JP7130943B2 - 電波環境推定装置および電波環境推定方法 - Google Patents

電波環境推定装置および電波環境推定方法 Download PDF

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本発明は、電波の伝搬環境を推定する技術に関するものであり、特に、分散して配置されたセンサから取得する観測値を基に伝搬環境を推定する技術に関するものである。
無線通信の多様化と普及に伴い、周波数資源の枯渇が危惧されている。その解決策として、場所や時間によって異なる周波数の利用状況を把握し、無線局に対して適切な使用条件を動的に割り当てることで、異なる通信システム間で周波数を有効活用する技術が求められている。無線局に対して適切な使用条件を動的に割り当てて周波数を有効活用するためには、複雑な挙動を示す電波の発射源の近傍を含め電波環境をできるだけ正確に把握する必要がある。
未使用の周波数資源を活用する無線通信技術としては、IEEE802.22や802.11afに規定された技術が知られている。そのような技術では、一次利用者の情報や地理的条件に基づいてホワイトスペースをデータベース化するアプローチが広く取られている。また、実際に電波環境を計測してマップ化し、それに基づいて周波数資源を割り当てる試みも盛んに研究されている。そのような、実際に電波環境を計測してマップ化する技術としては、例えば、特許文献1のような技術が開示されている。
特許文献1の観測値処理装置は、複数の異なる位置に設置されたセンサから取得した観測値に、クリギング法による補間処理を施している。また、特許文献1の観測値処理装置は、外部から取得するあらかじめ生成されたデータを基に信頼度を設定し、信頼度を基にクリギングに対する補正を行っている。特許文献1は、そのような方法で信頼度に基づいて補間値を求めることでより正確な補間値を得ることが出来るとしている。
また、特許文献2には、電磁波を発生する機器周辺の電磁波を測定する電磁波測定システムが開示されている。特許文献2の電磁波測定システムでは、測定対象の機器の周辺において電磁波を測定するプローブを動かし、電磁波の発生源である機器とプローブとの距離を変化させながら測定が行われている。特許文献2の電磁波測定システムでは、プローブによる測定値から残留反射波成分を除去し、その結果から電磁波の分布を算出している。
特開2015-010927号公報 特開平10-062467号公報
しかしながら、特許文献1の技術は次のような点で十分ではない。特許文献1の観測値処理装置は、信頼度の設定に外部から取得するあらかじめ生成されたデータを用いている。よって、特許文献1の技術では、正確性が確認されているデータが無ければ正確なデータを得ることができない。また、特許文献1の技術では、電波の発射源の影響を考慮していないため、複雑な挙動を示す電波の発射源の近傍では電波環境の推定の精度が低下する。そのため、特許文献1の技術は、電波の発射源の近傍を含め電波環境を正確に推定する技術としては十分ではない。
また、特許文献2の技術は、電波の発射源の位置があらかじめ既知である場合にしか用いることができない。すなわち、特許文献2の技術は、電波の発射源の位置が未知の場合に、電波の発射源の影響を抑制して、電波環境を正確に推定する技術としては十分ではない。
本発明は、上記の課題を解決するため、電波の発射源の近傍を含め観測対象領域全体において電波環境を正確に推定することができる電波環境推定装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明の電波環境推定装置は、電波情報取得手段と、伝搬モデル推定手段と、補間処理手段を備えている。電波情報取得手段は、複数のセンサがそれぞれ受信した電波の観測値の情報をセンサからそれぞれ取得する。伝搬モデル推定手段は、推定した電波の発射源の位置座標およびセンサからそれぞれ取得した観測値を基に、各空間座標における観測値の第1の推定値を算出する。補間処理手段は、センサの位置ごとに観測値と第1の推定値との差を残差として算出し、算出した残差の各空間座標における補間データを算出する。また、補間処理手段は、各空間座標それぞれにおいて第1の推定値と補間データの値を加算して各空間座標における電波の観測値の第2の推定値を算出する。
また、本発明の電波環境推定方法は、複数のセンサがそれぞれ受信した電波の観測値の情報をセンサからそれぞれ取得する。本発明の電波環境推定方法は、推定した電波の発射源の位置座標およびセンサからそれぞれ取得した観測値を基に、各空間座標における観測値の第1の推定値を算出する。本発明の電波環境推定方法は、センサの位置ごとに観測値と第1の推定値との差を残差として算出する。本発明の電波環境推定方法は、算出した残差の各空間座標における補間データを算出する。本発明の電波環境推定方法は、各空間座標それぞれにおいて第1の推定値と補間データの値を加算して各空間座標における電波の観測値の第2の推定値を算出する。
本発明によると、観測対象領域全体において電波環境を正確に推定することができる。
