JP7138681B2 - 搬送体経路管、及び送風管の連結部構造 - Google Patents
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Description
また、カジノのように大量の紙幣を扱う遊技施設においても利用される。
特許文献1の紙葉搬送装置では、搬送体を搬送体用の長尺な管体内で移動させる構成を採っており、搬送体の移動経路が平面視で直線状である場合には複数の直線状の短尺な管体ユニットの端部同士を直接直列に連結する。
搬送体経路管401が直線状の経路をとる場合にはこのような構成であっても問題はない。
しかし、島設備の設置現場の状況に応じて搬送体経路管の一部を屈曲した経路とする必要がある場合には、直線的な経路を想定して製造されている管体ユニット415間を直接連結する構成では対応することができない。
一つの管体ユニット415に対して他の管体ユニットを非直線的な位置関係で、つまり平面視で屈曲した位置関係で連結する必要がある場合には、予め工場において2つの管体ユニット同士を所定角度に屈曲した位置関係でビス止めにより直接連結できるように、2つの管体ユニットの端部形状を予め設計、製造しておき、設置現場に持参して連結作業を行う必要がある。
しかし、非直線的な連結構造といっても管体ユニット間の屈曲角度などの状況に多様性があり、設置現場の状況に応じてその都度、設計、製造し直してから現場に持参することはコスト的に有利とは云えない。
このような不具合は、送風管についても同様に生じる。即ち、図46は特許文献1の紙葉搬送装置における送風管100の連結部の構成説明図である。送風管100は、複数の直線(ストレート)形状の送風管体ユニット150から成り、各送風管体ユニットの長手方向端部間を直接に直線的に連結した構成を備えている。各送風管体ユニット150の端部には接続用の金具152が夫々固定されており、各金具152を図示のように重ねた状態でビスにより固定することにより、各送風管体ユニット150内の空間同士を整合状態で連結、連通させることができる。
しかし、一つの管体ユニット415に対して他の管体ユニットを非直線的な位置関係で、つまり平面視で屈曲した位置関係で連結する必要がある場合には、搬送体経路管の場合と同様に要求される屈曲パターンに対して迅速、且つ低コストで対応することが難しくなるという問題が生じる。
また、特許文献3には、島管理装置内の金庫部に設けられたモータに連係された紙幣搬送ユニット作用紐が紙幣搬送駆動モータの正回転によって島管理装置側に紙幣搬送ユニットを牽引して移動させるようにした紙葉類の搬送機構が記載されている。
特許文献2には、移動体と被輸送体を磁石により互いに吸着させながら連動させる構成が開示されているが、吸着力を利用して移動体に被輸送体を連動させることは実際にはほぼ不可能であることが実験により確認されている。
従って、特許文献2の移送装置を特許文献3の搬送機構に適用しても実用性のある装置構成を実現することは不可能である。
次に、特許文献4は、遊技場などで売上金をレジ等になるべく保管しないように、自動的に金庫に収納できるようにした紙幣搬送システムであり、送風管内の空気流を利用して紙葉類を回収装置に搬送する際に予め紙幣に所定の折れ癖を有した変形部を形成する。変形部に加わる風圧により搬送経路の折曲部の通過が容易になるとされている。
しかし、この紙幣搬送システムでは、送風管内で紙幣を単体で一枚ずつ搬送する構成であるため、搬送効率が低下することが明らかである。また、搬送経路の設置工事現場において、現場の状況に合わせて搬送経路を屈曲させるための技術については一切開示されていない。
次に、特許文献5には、紙幣ガイドを有する第1フレームと、紙幣ガイドを有する第2フレームとを任意の角度に屈曲させることにより、屈曲可能な搬送経路を構築する構成が開示されている。
しかし、紙幣を搬送する手段としてプーリ、ベルトを使用しており、この装置構成を空気流を利用する紙葉類搬送装置に適用することはできない。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
以下に第1の本発明に係る紙葉搬送システムの基本的構成、及び動作について説明する。
紙葉搬送システムは、パチンコ、パチスロ等の各種遊技機を設置した遊技場における島設備に設置される。以下の実施形態では紙葉の一例として紙幣を中心に説明するが、金券、商品券等の有価証券、カード、その他、紙幣以外の紙葉(シート)にも本発明を適用することができる。
なお、特に図示説明しないが、本発明の紙葉搬送システムはカジノにおける紙幣搬送システム、紙幣搬送装置にも適用される。
図1は、複数の遊技機を含む島設備の概略構成を示す斜視図である。
各遊技機1は、島設備L(L1、L2…)に設置され、各島設備Lの対向する2つの側面に8台ずつ、合計16台の遊技機1が背中合わせに配置されている。なお、各島設備Lの間には、遊技者又は遊技場の店員が通行する通路が設けられ、各通路には遊技機1毎に椅子(図示省略)が設けられる。
各島設備Lには、遊技機1毎に台間機2が設置される。台間機2は、投入された紙幣を受け入れる紙幣挿入口(紙幣投入部)、及び、投入された紙幣の金額に応じた個数のパチンコ球を払い出す遊技媒体払出装置等を備える。図示する島設備Lには、台間機2から挿入された紙幣を島設備Lの一端部に配置された金庫ユニット700に搬送する紙幣搬送システム10が設置されている。
島設備Lに設置された紙幣搬送システム10は、台間機2の紙幣挿入口から挿入された紙幣を内部に受け入れる受入ユニット(紙幣受入れ装置)600、島設備Lの長手方向(遊技機1の配列方向)に延在し、受入ユニット600が受け入れた紙幣を搬送する搬送管400、及び、搬送管400の一方端に配置される金庫ユニット700等を備える。
<全体概要>
図3は、紙幣搬送システムの概略構成を示す模式図である。第1の本発明の一実施形態に係る紙幣搬送システム(紙葉の搬送機構)10は、空気流と磁力を利用して紙幣を搬送する点に特徴がある。
紙幣搬送システム10は、気体の流路(気流路101)を形成する送風管100と、送風管100内を所定方向に流れる気流を受けて送風管100内を走行する(移動する)移動体200と、送風管100内を流れる気流を制御する送風制御ユニット300と、少なくとも一部が送風管100に沿って送風管100に隣接配置された搬送管400(搬送路401)と、紙幣(紙葉)を保持可能に構成されて搬送管400内を走行する(移動する)搬送体500と、を備える。搬送管400は、紙幣の搬送路401(紙幣(紙葉)搬送経路、搬送空間)を形成する。
移動体200は移動体側磁性体(移動体側磁石213)を備え、搬送体500は搬送体側磁性体(搬送体側磁石523)を備える。移動体側磁性体と搬送体側磁性体の少なくとも一方は磁石から構成される。
本例においては、管理ユニット800を収容した筐体801内に、送風制御ユニット300と金庫ユニット700とが収容されている。
紙幣搬送システム10は、送風管100内を流れる気流によって送風管100内に配置した移動体200を送風管100の長手方向に進退移動させると共に、移動体200との間に作用する磁力によって搬送管400内に配置した搬送体500を送風管100の長手方向に沿って移動させる点に特徴がある。即ち、紙幣搬送システム10は、移動体側磁石213と搬送体側磁石523との間に作用する磁力に基づく吸着、及び/又は、反発により、気流を受けた移動体200の移動に連動して搬送体500を移動させる点に特徴がある。
送風管100は、長手方向の少なくとも一部に移動体200が送風管100の長手方向に沿って走行する移動経路部分111を含む。移動経路部分111は搬送管400と並列に、且つ隣接して配置されている。
移動体200は、送風管100内を所定方向に流れる気流を受けて送風管100内を移動する。移動体200に搭載された移動体側磁石213は、搬送体500に対して磁力による反発作用、及び/又は、吸着作用を与える。移動体200は磁力により、自身の移動に連動させて移動体200を移動させる。
送風制御ユニット300は、送風管100内に所定方向の気流を発生(生成)させると共に気流の流量、流速を変更可能なブロア(気流発生装置)310を備える。送風制御ユニット300は、送風管100内に第一方向(紙幣回収方向、矢印B方向)への気流と、第一方向とは逆方向である第二方向(搬送体戻し方向、矢印C方向)への気流を交互に発生させることで、送風管100内で移動体200を往復移動させる。
