JP7138925B2 - 外装材取付用の保持部材及び外装構造 - Google Patents

外装材取付用の保持部材及び外装構造 Download PDF

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Description

本発明は、ビス等の固定具を用いることなく、上下分割型の保持部材を用いて長手状の外装材の端部を挟着状に取り付けることにより、その面板部を湾曲状に敷設することができる外装材取付用の保持部材及び外装構造に関する。
流れ方向に凹状の湾曲面を備える外装構造は、雨水が湾曲面を流下するのは勿論、強風に対しても物理的に高い耐久性を有するため、台風等にも十分な耐性を備えている構造と言える。
この構造を施工するため、下地上に長手状の外装材を湾曲状に配設するには、外装材の側端が円弧状になるように敷設してビス等の固定具で固定する構造(方法)が知られ、例えば特許文献1にも提案されている。
この特許文献1には、屋根材2を凹状に撓んだ状態で設置し、該屋根材2の側端にビス4を打ち込んで縦ジョイント3に固定する屋根構造が記載されている。
特開2015-004206号公報
しかしながら、前記特許文献1の構造のようにビス等の固定具を用いた構造では、固定部分(=ビス孔)からの漏水が発生する恐れがあった。さらに、このビス孔は、長尺で最も熱や外力を受ける外装材に形成されているため、この外装材の熱伸縮や経年変化等により、孔縁が腐食したり孔径が拡大する恐れもあった。
なお、この特許文献1では、縦ジョイント3の下側に捨板7を配し、屋根板の裏面側に浸入した雨水を排水する構造を具備させてはいるが、このように雨水の浸入を前提とする構造では、前述のように漏水の可能性が高いし、想定の気象条件、例えば暴風雨を伴う台風等には到底耐えられないものであった。
そこで、本発明は、ビス等の固定具を用いることなく、上下分割型の保持部材を用いて長手状の外装材の端部を挟着状に取り付けることにより、その面板部を湾曲状に敷設することができる外装材取付用の保持部材及び外装構造を提供することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたものであって、下地に取り付けられ、下方へ傾斜する支持面部を備える下部吊子と、該下部吊子と連結でき、左右に下方へ突出する押圧面部を備える上部吊子と、からなり、左右に隣り合う前記下部吊子間に、面板部の両側端に立上り部を形成した外装材を配設した状態で、前記上部吊子を前記下部吊子を取り付けることにより、左右の前記支持面部によって前記面板部が凹状に湾曲されると共に、左右の前記押圧面部によって左右の前記立上り部それぞれ前記面板部側へ傾斜されるように配設できることを特徴とする外装材取付用の保持部材に関するものである。
さらに、本発明は、前記保持部材と、左右に隣り合う前記下部吊子間に配設され、面板部の両側縁に立上り部を形成した外装材と、前記上部吊子を覆う瓦桟カバーと、からなる外装構造であって、前記外装材を配設した状態で、前記下部吊子に連結するように前記上部吊子を取り付けることにより、左右の前記押圧面部によって左右の前記立上り部がそれぞれ前記面板部側へ傾斜されると共に前記面板部が凹状に湾曲されることを特徴とする外装構造をも提案するものである。
また、本発明は、前記外装構造において、瓦桟カバーは、上部吊子に固定される補強材を介して取り付けられていることを特徴とする外装構造をも提案する。
また、本発明は、前記外装構造において、補強材の水上側が当段の瓦桟カバーの水上側より延出状に組み付けられ、その延出部分が上部吊子への固定部分であることを特徴とする外装構造をも提案する。