本発明の第1の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の電波環境推定装置の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の記憶装置の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態のセンサノード情報記憶部のデータ構造の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の観測情報記憶部のデータ構造の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態のセンサノードの構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の電波環境推定装置の動作フローを示す図である。 本発明の第2の実施形態の電波環境推定装置の動作フローを示す図である。 本発明の第2の実施形態の電波環境可視化システムにおけるセンサノードの配置の例を示す図である。 受信強度分布を等高線で示した伝搬モデルの例を示した図である。 補間処理のみを実行した場合の等高線図の例を示した図である。 本発明の第2の実施形態において、伝搬モデルの推定および補間処理を行った受信強度データの等高線図の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の電波環境推定装置における処理フローを示したブロック図である。 本発明の第3の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第3の実施形態の電波環境推定装置の構成の概要を示す図である。 本発明の第3の実施形態の第2のセンサノード群のセンサノードの構成の概要を示す図である。 本発明の第3の実施形態の電波環境推定装置の動作フローを示す図である。 本発明の第3の実施形態の電波環境推定装置における処理フローを示したブロック図である 本発明の電化環境可視化システムの他の構成の例を示す図である。 本発明の各実施形態における受信強度の推定結果の三次元表示の例を示す図である。 本発明の各実施形態において電波環境推定装置として用いるサーバの構成の例を示す図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の電波環境推定装置の構成の概要を示したものである。本実施形態の電波環境推定装置は、電波情報取得手段1と、伝搬モデル推定手段2と、補間処理手段3を備えている。電波情報取得手段1は、複数のセンサがそれぞれ受信した電波の観測値の情報をセンサからそれぞれ取得する。伝搬モデル推定手段2は、推定した電波の発射源の位置座標およびセンサからそれぞれ取得した観測値を基に、各空間座標における観測値の第1の推定値を算出する。補間処理手段3は、センサの位置ごとに観測値と第1の推定値との差を残差として算出し、算出した残差の各空間座標における補間データを算出する。また、補間処理手段3は、各空間座標それぞれにおいて第1の推定値と補間データの値を加算して各空間座標における電波の観測値の第2の推定値を算出する。
本実施形態の電波環境推定装置は、伝搬モデル推定手段2において、推定した電波の発射源の位置座標およびセンサから取得した観測値を基に、各空間座標における観測値の第1の推定値を算出している。また、本実施形態の電波環境推定装置は、補間処理手段3において、観測値と第1の推定値との差を残差として算出し、第1の推定値と残差を加算して各空間座標における電波の観測値の第2の推定値を算出している。このように、本実施形態の電波環境推定装置は、推定した電波の発射源の位置と観測値を基に算出した第1の推定値を、さらに観測値との残差を用いて補正することで、発射源の近傍を含めて電波の観測値の推定精度を向上することができる。その結果、本実施形態の電波環境推定装置は、電波の発射源の近傍を含め観測対象領域全体において電波環境を正確に推定することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図2は、本実施形態の電波環境可視化システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の電波環境可視化システムは、センタ局10と、センサノード群20と、ネットワーク30を備えている。センサノード群20は、それぞれ異なる位置に配置された複数のセンサノード21によって構成されている。
本実施形態の電波環境可視化システムは、観測対象領域の各箇所に分散して配置されたセンサノード21が受信する電波の観測値を基に、センタ局10において受信強度の空間分布等を推定し電波環境を可視化するシステムである。
センタ局10は、電波環境推定装置11と、記憶装置12を備えている。
電波環境推定装置11の構成について説明する。図3は、本実施形態の電波環境推定装置11の構成の概要を示したものである。電波環境推定装置11は、電波情報取得部101と、伝搬モデル推定部102と、補間処理部103を備えている。
電波情報取得部101は、各センサノード21が受信した電波に関する情報を電波観測情報として取得する。電波観測情報は、センサノード21が受信した電波の時系列の観測結果の情報と、センサノード21の位置情報すなわち各センサノード21が電波を受信した位置の情報を基に構成されている。電波観測情報は、電波の到来方位(AOA:Angle Of Arrival)と電波の時系列の波形データを組み合わせたものであってもよい。また、取得とは、自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータおよび情報を要求して取得する能動的な取得、または、他の装置の制御によって他の装置から自装置に出力されるデータおよび情報を取得する受動的な取得の少なくとも一方のことをいう。能動的な取得は、例えば、他の装置にリクエストまたは問合せを送信し、他の装置や記憶媒体にアクセスしてデータおよび情報を読み出すことをいう。また、受動的な取得は、例えば、配信、送信またはプッシュ通知等によって送られてくるデータおよび情報を受信することをいう。また、取得には、受信したデータおよび情報の中から選択して受信すること並びに配信されたデータおよび情報を選択して受信することも含む。
電波情報取得部101は、取得した電波観測情報を記憶装置12の観測情報記憶部112に保存する。
