JP2018180604A - 監視装置、移動体の監視対象追従制御装置、監視対象追従制御プログラム - Google Patents

監視装置、移動体の監視対象追従制御装置、監視対象追従制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】監視対象の追従制御において、監視対象の移動速度が、移動体の移動速度よりも速い場合でも、移動体による監視対象の監視を継続させる。【解決手段】動的リスクポテンシャル28が移動体10の移動速度よりも遅い(分類1)の場合は、移動体10は常に追従が可能である。一方、動的リスクポテンシャル28が移動体10の移動速度よりも速い(分類2)の場合は、移動体10が追従できない状況が発生し得る。そこで、分類1では制御則3の追従制御を実行し、分類2では制御則4の追従制御を実行する移動体10の移動制御を構築した。制御則4による追従制御では、移動体10の移動軌跡が、リスクポテンシャル28の移動軌跡上から逸脱することになるが、例えば、予測位置が重要な経由地点である場合は、その途中の移動軌跡を省略しても、当該予測位置での監視を優先する方が、監視の重要性を確保することができる。【選択図】図7

Description

本発明は、移動体を移動させて監視領域を監視する監視装置、監視対象の移動に対して移動体を追従させる移動体の監視対象追従制御装置、監視対象追従制御プログラムに関する。
特許文献1には、監視対象に対して対処を行うのに適した位置まで飛行装置を移動制御する監視システムが記載されている。
より詳しくは、監視システムは、上空から地上を監視する飛行装置と、センタ装置を少なくとも備える。センタ装置は、制御種別ごとに監視対象に対する俯仰角を記憶する記憶部と、制御種別を含む制御信号の入力があると、記憶部を参照して制御種別に対応する俯仰角に相当する目標位置を算出する目標算出部と、目標位置に飛行装置を移動させる飛行装置制御部と、を備えている。
しかし、この特許文献1では、複数の移動体を想定したロジックになっていない。また、移動体に対してきめ細かい軌道計画を施さなければならない。
さらに、特許文献1では、センタ装置による集中処理となっているため計算負荷が高く、規模が大きくなると現実的時間内に解を求めることができない。
ここで、複数の移動体の集中管理せずに制御する技術として、ボロノイ領域を定義する分散管理技術がある。
例えば、カメラを備えた複数の移動体を、予め定めた領域内に設定されたリスクポテンシャル(監視対象領域)に移動させ、当該リスクポテンシャルを監視する場合、予め定めた領域をボロノイ領域に分割し、分割した各領域をそれぞれの移動体の担当領域として設定することで、移動体同士の衝突回避が可能となる。
ボロノイ領域を定義した技術は、複数の移動体を想定した最適なロジックを提供することができる。また、各移動体に対してきめ細かい軌道計画を施す必要がなく、各移動体が近傍とコミュニケーションをとりながら、自律分散的に意思決定することができる。
さらに、集中処理ではなく、分散処理であるため、計算負荷が小さく、規模の大きさに依存せず、現実的時間内で解を求めることができる。
なお、移動体は、移動体間の垂直二等分線で囲まれたボロノイ領域内において、リスクポテンシャルの重心位置に移動することを繰り返し行うことになる。また、ボロノイ領域の定義は、時々刻々と変化し得るものである。
なお、本明細書において、リスクポテンシャルに対して、移動体が監視し得る監視領域の比率を「被覆率」という。被覆率は、そのままの比率(「監視領域の面積/リスクポテンシャルの面積」)でもよいし、百分率で表現してもよい(「監視領域の面積/リスクポテンシャルの面積」×100%)。ここで、センサの捕捉領域を監視領域とする。
特開2016−118996号公報
しかしながら、従来のボロノイ領域を定義した自律分散制御では、それぞれの担当する領域でリスクポテンシャルを監視する移動体の移動速度が、当該リスクポテンシャルの移動速度よりも速ければよいが、逆の関係、すなわち、リスクポテンシャルの移動速度が、移動体の移動速度よりも速い場合、移動体の追従が困難となる場合がある。
本発明は上記事実を考慮し、監視対象の追従制御において、監視対象の移動速度が、移動体の移動速度よりも速い場合でも、移動体による監視対象の監視を継続させることができる監視装置、移動体の監視対象追従制御装置、監視対象追従制御プログラムを得ることが目的である。
本発明は、移動する監視対象に関する情報を検出するセンサ部と、前記センサ部を移動させる移動機構部と、前記移動機構部を制御して、前記センサ部を前記監視対象の移動に追従するように移動しながら監視する制御手段とを有し、前記制御手段が、前記監視対象に追従移動するときに、前記監視対象の移動速度が前記移動機構部による移動速度よりも速い場合に、前記監視対象の移動が予測される所定時刻先の予測位置へ、前記センサ部が移動し、かつ、前記所定時刻先の予測位置までの、監視対象の移動が予測される予測移動経路に対応して前記センサ部が移動するように制御する、ことを特徴とする監視装置である。
本発明によれば、制御手段では、移動機構部を制御して、センサ部を前記監視対象の移動に追従するように移動しながら監視することを基本制御とし、監視対象に追従移動するときに、前記監視対象の移動速度が前記移動機構部による移動速度よりも速い場合に、前記監視対象の移動が予測される所定時刻先の予測位置へ、前記センサ部が移動し、かつ、前記所定時刻先の予測位置までの、監視対象の移動が予測される予測移動経路に対応して前記センサ部が移動する。すなわち、監視装置を監視対象が移動すると予測される位置へショートカットする。