本発明の外装材取付用の保持部材は、上下分割型(連結型)の保持部材であって、ビス等の固定具を用いることなく、外装材の端部を挟着状に取り付けることにより、その面板部を凹状に湾曲させて敷設することができる。即ち下部吊子には、下方へ傾斜する支持面部が形成され、凹状に湾曲した外装材の面板部を支持しているので、左右の支持面部によって、面板部が凹状に湾曲されると共に、左右の押圧面部によって、左右の立上り部がそれぞれ面板部側へ傾斜されるように配設できる。そのため、該保持部材にて施工された外装構造は、凹状の湾曲面(湾曲状の面板部)にて雨水を流れ方向に速やかに排水することができ、しかも強風に対する高い耐久性を有するので、仮に想定外の気象条件、例えば暴風雨を伴う台風等に遭遇しても十分な耐性を備えている。また、外装材を配設した際に面板部の裏面側に空間が形成されるので、上部吊子の配設により外装材の立上り部が面板部側へ傾斜される際に、面板部が容易に凹状に湾曲されるものとなる。更に、凹状に湾曲させた面板部の基端(側端)が、この支持面部に受支(支持)されるため、強風等による正荷重を下部吊子が受け、凹状の湾曲面が安定に維持される。
さらに、前記保持部材と、外装材と、瓦桟カバーとからなる外装構造は、前述のように外装材を凹状の湾曲面を形成するように施工でき、ビス等の固定具を用いていないので、外装材の熱伸縮や経年変化等により、ビス孔の縁部やビス自体が腐食することもないし、ビス孔の孔径が拡大する恐れもない。さらに、雨水による漏水を生ずることがなく、雨や強風に対する高い耐久性を備えるものである。
また、瓦桟カバーは、上部吊子に固定される補強材を介して取り付けられている場合には、化粧材である瓦桟カバーの凹み等を防止し、より安定に上部吊子に取り付けることができる。
しかも、補強材の水上側が当段の瓦桟カバーの水上側より延出状に組み付けられ、その延出部分が上部吊子への固定部分である場合には、補強材の固定部分が水上段の瓦桟カバーに覆われるため、固定部分の固定具が外装面に露出することないため、雨水等の漏水を生ずることがなく瓦桟カバーの補強を行うことができる。
(a)本発明の外装材取付用保持部材(第1実施例)を用いた外装構造の施工手順の第一段階を示し、下地に下部吊子を取り付ける状態を示す正断面図、(b)左右に隣り合う下部吊子間に外装材を配設する状態を示す正断面図、(c)外装材を配設した状態を示す正断面図である。 (a)第1実施例の外装材取付用保持部材を用いた外装構造の施工手順の第二段階を示し、上部吊子を臨ませた状態を示す正断面図、(b)上部吊子を下方へ押圧している途中を示す正断面図、(c)上部吊子を配設した状態を示す正断面図である。 (a)第1実施例の外装材取付用保持部材を用いた外装構造の施工手順の第三段階を示し、瓦桟カバー及び補強材を臨ませた状態を示す正断面図、(b)瓦桟カバー及び補強材を配設した状態を示す正断面図である。 (a)他の一実施例(第2実施例)の外装材取付用保持部材を用いた外装構造を示す正断面図、(b)その流れ方向を示す側断面図である。 (a)第2実施例の外装材取付用保持部材を示す正断面図、(b)該保持部材に瓦桟カバー及び補強材を取り付けた状態(点線は保持部材)を示す正断面図、(c)参考のため示した第1実施例の保持部材(点線は瓦桟カバー及び補強材)を示す正断面図である。
本発明の外装材取付用の保持部材(以下、単に保持部材という)は、下地に取り付けられ、下方へ傾斜する支持面部を備える下部吊子と、該下部吊子と連結でき、左右に下方へ突出する押圧面部を備える上部吊子と、からなり、左右に隣り合う前記下部吊子間に、面板部の両側端に立上り部を形成した外装材を配設した状態で、前記上部吊子を前記下部吊子に取り付けることにより、左右の前記支持面部によって前記面板部が凹状に湾曲されると共に、左右の前記押圧面部によって左右の前記立上り部それぞれ前記面板部側へ傾斜されるように配設できることを特徴とする。
この保持部材を構成する上部吊子及び下部吊子は、外装材を保持でき、下地上に固定できる強度を有する素材であれば、公知の素材を適用でき、アルミの押出型材やそれ以外の金属製或いは硬質樹脂製の成形体等が用いられ、それぞれ複数部材(例えば左右別体)からなるものでもよい。
