JP7131532B2 - 巻取制御装置、コイラー、巻取制御方法および熱間圧延金属帯の製造方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の熱間圧延金属帯の製造方法によれば、上記巻取制御方法を用いるものであるので、ストリップの品質向上と、高い生産性や巻取温度制御精度向上を並立させることが可能となる。
マンドレルの加減速に必要なトルクTr[N・m]は下記数式(1)で与えられる。
Tr=J・(dω/dt)
=J・(2π/60)・(dNr/dt) ・・・(1)
=J・(2π/60)・{1/(πD)}・(dVs/dt)
ここで、Jはマンドレルおよびコイルの慣性モーメント[kg・m2]、
ωは角速度[rad/s]、
Nrは回転速度[1/min]、
Vsはストリップの板速度[m/min]、
Dはコイル直径[m]を表す。
なお、本発明においては、コイルを含む慣性モーメントはJで示される。
数式(1)を変形して下記数式(2)が得られる。
(dNr/dt)=60/(2πJ)・Tr
(dVs/dt)=60πD/(2πJ)・Tr ・・・(2)
一方、電動機の速度制御において、回転速度Nrの指令値と実績値との偏差をΔNrとし、板速度Vsの指令値と実績値との偏差をΔVsとすると、比例制御は下記数式(3)で表される。
Tr∝ΔNr∝{1/(πD)}・ΔVs ・・・(3)
ここで、コイル径によらず、回転速度制御の応答性を一定に保つためには、(dNr/dt)/ΔNrを一定に保つ必要があり、下記数式(4)を満足する必要がある。
Kr=(1/J)・(Tr/ΔNr)
Tr=Kr・J・ΔNr ・・・(4)
ここで、Krは回転速度制御の比例定数を表す。
また、板速度制御の応答を一定に保つためには、(dVs/dt)/ΔVsを一定に保つ必要があり、下記数式(5)を満足する必要がある。
Ks=(D/J)・(Tr/ΔVs)
Tr=Ks・(J/D)・ΔVs ・・・(5)
ここで、Ksは板速度制御の比例定数を表す。
まず、本発明の実施の形態にかかる巻取制御装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる巻取制御装置の一構成例を示すブロック図である。この実施の形態にかかる巻取制御装置20は、図1に示す熱間圧延ラインの仕上ミル1から送出されたストリップ4をコイラーのマンドレル3によって巻き取る際、マンドレル3に生じる張力に応じてマンドレル3の回転速度を制御する装置である。
図2のブロック図に示す巻取制御装置20の構成を用いて、張力外乱発生時の板速度応答性をシミュレーション実験した。図2に示すように、仕上ミル1によって圧延されたストリップ4がピンチロール2を経由してマンドレル3に巻き取られる熱間圧延ラインである。ストリップ4は千数百℃程度に加熱された後、図2に示したように、仕上ミル1によって上下から挟持されつつ、ローラー回転の作用によって、厚み0.8~25mmまで圧延される。このシミュレーションでは、ストリップとして、熱間圧延鋼帯の2.0mm厚さを用いた。このように圧延された帯状のストリップ4は、仕上ミル1から送出された後、図2の白抜き矢印に示される搬送方向FDに搬送されつつ、ピンチロール2によって、挟持されつつマンドレル3側へ案内される。マンドレル3に到達したストリップ4は、マンドレル3によって順次巻き取られる。この際、このマンドレル3の回転速度は、常時、巻取制御装置20によって制御される。
従来法として、張力制御をある時点で速度制御に切り替える巻取制御方法を用いて、張力外乱発生時の板速度応答性をシミュレーション実験した。装置構成のブロック図を図3に示す。このシミュレーションでは、コイル周長を考慮して、板速度指令値をマンドレルの回転速度指令値に変換した。また、TC=3秒時点で張力制御から速度制御に切り替えた。ストリップ材質、板速度指令値および張力外乱は実施例と同じ条件とした。フィードバックの時間間隔も実施例と同じ条件とした。図6(c)に示す板速度偏差の時間変化から、以下のことがわかる。まず、張力制御から速度制御に巻取制御方法を変化させることで減速ショックが発生する。また、コイル径が大きくなる(実線)と、ストリップの板速度指令値に対し、板速度応答値の偏差ΔVsが大きくなる。
