JP7135350B2 - 物体検出装置、移動体装置及び物体検出方法 - Google Patents
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Description
すなわち、物体検出装置100は、物体有無判定装置や距離測定装置(測距装置)や物体認識装置(物体の位置、形状、大きさ等を認識する装置)として機能する。
ビームスプリッタ27で反射された光は、ビームスプリッタ28で反射され、結像光学系を介して時間計測用PS42に入射する。
つまり、光源11からの光の光路をビームスプリッタ27で第1及び第2の光路に分岐することによる第1の光路に導光される光のパワー低下はほとんど問題にならない。
また、ビームスプリッタ27からの2つの分岐光のうち、物体情報検出用光路を通った一方の分岐光(以下では「物体情報検出用光」とも呼ぶ)がターゲット(測定対象の物体)で反射もしくは散乱されて時間計測用PS42へ入射するタイミングよりも、状態検出用光路を通った他方の分岐光(以下では「状態検出用光」とも呼ぶ)が時間計測用PS42へ入射するタイミングの方が早いので、時間計測用PS42に物体情報検出用光と状態検出用光のどちらが入射しているかを区別できる。
図3(A)の光学系では、光源から射出され照射光学系を介した光を分岐素子で第1の光と第2の光に分岐することで第2の光路を生成し、第1の光を反射ミラー及び偏向器を介して物体に導くことで第1の光路を生成している。
また、図3(A)の光学系では、第2の光路を通った第2の光を合成素子及び結像光学系を介して光検出器へ導くことで第3の光路を生成している。
なお、第1の光路を通った第1の光が物体で反射もしくは散乱された光は、偏向器、反射ミラーを介した後、合成素子、結像光学系を介して(第3の光路を通って)光検出器へ導かれる。
例えば図3(B)に示される変形例1のように光源からの光を回転する偏向器で第1のタイミングで偏向した光の光路を第1の光路とし、第2のタイミングで偏向した光の光路を第2の光路としても良い。
例えば図3(C)に示される変形例2のように分岐素子からの第1の光路上及び物体からの反射光もしくは散乱光の光路上に反射ミラー及び偏向器を配置しなくても良い。この場合、少なくとも水平方向の投射範囲を確保するために、少なくとも水平方向にアレイ状に配置された複数の発光部を含む光源を用いることが好ましい。
波形処理回路41の出力信号、すなわち信号増幅器48の出力信号は、デジタル信号出力回路44及び制御系46に送られる。
なお、波形処理回路41において信号増幅器48は必須ではない。
ここでは、デジタル信号出力回路44として、例えばコンパレータやオペアンプを含んで構成される二値化回路を用いている。
この二値化回路は、閾値電圧Vthを基準に波形処理回路41の出力信号を二値化し、該出力信号が閾値電圧Vthを超えている間、ハイレベル信号を検出信号として制御系46に出力する。
本明細書において、時間計測用PS42、波形処理回路41及びデジタル信号出力回路44を含む系を「光検出系」とも呼ぶ。
なお、デジタル信号出力回路44として、二値化回路に代えて、例えばA/Dコンバータを用いても良い。
なお、二値化回路56に代えて、例えばA/Dコンバータを設けても良い。
そして、回転ミラー26の回転周期と同じ周期で同期信号を生成し、該同期信号毎にLD駆動信号を生成することにより、有効走査領域を繰り返し光走査することができる。
LD駆動信号がLD駆動部12に入力されると、LD駆動部12からLDに駆動電流が供給され、LDからパルス光が射出される。なお、LDの安全性やLDの耐久性の観点からLDの発光のデューティが制限されるため、LDから出力されるパルス光はパルス幅が狭い方が望ましく、該パルス幅は、一般に10ns~数十ns程度に設定される。また、パルス間隔は一般に数十μ秒程度である。
物体認識部47は、例えばCPU(Central Processing Unit)やIC(Integrated Circuit)によって実現できる。
なお、制御系46及び物体認識部47の少なくとも一方を設けずに、該少なくとも一方の機能をECUに担わせても良い。
図8(A)に示されるように、発光部及び受光部に動作異常が発生していない場合には、発光部からのパルス光のピークが定格値に達し、波形処理回路の出力電圧のピークがコンパレータの閾値電圧を超え、コンパレータの出力電圧がハイレベルとなる。
図8(B)に示されるように、発光部に動作異常が発生している場合には、発光部からのパルス光のピークが定格値を下回り、波形処理回路の出力電圧のピークがコンパレータの閾値電圧を超えず、コンパレータの出力電圧がローレベルとなる。
図8(C)に示されるように、発光部に動作異常が発生しておらず、かつ受光部に動作異常が発生している場合には、発光部からのパルス光のピークが定格値に達するが、波形処理回路の出力電圧のピークがコンパレータの閾値電圧を超えず、コンパレータの出力電圧がローレベルとなる。
図9(A)に示されるように、発光部に動作異常が発生していない場合に該発光部から出力される正常な波形のパルス光のパルス幅が15nsとなり、受光部に動作異常が発生していない場合にA/Dコンバータの出力波形のパルス幅が10~20nsとなり、かつピークが所定値以下になるように設定されている。
図9(B)に示されるように発光部から出力されるパルス光(以下では「射出光」とも呼ぶ)の波形が異常な形(歪んだ形)となった場合にはA/Dコンバータの出力波形から発光部の異常を検出することができる。
図9(C)に示されるように発光部に動作異常が発生しておらず該発光部からの射出光の波形が正常であるが受光部の受光感度が小さすぎる場合には、A/Dコンバータの出力波形から受光部の異常を検出することができる。
A/Dコンバータを用いた場合には射出光の波形歪みも高精度に検出できるため、異常動作の検出精度を向上できる。
すなわち、本明細書において「受光感度」は広義に「光検出系の受光感度」を意味する。
図10(B-1)及び図10(B-2)には、それぞれ上記ケース1、2における光検出器への入射光と受光部1~4との関係が示されている。
図10では、4つの実線の矩形部分が光検出器の受光部1~4を示し、破線の矩形部分が検出領域を示している。
