JP7135322B2 - 移動体の監視対象追従制御装置、監視対象追従制御プログラム - Google Patents

移動体の監視対象追従制御装置、監視対象追従制御プログラム Download PDF

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本発明は、監視対象の移動に対して移動体を追従させる移動体の監視対象追従制御装置、監視対象追従制御プログラムに関する。
特許文献1には、監視対象に対して対処を行うのに適した位置まで飛行装置を移動制御する監視システムが記載されている。
より詳しくは、監視システムは、上空から地上を監視する飛行装置と、センタ装置を少なくとも備える。センタ装置は、制御種別ごとに監視対象に対する俯仰角を記憶する記憶部と、制御種別を含む制御信号の入力があると、記憶部を参照して制御種別に対応する俯仰角に相当する目標位置を算出する目標算出部と、目標位置に飛行装置を移動させる飛行装置制御部と、を備えている。
しかし、この特許文献1では、複数の移動体を想定したロジックになっていない。また、移動体に対してきめ細かい軌道計画を施さなければならない。
さらに、特許文献1では、センタ装置による集中処理となっているため計算負荷が高く、規模が大きくなると現実的時間内に解を求めることができない。
ここで、複数の移動体集中管理せずに制御する技術として、ボロノイ領域を定義する分散管理技術がある。
例えば、カメラを備えた複数の移動体を、予め定めた領域内に設定されたリスクポテンシャル(監視対象領域)に移動させ、当該リスクポテンシャルを監視する場合、予め定めた領域をボロノイ領域に分割し、分割した各領域をそれぞれの移動体の担当領域として設定することで、移動体同士の衝突回避が可能となる。
ボロノイ領域を定義した技術は、複数の移動体を想定した最適なロジックを提供することができる。また、各移動体に対してきめ細かい軌道計画を施す必要がなく、各移動体が近傍とコミュニケーションをとりながら、自律分散的に意思決定することができる。
さらに、集中処理ではなく、分散処理であるため、計算負荷が小さく、規模の大きさに依存せず、現実的時間内で解を求めることができる。
なお、移動体は、移動体間の垂直二等分線で囲まれたボロノイ領域内において、リスクポテンシャルの重心位置に移動することを繰り返し行うことになる。また、ボロノイ領域の定義は、時々刻々と変化し得るものである。
さらに、本明細書において、リスクポテンシャルに対して、移動体が監視し得る監視領域の比率を「被覆率」という。被覆率は、そのままの比率(「監視領域の面積/リスクポテンシャルの面積」)でもよいし、百分率で表現してもよい(「監視領域の面積/リスクポテンシャルの面積」×100%)。ここで、センサの捕捉領域を監視領域とする。
また、参考として、非特許文献1には、移動センサ(移動体)が近傍の移動センサとの垂直二等分線で定義されるボロノイ図による領域分割を行い、自身の領域の重心へ自律分散的に移動することを繰り返す、基本的な動作が開示されている。
なお、非特許文献1の具体的な動作の概略は、本実施の形態と比較する参考例として後述する(図12参照)。
特開2016-118996号公報
J.Cortes,S.Martinez,T.Karatas,and F.Bullo, Coverage Control for Mobile Sensing Networks,IEEE Transactions on Robotics and Automation,20(2),pp.242-255,(2004)
しかしながら、従来のボロノイ領域を定義した自律分散制御では、それぞれの担当する領域でリスクポテンシャルを監視する移動体の移動速度が、当該リスクポテンシャルの移動速度よりも速ければよいが、逆の関係、すなわち、リスクポテンシャルの移動速度が、移動体の移動速度よりも速い場合、移動体の追従が困難となる場合がある。
また、リスクポテンシャルがボロノイ領域から退出したり、リスクポテンシャルがボロノイ領域に新たに進入したりすると、その時点から移動体がリスクポテンシャルに追従するため、追従が遅延する場合があった。
本発明は上記事実を考慮し、監視対象の追従制御において、追従困難や追従の遅延を軽減し、移動体による監視対象の監視を継続させることができる移動体の監視対象追従制御装置、監視対象追従制御プログラムを得ることが目的である。
本発明の移動体の監視対象追従制御装置は、相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視対象に関する情報を検出するセンサ部及び移動機構部をそれぞれ搭載した複数の移動体に用いられ、前記複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させる基本機能を備えた移動体の監視対象追従制御装置であって、前記基本機能の制御に基づき、現在から所定周期毎に所定ステップ先まで前記移動体を移動させるときの各ステップの目標位置を含む移動制御情報を計算する計算手段と、前記計算手段での計算結果である、前記移動体の移動制御情報と、監視領域に設定された前記監視対象が退出及び進入し得る出入口の位置情報と、を含むパラメータに基づき、前記移動体の状態空間モデルを用いた時系列解析により、現