これにより、監視対象の追従制御において、監視対象の移動速度が、移動体の移動速度よりも速い場合でも、移動体による監視対象の監視を継続させることができる。
本発明において、前記監視対象の移動速度情報、及び移動計画情報を取得する取得手段をさらに有することを特徴とする。
取得手段は、監視対象の移動速度情報及び移動計画情報を取得する。例えば、監視対象の移動速度情報及び移動計画情報の取得は、監視装置が監視領域の監視を開始するときまでに既知であってもよい。なお、監視制御中に内部で演算して取得してもよいし、外部から受信して取得してもよい。
本発明は、相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視範囲が変更可能なセンサ部をそれぞれ搭載した複数の移動体、及び前記複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させる移動体の監視対象追従制御装置であって、前記移動体を、指定された監視対象に追従移動させる移動制御手段と、前記監視対象の移動速度情報、及び移動計画情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得した移動速度情報に基づき、前記監視対象の移動速度と、前記移動体の移動速度との速度差を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果により、前記監視対象の移動速度が前記移動体の移動速度よりも速いと判定した場合に、前記取得手段で取得した前記移動計画情報に基づき、前記監視対象の現在位置から予測される所定時刻先の予測位置、及び前記所定時刻先の予測位置までの、監視対象の移動が予測される予測移動経路を特定する特定手段と、前記特定手段で特定された所定時刻先の予測位置へ前記移動体が移動し、かつ、前記予測移動経路に対応して前記移動体が移動するように制御するショートカット制御手段と、を有する移動体の監視対象追従制御装置である。
本発明によれば、移動体を制御する監視対象追従制御装置は、相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視範囲が変更可能なセンサ部をそれぞれ搭載した複数の移動体、及び複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させることを基本制御する。
この基本制御の下において、取得手段は監視対象の移動速度情報、及び移動計画情報を取得し、取得した移動速度情報に基づき、監視対象の移動速度と、移動体の移動速度との速度差を判定する。
特定手段は、判定手段による判定結果により、監視対象の移動速度が移動体の移動速度よりも速いと判定した場合に、取得手段で取得した前記移動計画情報に基づき、監視対象の現在位置から予測される所定時刻先の予測位置、及び前定時刻先の予測位置までの、監視対象の移動が予測される予測移動経路を特定する。ショートカット制御手段は、特定手段で特定された所定時刻先の予測位置へ移動体が移動し、かつ、前記予測移動経路に対応して前記移動体が移動するように制御する。
これにより、監視対象の追従制御において、監視対象の移動速度が、移動体の移動速度よりも速い場合でも、移動体による監視対象の監視を継続させることができる。
本発明において、前記特定手段が、予め定められた監視対象の移動経路上に点在し、かつ監視が優先される複数の重要経由地点の中から選択して、予測位置を特定することを特徴とする。
監視対象の移動経路上において、監視が優先される重要経由地点の中から選択して、予測位置を特定することで、遅滞なく重要な監視領域の監視を行うことができる。
本発明において、前記ショートカット制御手段が、前記移動体を、前記予測位置までの最短距離で移動させたときに、前記監視対象よりも先に到達する余剰時間を演算し、演算した余剰時間及び追従対象との距離を最小とするように、前記監視対象の追従移動を継続することを特徴とする。
また、本発明において、前記ショートカット制御手段が、現在の移動体の位置から、前記特定手段で特定された所定時刻先の予測位置までを結ぶ円弧状の移動経路であって、前記予測移動経路に対応して前記移動経路で前記移動体が移動するように制御する。
予測位置が特定された場合、直線的な移動が最も最短時間で予測位置へ到達することができるが、監視対象よりも先に到達する余剰時間を演算し、演算した余剰時間及び追従対象との距離を最小とするように、前記監視対象の追従移動を継続する。例えば、直線的な移動に対して、なるべく監視対象の移動軌跡に近づくように円弧軌跡で移動させ、かつ先回りすることで、監視対象の監視度合い(被覆率)が十分ではないが、監視対象の移動軌跡に沿った監視を必要最小限継続することができる。
本発明は、コンピュータを、移動体の監視対象追従制御装置として動作させる監視対象追従制御プログラムである。
以上説明した如く本発明では、監視対象の追従制御において、監視対象の移動速度が、移動体の移動速度よりも速い場合でも、移動体による監視対象の監視を継続させることができるという優れた効果を有する。