搬送管400は、紙幣及び搬送体500が移動する空間を形成する。
搬送体500は、搬送路401内の所定位置にて待機する紙幣を受け取って起立させた状態で保持し、搬送路401内を移動することによって紙幣を金庫ユニット700に向けて搬送する。搬送体500に搭載された搬送体側磁石523は、移動体200に備える移動体側磁石213から磁力による吸着作用、及び/又は、反発作用を受ける。搬送体500は、気流を受けた移動体200の移動に連動して搬送管400内を移動する。
受入ユニット(紙幣受入れ装置)600は、台間機2の紙幣挿入口(紙幣挿入部)から挿入された紙幣を内部に受け入れて、紙幣を搬送路401内の所定位置に待機させる。受入ユニット600は、台間機2毎に設けられる。受入ユニット600は、搬送管400の長手方向に所定間隔を空けて複数個設置される。
金庫ユニット700は、搬送体500により搬送されてきた紙幣を収容する紙幣収容部や、紙幣収容部への紙幣の収容に関わる各部材を駆動する駆動機構等を備えている。
第1の本発明の実施形態に係る紙幣搬送システムの各部の詳細構成について説明する。
<送風管>
送風管について、図3と図4を参照しながら説明する。
図4は、移動体と搬送体が磁力により反発する場合における、移動体とこれを含む送風管、及び搬送体とこれを含む搬送管の縦断面図である。
図3に示す送風管100は、移動経路部分111を含む第一送風管110と、後述する切替弁325(図5参照)を介して第一送風管110との間でエンドレス状の気流路101を形成する第二送風管120とを備える。
紙幣搬送システム10は磁力を利用して搬送体500を移動させるため、送風管100の移動経路部分111は移動体200の走行と磁力に基づく搬送体500の走行に影響を与えない構成を備える。移動経路部分111はその全体が非磁性体から構成されることが望ましいが、移動体200と搬送体500の走行に影響を与えない範囲で一部に磁性体を含んでもよい。
移動経路部分111は、移動経路部分111内に配置された移動体200と搬送管400内に配置された搬送体500との間に磁力を作用可能な構成(管の厚さ、管同士の離隔、或いは形状等)を備える。
移動体200は空気圧を受けて送風管100内を移動可能な形状、構造であればよい。
図4に示すように、移動体200は複数の分割片210、210…がヒンジ部211によって移動体200の走行方向(送風管100の長手方向)に沿って順次結合された構成を有する。本例に示す各分割片210は同一の構成を有し、各分割片210は夫々移動体側磁石213を備える。
移動体200は、搬送体500に磁力を作用可能な位置・姿勢・及び形状にて配置された複数の移動体側磁石213を備える。本例において、移動体側磁石213は、移動体200の搬送管400寄りに配置されている。移動体200に備えられた複数の移動体側磁石213は移動体200の走行方向に互いに離間して配置されている。本例において各移動体側磁石213は、N極(一方の極)が搬送管400側(図中上側)に、S極(他方の極)が図中下側に向くように、分割片210に取り付けられている。
本例に示す移動体200は、3つの分割片210から構成されている。分割片210同士は、ヒンジ部211を中心として図中上下方向と紙面奥行き方向に所定の範囲内で角度変位可能に結合されている。このような構成とすることにより、移動体200は、送風管100が上下左右方向に湾曲した気流路101を形成する場合であっても、各分割片210が変位しながら送風管100内をスムーズに移動可能となる。
移動経路部分111の内面形状と移動体200の外面形状(構造)は、移動経路部分111の長手方向に沿って伸びる仮想軸を中心として、移動体200が移動経路部分111に対して相対回転しないように形成される。例えば、移動経路部分111の横断面形状(長手方向と直交する断面における形状)と、移動体200の分割片210の横断面形状は矩形状に構成される。上記構成を備えることによって、移動体側磁石213のN極(一方の極)が常に搬送管400側を向くように、移動経路部分111内における移動体200の姿勢を維持できる。
図5(a)~(c)は、第1の本発明の一実施形態に係る送風管と送風制御ユニットとの関係を示す模式図である。
本実施形態に係る送風制御ユニット300は、一定方向に流れる気流を発生させる単一のブロア310と、送風管100内の空気流の方向を制御する切替ユニット320(切替弁325)と、を備える。送風制御ユニット300は切替ユニット320によって、送風管100内の空気流の方向を第一の方向(紙幣回収方向、矢印B方向)又はその反対方向である第二の方向(移動体戻し方向、矢印C方向)に切り替える点に特徴がある。
送風制御ユニット(空気流制御装置)300は、気流の排出方向を制御する切替ユニット(空気流切替ユニット)320と、切替ユニット320を介してエンドレス状の気流路を形成する第一循環配管330と、第一循環配管330の適所に配置されて第一循環配管内を一定方向に流れる気流を発生させるブロア310とを備える。
切替弁325は電動弁であり、モータによって駆動されて回転角度を制御される。モータには例えばステッピングモータを用いることができる。切替弁325は、例えば、管理ユニット800が駆動パルスに基づきステッピングモータの回転角度を制御することによって所望の回転角度に制御される。もちろん、切替弁325を回転させる駆動手段及び切替弁325の回転角度の制御には他の方式を用いてもよい。例えば切替ユニット320に、切替弁325と連動して回転するロータリーエンコーダと、ロータリーエンコーダの回転角度を検知するセンサとを搭載し、管理ユニット800が切替弁325の回転角度をフィードバック制御する構成としてもよい。
送風管(第二循環配管)100は、一端部100aを切替ユニット320の第三流路323cに連通接続され、他端部100bを切替ユニット320の第四流路323dに連通接続されており、切替ユニット320を介してエンドレス状の気流路を形成する。送風管100は内部に配置した移動体200を気流により図中矢印B方向とC方向とに往復移動させる。
本例に係る送風管100は、移動体200の移動経路部分111を形成する第一送風管110と、第一送風管110と連通接続された第二送風管120とを備えている。第一送風管110が第三流路323cに連通接続され、第二送風管120が第四流路323dに連通接続されている。
図5(a)は、ニュートラル状態を示している。
切替弁325は第一流路323aと第二流路323bとを連通させるが、第一及び第二流路323a、323bと、第三及び第四流路323c、323dとを連通させないニュートラル姿勢にある。
このため、空気流は第一循環配管330内において矢印A(A1、A2)方向に循環し、送風管100内に気流は発生しない。従って、移動体200は送風管100内において停止した状態となる。
図5(b)は、送風管100内に第一の方向(矢印B1、B2方向)に流れる気流を発生させる第一の状態を示している。この状態は、例えば、搬送体500が回収した紙幣を金庫ユニット700に搬送する紙幣の回収動作状態である。
切替弁325は、第一流路323aと第四流路323dを連通させ、第二流路323bと第三流路323cとを連通させる第一連通姿勢にある。このとき、第一流路323a及び第四流路323dは、第二流路323b及び第三流路323cとは連通しない。
空気は第一循環配管330と送風管100との間でエンドレス状に循環する。即ち、排気管331から排出されて第一流路323aに流入した空気(矢印A1方向)は切替弁325により第四流路323dから第二送風管120に流入する(矢印B1方向)。第一送風管110を矢印B2方向に流れて第三流路323cに流入した空気は、切替弁325により第二流路323bから吸気管333に流入して(矢印A2方向)ブロア310に戻り、再び排気管331から排出される。
図5(c)は、送風管100内に第二の方向(矢印C1、C2方向)に流れる気流を発生させる第二の状態を示している。この状態は、例えば、搬送体500を金庫ユニット700側(管理ユニット800側)から、搬送管400の遠位端側に戻すための戻し動作状態である。
切替弁325は、第一流路323aと第三流路323cとを連通させ、第二流路323bと第四流路323dを連通させる第二連通姿勢にある。このとき、第一流路323a及び第三流路323cは、第二流路323b及び第四流路323dとは連通しない。
