JP7132047B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、レーダ装置に関する。
試験用飛しょう目標の追随と、それ以外の目標(通常目標)の捜索、探知、および追随とを一度に実施可能なレーダ装置が知られている。この種のレーダ装置は、例えば空域の安全監視のために用いられる(対空安全監視レーダ装置)。
飛しょう目標に追随するため、飛しょう目標にトランスポンダが搭載される。このため、レーダ装置には、通常目標捜索用の送受信周波数と、トランスポンダ用の送受信周波数とを処理可能な性能を求められ、コスト面等でのインパクトが大きい。
また、試験用飛しょう目標の数が多くなると、トランスポンダの数も増える。各トランスポンダからの応答の混信を防ぐためには、レーダ装置側の受信帯域を広げる必要がある。このため周波数変換用の局部発振器を複数備え、スイッチで切り替えるなどの対処を行う必要があり、さらなるコストの上昇を招いていた。
吉田 孝 監修 「改訂レーダ技術」 電子情報通信学会、平成8年10月1日(初版)
以上述べたように、目標の捜索、追随を行うレーダ装置に、トランスポンダを搭載する飛しょう目標への追随も行わせようとすると、通常目標のための送受信周波数とトランスポンダのための送受信周波数とを時分割で切り替える必要があった。このため時間的リソースの奪い合いが起こり、パフォーマンスの低下がもたらされる恐れがあった。また、追随すべき飛しょう体の数が増えるほどにレーダ装置の規模も拡大せざるを得ず、解決策を求められていた。
そこで、目的は、追随すべき目標の数によらず、装置規模の拡大を防止できるようにしたレーダ装置を提供することにある。
実施形態によれば、レーダ装置は、空中線部と、信号処理部とを具備する。空中線部は、通常目標からのエコー信号と、トランスポンダからの応答信号とが混在する無線帯域信号を捕捉する。信号処理部は、無線帯域信号に基づく受信信号をデジタル領域で処理する。空中線部は、ローカル周波数を発生する局部発振器、ローカル周波数で無線帯域信号を周波数変換するコンバータ、および、複数のデジタル演算回路を備える。デジタル演算回路は、コンバータの出力をデジタル変換して、エコー信号及び応答信号に示される周波数シフトに基づくデジタルデータをそれぞれ出力する。信号処理部は、ビーム形成処理部と、検出処理部とを備える。ビーム形成処理部は、デジタルデータに基づいて、通常目標およびトランスポンダに対応する受信ビームを形成する。検出処理部は、形成された受信ビームから通常目標およびトランスポンダを検出する。
図1は、実施形態に係わるレーダ装置に係わる送信/受信周波数の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係わるレーダ装置の一例を示す機能ブロック図である。 図3は、図2に示される受信機8の一例を示す機能ブロック図である。 図4は、図2に示される信号処理機10の一例を示す機能ブロック図である。 図5は、図1に示される飛しょう目標に搭載されるトランスポンダの一例を示す機能ブロック図である。 図6は、第2の実施形態に係わるレーダ装置の一例を示す機能ブロック図である。 図7は、図6に示される信号処理機19の一例を示す機能ブロック図である。
図1は、実施形態に係わるレーダ装置に係わる送信/受信周波数の一例を示す図である。図1において、トランスポンダを搭載する飛しょう目標(我目標)を白丸で示し、通常目標(彼目標)を黒丸で示す。図1は、レーダ装置のレーダ送信周波数、複数の通常目標からの反射周波数(エコー周波数)、および、複数の飛しょう目標のトランスポンダからの応答周波数の関係を示す。すなわち図1の環境下では、通常目標からのエコー信号と、トランスポンダからの応答信号とが混在する。レーダアンテナ100は、これらの信号が混在する無線帯域信号を捕捉する。
レーダ装置は、レーダアンテナ100の指向角を規則的に変えながら、送信周波数1波のチャープ信号を放射して空間を捜索する。一方、トランスポンダは、レーダ装置の指向角に入っていればレーダ送信波を受信可能であり、このレーダ送信波への応答信号をレーダ装置に送信する。すなわち、それぞれのトランスポンダは、受信したレーダ送信波を、自らのトランスポンダ識別情報に対応する周波数でシフトさせ、レーダの送信期間(送信ブラインド)を避けるための遅延を与えて応答信号とする。
レーダ送信波をFとすると、レーダ装置で受信される信号の周波数は、例えば以下に示されるようになる。