前記下部吊子は、前記上部吊子と上下分割型の保持部材を形成するものであって、連結用の嵌合受部と、下地への固定部と、を備える。なお、この下部吊子は、単一部材にて構成されるものでも、前述のように左右別体に形成される複数部材で構成されるものでもよい。
これらの嵌合受部と固定部としては、後述する図示実施例に示すように下地に沿う横片を固定部とすると共に、その横片(固定部)の左右に縦片を形成し、該縦片の外側途中に嵌合受部を設ける態様が望ましい。なお、前記「外側」とは、固定部を中央としてそこから左右方向へ遠ざかる方向を「外側」とした。
前記上部吊子は、前記下部吊子と上下分割型の保持部材を形成するものであって、連結用の嵌合部と、左右に下方へ突出する押圧面部と、を備える。なお、この上部吊子は、単一部材にて構成されるものでも、前述のように左右別体に形成される複数部材で構成されるものでもよい。
これらの嵌合部と押圧面部としては、後述する図示実施例に示すように前記下部吊子を覆う横片部分の左右に下方へ突出する押圧面部を設け、該押圧面部の内側途中に嵌合部を設ける態様が望ましい。なお、前記「内側」とは、前記「外側」とは逆方向、即ち中央方向へ近づく方向を「内側」とした。
前記下部吊子に設ける嵌合受部、前記上部吊子に設ける嵌合部としては、後述する図示実施例ではそれぞれ左右一対の凸状部として形成したが、下地に固定された下部吊子に対し、上方から配設する上部吊子が嵌合状に連結できる構成であれば、特に前述の構成に限定するものではない。
また、前記下部吊子には、外装材を配設した際に面板部の裏面側に空間が形成できる支持台部を備えることが望ましい。この支持台部としては、外装材の面板部の端部を支持でき、下地と面板部との間に空間を形成できるものであれば、その具体的な構成を限定するものではない。
さらに、前記下部吊子には、下方へ傾斜する支持面部が形成され、外装材の面板部を支持して凹状に湾曲させるように配設できる。この支持面部は、前記支持台部の一態様でもあり、更に凹状に湾曲させた面板部の基端(側端)が、この支持面部に受支(支持)されるため、強風等による正荷重を下部吊子が受け、凹状の湾曲面が安定に維持される役割をも果たす。
左右に隣り合う前記下部吊子間に、配設する外装材は、面板部の両側端に立上り部を備えるものである。
前記立上り部は、面板部の端縁から略垂直状に立ち上がるものでもよいが、後述する図示実施例に示すようにその上端が面板部側へ折り曲げられた構成が望ましい。
この外装材は、流れ方向に長尺であって、代表的には概ね0.4~1.6mm程度の溶融亜鉛メッキ鋼板やガルバリウム(登録商標)鋼板等の防錆処理鋼板、特殊鋼、非鉄金属、ステンレス鋼板、耐候性鋼板、銅板、アルミニウム合金板、鉛板、亜鉛板、チタニウム板などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
前記保持部材により、前記外装材を、その面板部を凹状に湾曲させて敷設するには、以下の簡単な手順にて行うことができる。
まず、下地上に、左右に所定間隔で前記下部吊子を取り付ける。この所定間隔は、敷設する外装材の面板部寸法に応じて設定される。
次に、左右に隣り合う前記下部吊子間に、前記外装材を配設する。この状態では、外装材は、左右の下部吊子に跨るように載置しているだけであるが、前述のように下部吊子には、支持面部のような支持台部が設けられていることが望ましいので、外装材の面板部と下地との間には空間が形成されている。
続いて、この状態で前記上部吊子を、前記下部吊子に上方から取り付けるのであるが、前述のように上部吊子及び下部吊子には、嵌合状に連結可能な構成(嵌合受部及び嵌合部)が設けられているので、上部吊子を上方から押圧するように嵌合させることにより、簡単に連結することができる。
その際、上部吊子の左右の前記押圧面部が下方へ押圧され、外装材の左右の立上り部をそれぞれ面板部側へ傾斜する。そのため、立上り部の傾斜に伴って面板部が凹状に湾曲される。このように外装材の面板部と下地との間の空間は、面板部が容易に凹状に湾曲するための空間である。