伝搬モデル推定部102は、電波情報取得部101が取得した各センサノード21の電波観測情報を基に、センサノード群20が配置された観測対称の領域における伝搬モデルを推定する。伝搬モデルとは、観測値を基に推定した電波観測情報の空間分布のことをいう。観測値が電波の受信強度である場合には、電波観測情報の空間分布Pr(d)は、観測対象領域内における電波発射源の位置座標を(x,y)、各センサノード(i=1~N)の位置座標を(x, y)とすると、
Pr(d)=Pr+10β・log(d) ・・・(式1)
として表される。ただし、式1は、d=((x-x+(y-y0.5を満たすものとする。また、式1において、Prは、発射源から単位距離だけ離れた点における受信強度、βは、伝搬定数である。
伝搬モデルのパラメータであるx、y、Prおよびβは、各センサノード21の位置座標および計測した受信強度に基づいて算出される。これらの伝搬モデルのパラメータは、EM(Expectation - Maximization)アルゴリズムや逐次モンテカルロ法などのパラメータ推定法を用いて算出される。
補間処理部103は、伝搬モデル推定部102が算出した伝搬モデルと、センサノード群20のセンサノード21から電波観測情報として取得した観測値のデータを用いて、観測箇所の間を補間した電波観測情報の空間分布を推定する。補間処理部103は、センサノード21の観測値と、伝搬モデルとして推定した推定値との差を残差として算出する。補間処理部103は、残差をクリギング法によって補間し、伝搬モデルと補間された残差データを加算することで電波観測情報の空間分布を推定する。
記憶装置12は、センサノード情報記憶部111と、観測情報記憶部112を備えている。図4は、記憶装置12の構成の概要を示したものである。記憶装置12は、ハードディスクドライブ、不揮発性の半導体メモリ素子を用いたSSD(Solid State Drive)等の記憶装置またはそれらの組み合わせによって構成されている。
センサノード情報記憶部111は、各センサノード21の情報を保存している。図5は、センサノード情報記憶部111のデータ構造の例を示した図である。センサノード情報記憶部111は、図5において「ID」として示している各センサノード21の識別情報および「位置情報」として示している設置位置を示す位置情報を関連づけて保存している。センサノード21の識別情報には、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスが用いられる。センサノード21の識別情報は、各センサノード21を区別できる情報であればIPアドレス以外の情報であってもよい。センサノード21の位置情報には、例えば、GPSを用いて取得する位置情報、住所またはエリア情報等の位置を特定できる情報が用いられる。センサノード情報記憶部111は、センサの種類、形式および所有者の情報等を識別情報と関連づけて保存していてもよい。また、各センサノード21の位置情報は、センサノード情報記憶部111に保存されずに、センサノード21から電波観測情報を受信するごとに電波観測情報とともに毎回取得されてもよい。
観測情報記憶部112は、センサノード21の識別情報、電波観測情報の日時および電波観測情報を関連づけて保存している。図6は、観測情報記憶部112のデータ構造の例を示した図である。図6では、センサノード21の識別情報は、「センサノードID」として示されている。電波観測情報の日時には、計測(サンプリング)日時、送信日時、受信日時、算出日時またはそれらを組み合わせた情報が用いられる。観測情報記憶部112に保存するデータおよびテーブル構造は、全ての情報が取得順に保存されている形式であってもよく、電波観測情報の日時や観測エリア等に基づいて分割した形式であってもよい。
センサノード群20は、複数のセンサノード21によって構成されている。センサノード21の構成について説明する。図7は、本実施形態のセンサノード21の構成の概要を示したものである。センサノード21は、受信部201と、電波情報取得部202と、時刻情報取得部203と、位置情報取得部204と、回線接続部205を備えている。
受信部201は、電波を受信して電気信号として出力する。受信部201は、雑音などの外乱を含む通信信号の電波をデータ化する。受信部201は、受信する電波の周波数に対応するアンテナ等の受信インタフェース部と、受信した電波の振幅を周波数ごとに計測する計測部を備えている。計測部には、周波数ごとに電波の振幅を計測できる電圧計、電界強度計またはスペクトラムアナライザ等の計測器が用いられる。
受信部201は、受信した電波のサンプリング、すなわち、周波数ごとの振幅値の測定をあらかじめ設定された時間、実施する動作を繰り返す。受信部201は、測定位置ごとの電波の経過時間に伴う波形変化を、デジタル形式の時系列の測定データに変換する。受信部201は、計測した測定データを電波情報取得部202に送る。
電波情報取得部202は、サンプリングされた時系列の測定データから伝搬モデル作成に必要な情報を電波観測情報として算出する。電波観測情報には、時系列の受信強度のデータが含まれている。
時刻情報取得部203は、時刻情報を取得する。時刻情報取得部203は、例えば、ネットワーク30を介してNTP(Network Time Protocol)サーバから時刻情報を取得する。時刻情報取得部203は、GPS(Global Positioning System)受信器を備え、GPS衛星からの取得する時刻を補正することで時刻情報を取得してもよい。GPS衛星からの取得する時刻を補正する方法を用いることで、より高精度な時刻を取得することができる。
位置情報取得部204は、電波を受信した位置、すなわち、センサノード21の設置位置の情報を取得する機能を有する。電波を受信した位置の情報は、電波情報取得部202が算出した電波観測情報と紐付けられる。位置情報取得部204は、例えば、GPS受信器を備える構成とすることで位置情報を取得する。電波を受信した位置の情報は、センサノード21の設置時等に、位置情報があらかじめ不揮発性のメモリ素子等に記録されていてもよい。選設置時等に位置情報をあらかじめ記録しておくことでセンサノード21の構成を簡略化することができる。
