JP6805989B2 - カバレッジ装置、移動体、制御装置、移動体の分散制御プログラム - Google Patents

カバレッジ装置、移動体、制御装置、移動体の分散制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、対象領域をセンサ部でカバレッジするカバレッジ装置、移動体、指定された監視対象が監視範囲となるように移動させる制御装置、及び移動体の分散制御プログラムに関する。
特許文献1には、監視対象に対して対処を行うのに適した位置まで飛行装置を移動制御する監視システムが記載されている。
より詳しくは、監視システムは、上空から地上を監視する飛行装置と、センタ装置を少なくとも備える。センタ装置は、制御種別ごとに監視対象に対する俯仰角を記憶する記憶部と、制御種別を含む制御信号の入力があると、記憶部を参照して制御種別に対応する俯仰角に相当する目標位置を算出する目標算出部と、目標位置に飛行装置を移動させる飛行装置制御部と、を備えている。なお、この特許文献1では、複数の移動体(飛行装置)を想定したロジックになっていない。また、監視対象が予め特定されていることを前提としている。
なお、参考として、複数の移動体の集中管理せずに制御する技術として、ボロノイ領域を定義する分散管理技術がある。
例えば、カメラを備えた複数の移動体を、予め定めた領域内に設定されたリスクポテンシャル(監視対象)に移動させ、当該リスクポテンシャルを監視する場合、予め定めた領域をボロノイ領域に分割し、分割した各領域をそれぞれの移動体の担当領域として設定することで、移動体同士の衝突回避が可能となる。
ボロノイ領域を定義した技術は、複数の移動体を想定した最適なロジックを提供することができる。また、各移動体に対してきめ細かい起動計画を施す必要がなく、各移動体が近傍とコミュニケーションをとりながら、自律分散的に意思決定することができる。
さらに、集中処理ではなく、分散処理であるため、計算負荷が小さく、規模の大きさに依存せず、現実的時間内で解を求めることができる。
なお、移動体は、移動体間の垂直二等分線で囲まれたボロノイ領域内において、リスクポテンシャルの重心位置に移動することを繰り返し行うことになる。また、ボロノイ領域の定義は、時々刻々と変化し得るものである。
特開2016−118996号公報
しかしながら、特許文献1を含み、従来の監視システムでは、監視対象には今まで監視対象となっていない領域である未知の監視対象、及び、監視を継続すべき領域である既知の監視対象等が混在し、複数の移動体による監視制御において、監視すべき監視対象の選択の最適化が難しい。
本発明は、監視対象の中に未知の監視対象及び既知の監視対象が混在しても、相互に最適化を図って監視制御を行うことができるカバレッジ装置、移動体、制御装置、移動体の分散制御プログラムを得ることが目的である。
本発明に係るカバレッジ装置は、外部環境情報をセンシングするセンサ部と、センシング情報が得られない外部環境領域を、監視対象を監視するための対象領域と定義する定義部と、複数の前記対象領域をカバレッジするために、少なくとも監視機能を備えた移動体と、各対象領域が前記監視機能で探索されることで低下する不確かさ及び探索済みの他の対象領域の探索結果から推定される重要度を含む状態量を予測する予測処理による予測結果に基づき、不確かさが許容水準を超える対象領域を監視することで不確かさを当該許容水準内とし、かつ、不確かさが許容水準内でも重要度が高い場合は監視を継続して追従度を上げることで、各対象領域の不確かさに応じた探索度及び各対象領域の重要度に応じた追従度の同時最適化のために設定された所定の水準を維持するために、カバレッジすべき対象領域を判定する判定部とを有し、前記判定部がカバレッジすべきと判定した前記対象領域をカバレッジするために、前記移動体の移動を指示する指示部と、を備えている。
本発明のカバレッジ装置によれば、センサ部からセンシング情報が得られない外部環境領域を対象領域として定義し、予測処理による予測結果に基づき、探索度及び追従度が所定の水準となるように対象領域を判定する。
例えば、カバレッジすべきと判定した対象領域に、今までカバレッジする対象となっていない未知の対象領域と、カバレッジした履歴があり当該カバレッジを継続すべき既知の対象領域とが混在する場合に、未知の対象領域の探索度と、既知の対象領域の追従度とが各々所定の水準となるように、対象領域をカバレッジするための移動体の振り分けを指示する。このため、相互に最適化を図って監視制御を行うことができる。
本発明において、前記探索度が、各対象領域の前記不確かさのlxノルムであり、前記追従度が、探索済みの他の対象領域から推定される各対象領域の重要度と、前記対象領域をカバレッジしたときの被覆率との積であることを特徴とする。
探索度及び追従度を数値化することで、同時に最適化し得る移動体の振り分けが明確となる。
本発明において、前記判定部は、前記対象領域を大域的にカバレッジしていないと判断した場合には、前記対象領域をカバレッジすべきと判定するように構成されていることを特徴とする。
対象領域を大域的にカバレッジすることができる。
本発明において、前記予測処理が、前記対象領域の状態量の変遷を事前知識情報として取得する取得手段と、前記取得手段で取得した事前知識情報と、現在から予め定めた過去までの前記移動体によるカバレッジ履歴情報とに基づいて定められる、各対象領域の状態量から各対象領域の状態量の変化量を予測するモデルを用いて、現在から予め定めた未来までの各対象領域の状態量を予測する予測手段と、を備えることを特徴とする。
対象領域をカバレッジすべきかどうかを判定する予測処理として、対象領域の状態量の変遷を事前知識情報として取得し、取得した事前知識情報と、現在から予め定めた過去までの前記移動体によるカバレッジ履歴情報とに基づいて定められる、各対象領域の状態量から各対象領域の状態量の変化量を予測するモデルを用いて、現在から予め定めた未来までの各対象領域の状態量を予測する。
過去の変遷によって未来の変遷を予測することで、精度の高い予測が可能となる。
本発明において、複数の移動体のカバレッジ履歴情報を集約する集約手段をさらに有し、前記集約手段は、特定の移動体とカバレッジを共有し得る、特定以外の移動体のカバレッジ履歴情報を集約すると共に、前記モデルを定めるために用いるカバレッジ履歴情報が、前記集約手段で集約したカバレッジ履歴情報であることを特徴とする。
単一の移動体で得たモデルを定めるために用いるカバレッジ履歴情報よりも、周囲の移動体で得た予測に用いるカバレッジ履歴情報を集約した方が、より精度の高い予測が可能となる。
本発明において、探察履歴のない未知の対象領域のカバレッジと、探索履歴のある既知の対象領域のカバレッジとを、それぞれ専用の移動体で対応させることを特徴とする。
予め未知の対象領域のカバレッジを担当するチームと、既知の対象領域のカバレッジを担当するチームとに分担することで、振り分けの管理制御が簡便化できる。なお、移動空間(例えば、飛行高度等)を分けてもよい。
本発明において、前記対象領域が、前記センサ部のセンシング可能領域以外の死角領域であり、当該死角領域は、その位置及び大きさが経時的に変化することを特徴としている。
センシング情報が得られない外部環境領域として定義される対象領域は、例えば、センサ部が撮像素子であれば、何等かの障害物によって隠蔽された撮像できない死角領域である。例えば、障害物が車両の場合、当該車両が移動すれば、死角領域が変化することになる。なお、センサ部が赤外線センサであれば、障害物が発熱体となるように、センサ種によって障害物の種類は異なる。
本発明の移動体は、相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視範囲が変更可能なセンサを搭載し、及び互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動する移動体であって、予め定めた予測処理により、自機の担当領域内の各監視対象が監視機能で探索されることで低下する不確かさ及び探索済みの他の対象領域の探索結果から推定される重要度を含む状態量を予測する予測処理の予測結果に基づき、不確かさが許容水準を超える対象領域を監視することで不確かさを当該許容水準内とし、かつ、不確かさが許容水準内でも重要度が高い場合は監視を継続して追従度を上げることで、自機の対象領域の不確かさに応じた探索度及び各対象領域の重要度に応じた追従度の同時最適化のために設定された所定の水準を維持するために移動する移動制御手段を有している。
本発明の移動体によれば、自機の担当領域内の各監視対象の不確かさ及び重要度を含む状態量を予測した予測結果に基づき、自機の担当領域内の各監視対象の不確かさに応じた探索度及び各監視対象の重要度に応じた追従度が各々所定の水準となるように移動する。
例えば、監視すべきと判定した監視対象に、今まで監視対象となっていない未知の監視対象と、監視した履歴があり当該監視を継続すべき既知の監視対象とが混在する場合に、未知の監視対象の探索度と、既知の監視対象の追従度とが各々所定の水準となるように、移動体が移動する。これにより、未知の監視対象域と、既知の監視対象との監視制御を、相互に最適化を図って行うことができる。
本発明の制御装置は、相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視範囲が変更可能なセンサをそれぞれ搭載した複数の移動体、及び前記複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させる移動体の分散制御システムにおける制御装置であって、予め定めた予測処理により、自機移動体の担当領域内の各監視対象が監視機能で探索されることで低下する不確かさ及び探索済みの他の対象領域の探索結果から推定される重要度を含む状態量を予測する予測処理の予測結果に基づき、不確かさが許容水準を超える対象領域を監視することで不確かさを当該許容水準内とし、かつ、不確かさが許容水準内でも重要度が高い場合は監視を継続して追従度を上げることで、自機移動体の対象領域の不確かさに応じた探索度及び各対象領域の重要度に応じた追従度の同時最適化のために設定された所定の水準を維持するために前記移動体のそれぞれに移動先の監視対象を指定する指定手段と、前記指定手段で指定された監視対象が監視範囲となるように移動させる移動制御手段と、を有している。
本発明の制御装置によれば、指定手段では、自機移動体の担当領域内の各監視対象の不確かさ及び重要度を含む状態量を予測した予測結果に基づき、自機移動体の担当領域内の各監視対象の不確かさに応じた探索度及び各監視対象の重要度に応じた追従度が各々所定の水準となるように、移動体のそれぞれに移動先の監視対象を指定する。
移動制御手段では、指定手段で指定された監視対象が監視範囲となるように移動させる。
例えば、監視すべきと判定した監視対象に、今まで監視対象となっていない未知の監視対象と、監視した履歴があり当該監視を継続すべき既知の監視対象とが混在する場合に、未知の監視対象の探索度と、既知の監視対象の追従度とが各々所定の水準となるように、移動体のそれぞれに移動先の監視対象を指定することができる。これにより、未知の監視対象域と、既知の監視対象との監視制御を、相互に最適化を図って行うことができる。