図10では、図面に向かって左側から右側にかけて受光部1、受光部2、受光部3、受光部4がこの順に並んでいる。図10において、受光部1~4は、例えばY軸方向(水平方向)に並んでいる。
ここでは、波形処理回路、デジタル信号出力回路としてのコンパレータが受光部毎に設けられているものとする。
ケース2では、図10(A-2)及び図10(B-2)から分かるように、検出領域及び入射光が1つの受光部(受光部2)のみに対応しているので、受光部2のみから信号(受光信号)が出力される(図11(B)参照)。
なお、実際には受光部の出力信号の波形はアナログ波形であるが、図11では便宜上デジタル波形の如く表している。
図12では、照射エリアが受光部1~4のすべてに対応しているので、受光部1~4から信号(受光信号)が出力される。
図13(A)のように発光部及び受光部1~4が正常動作している場合は、発光部の発光時に受光部1~4から正常な信号が出力される。
図13(B)のように受光部1のみが故障して受光感度が0になった場合は、発光部の発光時に受光部1から信号が出力されない一方、受光部2~4から正常な信号が出力される。
図13(C)のように発光部が故障して発光光量が0になった場合は、発光部が発光せずいずれの受光部にも光が入射しないため受光部1~4から信号が出力されない。
つまり、すべての受光部から正常な信号が得られない場合には発光部に異常があり、特定の受光部のみから信号が得られなかった場合や異常な信号が得られた場合には当該受光部に動作異常が発生していることがわかる。
このとき、図14(B)に示されるように、受光部の受光感度が正常値であっても発光部の発光光量が小さすぎる(0も含む)と、波形処理回路の出力電圧のピークが閾値電圧を超えず、コンパレータの出力電圧が0となり、発光部の発光光量が正常値よりも小さいことがわかる。
また、図14(C)に示されるように、発光部の発光光量が正常値であっても受光部の受光感度が低すぎる(0も含む)と、波形処理回路の出力電圧のピークが閾値電圧を僅かしか超えず、コンパレータの出力電圧のパルス幅が10nsより小さくなり、受光部の受光感度が正常値よりも小さいことがわかる。
また、図15(C)に示されるように、発光部の発光光量が正常値であっても受光部の受光感度が大きすぎると、受光部から電流電圧変換器までの(光量が電圧に変換されるまでの)ゲイン(光量電圧変換ゲイン)が大きく、コンパレータの出力電圧のパルス幅が大きくなりすぎ、受光部の受光感度が正常値よりも格段に大きいことがわかる。
図15(B)及び図15(C)に示されるようなパルス幅の大きい電流電圧変換器の出力電圧の波形は、受光部や電流電圧変換器の回路特性(例えばオペアンプの特性など)により生じる。
図16(A)に示されるように、発光部及び受光部が正常に動作するときには受光部1~4にそれぞれ対応する波形処理回路1~4からの出力は等しく、波形処理回路1~4にそれぞれ対応するコンパレータ1~4からの出力も等しい。
図16(B)には、発光部が正常に動作し、かつ受光部1~4の受光感度がばらついている例が示されている。受光部1~4には同一の発光部からの光が入射しているため受光部1~4に対応する波形処理回路1~4の出力電圧(出力信号)の差は受光部1~4の動作状態に起因するものであり、波形処理回路1~4の出力信号を比較することで受光部1~4の受光感度のばらつきを検出できる。
例えば各受光部にAPDを用いている場合、増倍率の温度依存性が大きい、つまり受光部の受光感度の温度依存性が大きいため、該受光部の受光感度の差分を検知することはシステム性能を担保する上で重要であり、その結果を基にAPD増倍率を制御することでシステム性能(測距精度など)を確保することができる。
図17では、発光部1~4からそれぞれ射出され光検出器へ入射する4つの入射光が入射光1、入射光2、入射光3、入射光4と表記されている。
入射光1は受光部1、2に跨って入射され、入射光2は受光部2、3に跨って入射され、入射光3は受光部3、4に跨って入射され、入射光4は受光部4に入射される。
ここでは、受光部1~4にそれぞれ対応する波形処理回路1~4が設けられているものとする。また、各発光部及び各受光部が正常に動作するときに、発光部1~4の射出光(射出光1~4とする)のピーク光量、すなわち発光部1~4の発光光量は互いに等しく、かつ受光部1~4の受光感度も互いに等しいとする。
そこで、発光部1~4を異なるタイミングで発光させたときに射出光1~4に対応する入射光1~4が光検出器に順次入射されると、受光部1、2が入射光1を同時に受光したときに波形処理回路1、2から同じ信号が出力され、受光部2、3が入射光2を同時に受光したときに波形処理回路2、3から同じ信号が出力され、受光部3、4が入射光3を同時に受光したときに波形処理回路3、4から同じ信号が出力される。
ここでは、受光部1~4にそれぞれ対応する波形処理回路1~4が設けられているものとする。
図19から分かるように発光光量1~4のばらつきがそのまま波形処理回路1~4の出力電圧のばらつきに反映されるため、発光光量1~4のばらつきを検出できる。
ここでは、受光部1~4にそれぞれ対応する波形処理回路1~4が設けられているものとする。
図20(A)には、発光部1~4の射出光1~4の波形が示されている。
例えば図20(D)の波形処理回路3の射出光2に対応する出力と射出光3に対応する出力の比から、発光部2、3の発光光量の比を得ることができる。
例えば図20(E)の波形処理回路4の射出光3に対応する出力と射出光4に対応する出力の比から、発光部3、4の発光光量の比を得ることができる。
結果として、発光部1~4の発光光量の比(図20の場合には1:0.8:0.6:1.2)を検出することができる。
なお、発光光量のばらつきが大きいことは発光部の劣化を意味し、発光光量のばらつきが所定値(例えば典型値であるピーク100Wに対して±20%)を超えた場合には発光部の異常とみなしてシステムを停止する、という対処をとることができる。
例えば図20(C)の波形処理回路2の射出光2に対応する出力と図20(D)の波形処理回路3の射出光2に対応する出力の比から、受光部2、3の受光感度の比を得ることができる。