本実施の形態に係る移動体の分散制御システムを示し、(A)は本実施の形態に適用される移動体を動作させるための制御系のブロック図、(B)は移動体が移動する領域の平面図である。 本実施の形態に係るボロノイ分割された領域の平面図であり、(A)はリスクポテンシャル指定時、(B)は制御則1に基づく移動体の移動後を示す。 本実施の形態にかかる移動体とリスクポテンシャルとの相関関係を示す平面図であり、(A)は被覆率=1の場合、(B)は被覆無しの場合、(C)は1<被覆率の場合、(D)は0<被覆率<1の場合、(E)は領域内でのボロノイ領域を逸脱して移動可能な移動体を示す。 リスクポテンシャルに重要度を設定した場合の優先度合いによる被覆率の変化を示すカバレッジ遷移図である。 本実施の形態に係るボロノイ分割された領域の平面図であり、図2(B)の状態から制御則2に基づく移動体の移動後を示す。 本実施の形態に係るリスクポテンシャル監視制御ルーチンを示すフローチャートである。 図6のステップ104の制御則1による入力計算サブルーチン、及び、ステップ108の制御則1による入力計算サブルーチンの制御である追従形態選択制御ルーチンを示すフローチャートである。 本実施の形態の実施例1に係り、(A)は制御則3に基づく移動体10とリスクポテンシャル28の移動を、時系列で示した移動体の遷移図、(B)は制御則4に基づく移動体10とリスクポテンシャル28の移動を、時系列で示した移動体の遷移図である。 (A)は本実施の形態に係る制御則4による追従制御の効果を、比較例と比較することで検証した実施例(実施例2)であり、(B)はその比較例である。
図1は、本実施の形態に係る移動体の分散制御システムに適用される移動体10及び、移動体10が移動する領域12が示されている。図1(A)は、本実施の形態に適用される移動体10(図1(B)参照)を動作させるための制御系のブロック図である。また、図1(B)は、移動体10が移動する領域12の平面図である。領域12には、複数の移動体10が存在し、独立して移動可能となっている。
図1(A)に示される如く、移動体10は、領域12の範囲内を無人で移動可能であり、当該移動を含む制御を実行するマイクロコンピュータを備えた制御装置14が搭載されている。
制御装置14のマイクロコンピュータは、CPU16A、RAM16B、ROM16C、入出力ポート(I/O)16D及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス16Eを有している。I/O16Dには、監視モジュール18、移動モジュール20、位置認識モジュール22及び通信モジュール24が接続されている。
制御装置14は、例えば、ROM16Cに予め記憶された移動体の分散制御プログラムをCPU16Aで起動させ、監視モジュール18、移動モジュール20、位置認識モジュール22及び通信モジュール24の動作を制御する。
(監視モジュール18)
監視モジュール18に適用されるデバイスは、例えば、カメラが代表的であり、移動体10の位置から特定の監視範囲(視野)を撮像する。
なお、監視モジュール18は、カメラによる撮像に限定されず、電波(レーダー、レーザー、超音波等)照射等による地理上の特徴物(ランドマーク)の検出等であってもよい。
(移動モジュール20)
本実施の形態の移動体10は、飛行体(一例として、ドローン)であり、移動モジュール20に適用されるデバイスとして、独立した駆動源(モータ)で駆動する複数のプロペラを備えており、モータの駆動を制御することで、目的の方向に向けて飛行可能、かつ目的の位置空間で停止(ホバリング)可能である。
なお、移動体10は、飛行体に限定されず、地上や水上を移動する移動モジュール20であってもよく、複数のデバイスを併用してもよい。さらに、広い概念では、固定配置された監視カメラの首振り動作機構を移動モジュール20と定義してもよい。
すなわち、監視モジュール18の監視範囲が変更可能であればよい。
(位置認識モジュール22)
位置認識モジュール22は、自機の移動体10の位置を認識する機能であり、位置情報を得るために、デバイスとして、GPS、レーザー、レーダー、超音波、モーションキャプチャー、カメラ、無線通信、無線強度(距離情報)の少なくとも1つのセンサを備えている。
位置認識モジュール22は、センサで検出した結果(検出信号)に基づき、自機の移動体10の位置を三次元空間上の座標等によって認識する。
なお、位置認識モジュール22は、自機の移動体10の位置の認識以外に、後述する通信モジュール24を介して他機の移動体10の位置情報を取得し、相互の距離を演算して複数の移動体10の相対位置関係を認識する。
(通信モジュール24)
通信モジュール24は、デバイスとして、無線通信装置を備える。無線通信は、移動体10間で通信する機能として、位置情報を送受信する位置情報送受信部と、指定された監視対象領域(「リスクポテンシャル」という場合がある)の監視度合い(「被覆率」という。詳細後述)に関する情報(被覆率情報)を送受信する被覆率送受信部と、監視対象領域の分担に関する調停情報を送受信する調停情報送受信部と、を備える。
調停情報とは、移動体10がリスクポテンシャルへ移動するか否かの判定を行う情報であり、リスクポテンシャルの符号(正又は負)によって使い分ける。例えば、「正」と定義されたリスクポテンシャルは監視を必要とし、「負」と定義されたリスクポテンシャルは監視を不要とすることを示す。