回線接続部205は、ネットワーク30を介してセンタ局10と通信を行う機能を有する。回線接続部205は、ネットワーク30を介して電波観測情報をセンタ局10に送る。また、回線接続部205は、ネットワーク30を介してセンタ局10から電波環境情報の要求等を受信する。
ネットワーク30は、センタ局10とセンサノード群20のセンサノード21を接続する通信回線である。ネットワーク30は、無線回線、有線回線またはそれらの組み合わせによって構成されている。ネットワーク30の一部または全体にインターネットが用いられていてもよい。
本実施形態の電波環境可視化システムにおいて、伝搬モデルの推定を行う際の動作について説明する。図8および図9は、本実施形態の電波環境可視化システムにおいて伝搬モデルの推定を行う際の電波環境推定装置11の動作フローの概要を示したものである。図8は、電波環境推定装置11が電波の観測値である電波観測情報を基に伝搬モデルの推定を行う際の動作フローを示したものである。また、図9は、電波環境推定装置11が伝搬モデルの補正を行う際の動作フローを示したものである。
以下の説明では、図10のように、複数のセンサノード21が観測対象領域の各箇所に配置され、未知の電波発射源90が存在する場合に、観測対象領域における受信強度の空間分布を可視化する例について説明する。
始めに、作業者は、電波環境推定装置11に伝搬モデルの推定条件を設定する。伝搬モデルの推定条件としては、伝搬モデルを推定する際のアルゴリズム、観測する電波の周波数および帯域等の情報が設定される。伝搬モデルの推定条件を設定する際に、選択されたセンサノード21の位置、特性および校正日時等の情報を表示し、観測する電波の周波数および帯域等の情報を、表示を見ながら選択できるようにしてもよい。
伝搬モデルの推定条件が入力されると(ステップS11でYes)、電波環境推定装置11の伝搬モデル推定部102は、入力された推定条件の情報を電波環境推定装置11の内部の記憶素子または記憶装置12に保存する。設定された推定条件は、新たな条件が設定されるまで保持される。また、設定された推定条件は、伝搬モデルの推定を行うごとに設定されてもよい。伝搬モデルの推定条件が入力されていないとき(ステップS11でNo)、電波環境推定装置11は、作業者等によって伝搬モデルの推定条件が入力されるまで待機する。
電波環境可視化システムが動作を開始すると、始めに、電波環境推定装置11の電波情報取得部101は、センサノード群20の各センサノード21に、ネットワーク30を介して電波観測情報を要求する(ステップS12)。
電波観測情報の要求を受けると、各センサノード21の受信部201は、電波を受信し、受信した電波の振幅をサンプリングしたデータを時系列のデータとして生成する。受信部201は、生成した時系列のデータを電波情報取得部202に送る。
受信した電波の振幅の時系列のデータを受け取ると、電波情報取得部202は、時刻情報取得部203から時刻情報を取得する。また、受信した電波の振幅の時系列のデータを受け取った際に、電波情報取得部202は、位置情報取得部204から位置情報を取得する。時刻情報と位置情報を取得すると、電波情報取得部202は、電波の振幅のデータとして受け取った電波の受信強度の時系列のデータに時刻情報および位置情報を付加して、電波観測情報として回線接続部205に送る。
電波観測情報を受け取ると、回線接続部205は、電波観測情報を電波環境推定装置11にネットワーク30を介して送る。各センサノード21から電波環境推定装置11に送られた電波観測情報は、電波情報取得部101に入力される。
電波情報取得部101は、各センサノード21から電波観測情報を取得すると、取得した電波観測情報を観測情報記憶部112に保存する(ステップS13)。
電波情報取得部101が各センサノード21から取得した電波観測情報を観測情報記憶部112に保存すると、伝搬モデル推定部102は、発射源の位置の推定および伝搬パラメータの算出を行う(ステップS14)。
伝搬パラメータの推定を行う際に、伝搬モデル推定部102は、観測対象領域に設置された各センサノード21の電波観測情報を観測情報記憶部112から読み出す。電波観測情報を読み出すと、伝搬モデル推定部102は、各センサノード21が取得した受信強度と各センサノード21の位置情報に基づいて、電波の発射源の位置と受信強度分布を観測対象領域における電波の伝搬モデルとして算出する。電波の発射源の位置および受信強度分布は、式1を基にEMアルゴリズム等を用いて算出される。
図11は、伝搬モデル推定部102が算出した電波の受信強度分布を等高線で示した伝搬モデルの例を示したものである。図11の例では、式1に基づいて推定された電波の発射源の位置を中心に等方的に電波が伝搬しているモデルとなっている。図11に示した電波発射源の位置座標と、受信強度の等高線の中心座標とのずれは、各センサノード21が取得する受信強度のばらつきの影響によって生じている。
伝搬モデル推定部102は、伝搬モデルを推定すると、推定した伝搬モデルの情報を日時の情報と関連づけて伝搬モデル情報記憶部113に保存する。推定した伝搬モデルの情報が保存されると、補間処理部103は、伝搬モデルの補間処理を行う。補間処理部103は、伝搬モデルとして生成した受信強度分布のデータにクリギングによる補間処理を施す。
補間処理を施す際の条件である、補完する空間座標やクリギング法におけるバリオグラムのフィッティング関数の情報は、補間処理を開始する際に空間補間処理の条件として作業者によって入力される。空間補間処理の条件が入力されると(ステップS21でYes)、補間処理部103は、入力された空間補間処理の条件の情報を電波環境推定装置11の内部の記憶素子または記憶装置12に保存する。空間補間処理の条件が入力されていないとき(ステップS21でNo)、電波環境推定装置11は、作業者等によって空間補間処理の条件が入力されるまで待機する。