空気は第一循環配管330と送風管100との間でエンドレス状に循環する。即ち、排気管331から排出されて第一流路323aに流入した空気(矢印A1方向)は切替弁325により第三流路323cから第一送風管110に流入する(矢印C1方向)。第二送風管を矢印C2方向に流れて第四流路323dに流入した空気は、切替弁325により第二流路323bから吸気管333に流入して(矢印A2方向)ブロア310に戻り、再び排気管331から排出される。
このように、切替ユニット320を介して2つのエンドレス状の配管(第一循環配管330と送風管100)を接続することにより、単一のブロア310により一定方向(矢印A方向)の気流を発生させつつ、切替弁325の姿勢を切り替えて、送風管100内に気流を発生させないニュートラル状態、送風管100内に第一の方向(矢印B方向)に流れる気流を発生させる第一の連通状態、送風管100内に第二の方向(矢印C方向)に流れる気流を発生させる第二の連通状態の3つの状態を切り替えることができる。
また、切替弁325が取る上記3姿勢の中間の姿勢では、上記3状態とは連通状態が変化する。即ち、本実施形態においてはケーシング321内における切替弁325の角度に応じて、各流路の連通関係と各流路の開度を調整することができるため、各流路の開度に応じた風量の気流を送風管100内に発生させることができる。即ち、送風管100内の風速に応じて移動体200の速度を可変させることができる。
ここで、移動体200の移動速度をブロア310の風量制御により調整することも可能である。例えばブロア310の風量は、ブロア310の羽根の回転速度をPWM(Pulse Width Modulation)制御によりを可変させることによって調整可能である。しかし、ブロア310の回転速度の可変応答性よりも切替弁325の回転応答性の方が高いため、移動体200の速度調整を迅速に行うためには、切替弁325の回転角度を調整する方が有利である。
搬送管(搬送経路)400について、図4及び図6を参照して説明する。
図6は、搬送管と搬送体との関係を示した斜視図である。図6においては、搬送管400の内部を、一部露出させた状態を示している。
紙幣搬送システム10において搬送体500は磁力を利用して搬送されるため、搬送管400は磁力に基づく搬送体500の走行に影響を与えない材料から構成される。搬送管400はその全体が非磁性体から構成されることが望ましいが、搬送体500の走行に影響を与えない範囲で一部に磁性体を含んでもよい。
搬送管400は、移動経路部分111内に配置された移動体200と搬送管400内に配置された搬送体500との間に磁力を作用可能な構成(管の厚さ、管同士の離隔、或いは形状等)を備える。
なお、本例において搬送路401を構成する手段として搬送管400を例示したが、搬送路401を構成する手段は管状である必要はなく、搬送路401の一部又は全部が外部に開放された構成としても、本発明を実施可能である。つまり、搬送管400はその内部に搬送路401としての長尺な空間を形成できればどのような形態であってもよい。
図4及び図6に示すように、搬送体500は、搬送路401内において送風管100寄りの位置に配置されて、移動体200からの磁力を受ける搬送ベース510と、搬送ベース510の送風管100とは反対側に設けられた紙幣回収保持部540とを備える。
搬送ベース510は、複数の分割片520、520…が、ヒンジ部521によって搬送体500の走行方向(搬送管400の長手方向)に沿って順次結合された構成を有する。本例に示す各分割片520は夫々搬送体側磁石523を備えている。
搬送ベース510は、移動体200から磁力の作用を受けることが可能な位置・姿勢・及び形状にて配置された複数の搬送体側磁石523を備える。本例において、搬送体側磁石523は、搬送ベース510の送風管100寄りに配置されている。搬送ベース510に備えられた、複数の搬送体側磁石523は搬送体500の走行方向に互いに離間して配置されている。本例において各搬送体側磁石523は、N極(一方の極)が送風管100側(図中下側)を向き、S極(他方の極)が図中上側に向くように、分割片520に取り付けられている。搬送ベース510は、移動体200から磁力による反発力を受けて搬送管400内で磁気浮上する。
本例に示す搬送ベース510は4つの分割片520から構成されている。分割片520同士は、ヒンジ部521を中心として図中上下方向と紙面奥行き方向に所定の範囲内で角度変位可能に結合されている。このような構成とすることにより、搬送体500は、搬送管400が上下左右方向に湾曲した搬送路401を形成する場合であっても、搬送管400内をスムーズに移動可能となる。
紙幣回収保持部540は、搬送ベース510上に配置されている。紙幣回収保持部540は、搬送管400の長手方向の島端側(金庫ユニット700に対して遠位端側)の端部に、送風管100から離間する方向に起立した支柱部材541と、支柱部材541から幅方向に突出する回収部材(回収爪)544を備える。支柱部材541は、搬送ベース510の幅方向の中間部から上方に突出している。
紙幣回収保持部540は、紙幣Pを、紙幣Pの長手方向が搬送管400の長手方向に沿うように、且つ起立した姿勢で保持する。紙幣Pの一方の長辺(図6中、下側に位置する長辺)は搬送ベース510によって支持される。紙幣の後端縁(一方の短辺)は支柱部材541又は回収部材544によって支持される。
搬送管400は、その内部に、送風管100寄りに配置されたベース搬送路402と、送風管100とは反対の側に配置された紙幣搬送路403とを備える。ベース搬送路402は搬送体500の搬送ベース510が走行する横長の空間であり、紙幣搬送路403は搬送体500の紙幣回収保持部540、及び紙幣回収保持部540に保持された紙幣が走行する縦長の空間である。
本例に示す搬送体500は、移動体200から磁力による反発力を受けて走行するため、ベース搬送路402と搬送ベース510は、搬送ベース510のベース搬送路402からの離脱(紙幣搬送路403側への移動)を禁止し、搬送ベース510の位置を移動体200から磁力の作用を受けられる位置に維持するように構成されている。
ベース搬送路402の内面形状と搬送ベース510外面形状は、ベース搬送路402の長手方向に沿って伸びる仮想軸を中心として、搬送ベース510がベース搬送路402に対して相対回転しないように形成される。例えば、ベース搬送路402の横断面形状と、搬送ベース510の横断面形状は矩形状に構成される。上記構成を備えることによって、搬送体側磁石523のN極(一方の極)が常に送風管100側を向くように、ベース搬送路402内における移動体200の姿勢が維持される。
移動体側磁性体と搬送体側磁性体との関係について説明する。
<<反発のみ>>
図4に示すように、移動体200と搬送体500の双方に互いに反発する向きに1個以上の磁石を配置して、移動体200と搬送体500との間に反発力のみを作用させてもよい。移動体200と搬送体500との間に反発力のみを作用させる場合は、移動体200と搬送体500の少なくとも一方には、走行方向に所定の間隔を空けて複数個の磁石を配置することが望ましい。移動体200と搬送体500の少なくとも一方に、走行方向に複数個の磁石を配置することによって、搬送体500が移動体200から反発力を受けて走行する際に、移動体側磁石213と搬送体側磁石523とが互い違いに配列される。即ち、搬送体500が走行する際に、搬送体500は移動体200に対して相対的に位置決めされる。この場合、特に、移動体200と搬送体500に備える磁石の個数を1個違いにするのが好適である。言い換えれば、nを自然数とした場合、移動体200と搬送体500の一方にn個の磁石を配置し、他方にn+1個の磁石を配置するのが好適である。
搬送管400を送風管100の上方に配置して、搬送体500と移動体200との間に反発力を作用させる場合、搬送体500が搬送管400内で浮上するので、搬送体500が搬送管400に接触しにくくなる。従って、搬送管400との摩擦による搬送体500の搬送力の低下を防止し、搬送体500を円滑に移動させることが可能となる。また、搬送体500と搬送管400との接触が抑制されるため、各部材の接触による微細なダスト(粉塵)の発生を防止できる。
なお、移動体200と搬送体500との間に反発力を作用させる場合は、移動体200と搬送体500に備える磁石の個数を増大させることによって、搬送力を向上させることができる。
図7は、移動体と搬送体が磁力により吸着する場合における移動体と搬送体を含む送風管と搬送管の縦断面図である。
