JP7137023B2 - 溶鉱炉の耐火ライニングの損耗を監視するための方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶鉱炉の耐火ライニングの損耗を監視するための方法およびそのような方法を行うことを可能にするソフトウェア命令を含むコンピュータプログラムに関する。
溶鉱炉は、溶銑および特に銑鉄を製造するために使用される装置である。それは、通常は、金属製外殻と、その内側部分の耐火れんがライニングとから構成される。この耐火ライニングは、溶銑が金属外殻に達してそれを損傷させるのを防止することによって金属外殻の防護壁を構成する。このような耐火ライニングは、例えば、最初は1メートルの厚さの場合がある。しかし、この耐火ライニングはきわめて損耗しがちである。この損耗は、いくつかの要因によって引き起こされる可能性があり、主要な損耗メカニズムの1つは炭素熔解である。溶銑は、耐火物の細孔内に侵入し、炭素微粒子と結合剤とを溶解させる。したがって、大きめの粒子が解離し、溶銑が耐火物の深部に進行し、それによってますます多くの炭素を溶解させ、残存耐火物の厚さを低減する。耐火ライニングがすべて損耗した場合、溶銑は金属外殻と接触し、構造を貫通する可能性があり、その結果、溶銑の漏洩および致命的事故を起こす可能性がある。したがって、このような問題を防止するために耐火ライニングの残存厚さを監視し、問題が発生する前に必要な修繕および保守を行うことが最も重要である。これは、溶鉱炉の寿命において最大の制限因子である溶鉱炉の炉床の場合は特にそうである。実際、この部分は、溶鉱炉ブローイングダウン(blowing down)しなければ容易に換えることができず、これは長期の停止を意味する。
文献カナダ国特許第2,296,516号は、このような耐火ライニング損耗を監視する方法を説明している。この方法では、ライニングの厚さにわたって間隔をおいた場所に埋め込まれた温度プローブのグループによって測定された平均温度とキャンペーン最高温度とに基づいて2次元伝熱モデルが計算される。次に、各測定点における測定温度と予測温度との差を最小化することによって凝固等温線の最終境界が決定されるまでこの2次元伝熱プログラムが反復する。この方法では、妥当な計算時間を維持するために反復回数が制限される必要があり、それが、損耗プロファイルの決定の精度を低減する。
文献WO2014/030118は、このような耐火ライニング損耗を監視する別の方法を説明している。この方法では、温度場を推測するために熱的特徴から始める代わりに、適合する温度場を提供するように熱的特徴が反復的に探索される。先の方法に関しては、きわめて長い計算時間を要する可能性があり、精度に影響を与える可能性がある、反復ステップに問題がある。
カナダ国特許出願公開第2,296,516号明細書 国際公開第2014/030118号
したがって、溶鉱炉耐火ライニングの損耗を高精度で監視することを可能にするための方法が必要である。
この問題は、本発明による方法によって解決され、前記方法は、以下のステップ:
a- 初期の既知状態における溶鉱炉の少なくとも一部を少なくとも2次元でモデル化するステップ、
b- モデル化された一部の内部熱境界条件と外部熱境界条件とを規定するステップ、
c- 耐火ライニング熱的特性と内部熱境界条件と外部熱境界条件とを考慮して、溶鉱炉の前記モデル化された一部内の熱場(thermal field)を計算するステップであって、前記熱場は温度場と熱経路線とを含み、各経路線の始点は測定点であり、終わりは内部境界である、ステップ、
d- 各測定点における温度Tmeas_nを測定するステップ、
e- 熱場計算に基づいて
e1 - 各測定点における測定温度Tmeas_nを初期値として使用して、各熱経路線に沿って制御点を移動させ、前記制御点が臨界温度Tcritに達する位置を決定し、
e2 - 臨界温度Tcritに達する、すべての以前に決定された位置を結ぶ曲線である溶銑凝固等温線の位置を決定するステップ、
f.溶銑凝固等温線の、以前に決定された位置を新たな内部熱境界条件として使用して、新たな熱場を計算するステップ、
g.新たに計算された熱場を使用して、各測定点における温度Test_nを推定するステップ、
h.各推定温度Test_nとそれぞれの測定温度Tmeas_nとの間の収束基準CCを計算するステップであって、
- この収束基準CCが事前定義された目標Δを下回る場合は、溶銑凝固等温線の位置に基づいて耐火ライニングの損耗表面を決定し、
- この収束基準CCが事前定義された目標Δを上回る場合は、収束基準CCが事前定義された目標Δを下回るまでステップeからhを反復する、ステップ
を含む。
本発明の方法は、別個に考えられた、またはすべての可能な技術的組み合わせによる、以下の任意選択による特徴も含み得る:
- 前記収束基準CCは最小二乗法である、
- モデル化するステップにおいて、溶鉱炉の炉床のみがモデル化される、
- 炉床の垂直スライスのみがモデル化され、前記垂直スライスは、幅Wを有するパッドと、高さHを有する壁と、パッドと壁の連結部をなすコーナーとを含む、
- 方法は、炉床外周を巡る少なくとも6つの垂直スライスについて行われる、
- 各スライスについて、壁内の異なる高さにおいて少なくとも4つの測定点が規定され、パッド内に幅に沿って少なくとも3つの測定点が規定され、コーナー内に少なくとも2つの測定点が規定される、
- 壁の同じ高さまたはパッドの同じ幅に少なくとも2つずつ熱センサが埋め込まれ、しかし2つのそれぞれは耐火ライニング内の異なる深さに埋め込まれ、熱センサの各グループが測定点を形成する、
- 異なる深さにある熱センサによって測定された温度を使用して測定点における耐火ライニング熱的特性が計算される、
- 臨界温度Tcritが1150℃である、
- 事前定義された数の反復後、収束基準CCが依然として目標Δを上回る場合、熱センサによって測定された温度と測定点において推定された温度との差が二分法を使用してさらに最小化される精緻化ステップが行われる、
- 事前定義された反復回数は5回以下である、
- 溶鉱炉は冷却システムを含み、熱場計算ステップの外部境界条件は、そのような冷却システムの熱インパクトを考慮して規定される。
本発明は、プロセッサによって実行されると、先の実施形態のいずれかによる方法を実装するソフトウェア命令を含む、コンピュータプログラムにも関する。
本発明のその他の特徴および利点は、指針を目的として、いかなる点でも限定的ではない以下に示す説明を、添付図面を参照しながら読めば明確に明らかになるであろう。
溶鉱炉の炉床の耐火ライニングを示す図である。 本発明による方法の一実施形態の結果としてのモデル化の一例を示す図である。 本発明による方法の異なるステップを示す図である。 本発明による方法の一実施例で使用されるパラメータの一部を表す図である。
図中の要素は例示であり、一律の縮尺では描かれていない場合がある。
図1は、溶鉱炉の炉床1の耐火ライニングを示す。炉床1は溶鉱炉の底部である。炉床1は円形の壁2と、パッド3と、壁2とパッド3の連結部をなすコーナー4とを含む。表されていない外殻が外部保護層としてこの耐火ライニングの周囲を巡る。この炉床1は、熱センサを備える。これらの熱センサは、耐火ライニング内に埋め込まれている。好ましい一実施形態では、スライス5が、例えば図2に示すようないくつかのセンサを備える。
図2に示すように、溶鉱炉の炉床のスライス5は、高さHを有する壁2と、幅Wを有するパッド3と、壁とパッドの連結部をなすコーナー4とから構成される。いくつかのセンサ(7a、7b...)が、壁の高さHに沿った異なる場所に埋め込まれている。壁内のセンサは、好ましくは、少なくとも4つの異なる高さに配置される。好ましい実施形態では、センサは少なくとも2つずつ、耐火ライニング内の1つの所与の高さについて;しかし異なる深さに埋め込まれている。いくつかのセンサ(7a、7b...)はパッド内の幅Wにわたる異なる場所にも埋め込まれている。パッド内のセンサは、好ましくは少なくとも3つの異なる幅に配置される。好ましい実施形態では、センサは、少なくとも2つずつ、耐火ライニング内の1つの所与の幅について;しかし異なる深さに埋め込まれる。コーナー4も、少なくとも1つの熱センサ(7a、7b...)を含み得る。各熱センサまたは熱センサの各グループは、本発明による方法のための測定点P、P...を表す。センサの1つのグループが考えられるとき、通常はグループの重心である1つの測定点Pのみが規定される。好ましい一実施形態では、熱センサが2つずつ、しかし耐火ライニング内の異なる深さに埋め込まれていることは、後述するように、まず熱センサ場所の外面における伝熱係数を決定することを可能にするが、これは安全対策でもある。実際に、1つのセンサがもはや反応しなくなった場合でも、第2の1つが残っており、これは本発明による方法を稼働させ続けながら、アラートを与えることを可能にする。これらの熱センサは、好ましくは熱電対である。
図3に、本発明の一実施形態による方法の異なるステップを概略的に表す。第1のステップ101で、例えば有限要素(FE)法を使用して、既知の状態の溶鉱炉の少なくとも一部が少なくとも2次元でモデル化される。メッシュは、必ずしも一様ではない矩形セルからなり得る。既知の状態とは、例えば直接測定を通して、耐火物の厚さを実際に知ることができる状態を意味する。この既知の状態は、改修後または修繕キャンペーン後に溶鉱炉が構築されるときであってよい。好ましい一実施形態では、図1に示すように溶鉱炉の炉床のスライス5のみがモデル化される。次いで、炉床ライニングの損耗の状態の全体像を得るために、本発明による方法が、いくつかのスライス、好ましくは炉床の外周を巡って均一に分配された6個のスライスについて行われ得る。このモデル化は、耐火物再区画化を考慮する。