例えば図20(D)の波形処理回路3の射出光3に対応する出力と図20(E)の波形処理回路4の射出光3に対応する出力の比から、受光部3、4の受光感度の比を得ることができる。
結果として、受光部の受光感度1~4の比(図20の場合には1.3:1.1:0.8:1.2)も検出することができる。
詳述すると、変形例3では、回転ミラーがX軸に略平行となったときに、光源からの光が反射ミラー1に入射し該反射ミラー1からの反射光が反射ミラー2で反射され、結像光学系を介して光検出器へ入射する。
このような構成とすることで回転ミラーによる有効走査領域全域を物体情報検出用光路(第1の光路)に充てることができ、検出範囲の広角化が可能となる。また、Z軸方向に配列された複数の発光部からの光で多層検出を行う場合に、走査線曲がりを起こさずに光検出器まで導光でき、光学系が簡単になる。
一方、物体検出装置において、光源からの発光光量は大きいほど遠方の物体(遠方物体)や反射率の低い物体(低反射物体)を検出できるため、遠方物体や低反射物体の検出を目的とする場合にはレーザ安全規格を満たす範囲で最大とするのが望ましく、レーザ光のピーク光量が数十Wに達する場合もある。このとき、第2の光路中にNDフィルタなどの光を減衰させる光学系である減衰光学系を設けて光検出器に到達する光の光量を減衰させることで、状態検出時に波形処理回路において電圧が飽和しにくくなり、発光部及び受光部の状態検出に好適である。
例えば図23においては、偏向器としての回転ミラーから反射ミラー1を介して反射ミラー2に至る光路上のどこかに減衰光学系を配置すれば良い。
図25には、図23に示される変形例3の物体検出装置に減衰光学系を追加した例である変形例5の物体検出装置が示されている。変形例5では、減衰光学系としてのNDフィルタが反射ミラー1から反射ミラー2までの光路上に配置されている。
Vcc=50V
R1=150Ω
C1=22uF
LDを発光させないときは、トランジスタTr1はオフになっており、その間に、電源VccからコンデンサC1に電荷がチャージされる。その後、LDを発光させるためにTr1をオンにすると(Tr1に信号を印加すると)、C1からLDを通ってグランドに落ちる電流の経路において抵抗成分が非常に小さいため、非常に大きな電流がLDに瞬間的に流れLDが発光する。C1にチャージされている電荷は有限であるため、電荷がなくなるとLDの発光は終了する。このような回路構成において、状態検出時にはC1の充電を完了させる前にトランジスタTr1をオンにしてLDを発光させることで物体情報検出時よりも小さな発光光量でLDを発光させることができる。図26の回路において、C1への充電の時定数はR1×C1=3.3msなので、C1の充電が完了する前とは凡そ3.3msよりも短い時間のことを意味する。
光検出器の受光光量をP、受光感度をSとすると波形処理回路の出力電圧Vは、V=S×Pと表される。ここでは、デジタル信号出力回路としてコンパレータを用いることとし、その閾値電圧が150mVに設定されているとする。
例えば光源系と光検出系が共に正常動作している場合にターゲットから戻ってくる光の光検出器での受光光量が20nW、光検出系の受光感度が10MV/Wであるとすると、波形処理回路の出力電圧は200mVであり、コンパレータにより検出できる(図28(A)参照)。
光源の発光光量が低下し、同様のターゲットから戻ってくる光の光検出器での受光光量が例えば10nWになった場合、受光感度を初期値に保ったままでは波形処理回路からの出力電圧は100mVになってしまいコンパレータによる検出が不可能になってしまう(図28(B))参照)。そこで、波形処理回路の出力電圧が一定値になるように受光感度を制御することで、物体情報の検出が可能となる(図28(C)参照)。
波形処理回路の出力電圧をモニタするためには、A/Dコンバータを用いても良いし、例えば後述するようにコンパレータの閾値電圧を可変として出力電圧のピークを見積もることもできる。
更に、通常は遠方物体や低反射物体からの反射光や散乱光を検出するために閾値電圧は可能な限り低いレベル(ノイズによる誤検出が起こらないレベル、例えば150mV)に設定されるため、閾値電圧を固定としておくと受光感度が正常値よりも大幅に低い場合にしか異常として検出できない。
これを、図29を用いて説明する。図29(A)には、物体情報検出時にターゲットから戻ってきた光の光量が小さいときの光源、波形処理回路及びコンパレータの動作例が示されている。図29(B)には光源と光検出系が共に正常なときの状態検出時の光源、波形処理回路及びコンパレータの動作例が示されている。図29(C)には光源の発光光量が低下したときの状態検出時の光源、波形処理回路及びコンパレータの動作例が示されている。
図29(C)のように、状態検出時に閾値電圧を物体情報検出時と同じレベルに設定すると光源の発光光量が低い場合や光検出系の受光感度が低い場合には検出精度が低下してしまう。
例えば図30に示されるようにコンパレータの閾値電圧を物体情報検出時と状態検出時とで異ならせても良い。
例えば、物体情報検出時に閾値電圧を低い値(閾値電圧1)にすることで、ターゲットから戻ってきた光の光量が低くても波形処理回路の出力電圧をコンパレータで検出可能であり(図30(A)参照)、遠方物体や低反射物体も検出可能である。
また、状態検出時に閾値電圧を高い値(閾値電圧2>閾値電圧1)にすることで光源が正常動作する場合には波形処理回路の出力電圧を飽和させずにコンパレータで検出可能であり(図30(B)参照)、光検出系の受光感度を検出可能である。
しかし、状態検出時に閾値電圧を一定(閾値電圧2)に保つと光源の発光光量が低下した場合、波形処理回路の出力電圧をコンパレータで検出不可能となってしまい(図30(C)参照)、光源の発光光量の低下を検出できない。
図31(A)において、閾値電圧1は、物体検出装置が屋外環境下においても十分な検出性能を維持できるかどうかの境界となる閾値電圧である。
図31(B)において、閾値電圧2は、屋外での検出性能は落ちるが屋内では十分な検出性能で使用可能である境界となる閾値電圧である。
図32(C)において、閾値電圧3は、屋内においても検出性能は落ちるが使用可能ではあることの境界となる閾値電圧である。
図31の例によれば、3回の状態検出時において波形処理回路の出力電圧を異なる閾値電圧で検出するため、発光光量の低下や受光感度の低下を精度良く検出できる。