このように本発明の保持部材により、前記外装材を、その面板部を凹状に湾曲させて敷設することができる。
そして、この保持部材を用いた外装構造には、ビス等の固定具を用いることなく施工できるので、外装材の熱伸縮や経年変化等により、ビス孔の縁部やビス自体が腐食することもないし、ビス孔の孔径が拡大する恐れもない。さらに雨水の浸入による漏水が発生する恐れが全くないものである。また、前記特許文献1のような雨水の浸入等を考慮した構成を基本的に必要としない。
また、前記保持部材を用いた外装構造としては、前記上部吊子を覆う瓦桟カバーを併用することが望ましい。
この瓦桟カバーは、前記上部吊子を覆う化粧材であるが、外装材の両側縁からの雨水の浸入を防止する部材をも兼ねる。そのため、後述する図示実施例では、化粧面部を円弧状に成形し、その両側端が外装材の面板部に近接して臨むように形成し、その下端を内側へ折り曲げた形状とした。この瓦桟カバーを前記上部吊子に取り付ける構成としては、この瓦桟カバー自体に上部吊子に対する取付部位を設けるようにしてもよいが、後述する図示実施例に示すようにその裏面側に配した補強材と共に上部吊子に取り付けるようにしてもよい。
この補強材は、前記瓦桟カバーの化粧面部を裏面から支持する受支面部と、上部吊子に沿わせてビス等の固定具にて固定する固定面部とを備える部材であり、例えば瓦桟カバーの化粧面部の凹み等を防止することができる。
なお、このような補強材を用いる場合、前記瓦桟カバーには、該補強材に対する取付部位(例えば係合する取付嵌合部など)を設ければよい。
前記瓦桟カバーが、前記補強材を介して取り付けられている場合、化粧材である瓦桟カバーの凹み等を防止し、より安定に上部吊子に取り付けることができる。
しかも、補強材の水上側が当段の瓦桟カバーの水上側より延出状に組み付けられ、その延出部分が上部吊子への固定部分である場合には、補強材の固定部分(固定面部)が水上段の瓦桟カバーに覆われるため、ビス等の固定具が外装面に露出することないため、雨水等の漏水を生ずることがなく瓦桟カバーの補強を行うことができる。なお、ここで用いられる固定具は、補強材と上部吊子といった所定幅の成形材を固定するものであるから、前述の従来の技術にて説明した外装材に固定具を打ち込む場合とは異なり、熱伸縮や経年変化等を殆ど生じないので、腐食したり孔径が拡大する問題も生じない。
図1~図3に示す本発明の第1実施例の保持部材1を用いた外装構造の施工手順は、下地4上に下部吊子2及び外装材5を配設するまでを第一段階として図1に示し、上部吊子3を配設するまでを第二段階として図2に示し、瓦桟カバー6及び補強材7を配設するまでを第三段階として図3に示した。
施工手順の第一段階では、まず図1(a)に示すように下地4上に下部吊子2を取り付ける。
この第1実施例における下地4は、木毛セメント板からなる下地材であり、その表面には防水シート材4bが敷設されている。
この第1実施例における下部吊子2は、略水平状の横片21の両側端から略垂直状に縦片22,22が起立する略U字状の成形体であって、各縦片22の外側には水平片、傾斜片、垂直片からなる支持台部23が設けられている。
この下部吊子2において、下地4への固定部は、前記横片21であって中央部分に固着具2Bを打ち込んで下地4へ固定している。また、連結用の嵌合受部は、前記縦片22,22の外側に形成された凸状部221,221であり、前記支持面部231は、前記支持台部23に、下方へ傾斜するように形成されている傾斜片である。
次に、図1(b)に示すように左右に隣り合う前記下部吊子2,2間に、外装材5を臨ませる。
この第1実施例における外装材5は、略水平状の面板部51の両側端に、略垂直状に起立する立上り部52,52が形成され、各立上り部52の上端には面板部51側へ折り曲げられた下り傾斜片53が、更にその下端を内側へ折り曲げた上り傾斜片54がそれぞれ形成されている。なお、符号5bは、外装材5の全ての裏面側に添設された裏貼り材である。