第2のステップ102で、熱境界条件が規定される。これは、(点線で表すような)内部熱境界21条件と(太線で表すような)外部熱境界22条件との規定(102A、102B)を含む。内部熱境界21は、それを超えると耐火物が損傷を受けると見なされる限界である。これは、臨界等温線とも呼ばれ、通常は、溶銑が凝固する温度に対応する。これは1150℃であり得る。外部熱境界22条件は、炉床の外側部分の熱的条件に対応する。これらは、伝熱係数と、通常は壁について溶鉱炉の外殻を冷却するために使用される冷媒の温度に対応する最低温度との間の組み合わせを考慮に入れる。実際に、溶鉱炉は耐火物の冷却を助ける冷却システムを備えることがあり、その場合、外部熱境界条件はこの冷却、および特に冷却液の温度を考慮に入れる必要がある。それらの熱境界条件は、第3のステップ103で溶鉱炉の検討部分内の熱場を計算するために、熱伝導率または伝熱係数などの耐火物の熱的特性と組み合わされる。この熱場は、温度場23と熱経路線Lとを含む。それらの熱経路線Lは、高温部から最低温部への熱の伝達時に熱が辿る経路を表す。各経路線Lは、始点のための測定点Pを有し、温度が内部境界(21)に達する点Iを終わりとして有する。耐火物の熱伝導率は、耐火物メーカによって提供される値であってよいが、専用実験室で計算することもできる。熱センサがライニング内の異なる深さに少なくともペアで埋め込まれる好ましい実施形態では、少なくとも2つの温度測定値がある。これらの2つの温度間の差を計算することと、センサの位置が分かっていることにより、前記熱センサが埋め込まれている耐火物エリアの伝熱係数を推定することができる。熱場を計算することは、当業者によって知られているものである。1つの計算方法が、例示のために以下に説明される。
例えば、以下で説明するように、図4を参照して、2次元面においてフーリエの法則と熱伝導方程式とが使用され得る。
Figure 0007137023000001
上式で、Φは、熱流束であり、λは検討中の媒体の熱伝導率であり、Tは温度である。
これは、円柱座標を使用して:
Figure 0007137023000002
を与える。
上式で、rはパッド3の半径Rに沿った方向に対応する方向Xの座標であり、zは壁2の高さHに沿った方向に対応する方向Zに沿った座標である。λ(T)は、座標rにおける耐火物の熱伝導率であり、前記座標における温度Tに依存する。λ(T)は、座標zにおける耐火物の熱伝導率であり、前記座標における温度Tに依存する。図4に示すように矩形格子に適用されると、エネルギー収支は:セルの4辺すべての上の熱流束の和がゼロに等しいものと解釈され得る。
局所熱流束が2つの隣接するセル間の温度差に比例するとわかっているため:
Φ=S(T-T
上式で、Cは所与のセルであり、iはセルCの隣接セルのうちの1つであり、ΦはセルCとその隣接セルiとの間の局所熱流束であり、SとRとはそれぞれ、2つの連続セルiとCとの間の面積と抵抗であり、Tは検討中のセルの温度である。
したがって、セルCの熱収支は:
(S+S+S+S).T-(S+S+S+S)=0
と書かれ得る。
上式で、E、S、W、NはセルCの4つの隣接セルである。
これらの式はすべて、i個の未知数を有するi個の式の線形系を構成し、iは格子すなわち熱場を計算するために解かれるべき系、グリッドのセル数である。
この計算された熱場を使用して、臨界等温線9の位置を決定することができる。前述のように、この臨界等温線は、それを超えると耐火物が損傷するとみなされる線を表す。この臨界等温線は、温度が、溶銑が凝固する臨界温度Tcritに等しい位置によって規定される。この臨界等温線を決定するには、まず、各測定点Pにおける実際の温度Tmes_nを測定する104必要がある。次に、各測定点Pについて、制御点Xがそれぞれの熱経路線Lに沿って移動され、測定点Pにおけるその初期温度は前記測定点Pにおける測定温度Tmes_nであり、次にその温度が熱経路線Lに沿って上昇し、臨界温度Tcritに達すると、その移動が停止され、臨界等温線点Iが位置決めされる。各測定点Pについてこのようにすることで、1組の臨界等温線点が位置決めされ、それらの点を結ぶことによって、臨界等温線9の位置を決定する105ことができる。
次に、この臨界等温線9の位置が、新たな熱場を計算する106ための内部熱境界21条件として使用される。この新たに計算された熱場に基づいて、測定点Pにおける温度Test_nが推定される107。