図31で示した状態は物体検出装置として使用可能であるが屋内環境下においても性能が劣化している状態であることがわかる。
コンパレータの閾値電圧を可変にすることは、例えば閾値電圧をPWM信号の平滑化によって生成しておき、PWMのデューティを変化させることで実現できる。
測距処理1について図33を用いて説明する。
ここで、測距処理1に用いられる制御系46の実施例として実施例1の制御系46-1の構成が図34に示されている。
制御系46-1は、図34に示されるように、制御部46a、記憶部46b、演算部46c及び故障検出部46dを含んで構成されている。
制御系46-1において、記憶部46bは例えばメモリやハードディスクで実現することが可能であり、記憶部46b以外の構成要素は例えばCPU(Central Processing Unit)やIC(Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)により実現できる。
図33のフローチャートは、制御系46で実行される処理アルゴリズムに基づいている。測距処理1は、物体検出装置100に電力が供給されたときに開始される。
ここでは、ステップS3で測距モード1が実行された場合に故障検出モード1を実行し、ステップS3で測距モード2が実行された場合に故障検出モード2を実行し、ステップS3で測距モード3が実行された場合に故障検出モード3を実行する。
各故障検出モードは、故障検出部46dにより、有効走査領域外を走査中に行われる。
故障検出モード1、2及び3の詳細については後述する。
この場合、ステップS4において故障検出モードが実行される有効走査領域外を走査中の時間としては、例えば第n同期信号が入力されてから有効走査領域の第n回目の走査が開始されるまでの時間が挙げられる。
測距処理2について図35を用いて説明する。
ここで、測距処理2に用いられる制御系46の実施例として実施例2の制御系46-2の構成が図36に示されている。
制御系46-2は、図36に示されるように、制御部46a、記憶部46b、演算部46c及び発光光量調整部46eを含んで構成されている。
制御系46-2において、記憶部46bは例えばメモリやハードディスクで実現することが可能であり、記憶部46b以外の構成要素は例えばCPU(Central Processing Unit)やIC(Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)により実現できる。
図35のフローチャートは、制御系46で実行される処理アルゴリズムに基づいている。測距処理2は、物体検出装置100に電力が供給されたときに開始される。
ここでは、ステップS13で測距モード1が実行された場合に発光光量ばらつき補正モード1を実行し、ステップS13で測距モード2が実行された場合に発光光量ばらつき補正モード2を実行する。
各発光光量ばらつき補正モードは、発光光量調整部46eにより、有効走査領域外を走査中に行われる。
発光光量ばらつき補正モード1及び2の詳細については後述する。
この場合、ステップS14において発光光量ばらつき補正モードが実行される有効走査領域外を走査中の時間としては、例えば第n同期信号が入力されてから有効走査領域の第n回目の走査が開始されるまでの時間が挙げられる。
測距処理3について図37を用いて説明する。
ここで、測距処理3に用いられる制御系46の実施例として実施例3の制御系46-3の構成が図38に示されている。
制御系46-3は、図38に示されるように、制御部46a、記憶部46b、演算部46c及び受光感度調整部46fを含んで構成されている。
制御系46-3において、記憶部46bは例えばメモリやハードディスクで実現することが可能であり、記憶部46b以外の構成要素は例えばCPU(Central Processing Unit)やIC(Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)により実現できる。
図37のフローチャートは、制御系46で実行される処理アルゴリズムに基づいている。測距処理3は、物体検出装置100に電力が供給されたときに開始される。
ここでは、ステップS23で測距モード1が実行された場合に受光感度ばらつき補正モード1を実行し、ステップS23で測距モード3が実行された場合に受光感度ばらつき補正モード2を実行する。
各受光感度ばらつき補正モードは、受光感度調整部46fにより、有効走査領域外を走査中に行われる。
受光感度ばらつき補正モード1及び2の詳細については後述する。
この場合、ステップS24において受光感度ばらつき補正モードが実行される有効走査領域外を走査中の時間としては、例えば第n同期信号が入力されてから有効走査領域の第n回目の走査が開始されるまでの時間が挙げられる。
測距処理4について図39を用いて説明する。
測距処理4に用いられる制御系46の実施例として実施例4の制御系46-4の構成が図40に示されている。
制御系46-4は、図40に示されるように、制御部46a、記憶部46b、演算部46c、発光光量調整部46e及び受光感度調整部46fを含んで構成されている。
制御系46-4において、記憶部46bは例えばメモリやハードディスクで実現することが可能であり、記憶部46b以外の構成要素は例えばCPU(Central Processing Unit)やIC(Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)により実現できる。
図39のフローチャートは、制御系46で実行される処理アルゴリズムに基づいている。測距処理4は、物体検出装置100に電力が供給されたときに開始される。
この場合、ステップS34において発光光量ばらつき補正モードが実行される有効走査領域外を走査中の時間としては、例えば第n同期信号が入力されてから有効走査領域の第n回目の走査が開始されるまでの時間が挙げられる。
この場合、ステップS35において受光感度ばらつき補正モードが実行される有効走査領域外を走査中の時間としては、例えば第n同期信号が入力されてから有効走査領域の第n回目の走査が開始されるまでの時間が挙げられる。
測距モード1について図41を用いて説明する。