在から所定周期毎に所定ステップ先の移動体の予測位置を予測する予測手段と、前記計算手段で計算した各ステップの目標位置と前記予測手段で予測した各ステップの予測位置との誤差、及び当該誤差を最小にするためのエネルギーの和を定量化した評価関数情報を得る評価手段と、前記監視領域の出口から出ることが予測される監視対象の監視よりも、前記監視領域の入口から入ることが予想される監視対象の監視を優先することを前提として、前記評価手段での前記評価関数情報の誤差が最小となるように、前記移動機構部を制御するための制御入力値を生成する生成手段と、前記監視対象の前記監視領域からの退出及び進入の度に、前記基本機能の制御をリセットせずに、前記生成手段で生成された制御入力値を前記基本機能の制御に反映させて、前記移動体の移動を制御する移動制御手段と、を有している。
本発明によれば、相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視対象に関する情報を検出するセンサ部及び移動機構部をそれぞれ搭載した複数の移動体に用いられ、前記複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させることを基本制御する。
この基本制御の下、計算手段は、移動体を移動させる目標位置を、現在から所定周期毎に所定ステップ先まで計算する。
また、予測手段は、移動体の状態空間モデルにより、現在から所定周期毎に所定ステップ先の移動体の予測位置を予測する。
評価手段では、計算手段で計算した各ステップの目標位置と、予測手段で予測した各ステップの予測位置との誤差を評価する。この評価結果に基づき、前記移動機構部を制御するための制御入力値を生成し、生成された制御入力値に基づいて、前記移動機構部を制御して、前記移動体を前記監視対象の移動に追従するように移動しながら監視する(生成手段、制御手段)。
これにより、監視対象の追従制御において、例えば、移動体の移動が監視対象の移動に追いつかなくても、先回りすることができる。
本発明において、前記計算手段で計算した目標位置が、追従していた監視対象の監視領域からの退出、及び新たに追従すべき監視対象の監視領域への進入を含んで変化することを特徴としている。
監視対象の退出や、進入があった時点で、自律分散による追従制御をリセットして実行する必要があったのに対して、本願発明のように状態空間モデルを用いて、所定ステップ先まで予測することで、予め監視対象の退出及び進入を予測して、先回りすることができる。このため、監視対象の退出及び進入の度にリセットして追従制御を実行するよりも追従制御のカバー率を高めることができる。
本発明において、監視領域の監視対象数に対する、前記移動体による監視対象の捕捉数の割合で示されるカバー率を演算することで、監視性能の履歴を記録する履歴記録手段をさらに有し、前記監視性能の履歴が、前記移動体の状態空間モデルによる予測に反映させることを特徴としている。
例えば、状態空間モデルによる予測の際の教師データとして利用することができ、目標位置と予測位置との誤差を軽減することができる。
本発明の監視対象追従制御プログラムは、コンピュータを、移動体の監視対象追従制御装置として動作させることを特徴とする。
以上説明した如く本発明では、監視対象の追従制御において、追従困難や追従の遅延を軽減し、移動体による監視対象の監視を継続させることができるという優れた効果を有する。
本実施の形態に係る移動体の分散制御システムを示し、(A)は本実施の形態に適用される移動体を動作させるための制御系のブロック図、(B)は移動体が移動する領域の平面図である。 本実施の形態に係るボロノイ分割された領域の平面図であり、(A)はリスクポテンシャル指定時、(B)は制御則1に基づく移動体の移動後を示す。 本実施の形態にかかる移動体とリスクポテンシャルとの相関関係を示す平面図であり、(A)は被覆率=1の場合、(B)は被覆無しの場合、(C)は1<被覆率の場合、(D)は0<被覆率<1の場合、(E)は制御則1に基づくボロノイ領域の移動に加え、被覆率を考慮した移動が可能な制御則2が実行可能な移動体を示す。 リスクポテンシャルに重要度を設定した場合の優先度合いによる被覆率の変化を示すカバレッジ遷移図である。 本実施の形態に係るボロノイ分割された領域の平面図であり、図2(B)の状態から制御則2に基づく移動体の移動後を示す。 本実施の形態に係る追従制御則における手順1の実行状況説明するための監視領域の平面図である。 本実施の形態に係る追従制御則における手順4の実行状況を説明するための監視領域の平面図である。 本実施の形態に係るリスクポテンシャル監視制御ルーチンを示すフローチャートである。 図8のステップ104の制御則1による入力計算サブルーチン、及び、ステップ108の制御則1による入力計算サブルーチンの制御である追従形態選択制御ルーチンを示すフローチャートである。 本実施の形態の追従制御則に基づく、移動体によるリスクポテンシャルの追従の遷移状況を示す監視領域の平面図である。 比較例に基づく、移動体によるリスクポテンシャルの追従の遷移状況を示す監視領域の平面図である。 参考例に基づく、移動体によるリスクポテンシャルの追従の遷移状況を示す監視領域の平面図である。 本実施の形態、参考例、及び比較例の移動体がリスクポテンシャルを追従したときのカバー率を示す特性図である。 リスクポテンシャルの予測挙動から、退出するリスクポテンシャルの追従を早期に中止し、新たに進入してくるリスクポテンシャルに先回りして追従する過程を詳細に示した監視領域の平面図である。