続いて、図1(c)に示すように左右に隣り合う前記下部吊子2,2間に、外装材5を配設する。
この状態では、外装材5は、左右の下部吊子2,2に跨るように載置されている(L字片23に面板部51の端縁が載置している)だけであるが、その裏面側(下地4との間)には空間が形成され、略垂直状に成形された立上り部52は自重で僅かに面板部51側へ傾斜すると共に略水平状に成形された面板部51は自重で僅かに湾曲している。
施工手順の第二段階では、まず図2(a)に示すように各下部吊子2に上部吊子3を臨ませる。
この第1実施例における上部吊子3は、水平状の横片部分32の左右に下方へ突出する押圧面部31,31を有する成形体であって、各押圧面部31の更に外側には外方へ延在して下降する延在傾斜片33が設けられている。
この上部吊子3において、連結用の嵌合部は、前記押圧面部31,31の内側に形成された凸状部311,311であり、前記押圧面部31は下端が鋭角状の略三角枠状であって、その下端は、立上り部52と下部吊子2の縦片22との隙間に臨んでいる。
次に、図2(b)に示すように上部吊子3を弾性に抗して下方へ押圧する。
この上部吊子3の下方への押圧で、左右の押圧面部31,31が、左右の外装材5,5の立上り部52,52をそれぞれ前記面板部51,51側へ傾斜させ、該立上り部52,52の傾斜により面板部51が下方へ凹状に湾曲する。押圧面部31の下降と共に延在傾斜片33も下降するので、外装材5の立上り部52の上端(下り傾斜片53や上り傾斜片54)が上方から嵌合状に覆われて前述の傾斜挙動を確実にする。
なお、同図の52'は、それ以前には僅かに傾斜していた立上り部52が大きく傾斜した状態の立上り部を示し、同図の51'は、それ以前には僅かに湾曲していた面板部51が大きく湾曲した状態の面板部を示す。
この状態では、上部吊子3の連結用の嵌合部である凸状部311,311は、下部吊子2の連結用の嵌合受部である凸状部221,221とは離反しているので、更に強く下方へ押圧しないと連結することはできない。
続いて、図2(c)に示すように上部吊子3を更に下方へ押圧して下部吊子2と連結させる(連結するまで下方へ押圧する)。
この上部吊子3の更なる下方への押圧で、左右の押圧面部31,31が、左右の外装材5,5の立上り部52',52'をそれぞれ前記面板部51',51'側へ更に大きく傾斜させ、該立上り部52',52'の傾斜により面板部51'が下方へ更に大きく凹状に湾曲する。同図の52"は、それ以前には傾斜していた立上り部52'が更に大きく傾斜した状態の立上り部を示し、同図の51"は、それ以前には湾曲していた面板部51'が更に大きく湾曲した状態の面板部を示す。
なお、この状態では、上部吊子3の連結用の嵌合部である凸状部311,311が、下部吊子2の連結用の嵌合受部である凸状部221,221と嵌合(連結)するので、上部吊子3の凹圧力を解除しても連結が解除されることがなく保持部材1が維持される。
上部吊子3を配設する以前の図2(a)では、外装材5の面板部51は、下地4との間に略均一の厚みを隔てて離間しているが、図2(b)のように上部吊子3を上方から押圧している段階では、凹状に変形された面板部51'の中央部分が下地4に急速に近付き、上部吊子3を取付後の図2(c)では、大きく凹状に湾曲させた面板部51"は、略中央部分が下地4の表面に接触している。
このように形成された凹状の湾曲面(湾曲状の面板部)は、雨水を流れ方向に速やかに排水することができ、しかも下地4に押し付けられるように配設されているので、強風に対する高い耐久性を備え、仮に想定外の気象条件、例えば暴風雨を伴う台風等に遭遇しても十分な耐性を有している。
施工手順の第三段階では、まず図3(a)に示すように各上部吊子3に瓦桟カバー6を臨ませる。