図4に示す従来の巻取制御装置20を用いて、張力外乱発生時の板速度応答性をシミュレーション実験した。この巻取制御装置20では、速度偏差でトルク値を補正するにあたり、コイルサイズを考慮せず、速度偏差に比例するようにしている。このシミュレーションでは、コイル周長を考慮して、板速度指令値をマンドレルの回転速度指令値に変換した。ストリップ材質、板速度指令値および張力外乱は実施例と同じ条件とした。フィードバックの時間間隔も実施例と同じ条件とした。図7(c)に示す板速度偏差の時間変化から、以下のことがわかる。比較例1のような制御切り替えの減速ショックは発生しない。コイルサイズが大きくなると実施例より速度偏差ΔVsが大きくなり、影響が尾を引く。
1 仕上ミル
2 ピンチロール
3 マンドレル
4 ストリップ
4a 尾端部
5 コイル
6 マンドレル駆動電動機
7 マンドレル回転速度制御装置
8 マンドレル電流制御装置
9 マンドレル回転速度検出器
10 マンドレル回転速度偏差計算部
11 トルク指令計算部
12 ストリップ板速度偏差計算部
13 ストリップ板速度実績計算部
FD 搬送方向
S11 マンドレル回転速度指令信号
S12 マンドレル回転速度指令信号
S13 マンドレル回転速度応答信号
S21 ストリップ板速度指令信号
S22 ストリップ板速度指令信号
S23 ストリップ板速度応答信号
S31、S32、S33 トルク指令信号
TC 張力制御から速度制御へ切替
Claims (4)
- 熱間圧延された金属帯を巻き取るマンドレルの回転速度を制御する巻取制御装置において、
トルク指令値を受信し、受信した前記トルク指令値によって指示されたトルクを前記マンドレルに伝達して前記マンドレルを回転させるとともに、前記トルクに応答して回転した前記マンドレルに巻き取られる前記金属帯の板速度応答値を示す板速度応答信号を出力する駆動部と、
前記金属帯の板速度を指示する板速度指令信号を受け付け、フィードバックされた前記板速度応答信号に示される板速度応答値を用いて板速度偏差を出力する速度偏差計算部と、
巻取中のコイルを含む慣性モーメントをコイル径で除した値と前記板速度偏差とを乗じて、該板速度偏差を解消するためのトルク補正指令値を出力する回転速度制御部と、
前記金属帯の張力を制御するためのトルク値を指示するトルク指令信号を受け付け、前記トルク補正指令値を用いて、前記トルク指令信号のトルク値を補正して、前記駆動部にトルク指令値を出力するトルク指令計算部と、
を備えたことを特徴とする巻取制御装置。 - 請求項1に記載の巻取制御装置を有することを特徴とする熱間圧延金属帯用コイラー。
- 熱間圧延された金属帯を巻き取るマンドレルの回転速度を制御する巻取制御方法において、
駆動部によって前記マンドレルにトルクを伝達して前記マンドレルを回転するとともに、前記トルクに応答して回転した前記マンドレルに巻き取られる前記金属帯の板速度応答値を取得し、前記金属帯の板速度指令値と前記駆動部からフィードバックされた前記板速度応答値との板速度偏差を解消するトルク値をコイルサイズで補正するとともに、前記金属帯の張力を制御するトルク値を加算したトルクによって、前記駆動部に対し前記マンドレルを回転するよう指示することを特徴とする巻取制御方法。 - 請求項3に記載の巻取制御方法を用いて、金属帯を熱間圧延することを特徴とする熱間圧延金属帯の製造方法。
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JP2019209425A JP7131532B2 (ja) | 2019-11-20 | 2019-11-20 | 巻取制御装置、コイラー、巻取制御方法および熱間圧延金属帯の製造方法 |
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