測距モード1は、光源11が鉛直方向に配列された複数の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が鉛直方向に配列された複数の受光部を有する場合に実行される測距モードであって、時間計測用PS42の検出領域を複数の領域に2次元分割し該領域(以下では「分割領域」とも呼ぶ)毎に物体情報を検出するモードである。
ここでは、物体情報検出時に複数の発光部と複数の受光部が1対1で対応するように(図21参照)、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。
また、複数の発光部に対して共通のLD駆動部12が設けられ、又は発光部毎にLD駆動部12が設けられているものとする。
また、波形処理回路及びデジタル信号出力回路(コンパレータ又はA/Dコンバータ)が受光部毎に設けられているものとする。
測距モード2について図42を用いて説明する。
測距モード2は、光源11が鉛直方向に配列された複数の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が単一の受光部を有する場合に実行される測距モードであって、時間計測用PS42の検出領域を複数の領域に2次元分割し該領域(以下では「分割領域」とも呼ぶ)毎に物体情報を検出するモードである。
ここでは、物体情報検出時に各発光部と受光部が対応するように、すなわち各発光部からの光が受光部に入射するように、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。
また、発光部毎にLD駆動部12が設けられているものとする。
測距モード3について図43を用いて説明する。
測距モード3は、光源11が単一の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が鉛直方向に配列された複数の受光部を有する場合に実行される測距モードであって、時間計測用PS42の検出領域を複数の領域に2次元分割し該領域(以下では「分割領域」とも呼ぶ)毎に物体情報を検出するモードである。
ここでは、物体情報検出時に発光部と複数の受光部が対応するように、すなわち発光部からの光が各受光部に入射するように、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。また、波形処理回路及びデジタル信号出力回路が受光部毎に設けられているものとする。
故障検出モード1について図44を用いて説明する。
故障検出モード1は、光源11が鉛直方向に配列された複数の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が鉛直方向に配列された複数の受光部を有する場合に実行される、発光部や受光部の故障の有無を検出するモードである。
ここでは、状態検出時に各発光部と複数の受光部が対応するように、すなわち各発光部からの光が複数の受光部に入射するように(図17、図22参照)、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。また、波形処理回路及びデジタル信号出力回路が受光部毎に設けられているものとする。
また、複数の発光部に対して共通のLD駆動部12が設けられ、又は発光部毎にLD駆動部12が設けられているものとする。
故障検出モード2について図45を用いて説明する。
故障検出モード2は、光源11が鉛直方向に配列された複数の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が単一の受光部を有する場合に実行される、発光部や受光部の故障の有無を検出するモードである。
ここでは、状態検出時に各発光部と受光部が対応するように、すなわち各発光部からの光が受光部に入射するように、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。
また、発光部毎にLD駆動部12が設けられているものとする。
故障検出モード3について図46を用いて説明する。
故障検出モード3は、光源11が単一の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が鉛直方向に配列された複数の受光部を有する場合に実行される、発光部や受光部の故障の有無を検出するモードである。
ここでは、状態検出時に発光部と各受光部が対応するように、すなわち発光部からの光が各受光部に入射するように、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。
また、波形処理回路及びデジタル信号出力回路が受光部毎に設けられているものとする。
発光光量ばらつき補正モード1について図47を用いて説明する。
発光光量ばらつき補正モード1は、光源11が鉛直方向に配列された複数の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が鉛直方向に配列された複数の受光部を有する場合に実行される、複数の発光部の発光光量のばらつきを補正するモードである。
ここでは、状態検出時に複数の発光部が同一の受光部に対応するように、すなわち複数の発光部からの光が同一の受光部に入射するように(図17、図22参照)、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。
また、LD駆動部12が発光部毎に設けられているものとする。
また、波形処理回路及びデジタル信号出力回路が受光部毎に設けられているものとする。
具体的には、同一組の複数の発光部の発光光量が略同一の値(例えば定格値)となるように当該複数の発光部それぞれに供給される駆動電流の値を設定し、その設定値を記憶部46bに記憶させる。そして、次に実行される測距モード1で、当該設定値の駆動電流を発光部に供給することが好ましい。
発光光量ばらつき補正モード2について図48を用いて説明する。
発光光量ばらつき補正モード2は、光源11が鉛直方向に配列された複数の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が単一の受光部を有する場合に実行される、複数の発光部の発光光量のばらつきを補正するモードである。