また、本発明において、自機移動体の担当領域内の各監視対象の不確かさが各々所定の水準となり同時最適化のために設定された所定の水準を達成している場合には、担当領域内の各監視対象の探索履歴に依存する不確かさが各々所定の水準とならず同時最適化の前記所定の基準を達成していない他の移動体の担当領域へ移動すべきであると判定する判定手段を更に含み、前記移動制御手段は、前記判定手段によって移動すべきであると判定された前記他の移動体の担当領域へ自機移動体を移動させることを特徴としている。
自機移動体の担当領域内の各監視対象の不確かさに応じた探索度及び各監視対象の重要度に応じた追従度が各々所定の水準となる場合には、担当領域内の各監視対象の不確かさに応じた探索度及び各監視対象の重要度に応じた追従度が各々所定の水準とならない他の移動体の担当領域へ移動すべきであると判定する判定手段を備えることで、移動制御手段では、移動すべきであると判定された前記他の移動体の担当領域へ自機移動体を移動させることができる。
本発明において、前記移動制御手段により移動した後の、自機移動体の担当領域内の前記監視対象の監視度合いを示す情報を送信すると共に、他機移動体の担当領域内の前記監視対象の監視度合いを示す情報を受信する情報交信手段と、前記情報交信手段で受信した情報に基づき、他機移動体の担当領域内の監視対象へ、現在の自機移動体の担当領域を超えて移動する条件が成立するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段で移動する条件が成立した自機移動体を含む複数の移動体の中から、移動する移動体を確定させる調停を実行する調停手段と、をさらに有している。
相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、当該担当領域内で移動することで、監視範囲が変更可能なセンサをそれぞれ搭載した複数の移動体を備え、複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させる。例えば、衝突を回避しながら移動体を移動する場合の制御として、ボロノイ分割制御が適用可能である。
率情報交信手段は、移動制御手段により移動した後の、監視対象領域の監視度合いを示す情報を送受信する。
判断手段では、受信した情報に基づき、他機移動体の担当領域へ移動する条件が成立するか否かを判断し、調停手段が、判断手段で移動する条件が成立した自機移動体を含む複数の移動体の中から、移動する移動体を確定させる調停を実行する。
これにより、複数の移動体の衝突を回避しつつ、担当領域を逸脱して監視対象領域へ移動させることができ、監視対象領域の被覆率の低減を図ることができる。
本発明において、前記判断手段が、目的の監視対象までの移動軌跡上における、他機移動体との衝突有無で判断することを特徴とする。
目的の監視対象領域までの移動軌跡上に他機移動体が存在しないことを条件とする。目的の監視対象領域までの移動軌跡上に他機移動体が存在する場合、衝突回避を最優先とし、移動を断念する。
本発明において、前記調停手段が、前記条件の成立までの時間、移動にかかる時間、要求されるセンサ機能の少なくとも1つに基づいて調停することを特徴とする。
例えば、調停手段における、条件の成立までの時間による調停とは、複数の移動体の内最短に条件が成立した場合に、他機の移動体の移動を制限するための情報を送信することで移動体を選択する。また、移動にかかる時間による調停とは、最も早く目的の監視対象までの移動できる移動体を選択する。さらに、要求されるセンサ機能による調停とは、例えば、移動体毎に、情報として撮影した視覚情報を得る移動体、或いは、超音波センサや赤外線センサによる特殊な信号を得る移動体等が存在するとき、要求される情報に基づいて、移動体を選択する。
本発明において、前記予測処理が、前記監視対象の状態量の変遷を事前知識情報として取得する取得手段と、前記取得手段で取得した事前知識情報と、現在から予め定めた過去までの前記移動体による監視履歴情報とに基づいて定められる、各監視対象の状態量から各監視対象の状態量の変化量を予測するモデルを用いて、現在から予め定めた未来までの前記監視対象の状態量を予測する予測手段と、を備えることを特徴とする。
監視対象を監視すべきかどうかを判定する予測処理として、監視対象の変遷を事前知識情報として取得し、取得した事前知識情報に基づき、現在から予め定めた過去までの前記移動体による監視履歴情報を生成し、生成した監視履歴情報に基づき、現在から予め定めた未来までの前記監視の変遷を予測する。
過去の変遷によって未来の変遷を予測することで、精度の高い予測が可能となる。
本発明において、複数の移動体の監視履歴情報を集約する集約手段をさらに有し、前記集約手段は、特定の移動体と監視を共有し得る、特定以外の移動体の監視履歴情報を集約すると共に、前記モデルを定めるために用いる監視履歴情報が、前記集約手段で集約した監視履歴情報であることを特徴とする。
単一の移動体で得た予測に用いる監視履歴情報よりも、周囲の移動体で得た予測に用いる監視履歴情報を集約した方が、より精度の高い予測が可能となる。
本発明において、前記探索度が所定の水準を満たすように監視すべき監視対象である未知の監視対象の監視と、前記追従度が所定の水準を満たすように監視すべき監視対象である既知の監視対象の監視とを、それぞれ専用の移動体で対応させることを特徴とする。
予め未知の監視対象の監視を担当するチームと、既知の監視対象の監視を担当するチームとに分担することで、振り分けの管理制御が簡便化できる。なお、移動空間(例えば、飛行高度等)を分けてもよい。
本発明において、前記探索度が、各監視対象の不確かさのlxノルムであり、前記追従度が、前記監視対象の重要度と、前記監視対象を監視したときの被覆率との積であることを特徴とする。
探索度及び追従度を数値化することで、同時に最適化し得る移動体の振り分けが明確となる。
本発明において、前記監視対象の移動速度情報、及び移動計画情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得した移動速度情報に基づき、前記監視対象の移動速度と、前記移動体の移動速度との速度差を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果により、前記監視対象の移動速度が前記移動体の移動速度よりも速いと判定した場合に、前記取得手段で取得した前記移動計画情報に基づき、前記監視対象の現在位置から推測される所定時刻先の推測位置、及び前記所定時刻先の推測位置までの、監視対象の移動が推測される推測移動経路を特定する特定手段と、前記特定手段で特定された所定時刻先の推測位置へ前記移動体が移動し、かつ、前記推測移動経路に対応して前記移動体が移動するように制御するショートカット制御手段と、をさらに有している。
移動体を制御する監視対象追従制御装置は、相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視範囲が変更可能なセンサ部をそれぞれ搭載した複数の移動体、及び複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させることを基本制御する。
この基本制御の下において、取得手段は監視対象の移動速度情報、及び移動計画情報を取得し、取得した移動速度情報に基づき、監視対象の移動速度と、移動体の移動速度との速度差を判定する。
特定手段は、判定手段による判定結果により、監視対象の移動速度が移動体の移動速度よりも速いと判定した場合に、取得手段で取得した前記移動計画情報に基づき、監視対象の現在位置から推測される所定時刻先の推測位置、及び所定時刻先の推測位置までの、監視対象の移動が推測される推測移動経路を特定する。ショートカット制御手段は、特定手段で特定された所定時刻先の推測位置へ移動体が移動し、かつ、前記推測移動経路に対応して前記移動体が移動するように制御する。
これにより、監視対象の追従制御において、監視対象の移動速度が、移動体の移動速度よりも速い場合でも、移動体による監視対象の監視を継続させることができる。
本発明において、前記特定手段が、予め定められた監視対象の移動経路上に点在し、かつ監視が優先される複数の重要経由地点の中から選択して、推測位置を特定することを特徴とする。
監視対象の移動経路上において、監視が優先される重要経由地点の中から選択して、推測位置を特定することで、遅滞なく重要な監視領域の監視を行うことができる。
本発明において、前記ショートカット制御手段が、前記移動体を、前記推測位置までの最短距離で移動させたときに、前記監視対象よりも先に到達する余剰時間を演算し、演算した余剰時間及び追従対象との距離を最小とするように、前記監視対象の追従移動を継続することを特徴とする。
また、本発明において、前記ショートカット制御手段が、現在の移動体の位置から、前記特定手段で特定された所定時刻先の推測位置までを結ぶ円弧状の移動経路であって、前記推測移動経路に対応して前記移動経路で前記移動体が移動するように制御することを特徴とする。
推測位置が特定された場合、直線的な移動が最も最短時間で推測位置へ到達することができるが、監視対象よりも先に到達する余剰時間を演算し、演算した余剰時間及び追従対象との距離を最小とするように、前記監視対象の追従移動を継続する。例えば、直線的な移動に対して、なるべく監視対象の移動軌跡に近づくように円弧軌跡で移動させ、かつ先回りすることで、監視対象の監視度合い(被覆率)が十分ではないが、監視対象の移動軌跡に沿った監視を必要最小限継続することができる。
以上説明した如く本発明では、監視対象の中に未知の監視対象及び既知の監視対象が混在しても、相互に最適化を図って監視制御を行うことができる。
本実施の形態に係る移動体分散制御システムの概略図である。 本実施の形態に係る移動体の分散制御システムを示し、移動体を動作させるための制御系のブロック図である。 移動体のCPUで実行される分散制御プログラムの実行を機能別に分類したブロック図である。 (A)は本実施の形態に係る移動体において、現在から過去に遡った領域内のリスクポテンシャルの遷移の観測履歴を示す概略図、(B)は複数の移動体による観測履歴の集約状態を示す概略図である。 本実施の形態に係る移動体において、現在から未来に進んだ領域内のリスクポテンシャルの遷移の観測予測を示す概略図である。 (A)は本実施の形態に係る移動体が移動する領域のサンプル点を示す座標図、(B)は各座標のサンプル点における状態量に依存する重要度、及び不確かさを示すノルム値の特性図である。 各座標のサンプル点における状態量及び不確かさを正負の数値で表現した場合の特性図である。 本実施の形態に係る分散制御部が実行される移動体分散制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 (A)は図8のステップ300の処理の詳細を示す事前知識情報サブルーチンを示す制御フローチャート、(B)は図8のステップ302の処理の詳細を示す観測履歴解析サブルーチンを示す制御フローチャート、(C)は図8のステップ304の処理の詳細を示す観測履歴集約サブルーチンを示す制御フローチャートである。 (A)は図8のステップ306の処理の詳細を示す予測制御サブルーチンを示す制御フローチャート、(B)は図8のステップ308の処理の詳細を示す移動体振分けサブルーチンを示す制御フローチャート、図8のステップ310の処理の詳細を示す情報提供サブルーチンを示す制御フローチャートである。 本実施の形態に係る特定の領域において、移動体が既知のリスクポテンシャル又は既知のリスクポテンシャルに振り分けられて移動する状況を示す平面図である。 本実施の形態の変形例に係る移動体分散制御システムの概略図であり、(A)は固定カメラを自律分散ネットワークに組み込む状態、(B)固定カメラを自律分散ネットワークに組み込まない状態を示す。 