図1は、本実施の形態に係る移動体の分散制御システムに適用される移動体10及び、移動体10が移動する領域12が示されている。図1(A)は、本実施の形態に適用される移動体10(図1(B)参照)を動作させるための制御系のブロック図である。また、図1(B)は、移動体10が移動する領域12の平面図である。領域12には、複数の移動体10が存在し、独立して移動可能となっている。
図1(A)に示される如く、移動体10は、領域12の範囲内を無人で移動可能であり、当該移動を含む制御を実行するマイクロコンピュータを備えた制御装置14が搭載されている。
制御装置14のマイクロコンピュータは、CPU16A、RAM16B、ROM16C、入出力ポート(I/O)16D及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス16Eを有している。I/O16Dには、監視モジュール18、移動モジュール20、位置認識モジュール22及び通信モジュール24が接続されている。
制御装置14は、例えば、ROM16Cに予め記憶された移動体の分散制御プログラムをCPU16Aで起動させ、監視モジュール18、移動モジュール20、位置認識モジュール22及び通信モジュール24の動作を制御する。
(監視モジュール18)
監視モジュール18に適用されるデバイスは、例えば、カメラが代表的であり、移動体10の位置から特定の監視範囲(視野)を撮像する。
なお、監視モジュール18は、カメラによる撮像に限定されず、電波(レーダー、レーザー、超音波等)照射等による地理上の特徴物(ランドマーク)の検出等であってもよい。
(移動モジュール20)
本実施の形態の移動体10は、飛行体(一例として、ドローン)であり、移動モジュール20に適用されるデバイスとして、独立した駆動源(モータ)で駆動する複数のプロペラを備えており、モータの駆動を制御することで、目的の方向に向けて飛行可能、かつ目的の位置空間で停止(ホバリング)可能である。
なお、移動体10は、飛行体に限定されず、地上や水上を移動する移動モジュール20であってもよく、複数のデバイスを併用してもよい。さらに、広い概念では、固定配置された監視カメラの首振り動作機構を移動モジュール20と定義してもよい。
すなわち、監視モジュール18の監視範囲が変更可能であればよい。
(位置認識モジュール22)
位置認識モジュール22は、自機の移動体10の位置を認識する機能であり、位置情報を得るために、デバイスとして、GPS、レーザー、レーダー、超音波、モーションキャプチャー、カメラ、無線通信、無線強度(距離情報)の少なくとも1つのセンサを備えている。
位置認識モジュール22は、センサで検出した結果(検出信号)に基づき、自機の移動体10の位置を三次元空間上の座標等によって認識する。
なお、位置認識モジュール22は、自機の移動体10の位置の認識以外に、後述する通信モジュール24を介して他機の移動体10の位置情報を取得し、相互の距離を演算して複数の移動体10の相対位置関係を認識する。
(通信モジュール24)
通信モジュール24は、デバイスとして、無線通信装置を備える。無線通信は、移動体10間で通信する機能として、位置情報を送受信する位置情報送受信部と、指定された監視対象領域(「リスクポテンシャル」という場合がある)の監視度合い(「被覆率」という。詳細後述)に関する情報(被覆率情報)を送受信する被覆率送受信部と、監視対象領域の分担に関する調停情報を送受信する調停情報送受信部と、を備える。
調停情報とは、移動体10がリスクポテンシャルへ移動するか否かの判定を行う情報であり、リスクポテンシャルの符号(正又は負)によって使い分ける。例えば、「正」と定義されたリスクポテンシャルは監視を必要とし、「負」と定義されたリスクポテンシャルは監視を不要とすることを示す。
また、通信モジュール24の無線通信は、監視モジュール18で監視した結果(例えば、カメラであれば撮像情報)を、監視を統括的に管理する基地局へ送信する監視情報送信部を備える。
各移動体10の制御装置14では、位置認識モジュール22からの位置情報に基づいて、図1(B)に示す領域12をボロノイ分割する。
ボロノイ分割とは、各ポイント(ここでは、移動体10の位置)の勢力圏を分析するものであり、移動体10までの距離が最短となる点の集合を1つのポリゴンで表したとき、それぞれをボロノイ領域という。例えば、図1(B)において、二次元平面におけるボロノイ分割では、ボロノイ分割の境界線は、移動体10を結ぶ線分の垂直二等分線(図1(B)の鎖線26)となり、鎖線26で区画された各ボロノイ領域(1)~(n)には、必ず1機の移動体10が存在する。なお、変数nはボロノイ分割数であり、図1ではn=17である。
本実施の形態では、領域12の範囲で、移動体10は相互に自由に移動しており、その都度、ボロノイ領域は変化することになる。図1(B)は、各移動体10が、点線の位置から実線の位置に移動したときのボロノイ領域となる。