空間補間処理の条件を保存すると、補間処理部103は、各センサノード21が計測した電波の受信強度データおよび伝搬モデル推定部102が算出した伝搬モデルのデータを取得する(ステップS22)。受信強度データおよび伝搬モデルのデータを取得すると、補間処理部103は、伝搬モデルから各センサノード21の位置座標における推定受信強度および設定された空間座標における推定受信強度を抽出する(ステップS23)。
推定受信強度を算出すると、補間処理部103は、各センサノード21の位置おける推定受信強度と、電波観測情報として取得した強度との差を残差として算出する(ステップS24)。残差の計算は、受信強度を真数ではなくdB値として扱うことで行われる。例えば、測定された受信強度が-70dBm、推定受信強度が-75dBmであるとき、残差は、5dBとして計算される。このような計算を行うのは、受信強度のばらつきの原因となるシャドーイング変動が対数正規分布に従い、標準偏差がdB値で扱われるためである。
残差を計算すると、補間処理部103は、各センサノード21の位置座標のおける残差のデータに対してクリギング補間を実行して補間処理を施し、設定された空間座標における補間データを算出する(ステップS25)。補間データを算出すると、補間処理部103は、空間座標における推定受信強度と、補間データを加算し、推定受信強度の空間分布を示すマッピングデータを生成する(ステップS26)。
図12は、各センサノード21が取得した受信強度データに対して、伝搬モデルを用いず、直接、クリギング補間を行った場合の等高線図を示している。図12では、電波発射源近傍の急峻な伝搬分布が反映されておらず、センサノードの密度が少ない個所では等高線の密度が低くなり、推定精度が低いことが示唆されている。
図13は、本実施形態の電波環境推定装置11が伝搬モデルの推定および補間処理を行って得られた受信強度データの等高線図を示している。図13では、図11の伝搬モデル推定のみを行った等高線図や、図12のクリギング補間処理のみを実行した等高線図と比較して、電波発射源近傍の変化の激しい分布が考慮されているとともに、各センサノード21の局所的なばらつきが反映されている。
クリギング法は、適用する対象空間において、観測値が二次定常性を有しており、平均値が一定、または、多項式関数で表されるトレンドに従うという仮定の下に実行される。受信強度の伝搬式は、式1の冪関数で表されることから、電波発射源から距離の遠い変化のなだらかな地点では、こうした条件を満たすが、発射源が対象空間内に存在する場合においては、大きく精度が劣化する。しかし、本実施形態の方法でクリギング補間処理の前に伝搬モデルの推定を行うことで、これらのトレンド、すなわち、受信強度の空間分布が考慮される。トレンドを除去した残差データは、平均値が0dBのランダム成分のみに変換されていることから、補間の精度を向上することができる。
また、特に都市部などのマルチパス環境においては、建物などの障害物によって受信強度は大きく変動する。電波発射源とセンサノードの位置関係が見通しなのか、非見通しなのかによっても受信強度が大きく影響される。そのため、図11の伝搬モデル推定のみを行った等高線図と実際の空間分布が大きく異なることが予想されるが、そのような状況下においても、本実施形態の電波環境可視化システムは、精度よく電波の受信強度の分布を推定して示すことができる。
電波環境推定装置11は、補間処理部103によって算出された受信強度データと、伝搬モデル推定部102により推定された電波発射源の位置を示す情報とを合わせて出力する出力部を備えてもよい。そのような出力部を備えることで、電波環境推定装置11は、電波の受信強度の空間分布を推定して可視化する電波環境可視化装置として用いることができる。
出力部は、例えば、ディスプレイやプリンタ等の出力装置または各種の記録媒体を用いと、それらにデータを出力する制御部によって構成される。制御部は、ディスプレイ上に地図画面を表示するとともに、各センサノード21の位置を地図上に重ねて表示するように制御してもよい。
電波発射源の位置推定において、センサノード21が算出する電波観測情報に誤差が含まれため、電波発射源とセンサノード21との距離が遠いほど位置推定の誤差が大きくなり得る。そのため、電波の発射源の位置を表示する際に、測定誤差を考慮した存在確率を参考情報として表示する構成としてもよい。
また、電波観測情報を取得する際に、地図画面上で作業者の操作により、センサノード21を選択できるようにしてもよい。そのような構成とする場合に、電波情報取得部202は、選択されたセンサノード21を動作させ、各センサノード21から電波観測情報を取得する。
図14は、本実施形態の電波環境推定装置11におけるデータの流れを示すブロック図である。伝搬モデル推定部102は、観測値である観測データを電波観測情報として取得して、式1を基に伝搬モデルを推定する。補間処理部103は、伝搬モデルと観測データ間の残差を計算し、残差に対して空間補間を行い、補間値を算出する。補間処理部103が補間値と伝搬モデルとを加算し、マッピングデータを生成して出力する。