本実施の形態の実施例1に係る移動体の分散制御システムを示し、移動体が移動する領域の平面図である。 本実施の形態の実施例1に係るボロノイ分割された領域の平面図であり、(A)はリスクポテンシャル指定時、(B)は制御則1に基づく移動体の移動後を示す。 本実施の形態の実施例1に係る移動体とリスクポテンシャルとの相関関係を示す平面図であり、(A)は被覆率=1の場合、(B)は被覆無しの場合、(C)は1<被覆率の場合、(D)は0<被覆率<1の場合、(E)は領域内でのボロノイ領域を逸脱して移動可能な移動体を示す。 リスクポテンシャルに重要度を設定した場合の優先度合いによる被覆率の変化を示すカバレッジ遷移図である。 本実施の形態の実施例1に係るボロノイ分割された領域の平面図であり、図14(B)の状態から制御則2に基づく移動体の移動後を示す。 本実施の形態の実施例1に係るリスクポテンシャル監視制御ルーチンを示すフローチャートである。 本実施の形態の実施例2に係り、所謂早い者勝ちの法則により、目的のリスクポテンシャルへ移動する移動体を決定するようにした、リスクポテンシャル監視制御ルーチンのフローチャートである。 本実施の形態の実施例3に係り、移動体の分散制御システムを、家屋のセキュリティシステムの監視に用いた場合の例である。 本実施の形態の実施例4に係り、移動体の分散制御システムを、事故防止のための交差点のモニタリングに用いた場合の例である。 図18のステップ104の制御則1による入力計算サブルーチン、及び、ステップ108の制御則1による入力計算サブルーチンの制御である追従形態選択制御ルーチンを示すフローチャートである。 本実施の形態の実施例5に係り、(A)は制御則3に基づく移動体とリスクポテンシャルの移動を、時系列で示した移動体の遷移図、(B)は制御則4に基づく移動体10とリスクポテンシャル28の移動を、時系列で示した移動体の遷移図である。 (A)は実施例5に係る制御則4による追従制御の効果を、比較例と比較することで検証した平面図であり、(B)はその比較例である。
図1は、本実施の形態に係る移動体分散制御システム50の概略図である。
本実施の形態の移動体分散制御システム50は、複数の移動体10、及び移動体10が監視するために移動する複数の領域12が示されている。
図1では、複数の移動体10が3つの群52に分類され、それぞれの群52が3ヶ所の領域12を担当して監視する構成としている。
なお、移動体10の群構成、監視領域数等は、図1の「3」に限定されるものではなく、単一の群52で単一の領域12を監視する構成であってもよいし、2及び4以上の群52及び領域12であってもよい。
図2は、本実施の形態に適用される移動体10(図1参照)を動作させるための制御系のブロック図である。
図2に示される如く、移動体10は、領域12の範囲内を無人で移動可能であり、当該移動を含む制御を実行するマイクロコンピュータを備えた制御装置14が搭載されている。
制御装置14のマイクロコンピュータは、CPU16A、RAM16B、ROM16C、入出力ポート(I/O)16D及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス16Eを有している。I/O16Dには、監視モジュール18、移動モジュール20、位置認識モジュール22及び通信モジュール24が接続されている。
制御装置14は、例えば、ROM16Cに予め記憶された移動体の分散制御プログラムをCPU16Aで起動させ、監視モジュール18、移動モジュール20、位置認識モジュール22及び通信モジュール24の動作を制御する。
(監視モジュール18)
監視モジュール18に適用されるデバイスは、例えば、カメラが代表的であり、移動体10の位置から特定の監視範囲(視野)を撮像する。
なお、監視モジュール18は、カメラによる撮像に限定されず、電波(レーダー、レーザー、超音波等)照射等による地理上の特徴物(ランドマーク)の検出等であってもよい。
(移動モジュール20)
本実施の形態に係る移動体10は、飛行体(一例として、ドローン)であり、移動モジュール20に適用されるデバイスとして、独立した駆動源(モータ)で駆動する複数のプロペラを備えており、モータの駆動を制御することで、目的の方向に向けて飛行可能、かつ目的の位置空間で停止(ホバリング)可能である。
なお、移動体10は、飛行体に限定されず、地上や水上を移動する移動モジュール20であってもよく、複数のデバイスを併用してもよい。さらに、広い概念では、固定配置された監視カメラを、自律分散ネットワークに組み込むことで、移動モジュール20と定義してもよい。
なお、監視カメラは、撮影範囲が固定であってもよいし、首振り動作機構を備え監視モジュール18の監視範囲が変更可能であってもよい。
(位置認識モジュール22)
位置認識モジュール22は、自機の移動体10の位置を認識する機能であり、位置情報を得るために、デバイスとして、GPS、レーザー、レーダー、超音波、モーションキャプチャー、カメラ、無線通信、無線強度(距離情報)の少なくとも1つのセンサを備えている。
位置認識モジュール22は、センサで検出した結果(検出信号)に基づき、自機の移動体10の位置を三次元空間上の座標等によって認識する。
なお、位置認識モジュール22は、自機の移動体10の位置の認識以外に、後述する通信モジュール24を介して他機の移動体10の位置情報を取得し、相互の距離を演算して複数の移動体10の相対位置関係を認識する。
(通信モジュール24)
通信モジュール24は、デバイスとして、無線通信装置を備える。無線通信は、監視を統括的に管理する基地局(サーバ)54(図1参照)及び/又は移動体10間で通信する機能として、位置情報を送受信する位置情報送受信部と、指定された監視対象(「リスクポテンシャル」、「対象」という場合がある)の監視度合い(「被覆率」という。)に関する情報(被覆率情報)を送受信する被覆率送受信部と、リスクポテンシャルの分担に関する調停情報を送受信する調停情報送受信部と、を備える。なお、通信は、移動体10間のみとし、基地局(サーバ)54は無くてもよい。
なお、移動体10が相互に情報を交換し合う機能によって移動体分散制御システム50が成立するのであれば、基地局54は必須ではない。過去の情報(ビッグデータ)を管理する情報量によって、設置又は非設置を決めればよい。
調停情報とは、移動体10がリスクポテンシャルへ移動するか否かの判定を行う情報であり、リスクポテンシャルの符号(正又は負)によって使い分ける。例えば、「正」と定義されたリスクポテンシャルは監視を必要とし、「負」と定義されたリスクポテンシャルは監視を不要とすることを示す。リスクポテンシャルは、本実施の形態で実行される予測制御により特定される探索領域及び追従領域となり得る領域である。
また、通信モジュール24の無線通信は、監視モジュール18で監視した結果(例えば、カメラであれば撮像情報)を、基地局54へ送信する監視情報送信部を備える。
図1に示される如く、移動体10が監視する領域12は、例えば、車両56が存在する路面(駐車場等)であり、移動体10は車両56が通行する路面を監視することで、死角の無い空間データを車両56(運転者)に提供するようになっている。
図1に示す領域12において、リスクポテンシャル28として、既知のリスクポテンシャル28と未知のリスクポテンシャル28とが存在している。
既知のリスクポテンシャル28(図1では、矩形実線枠「網状」で示している。)は、後述する重要度に基づいて、移動体10を向かわせて、リスクポテンシャルを追従する必要がある領域(追従領域)である。
未知のリスクポテンシャル28(図1では、矩形点線枠「?マーク」で示している。)は、後述する探索度に基づいて、移動体10を向かわせる必要がある領域(探索領域)である。
なお、未知のリスクポテンシャル28は、既知のリスクポテンシャル28の経時によって履歴が消去され、未知のリスクポテンシャル28となる領域を含む。
(分散制御プログラムによる情報処理制御)
図3は、移動体10のCPU116A(図2参照)で実行される分散制御プログラムを機能別にブロック化した図(以下、分散制御部58という)。なお、図3の分散制御部58は、分散制御のためのハードウェア構成を限定するものではないが、マイクロコンピュータに代えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用デバイスやプログラマブルロジックデバイス等のハードウェア構成で実現してもよいし、複数種類のハードウェア構成の組み合わせで実現してもよい。
図3に示される如く、分散制御部58は、事前知識取得部60を備える。事前知識取得部60では、基地局54(図1参照)等におけるビッグデータ管理サーバにアクセス(オフライン、通信を問わず)し、領域12に関する事前知識情報を事前に取得する。
領域12に関する事前知識情報は、領域12においてリスクポテンシャル28のダイナミクスを決定するパラメータを少なくとも含む。また、領域12に関する事前知識情報は、例えば、領域12においてリスクポテンシャル28は、どんな頻度で表れるか、どのような挙動をするか、どんな分布で移動するか、或いはどこが重要度が高いか等の情報を更に含む。
リスクポテンシャル28の状態量をxとした場合、以下の演算式((1)式)が成り立つ。
ここで、リスクポテンシャル28の状態量xは、リスクポテンシャル28の不確かさ及び重要度を含む。
事前知識情報取得部60は、履歴解析部62に接続されている。履歴解析部62では、図4(A)に示される如く、各移動体10における、予め定めた期間(本実施の形態では、現在時刻tに対して単位時間毎に回数Tpだけ遡って(t−Tp)までの期間)、移動体10による観測履歴を取得する。例えば、回数Tpが100であれば、100コマ分の過去の観測履歴を取得することになる。
取得する時間の分解能(単位時間)は、細かければ細かいほど精度は高くなり、粗ければ粗いほど処理速度を高めることができ、CPU16A(図2参照)の処理能力や、監視すべき領域12の監視精度等によって定めればよい。また、回数Tpは、領域12内のリスクポテンシャルの変化度合い等を考慮して定めればよい。
例えば、観測履歴には、前述した既知のリスクポテンシャル28と未知のリスクポテンシャル28とが混在するが、経時的にその状態量が変化していることが予測される。
そこで、履歴解析部62では、現在時刻tから単位時間毎に回数Tpだけ遡った期間中の既知のリスクポテンシャル28と未知のリスクポテンシャル28との状態量を移動体10毎に把握する。
i番目(iは、担当する領域12に存在する複数の移動体10のそれぞれに付す番号(正の整数)である。)の移動体10によるリスクポテンシャル28の観測履歴は以下の演算式((2)式)で表現することができる。
履歴解析部62は、履歴集約部64に接続されている。履歴解析部62で解析した、各移動体10の情報(Xi)は、履歴集約部64に集約される。例えば、図4(B)に示される如く、自機の移動体10の情報を含み、近傍の他機の移動体10の情報との観測履歴の和集合が演算される((3)式参照)。
履歴集約部64は予測制御部66に接続され、集約された情報は、予測制御部66へ送出される。
図5に示される如く、予測制御部66では、各移動体10における、予め定めた期間(本実施の形態では、現在時刻tに対して単位時間毎に回数Tfだけ進めて(t+Tf)までの期間)、移動体10の将来のダイナミクスq’を予測する。例えば、回数Tfが100であれば、100コマ分の未来の観測予測を取得することになる。