図示する例では、移動体側磁石213と搬送体側磁石523が互いに吸着する姿勢で移動体200と搬送体500に取り付けられている。移動体側磁石213と搬送体側磁石523の長手方向位置は、送風管100と搬送管400の壁を介して整合するため、移動体200に対する搬送体500の位置決めが容易となる。
移動体200と搬送体500との間に磁力に基づく吸着力のみを作用させる場合は、移動体200と搬送体500に搭載する磁性体の少なくとも一方が磁石であればよい。例えば、搬送体500と移動体200の一方に磁石を配置し、他方には磁石に吸着する磁石以外の磁性体(例:鉄板)を配置してもよい。
移動体200と搬送体500との間に磁力に基づく吸着力のみを作用させる場合は、搬送体500と移動体200に少なくとも1組の磁性体(例:磁石と磁石の組、又は磁石と鉄板の組)を配置すれば足りる。
移動体200と搬送体500との間には、反発力と吸着力の双方を作用させてもよい。即ち、移動体200と搬送体500には、互いに反発力を作用させる磁石の組と、互いに吸着力を作用させる磁石の組とが混在していてもよい。反発力と吸着力の双方を作用させる例については、図8に基づき後述する。
上記実施形態においては、磁石の各極を上下方向(送風管100と搬送管400の積層方向)に向けて配置しているが、磁石の各極を走行方向に向けて(例えば金庫ユニット側にN極、島端側/遠位端側にS極を向けて)配置してもよい。また、磁石の各極を走行方向に対して斜めに傾けて配置してもよい。磁石の向きに応じて磁力の作用を適宜調整可能となる。
図8は、移動体側磁石の各極を走行方向に向けて配置した場合における移動体と搬送体を含む送風管と搬送管の縦断面図である。
図示する例では、移動体側磁石213は、N極(一方の極)が金庫ユニット側(図中左側)に、S極(他方の極)が遠位端側(図中右側)に向くように、分割片210に取り付けられている。また、搬送体側磁石523は、N極が送風管100側に、S極が図中上方を向くように分割片520に取り付けられている。
移動体側磁石213の金庫ユニット側の面(N極)は搬送体側磁石523(N極)と反発し、移動体側磁石213の遠位端側の面(S極)は搬送体側磁石523(N極)と吸着するため、移動体200と搬送体500との間に反発力と吸着力の双方を作用させることができる。
図9は、送風制御ユニットの第一の変形例を示す図である。
送風制御ユニット300Bは、送風管100の一端部100aに排気口を接続されたブロア310aと、送風管100の他端部100bに排気口を接続されたブロア310bと、両ブロア310a、310bの吸気口同士を接続する接続配管340とを備えた構成であってもよい。送風管100(第一送風管110、第二送風管120)は、2台のブロア310a、310bと接続配管340とを介してエンドレス状に構成される。
ブロア310a、310bのオンオフ及び風量は、管理ユニット800により制御される。
送風管100内に第二の方向(矢印C方向)に流れる気流を発生させる場合(第二の状態、搬送体戻し状態)は、一方のブロア310bをオフにし、他方のブロア310aをオンにして気流を発生させればよい。
本例においては、2台のブロア310a、310bの吸気口同士を接続配管340により接続しているため、気密的に構成された気流路101内で空気を効率的に循環させることができる。
図10は、送風制御ユニットの第二の変形例を示す図である。
送風制御ユニット300Cは、送風管100の一端部100aと他端部100bとに夫々ブロア310a、310bを備える構成であってもよい。ブロア310a、310bのオンオフ及び風量は、管理ユニット800により制御される。
送風管100内に第一の方向(矢印B方向)に流れる気流を発生させる場合(第一の状態、紙幣の回収動作状態)は、一方のブロア310bをオンにして気流を発生させ、他方のブロア310aをオフにする。ブロア310bは吸気口から外部エアを内部に取り込んで送出することで、送風管100内に矢印B方向の気流を発生させる。また、この気流はブロア310aの排気口からブロア310a内に取り込まれて吸気口から排出される。
送風管100内に第二の方向(矢印C方向)に流れる気流を発生させる場合(第二の状態、搬送体戻し状態)は、一方のブロア310bをオフにして、他方のブロア310aをオンにして気流を発生させればよい。
本例においては、気流路101を循環路とするための配管が不要となるため、構成が簡略化される。
<<紙葉搬送システムの基本構造>>
次に、第2の本発明に係る紙葉搬送システムについて説明する。
なお、第2の本発明は、第1の本発明に係る紙葉搬送システム10中の受入ユニット(紙葉受入れ装置)600、搬送管400、搬送体500等をより具体化した内容を有しており、図1乃至図10を参照しつつ、同一部分には同一符号を付して説明する。
図11は受入ユニット(紙幣受入れ装置)600を備えた紙幣搬送システム10の正面図であり、図12は同紙幣搬送システムの平面図であり、図13は同紙幣搬送システムの正面左側斜視図であり、図14は同紙幣搬送システムの正面右側斜視図である。
また、図15は受入ユニットと搬送管400との連結部の構成を示す斜視図であり、図16は図15中における搬送管の一部を縦断面で示す斜視図であり、図17は受入ユニットと搬送管400との連結部の構成を示す横断面斜視図であり、図18は紙幣搬送装置Cの一部の横断面図である。
更に、移動体200は移動体側磁性体213を備え、搬送体500は搬送体側磁性体523を備え、移動体側磁性体と搬送体側磁性体の少なくとも一方が磁石であり、移動体側磁性体と搬送体側磁性体との間に作用する磁力に基づく吸着、及び/又は、反発により、気流を受けた移動体の移動に連動して搬送体を移動させる。
なお、実際の遊技場の島設備Lでは、受入ユニット600は図1に示した台間機2に含まれており、各台間機2に隣接した位置には遊技機1が配置されているが、本実施形態では遊技機を省略して説明する。
受入ユニット600は、投入された紙幣を受け入れる紙幣受入部(紙幣受入部)605と、紙幣受入部605に投入された紙幣を待機部450に向けて順次移送(案内)する導入部610と、導入部610を構成するローラ、ベルト、モータ等の搬送機構620等(詳細は図示しない)を備える。
搬送路401を移動する搬送体500は、各受入ユニット600が連通している各待機部450を通過する過程で各待機部に停止している紙幣を順次回収して搬送体上に起立状態で移載して重ねて保持する紙幣回収保持部(移載手段)540を備えている。紙幣回収保持部は既に移載されている先行紙幣の一面(側面)に後続の紙幣の一面(側面)を重ねて保持する構成を備えている。
制御手段800は、ある受入ユニット600の待機部450に紙幣が存在しないことが待機部内のセンサにより検知されている時には、導入部610の搬送機構620を駆動して紙幣受入れ部に投入された後続の紙幣を待機部に移送し、待機部への移動が検知、確認された時点で停止させる。更に、待機部450に紙幣が待機していることが検知されている時に、紙幣受入れ部605に後続の紙幣が投入されたことが検知された場合には、導入部610の搬送機構620を駆動することにより受け入れて該導入部内に停止させる。このため、遊技機の利用者は、紙幣等の紙幣を二枚連続して投入することができ、待機時間を短縮できる。
図15乃至図18に示すように、受入ユニット(紙幣受入装置)600は、受入ユニットの筐体601の正面に設けられて一枚ずつ投入されてきた紙幣を受け容れる紙幣受入部(紙幣受入口)605と、紙幣受入部605から筐体601の内部に向けて配置されて受け入れた紙幣を待機部450に導入する導入部610と、を備える。導入部610は、紙幣受入部605に投入された紙幣を待機部450に向けて順次移送(案内)する空間である導入経路612と、導入経路に沿って配置されたローラ、ベルト、プーリ、ギヤ、モータ等々から成る搬送機構620と、を概略備えている。
導入部610には投入された紙幣の真贋、金種等を識別、判定する識別部630が設けられており、受入不能であると判定された場合には制御手段800は搬送機構620を逆転させて紙幣受入部605から排出する。識別部630により受入可能と判定された紙幣は導入部610内を搬送機構620により待機部450に向けて搬送される。
