光部3aの外周部に向けて放射状に導光されることになる。
一方、第2の反射面9bは、第1の導光部3aの外周部に向かって導光される第1の光L1の進行方向に対して、略45°の角度で第2の導光部3bに向かって傾斜した傾斜面により構成されている。
反射部9では、第2の反射面9bに入射した第1の光L1を第2の導光部3bに向けて内部反射(全反射)させる。これにより、第2の反射面9bで反射された第1の光L1は、第2の導光部3bに入射しながら、この第2の導光部3bの前方に向けて導光されることになる。
また、第2の反射面9bには、第1の光L1の反射方向を制御する複数の反射カット12が設けられている。反射部9では、図6に示すように、導光体3を正面視したときに、略矩形状を為す第1の導光部3aの中央部から外周部に向けて放射状に導光される第1の光L1を前方の第2の導光部3bに向けて反射するため、第2の反射面9bで反射される第1の光L1の反射方向を複数の反射カット12のカット形状をトリミングすることにより制御している。
第2の反射面9bには、図1~図4に示すように、各第2の光源2Bから出射された第2の光L2をリフレクタ4に向けて反射する反射膜13が設けられている。反射膜13は、例えばアルミ蒸着膜からなり、複数の反射カット12が設けられた第2の反射面9bを覆うように設けられている。
反射部9では、複数の第2の光源2Bから出射されて、第2の反射面9bに入射した第2の光L2を導光体3の外周側に向かって反射する。また、第2の反射面9bに入射した第2の光L2は、複数の反射カット12に応じた複数の方向に反射される。
さらに、反射部9では、第2の反射面9bに反射膜13を設けることによって、上述した第2の反射面9bで反射される第1の光L1の反射率を高めることが可能である。
出射部10は、第2の導光部3bの前面に位置する出射面10aを有している。出射部10では、第2の導光部3bの前方に向けて導光される第1の光L1を出射面10aから導光体3の外部へと出射する。これにより、第2の導光部3bの前面(出射面10a)を赤色発光させることができる。
リフレクタ4は、例えばアルミ蒸着膜などの反射膜が表面に設けられた樹脂成形部材や、アルミダイキャストなどの反射部材からなる。リフレクタ4は、導光体3の周囲を囲むように配置されて、ハウジングの内側に取り付けられている。また、リフレクタ4は、その前面が反射面4aとされている。反射面4aは、第2の反射面9bにより第1の導光部3aの外周部に向かって反射された第2の光L2の進行方向に対して、略45°の角度で前方に向かって傾斜して設けられている。これにより、リフレクタ4は、導光体3の第2の反射面9bで反射された第2の光L2を反射面4aにより前方に向けて反射する。
また、本実施形態の車両用灯具1は、意匠部品である加飾部材14を備えている。加飾部材14は、上述したリフレクタ4と同様に、例えばアルミ蒸着膜などの反射膜が表面に設けられた樹脂成形部材や、アルミダイキャストなどの反射部材からなる。加飾部材14は、第1の導光部3aの前面側を覆うように、第2の導光部3bの内側に嵌め込まれた状態で、導光体3と一体に取り付けられている。
車両用灯具1では、このような加飾部材14により導光体3の前面側を加飾し、意匠性を高めることが行われている。なお、加飾部材14については、必ずしも必要な構成ではなく、省略することも可能である。
以上のような構成を有する本実施形態の車両用灯具1では、図7に示すブレーキランプの点灯時に、第1の光源2Aから第1の光L1を出射し、導光体3の出射面10aから前方に向けて出射される第1の光L1によって、この導光体3の出射面10aに対応した領域を赤色発光させる。
一方、図8に示すテールランプの点灯時には、第2の光源2Bから第2の光L2を出射し、リフレクタ4により前方に向けて出射される第2の光L2によって、このリフレクタ4に対応した領域を赤色発光させる。
このとき、第2の光L2は、複数の反射カット12に応じた複数の方向に反射されるため、これら複数の反射カット12に応じた模様をリフレクタ4に対応した領域に映し出すことができる。