本実施形態の電波環境可視化システムは、電波環境推定装置11において各センサノード21から取得した電波の観測値を基に、電波発射源の位置と伝搬パラメータを推定することによって伝搬モデルを算出している。電波環境推定装置11は、推定値である伝搬モデルと観測値との残差を算出し、残差に補間処理を施したデータと伝搬モデルとを加算し、各空間座標における推定値を算出している。すなわち、本実施形態の電波環境推定装置11は、算出した伝搬モデルを基に、対象観測領域のトレンドを除去して変動成分のみの補間処理を行い、補間処理を行った結果を伝搬モデルに加算している。本実施形態の電波環境可視化システムは、そのような方法で、電波強度の分布を推定することで、電波発射源の近傍にセンサノード21が配置されていない場合においても、精度の高い電波環境の可視化を行うことができる。その結果、本実施形態の電波環境可視化システムは、電波の発射源の近傍を含め観測対象領域全体において電波環境を正確に推定することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図15は、本実施形態の電波環境可視化システムの構成の概要を示したものである。本実施形態の電波環境可視化システムは、センタ局40と、第1のセンサノード群50と、第2のセンサノード群60を備えている。第1のセンサノード群50は、それぞれ異なる位置に配置された複数のセンサノード51によって構成されている。また、第2のセンサノード群60は、それぞれ異なる位置に配置された複数のセンサノード61によって構成されている。センタ局40は、第1のセンサノード群50および第2のセンサノード群60の各センサノードとネットワーク30を介して接続されている。本実施形態のネットワーク30の構成は、第2の実施形態と同様である。
第2の実施形態の電波環境可視化システムは、同一のセンサノード群から取得した電波観測情報を基に、電波の発射源の位置の推定および伝搬モデルの推定を行っている。そのような構成に対し、本実施形態の電波環境可視化システムは、電波の発射源の位置の推定を異なるセンサノード群から取得したデータを基に行うことを特徴としている。
センタ局40は、電波環境推定装置41と、記憶装置42を備えている。本実施形態の記憶装置42の構成と機能は、第2の実施形態の記憶装置12と同様である。
電波環境推定装置41の構成について説明する。図16は、本実施形態の電波環境推定装置41の構成を示した図である。本実施形態の電波環境推定装置41は、第1の電波情報取得部121と、第2の電波情報取得部122と、発射源位置推定部123と、伝搬モデル推定部124と、補間処理部125を備えている。
本実施形態の第1の電波情報取得部121の構成と機能は、第2の実施形態の電波情報取得部101と同様である。本実施形態の第1の電波情報取得部121は、第1のセンサノード群50の各センサノード51から電波観測情報を取得する。また、本実施形態の補間処理部125の構成と機能は、第2の実施形態の補間処理部103と同様である
第2の電波情報取得部122は、第2のセンサノード群60の各センサノード61から電波の発射源の特定に必要な情報を発射源特定情報として取得する。本実施形態の発射源特定情報は、受信した電波の到来方位を基に構成されている。
発射源位置推定部123は、各センサノード61から送られてくる発射源特定情報を基に電波の発射源の位置を推定する機能を有する。発射源特定情報が電波到来方位の場合には、発射源位置推定部123は、各センサノード61の位置と、電波の到来方位の情報を基に、電波の発射源の位置を推定する。発射源位置推定部123は、各センサノード61から電波の到来方位の方向へ伸ばした直線の交点を電波の発射源の位置であるとして推定する。
伝搬モデル推定部124は、第1の電波情報取得部121から取得する電波観測情報と、発射源位置推定部123から取得する発射源の位置情報を基に伝搬モデルを算出する。伝搬モデル推定部124は、発射源の位置として発射源位置推定部123から取得する発射源の位置情報を用いて第2の実施形態と同様に伝搬モデルを算出する。伝搬モデル推定部124は、算出した伝搬モデルのデータを補間処理部125に送る。
第1のセンサノード群50のセンサノード51には、第2の実施形態のセンサノード21と同様の構成のセンサノードを用いることができる。
第2のセンサノード群60のセンサノード61の構成について説明する。図17は、本実施形態のセンサノード61の構成の概要を示したものである。
センサノード61は、受信部211と、到来方位推定部212と、時刻情報取得部213と、位置情報取得部214と、回線接続部215を備えている。本実施形態の時刻情報取得部213および位置情報取得部214の構成と機能は、第2の実施形態のセンサノード21の同名称の部位と同様である。
受信部211は、指向性アンテナを備え、指向性アンテナにおいて受信した電波を電気信号に変換して到来方位推定部212に送る。指向性アンテナには、八木アンテナやアレイアンテナなどの指向性アンテナが用いられる。
到来方位推定部212は、受信部211が受信した電波の到来方位を推定する機能を有する。到来方位推定部212は、例えば、インタフェロメータ法によって電波の到来方位を推定する。受信した電波の到来方位の推定は、MUSIC(Multiple Signal Classification)法やESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotation Invariance Techniques)法などの高分解能アルゴリズムを用いて行われてもよい。
到来方位推定部212は、電波の到来方位を推定すると、推定した電波の到来方位の情報に、時刻情報取得部213から取得する時刻情報と位置情報取得部214から取得する位置情報を付加して発射源特定情報として回線接続部215に出力する。
回線接続部215は、ネットワーク30を介してセンタ局40と通信を行う機能を有する。回線接続部215は、ネットワーク30を介して発射源特定情報をセンタ局40に送る。
本実施形態の電波環境可視化システムにおいて、伝搬モデルの推定を行う際の動作について説明する。図18は、本実施形態の電波環境推定装置41が伝搬モデルの推定を行う際の動作フローを示した図である。