また、本実施の形態では、図1(B)に示す領域12において、図2(A)に示すように、監視対象領域(リスクポテンシャル)28を指定する。
本実施の形態では、1単位のリスクポテンシャル28の面積は、1機の移動体10の監視モジュール18で監視し得る監視範囲の面積と同等としている。すなわち、矩形網状に図示されたリスクポテンシャル28の中心に1機の移動体10の中心が重なることで、1つのリスクポテンシャル28の全領域が監視範囲となる。
なお、リスクポテンシャル28の面積と監視範囲の面積とは必ずしも1:1である必要はない。
図2(A)の各移動体10の位置は、図1(B)の位置と同一であり、各移動体10は、相互に位置情報を送受信しながら、自機の移動体10のボロノイ領域内でリスクポテンシャル28に向けて移動することになる。
図2(B)は、図2(A)に対して各移動体10が移動した結果であり、ボロノイ領域を維持しながらリスクポテンシャル28に向けて移動する従来技術の制御である(制御則1)。
ここで、制御則1では、全てのリスクポテンシャル28を、移動体10の監視範囲とすることができない状況が発生する。
すなわち、指定されたリスクポテンシャル28の監視度合いは、被覆率で表現することができる。被覆率は、移動体10の監視領域の面積/リスクポテンシャル28の面積」である。なお、百分率で表現してもよい(「移動体10の監視領域の面積/リスクポテンシャル28の面積」×100%)。
制御則1に基づく、図2(B)では、被覆率が1未満(100%未満)のリスクポテンシャル28が存在していることがわかる。その一方で、リスクポテンシャル28が存在しないボロノイ領域では、移動体10が全く機能していない。
すなわち、全ての移動体10の監視領域の面積が、指定されたリスクポテンシャル28
の全面積よりも大きくても、制御則1に縛られた制御では、全てのリスクポテンシャル2
8を監視することができない。
そこで、本実施の形態では、制御則1に加え、移動体10(の監視範囲)とリスクポテンシャル28との位置関係に基づいて、被覆率が不足(0<被覆率<1)しているリスクポテンシャル28に移動する制御(制御則2)を確立した。
図3は、移動体10(の監視範囲)とリスクポテンシャル28との位置関係として考え得る状況を示している。
図3(A)は、単一のボロノイ領域内で、1区画のリスクポテンシャル28に1機の移動体10が対応した状況であり、1機の移動体10の監視範囲の面積がリスクポテンシャル28の面積と一致することになり、被覆率は1となり、理想的な関係である。
図3(B)は、移動体10が担当するボロノイ領域にリスクポテンシャル28が存在しない場合であり、最も効率の悪い関係である(状況1)。
図3(C)は、2つのボロノイ領域に跨って指定された1区画のリスクポテンシャル28を、それぞれのボロノイ領域を担当する2機の移動体10で対応した場合であり、2機の移動体10の監視範囲の面積がリスクポテンシャル28の面積よりも広くなり、被覆率は1より大きく(2「=200%」)となり、移動体10の監視範囲が余剰となる関係である(状況2)。
一方、図3(D)は、単一のボロノイ領域内で、3区画のリスクポテンシャル28に1機の移動体10が対応した状況であり、被覆率が1未満(0.333・・・)であり、リスクポテンシャル28の監視として不十分な関係である。
図3(A)の関係では、移動体10は現状況を維持することが好ましい。
図3(B)の関係(状況1)では、1機の移動体10の監視範囲が無駄となっている状況であり、言い換えれば、図3(B)の移動体10は、別のリスクポテンシャル28に割り当てることができる状況である。
図3(C)の関係(状況2)では、2機の移動体10がそれぞれ1/2の監視範囲を無駄にしている状況であり、言い換えれば、ボロノイ領域の縛りがなければ、図3(C)の2機の移動体10の内の1機の移動体10は、別のリスクポテンシャル28に割り当てることができる状況である。
一方、図3(D)の関係では、2区画のリスクポテンシャル28が監視できていない状況である。
本実施の形態では、図3(B)及び図3(C)の状況(移動体の監視範囲が余剰となっている状況1及び状況2)と、図3(D)の状況(移動体10の監視範囲が不足している状況)とを認識し、ボロノイ領域の維持(制御則1)の制御に加え、移動体10を移動させることを容認した制御則2を設定した(図3(E)参照)。
また、本実施の形態では、リスクポテンシャル28に重要度の差がある場合、重要度に応じて移動体10の移動を制御するようにしている。
図4は、重要度に基づく移動体10の移動制御について示している。
重要度は、例えば、0を超える数値~1以下の数値で表現され、1が最も重要度が高いものとし、図4では、重要度1のリスクポテンシャル28Aと、重要度0.5のリスクポテンシャル28Bが存在することを想定している。
例えば、図4(A)に示される如く、第1の区画に重要度0.5のリスクポテンシャル28Bが存在し、移動体10がカバレッジ(監視)した場合、重要度からみると、移動体の監視面積は、50%の能力しか使っていないので、被覆率は、1/0.5=2となる。また、第2の区画に重要度1の2個のリスクポテンシャル28Aが存在し、一方のリスクポテンシャル28Aを、移動体10がカバレッジ(監視)した場合、重要度からみると移動体10の監視面積は、100%の能力を使っているので、被覆率は、1/(1+1)=0.5となる。