取得する時間の分解能(単位時間)は、細かければ細かいほど精度は高くなり、粗ければ粗いほど処理速度を高めることができ、CPU16A(図2参照)の処理能力や、監視すべき領域12の監視精度等によって定めればよい。また、回数Tfは、領域12内のリスクポテンシャルの変化度合い等を考慮して定めればよい。また、履歴解析部62で適用した回数Tpとは、必ずしも相関させる必要はない。
例えば、未来予測には、前述した既知のリスクポテンシャル28と未知のリスクポテンシャル28とが混在するが、経時的にその位置が変化することが予測される。
そこで、予測制御部66では、現在時刻tから単位時間毎に回数Tfだけ進めた期間中の既知のリスクポテンシャル28と未知のリスクポテンシャル28との状態量を移動体10毎に把握(予測)する。
i番目(iは、担当する領域12に存在する複数の移動体10のそれぞれに付す番号(正の整数)である。)の移動体10によるリスクポテンシャル28の状態量の予測は以下の演算式((4)式)で表現することができる。
次に、それぞれの移動体10での、リスクポテンシャルのダイナミクスを決定するパラメータqiを用いた、リスクポテンシャルの状態量の変化量の予測は、演算式((5)式)で表される。
予測制御部66は、移動体振分け部68に接続されており、予測結果(推定されたダイナミクスq’)を、移動体振分け部68へ送出する。
移動体振分け部68では、探索度及び追従度の各々が、予め定めた水準を満足するように、監視すべきリスクポテンシャルを判定し、監視すべきリスクポテンシャルとして判定されたリスクポテンシャルに、複数の移動体10を割り当てる(同時最適化)。
同時最適化された各移動体10は、割り当てられたリスクポテンシャルへの移動を開始し、リスクポテンシャルを監視する。
(探索度)
探索度とは、監視を必要とする領域12における各リスクポテンシャル28に関する情報の「不確かさ」に応じて定まる値であり、探索度は、例えば、各リスクポテンシャル28に関する情報の「不確かさ」を表すベクトルのlxノルムである。
(追従度)
追従度は、リスクポテンシャルの重要度と、被覆率(リスクポテンシャルと移動体10との重複率)との積で表されるものである。この追従度により、例えば、重要度の高い既知のリスクポテンシャルに対しては追従を継続し、重要度の低い既知のリスクポテンシャルに対しては追従を断続又は中止するといった判断が可能である。
本実施の形態では、探索度及び追従度を相互に解析し、監視すべきリスクポテンシャルを判定し、監視すべきリスクポテンシャルとして判定されたリスクポテンシャルに、複数の移動体10を振分ける。
例えば、図6(A)に示される如く、領域12を、矩形のリスクポテンシャル28に分類し、各点Pを符号によって区別する。移動体10は鎖線Aのように移動させるものとする。
各点Pは、それぞれ状態量x(点Pの符号によって区別)が定められており、リスクポテンシャル28は、未サンプル点(白抜き部分)と既サンプル点(網掛け部分)が存在している。
この図6(A)の不確かさを、図6(B)に示される如く、情報の不確かさで表すことができる。
図6(B)の上図の実線で示す特性曲線Bは、図6(A)の既サンプル点(不確かさが最小値)に基づき推定されるリスクポテンシャルの重要度であり、この重要度が大きければ、重要度が高いと推定される。
しかし、未サンプル点が多く、不確かさの大きければ大きいほど、この実線の特性曲線Bから離脱し、点線の特性曲線Cと一点鎖線の特性曲線Dのように重要度に拡がりが出ることになる。この拡がりが不確かさの大きさに相当する。
そこで、不確かさの大きい点、かつ、重要度が高い点を重点的に探索する。不確かさ(ノルム値)に、予め許容水準を定めておき、許容水準よりも大きい不確かさを持つリスクポテンシャルに移動体を向かわせることで、探索度(不確かさ)を下げていく。
一方、不確かさが水準よりも低くても、重要度が高い点は、さらなる追従をさせる。
このような、移動体10の振分けを行い、探索度と追従度の同時最適化を図るようにした。
ここで、図6(B)に示される如く、既サンプル点(例えば、点Pl)において、サンプリングしたときから、時間が経過した場合、その経時によって不確かさを大きくしている。すなわち、点Plは、古いデータは信憑性が乏しいという観点から、忘却率を定め、徐々に実線の特性曲線Bから逸脱させるようにした例である。
なお、図7に示される如く、単純に、未知のリスクポテンシャルの不確かさを負の数(例えば、0未満から−1)で表わし、既知のリスクポテンシャルの重要度を正の数(例えば、0以上から+1)で表してもよい。また、既知のリスクポテンシャルにおいて、対象物(例えば、車両)が存在する場合は「+1」、存在しない場合は「0」と表現して、区別するようにしてもよい。
図3に示される如く、移動体振分け部68は、情報処理部70に接続されている。情報処理部70では、移動体振分け部68で振分けられた移動体10から情報を取得すると共に、例えば、領域12内に存在する車両56(図1参照)の運転者等に、死角の無い空間再現データを提供したり、不測の事態に備えた警告を行う。
以下に、本実施の形態の作用を図8〜図10のフローチャートに従い説明する。
図8は、分散制御部58が実行される移動体分散制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
ステップ300では、事前知識情報を取得する(図9(A)参照、後述)。
次のステップ302では、観測履歴を解析する(図9(B)参照、後述)。
次のステップ304では、複数の移動体10の間で観測履歴を集約する(図9(C)参照、後述)。
次のステップ306では、リスクポテンシャル28のダイナミクスを決定するパラメータqの最適な値を求め、リスクポテンシャル28の状態量を予測する(図10(A)参照、後述)。
次のステップ308では、リスクポテンシャル28の状態量の予測結果に基づいて、監視すべきリスクポテンシャルを判定し、移動体10を振り分ける(図10(B)参照、後述)。
次のステップ310では、取得した情報を適用する。すなわち、情報を必要としている利用者に提供する。
図9(A)は、図8のステップ300の処理の詳細を示す事前知識情報サブルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ312では、ビッグデータ管理サーバへアクセスし、次いでステップ314へ移行して、監視する領域12を指定し、ステップ316へ移行する。
ステップ316では、ビッグデータ管理サーバから、ステップ314で指定した領域12に関する事前知識情報として、リスクポテンシャル28のダイナミクスを決定するパラメータqを取得する。更に、例えば、領域12においてリスクポテンシャル28は、どんな頻度で表れるか、どのような挙動をするか、どんな分布で移動するか、或いはどこが重要度が高いか等の情報を取得し、このルーチンは終了する。
図9(B)は、図8のステップ302の処理の詳細を示す観測履歴解析サブルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ320では、現在時刻tから単位時間毎に遡る回数Tpを設定し、ステップ322へ移行する。
ステップ322では、単位時間毎の観測履歴を取得して、ステップ324へ移行する。
ステップ324では、演算式((2)式)に基づき、リスクポテンシャル28の回数Tp分の単位時間前から遷移した状態量xを特定し、このルーチンは終了する。
図9(C)は、図8のステップ304の処理の詳細を示す観測履歴集約サブルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ326では、まず、集約する移動体10を特定する。集約は同一の群52の全ての移動体10であってもよいが、自機の移動体10の近傍に位置する他機の移動体10に限定する方が、精度を低下させず、効率的に情報の精度を高めることができる。
次のステップ328では、演算式((3)式)に基づき、複数の移動体10で得られたリスクポテンシャルの状態量を集約し、このルーチンは終了する。これにより、自機の移動体10が特定した観測履歴の精度を高めることができる。
図10(A)は、図8のステップ306の処理の詳細を示す予測制御サブルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ330では、事前知識情報として取得した、リスクポテンシャル28のダイナミクスを決定するパラメータqと、複数の移動体10で得られたリスクポテンシャルの状態量を集約した結果とに基づいて、リスクポテンシャル28のダイナミクスを決定するパラメータqの最適な値を求める。
ステップ331では、現在時刻tから単位時間毎に進ませる回数Tfを設定し、ステップ332へ移行する。
ステップ332では、演算式((5)式)に基づき、リスクポテンシャル28の状態量の変化を予測して、リスクポテンシャル28の状態量を予測することを繰り返すことにより、リスクポテンシャル28の回数Tf分の状態量x’を予測し、このルーチンは終了する。
図10(B)は、図8のステップ308の処理の詳細を示す移動体振分けサブルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ336では、リスクポテンシャル28の状態量の予測結果から、各リスクポテンシャル28の不確かさの数値を取り込み、探索度を算出する。例えば、各リスクポテンシャルの不確かさを表すベクトルのノルム値で探索度を表現することで、不確かさが大きいほど探索度が大きくなる。
次のステップ338では、ステップ336で算出した探索度が所定の水準を満たすように、監視すべきリスクポテンシャル28を判定する。
次のステップ340では、リスクポテンシャル28の状態量の予測結果から、各リスクポテンシャル28の重要度を取り込み、ステップ342へ移行する。
ステップ342では、追従度を演算する。すなわち、追従度は、重要度×被覆率で表される。次のステップ344では、ステップ342で得た追従度が所定の水準を満たすように、監視すべきリスクポテンシャル28を判定し、ステップ346へ移行する。
ステップ346では、探索と追従とが同時に最適化するように、リスクポテンシャル28への移動体10の振り分けを実行し、次いで、ステップ348へ移行して、探索及び追従の実行を指示し、このルーチンは終了する。
図10(C)は、図8のステップ310の処理の詳細を示す情報提供サブルーチンを示す制御フローチャートである。
ステップ350では、情報を取得したか否かを判断し、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
また、ステップ350で肯定判定されると、ステップ352へ移行して、死角カバレッジ情報を生成する。例えば、車両に対する情報として、死角の無い空間再現データを生成し、ステップ354へ移行して利用者へ情報を提供する。さらに詳しく言えば、駐車場内で駐車するスペースを捜している運転者に、駐車場全体のマップを提供することで、運転者は戸惑うことなく駐車スペースへ移動することができる。また、駐車場内において、歩行者の存在を警告することで、安全な運転を喚起することができる。
図11は、特定の領域12において、移動体10が、探索度が所定の水準を満たすように監視すべき未知のリスクポテンシャル28、又は追従度が所定の水準を満たすように監視すべき既知のリスクポテンシャル28に振り分けられて移動する状況を示す平面図である。なお、図11では、各移動体10を区別するため末尾に符号「A」、「B」、「C」を付し、各リスクポテンシャル28を区別するための末尾に符号「A」、「B」、「C」、「D」、「E」を付すこととする。