始めに、作業者は、第2の実施形態と同様に電波環境推定装置41に伝搬モデルの推定条件を設定する。伝搬モデルの推定条件が入力されると(ステップS31でYes)、伝搬モデル推定部124は、設定された推定条件の情報を電波環境推定装置41の内部の記憶素子または記憶装置42に保存する。伝搬モデルの推定条件が入力されていないとき(ステップS31でNo)、電波環境推定装置41は、作業者等によって伝搬モデルの推定条件が入力されるまで待機する。
伝搬モデルの推定条件を保存すると、電波環境推定装置41の第1の電波情報取得部121は、第1のセンサノード群50の各センサノード51に、ネットワーク30を介して電波観測情報を要求する(ステップS32)。また、第2の電波情報取得部122は、第2のセンサノード群60の各センサノード61に、ネットワーク30を介して発射源特定情報を要求する(ステップS33)。
電波観測情報の要求を受けると、各センサノード51は、電波を受信し、受信した電波の振幅をサンプリングした時系列のデータに受信時刻と位置情報を付加した電波観測情報を電波環境推定装置41にネットワーク30を介して送る。各センサノード51から電波環境推定装置41に送られた電波観測情報は、第1の電波情報取得部121に入力される。
第1の電波情報取得部121は、各センサノード51から電波観測情報を取得すると、取得した電波観測情報を観測情報記憶部132に保存する(ステップS34)。
また、発射源特定情報の要求を受けたセンサノード61の到来方位推定部212は、受信部211が受信する電波の到来方位を推定する。到来方位推定部212は、到来方位を推定すると、時刻情報取得部213から取得した時刻情報と、位置情報取得部214から取得した位置情報を到来方位の情報に付加して発射源特定情報として回線接続部215に送る。
発射源特定情報を受け取ると、回線接続部215は、発射源特定情報を電波環境推定装置41にネットワーク30を介して送る。各センサノード61から電波環境推定装置41に送られた発射源特定情報は、第2の電波情報取得部122に入力されて取得される(ステップS35)。
発射源特定情報を受け取ると、発射源位置推定部123は、発射源の位置を推定する(ステップS36)。発射源の位置を推定すると、発射源位置推定部123は、発射源の位置の情報を伝搬モデル推定部124に送る。
発射源の位置の情報を受けとると、伝搬モデル推定部124は、伝搬パラメータの推定を開始する。伝搬パラメータの推定を開始すると、発射源位置推定部123から受け取った発射源の位置の情報を発射源とし、第2の実施形態と同様に受信強度分布を伝搬モデルとして算出する(ステップS37)。
伝搬モデル推定部124は、受信強度分布を算出すると、算出した受信強度分布を伝搬モデルとして日時の情報と関連づけて伝搬モデル情報記憶部に保存する。
推定した伝搬モデルの情報が保存されると、補間処理部125は、第2の実施形態と同様に伝搬モデルと観測値の残差を算出し、補間処理を施した残差データと伝搬モデルを加算することで、電波の受信強度の空間分布の推定データを生成する。
図19は、本実施形態の電波環境可視化システムにおけるデータ処理を示すブロック図である。第2のセンサノード群60は、第2の観測データを取得して、発射源の位置を推定する。伝搬モデル推定部114は、第1の観測データ、第2の観測データおよびそれぞれ受信された位置の情報を取得して、伝搬モデルを推定する。補間処理部125は、伝搬モデルと第1の観測データの間の残差を計算し、残差に対して空間補間を行って補間値を算出する。補間処理部125は、補間値と伝搬モデルを加算して2次元データを生成する。
また、本実施形態の電波環境推定装置41において、発射源の位置の推定を各センサノード61が受信する電波の到来時間差(Time Difference Of Arrival:TDOA)を基に行ってもよい。そのような方法で、発射源の位置の推定を行う場合には、各センサノード61は、受信した電波の強度の時系列の波形データを取得できる構成とする。また、そのような構成とする場合には、センサノード61間で高精度の同期が必要なため、各センサノード61は、例えば、GPSを用いた時刻情報取得部を備える構成とする。各センサノード61は、受信した電波の時系列の波形データが発射源特定情報として電波環境推定装置41に送る。
時系列の波形データを取得すると、発射源位置推定部123は、センサノード間の到来時間差を基に発射源までの距離を推定し、発射源の位置を推定する。発射源位置推定部123は、到来時間差を基に推定した電波の発射源の位置の情報を伝搬モデル推定部124に送る。
本実施形態の電波環境可視化システムは、電波発射源の位置と伝搬パラメータの推定を異なるセンサノード群で実行することによって、構成の異なるセンサノードによる観測情報を連携し、より汎用的に適用可能なシステム構成とすることができる。また、伝搬モデルの推定において、電波発射源の位置座標が求まっていることから、伝搬パラメータの推定処理に要する負荷を低減することができる。
第3の実施形態では、センタ局40において電波の発射源の推定と、伝搬モデルの算出を行っているが、外部の電波発射源特定システムと連携し、電波発射源特定システムから取得する電波の発射源の位置情報を用いる構成としてもよい。例えば、既存の無線システムを干渉から防護するため、不法無線局を迅速に探知するDEURAS(DEtect Unlicensed RAdio Stations)と呼ばれる電波監視システムから電波の発射源の位置の情報を取得してもよい。特に、VHF(Very High Frequency)からUHF(Ultra High Frequency)帯の周波数に関しては、遠隔方位測定設備(DEURAS-D)による電波監視が行われている。DEURAS-Dでは、アレイアンテナを備えた複数の固定設置型センサ局が主要都市の鉄塔やビル屋上などに設置されている。DEURAS-Dは、不法無線局が送信している電波の到来方位を測定することで不法無線局の位置を推定している。そのようなシステムと連携して電波の発射源の位置除法を取得することで、電波環境可視化システムの構成をより簡略化して電波環境の推定を行うことができる。