複数の通常目標からは、周波数Fの信号が到達する。
トランスポンダ1からは、周波数F(F+Δf1)の信号が返信される。
トランスポンダ2からは、周波数F(F+Δf2)の信号が返信される。
、、、
トランスポンダNからは、周波数F(F+ΔfM)の信号が返信される。
レーダ装置は、遅延および周波数シフトされた応答信号を受信し、復調する。その際、周波数シフト量に基づきトランスポンダを識別することができる。一方、通常捜索により探知される目標からの信号には周波数シフトが無いので、通常目標として識別し、検出することができる。
ここで、周波数シフト量は、トランスポンダごとに例えば5MHzに設定すればよい。例えば5個のトランスポンダ識別をする場合は、各シフト周波数を以下のように設定することができる。すなわち、Δf1=5MHz、Δf2=10MHz、Δf3=15MHz、Δf4=20MHz、Δf5=25MHzとなる。なお、遅延量については、レーダの送信ブラインドを回避可能な程度に長い値であれば任意の値を採ることができ、不定でも構わない。
[第1の実施形態]
第1の実施形態では、レーダアンテナを送信と受信とで別開口とし、受信にDBF(Digital Beam Forming)方式を適用するフェーズドアレイ型のレーダ装置について説明する。
図2は、第1の実施形態に係わるレーダ装置の一例を示す機能ブロック図である。図2において、レーダ装置は、空中線部101と、空中線部101で捕捉された無線帯域信号に基づく受信信号をデジタル領域で処理する信号処理部102とを備える。
図2において、信号処理部102のレーダ制御機1は、空中線制御データを空中線部101の空中線制御機2に与える。これを受けて空中線制御機2は、送信走査制御機3に送信ビーム指向方向を与え、送信機4に送信タイミングを与える。また、空中線制御機2は、受信ビーム指向指示を受信走査制御機7に与える。
送信走査制御機3は、素子移相データを送信アンテナ5に伝送する。送信機4は、送信チャープ信号を送信アンテナ5に供給する。送信アンテナ5は、複数のアンテナ素子51、送信波の利得および位相を制御する複数の送信ユニット52、および送信分配回路53を有する。そして、送信アンテナ5は、指示された指向方向にチャープ信号を放射する。
受信アンテナは、複数(#1~#N)のサブアレイ6を備え、各サブアレイ6は、複数のアンテナ素子61、受信波の利得および位相を制御する複数の受信ユニット62、および受信合成回路63を有する。そして、受信信号は、♯1~♯Nまでのサブアレイ6において捕捉され、それぞれサブアレイ合成される。これにより生成された高周波信号は、各サブアレイ6(♯1~♯N)に接続された複数の受信機8(♯1~♯N)に入力される。ここで、受信ビーム指向方向は、空中線制御機2により制御された受信走査制御機7からの素子移相データに従う。
受信機8は、それぞれ周波数変換およびデジタル変換した受信デジタル信号を、信号伝送インタフェース9を介して、信号処理部102の信号処理機10に入力する。信号処理機10は、目標の検出データを追随制御機11に送る。追随制御機11は、目標位置データを算出して表示部12に出力し、表示部12に目標シンボルを表示する。
図3は、図2に示される受信機8の一例を示す機能ブロック図である。受信機8は、アナログダウンコンバータ301と、デジタルダウンコンバータ302とを備える。
アナログダウンコンバータ301は、第1イメージ抑圧フィルタ80、第1ミキサ81、および第1局部発振器85により、サブアレイ受信信号を中間周波数(IF)信号に周波数変換する。さらに、第2イメージ抑圧フィルタ82、第2ミキサ83、および第2局部発振器86により、IF信号をビデオ信号に周波数変換する。ビデオ信号は、アンチエイリアスフィルタ84によりエイリアスを除去されて、デジタルダウンコンバータ302に入力される。アンチエイリアスフィルタ84は、デジタルダウンコンバータ302においてアンダーサンプリングを前提とするアナログ/デジタル(A/D)変換を行うために設けられる。
デジタルダウンコンバータ302は、A/D変換器87によりデジタル変換したデジタル受信信号を、複数のデジタル演算回路91に入力する。デジタル演算回路91は、NCO(Numerically Controlled Oscillator module)90で発生させたデジタル周波数信号とデジタル受信信号とをデジタル乗算機88で乗算することにより、デジタル受信信号を周波数シフトする。その後、デジタル乗算で発生したイメージ信号をデジタルフィルタ89で抑圧すると、Iチャネル、Qチャネルの所望の周波数成分が抽出される。