次に、推定温度Test_nが、各測定点Pにおける熱センサによってステップ104で実際に測定された温度Tmes_nと比較される。それらの温度の差が、収束基準CCを計算する108ことを可能にする。好ましい一実施形態では、収束基準CCは最小二乗平方根である。これは:
Figure 0007137023000003
のように表現され得る。
上式で、Nは測定点Pの数である。
臨界等温線のより正確な推定を得るためには、推定温度Test_nが実際の測定温度Tmes_nと可能な限り最も近いことが重要である。したがって、収束基準CCが事前定義された目標値Δを上回る場合、それを低減する必要がある。そのためには、各測定点Pから開始し、この点における温度が測定温度Tmeas_nであることを考慮し、制御点Xがそれぞれの熱経路線Lに沿って移動され、臨界等温線の温度Tcritに達するまでその温度が再計算され、新たな臨界等温線位置Iを規定する。各測定点Pについてこのようにすることで、臨界等温線9の新たな位置を決定することができる。次に、ステップ102Aでこの新たな臨界等温線が新たな内部境界条件として使用され、ステップ103で、好ましくは同じ外部境界条件と同じ耐火物熱的特性とを使用して、新たな熱場を計算することを可能にする。この新たな熱場の計算から、測定点Pにおける新たな温度Test_nが推定され、前記測定点Pにおいて温度プローブによって測定された実際の温度Tmes_nと比較される。このサイクルは、収束基準CCが事前定義された目標Δを上回る限り行われることができるか、または時間計算の目的のために事前定義された数が設定されている場合には所与の回数のみ行うことができる。この事前定義された数は5以下とされてよい。
本発明人らは、熱経路線に沿って制御点Xを移動させることによって、より良好な感度を得、推定温度と測定温度とのギャップをより迅速に低減することができることを見出した。これは、従来技術と比較して、より少ない反復回数を可能にし、したがって、低い収束基準に達するのがより迅速で、より正確な方法である。
さらなる実施形態では、推定温度と測定点Pにおける測定温度Tmes_nとの差をさらに最小化することによって、臨界等温線の位置をさらに精緻化することができる。臨界等温線9の新たな位置を規定する前に、先の反復ですべての制御点Xがその専用経路線Lに沿って移動させられている。この方法が、差をさらに最小化することができないときは、制御点ごとに操作することができる。例えば、推定温度Test_1が測定点Pにおける測定温度Tmes_1と比較され、差が所与の閾値を超える場合、制御点Xはそれらの熱経路線Lに沿って、またはスカフォールディング(scaffolding)に向かって移動され、臨界温度Tcritに達する新たな位置Iが決定される。次に、この新たな位置を内部境界条件として使用してこの領域における熱場が再計算され、臨界温度の新たな位置が決定され、新たな温度Tが推定される。差が所与の閾値を下回るまでこのサイクルが繰り返される。次に、同じ方法が各制御点Xについて適用され、新たな臨界等温線位置が正確に描かれ得る。好ましい一実施形態では、精緻化方法として二分法が使用される。
収束基準が事前定義された目標Δを下回る場合、または下回った後は、臨界等温線の位置が正確に推定され、次に、耐火ライニングの損耗線を推定する109ことができる。臨界等温線の前で、耐火材は損傷を受けていると見なされ、一方、この等温線の後ろでは安全であると見なされる。溶鉱炉の炉床の寿命期間を延ばすために、ガナイティング(guniting)などの修繕処置が計画され得る。
温度測定104を除くこれらのステップはすべて、一連のソフトウェア命令に変換可能であり、方法は前記のソフトウェア命令を含むコンピュータプログラムによって行われ得る。
図2は、本発明による方法を行うことによって得られ得る結果を示す。この実施形態では、溶鉱炉の炉床のスライス5のみがモデル化される。溶鉱炉の炉床の壁2に4対の熱電対が埋め込まれ、2対がコーナーに埋め込まれる。これらの熱電対の場所から臨界温度Tcritに達する場所(I、I...)まで熱経路線(L、L...)が走る。この場合、臨界温度は1150℃である。次に、1150℃の等温線9が(三角形付きの太線で)引かれ、それを超えると耐火物が損耗しており、保護的役割をもはや果たさなくなる限界を表す。この結果でわかるように、臨界等温線は初期内部境界を部分的に越えており、これはスカフォールディングがあることを意味する。スカフォールディングとは炉壁に積み重なった付着物またはスカブ(scab)である。これは、溶鉱炉の積層の断面積を減少させ、これは生産性に悪影響を及ぼす。
本発明による方法により、溶鉱炉の損耗状態を正確に決定することができる。

Claims (13)

  1. 溶鉱炉の耐火ライニングの損耗を監視するための方法であって、以下のステップ、