ここで、重要度を加味した被覆率の総合的な評価として、評価指標で表現する。評価指標は、数値が高いほど被覆率が向上する。
図4(A)における、2区画の評価指標は、0.5+1=1.5となる。
一方、図4(B)に示される如く、第1の区画に重要度0.5のリスクポテンシャル28Bと重要度1のリスクポテンシャル28Aが存在し、リスクポテンシャル28Aを移動体10がカバレッジ(監視)した場合、被覆率は、1/(0.5+1)=0.67となる。また、第2の区画に重要度1のリスクポテンシャル28Aが存在し、移動体10がカバレッジ(監視)した場合、被覆率は、1/1=1となる。
図4(B)における、2区画の評価指標は、1+1=2となる。
すなわち、重要度が高いリスクポテンシャル28を優先的にカバレッジした方が、全体の被覆率を向上することができる。
制御則2による移動体10の移動制御では、以下の条件が設定され、移動体10間の調停によって移動する移動体10が選定される。
(条件1) 各移動体10が、監視範囲が不足しているリスクポテンシャル28(「正」と定義)まで移動する移動軌跡上に、他機の移動体10が存在しないこと。
(条件2) 条件1が成立した移動体10が、他機の移動体10に対して、移動を宣言する。
移動の宣言とは、「正」と定義されたリスクポテンシャル28を、「負」に書き替える。また、移動軌跡上も「負」に書きえる。これにより、最先に移動を宣言した移動体10にのみ、移動が許可され、複数の移動体10が単一のリスクポテンシャル28に向かい、衝突等が発生することを回避することができる。
図5は、上記制御則2の制御によって、図2(B)の状態から移動体10が移動した結果であり、全てのリスクポテンシャル28に対して、1:1の関係で移動体10の移動範囲が対応されることがわかる。
ところで、図5は、リスクポテンシャル28が移動体10の移動前(図2(B)参照)に対して、位置が変化していない(移動していない)ことを前提としている。以下、移動していないリスクポテンシャル28を静的リスクポテンシャル28という。
一方、リスクポテンシャル28は、移動する場合がある。例えば、人、バイク、車両等をリスクポテンシャル28とした場合、それぞれの移動速度で時々刻々と位置が変化することになる。このような、移動が可能なリスクポテンシャル28を、前記静的リスクポテンシャルに対して、「動的リスクポテンシャル28」と定義する。なお、本実施の形態では、静的リスクポテンシャル28、動的リスクポテンシャル28は、同じ監視対象領域であるという観点から、符号は同一とし、必要に応じて、「静的」、「動的」を区別するようにした。
動的リスクポテンシャル28は、以下の2種類に分類することができる。
(分類1) 動的リスクポテンシャル28は、移動体10の移動速度よりも、最高移動速度が遅い。
(分類2) 動的リスクポテンシャル28は、移動体10の移動速度よりも、最高移動速度が速い。
分類1の場合、動的リスクポテンシャル28の移動に対して、移動体10は常に追従が可能である(後述するカバー率が、理論上100%)。
一方、分類2の場合、動的リスクポテンシャル28の移動に対して、移動体10は追従できない状況が発生し得る(後述するカバー率が変動する「0~100%」)。
そこで、本実施の形態では、前述した制御則1及び制御則2によって目標位置が確定した後の、移動体10の追従において、特に、動的リスクポテンシャル28を考慮した追従制御則に基づく追従を実行する移動体10の移動制御を構築した。言い換えれば、本実施の形態では、分類1と分類2を区別せず、かつ、動的リスクポテンシャル28と移動体10との速度差に関係なく、全てのリスクポテンシャルに対して追従制御則を実行する。
より具体的には、リスクポテンシャル監視制御において、制御則1による移動制御のための目標位置計算、又は制御則2による移動制御のための目標位置計算(後述する図8で詳細を説明)で確定した目標位置への追従設定のために、本実施の形態の追従制御則では、移動体10の状態空間モデルに基づき、現在時刻(k)から数ステップ先(k+N、Nは正の整数)までの位置を計算すると共に、この計算結果と目標位置との差分に基づき、移動体10を移動させるための指示値(制御入力)を求めるようにした。
以下に、追従制御則の詳細処理をその実行手順に従い説明する。
(手順1) 移動体10の目標位置の計算
リスクポテンシャル(静的及び動的を問わず)28の数ステップ先の予測位置と現在時刻の移動体10の配置から、制御則1又は制御則2を用いて、各移動体10の目標位置xを数ステップ先まで計算する。
一例として、図6に示される領域12において、境界線(図6の鎖線26参照)により2つのボロノイ領域A、Bに区画されている。
それぞれのボロノイ領域A、Bにおいて、図6の矢印Cのように時系列に移動するリスクポテンシャル28を区別するために、それぞれリスクポテンシャル28の符号の末尾に(1)、(2)、及び(3)を付した。リスクポテンシャル28が、符号28(1)→28(2)→28(3)のように移動する場合に、移動体10がリスクポテンシャル28(1)、28(2)、及び28(3)に追従するための、それぞれの目標位置xを計算する。なお、図6では、目標位置xは、十字記号で示している。
(手順2) 移動体10の位置の計算