ここでは、状態検出時に各発光部が受光部に対応するように、すなわち各発光部からの光が受光部に入射するように、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。また、LD駆動部12が発光部毎に設けられているものとする。
具体的には、複数の発光部の発光光量が略同一の値(例えば定格値)となるように当該複数の発光部それぞれに供給される駆動電流の値を設定し、その設定値を記憶部46bに記憶させる。
そして、次に実行される測距モード2で、当該設定値の駆動電流を発光部に供給することが好ましい。
受光感度ばらつき補正モード1について図49を用いて説明する。
受光感度ばらつき補正モード1は、光源11が鉛直方向に配列された複数の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が鉛直方向に配列された複数の受光部を有する場合に実行される、複数の光検出系の受光感度のばらつきを補正するモードである。
ここでは、状態検出時に複数の受光部が同一の発光部に対応するように、すなわち同一の発光部からの光が複数の受光部に入射するように(図17、図22参照)、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。
また、波形処理回路及びデジタル信号出力回路が受光部毎に設けられているものとする。
また、複数の発光部に対して共通のLD駆動部12が設けられ、又は発光部毎にLD駆動部12が設けられているものとする。
また、各光検出系が例えば図27(A)又は図27(B)に示されるような受光感度可変な構成を有しているものとする。
具体的には、当該発光部に対応する複数の光検出系の受光感度が略同一となるように、すなわち当該複数の光検出系の波形処理回路の出力信号のピークが略同一となるように複数の光検出系それぞれのVGAのゲインやAPDに印加されるバイアスの大きさを設定し、その設定値を記憶部46bに記憶させる。
そして、次に実行される測距モード1で、VGAのゲインやAPDに印加されるバイアスを当該設定値に設定することが好ましい。
受光感度ばらつき補正モード2について図50を用いて説明する。
受光感度ばらつき補正モード2は、光源11が単一の発光部を有し、かつ時間計測用PS42が鉛直方向に配列された複数の受光部を有する場合に実行される、複数の光検出系の受光感度のばらつきを補正するモードである。
ここでは、状態検出時に発光部が複数の受光部に対応するように、すなわち発光部からの光が複数の受光部に入射するように、投光光学系20、受光光学系30がレイアウトされているものとする。
また、波形処理回路及びデジタル信号出力回路が受光部毎に設けられているものとする。
また、各光検出系が例えば図27(A)又は図27(B)に示されるような受光感度可変な構成を有しているものとする。
具体的には、当該発光部に対応する複数の光検出系の受光感度が略同一となるように、すなわち当該複数の光検出系の波形処理回路の出力信号のピークが略同一となるように複数の光検出系それぞれのVGAのゲインやAPDに印加されるバイアスの大きさを設定し、その設定値を記憶部46bに記憶させる。
そして、次に実行される測距モード3で、VGAのゲインやAPDに印加されるバイアスを当該設定値に設定することが好ましい。
ここで「複数の光検出系」は、少なくとも受光部が互いに異なる系であり、受光部の後段の回路構成のすべてが別々であっても良いし、受光部の後段の回路構成の少なくとも一部が共通であっても良い。
ここで、「光源系の状態」には、光源11の状態及びLD駆動部12の状態(LD駆動部12を構成する回路素子や配線の劣化、破損等の有無)が含まれる。LD駆動部12の状態は、例えばLDに流れる電流を計測する電流計や、LDの両端の電圧を計測する電圧計を設けることで検出可能である。
また、「光検出系の状態」には、複数の受光部を含む光検出器の状態及び該光検出器の後段の信号処理系の状態が含まれる。
なお、当該少なくとも2つの光検出系のすべてに異常がある可能性は低いので、実用上、ほとんど問題にならない。
ここで「複数の光源系」は、少なくとも発光部が互いに異なる系であり、発光部の前段の回路構成のすべてが別々であっても良いし、発光部の前段の回路構成の少なくとも一部が共通であっても良い。
ここで、「光検出系の出力」は、受光部の出力や、該受光部の後段の回路の出力を意味する。
なお、当該少なくとも2つの発光部を含む少なくとも2つの光源系のすべてに異常がある可能性は低いので、実用上、ほとんど問題にならない。
そこで、発光部の発光光量を上記状態の検出時の方が上記情報の検出時よりも小さくなるように調整しても良いし、光検出系の受光感度を上記状態の検出時の方が上記情報の検出時よりも低くなるように調整しても良い。
この場合、光検出系で電圧が飽和するのを抑制することができる。光検出系において電圧が非飽和領域にある場合の方が飽和領域にある場合に比べて光源系及び光検出系の状態を正確に検出できる。
この場合、光検出系の受光感度を略一定にできるので測距性能を略一定に保つことができる。さらに、発光部の発光光量が揺らいでいる場合でも、システム性能を一定に保つ効果がある。
そこで、閾値電圧を可変として閾値電圧を変えながら複数回の測定を行うことで、受光感度の値をある程度正確に知ることができる。
具体的には、物体検出装置100が、受光部の後段の波形処理回路からの信号を閾値電圧を基準に二値化する二値化回路(例えばコンパレータ)と、閾値電圧を調整可能な制御系46と、を含み、制御系46は、閾値電圧を上記状態の検出時の方が上記情報の検出時よりも高くなるように設定することが好ましい。
このような発光部アレイとしては、例えば複数のLD11が1次元又は2次元に配列されたLD11アレイ、VCSELが1次元又は2次元に配列されたVCSELアレイなどが挙げられる。複数のLD11が1次元配列されたLD11アレイとしては、複数のLD11が積層されたスタック型のLD11アレイや複数のLD11が横に並べられたLD11アレイが挙げられる。なお、光源アレイにおける各発光部としてVCSELを用いれば、LDを用いる場合よりも高密度配置する(アレイ内の発光点の数をより多くする)ことができる。