また、通信モジュール24の無線通信は、監視モジュール18で監視した結果(例えば、カメラであれば撮像情報)を、監視を統括的に管理する基地局へ送信する監視情報送信部を備える。
各移動体10の制御装置14では、位置認識モジュール22からの位置情報に基づいて、図1(B)に示す領域12をボロノイ分割する。
ボロノイ分割とは、各ポイント(ここでは、移動体10の位置)の勢力圏を分析するものであり、移動体10までの距離が最短となる点の集合を1つのポリゴンで表したとき、それぞれをボロノイ領域という。例えば、図1(B)において、二次元平面におけるボロノイ分割では、ボロノイ分割の境界線は、移動体10を結ぶ線分の垂直二等分線(図1(B)の鎖線26)となり、鎖線26で区画された各ボロノイ領域(1)〜(n)には、必ず1機の移動体10が存在する。なお、変数nはボロノイ分割数であり、図1ではn=17である。
本実施の形態では、領域12の範囲で、移動体10は相互に自由に移動しており、その都度、ボロノイ領域は変化することになる。図1(B)は、各移動体10が、点線の位置から実線の位置に移動したときのボロノイ領域となる。
また、本実施の形態では、図1(B)に示す領域12において、図2(A)に示すように、監視対象領域(リスクポテンシャル)28を指定する。
本実施の形態では、1単位のリスクポテンシャル28の面積は、1機の移動体10の監視モジュール18で監視し得る監視範囲の面積と同等としている。すなわち、矩形網状に図示されたリスクポテンシャル28の中心に1機の移動体10の中心が重なることで、リスクポテンシャル28の全てが監視範囲となる。
なお、リスクポテンシャル28の面積と監視範囲の面積とは必ずしも1:1である必要はない。
図2(A)の各移動体10の位置は、図1(B)の位置と同一であり、各移動体10は、相互に位置情報を送受信しながら、自機の移動体10のボロノイ領域内でリスクポテンシャル28に向けて移動することになる。
図2(B)は、図2(A)に対して各移動体10が移動した結果であり、ボロノイ領域を維持しながらリスクポテンシャル28に向けて移動する従来技術の制御である(制御則1)。
ここで、制御則1では、全てのリスクポテンシャル28を、移動体10の監視範囲とすることができない状況が発生する。
すなわち、指定されたリスクポテンシャル28の監視度合いは、被覆率で表現することができる。被覆率は、移動体10の監視領域の面積/リスクポテンシャル28の面積」である。なお、百分率で表現してもよい(「移動体10の監視領域の面積/リスクポテンシャル28の面積」×100%)。
制御則1に基づく、図2(B)では、被覆率が1未満(100%未満)のリスクポテンシャル28が存在していることがわかる。その一方で、リスクポテンシャル28が存在しないボロノイ領域では、移動体10が全く機能していない。
すなわち、全ての移動体10の監視領域の面積が、指定されたリスクポテンシャル28の全面積よりも大きくても、制御則1に縛れた制御では、全てのリスクポテンシャル28を監視することができない。
そこで、本実施の形態では、制御則1に加え、移動体10(の監視範囲)とリスクポテンシャル28との位置関係に基づいて、自機の移動体10のボロノイ領域を逸脱して、被覆率が不足(0<被覆率<1)しているリスクポテンシャル28に移動する制御(制御則2)を確立した。
図3は、移動体10(の監視範囲)とリスクポテンシャル28との位置関係として考え得る状況を示している。
図3(A)は、単一のボロノイ領域内で、1区画のリスクポテンシャル28に1機の移動体10が対応した状況であり、1機の移動体10の監視範囲の面積がリスクポテンシャル28の面積と一致することになり、被覆率は1となり、理想的な関係である。
図3(B)は、移動体10が担当するボロノイ領域にリスクポテンシャル28が存在しない場合であり、最も効率の悪い関係である(状況1)。
図3(C)は、2つのボロノイ領域に跨って指定された1区画のリスクポテンシャル28を、それぞれのボロノイ領域を担当する2機の移動体10で対応した場合であり、2機の移動体10の監視範囲の面積がリスクポテンシャル28の面積よりも広くなり、被覆率は1より大きく(2「=200%」)となり、移動体10の監視範囲が余剰となる関係である(状況2)。
一方、図3(D)は、単一のボロノイ領域内で、3区画のリスクポテンシャル28に1機の移動体10が対応した状況であり、被覆率が1未満(0.333・・・)であり、リスクポテンシャル28の監視として不十分な関係である。
図3(A)の関係では、移動体10は現状況を維持することが好ましい。
図3(B)の関係(状況1)では、1機の移動体10の監視範囲が無駄となっている状況であり、言い換えれば、図3(B)の移動体10は、別のリスクポテンシャル28に割り当てることができる状況である。
図3(C)の関係(状況2)では、2機の移動体10がそれぞれ1/2の監視範囲を無駄にしている状況であり、言い換えれば、ボロノイ領域の縛りがなければ、図3(C)の2機の移動体10の内の1機の移動体10は、別のリスクポテンシャル28に割り当てることができる状況である。
一方、図3(D)の関係では、2区画のリスクポテンシャル28が監視できていない状況である。