後述の(手順3)で前回求めた数ステップ先までの制御入力と、移動体10の状態空間モデルとに基づき、現在時刻(ここでは、kとする)から、数ステップ先(ここでは、k+Nとする。Nは正の整数)までの位置を計算する(式(1)参照)。
Figure 0007135322000001
Figure 0007135322000002
以降の計算のため、式(2)を行列表記すると、以下の式(3)となる。
Figure 0007135322000003
(手順3) 制御入力の計算
前述の(手順1)で求めた目標位置と、前述の(手順2)で求めた移動体10の位置の差分(ここでは、誤差の二乗)を、数ステップ先まで積算した項と、制御入力に二乗を数ステップ先まで積算した項と、を重み付けし、評価関数Jとする。この評価関数Jの第1項が「0」であれば、誤差が「0」ということになり、リスクポテンシャル28に対する移動体10の追従が正確に行われていることを意味する。評価関数Jの第2項は、制御入力のエネルギーを最小化する項で、評価関数Jを最小化することは目標軌道からのずれを最小エネルギーで実施することに相当する。
評価関数Jが最小となるように、前回求めた数ステップ先までの制御入力を修正することにより、数ステップ先までの制御入力を計算する。
Figure 0007135322000004
Figure 0007135322000005
(手順4) 監視性能の計算
複数の移動体10の監視性能として、カバー率Pcを式(6)で求める。
監視性能は、追従制御則に基づく追従制御自体に必須ではなく、結果であるが、例えば、以後の移動体10の状態空間モデルの計算に反映させることができるため、手順4として、監視性能の計算を実行することが好ましい。
Figure 0007135322000006
図7に示される監視する領域12を例にとると、領域12内のリスクポテンシャル28の総数が5、移動体10により捕捉中のリスクポテンシャル28の総数が3であるので、式6に代入すると、(3/5)×100=60%となる。
本実施の形態における追従制御則による追従制御の特徴の1つとして、動的リスクポテンシャル28の出没(監視領域への進入及び退出)の対応を挙げることができる。
すなわち、移動体10は、例えば、予測位置(例えば、新たな監視領域に進入してくる動的リスクポテンシャル28)が重要である場合は、その途中の移動軌跡(これから、監視領域を退出する動的リスクポテンシャル28)を省略しても、当該予測位置での監視を優先する方が、監視の重要性を確保することができる。
以下に本実施の形態の作用を図8のフローチャートに従い説明する。
図8は、本実施の形態に係るリスクポテンシャル監視制御ルーチンを示すフローチャートであり、主として、移動体10の移動制御に特化した流れを示している。
ステップ100では、自機の移動体10の情報を収集する。すなわち、領域12(図1(B)参照)での自機の位置情報を認識すると共に、他機の移動体10へ位置情報を送信する。
次のステップ102では、他機の移動体10(領域12に存在する自機以外の移動体10)の情報を収集する。すなわち、他機の位置情報を認識し、ステップ104へ移行する。
ステップ104では、制御則1による目標位置計算を実行する。すなわち、各移動体10のボロノイ領域を逐次設定すると共に、ボロノイ領域内にリスクポテンシャル28が存在する場合は、リスクポテンシャル28を被覆するように移動する制御を実行する。
次のステップ106では、自機の移動体10の現状の状況を把握する。すなわち、自機の移動体のボロノイ領域内にリスクポテンシャル28が存在しない状況(状況1)、又は自機の移動体のボロノイ領域のリスクポテンシャル28が移動体の監視面積に比べて小さい(被覆率が1より大きい)状況(状況2)であるか、それ以外かを判断する
ステップ106で肯定判定、すなわち、状況1又は状況2であると判断された場合は、ステップ108へ移行して、制御則2による目標位置計算を実行する。すなわち、自機の移動体10のボロノイ領域外で、被覆率が1を下回る(被覆率<1)リスクポテンシャル28に向けて移動をするか否かを調停し、調停により決定した移動体10が当該リスクポテンシャル28へ移動する制御(制御則2)を実行し、ステップ110へ移行する。
また、ステップ106で否定判定された場合は、ステップ110へ移行する。
ステップ110では、全てのリスクポテンシャル28の被覆が達成したか否かが判断され、肯定判定された場合は、このルーチンは終了する。また、ステップ110で否定判定された場合は、ステップ100へ戻り、上記工程を繰り返す。
なお、リスクポテンシャル28の総面積が、複数の移動体10が監視し得る総面積を上回っている場合は、移動体10が掛け持ちをして、時系列でリスクポテンシャル28の情報を得るようにしてもよい。
本実施の形態によれば、複数の移動体10の領域12内での自由移動中の衝突回避を目的として、制御則1に基づきボロノイ領域を設定したことによる、リスクポテンシャル28の被覆率低下を是正するべく、制御則2として、被覆率の低いリスクポテンシャル28への移動を調停し(例えば、早い者勝ち)、移動させることで、リスクポテンシャル28の被覆率を向上することができる。