導入経路612は、図17、図18に示すように紙幣受入部605から搬送路401に向かって直交するように延びる第1導入経路部613と、第1導入経路部613と連通接続されて搬送路401と略並行な方向で且つ金庫ユニット700から離間する退避方向Rへ延びる第2導入経路部615と、第2導入経路部615の終端部に配置された反転ローラ617の外周面側に形成され、第2導入経路部615を待機部450と連通させる反転路(反転部)619と、を備えている。反転路619は待機部450と直接連通しており、反転路を通過した紙幣は待機部450に進入し、待機部450内で停止する。反転路619は反転ローラ617の外周面と、該外周面と所定の搬送空間を隔てて対向配置された搬送ガイド板619aとの間に係止される。
待機部450には反転路619から紙幣が進入してきたことを検知するセンサS6、及び待機部から紙幣が回収されたことを検知するセンサS7が夫々配置される。
第1導入経路部613は、識別部630を含む入口側経路部613aと、下流側の後続紙幣用の待機用経路部613bとを備えている。識別部630を通過する際に得られた識別情報に基づいて受入可能であると判定された紙幣は、待機用経路部613bに移動し、待機部450内に先行する待機紙幣が存在しないことがセンサS6、S7等により検知されている場合には、第2導入経路部615、反転路619を経て待機部450内に搬送される。なお、後続紙幣の待機位置の範囲は、待機用経路部613bを越えて反転路619に達してもよい。
待機部内の紙幣P1が搬送体500により回収されて待機部内に存在しないことが検知された時、それまで反転路619よりも上流側の経路部613b、615中に待機していた後続紙幣P2は、反転ローラ617を含む搬送機構の駆動再開により反転路を経て待機部450内に送り込まれる。
図19(a)(b)(c)及び(d)は回収部材(回収爪)が開放した状態にある搬送体500の外観斜視図、正面図、平面図、及び(a)のA-A断面図であり、図20(a)及び(b)は回収部材(回収爪)が閉じた状態にある搬送体500の外観斜視図、及び平面図である。図21は搬送管400と搬送体500との位置関係を示す一部断面図である。図22(a)(b)(c)及び(d)は搬送体500が前進する過程で回収部材が待機部内に進入して待機紙幣を回収する手順を示す平面横断面図である。図23は搬送体が後退する過程で一方の回収爪が変形する状態を示す平面横断面図である。
即ち、搬送ベース510は、複数の分割片520をヒンジ521を介して上下左右方向へ(或いは、斜め方向へも)変位自在に連結すると共に、図19(d)中に示す各分割片内の内部空間520a内に搬送体側磁石(搬送体側磁性体)523を配置した構成を有する。また、各分割片520の両側面には、回転自在なローラ525を配置することにより搬送管400内の移動をスムーズにしている。また、支柱部材541の上部には搬送管内壁との間の抵抗を低減するためのローラ545が回転自在に配置されている。
紙幣回収保持部(移載手段)540は、紙幣Pを、紙幣Pの長手方向が搬送管400の長手方向と並行になるように、且つ起立した姿勢で保持する。横長、且つ起立状態にある紙幣Pの下側の長辺は搬送ベース510(各分割片520)の上面(平坦面)によって支持される。紙幣の後端縁(一方の短辺)は支柱部材541、及び回収部材544によって支持される。
搬送ベース510上に立設された紙幣回収保持部540は、搬送管400の長手方向の島端側(金庫ユニット700に対して遠位端側)の端部に、送風管100から離間する方向に起立した支柱部材541と、支柱部材541から幅方向に平面視で翼状(鋭角状、或いは鈍角状)に突出し(拡開し)、且つ支柱部材541側の軸支部541aによって横方向へ開閉自在に軸支された2つの回収爪544から成る回収部材544を備える。図示した軸支部541aは支柱部材541と並行、即ち垂直な姿勢であるため、軸支部回りに回動する回収爪544は水平方向へ開閉する。なお、回収爪の回動方向はこれ以外の方向であってもよい。
図19のように各回収爪544が拡開した姿勢において、中間片544bが搬送路401の幅方向と並行か、或いは前進方向Pへ向けて傾斜した姿勢となるように構成することにより、中間片が待機部内の紙幣後端縁と接触した際にこれを確実に係止して前進方向へ押圧することを可能にする。
各回収爪544は、以上のような構成を有しているため、搬送路401を間に挟んで交互に異なった長手方向位置にある各待機部内の紙幣を回収する際に、搬送体を直線移動させるだけで各回収爪により確実に回収し、搬送体の幅方向中央部に紙幣を集めることが可能となる。
なお、搬送体500が搬送路内を退避方向Rへ移動する場合には、回収爪が待機部内の紙幣と干渉するが、紙幣と接触して移動し続ける過程で弾性部材の付勢に抗して当該回収爪は閉じる方向へ姿勢変更する。このため、待機紙幣を損傷する等の影響を与えることなく、スムーズに戻り方向へ移動し続けることができる。
搬送ベース510上に既に紙幣が起立状態で積載されている状態で、回収してきた後続の紙幣を既積載紙幣の一面(一側面)に対して後続紙幣の一面を重ねて順次積載する方式を採るため、後続紙幣の先端縁が既積載紙幣の後端縁に突き当たって積載不能に陥ることがない。
待機部内の紙幣が回収爪により後端縁を押圧されて前進方向Pへ移動する過程では紙幣先端は開口部460aから搬送路401へ向けて突出し、待機部から離脱する。この際に、紙幣先端縁が確実に搬送路側へガイドされるように紙幣を搬送路へ向けてガイドする傾斜面460bを開口部に設ける(図19、図22、図23)。
このように待機部内の待機紙幣と搬送体上の積載紙幣は互いに干渉しない位置関係にあるが、搬送体上の回収爪544だけが待機紙幣と干渉可能な位置関係にあり、回収爪が待機部の空間内に入り込んだ時に待機部内の紙幣後端を引っ掛けて待機位置から前進方向へ押圧して紙幣先端縁を開口部460aから突出させて、最後には紙幣全体を搬送体上に移載することができる。
図16に示すように搬送路401の2つの対向する内壁には夫々2つの回収爪544がスムーズに通過できるように凹所405が形成されている。凹所405は外側から見れば凸状部である。凹所405は搬送路401のほぼ全長(搬送体500の移動経路のほぼ全体)に渡って形成されているが、受入ユニット600が配置される箇所、即ち待機部450と干渉する範囲内においては存在していない。つまり、待機部450を内部に備えた外装体455(図16、図18)内では凹所405を構成する搬送路の凸状の壁部は除去されている。待機部450を形成している外装体455内の空間内には待機状態にある紙幣が配置されるため、凹所405を構成する凸状の壁部が待機部内にまで延在すると紙幣を待機させる空間と干渉するからである。また、待機部の外装体455内においては、待機部を形成するガイド板460、465に回収爪を回避するスリットが形成されているために、外装体内に進入した回収爪は待機紙幣と接して搬送することができる。
図22(a)に示した状態では搬送体500の搬送ベース510の先端から約2/3の部分までは待機部450と重なる位置に達しているが、支柱部材541は待機部の後方に位置しているため、各回収爪544も待機部の後方にある。同図(b)(c)では支柱部材541は(a)よりも更に待機部450に接近しているが、各回収爪544は依然として待機部外にある。次いで、同図(d)では支柱部材541が待機部内に進入しており、待機部内に紙幣がある場合には当該待機部側の回収爪544が紙幣の後端縁と接してこれを前進方向Pへ押圧して移動させながら搬送路401の幅方向へ移動させるため、紙幣Pは起立姿勢を維持したまま搬送ベース510上に移載(回収)される。搬送ベース上に既に移載されている紙幣がある場合には既積載紙幣の側方に重ねて積載される。
搬送体500がこの待機部450を通過して移動方向下流側に位置する次の待機部内の紙幣を回収する場合には、次の待機部側に位置する回収爪544が紙幣を回収する。
本発明に係る紙幣搬送システムによれば、搬送体を高速で移動させる場合であっても、各遊技媒体払出装置(受入ユニット)によって保持されている紙幣を確実、且つ迅速に回収して搬送体に移載すると同時に複数枚の紙幣を整列して保持しつつ、紙葉ジャムを生じさせることなく安定して搬送することができる。
以上の構成を備えた紙幣搬送システム10においては、待機部450、導入部610内の紙幣の有無との関係で、次のような各種の処理が可能である。
まず、図24は搬送体による紙幣の回収手順、導入手順の一例を示すフローチャートである。