移動体10Aは、既知のリスクポテンシャル28Aに向かい、被覆率1(100%)で情報を収集することができる。
移動体10Bは、既知のリスクポテンシャル28Bに向かうが、被覆率を高めるため、リスクポテンシャル28Bの範囲を移動することで、被覆率を高めて情報を収集することができる。
移動体10Cは、まず、未知のリスクポテンシャル28Cに振り分けられ、その範囲を移動する。この結果、未知のリスクポテンシャル28Cは既知となり、移動体10Cは、次の未知のリスクポテンシャル28Dに振り分けられ、その範囲を移動する。この結果、未知のリスクポテンシャル28Dは既知となり、移動体10Cは、さらに次の既知のリスクポテンシャル28Eに振り分けられ、被覆率1(100%)で情報を収集することができる。
(本実施の形態の変形例)
本実施の形態では、特定の領域12を監視する群52内に存在する複数の移動体10に対して、探索度が所定の水準を満たすように監視すべき未知のリスクポテンシャル28に振り分けるか、追従度が所定の水準を満たすように監視すべき既知のリスクポテンシャル28に振り分けるかの割合は、1:1(50%ずつ)の確率とした。言い換えれば、探索と追従との同時最適化の結果に依存して、移動体10は探索するか追従するかに振り分けられていた。
これに対して、変形例では、予め、探索専用の移動体10(図12では、網掛けされた移動体10S)と、追従専用の移動体10(図12では、白抜きされた移動体10F)とに分類した。なお、図12では、探索チームとして3台の移動体10Sと追従チームとして2台の移動体10Fとを配備しているが、この数及び割合は、限定されるものではない。また、専用の移動体10S又は10Fに加え、本実施の形態のように探索又は追従の何れにも振り分け可能な移動体10を混在させてもよい。
さらには、移動体10の一部又は全部に対して探索又は追従専用ではなく、振り分けの比率を何れかに重視するような比率としてもよい(例えば、8:2、3:7等)。
なお、領域12に配置された固定カメラ72を分散制御システムのネットワーク範囲としてもよい。図12(A)は固定カメラ72を分散制御システムのネットワークの範囲とした斜視図であり、図12(A)は固定カメラ72を分散制御システムのネットワークの範囲としない斜視図である。
以下に、本実施の形態の移動体分散制御システム50を適用したリスクポテンシャル28への移動制御において、ボロノイ領域を用いた実施例を説明する。
(実施例1)
図13は、実施例1に係る移動体の分散制御システムに適用される移動体10及び、移動体10が移動する領域12が示されている。
各移動体10の制御装置14では、位置認識モジュール22からの位置情報に基づいて、図13に示す領域12をボロノイ分割する。
ボロノイ分割とは、各ポイント(ここでは、移動体10の位置)の勢力圏を分析するものであり、移動体10までの距離が最短となる点の集合を1つのポリゴンで表したとき、それぞれをボロノイ領域という。例えば、図13において、二次元平面におけるボロノイ分割では、ボロノイ分割の境界線は、移動体10を結ぶ線分の垂直二等分線(図13の鎖線26)となり、鎖線26で区画された各ボロノイ領域(1)〜(n)には、必ず1機の移動体10が存在する。なお、変数nはボロノイ分割数であり、図13ではn=17である。
実施例1では、領域12の範囲で、移動体10は相互に自由に移動しており、その都度、ボロノイ領域は変化することになる。図13は、各移動体10が、点線の位置から実線の位置に移動したときのボロノイ領域となる。
また、実施例1では、図13に示す領域12において、図14(A)に示すように、本実施の形態で特定された探索領域及び追従領域である監視対象(リスクポテンシャル)28を指定する。
実施例1では、1単位のリスクポテンシャル28の面積は、1機の移動体10の監視モジュール18で監視し得る監視範囲の面積と同等としている。すなわち、矩形網状に図示されたリスクポテンシャル28の中心に1機の移動体10の中心が重なることで、リスクポテンシャル28の全てが監視範囲となる。
なお、リスクポテンシャル28の面積と監視範囲の面積とは必ずしも1:1である必要はない。
図14(A)の各移動体10の位置は、図13の位置と同一であり、各移動体10は、相互に位置情報を送受信しながら、自機の移動体10のボロノイ領域内でリスクポテンシャル28に向けて移動することになる。
図14(B)は、図14(A)に対して各移動体10が移動した結果であり、ボロノイ領域を維持しながらリスクポテンシャル28に向けて移動する従来技術の制御である(制御則1)。
ここで、制御則1では、全てのリスクポテンシャル28を、移動体10の監視範囲とすることができない状況が発生する。
すなわち、指定されたリスクポテンシャル28の監視度合いは、被覆率で表現することができる。被覆率は、移動体10の監視領域の面積/リスクポテンシャル28の面積」である。なお、百分率で表現してもよい(「移動体10の監視領域の面積/リスクポテンシャル28の面積」×100%)。
制御則1に基づく、図14(B)では、被覆率が1未満(100%未満)のリスクポテンシャル28が存在していることがわかる。その一方で、リスクポテンシャル28が存在しないボロノイ領域では、移動体10が全く機能していない。
すなわち、全ての移動体10の監視領域の面積が、指定されたリスクポテンシャル28の全面積よりも大きくても、制御則1に縛られた制御では、全てのリスクポテンシャル28を監視することができない。
そこで、本実施の形態では、制御則1に加え、移動体10(の監視範囲)とリスクポテンシャル28との位置関係に基づいて、自機の移動体10のボロノイ領域を逸脱して、被覆率が不足(0<被覆率<1)しているリスクポテンシャル28に移動する制御(制御則2)を確立した。
図15は、移動体10(の監視範囲)とリスクポテンシャル28との位置関係として考え得る状況を示している。
図15(A)は、単一のボロノイ領域内で、1区画のリスクポテンシャル28に1機の移動体10が対応した状況であり、1機の移動体10の監視範囲の面積がリスクポテンシャル28の面積と一致することになり、被覆率は1となり、理想的な関係である。
図15(B)は、移動体10が担当するボロノイ領域にリスクポテンシャル28が存在しない場合であり、最も効率の悪い関係である(状況1)。
図15(C)は、2つのボロノイ領域に跨って指定された1区画のリスクポテンシャル28を、それぞれのボロノイ領域を担当する2機の移動体10で対応した場合であり、2機の移動体10の監視範囲の面積がリスクポテンシャル28の面積よりも広くなり、被覆率は1より大きく(2「=200%」)となり、移動体10の監視範囲が余剰となる関係である(状況2)。
一方、図15(D)は、単一のボロノイ領域内で、3区画のリスクポテンシャル28に1機の移動体10が対応した状況であり、被覆率が1未満(0.333・・・)であり、リスクポテンシャル28の監視として不十分な関係である。
図15(A)の関係では、移動体10は現状況を維持することが好ましい。
図15(B)の関係(状況1)では、1機の移動体10の監視範囲が無駄となっている状況であり、言い換えれば、図15(B)の移動体10は、別のリスクポテンシャル28に割り当てることができる状況である。
図15(C)の関係(状況2)では、2機の移動体10がそれぞれ1/2の監視範囲を無駄にしている状況であり、言い換えれば、ボロノイ領域の縛りがなければ、図15(C)の2機の移動体10の内の1機の移動体10は、別のリスクポテンシャル28に割り当てることができる状況である。
一方、図15(D)の関係では、2区画のリスクポテンシャル28が監視できていない状況である。
本実施の形態では、図15(B)及び図15(C)の状況(移動体の監視範囲が余剰となっている状況1及び状況2)と、図15(D)の状況(移動体10の監視範囲が不足している状況)とを認識し、ボロノイ領域の維持(制御則1)の制御を逸脱して、移動体10を移動させることを容認した制御則2を設定した(図15(E)参照)。
また、本実施の形態では、リスクポテンシャル28に重要度の差がある場合、重要度に応じて移動体10の移動を制御するようにしている。
図16は、重要度に基づく移動体10の移動制御について示している。
重要度は、例えば、0を超える数値〜1以下の数値で表現され、1が最も重要度が高いものとし、図16では、重要度1のリスクポテンシャル28Aと、重要度0.5のリスクポテンシャル28Bが存在することを想定している。
例えば、図16(A)に示される如く、第1の区画に重要度0.5のリスクポテンシャル28Bが存在し、移動体10がカバレッジ(監視)した場合、重要度からみると、移動体の監視面積は、50%の能力しか使っていないので、被覆率は、1/0.5=2となる。また、第2の区画に重要度1の2個のリスクポテンシャル28Aが存在し、一方のリスクポテンシャル28Aを、移動体10がカバレッジ(監視)した場合、重要度からみると移動体10の監視面積は、100%の能力を使っているので、被覆率は、1/(1+1)=0.5となる。
ここで、重要度を加味した被覆率の総合的な評価として、評価指標で表現する。評価指標は、数値が高いほど被覆率が向上する。
図16(A)における、2区画の評価指標は、0.5+1=1.5となる。
一方、図16(B)に示される如く、第1の区画に重要度0.5のリスクポテンシャル28Bと重要度1のリスクポテンシャル28Aが存在し、リスクポテンシャル28Aを移動体10がカバレッジ(監視)した場合、被覆率は、1/(0.5+1)=0.67となる。また、第2の区画に重要度1のリスクポテンシャル28Aが存在し、移動体10がカバレッジ(監視)した場合、被覆率は、1/1=1となる。
図16(B)における、2区画の評価指標は、1+1=2となる。
すなわち、重要度が高いリスクポテンシャル28を優先的にカバレッジした方が、全体の被覆率を向上することができる。
制御則2による移動体10の移動制御では、以下の条件が設定され、移動体10間の調停によって移動する移動体10が選定される。
(条件1) 各移動体10が、監視範囲が不足しているリスクポテンシャル28(「正」と定義)まで移動する移動軌跡上に、他機の移動体10が存在しないこと。
(条件2) 条件1が成立した移動体10が、他機の移動体10に対して、移動を宣言する。
移動の宣言とは、「正」と定義されたリスクポテンシャル28を、「負」に書き替える。また、移動軌跡上も「負」に書き替える。これにより、最先に移動を宣言した移動体10にのみ、移動が許可され、複数の移動体10が単一のリスクポテンシャル28に向かい、衝突等が発生することを回避することができる。
図17は、上記制御則2の制御によって、図14(B)の状態から移動体10が移動した結果であり、全てのリスクポテンシャル28に対して、1:1の関係で移動体10の移動範囲が対応されることがわかる。
以下に、実施例1の作用を図18のフローチャートに従い説明する。なお、このフローチャートでは、本実施の形態の予測制御で特定した探索領域及び追従領域が、リスクポテンシャル28として設定されていることを前提としている。
図18は、本実施の形態に係るリスクポテンシャル監視制御ルーチンを示すフローチャートであり、主として、移動体10の移動制御に特化した流れを示している。
ステップ100では、自機の移動体10の情報を収集する。すなわち、領域12(図13参照)での自機の位置情報を認識すると共に、他機の移動体10へ位置情報を送信する。基地局へ自機の移動体10の情報を送信してもよい。