また、光検出系は、光検出器として複数の受光部(例えばPD、APD、VCSEL等)が1次元又は2次元に配列された受光部アレイを用いても良い。この場合、検出領域を分割して検出することができ、かつ光源系及び光検出系の状態を検出することができる。
走行中の車両の前方の物体の有無や、その物体までの距離を検出する車載装置として、レーザレーダ(ライダとも呼ばれる)がある。レーザレーダ用の光学系としては様々なものが知られているが、特開2011-128112号公報、特開2009-063339号公報、特開2012-107984号公報、特開2009-069003号公報に開示されているように、光源から射出されたレーザ光を回転ミラーで走査し、ターゲット(測定対象の物体)で反射もしくは散乱された光を該回転ミラーを介して光検出器で検出することで、所望の範囲の物体の有無やその物体までの距離を検出できる。このように、光源からのビームと、光検出器の検出領域の両方を走査する(つまり、ターゲットから光検出器への光も回転ミラーで走査される)走査型のレーザレーダは、検出が必要な部分のみにレーザ光を集中できるので、検出精度や検出距離の点で有利であり、また、光検出器の検出領域も最小限にすることができるため、光検出器のコスト的にも有利である。
その具体例である比較例2のレーザレーダの構成が図51に示されている。比較例2では、図51に示されるように、光源からの射出光のうち、漏れ光が到達する位置に光源系の状態の検出用の光検出器を設けており、光源が駆動(点灯)されたタイミングで該光検出器からの出力を確認することで光源系が正常に動作しているか否かを判定できる。
Claims (20)
- 発光部を有する光源系からの光の少なくとも一部を投射範囲に投射し、前記投射範囲に存在する物体で反射もしくは散乱された光をそれぞれが受光部を有する複数の光検出系で受光して前記物体に関する情報を検出する物体検出装置であって、
前記発光部からの光の光路上に配置され、該光の少なくとも一部を前記投射範囲へ導く光路と、該光の少なくとも他の一部を前記投射範囲へ導かずに前記複数の受光部のうち少なくとも2つの受光部へ導く光路とを生成する光学系を備え、
前記少なくとも2つの受光部は、受光光量に応じた信号を出力し、
前記少なくとも2つの受光部から出力された少なくとも2つの信号又は該少なくとも2つの信号に基づく少なくとも2つの信号を比較し、その比較結果に基づいて前記光源系及び前記少なくとも2つの受光部を有する前記複数の光検出系の状態を検出し、
前記発光部の発光光量を前記状態の検出時の方が前記情報の検出時よりも小さくなるように調整することと、前記光検出系の受光感度を前記状態の検出時の方が前記情報の検出時よりも低くなるように調整することの、少なくとも一方を行うことを特徴とする物体検出装置。 - 前記状態には、前記複数の光検出系の受光感度のばらつきが含まれることを特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。
- それぞれが発光部を有する複数の光源系それぞれからの光の少なくとも一部を投射範囲に投射し、前記投射範囲に存在する物体で反射もしくは散乱された光を、受光部を有する光検出系で受光して前記物体に関する情報を検出する物体検出装置であって、
前記複数の発光部それぞれからの光の光路上に配置され、該光の少なくとも一部を前記投射範囲へ導く一の光路と、該光の少なくとも他の一部を前記投射範囲へ導かずに前記光検出系へ導く他の光路とを生成する光学系を備え、
前記他の光路は、前記複数の発光部のうち少なくとも2つの発光部それぞれからの光の少なくとも前記他の一部を前記受光部へ導くように生成され、
前記受光部は、前記少なくとも2つの発光部それぞれからの光の前記他の一部を受光した受光光量に応じて少なくとも2つの信号を出力し、
前記受光部から出力された少なくとも2つの信号又は該少なくとも2つの信号に基づく少なくとも2つの信号を比較し、その比較結果に基づいて前記少なくとも2つの発光部を有する前記複数の光源系及び前記光検出系の状態を検出し、
前記発光部の発光光量を前記状態の検出時の方が前記情報の検出時よりも小さくなるように調整することと、前記光検出系の受光感度を前記状態の検出時の方が前記情報の検出時よりも低くなるように調整することの、少なくとも一方を行うことを特徴とする物体検出装置。 - 前記状態には、前記少なくとも2つの発光部の発光光量のばらつきが含まれることを特徴とする請求項3に記載の物体検出装置。
- 前記状態の検出時に前記光検出系から出力された信号をモニタし、該信号の信号値が所定値に近づくように前記光検出系の受光感度を調整することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の物体検出装置。
- 前記光検出系は、閾値電圧を基準に前記受光部からの信号を二値化する二値化回路を有し、
前記閾値電圧は、前記状態の検出時の方が前記情報の検出時よりも高くなるように設定されることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の物体検出装置。 - 前記光学系は、前記光源系からの光を分岐する分岐手段を含み、該分岐手段からの一の分岐光を前記投射範囲へ向けて投射し、他の分岐光を前記光検出系へ導くことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の物体検出装置。
- 前記分岐手段は、前記光源系からの光の一部を前記一の分岐光として透過させ、他の一部を前記他の分岐光として反射させることを特徴とする請求項7に記載の物体検出装置。
- 前記光学系は、前記分岐手段からの前記他の分岐光を前記光検出系へ導く導光手段を含むことを特徴とする請求項7または8に記載の物体検出装置。
- 前記導光手段は、前記一の分岐光が前記物体で反射もしくは散乱された光を前記光検出系へ導くことを特徴とする請求項9に記載の物体検出装置。
- 前記導光手段は、前記分岐手段からの前記他の分岐光を前記光検出系へ向けて反射し、
前記一の分岐光が前記物体で反射もしくは散乱された光を前記光検出系へ向けて透過させることを特徴とする請求項10に記載の物体検出装置。 - 前記光学系は、前記分岐手段と前記導光手段との間の前記他の分岐光の光路上に配置され、該他の分岐光の光量を減衰させる光量減衰手段を含むことを特徴とする請求項9~11のいずれか一項に記載の物体検出装置。