本実施の形態では、図3(B)及び図3(C)の状況(移動体の監視範囲が余剰となっている状況1及び状況2)と、図3(D)の状況(移動体10の監視範囲が不足している状況)とを認識し、ボロノイ領域の維持(制御則1)の制御を逸脱して、移動体10を移動させることを容認した制御則2を設定した(図3(E)参照)。
また、本実施の形態では、リスクポテンシャル28に重要度の差がある場合、重要度に応じて移動体10の移動を制御するようにしている。
図4は、重要度に基づく移動体10の移動制御について示している。
重要度は、例えば、0を超える数値〜1以下の数値で表現され、1が最も重要度が高いものとし、図4では、重要度1のリスクポテンシャル28Aと、重要度0.5のリスクポテンシャル28Bが存在することを想定している。
例えば、図4(A)に示される如く、第1の区画に重要度0.5のリスクポテンシャル28Bが存在し、移動体10がカバレッジ(監視)した場合、重要度からみると、移動体の監視面積は、50%の能力しか使っていないので、被覆率は、1/0.5=2となる。また、第2の区画に重要度1の2個のリスクポテンシャル28Aが存在し、一方のリスクポテンシャル28Aを、移動体10がカバレッジ(監視)した場合、重要度からみると移動体10の監視面積は、100%の能力を使っているので、被覆率は、1/(1+1)=0.5となる。
ここで、重要度を加味した被覆率の総合的な評価として、評価指標で表現する。評価指標は、数値が高いほど被覆率が向上する。
図4(A)における、2区画の評価指標は、0.5+1=1.5となる。
一方、図4(B)に示される如く、第1の区画に重要度0.5のリスクポテンシャル28Bと重要度1のリスクポテンシャル28Aが存在し、リスクポテンシャル28Aを移動体10がカバレッジ(監視)した場合、被覆率は、1/(0.5+1)=0.67となる。また、第2の区画に重要度1のリスクポテンシャル28Aが存在し、移動体10がカバレッジ(監視)した場合、被覆率は、1/1=1となる。
図4(B)における、2区画の評価指標は、1+1=2となる。
すなわち、重要度が高いリスクポテンシャル28を優先的にカバレッジした方が、全体の被覆率を向上することができる。
制御則2による移動体10の移動制御では、以下の条件が設定され、移動体10間の調停によって移動する移動体10が選定される。
(条件1) 各移動体10が、監視範囲が不足しているリスクポテンシャル28(「正」と定義)まで移動する移動軌跡上に、他機の移動体10が存在しないこと。
(条件2) 条件1が成立した移動体10が、他機の移動体10に対して、移動を宣言する。
移動の宣言とは、「正」と定義されたリスクポテンシャル28を、「負」に書き替える。また、移動軌跡上も「負」に書き換える。これにより、最先に移動を宣言した移動体10にのみ、移動が許可され、複数の移動体10が単一のリスクポテンシャル28に向かい、衝突等が発生することを回避することができる。
図5は、上記制御則2の制御によって、図2(B)の状態から移動体10が移動した結果であり、全てのリスクポテンシャル28に対して、1:1の関係で移動体10の移動範囲が対応されることがわかる。
ところで、図5は、リスクポテンシャル28が移動体10の移動前(図2(B)参照)に対して、位置が変化していない(移動していない)ことを前提としている。以下、移動していないリスクポテンシャル28を静的リスクポテンシャル28という。
一方、リスクポテンシャル28は、移動する場合がある。例えば、人、バイク、車両等をリスクポテンシャル28とした場合、それぞれの移動速度で時々刻々と位置が変化することになる。このような、移動が可能なリスクポテンシャル28を、前記静的リスクポテンシャルに対して、「動的リスクポテンシャル28」と定義する。なお、本実施の形態では、静的リスクポテンシャル28、動的リスクポテンシャル28は、同じ監視対象領域であるという観点から、符号は同一とし、必要に応じて、「静的」、「動的」を区別するようにした。
動的リスクポテンシャル28は、以下の2種類に分類することができる。
(分類1) 動的リスクポテンシャル28は、移動体10の移動速度よりも、最高移動速度が遅い。
(分類2) 動的リスクポテンシャル28は、移動体10の移動速度よりも、最高移動速度が速い。
分類1の場合は、動的リスクポテンシャル28が直線的に移動したとしても、移動体10は常に追従が可能である。
一方、分類2の場合は、動的リスクポテンシャル28が直線的に移動したとき、移動体10は追従できない状況が発生し得る。
そこで、本実施の形態では、前述した制御則1及び制御則2に加え、分類1の状況と分類2の状況とを区別して、分類1では制御則3の追従制御を実行し、分類2では制御則4の追従制御を実行する移動体10の移動制御を構築した。
この制御則3又は制御則4は、前述した制御則1及び制御則2の何れの処理においても選択する必要がある。
このため、本実施の形態では、リスクポテンシャル監視制御(図6で詳細を説明)において、制御則1による移動制御のための入力計算、及び制御則2による移動制御のための入力計算の前提処理として、追従のための選択制御(図7で詳細を説明)を実行している。
制御則3又は制御則4の実行は、自機である移動体10の移動速度v1(最高速度)と、追従対象となる動的リスクポテンシャル28の移動速度v2(最高速度)とを比較した結果に基づいて、選択される(v1:v2)。