この瓦桟カバー6は、その裏面側に補強材7を装着した状態で取り付ける例を示しているが、先に補強材7を固定した後、瓦桟カバー6を取り付けるようにしてもよい。
ここで用いられた瓦桟カバー6は、断面が半円弧状に成形した化粧面部61の左右の下端を内側へ折り曲げて折返し係合部62,62とした化粧材である。
また、ここで用いられた補強材7は、前記瓦桟カバー6の化粧面部61を裏面から支持する受面部71(71a,71b)と、上部吊子3に沿わせてビス7bにて固定する固定部72,72とを備える部材である。そして、略中央の化粧面部61の裏面側に位置する中央受面部71aが形成され、その両端に形成されたL字成形部を挟んで、下端近傍の化粧面部61の裏面側に位置する端部受面部71b、71bが形成されている。なお、前記固定部72は、前記L字成形部の横片である。
前記瓦桟カバー6と補強材7とは、流れ方向の寸法をほぼ同じに成形し、補強材7の水上側を瓦桟カバー6の水上側より延出状に(位相状に)組み付けることで、その延出部分を上部吊子3への固定部分(固定部72)とすることができる。なお、この固定部分は、流れ方向の水上側に配設する瓦桟カバー6で覆われるため、ビス7b等の固定具が外装面に露出することなく施工することができる。
図3(a)の右側には、前述の瓦桟カバー6と補強材7を組み付けた状態で、保持部材1の上方に臨ませているが、この状態におけるビス7bは、取付位置を示すために装着しているだけであって、その後に上部吊子3の押圧面部31の上片に固定されて図3(b)の状態が施工される。
図3(b)のように施工された外装構造では、瓦桟カバ-6の化粧面部61の下端(折返し係合部62,62)が外装材5の面板部51に近接して臨んでいるので、外装材5の両側縁からの雨水の浸入が防止される。それでも、化粧面部61の下端と外装材5の面板部51との隙間から保持部材1側へ入り込む雨水もあるが、外装材5の立上り部52の上端には、面板部51側へ折り曲げられた下り傾斜片521や更にその下端を内側へ折り曲げた上り傾斜片522が形成されているので、それ以上の雨水の浸入が阻止される。
このように本発明の第1実施例の保持部材1は、上部吊子3及び下部吊子2よりなる上下分割(連結)型であって、ビス等の固定具を用いることなく、外装材5の端部(面板部51の端部及び立上り部52)を挟着状に取り付けることにより、その面板部51を凹状に湾曲させて敷設することができる。
そのため、この保持部材1にて施工された外装構造は、外装材5の熱伸縮や経年変化等により、ビス孔の縁部やビス自体が腐食することもないし、ビス孔の孔径が拡大する恐れもなく、凹状の湾曲面(湾曲状の面板部51")にて雨水を流れ方向に速やかに排水することができ、しかも強風に対する高い耐久性を有するので、仮に想定外の気象条件、例えば暴風雨を伴う台風等に遭遇しても十分な耐性を備えている。
図5(a)に示す第2実施例の保持部材1IIは、下部吊子2IIの支持台部23'がL字片であって前記第1実施例より低く形成され、支持面部231'が前記第1実施例より長く形成されている。また、縦片22'の外側に凸状部221が形成される点は同様であるが、その上端には上部吊子3IIを受支する受支面部222が形成されている。
また、上部吊子3IIは、押出面部31'が傾斜状の縦片に形成され、横片部分32'が略水平状ではなく円弧状に形成されている。
前記構成の保持部材1IIを用いて外装材5を施工すると、図4(a)や図5(b)に示すように面板部55が容易に凹状に湾曲されたものとなる。更に、凹状に湾曲させた面板部55の基端(側端)が、支持面部231'に受支(支持)されるため、強風等による正荷重を下部吊子2IIが受け、凹状の湾曲面(55)が安定に維持される。
なお、この第2実施例では、前述のように下部吊子2IIの受支面部222,222にて上面吊子3IIを受支したり、上部吊子3IIの横片部分32'を円弧状に形成して瓦桟カバー6IIを直接的に受支できるので、前記第1実施例における補強材7の役割をこの第2実施例の保持部材1IIが果たすことができる。