- 前記光学系は、前記分岐手段からの前記一の分岐光の光路上及び前記一の分岐光が前記物体で反射もしくは散乱された光の光路上に配置された偏向器を含むことを特徴とする請求項7~12のいずれか一項に記載の物体検出装置。
- 前記光学系は、前記光源系からの光を偏向する偏向器を含み、該偏向器で一の方向に偏向された光を前記投射範囲へ向けて投射し、他の方向に偏向された光を前記光検出系へ導くことを特徴とする請求項1~13のいずれか一項に記載の物体検出装置。
- 前記光学系は、前記偏向器と前記光検出系との間の前記他の方向に偏向された光の光路上に配置された光量減衰手段を含むことを特徴とする請求項14に記載の物体検出装置。
- 請求項1~15のいずれか一項に記載の物体検出装置と、
前記物体検出装置が搭載される移動体と、を備える移動体装置。 - 発光部を有する光源系からの光の少なくとも一部を投射範囲に投射し、前記投射範囲に存在する物体で反射もしくは散乱された光をそれぞれが受光部を有する複数の光検出系で受光して前記物体に関する情報を検出する物体検出方法であって、
前記発光部からの光の少なくとも一部を前記投射範囲へ導く光路を生成する工程と、
前記発光部からの光の少なくとも他の一部を前記投射範囲へ導かずに前記複数の受光部のうち少なくとも2つの受光部へ導く光路を生成する工程と、
前記少なくとも2つの受光部が受光光量に応じた信号を出力する工程と、
前記少なくとも2つの受光部から出力された少なくとも2つの信号又は該少なくとも2つの信号に基づく少なくとも2つの信号を比較し、その比較結果に基づいて前記光源系及び前記少なくとも2つの受光部を有する複数の光検出系の状態を検出する工程と、
前記発光部の発光光量を前記状態の検出時の方が前記情報の検出時よりも小さくなるように調整することと、前記光検出系の受光感度を前記状態の検出時の方が前記情報の検出時よりも低くなるように調整することの、少なくとも一方を行う工程と、
を含む物体検出方法。 - それぞれが発光部を有する複数の光源系それぞれからの光の少なくとも一部を投射範囲に投射し、前記投射範囲に存在する物体で反射もしくは散乱された光を受光部を有する光検出系で受光して前記物体に関する情報を検出する物体検出方法であって、
前記複数の発光部それぞれからの光の少なくとも一部を前記投射範囲へ導く一の光路を生成する工程と、
前記複数の発光部それぞれからの光の少なくとも他の一部を前記投射範囲へ導かずに前記光検出系へ導く他の光路を生成する工程と、を含み、
前記他の光路は、前記複数の発光部のうち少なくとも2つの発光部それぞれからの光の少なくとも前記他の一部を前記受光部へ導くように生成されるものであり、
前記受光部が、前記少なくとも2つの発光部それぞれからの光の前記他の一部を受光した受光光量に応じて少なくとも2つの信号を出力する工程と、
前記受光部から出力された少なくとも2つの信号又は該少なくとも2つの信号に基づく少なくとも2つの信号を比較し、その比較結果に基づいて前記少なくとも2つの発光部を有する前記複数の光源系及び前記光検出系の状態を検出する工程と、
前記発光部の発光光量を前記状態の検出時の方が前記情報の検出時よりも小さくなるように調整することと、前記光検出系の受光感度を前記状態の検出時の方が前記情報の検出時よりも低くなるように調整することの、少なくとも一方を行う工程と、を含むことを特徴とする物体検出方法。 - 発光部を有する光源系からの光の一部を投射範囲に投射し、前記投射範囲に存在する物体で反射もしくは散乱された光を、第1の受光部と第2の受光部とを有する光検出系で受光して前記物体に関する情報を検出する物体検出装置であって、
前記発光部からの光路上に配置され、前記発光部からの光の一部を前記投射範囲へ導く第1の光路と、前記発光部からの光の他の一部を前記投射範囲へ導かず前記第1の受光部と前記第2の受光部とへ導く第2の光路と、を生成する光学系を備え、
前記第1の受光部は受光光量に応じて第1の信号を出力し、
前記第2の受光部は受光光量に応じて第2の信号を出力し、
前記第1の信号と前記第2の信号とを比較した結果、又は、前記第1の信号に基づく信号と前記第2の信号に基づく信号とを比較した結果に基づいて、前記光源系と前記光検出系の状態を検出し、
前記状態を検出する時における前記発光部の発光光量が前記情報を検出する時における前記発光部の発光光量よりも小さくなるように調整することと、前記状態を検出する時における前記第1の受光部および前記第2の受光部の感度が前記情報を検出する時における前記第1の受光部および前記第2の受光部の感度より低くなるように調整することの、少なくとも一方を行うことを特徴とする物体検出装置。 - 第1の発光部と第2の発光部とを有する光源系からの光の一部を投射範囲に投射し、前記投射範囲に存在する物体で反射もしくは散乱された光を、受光部を有する光検出系で受光して前記物体に関する情報を検出する物体検出装置であって、
前記第1の発光部および前記第2の発光部からの光路上に配置され、前記第1の発光部および前記第2の発光部からの光の一部を前記投射範囲へ導く第1の光路と、前記第1の発光部および前記第2の発光部からの光の他の一部を前記投射範囲へ導かず前記受光部へ導く第2の光路と、を生成する光学系を備え、
前記受光部は、前記第1の発光部からの受光光量に応じて第1の信号を出力し、前記第2の発光部からの受光光量に応じて第2の信号を出力し、
前記第1の信号と前記第2の信号とを比較した結果、又は、前記第1の信号に基づく信号と前記第2の信号に基づく信号とを比較した結果に基づいて、前記光源系と前記光検出系の状態を検出し、
前記状態を検出する時における前記第1の発光部および第2の発光部の発光光量が前記情報を検出する時における前記第1の発光部および第2の発光部の発光光量よりも小さくなるように調整することと、前記状態を検出する時における前記受光部の感度が前記情報を検出する時における前記受光部の感度より低くなるように調整することの、少なくとも一方を行うことを特徴とする物体検出装置。
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