移動体10の移動速度が、動的リスクポテンシャル28の移動速度と同じ又はリスクポテンシャル28の移動速度よりも速いと判定された場合(v1>v2)は、収集した監視対象の予測情報で計算した動的リスクポテンシャル28の位置を目標として追従制御を実行する(制御則3)。
すなわち、動的リスクポテンシャル28が直線的に移動しても、移動体10は確実に追従移動が可能となる。
一方、移動体10の移動速度が、動的リスクポテンシャル28の移動速度と等しい、又は、動的リスクポテンシャル28の移動速度よりも遅いと判定された場合(v1≦v2)は、収集した監視対象の予測情報で計算した動的リスクポテンシャル28の位置から、さらに、数段階先に移動するであろう(移動すると予測される)予測位置を目標とした追従制御する(制御則4)。
すなわち、動的リスクポテンシャル28が直線的に移動した場合、移動体10は動的リスクポテンシャル28に対して、徐々に引き離されていくことになる。
ここで、移動体10は追従移動制御にタイムラグがなければ、理論上、v1=v2で追従移動することが可能であるが、実装上は、v1=v2を制御則4の対象とした。
このように、制御則4による追従制御では、移動体10の移動軌跡が、動的リスクポテンシャル28の移動軌跡上から逸脱することになるが、例えば、予測位置が重要な経由地点である場合は、その途中の移動軌跡を省略しても、当該予測位置での監視を優先する方が、監視の重要性を確保することができる。
以下に本実施の形態の作用を図6のフローチャートに従い説明する。
図6は、本実施の形態に係るリスクポテンシャル監視制御ルーチンを示すフローチャートであり、主として、移動体10の移動制御に特化した流れを示している。
ステップ100では、自機の移動体10の情報を収集する。すなわち、領域12(図1(B)参照)での自機の位置情報を認識すると共に、他機の移動体10へ位置情報を送信する。
次のステップ102では、他機の移動体10(領域12に存在する自機以外の移動体10)の情報を収集する。すなわち、他機の位置情報を認識し、ステップ104へ移行する。
ステップ104では、制御則1による入力計算を実行する。すなわち、各移動体10のボロノイ領域を逐次設定すると共に、ボロノイ領域内にリスクポテンシャル28が存在する場合は、リスクポテンシャル28を被覆するように移動する制御を実行する。
次のステップ106では、自機の移動体10の現状の状況を把握する。すなわち、自機の移動体のボロノイ領域内にリスクポテンシャル28が存在しない状況(状況1)、又は自機の移動体のボロノイ領域のリスクポテンシャル28が移動体の監視面積に比べて小さい(被覆率が1より大きい)状況(状況2)であるか、それ以外かを判断する
ステップ106で肯定判定、すなわち、状況1又は状況2であると判断された場合は、ステップ108へ移行して、制御則2による入力計算を実行する。すなわち、自機の移動体10のボロノイ領域外で、被覆率が1を下回る(被覆率<1)リスクポテンシャル28に向けて移動をするか否かを調停し、調停により決定した移動体10が自機のボロノイ領域を逸脱して、当該リスクポテンシャル28へ移動する制御を実行し、ステップ110へ移行する。
また、ステップ106で否定判定された場合は、ステップ110へ移行する。
ステップ110では、全てのリスクポテンシャル28の被覆が達成したか否かが判断され、肯定判定された場合は、このルーチンは終了する。また、ステップ110で否定判定された場合は、ステップ100へ戻り、上記工程を繰り返す。
なお、リスクポテンシャル28の総面積が、複数の移動体10が監視し得る総面積を上回っている場合は、移動体10が掛け持ちをして、時系列でリスクポテンシャル28の情報を得るようにしてもよい。
本実施の形態によれば、複数の移動体10の領域12内での自由移動中の衝突回避を目的として、制御則1に基づきボロノイ領域を設定したことによる、リスクポテンシャル28の被覆率低下を是正するべく、制御則2として、被覆率の低いリスクポテンシャル28への移動を調停し(例えば、早い者勝ち)、ボロノイ領域を逸脱して移動させることで、リスクポテンシャル28の被覆率を向上することができる。
上記図6のリスクポテンシャル監視制御ルーチンにおいて、ステップ104で実行する制御則1による入力計算、及び、ステップ108で実行する制御則2による入力計算の何れにおいても、移動体10とリスクポテンシャル28の移動速度の相関関係(分類1及び分類2)が関与することになる。
そこで、図6のステップ104及びステップ108の実行に際し、追従の制御則の形態(制御則3又は制御則4)を決定する処理(追従のための選択制御)が実行される。
図7は、図6のステップ104の制御則1による入力計算サブルーチン、及び、ステップ108の制御則1による入力計算サブルーチンの制御である追従形態選択制御ルーチンを示すフローチャートである。
図7のステップ150では、自機の移動体10の情報を収集し、次いで、ステップ152で、他機の移動体10の情報を収集し、ステップ154へ移行する。
ステップ154では、監視対象の予測情報を収集する。例えば、監視対象が車両であり、車両に搭載されたナビゲーションシステム等の情報を取得することで、将来の走行状況を把握することができる。
次のステップ156では、図6における移動制御の状態が、ボロノイ領域内かボロノイ領域外かを判断する。