以上のようにして、本実施形態の車両用灯具1では、デザイン性に優れた見栄えの良い発光を行うことが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記車両用灯具1では、実際の車両のデザイン等に合わせて、導光体3やリフレクタ4の形状などを適宜変更することが可能である。
また、上記実施形態では、上述したテールランプ兼ブレーキランプを構成する車両用灯具1を例示しているが、テールランプ兼ブレーキランプを構成する場合、上述した第1の光源2A及び第2の光源2Bや導光体3、リフレクタ4の他にも、例えば、アウターレンズやエクステンションなどの他の部材と組み合わせることが可能である。
また、本発明が適用される車両用灯具については、上述したテールランプ兼ブレーキランプのようなリア側の車両用灯具に限らず、フロント側の車両用灯具に本発明を適用することも可能である。
例えば、上述したテールランプ以外にも、車幅灯(ポジションランプ)、補助前照灯(サブヘッドランプ)、前部(後部)霧灯(フォグランプ)、昼間点灯用ランプ(DRL)、方向指示器(ウィンカーランプ)、バックランプなどの車両用灯具に対して、本発明を幅広く適用することが可能である。
また、上記第1の光源2A及び第2の光源2Bについては、光を放射状に出射するものであればよく、上述したLED以外にも、例えばレーザーダイオード(LD)などの発光素子を用いることができる。また、また、光源が発する光の色については、上述した赤色光に限らず、白色光や橙色光など、その車両用灯具の用途に応じて適宜変更することが可能である。
1…車両用灯具 2A…第1の光源 2B…第2の光源 3…導光体 3a…第1の導光部 3b…第2の導光部 4…リフレクタ 5…ハウジング 6…レンズカバー 7…灯体 8…入射部 9…反射部 9a…第1の反射面 9b…第2の反射面 10…出射部 12…反射カット 13…反射膜 14…加飾部材

Claims (5)

  1. 第1の光を出射する第1の光源と、
    第2の光を出射する第2の光源と、
    前記第1の光を導光する導光体と、
    前記第2の光を反射するリフレクタとを備え、
    前記導光体は、前記第1の光源から出射された第1の光が内部へと入射する入射部を含む第1の導光部と、前記入射部から内部へと入射した第1の光を反射する反射部と、前記反射部で反射された第1の光を外部へと出射する出射部を含む第2の導光部とを有し
    前記反射部は、前記第1の導光部と前記第2の導光部との間で傾斜した傾斜面に設けられ、
    前記反射部には、前記第2の光源から出射された第2の光を前記リフレクタに向けて反射する反射膜が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
  2. 第1の光を出射する第1の光源と、
    第2の光を出射する第2の光源と、
    前記第1の光を導光する導光体と、
    前記第2の光を反射するリフレクタとを備え、
    前記導光体は、前記第1の光源から出射された第1の光が内部へと入射する入射部と、前記入射部から内部へと入射した第1の光を反射する反射部と、前記反射部で反射された第1の光を外部へと出射する出射部とを含み、
    前記第2の光源は、前記第1の光源の周囲に複数並んで設けられ、
    前記反射部には、前記第2の光源から出射された第2の光を前記リフレクタに向けて反射する反射膜が設けられていることを特徴とする車両用灯具。
  3. 前記リフレクタは、前記導光体の周囲を囲むように配置されていることを特徴とする請求項に記載の車両用灯具。
  4. 前記反射部には、前記第1の光の反射方向を制御する複数の反射カットが設けられていることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の車両用灯具。
  5. 前記出射部は、前記第1の光を前方に向けて出射し、
    前記リフレクタは、前記第2の光を前方に向けて反射することを特徴とする請求項1~の何れか一項に記載の車両用灯具。
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