デジタル演算回路91は、飛しょう目標の数、つまりトランスポンダの数に応じて設けられる。実施形態ではM系統のデジタル演算回路91を備え、NCO90の発生デジタル周波数をω0~ωMに設定する。以下に、一連のデジタル演算を示す。
入力信号をSとすると、入力信号Sは次式(1)、NCO信号は次式(2)のように表せる。
Figure 0007132047000001
また、I信号は次式(3)で表され、Q信号は次式(4)で表される。
Figure 0007132047000002
イメージは、次式(5)で表される。
Figure 0007132047000003
このイメージをデジタルフィルタで抑圧すると、次式(6)に示されるように、Iチャネル、Qチャネルの周波数成分が抽出される。
Figure 0007132047000004
周波数シフト量は、トランスポンダの識別数に応じて設定される。例えば5個のトランスポンダのための5系統と、通常目標のための1系統の、計6系統のデジタル演算回路91が設けられる。
Δf1=5MHz、Δf2=10MHz、Δf3=15MHz、Δf4=20MHz、Δf5=25MHzとし、アンテナ受信周波数Fとすると、例えば第1局発周波数FL1と第2局発周波数FL2で、A/D変換前のIF周波数を60MHzに周波数変換する。
また、A/D変換クロックを90MHzに選べば、デジタル変換後のデジタル信号周波数は30MHzとなる。この場合、NCOの発生周波数を例えば次のように設定する。
ω=2×π×30MHz:通常目標
ω=2×π×35MHz(30MHz+ 5MHz):トランスポンダ1
ω=2×π×40MHz(30MHz+10MHz):トランスポンダ2
ω=2×π×45MHz(30MHz+15MHz):トランスポンダ3
ω=2×π×50MHz(30MHz+20MHz):トランスポンダ4
ω=2×π×55MHz(30MHz+25MHz):トランスポンダ5
このような周波数設定、および一連の演算から、それぞれのトランスポンダからの応答信号および通常目標エコーを、デジタル演算回路91毎に分別することができる。デジタル演算回路91は、例えばFPGA(field-programmable gate array)で実現することができる。このほか、ASIC(application specific integrated circuit)による実装可能である。
図4は、図2に示される信号処理機10の一例を示す機能ブロック図である。信号処理機10において、分別された各サブアレイに対応する受信機8の出力である受信データが、複数のDBF形成処理部401に入力される。DBF形成処理部401は、例えばプロセッサの演算機能により実現されるプロセスであり、通常目標、およびトランスポンダ1~トランスポンダMの分だけ起動される。実施形態では、トランスポンダ1~トランスポンダ5のDBF形成処理部401が起動される。各DBF形成処理部401からの出力は、通常目標系とトランスポンダ系とに分けて、それぞれ別の信号検出処理が施される。
通常目標系は、パルス圧縮処理部402、MTI処理部403、CFAR処理部404、検出処理部405、および測角処理部406を経て、通常目標を検出する。一方、トランスポンダ系は、パルス圧縮処理部402、トランスポンダの検出処理部405、および測角処理部406を経て、1~Mの各トランスポンダが検出される。
図5は、図1に示される飛しょう目標に搭載されるトランスポンダの一例を示す機能ブロック図である。トランスポンダは、レーダ装置の送信アンテナ5から放射されたRF帯域のレーダ送信波を受信し、イメージ抑圧フィルタ501で不要波成分を除去する。その後、局部発振器503とミキサ502によりRF信号をIF信号に変換する。このIF信号は、帯域フィルタ504を介して高速A/D変換器505に入力され、デジタルデータに変換されてメモリ506に記憶される。
メモリ506に記憶された送信波のデータは、予め設定した遅延量に従って、クロック発生/制御回路507の制御により読み出され、デジタルI/Qフィルタ509に入力される。
デジタルI/Qフィルタ509は、デジタルデータに対してI/Q検波を行い、I信号とQ信号とに分離する。一方、NCO508は、予め設定した周波数シフト量に対応するCOS波、SIN波を発生する。このうちCOS信号が、デジタルI/Qフィルタ509の出力であるI信号に乗算器510で乗算される。同様に、SIN信号が、乗算器510でQ信号に乗算される。各乗算器510の出力はデジタル加算器511で加算され、これにより、遅延と周波数シフトとを与えた応答信号が生成される。