ステップ156でボロノイ領域内であると判定された場合は、図7のサブルーチンは、図6のステップ104の制御則1の下で実行された制御であると判断し、ステップ158へ移行して制御則1による入力計算を行い、ステップ162へ移行する。
また、ステップ156でボロノイ領域外であると判定された場合は、図7のサブルーチンが、図6のステップ108の制御則2の下で実行された制御であると判断し、ステップ160へ移行して制御則2による入力計算を行い、ステップ162へ移行する。
次のステップ162では、自機である移動体10の移動速度v1(最高速度)と、追従対象となるリスクポテンシャル28の移動速度v2(最高速度)とを比較して、何れかが速いかを判定する(v1:v2)。
このステップ162において、移動体10の移動速度が、リスクポテンシャル28の移動速度と同じ又はリスクポテンシャル28の移動速度よりも速いと判定された場合(v1>v2)は、ステップ164へ移行して、ステップ154で収集した監視対象の予測情報で計算したリスクポテンシャル28の位置を目標とした追従制御(制御則3)に設定し、ステップ168へ移行する。
また、ステップ162において、移動体10の移動速度が、リスクポテンシャル28の移動速度と等しい、又は、リスクポテンシャル28の移動速度よりも遅いと判定された場合(v1≦v2)は、ステップ166へ移行して、ステップ154で収集した監視対象の予測情報で計算したリスクポテンシャル28の位置から、さらに、数段階先に移動するであろう予測位置を目標とした追従制御(制御則4)に設定しステップ168へ移行する。
この場合、移動体10とリスクポテンシャル28を結ぶ線上で離れる方向に移動する場合は追いつかない場合があるが、リスクポテンシャル28が車両であり、移動中に蛇行、右左折、Uターン、停止等が介在される場合は、移動体10は予測位置までショートカット(例えば、先回り)することが可能である。
ステップ168では、それぞれで設定された制御入力を実行し、図7のサブルーチンは終了する(ステップ106又はステップ110へ戻る)。
なお、上記ステップ162では、移動体10の移動速度v1(最高速度)が、リスクポテンシャル28の移動速度v2(最高速度)よりも僅かに速ければ、制御則3となるようにした。これは、理論的には問題ないが、実装上において、「移動体10が追従する」という観点から、v1>v2であり、かつ一定以上の速度差Δv(=v1−v2)があることが好ましい。
(実施例1)
図8に基づき、本発明の実施例1を説明する。
図8(A)は、本実施の形態で説明した制御則3に基づく、移動体10とリスクポテンシャル28の移動を、時系列で示したものである。
時間ステップ1において、ボロノイ領域境界線である鎖線26で区画されたそれぞれの領域A1、A2内で、移動体10はリスクポテンシャル28をカバーしている。
時間ステップ2〜時間ステップ4において、リスクポテンシャル28が移動したとしても、移動体10の移動速度の方が、リスクポテンシャル28の移動速度よりも速いため、移動体10は、常にリスクポテンシャル28に追従し、カバーすることができる。
図8(B)は、本実施の形態で説明した制御則4に基づく、移動体10とリスクポテンシャル28の移動を、時系列で示したものである。
時間ステップ1において、ボロノイ領域境界線である鎖線26で区画されたそれぞれの領域A1、A2内で、移動体10はリスクポテンシャル28をカバーしている。
ここで、時間ステップ2において、リスクポテンシャル28が移動体10よりも速く移動すると、移動体10はリスクポテンシャル28に追従しようと移動を開始する。このとき、移動体10は、時間ステップ3及び時間ステップ4を予測して、移動体10は時間ステップ3のリスクポテンシャル28の位置を考慮しつつ、時間ステップ4の位置へショートカットする。これにより、リスクポテンシャル28の位置を見失うことがない。
(実施例2)
図9は、本実施の形態に係る制御則4による追従制御の効果を、比較例と比較することで検証した実施例(実施例2)である。図9では、ボロノイ領域境界線である鎖線26で区画されたそれぞれの領域A1、A2内でリスクポテンシャル28が第1の位置Aから第2の位置Bへ直線的に移動し、その後、90°方向を変えて第3の位置Cへ移動しているものとする。
図9(B)に示す比較例では、移動体10の移動速度がリスクポテンシャル28よりも移動速度よりも遅いため、リスクポテンシャル28が第1の位置Aから移動を開始して第2の位置Bに到達したときと同一時刻に、移動体10は、リスクポテンンシャル28の第1の位置Aと第2の位置Bとの間の直線上を移動中となる。
その後、リスクポテンシャル28が第3の位置Cに移動するため、移動体10は、リスクポテンンシャル28の第1の位置Aと第2の位置Bとの間から、リスクポテンシャル28に向けて移動するが、その途中で、リスクポテンシャル28は第3の位置Cに到達し、追いつかない。最悪は、移動体10はリスクポテンシャルを見失う場合がある。
一方、図9(A)に示す実施例2では、リスクポテンシャル28が第1の位置Aから第2の位置Bへ移動する時点で、第3の位置Cを予測する。このため、移動体10は、第2の位置Bを認識しつつ、円弧状に第3の位置Cへ移動する。
このショートカットにより、リスクポテンシャル28が第3の位置に到達する時点で、移動体10も第3の位置Cに到達することができる。なお、時間的に先回りするようにしてもよい。