制御手段800は、ある待機部450内に紙幣が停止しており、且つ対応する導入部610に紙幣が存在しないことが検知されている時に(ステップS1 YES)、その待機部に対応する受入ユニット(紙幣受入れ装置)600に後続の紙幣が新たに投入されたことが検知された場合には(ステップS3 YES)、後続の紙幣を導入部610により受け入れて導入部内に停止(待機)させるように各部を制御する(ステップS5、7、9)。
これによれば、待機部450の上流側の導入部610内の任意の箇所を後続紙幣の待機部として利用できるので、待機部に紙幣が存在しない状態では二枚目の紙幣の投入が可能となる。
制御手段800は、何れか一つの待機部450と、この待機部の上流側の導入部610内に異なった紙幣が夫々同時に待機状態にあることが検知されている時には(ステップS11、13 YES)、移動体200を用いて搬送体500を初期位置から金庫システム700の位置まで一回走査させることにより待機部450内の紙幣を回収すると共に(ステップS15)、導入部610内の紙幣を待機部450内に移動させるように各部を制御する(ステップS17)。
待機部450、及び導入部610内に紙幣が待機している状態にある時には、三枚目の紙幣を投入することができないが、以上のように制御することにより、導入部610内を空の状態にして三枚目の紙幣の投入を可能にすることができる。
制御手段800は、全ての待機部450内において紙幣が待機状態となったことが検知された場合、或いは所定数以上(例えば、10箇所以上)の待機部内に紙幣が待機している状態となったことが検知された場合には(ステップS21 YES)、移動体200を用いて搬送体500を初期位置から金庫システム700の近傍位置まで一回走査させる(ステップS23)。これにより各待機部450内の紙幣を回収すると共に、導入部610内に紙幣が存在する場合にはこれらの紙幣を待機部に移動させるように各部を制御する(ステップS25、27)。
これにより、紙幣を投入することができない待機時間を短縮して利用者の利便性を高めることができる。
<搬送体経路管の連結部構造>
次に、第3の本発明に係る紙幣搬送システム10(紙幣搬送装置C)における搬送体経路管401の連結部構造について説明する。
図27は第3の本発明に係る紙幣搬送システムの全体構成を示す正面側斜視図であり、図28は同紙幣搬送システムの正面図であり、図29は同紙幣搬送システムの平面図である。図30は同紙幣搬送システムの要部を示す正面側斜視図であり、図31は図30中の搬送体経路(搬送体経路管)から正面側外カバーを取り外した状態を示す内部構成図である。図32は管体ユニットと連結管体との連結部構造を示す斜視図であり、図33は図32のB-B断面図であり、図34は搬送体経路管側の連結管体と送風管側の連結管体との連結状態を示した外観斜視図であり、図35は搬送体経路管側の連結管体の外観斜視図であり、図36は図35のC-C断面図である。図37は薄肉環状片を積層した状態を示す斜視図であり、図38は図37のD-D断面図である。図39は連結管体の分解斜視図であり、図40(a)及び(b)は薄肉環状片の一例を示す一面側斜視図、及び他面側斜視図である。
なお、以下においては、第1の本発明、及び第2の本発明に係る紙幣搬送システムに係る各図面、及び説明を併せて参照し、同一部分には同一符号を付して説明する。
個々の管体ユニット415は、図27乃至図31等に示すように、平面視で直線的に延びるストレート形状を有しており、本実施形態では各管体ユニットの長さ、その他の形状はほぼ同一である。同一形状の短尺な管体ユニット415を複数個組合せることにより、部品の品種を増やすことなく、配管経路長、配管本数等々、配管条件の異なる設置現場の状況に応じて柔軟にレイアウトすることができる。
連結管体420は、図37、図38に示すように、複数個の同形状の薄肉環状片421を厚さ方向(搬送体の搬送方向)に積み重ねた構成を備えており、図32乃至図36に示すように、各薄肉環状片421がバラバラにならないように両端部、及び外面適所を保形用の金具445a、445b等により一体化されている。薄肉環状片421は、互いに着脱自在であり、積層枚数を調整することにより、連結管体420の搬送方向長を微調整することができる。送風管とは異なり、搬送体経路管401は高い気密性を要求されないため、連結管体420についても内部を通過する搬送体、及び紙幣をスムーズに通過させる程度にベース搬送路402’、紙幣搬送路403’、及び凹所405’のサイズ、形状が設定されていれば良い。
連結管体420の搬送方向長は、搬送する紙幣の搬送方向長(長手方向長)よりも充分に短くなるように設定されることにより、連結管体内で紙幣のジャムが発生した場合の復旧処理を容易とすることができる。
図37乃至図40に示すように、個々の薄肉環状片421は、側面形状が略長方形状の環状体である外枠体423と、外枠体423の内部の2つの上側角隅部に夫々一体形成された縦長長方形状の内部上枠体424、424と、2つの内部上枠体424、424の対向面間に形成される縦長の空間としての紙幣搬送路403’と、各内部上枠体424、424の下面との間に所定のギャップ(凹所405’、405’)を介して対向配置された四角い内部下枠体426、426と、2つの内部下枠体426、426の対向面間に形成される縦長の空間としての紙幣搬送路403’と、各内部下枠体426、426の下面と外枠体の底辺423dとの間に形成されるベース搬送路402’と、を概略備えている。
外枠体423は、前辺423a、後辺423b、上辺423c、及び底辺423dと、底部の斜辺423e、423fと、を概略備えている。
各内部上枠体424の内部には複数の横枠424aがあり、いくつかの横枠424aの適所に設けた円筒状の厚肉部の一方の側端面には位置決め固定用のボス部424bが突設されている。また、ボス部424bの裏側には隣接する他の薄肉環状片421に設けたボス部424bを嵌合させるための受け穴424c(図40(b))が形成されている。
各内部下枠体426、426にも同様に横枠426aと、横枠に設けた位置決め固定用のボス部426bが形成されている。また、ボス部426bの裏側には隣接する他の薄肉環状片421に設けたボス部426bを嵌合させるための受け穴426cが形成されている。
一方の薄肉環状片421と隣接配置される他の薄肉環状片421との位置決め、及び仮固定は、一方の薄肉環状片421に設けた受け穴424c、426c内に他方の薄肉環状片421に設けたボス部424b、426bを嵌合させることにより実現される。
薄肉環状片421、特に外枠体423の平面形状、つまり細幅帯状の上辺423cは均一幅ではなく正面側(前側)から背面側(後側)に向かう程、その横幅Dが漸増するテーパー形状である。底辺423dの底面視形状も正面側から背面側に向かう程、その横幅Dが漸増するテーパー形状である。
なお、テーパー角度θを1度としたのは一例であり、何度であっても良いし、一つの連結管体420内に異なった厚み(テーパー角度)の薄肉環状片が混在していても良い。
外枠体423の平面視形状がテーパー形状であるため、その内部に配置される内部上枠体424、424と、内部下枠体426、426の横幅寸法も外枠体423の横幅Dの範囲内に留められている。外枠体423を平面視した場合、ボス部424b、426bは側方へ突出している。
各位置決め片430は均一厚ではなく、少なくとも先端部分が尖った状態、例えば楔状になるように構成されている。図示した実施形態では位置決め片430は途中まで同じ厚みで延び、それ以降の先端部は厚みが漸減する尖端状となっている。なお、各位置決め片430は、搬送方向x`へ突出するようにしてもよい。
各凹所432の深さ、及び形状は、それらに嵌合する各位置決め片430の厚み、及び形状と合致するため、各位置決め片430を各凹所432内に嵌合した状態において、連結管体420の内部空間ES`内に搬送体、及び紙幣の移動の妨げとなる突起等が突出することはない。本構成例では位置決め片430が四角形状であるため、凹所432も視界形状となっている。
このような構成を有した同一形状の薄肉環状片421を所要枚数、位置関係を整合させた状態で積み重ねることにより、図32乃至図38に示したような積層体としての連結管体420を構築することができる。各薄肉環状片間の位置決め(仮固定)は、一方の薄肉環状片のボス部424b、426bを、隣接する他の薄肉環状片の受け穴424c、426c内に夫々嵌合することにより容易に行うことができる。更に、各位置決め片430を各凹所432内に嵌合させることにより、より確実な位置決めが完了する。