生成された応答信号は、高速D/A変換器512によりアナログ信号に変換され、イメージ抑圧フィルタ513で不要波成分を除去されたのち、局部発振器503とミキサ514によりRF帯域にアップコンバートされる。その後、帯域フィルタ515を介して、トランスポンダ応答信号として空間に放射される。
ここで、高速A/D変換器、メモリ、および高速D/A変換器を組み合わせ、受信RF信号をメモリに記憶して遅延出力する方式は、デジタルRFメモリと称して知られている。
一連のデジタル演算を以下に示す。デジタルI/Qフィルタ509から出力されるI信号、Q信号を式(7)のように表し、NCO508の出力信号を式(8)のように表す。
Figure 0007132047000005
そうすると、デジタル加算器511に入力されるI乗算信号は、式(9)で表され、Q乗算信号は、式(10)で表すことができる。
Figure 0007132047000006
高速D/A変換器512に入力される加算信号は、式(11)で表される。
Figure 0007132047000007
式(11)において、ωNCO周波数が、識別周波数に対応するシフト量となる。
第1の実施形態におけるレーダ装置の特徴を、以下に述べる。
[1] レーダ装置のレーダアンテナ100を、送受別開口のフェーズドアレイアンテナとする。
[2] フェーズドアレイアンテナからのレーダ送信波をファンビームとし、広範囲な覆域に電波を短時間で放射する。
[3] レーダ波の受信フェーズにおいては、DBF方式により、ペンシルビームを同時に複数本形成する。
[4] レーダ装置の受信機の受信帯域は、飛しょう目標数に応じて、送信帯域に対して数倍から数十倍とする。
[5] トランスポンダは、受信した信号に、飛しょう目標毎の識別周波数に対応する周波数シフトと、送信ブラインド回避のための遅延を与え、レーダの送信波を周波数シフトさせ折り返して送信する。具体的には、デジタルRFメモリとNCOとを使用する。
[6] レーダ装置は、トランスポンダからの折り返し信号を受信し、A/D変換後のデジタルI/Q回路にて周波数シフトを行うデジタル演算回路を、通常目標と飛しょう目標との数に応じた数だけ実装する。
[7] レーダ装置における信号処理は、目標毎に周波数シフトされた信号を識別することにより、トランスポンダ追随とスキントラック追随を同時に行う。
上記構成により、第1の実施形態では、レーダ装置からの送信波の数は1波のみでよく、複数の受信周波数を同時受信しながらも、周波数識別を行うことにより、通常目標と飛しょう目標とを区別することが可能になる。つまり、通常目標の捜索、追随と、飛しょう目標のトランスポンダによる追随とを、共通の送信周波数により両立できるようになる。
既存の技術では、通常目標に加えて複数の飛しょう目標(トランスポンダ)がある場合に、レーダ側の受信帯域を広帯域化する目的で、局部発振器を複数具備しスイッチで時分割に切り替えて送受信する必要があった。
これに対し第1の実施形態によれば、監視領域に飛来する目標を捜索、探知、追随に移行させると同時に、複数の試験用飛しょう目標をトランスポンダ追随することが、狭帯域の受信系を用いて可能となる。つまり、レーダ装置が具備する局部発振器は1系統にて、目標捜索、目標追随および、複数トランスポンダ追随に対応することができる。さらに、送受信に関する高周波波部品を削減できるほか、各トランスポンダからの応答受信帯域を狭めることが可能となる。
さらに、第1の実施形態では、トランスポンダ用にDBF方式でビーム形成を行っているので、観測時間を短縮することができる。
従って第1の実施形態によれば、複数の通常目標と複数の飛しょう目標(トランスポンダ応答)とを識別しながら追随することが可能となり、捜索リソース(時間)と追随リソース(時間)を短縮できるようになる。これらのことから第1の実施形態によれば、追随すべき目標の数によらず、装置規模の拡大を防止できるようにしたレーダ装置を提供することが可能になる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、レーダアンテナを送信と受信とで共用開口とし、受信はアナログ合成としたフェーズドアレイ型のレーダ装置について説明する。なお、トランスポンダについては図5に示される、いわゆるデジタルRFメモリを利用するタイプのものを使用できる。