なお、図9(A)で示した移動体10の円弧状の軌跡は、第2の位置Bを重視する度合いに基づいて円弧の曲率半径等を設定すればよい。第2の位置Bが重要であればあるほど、移動体10は第2の位置Bの近傍を通過することになる。この場合、第3の位置Cへの到達が若干遅れる場合もある。
以上説明した如く、本実施の形態(実施例1及び実施例2を含む)、移動体10の移動速度と、リスクポテンシャル28の移動速度との関係(分類1又は分類2)で、追従制御の形態(制御則3又は制御則4)を選択し、リスクポテンシャル28の移動軌跡と同一の移動では追いつかない移動体10に対して、リスクポテンシャル28の移動の数ステップ分先を予測して、所謂ショートカット(先回りを含む)するようにしたため、結果的に、リスクポテンシャル28を見失うことがない。また、先回りの軌跡を、リスクポテンシャル28の移動軌跡上の重要度を考慮することで、リスクポテンシャル28の途中の状態も確実に監視することができる。
なお、本実施の形態(実施例1及び実施例2を含む)では、移動体10がボロノイ領域内の移動制御(制御則1)のみならず、被覆率を向上するために、ボロノイ領域外への移動制御(制御則2)を許可するようにしたが、本発明の主旨(移動体の追従性向上)から鑑みれば、ボロノイ領域内の移動制御(制御則1)を前提としてもよい。制御則1であれば、移動体10同士の衝突回避が保証される。
10 移動体(監視装置)
12 領域
14 制御装置(制御手段、移動制御手段、取得手段、判定手段、特定手段、先回り手段)
16A CPU
16B RAM
16C ROM
16D 入出力ポート(I/O)
16E バス
18 監視モジュール(センサ部)
20 移動モジュール(移動機構部)
22 位置認識モジュール
24 通信モジュール
26 鎖線
(1)〜(n) ボロノイ領域
28 動的リスクポテンシャル、静的リスクポテンシャル(監視対象)

Claims (7)

  1. 移動する監視対象に関する情報を検出するセンサ部と、
    前記センサ部を移動させる移動機構部と、
    前記移動機構部を制御して、前記センサ部を前記監視対象の移動に追従するように移動しながら監視する制御手段とを有し、
    前記制御手段が、
    前記監視対象に追従移動するときに、前記監視対象の移動速度が前記移動機構部による移動速度よりも速い場合に、前記監視対象の移動が予測される所定時刻先の予測位置へ、前記センサ部が移動し、かつ、前記所定時刻先の予測位置までの、監視対象の移動が予測される予測移動経路に対応して前記センサ部が移動するように制御する、
    ことを特徴とする監視装置。
  2. 前記監視対象の移動速度情報、及び移動計画情報を取得する取得手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載の監視装置。
  3. 相互に干渉しない担当領域に配置されると共に、監視範囲が変更可能なセンサ部をそれぞれ搭載した複数の移動体、及び前記複数の移動体が互いに位置情報を送受信することで、衝突を回避しながら担当領域を変更するように移動させる移動体の監視対象追従制御装置であって、
    前記移動体を、指定された監視対象に追従移動させる移動制御手段と、
    前記監視対象の移動速度情報、及び移動計画情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した移動速度情報に基づき、前記監視対象の移動速度と、前記移動体の移動速度との速度差を判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果により、前記監視対象の移動速度が前記移動体の移動速度よりも速いと判定した場合に、前記取得手段で取得した前記移動計画情報に基づき、前記監視対象の現在位置から予測される所定時刻先の予測位置、及び前記所定時刻先の予測位置までの、監視対象の移動が予測される予測移動経路を特定する特定手段と、
    前記特定手段で特定された所定時刻先の予測位置へ前記移動体が移動し、かつ、前記予測移動経路に対応して前記移動体が移動するように制御するショートカット制御手段と、
    を有する移動体の監視対象追従制御装置。
  4. 前記特定手段が、予め定められた監視対象の移動経路上に点在し、かつ監視が優先される複数の重要経由地点の中から選択して、予測位置を特定することを特徴とする請求項3記載の監視対象追従制御装置。
  5. 前記ショートカット制御手段が、
    前記移動体を、前記予測位置までの最短距離で移動させたときに、前記監視対象よりも先に到達する余剰時間を演算し、演算した余剰時間及び追従対象との距離を最小とするように、前記監視対象の追従移動を継続することを特徴とする請求項3又は請求項4記載の監視対象追従制御装置。
  6. 前記ショートカット制御手段が、
    現在の移動体の位置から、前記特定手段で特定された所定時刻先の予測位置までを結ぶ円弧状の移動経路であって、前記予測移動経路に対応して前記移動経路で前記移動体が移動するように制御する請求項3又は請求項4記載の監視対象追従制御装置。
  7. コンピュータを、
    請求項3〜請求項6の何れか1項記載の移動体の監視対象追従制御装置として動作させる監視対象追従制御プログラム。
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