各連結片440A、440Bは、薄肉環状片421同士の連結構造と同様に、各位置決め片430Aと各凹所432Bとを備えている。
一方の連結片440Aは、図39に示したように直近の薄肉環状片421Aの位置決め片430を自らの凹所432B内に嵌合させることにより位置決めされる。また、図41(b)中に示した位置決め用の受け穴424c内に、薄肉環状片421Aに設けたボス部424bを嵌合させることにより位置決めしてもよい。
他方の連結片440Bも連結片440Aとほぼ同様な構成を有する。
図32に示すように各端部金具445a、445aを、接続対象となる2つの管体ユニットの端部に設けた管体ユニット側端部金具446、446、及び連結片440A、440B(ベース部材441)とビスにより共締め固定することにより管体ユニット415間の連結が完了する。
なお、連結管体420を各管体ユニットの端部と連結する図示した金具の構造は一例に過ぎず、どのような連結構造を採ってもよい。
つまり、管体ユニット同士の接合部を直線的に連結するか、或いは連結管体420を介して非直線的に(屈曲した位置関係で)連結するかは、搬送体経路管(搬送体経路)401の設置現場において任意に選択することができる。
管体ユニット側端部金具446、446は、管体ユニットの端部に固定されており、連結管体を介して接続する場合には連結管体に取り付けられた端部金具445a、445aを管体ユニット側端部金具446、446と夫々固定すれば作業が完了する。
なお、図32乃至図34、図39等に示したように、一方の連結片440Bの外側面の四隅に嵌合突起441aを突設し、対応する管体ユニット側端部金具446に設けた受け穴内に嵌合することにより、連結管体を管体ユニット側端部金具446と位置決めすることが容易となる。
なお、符号448は、各連結片440A、440Bと、各管体ユニットの端部との間に介在して各部材間を連結する樹脂製の中間連結部材であり、各連結管体420の内部空間ES`と連通する内部空間ES`を有する。
連結管体の内部空間ES`は、平面視で所定の曲率で湾曲した経路となっているため、直線経路である管体ユニット内を直進してきた搬送体、及び紙幣は連結管体の内部空間において若干減速しながら通過するが、基本的に連結管体内壁と非接触状態、或いはわずかな接触状態で通過するため、スムーズな通過が可能となる。仮に、紙幣の一部が連結管体内壁と接触したとしても、各位置決め片430を各凹所432内に嵌合しているため、位置決め片430、及び凹所両側の突起432aの突出量は僅かであるため、抵抗の少ない通過が可能となる。
或いは、2つの管体ユニットが水平面に対して上下方向へ傾斜して設置されている場合にはこれらの管体ユニットを連結する連結管体も上下方向へ湾曲した構成となる。
次に、第3の本発明に係る紙幣搬送システム(紙幣搬送装置)における送風管の連結部構造について説明する。
図42(a)は第3の本発明に係る紙幣搬送システムにおける送風管の要部を示す正面側斜視図であり、同図(b)は(a)のE-E断面図である。図43は送風管の要部の分解斜視図である。図44(a)及び(b)は連結管体の外観斜視図、及びF-F断面図である。
送風管100は、複数の送風管体ユニット150を備え、各送風管体ユニットの長手方向端部間を直接直列に連結、又は連結管体160を介して直列に連結する。
各送風管体ユニット150の端部には接続用の金具152が夫々固定されており、2つの送風管体ユニットを直線的に接続する場合には、各金具152を図46に示したように重ねた状態でビスにより固定することにより、各送風管体ユニット150内の空間同士を整合状態で連結、連通させることができる。
隣接する2つの送風管体ユニット150を非直線状に直列に連結する場合には連結管体160を用いる。連結管体160は、複数個の同形状の薄肉環状片を積み重ねて一体化した構成を備えており、且つ該連結管体の内部に湾曲した内部空間ES”を形成する。
各送風管体ユニット150は、図42、図43に示すように直線的に延びており、各管体ユニットの長さ、その他の形状はほぼ同一である。同形状で短尺な送風管体ユニット150を複数個用いて組み立てることにより、部品の品種を増やすことなく、配管経路長、配管本数等々、配管条件の異なる設置現場の状況に応じて柔軟にレイアウトすることができる。
送風管100は、図32乃至図34等に示すように搬送体経路管(搬送体経路)401と並行、且つ近接して配管された移動経路部分111を備え、この移動経路部分111は搬送体経路管401の直下において同じ配管経路にて配管される。このため、各送風管体ユニット150の長さは管体ユニット415の長さと同等に設定されている。
連結管体160は、隣接する2つの送風管体ユニット150を非直線状、即ち所定の角度を持たせて連結する場合に使用される連結手段である。その内部空間ES”の縦断面積は送風管体ユニット150内の内部空間と同等に設定されている。
全体が樹脂製である連結管体160は、図42乃至図44に示すように、複数個の同形状の薄肉環状片162を厚さ方向(送風方向)に積み重ねた構成を備えており、射出成形等による一体成形が可能である。搬送体経路管401とは異なり、送風管は気密性を要求されるため、予め一体成形される。連結管体160の長さの調整は、薄肉環状片単位で切断することにより行われる。
即ち、薄肉環状片162は線状の薄肉部から成る境界線162aに沿ってカッタにより切断することができる。このため、工場や設置現場において積層枚数を調整することにより、連結管体160の送風方向長を適宜短縮して微調整することができる。
個々の薄肉環状片162の平面形状、つまり細幅帯状の上辺164cは均一幅ではなく正面側から背面側に向かう程、その横幅D10が漸増するテーパー形状である。底辺164dの底面視形状も正面側から背面側に向かう程、その横幅D10が漸増するテーパー形状である。
本実施形態では上辺164c、及び底辺164dのテーパー角度θは1度としてある。このため、前辺164aの横幅D11と後辺164bの横幅D12の関係は、D11<D12である。
なお、テーパー角度θを1度としたのは一例であり、角度は何度であっても良いし、異なった厚み(テーパー角度)の薄肉環状片が混在していても良い。
2つの送風管体ユニット150の端部間に連結管体160を連結する構造としては種々考えられるため、図示した例は一例に過ぎない。この連結部は、2つの送風管体ユニットの一端部に取り付けられる接続用の外側金具152と、連結管体160の両端部に夫々固定される内側金具155と、を概略備える。
外側金具152は、送風管体ユニット150の一端部の外周面に嵌合する外側嵌合筒152aと、外側嵌合筒152aの内側端部に固定されたフランジ152bと、フランジ152bから内側に向けて突出した内側嵌合筒152cとから一体構成される。
内側金具155は、外側金具の内側嵌合筒152cを内部に嵌合させる嵌合筒155aと、フランジ155bと、から一体構成される。
連結に際しては、まず外側金具152の外側嵌合筒152aの内部に送風管体ユニット150の端部を嵌合し、外側金具の内側嵌合筒152cを内側嵌合筒155の内部に嵌合させる。内側嵌合筒の嵌合筒155aは連結管体160の一端開口内に嵌合する。
この状態でフランジ152bとフランジ155bの対向面同士を整合状態で当接させて各フランジに設けたネジ穴を利用してネジ止め固定する。
なお、本実施形態では、各送風管体ユニットの端部と外側金具の外側嵌合筒152aの接続部全体を覆うように管状の気密部材157を配置する。
なお、連結管体160を各送風管体ユニットの端部と連結する図示した金具の構造は一例に過ぎず、どのような連結構造を採ってもよい。
つまり、送風管体ユニット同士の連結部を連結管体160を介して非直線的に(屈曲した位置関係で)連結することと屈曲角度などの状況が事前に判明している場合には設置現場に行く前の準備段階で対応できる。即ち、送風管体ユニット同士を連結管体150を介して非直線的に連結する場合における送風管体ユニット間の屈曲角度については、連結管体を構成する薄肉環状片162の積層枚数を、任意の境界線162aから切断して予め調整しておくことにより対応することができる。また、送風管(搬送体経路管)の設置現場で送風管体ユニット間の屈曲角度を微調整する必要が生じた場合には、連結管体を固定する金具152、155を取り外した状態で境界線162aから切断して薄肉環状片162の枚数を調整することにより対応することが可能となる。