次のステップ102では、他機の移動体10(領域12に存在する自機以外の移動体10)の情報を収集する。すなわち、他機の位置情報を認識し、ステップ104へ移行する。基地局から他機の移動体10の情報を収集してもよい。
ステップ104では、制御則1による入力計算を実行する。すなわち、各移動体10のボロノイ領域を逐次設定すると共に、ボロノイ領域内にリスクポテンシャル28が存在する場合は、リスクポテンシャル28を被覆するように移動する制御を実行する。
次のステップ106では、自機の移動体10の現状の状況を把握する。すなわち、自機の移動体のボロノイ領域内にリスクポテンシャル28が存在しない状況(状況1)、又は自機の移動体のボロノイ領域のリスクポテンシャル28が移動体の監視面積に比べて小さい(被覆率が1より大きい)状況(状況2)であるか、それ以外かを判断する
ステップ106で肯定判定、すなわち、状況1又は状況2であると判断された場合は、ステップ108へ移行して、制御則2による入力計算を実行する。すなわち、自機の移動体10のボロノイ領域外で、被覆率が1を下回る(被覆率<1)リスクポテンシャル28に向けて移動をするか否かを調停し、調停により決定した移動体10が自機のボロノイ領域を逸脱して、当該リスクポテンシャル28へ移動する制御を実行し、ステップ110へ移行する。
また、ステップ106で否定判定された場合は、ステップ110へ移行する。
ステップ110では、全てのリスクポテンシャル28の被覆が達成したか否かが判断され、肯定判定された場合は、このルーチンは終了する。また、ステップ110で否定判定された場合は、ステップ100へ戻り、上記工程を繰り返す。
なお、リスクポテンシャル28の総面積が、複数の移動体10が監視し得る総面積を上回っている場合は、移動体10が掛け持ちをして、時系列でリスクポテンシャル28の情報を得るようにしてもよい。
実施例1によれば、複数の移動体10の領域12内での自由移動中の衝突回避を目的として、制御則1に基づきボロノイ領域を設定したことによる、リスクポテンシャル28の被覆率低下を是正するべく、制御則2として、被覆率の低いリスクポテンシャル28への移動を調停し(例えば、早い者勝ち)、ボロノイ領域を逸脱して移動させることで、リスクポテンシャル28の被覆率を向上することができる。
(実施例1の作用効果)
実施例1では、複数の移動体の集中管理せずに制御する技術として、ボロノイ領域を定義する分散管理技術を適用したものである。
複数の移動体を、予め定めた領域内に設定されたリスクポテンシャル28に移動させ、当該リスクポテンシャル28を監視する場合、予め定めた領域をボロノイ領域に分割し、分割した各領域をそれぞれの移動体の担当領域として設定することで、移動体同士の衝突回避が可能となる。
ボロノイ領域を定義した技術は、複数の移動体を想定した最適なロジックを提供することができる。また、各移動体に対してきめ細かい起動計画を施す必要がなく、各移動体が近傍とコミュニケーションをとりながら、自律分散的に意思決定することができる。
しかしながら、従来のボロノイ領域を定義した自律分散制御では、それぞれの担当する領域に1機の移動体が対応し得るリスクポテンシャル28が存在すればよいが、定常的に、以下のような状況が発生することが予想される。
(状況1) 担当領域にリスクポテンシャル28が存在せず、移動体としての監視機能を果たさない(所謂、遊んでいる移動体が存在する)。例えば、自機移動体の担当領域内の各リスクポテンシャル28の不確かさに応じた探索度及び各リスクポテンシャル28の重要度に応じた追従度が各々所定の水準となる場合である。
(状況2) 2以上の担当領域に跨って、1機の移動体で監視可能なリスクポテンシャル28が存在する場合に、それぞれの担当領域の移動体が、余力をもって2以上の移動体が監視する。
(状況3) 1つの担当領域内に、1機の移動体では監視が不十分となるリスクポテンシャルが存在する。
実施例1では、自律分散制御の下、リスクポテンシャル28に対する移動体が監視し得る監視領域の比率である被覆率を向上することができる。
(実施例2)
本実施の形態において、図18のフローチャートに基づくリスクポテンシャル監視制御を実行する場合、特に制御則2において、リスクポテンシャル28へ移動する移動体10同士の干渉(衝突)を回避するための調停が必要となる。図19は、所謂早い者勝ちの法則により、目的のリスクポテンシャル28へ移動する移動体10を決定するようにした実施例2(実施例1をより詳細に記載した実施例2)としての、リスクポテンシャル監視制御ルーチンのフローチャートである。
図19に示される如く、ステップ120では、図13に示す領域12内で初期のボロノイ領域を設定し、次いでステップ122へ移行して移動体10をそれぞれのボロノイ領域内でランダムで移動させ、ステップ124へ移行する。
ステップ124では、リスクポテンシャル28の指定があったか否かが判断され、否定判定された場合は、ステップ126へ移行して、自機位置情報を送信すると共に他機位置情報を受信し、次いでステップ128へ移行して移動体10の相対位置に基づき、ボロノイ領域を設定し、ステップ120へ戻る。
また、ステップ124で肯定判定された場合は、ステップ130へ移行して、現時点でのボロノイ領域内でのリスクポテンシャル28の有無を検索し、次いで、ステップ132へ移行して、被覆率を演算して、ステップ134へ移行する。
ステップ134では、演算された被覆率によって処理を分岐する。
すなわち、ステップ134で、被覆率=1と判定された場合は、リスクポテンシャル28の面積と移動体10の監視範囲面積とが1:1であり、制御則1での制御でリスクポテンシャル28の監視が可能と判断し、ステップ136へ移行して、制御則1に基づきリスクポテンシャル28へ移動し、ステップ156へ移行する。この場合、移動体10は、自機のボロノイ領域(担当領域)内で、リスクポテンシャル28を全て被覆できる(図15(A)の状態参照)。
また、ステップ134で、被覆率<1と判定された場合は、ステップ138へ移行して、制御則1に基づき、移動体10を自機のボロノイ領域内のリスクポテンシャル28へ移動させ、次いでステップ140へ移行して、調停情報(リスクポテンシャル28を完全に被覆できていない旨を示す正のリスクポテンシャル)を送信し、ステップ156へ移行する。この場合、移動体10は、自機のボロノイ領域(担当領域)内で、少なくともリスクポテンシャル28の一部は被覆できる(図15(D)の状態参照)。
一方、ステップ134で、被覆率>1(リスクポテンシャル28が存在しない場合を含む)と判定された場合は、他機のボロノイ領域に存在するリスクポテンシャル28を被覆し得ると判断し(図15(B)及び(C)の状態参照)、ステップ142へ移行して、調停情報(正のリスクポテンシャル)を受信したか否かを判断する。
ステップ142で否定判定された場合は、ステップ120へ戻る。また、ステップ142で肯定判定された場合は、ステップ144へ移行して正のリスクポテンシャルへ移動するまでの障害の有無を判別し、次いでステップ146へ移行して、障害の有無を判断する。ステップ146で、「障害有り」と判断された場合は、ステップ120へ戻る。また、ステップ146で、「障害無し」と判断された場合は、ステップ148へ移行して、書替情報(リスクポテンシャル28が被覆されていることを示す負のリスクポテンシャル及び移動軌跡の負ポテンシャル)を受信したか否かを判断する。このステップ148で否定判定されると、ステップ150へ移行する。この時点で、リスクポテンシャル28へ移動する占有権を得たことになる(早い者勝ちの法則)。また、ステップ148で肯定判定された場合は、占有権がないと判断し、ステップ120へ戻る。
ステップ150では、制御則2に基づき、リスクポテンシャルへ移動し、次いでステップ152へ移行して、自機位置情報を送信すると共に他機位置情報を受信し、次いでステップ154へ移行して、自機の移動体10が占有権を得たことを宣言するため、調停情報を書替える書替情報(正のリスクポテンシャル→負のリスクポテンシャル)、並びに移動軌跡の負ポテンシャル情報を送信し、ステップ156へ移行する。
ステップ156では、移動体10の相対位置に基づき、ボロノイ領域を設定し、次いでステップ158へ移行して、リスクポテンシャル28の監視情報(例えば、撮像情報)を基地局へ送信し、ステップ160へ移行する。ステップ160では、リスクポテンシャル28が解消したか否かを判断し、否定判定された場合は、ステップ158へ戻る。また、ステップ160で肯定判定された場合は、ステップ120へ戻る。
(実施例3)
図20は、実施例3に係り、移動体10の分散制御システムを、家屋のセキュリティシステムの監視に用いた場合の例である。
図20に示される如く、家屋30の周囲には、壁32が設けられており、壁32で囲まれた敷地内を、固定の監視カメラ34で監視している。敷地内には、3台の移動体10を適用しているが、移動体10は、敷地をボロノイ分割し、相互の衝突を回避しながら移動する。
例えば、監視カメラ34で不審者36の存在を検知した場合、検知した領域を重点的に監視するために、リスクポテンシャル28を設定する。このとき、ボロノイ領域があった場合、1台の移動体10では、リスクポテンシャル28を十分被覆できないが、制御則2に基づき、3台の移動体10をリスクポテンシャル28へ移動させることができる。
なお、敷地に死角が有る場合、当該死角を重点的に監視するようにしてもよい。また、実施例3の監視例では、家屋30の敷地内を監視するようにしたが、駐車場とされた敷地でもよい。駐車場の場合、駐車する車両の台数、位置によって固定の監視カメラの死角が変動するため、移動体10による監視は有効となる。
(実施例4)
図21は、実施例4に係り、移動体10の分散制御システムを、事故防止のための交差点のモニタリングに用いた場合の例である。
図21(A)に示される如く、車両38が走行可能な優先道路40に対して、路地42が交差した交差点44において、優先道路40には監視カメラ46を設置して、車両38の接近を監視する。また、交差点44には、予め領域12を設定し、3台の移動体10を適用しているが、移動体10は、敷地をボロノイ分割し、相互の衝突を回避しながら移動する。
例えば、図21(B)に示される如く、監視カメラ46で車両38の接近を検知した場合、車両56の進行方向側の路地42(図21(B)の上側の路地42)から自転車48等が飛び出すことを予測して、当該路地42を含む領域を重点的に監視するために、リスクポテンシャル28を設定する。このとき、ボロノイ領域があった場合、1台の移動体10では、リスクポテンシャル28を十分被覆できないが、制御則2に基づき、3台の移動体10をリスクポテンシャル28へ移動させることができる。
移動体10で撮影した画像情報は、車両38へ送信されることで、運転者は事前に危険を察知することができる。
なお、図20では家屋30の敷地での監視、及び、図21では交差点44での事前の危険察知をモニタリングする例を示した、その他の例として、例えば、山やビル等において、通常は広い範囲での監視を複数の移動体10で実行し、災害時に要救助者の位置を特定して、通常の範囲よりも狭い領域をリスクポテンシャルとして指定して、重点的に捜索するレスキュー活動にも適用可能である。
(実施例5)
ところで、図17は、リスクポテンシャル28が移動体10の移動前(図14(B)参照)に対して、位置が変化していない(移動していない)ことを前提としている。以下、移動していないリスクポテンシャル28を静的リスクポテンシャル28という。