図4(a),(b)や図5(b)に示す外装構造は、この第2実施例の保持部材1IIを用いると共に前記第1実施例とは異なる態様の外装材5IIや下地4II、瓦桟カバー6II及び補強材7IIを用いたものである。
前記外装材5IIは、基本的に前記第1実施例における外装材5と同様であるが、裏貼り材5bは面板部55のみの裏面側に添設され、立上り部56の上端には面板部55側へ折り曲げられた下り傾斜片57が、更にその下端を内側へ折り曲げた上り傾斜片58が形成されている。
前記下地4IIは、コンクリート下地であって、該下地4IIに下部吊子2IIはアンカー2Cにて固定されている。
前記瓦桟カバー6IIも、基本的には前記第1実施例における瓦桟カバー6と同様であり、断面が半円弧状に成形した化粧面部63の左右の下端を内側へ折り曲げて折返し係合部64,64とした。
前記補強材7IIは、前記瓦桟カバー6IIの化粧面部63を裏面から支持する受面部73と、該受面部73の両端に形成され、前記下部吊子2IIの受支面部222に沿わせた上部吊子3IIの更に外側に沿わせてビス7bにて固定する固定部74,74と、それらの外側に延在して表面側の瓦桟カバー6IIを嵌合させるための係止部75,75とを備える部材である。
図4(b)は、当該外装構造の流れ方向を示す側断面図であるが、前述のように補強材7IIの水上側を瓦桟カバー6IIの水上側より延出状に(位相状に)組み付けることで、その延出部分を上部吊子3IIへの固定部分(固定部74)としている。そして、この固定部分は、流れ方向の水上側に配設する瓦桟カバー6IIで覆われているため、ビス7bが外装面に露出することなく施工することができる。
1,1II 保持部材
2,2II 下部吊子
2B 固着具
2C アンカー
21 横片(固定部)
22 縦片
221 凸状部(連結用の嵌合受部)
23 L字片
231 支持面部
3,3II 上部吊子
31 押圧面部
311 凸状部(連結用の嵌合部)
32 横片部分
33 延在傾斜片
4,4II 下地
5,5II 外装材
51,51',51" 面板部
52,52',52" 立上り部
53 下り傾斜片
54 上り傾斜片
6,6II 瓦桟カバー
61,63 化粧面部
62,64 係合部
7,7II 補強材
71a 中央受面部
71b 端部受面部
72,74 固定部
73 受面部

Claims (4)

  1. 下地に取り付けられ、下方へ傾斜する支持面部を備える下部吊子と、該下部吊子と連結でき、左右に下方へ突出する押圧面部を備える上部吊子と、からなり、
    左右に隣り合う前記下部吊子間に、面板部の両側端に立上り部を形成した外装材を配設した状態で、前記上部吊子を前記下部吊子を取り付けることにより、左右の前記支持面部によって前記面板部が凹状に湾曲されると共に、左右の前記押圧面部によって左右の前記立上り部それぞれ前記面板部側へ傾斜されるように配設できることを特徴とする外装材取付用の保持部材。
  2. 請求項1に記載の保持部材と、左右に隣り合う前記下部吊子間に配設され、面板部の両側縁に立上り部を形成した外装材と、前記上部吊子を覆う瓦桟カバーと、からなる外装構造であって、
    前記外装材を配設した状態で、前記下部吊子に連結するように前記上部吊子を取り付けることにより、左右の前記押圧面部によって左右の前記立上り部がそれぞれ前記面板部側へ傾斜されると共に前記面板部が凹状に湾曲されることを特徴とする外装構造。
  3. 瓦桟カバーは、上部吊子に固定される補強材を介して取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の外装構造。
  4. 補強材の水上側が当段の瓦桟カバーの水上側より延出状に組み付けられ、その延出部分が上部吊子への固定部分であることを特徴とする請求項2又は3に記載の外装構造。
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