本発明に係る紙葉搬送システム10は、搬送体経路401、該搬送体経路を移動する紙葉搬送用の搬送体500、及び搬送体経路に沿って複数箇所設けられ、且つ紙葉を搬送体に移載させるために待機させる待機部450を備えた紙葉搬送装置Cと、外部から一枚ずつ投入された紙葉を受け入れて各待機部に移動させるために各待機部毎に配置される紙葉受入れ装置(受入ユニット)600と、各紙葉受入れ装置、及び紙葉搬送装置Cを駆動する駆動装置と、これらを制御する制御手段800と、を備え、各紙葉受入れ装置は、投入された紙葉を待機部に向けて順次移送(案内)する導入部610を備え、搬送体は、待機部を通過する過程で該待機部に停止している紙葉を回収して該搬送体に移載して起立状態で保持する紙葉回収保持部(ピックアップ手段)540を備え、紙葉回収保持部は既に移載されている先行紙葉の一面に後続の紙葉の一面を重ねて保持する構成を備え、制御手段は、待機部に紙葉が停止している時に、紙葉受入れ装置に投入された後続の紙葉を導入部により受け入れて該導入部内に待機させることを特徴とする。
搬送体上への紙葉の積載方法は、搬送体上の既積載紙葉の側面に重ねて行くという方法であるため、既存紙葉との衝突による積載不良などを防止できる。特に、搬送体上の紙葉と待機部内の紙葉は、ガイド板460を介して幅方向位置が確実にずれて干渉しないように構成されているため、紙葉同士の衝突を確実に防止できる。仮に、何れか一方の紙葉に折れ癖、その他の変形部があったとしても衝突のリスクを解消できる。
搬送体の回収部材だけが待機部内の紙葉の後端縁に対して後方から接触して待機部内を前方へ押圧搬送し、待機部から搬送路内へ抜き出し、最後は既積載紙葉の側面に重ねることができる。搬送体が搬送路内を戻る場合には回収部材が待機部内の紙葉と干渉するが、紙葉と接触して移動し続ける過程で弾性部材の付勢に抗して回収部材は退避方向へ姿勢変更するので、待機紙葉からの影響を受けることなく、或いは待機紙葉に影響を与えることなく、スムーズに戻り方向へ移動し続けることができる。
空気流を利用して移動体を走行させると共に、磁力を利用して移動体の移動に連動させて搬送体を走行させる。移動体及び搬送体を走行させるために、モータ、ギヤ、搬送ベルト等の機械的な駆動手段を必要としないため、搬送機構を構成する各部材の耐久性を向上させることができ、搬送機構のランニングコストを低減させることができる。
搬送体側磁性体と移動体側磁性体との間に反発力を作用させる場合は、搬送体が搬送路に接触しにくくなる。その結果、摩擦力の発生による搬送力の低下や各部材の接触によるダストの発生を防止できる。
切替弁は、第一及び第二流路間を連通させるニュートラル姿勢(図5(a))と、第一及び第四流路間を連通させると共に第二及び第三流路間を連通させて、第二循環配管内に第一の方向に流れる気流を発生させる第一連通姿勢(図5(b))と、第一及び第三流路間を連通させると共に第二及び第四流路間を連通させて、第二循環配管内に第二の方向に流れる気流を発生させる第二連通姿勢(図5(c))と、に切り替え可能に構成されていることを特徴とする。
本発明に係る紙葉搬送システム(搬送機構)10は、気流を生成すると共に、生成する気流の流速、流量を調整可能な気流発生装置310と、気流発生装置が生成した気流の流路を内部に形成する送風管100と、該送風管内の気流の方向を制御する切替ユニット320と、気流発生装置、及び切換ユニットを制御する制御手段800と、送風管内を流れる気流を受けて送風管内を走行する移動体200と、少なくとも一部が送風管に沿って送風管に隣接配置された搬送体経路400、401と、紙葉を保持可能に構成されて搬送体経路内を走行する搬送体500と、を備え、移動体200は移動体側磁性体213を備え、搬送体は搬送体側磁性体523を備え、移動体側磁性体と搬送体側磁性体が近接位置関係にあるときに移動体側磁性体と搬送体側磁性体との間に作用する磁力に基づく反発により、移動体の移動に連動して搬送体を移動させる構成を備え、制御手段は、移動体が近接位置関係にある搬送体を所定の方向に移動させている過程で搬送体が途中停止したことにより移動体が近接位置関係の範囲内から離脱したときに、移動体により搬送体を元の走行方向とは逆方向へ移動させて所定の端部停止位置に停止させ、その後、移動体だけを搬送体から更に離間する方向へ走行させて一旦停止させてから反発力に抗し得る速度にて搬送体に向けて走行させることにより移動体を近接位置関係の範囲内に復帰させることを特徴とする。
直線形状を有した管体ユニットを直列に連結することにより搬送体経路管を形成する際に、管体ユニット間を平面視で屈曲した位置関係で連結する必要が生じることがある。そのような場合に湾曲した内部空間を備えた連結管体を用いることにより、設置現場へ行く前の段階で連結管体を現場の状況に合わせた寸法、形状に組立ておき、現場に持参することで簡単に対応することができる。
また、設置現場において管体ユニット間を屈曲した位置関係で接続する必要、或いは当初の設計とは異った屈曲角度で接続する必要が生じることもある。このような場合には、現場での簡易な作業により配管経路の微調整(管体ユニット同士の連結角度の調整)を行うことができる。なお、実施形態では管体ユニットとして平面視が直線形状のものを示したが、これは一例であり、平面視が曲線形状、その他の非直線形状の管体ユニット同士を接続するために連結管体を用いることもできる。
連結管体を構成する薄肉環状片は着脱自在であるため、事前の、或いは作業現場での積層枚数の調整が可能であり、現場での要請に柔軟に対応することができる。
送風管に適用される連結管体は、気密性を求められるために予め複数個の薄肉環状片を積み重ねて一体化した構成とされているが、設置現場に搬入する前の準備段階、或いは設置現場での必要に応じて薄肉環状片をその境界線に沿って切断することにより長さ調整が可能である。
Claims (3)
- 気流発生装置と、該気流発生装置が発生した気流の流路を内部に形成する送風管と、
前記送風管内を流れる気流を受けて前記送風管内を走行する移動体と、
少なくとも一部が前記送風管に沿って前記送風管に隣接配置された搬送体経路管と、
紙葉を保持可能に構成されて前記搬送体経路管内を走行する搬送体と、
を備え、
前記移動体は移動体側磁性体を備え、前記搬送体は搬送体側磁性体を備え、
前記移動体側磁性体と前記搬送体側磁性体が近接位置関係にあるときに前記移動体側磁性体と前記搬送体側磁性体との間に作用する磁力に基づく反発力により、前記移動体の移動に連動して前記搬送体を移動させる構成を備えた紙葉搬送システムにおける搬送体経路管の連結部構造であって、
前記搬送体経路管は、複数の管体ユニットを備え、各該管体ユニットの長手方向端部間を直接直列に連結、又は連結管体を介して直列に連結することにより構成されており、
隣接する2つの前記管体ユニットを非直線状に連結する場合には前記連結管体を用い、該連結管体は、複数個の薄肉環状片を積み重ねた構成を備えており、且つ該連結管体の内部に前記搬送体の移動経路となる湾曲した内部空間を形成することを特徴とする搬送体経路管の連結部構造。 - 前記連結管体の搬送方向長は、前記搬送体が保持する紙葉の長手方向長よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の搬送体経路管の連結部構造。
- 気流発生装置と、該気流発生装置が発生した気流の流路を内部に形成する送風管と、
前記送風管内を流れる気流を受けて前記送風管内を走行する移動体と、
少なくとも一部が前記送風管に沿って前記送風管に隣接配置された搬送体経路管と、
紙葉を保持可能に構成されて前記搬送体経路管内を走行する搬送体と、
を備え、
前記移動体は移動体側磁性体を備え、前記搬送体は搬送体側磁性体を備え、
前記移動体側磁性体と前記搬送体側磁性体が近接位置関係にあるときに前記移動体側磁性体と前記搬送体側磁性体との間に作用する磁力に基づく反発力により、前記移動体の移動に連動して前記搬送体を移動させる構成を備えた紙葉搬送システムにおける送風管の連結部構造であって、
前記送風管は、複数の送風管体ユニットを備え、各該送風管体ユニットの長手方向端部間を直接直列に連結、又は連結管体を介して直列に連結することにより構成されており、
隣接する2つの前記送風管体ユニットを非直線状に連結する場合には前記連結管体を用い、該連結管体は、複数個の薄肉環状片を積み重ねて一体化した構成を備えており、且つ該連結管体の内部に湾曲した内部空間を形成することを特徴とする送風管の連結部構造。
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