一方、リスクポテンシャル28は、移動する場合がある。例えば、人、バイク、車両等をリスクポテンシャル28とした場合、それぞれの移動速度で時々刻々と位置が変化することになる。このような、移動が可能なリスクポテンシャル28を、前記静的リスクポテンシャルに対して、「動的リスクポテンシャル28」と定義する。なお、本実施の形態では、静的リスクポテンシャル28、動的リスクポテンシャル28は、同じリスクポテンシャル28であるという観点から、符号は同一とし、必要に応じて、「静的」、「動的」を区別するようにした。
動的リスクポテンシャル28は、以下の2種類に分類することができる。
(分類1) 動的リスクポテンシャル28は、移動体10の移動速度よりも、最高移動速度が遅い。
(分類2) 動的リスクポテンシャル28は、移動体10の移動速度よりも、最高移動速度が速い。
分類1の場合は、動的リスクポテンシャル28が直線的に移動したとしても、移動体10は常に追従が可能である。
一方、分類2の場合は、動的リスクポテンシャル28が直線的に移動したとき、移動体10は追従できない状況が発生し得る。
そこで、実施例5では、前述した制御則1及び制御則2に加え、分類1の状況と分類2の状況とを区別して、分類1では制御則3の追従制御を実行し、分類2では制御則4の追従制御を実行する移動体10の移動制御を構築した。
この制御則3又は制御則4は、前述した制御則1及び制御則2の何れの処理においても選択する必要がある。
このため、本実施の形態では、リスクポテンシャル監視制御(図18で詳細を説明)において、制御則1による移動制御のための入力計算、及び制御則2による移動制御のための入力計算の前提処理として、追従のための選択制御(図22で詳細を説明)を実行している。
制御則3又は制御則4の実行は、自機である移動体10の移動速度v1(最高速度)と、追従対象となる動的リスクポテンシャル28の移動速度v2(最高速度)とを比較した結果に基づいて、選択される(v1:v2)。
移動体10の移動速度が、動的リスクポテンシャル28の移動速度と同じ又はリスクポテンシャル28の移動速度よりも速いと判定された場合(v1>v2)は、収集したリスクポテンシャル28の推測情報で計算した動的リスクポテンシャル28の位置を目標として追従制御を実行する(制御則3)。
すなわち、動的リスクポテンシャル28が直線的に移動しても、移動体10は確実に追従移動が可能となる。
一方、移動体10の移動速度が、動的リスクポテンシャル28の移動速度と等しい、又は、動的リスクポテンシャル28の移動速度よりも遅いと判定された場合(v1≦v2)は、収集したリスクポテンシャル28の推測情報で計算した動的リスクポテンシャル28の位置から、さらに、数段階先に移動するであろう(移動すると推測される)推測位置を目標とした追従制御する(制御則4)。
すなわち、動的リスクポテンシャル28が直線的に移動した場合、移動体10は動的リスクポテンシャル28に対して、徐々に引き離されていくことになる。
ここで、移動体10は追従移動制御にタイムラグがなければ、理論上、v1=v2で追従移動することが可能であるが、実装上は、v1=v2を制御則4の対象とした。
このように、制御則4による追従制御では、移動体10の移動軌跡が、動的リスクポテンシャル28の移動軌跡上から逸脱することになるが、例えば、推測位置が重要な経由地点である場合は、その途中の移動軌跡を省略しても、当該推測位置での監視を優先する方が、監視の重要性を確保することができる。
上記図18のリスクポテンシャル監視制御ルーチンにおいて、ステップ104で実行する制御則1による入力計算、及び、ステップ108で実行する制御則2による入力計算の何れにおいても、移動体10とリスクポテンシャル28の移動速度の相関関係(分類1及び分類2)が関与することになる。
そこで、図18のステップ104及びステップ108の実行に際し、追従の制御則の形態(制御則3又は制御則4)を決定する処理(追従のための選択制御)が実行される。
図22は、図18のステップ104の制御則1による入力計算サブルーチン、及び、ステップ108の制御則1による入力計算サブルーチンの制御である追従形態選択制御ルーチンを示すフローチャートである。
図22のステップ200では、自機の移動体10の情報を収集し、次いで、ステップ202で、他機の移動体10の情報を収集し、ステップ204へ移行する。
ステップ204では、リスクポテンシャル28の推測情報を収集する。例えば、車両に搭載されたナビゲーションシステム等の情報を取得することで、将来の走行状況を把握することができる。
次のステップ206では、図18における移動制御の状態が、ボロノイ領域内かボロノイ領域外かを判断する。
ステップ206でボロノイ領域内であると判定された場合は、図22のサブルーチンは、図18のステップ104の制御則1の下で実行された制御であると判断し、ステップ208へ移行して制御則1による入力計算を行い、ステップ212へ移行する。
また、ステップ206でボロノイ領域外であると判定された場合は、図22のサブルーチンが、図18のステップ108の制御則2の下で実行された制御であると判断し、ステップ210へ移行して制御則2による入力計算を行い、ステップ212へ移行する。
次のステップ212では、自機である移動体10の移動速度v1(最高速度)と、追従対象となるリスクポテンシャル28の移動速度v2(最高速度)とを比較して、何れかが速いかを判定する(v1:v2)。
このステップ212において、移動体10の移動速度が、リスクポテンシャル28の移動速度と同じ又はリスクポテンシャル28の移動速度よりも速いと判定された場合(v1>v2)は、ステップ214へ移行して、ステップ204で収集したリスクポテンシャル28の推測情報で計算したリスクポテンシャル28の位置を目標とした追従制御(制御則3)に設定し、ステップ218へ移行する。
また、ステップ212において、移動体10の移動速度が、リスクポテンシャル28の移動速度と等しい、又は、リスクポテンシャル28の移動速度よりも遅いと判定された場合(v1≦v2)は、ステップ216へ移行して、ステップ204で収集したリスクポテンシャル28の推測情報で計算したリスクポテンシャル28の位置から、さらに、数段階先に移動するであろう推測位置を目標とした追従制御(制御則4)に設定しステップ218へ移行する。
この場合、移動体10とリスクポテンシャル28を結ぶ線上で離れる方向に移動する場合は追いつかない場合があるが、リスクポテンシャル28が車両であり、移動中に蛇行、右左折、Uターン、停止等が介在される場合は、移動体10は推測位置までショートカット(例えば、先回り)することが可能である。
ステップ218では、それぞれで設定された制御入力を実行し、図22のサブルーチンは終了する(ステップ106又はステップ110へ戻る)。
なお、上記ステップ212では、移動体10の移動速度v1(最高速度)が、リスクポテンシャル28の移動速度v2(最高速度)よりも僅かに速ければ、制御則3となるようにした。これは、理論的には問題ないが、実装上において、「移動体10が追従する」という観点から、v1>v2であり、かつ一定以上の速度差Δv(=v1−v2)があることが好ましい。
図23に基づき、実施例5の詳細を説明する。
図23(A)は、実施例5で説明した制御則3に基づく、移動体10とリスクポテンシャル28の移動を、時系列で示したものである。
時間ステップ1において、ボロノイ領域境界線である鎖線26で区画されたそれぞれの領域A1、A2内で、移動体10はリスクポテンシャル28をカバーしている。
時間ステップ2〜時間ステップ4において、リスクポテンシャル28が移動したとしても、移動体10の移動速度の方が、リスクポテンシャル28の移動速度よりも速いため、移動体10は、常にリスクポテンシャル28に追従し、カバーすることができる。
図23(B)は、実施例5で説明した制御則4に基づく、移動体10とリスクポテンシャル28の移動を、時系列で示したものである。
時間ステップ1において、ボロノイ領域境界線である鎖線26で区画されたそれぞれの領域A1、A2内で、移動体10はリスクポテンシャル28をカバーしている。
ここで、時間ステップ2において、リスクポテンシャル28が移動体10よりも速く移動すると、移動体10はリスクポテンシャル28に追従しようと移動を開始する。このとき、移動体10は、時間ステップ3及び時間ステップ4を推測して、移動体10は時間ステップ3のリスクポテンシャル28の位置を考慮しつつ、時間ステップ4の位置へショートカットする。これにより、リスクポテンシャル28の位置を見失うことがない。
図24は、実施例5に係る制御則4による追従制御の効果を、比較例と比較することで検証した図である。図24では、ボロノイ領域境界線である鎖線26で区画されたそれぞれの領域A1、A2内でリスクポテンシャル28が第1の位置Aから第2の位置Bへ直線的に移動し、その後、90°方向を変えて第3の位置Cへ移動しているものとする。
図24(B)に示す比較例では、移動体10の移動速度がリスクポテンシャル28よりも移動速度よりも遅いため、リスクポテンシャル28が第1の位置Aから移動を開始して第2の位置Bに到達したときと同一時刻に、移動体10は、リスクポテンシャル28の第1の位置Aと第2の位置Bとの間の直線上を移動中となる。
その後、リスクポテンシャル28が第3の位置Cに移動するため、移動体10は、リスクポテンシャル28の第1の位置Aと第2の位置Bとの間から、リスクポテンシャル28に向けて移動するが、その途中で、リスクポテンシャル28は第3の位置Cに到達し、追いつかない。最悪は、移動体10はリスクポテンシャルを見失う場合がある。
一方、図24(A)に示す実施例2では、リスクポテンシャル28が第1の位置Aから第2の位置Bへ移動する時点で、第3の位置Cを推測する。このため、移動体10は、第2の位置Bを認識しつつ、円弧状に第3の位置Cへ移動する。
このショートカットにより、リスクポテンシャル28が第3の位置に到達する時点で、移動体10も第3の位置Cに到達することができる。なお、時間的に先回りするようにしてもよい。
なお、図24(A)で示した移動体10の円弧状の軌跡は、第2の位置Bを重視する度合いに基づいて円弧の曲率半径等を設定すればよい。第2の位置Bが重要であればあるほど、移動体10は第2の位置Bの近傍を通過することになる。この場合、第3の位置Cへの到達が若干遅れる場合もある。
以上説明した如く、実施例5では、移動体10の移動速度と、リスクポテンシャル28の移動速度との関係(分類1又は分類2)で、追従制御の形態(制御則3又は制御則4)を選択し、リスクポテンシャル28の移動軌跡と同一の移動では追いつかない移動体10に対して、リスクポテンシャル28の移動の数ステップ分先を推測して、所謂ショートカット(先回りを含む)するようにしたため、結果的に、リスクポテンシャル28を見失うことがない。また、先回りの軌跡を、リスクポテンシャル28の移動軌跡上の重要度を考慮することで、リスクポテンシャル28の途中の状態も確実に監視することができる。
なお、上記全ての実施の形態における領域12(外部環境領域、担当領域)は、陸海空を問わず設定可能である。
センシングを目的別で言えば、監視、調査、レスキュー、モニタリング、及び予報等が挙げられる。より具体的には、比較的狭い領域の場合、駐車場での車両や歩行者の監視、交差点での車両の往来のモニタリング、家屋等の不審者監視等がある。また、比較的広い領域の場合、発掘調査、災害現場での遭難者の捜索(レスキュー)、山林の状況管理、天候調査による予報等がある。
また、移動体10(アクチュエータ)として、空撮可能なドローンを挙げたが、例えば、車両、ボート等の他の移動体を自律分散制御するようにしてもよい。