図6は、第2の実施形態に係わるレーダ装置の一例を示す機能ブロック図である。図6において、図2と共通する部分には同じ符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。また、第2の実施形態においても、図1に示される環境を想定する。
図6は、第2の実施形態に係わるレーダ装置の一例を示す機能ブロック図である。このレーダ装置は、レーダアンテナ100の送信開口と受信開口とを共用とし、送信ペンシルビーム、受信ペンシルビームをアナログ合成により形成する。図6において、レーダ装置は、空中線部101と、信号処理部102とを備える。
図6において、信号処理部102のレーダ制御機1は、空中線制御データを空中線部101の空中線制御機2に与える。これを受けて空中線制御機2は、走査制御機30に送信ビーム指向方向を与え、送信機4に送信タイミングを与える。
走査制御機30は、素子移相データを♯1~♯Nまでの送受共用アンテナ14に伝送する。送信機4は、送信チャープ信号を、横分配/合成回路15を介して送受共用アンテナ14に供給する。送受共用アンテナ14は、複数のアンテナ素子51、送信波の利得および位相を制御する複数の送信ユニット54、およびたて分配/合成回路55を有する。そして、送受共用アンテナ14は、指示された指向方向にチャープ信号を放射する。
受信信号は、♯1~♯Nまでの送受共用アンテナ14において捕捉され、たて分配/合成回路55と横分配/合成回路15を経由して、受信機70に入力される。受信機70は、受信信号を周波数変換およびデジタル変換する。変換された受信デジタル信号は、信号伝送インタフェース9を介して、信号処理部102の信号処理機19に入力する。信号処理機19は、目標の検出データを追随制御機11に送る。追随制御機11は、目標位置データを算出して表示部12に出力し、表示部12に目標シンボルを表示する。
受信機70は、図3に示される受信機8と同様の構成を備え、通常目標、およびトランスポンダに係わる和信号(Σ)および差信号(ΔAZ,ΔEL)の受信デジタル信号を出力する。
図7は、図6に示される信号処理機19の一例を示す機能ブロック図である。信号処理機19において、分別された受信機70の出力である受信データの系統に従って、通常目標、およびトランスポンダ1~トランスポンダMの分だけの処理系統を備える。第1の実施形態と同様に、通常目標系とトランスポンダ系とに分けて、それぞれ別の信号検出処理が施される。
通常目標系は、パルス圧縮処理部402、MTI処理部403、CFAR処理部404、検出処理部405、および測角処理部406を経て、通常目標を検出する。一方、トランスポンダ系は、パルス圧縮処理部402、トランスポンダの検出処理部405、および測角処理部406を経て、1~Mの各トランスポンダが検出される。
第2の実施形態におけるレーダ装置の特徴を、以下に述べる。
[8] レーダ装置のレーダアンテナ100を、送受共用開口のフェーズドアレイアンテナとする。
[9] フェーズドアレイアンテナからの送信波をペンシルビームとする。
[10] レーダ装置の受信フェーズにおいては、アナログ合成によりペンシルビームを形成する。
[11] レーダ装置の受信機の受信帯域は、飛しょう目標数に応じて、送信帯域に対して数倍から数十倍とする。
[12] トランスポンダは、受信した信号に、飛しょう目標毎の識別周波数に対応する周波数シフトと、送信ブラインド回避のための遅延を与え、レーダの送信波を周波数シフトさせ折り返して送信する。具体的には、デジタルRFメモリとNCOとを使用する。
[13] レーダ装置は、トランスポンダからの折り返し信号を受信し、A/D変換後のデジタルI/Q回路にて周波数シフトを行うデジタル演算回路を、通常目標と飛しょう目標との数に応じた数だけ実装する。
[14] レーダ装置における信号処理は、目標毎に周波数シフトされた信号を識別することにより、トランスポンダ追随とスキントラック追随を同時に行う。
上記構成によっても、レーダ装置からの送信波の数は1波のみでよく、複数の受信周波数を同時受信しながらも、周波数識別を行うことにより、通常目標と飛しょう目標とを区別することが可能になる。つまり、通常目標の捜索、追随と、飛しょう目標のトランスポンダによる追随とを、共通の送信周波数により両立できるようになる。従って、第2の実施形態によっても、追随すべき目標の数によらず、装置規模の拡大を防止できるようにしたレーダ装置を提供することが可能になる。