    a.初期の既知状態における溶鉱炉の少なくとも一部(5)を少なくとも2次元でモデル化するステップ(101)、
    b.モデル化された一部(5)の内部(21)熱境界条件と外部(22)熱境界条件とを規定するステップ(102A、102B)、
    c.耐火ライニング熱的特性と内部(21)熱境界条件と外部(22)熱境界条件とを考慮して、溶鉱炉の前記モデル化された一部(5)内の熱場を計算するステップ(103)であって、前記熱場は温度場(23)と熱経路線(L)とを含み、各経路線(L)の始点は測定点(P)であり、終わりは内部境界(21)である、ステップ(103)、
    d.各測定点(P)における温度Tmeas_nを測定するステップ(104)、
    e.熱場計算(103)に基づいて、
    e1 - 各測定点(P)における測定温度Tmeas_nを初期値として使用して、各熱経路線(L)に沿って制御点(X)を移動させ、前記制御点(X)が臨界温度Tcritに達する位置(I)を決定し、
    e2 - 臨界温度Tcritに達する、すべての以前に決定された位置(I)を結ぶ曲線である溶銑凝固等温線(9)の位置を決定するステップ(105)、
    f.溶銑凝固等温線(9)の、ステップeにおいて決定された前記位置を新たな内部熱境界(21)条件として使用して、新たな熱場を計算するステップ(106)、
    g.新たに計算された熱場を使用して、各測定点(P)における温度Test_nを推定するステップ(107)、
    h.各推定温度Test_nとそれぞれの測定温度Tmeas_nとの間の収束基準CCを計算するステップ(108)であって、
    - この収束基準CCが事前定義された目標Δを下回る場合は、溶銑凝固等温線(9)の位置に基づいて耐火ライニングの損耗表面を決定し(109)、
    - この収束基準CCが事前定義された目標Δを上回る場合は、収束基準CCが事前定義された目標Δを下回るまでステップeからhを反復する、ステップ(108)
    を含む、方法。
  2. 前記収束基準CCが最小二乗法である、請求項1に記載の方法。
  3. モデル化するステップ(101)において、溶鉱炉の炉床のみがモデル化される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 炉床の垂直スライスのみがモデル化され、前記垂直スライスが、幅Wを有するパッド(3)と、高さHを有する壁(2)と、パッドと壁の連結部をなすコーナー(4)とを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 方法が、炉床外周を巡る少なくとも6つの垂直スライスについて行われる、請求項4に記載の方法。
  6. 各スライスについて、壁内の異なる高さにおいて少なくとも4つの測定点Pが規定され、パッド内に幅に沿って少なくとも3つの測定点Pが規定され、コーナー内に少なくとも2つの測定点Pが規定される、請求項4または5に記載の方法。
  7. 壁(2)の同じ高さまたはパッド(3)の同じ幅に少なくとも2つずつ熱センサが埋め込まれ、しかし2つのそれぞれは耐火ライニング内の異なる深さに埋め込まれ、熱センサの各グループが測定点(P)を形成する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 異なる深さにある熱センサによって測定された温度を使用して測定点(P)における耐火ライニング熱的特性が計算される、請求項7に記載の方法。
  9. 臨界温度Tcritが1150℃である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 事前定義された数の反復後、収束基準CCが依然として目標Δを上回る場合、熱センサによって測定された温度と測定点において推定された温度との差が二分法を使用してさらに最小化される精緻化ステップが行われる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 事前定義された反復回数が5回以下である、請求項10に記載の方法。
  12. 溶鉱炉が冷却システムを含み、熱場計算ステップの外部境界(22)条件が、そのような冷却システムの熱インパクトを考慮して規定される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. プロセッサによって実行されると、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実装するソフトウェア命令を含む、コンピュータプログラム。
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