上記図8のリスクポテンシャル監視制御ルーチンにおいて、ステップ104で実行する制御則1による目標位置計算、及び、ステップ108で実行する制御則2による目標位置計算の何れにおいても、動的リスクポテンシャル28の移動が関与することになる。
そこで、図8のステップ104及びステップ108の実行に際し、追従のための追従制御則が実行される。
図9は、図8のステップ104の制御則1による目標位置計算サブルーチン、及び、ステップ108の制御則による目標位置計算サブルーチンにおいて得たリスクポテンシャル28へ移動体10を移動させる(すなわち、追従させる)場合に、当該移動体10の移動のための指示値(制御入力)を得るリスクポテンシャル追従制御ルーチンを示すフローチャートである。
図9のステップ150では、自機の移動体10の情報を収集し、次いで、ステップ152で、他機の移動体10の情報を収集し、ステップ154へ移行する。
ステップ154では、監視対象の予測情報を収集する。例えば、監視対象が車両であり、車両に搭載されたナビゲーションシステム等の情報を取得することで、将来の走行状況を把握することができる。監視対象の予測情報は、追従していた監視対象の監視領域からの退出、及び新たに追従すべき監視対象の監視領域への進入を含んで変化するものであってもよい。
次のステップ156では、図8における移動制御の状態が、ボロノイ領域内かボロノイ領域外かを判断する。
ステップ156でボロノイ領域内であると判定された場合は、図9のサブルーチンは、図8のステップ104の制御則1の下で実行された制御であると判断し、ステップ158へ移行して制御則1による目標位置計算を行い、ステップ162へ移行する。
また、ステップ156でボロノイ領域外であると判定された場合は、図9のサブルーチンが、図8のステップ108の制御則2の下で実行された制御であると判断し、ステップ160へ移行して制御則2による目標位置計算を行い、ステップ162へ移行する。
次のステップ162では、追従制御則が実行される。なお、追従制御則の処理手順は、前述した手順1~手順4が実行される。
ステップ164では、ステップ162の追従制御則の処理で決定した制御入力を実行し、図9のサブルーチンは終了する。
図10は、本実施の形態の追従制御則に基づく、移動体10によるリスクポテンシャル28の追従の遷移状況を示す監視領域の平面図である。
本実施の形態、すなわち、図10の追従の遷移状況と比較するため、図11には、比較例として、制御則1及び制御則2を併用した自律分散の基本動作に基づく追従の遷移状況を示した。すなわち、本実施の形態の追従制御則を実行しない追従の遷移状況である。
また、図12には、参考例として、前述した非特許文献1に記載されているボロノイ領域による領域分割及び重心位置への自律分散の基本動作での追従の遷移状況を示した。
図10、図11、及び図12は、それぞれ同一の経過時間帯(t=0秒、1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、6秒、及び7秒)での遷移状況である。リスクポテンシャル28として、2個の動的リスクポテンシャル28(図10~図12の矢印Dに沿って移動)と、3個の静的リスクポテンシャル28が存在し、5台の移動体10で追従する形態としている。また、1つの動的リスクポテンシャル28が矢印Dの先端まで到達し監視領域から退出するとき、矢印Dの始端から、新たな1つの動的リスクポテンシャル28が進入する時期が存在する。言い換えれば、監視領域内のリスクポテンシャル28の数は一定(5個)であるが、退出と進入とにより入れ替わるようにした。一例としては、監視領域が駐車場であり、出入口が別々に存在し、駐車場の出口から出る車両と、駐車場の入口から入る車両を想定している。
なお、図10~図12において、遷移状況を分かり易くするために、1つのリスクポテンシャル28及び1台の移動体10に、代表として符号を付し、その他については符号の付与を省略した。
各図において、t=0秒は、移動開始前の状態であり、全て同一の状態である。
(参考例)
図12に示す参考例の場合、設定したボロノイ領域内のリスクポテンシャル28の重心位置に移動するため、リスクポテンシャル28を捕捉しない移動体10が存在する、或いは、同一のリスクポテンシャル28を複数の移動体10が追従する。このため、追従を開始してから7秒後までカバー率が100%、或いは100%に近い状態となることはなく、平均的には約60%を推移している(図13の一点鎖線参照)。
(比較例)
図11に示す比較例の場合、リスクポテンシャル28の存在しない領域内の移動体10が、自身のボロノイ領域外に移動するため、監視性能が参考例よりも向上しているが、リスクポテンシャル28がボロノイ領域外に出た後(例えば、t=4秒)、追従にしばらくの時間を要している。
比較例では、追従の遅れはあるものの、カバー率が100%になる時期が存在し、現存のリスクポテンシャル28の増減が無い場合には、平均的なカバー率は、参考例に比べて高い状態で推移している(図13の点線参照)。
しかしながら、図11において、1つの動的リスクポテンシャル28が監視領域から退出し、かつ、新たな1つの動的リスクポテンシャル28が進入する時期では、カバー率が極端に低くなっている。これは、リスクポテンシャル28の入れ替わりの予測が足りないことを意味している。
(本実施の形態)