なお、実施形態において、コンピュータに関連して用いられる「プロセッサ」という用語は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路と理解され得る。
プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを読み出し実行することで、プログラムに基づく特有の機能を実現する。メモリに代えて、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成することも可能である。このケースでは、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することでその機能を実現する。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示するものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…レーダ制御機、2…空中線制御機、3…送信走査制御機、4…送信機、5…送信アンテナ、6…サブアレイ、7…受信走査制御機、8…受信機、9…信号伝送インタフェース、10…信号処理機、11…追随制御機、12…表示部、14…送受共用アンテナ、15…横分配/合成回路、19…信号処理機、30…走査制御機、51…アンテナ素子、52…送信ユニット、53…送信分配回路、54…送信ユニット、55…たて分配/合成回路、61…アンテナ素子、62…受信ユニット、63…受信合成回路、70…受信機、80…第1イメージ抑圧フィルタ、81…第1ミキサ、82…第2イメージ抑圧フィルタ、83…第2ミキサ、84…アンチエイリアスフィルタ、85…第1局部発振器、86…第2局部発振器、87…A/D変換器、88…デジタル乗算機、89…デジタルフィルタ、91…デジタル演算回路、100…レーダアンテナ、101…空中線部、102…信号処理部、301…アナログダウンコンバータ、302…デジタルダウンコンバータ、401…DBF形成処理部、402…パルス圧縮処理部、403…MTI処理部、404…CFAR処理部、405…検出処理部、406…測角処理部、501…イメージ抑圧フィルタ、502…ミキサ、503…局部発振器、504…帯域フィルタ、505…高速A/D変換器、506…メモリ、507…クロック発生/制御回路、509…デジタルI/Qフィルタ、510…乗算器、511…デジタル加算器、512…高速D/A変換器、513…イメージ抑圧フィルタ、514…ミキサ、515…帯域フィルタ。

Claims (5)

  1. 通常目標からのエコー信号と、トランスポンダからの応答信号とが混在する無線帯域信号を捕捉する空中線部と、
    前記無線帯域信号に基づく受信信号をデジタル領域で処理する信号処理部とを具備し、
    前記空中線部は、
    ローカル周波数を発生する局部発振器と、
    前記ローカル周波数で前記無線帯域信号を周波数変換するコンバータと、
    前記コンバータの出力をデジタル変換して、前記エコー信号及び前記応答信号に示される周波数シフトに基づくデジタルデータをそれぞれ出力する複数のデジタル演算回路とを備え、
    前記信号処理部は、
    前記デジタルデータに基づいて、前記通常目標および前記トランスポンダに対応する受信ビームを形成するビーム形成処理部と、
    前記形成された受信ビームから前記通常目標および前記トランスポンダを検出する検出処理部とを備える、レーダ装置。
  2. 前記空中線部は、レーダ波を送信する送信アンテナと、前記送信アンテナとは異なる開口に形成され前記無線帯域信号を捕捉する受信アンテナとを備える、請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記送信アンテナは、ファンビームで前記レーダ波を送信する、請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記空中線部は、レーダ波を送信する送信アンテナと、前記送信アンテナと共通の開口に形成され前記無線帯域信号を捕捉する受信アンテナとを備える、請求項1に記載のレーダ装置。
  5. 前記送信アンテナは、ペンシルビームで前記レーダ波を送信する、請求項4に記載のレーダ装置。
JP2018171324A 2018-09-13 2018-09-13 レーダ装置 Active JP7132047B2 (ja)

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