10 移動体(カバレッジ装置)
12 領域
14 制御装置(定義部、判定部、指示部)
16A CPU
16B RAM
16C ROM
16D 入出力ポート(I/O)
16E バス
18 監視モジュール
20 移動モジュール(アクチュエータ)
22 位置認識モジュール
24 通信モジュール
26 鎖線
(1)〜(n) ボロノイ領域
28 リスクポテンシャル
50 移動体分散制御システム
52 群
54 基地局(サーバ)
56 車両
58 分散制御部
60 事前知識取得部
62 履歴解析部
64 履歴集約部
66 予測制御部
68 移動体振分け部
70 情報処理部
72 固定カメラ(センサ部)

Claims (22)

  1. 外部環境情報をセンシングするセンサ部と、
    センシング情報が得られない外部環境領域を、監視対象を監視するための対象領域と定義する定義部と、
    複数の前記対象領域をカバレッジするために、少なくとも監視機能を備えた移動体と、
    各対象領域が前記監視機能で探索されることで低下する不確かさ及び探索済みの他の対象領域の探索結果から推定される重要度を含む状態量を予測する予測処理による予測結果に基づき、不確かさが許容水準を超える対象領域を監視することで不確かさを当該許容水準内とし、かつ、不確かさが許容水準内でも重要度が高い場合は監視を継続して追従度を上げることで、各対象領域の不確かさに応じた探索度及び各対象領域の重要度に応じた追従度の同時最適化のために設定された所定の水準を維持するために、カバレッジすべき対象領域を判定する判定部とを有し、
    前記判定部がカバレッジすべきと判定した前記対象領域をカバレッジするために、前記移動体の移動を指示する指示部と、
    を備えるカバレッジ装置。
  2. 前記探索度が、各対象領域の前記不確かさのlxノルムであり、
    前記追従度が、探索済みの他の対象領域から推定される各対象領域の重要度と、前記対象領域をカバレッジしたときの被覆率との積であることを特徴とする請求項1記載のカバレッジ装置。
  3. 前記判定部は、
    前記対象領域を大域的にカバレッジしていないと判断した場合には、前記対象領域をカバレッジすべきと判定するように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のカバレッジ装置。
  4. 前記予測処理が、
    前記対象領域の状態量の変遷を事前知識情報として取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した事前知識情報と、現在から予め定めた過去までの前記移動体によるカバレッジ履歴情報とに基づいて定められる、各対象領域の状態量から各対象領域の状態量の変化量を予測するモデルを用いて、現在から予め定めた未来までの各対象領域の状態量を予測する予測手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項記載のカバレッジ装置。
  5. 複数の移動体のカバレッジ履歴情報を集約する集約手段をさらに有し、
    前記集約手段は、特定の移動体とカバレッジを共有し得る、特定以外の移動体のカバレッジ履歴情報を集約すると共に、
    前記モデルを定めるために用いるカバレッジ履歴情報が、前記集約手段で集約したカバレッジ履歴情報であることを特徴とする請求項4記載のカバレッジ装置。
  6. 探察履歴のない未知の対象領域のカバレッジと、探索履歴のある既知の対象領域のカバレッジとを、それぞれ専用の移動体で対応させることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項記載のカバレッジ装置。
  7. 前記対象領域が、前記センサ部のセンシング可能領域以外の死角領域であり、当該死角領域は、その位置及び大きさが経時的に変化することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項記載のカバレッジ装置。
  8. 相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視範囲が変更可能なセンサを搭載し、及び互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動する移動体であって、
    予め定めた予測処理により、自機の担当領域内の各監視対象が監視機能で探索されることで低下する不確かさ及び探索済みの他の対象領域の探索結果から推定される重要度を含む状態量を予測する予測処理の予測結果に基づき、不確かさが許容水準を超える対象領域を監視することで不確かさを当該許容水準内とし、かつ、不確かさが許容水準内でも重要度が高い場合は監視を継続して追従度を上げることで、自機の対象領域の不確かさに応じた探索度及び各対象領域の重要度に応じた追従度の同時最適化のために設定された所定の水準を維持するために移動する移動制御手段を有する移動体。
  9. 相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視範囲が変更可能なセンサをそれぞれ搭載した複数の移動体、及び前記複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させる移動体の分散制御システムにおける制御装置であって、
    予め定めた予測処理により、自機移動体の担当領域内の各監視対象が監視機能で探索されることで低下する不確かさ及び探索済みの他の対象領域の探索結果から推定される重要度を含む状態量を予測する予測処理の予測結果に基づき、不確かさが許容水準を超える対象領域を監視することで不確かさを当該許容水準内とし、かつ、不確かさが許容水準内でも重要度が高い場合は監視を継続して追従度を上げることで、自機移動体の対象領域の不確かさに応じた探索度及び各対象領域の重要度に応じた追従度の同時最適化のために設定された所定の水準を維持するために前記移動体のそれぞれに移動先の監視対象を指定する指定手段と、
    前記指定手段で指定された監視対象が監視範囲となるように移動させる移動制御手段と、
    を有する制御装置。
  10. 自機移動体の担当領域内の各監視対象の不確かさが各々所定の水準となり同時最適化のために設定された所定の水準を達成している場合には、担当領域内の各監視対象の探索履歴に依存する不確かさが各々所定の水準とならず同時最適化の前記所定の基準を達成していない他の移動体の担当領域へ移動すべきであると判定する判定手段を更に含み、
    前記移動制御手段は、前記判定手段によって移動すべきであると判定された前記他の移動体の担当領域へ自機移動体を移動させることを特徴とする請求項9記載の制御装置。
  11. 前記移動制御手段により移動した後の、自機移動体の担当領域内の前記監視対象の監視度合いを示す情報を送信すると共に、他機移動体の担当領域内の前記監視対象の監視度合いを示す情報を受信する情報交信手段と、
    前記情報交信手段で受信した情報に基づき、他機移動体の担当領域内の監視対象へ、現在の自機移動体の担当領域を超えて移動する条件が成立するか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段で移動する条件が成立した自機移動体を含む複数の移動体の中から、移動する移動体を確定させる調停を実行する調停手段と、
    をさらに有する請求項10記載の制御装置。
  12. 前記判断手段が、目的の監視対象までの移動軌跡上における、他機移動体との衝突有無で判断することを特徴とする請求項11記載の制御装置。
  13. 前記調停手段が、前記条件の成立までの時間、移動にかかる時間、要求されるセンサ機能の少なくとも1つに基づいて調停することを特徴とする請求項11又は請求項12記載の制御装置。
  14. 前記予測処理が、
    前記監視対象の状態量の変遷を事前知識情報として取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した事前知識情報と、現在から予め定めた過去までの前記移動体による監視履歴情報とに基づいて定められる、各監視対象の状態量から各監視対象の状態量の変化量を予測するモデルを用いて、現在から予め定めた未来までの前記監視対象の状態量を予測する予測手段と、
    を備えることを特徴とする請求項10〜請求項13の何れか1項記載の制御装置。
  15. 複数の移動体の監視履歴情報を集約する集約手段をさらに有し、
    前記集約手段は、特定の移動体と監視を共有し得る、特定以外の移動体の監視履歴情報を集約すると共に、
    前記モデルを定めるために用いる監視履歴情報が、前記集約手段で集約した監視履歴情報であることを特徴とする請求項14記載の制御装置。
  16. 前記探索度が所定の水準を満たすように監視すべき監視対象である未知の監視対象の監視と、前記追従度が所定の水準を満たすように監視すべき監視対象である既知の監視対象の監視とを、それぞれ専用の移動体で対応させることを特徴とする請求項10〜請求項15の何れか1項の制御装置。
  17. 前記探索度が、各監視対象の不確かさのlxノルムであり、
    前記追従度が、前記監視対象の重要度と、前記監視対象を監視したときの被覆率との積であることを特徴とする請求項10〜請求項16の何れか1項記載の制御装置。
  18. 前記監視対象の移動速度情報、及び移動計画情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した移動速度情報に基づき、前記監視対象の移動速度と、前記移動体の移動速度との速度差を判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果により、前記監視対象の移動速度が前記移動体の移動速度よりも速いと判定した場合に、前記取得手段で取得した前記移動計画情報に基づき、前記監視対象の現在位置から推測される所定時刻先の推測位置、及び前記所定時刻先の推測位置までの、監視対象の移動が推測される推測移動経路を特定する特定手段と、
    前記特定手段で特定された所定時刻先の推測位置へ前記移動体が移動し、かつ、前記推測移動経路に対応して前記移動体が移動するように制御するショートカット制御手段と、
    をさらに有する請求項10〜請求項17の何れか1項記載の制御装置。
  19. 前記特定手段が、予め定められた監視対象の移動経路上に点在し、かつ監視が優先される複数の重要経由地点の中から選択して、推測位置を特定することを特徴とする請求項18記載の制御装置。
  20. 前記ショートカット制御手段が、
    前記移動体を、前記推測位置までの最短距離で移動させたときに、前記監視対象よりも先に到達する余剰時間を演算し、演算した余剰時間及び追従対象との距離を最小とするように、前記監視対象の追従移動を継続することを特徴とする請求項18又は請求項19記載の制御装置。
  21. 前記ショートカット制御手段が、
    現在の移動体の位置から、前記特定手段で特定された所定時刻先の推測位置までを結ぶ円弧状の移動経路であって、前記推測移動経路に対応して前記移動経路で前記移動体が移動するように制御することを特徴とする請求項18又は請求項19記載の制御装置。
  22. コンピュータを、
    請求項10〜請求項21の何れか1項の制御装置として動作させる
    移動体の分散制御プログラム。
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