図10に示す本実施の形態では、将来の最適配置の予想により、リスクポテンシャル28が、現在のボロノイ領域を出た後(例えば、t=5~7秒)の追従性が、比較例に対して向上している。その理由として、リスクポテンシャル28の予測挙動から、退出するリスクポテンシャル28の追従を早期に中止し、新たに進入してくるリスクポテンシャル28に先回りして追従する。
すなわち、リスクポテンシャル28が矢印Dの終端に至る前に、新たなリスクポテンシャル28の進入を予測することで、当該進入してくるリスクポテンシャル28に対して先回りするため、カバー率が100%となる時間帯が、比較例よりも増加し、平均的なカバー率においても、比較例を上回ることができる(図13の実線参照)。
(追従中止と先回り追従の詳細説明)
図14は、リスクポテンシャル28の予測挙動から、退出するリスクポテンシャル28の追従を早期に中止し、新たに進入してくるリスクポテンシャル28に先回りして追従する過程を詳細に示したものである。
この図14における矢印D1、D2は、図10に示す矢印Dと同一のリスクポテンシャル28(2個の動的リスクポテンシャル28)の挙動であり、時間t1、t2、t3、t4、t5、t6は、0.2周期の時系列で、t1が最も過去、t6が現在である。周期は、移動体10の遷移が分かりやすい周期としたものであり、限定されるものではない。
図14に示される如く、最も過去のリスクポテンシャル28は、t1の位置にあり、移動体10がこの位置のリスクポテンシャル28を、ほぼカバーしている。
次に、リスクポテンシャル28がt2の位置になると、当該リスクポテンシャル28が退出することを予測し、移動体10はこのリスクポテンシャル28の追従を中止する。
移動体10は、t3の位置に新たに進入するリスクポテンシャル28を追従することになる。
このとき、矢印D1に沿って移動するリスクポテンシャル28を追従していた移動体10は、矢印D2に沿って移動するリスクポテンシャル28(新たに進入)を追従する。また、矢印D2に沿って移動するリスクポテンシャル28を追従していた移動体10は、矢印D1に沿って移動するリスクポテンシャル28(新たに進入)を追従する。
それぞれの移動体10の追従は、3ステップ先を予測して、t6の位置に先回りして(ショートカットして)、当該t6の位置でリスクポテンシャル28を完全にカバーすることができる。
10 移動体
12 領域
14 制御装置(計算手段、予測手段、評価手段、生成手段、制御手段)
16A CPU
16B RAM
16C ROM
16D 入出力ポート(I/O)
16E バス
18 監視モジュール(センサ部)
20 移動モジュール(移動機構部)
22 位置認識モジュール
24 通信モジュール
26 鎖線
28 動的リスクポテンシャル、静的リスクポテンシャル(監視対象)
(1)~(n) ボロノイ領域(監視領域)

Claims (3)

  1. 相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視対象に関する情報を検出するセンサ部及び移動機構部をそれぞれ搭載した複数の移動体に用いられ、前記複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させる基本機能を備えた移動体の監視対象追従制御装置であって、
    前記基本機能の制御に基づき、現在から所定周期毎に所定ステップ先まで前記移動体を移動させるときの各ステップの目標位置を含む移動制御情報を計算する計算手段と、
    前記計算手段での計算結果である、前記移動体の移動制御情報と、監視領域に設定された前記監視対象が退出及び進入し得る出入口の位置情報と、を含むパラメータに基づき、前記移動体の状態空間モデルを用いた時系列解析により、現在から所定周期毎に所定ステップ先の移動体の予測位置を予測する予測手段と、
    前記計算手段で計算した各ステップの目標位置と前記予測手段で予測した各ステップの予測位置との誤差、及び当該誤差を最小にするためのエネルギーの和を定量化した評価関数情報を得る評価手段と、
    前記監視領域の出口から出ることが予測される監視対象の監視よりも、前記監視領域の入口から入ることが予想される監視対象の監視を優先することを前提として、前記評価手段での前記評価関数情報の誤差が最小となるように、前記移動機構部を制御するための制御入力値を生成する生成手段と、
    前記監視対象の前記監視領域からの退出及び進入の度に、前記基本機能の制御をリセットせずに、前記生成手段で生成された制御入力値を前記基本機能の制御に反映させて、前記移動体の移動を制御する移動制御手段と、
    を有する移動体の監視対象追従制御装置。
  2. 監視領域の監視対象数に対する、前記移動体による監視対象の捕捉数の割合で示されるカバー率を演算することで、監視性能の履歴を記録する履歴記録手段をさらに有し、
    前記監視性能の履歴が、前記移動体の状態空間モデルによる予測に反映させることを特徴とする請求項1記載の移動体の監視対象追従制御装置。
  3. コンピュータを、
    請求項1又は請求項2記載の移動体の監視対象追従制御装置として動作させる監視対象追従制御プログラム。
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