図20は、DEURAS-Dのような外部の電波発射源特定システムと連携した電波環境可視化システムの構成の概要を示す図である。図20の電波環境可視化システムは、第1のセンサノード群の複数のセンサノード51と、センタ局70の電波環境推定装置71および記憶装置72を備えている。また、電波発射源特定システムは、第2のセンサノード群60の複数のセンサノード61と、センタ局80の電波発射源特定装置81を備えている。センタ局70の電波環境推定装置71は、ネットワーク30を介して外部の電波発射源特定システムのセンタ局80の電波発射源特定装置81と接続されている。また、図20の第1のセンサノード群のセンサノード51と、第2のセンサノード群60のセンサノード60の構成および役割は、第3の実施形態と同様である。
図20の電波環境推定装置71は、電波発射源特定システムの電波発射源特定装置81が特定した電波源の位置座標(xT、yT)を取得し、電波源の位置と観測情報に基づいて伝搬モデルを推定する。そのような構成とすることで、システムの構成を簡略化しつつ、伝搬モデルの算出時の負荷を低減することができる。
第2および第3の実施形態では、2次元平面上に電波環境をマッピングした例を示したが、図21に示したような3次元空間による可視化を行ってもよい。図21は、電波の推定強度を3次元空間にマッピングした例を示す図である。
第2および第3の実施形態の電波環境推定装置の各処理は、コンピュータにおいてコンピュータプログラムを実行することで行われてもよい。図22は、電波環境推定装置として用いるサーバ300の構成の例を示した図である。図22のサーバ300は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ストレージ303と、I/O(Input / Output)304と、通信I/F(Interface)305を備えている。
CPU301、メモリ302、ストレージ303、I/O304および通信I/F305、バス306を介して互いに接続されている。CPU301は、サーバ300として構成されている電波環境推定装置の全体を制御する。CPU301などを互いに接続する方法は、バス接続以外であってもよい。
CPU301は、ストレージ301に保存されたコンピュータプログラムを実行し、第2および第3の実施形態の電波環境推定装置における各処理を実施する。
メモリ302は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶素子を用いて構成されている。
ストレージ303は、ハードディスク、SSD、メモリカードなどの記憶装置またはそれらの組み合わせによって構成されている。ストレージ303は、RAMやROMなどのメモリであってもよい。ストレージ303は、サーバ300の内部に設けられてもよいし、サーバ300がアクセス可能であれば、サーバ300の外部に設けられていてもよい。ストレージ303を外部に設ける構成とする場合には、ストレージ303は、サーバ300と有線または無線で接続されてもよい。また、ストレージ303は、サーバ300に着脱可能に設けられてもよい。
CPU301が、ストレージ303に記憶されるプログラムをメモリ302に読み出して実行することにより、第2および第3の実施形態の電波環境可視化装置の各部位における処理を行うことができる。
I/O304は、サーバ300と他の入出力装置間のデータおよび制御信号の入出力制御を行う。他の入出力装置とは、たとえば、サーバ300に接続されるキーボード、タッチパネル、マウスまたはマイクロフォン等の入力装置並びにディスプレイ、プリンタまたはスピーカ等の出力装置と、それらの入出力装置とサーバ300とのインタフェースを含む。さらに、I/O304は、他の記録媒体の読み取りまたは書き込み装置とのデータの入出力制御を行ってもよい。
通信I/F305は、サーバ300と外部の装置との通信を行うためのネットワーク接続用インタフェースである。通信I/F305は、有線回線と接続するためのネットワークインタフェースでもよいし、無線回線と接続するためのネットワークインタフェースでもよい。また、電波環境推定装置は、複数のサーバ300により構成されてもよいし、仮想サーバにより実現されてもよい。
また、センサノードも、サーバ300と同様のコンピュータでプログラムを実行することで各処理を行う構成であってもよい。そのような構成とする場合には、センサノードはアンテナ装置および電波の計測を行う機器とデータの処理および制御を行うコンピュータの組み合わせによって構成される。
電波環境推定装置としての各処理をサーバ300で実行するプログラムは、記録媒体に格納して頒布することもできる。記録媒体としては、例えば、データ記録用磁気テープや、ハードディスクなどの磁気ディスクを用いることができる。また、記録媒体としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto Optical disk)を用いることもできる。半導体メモリを記録媒体として用いてもよい。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1 電波情報取得手段
2 伝搬モデル推定手段
3 補間処理手段
10 センタ局
11 電波環境推定装置
12 記憶装置
20 センサノード群
21 センサノード
30 ネットワーク
40 センタ局
41 電波環境推定装置
42 記憶装置
50 第1のセンサノード群
51 センサノード
60 第2のセンサノード群
61 センサノード
70 センタ局
71 電波環境推定装置
80 センタ局
81 電波発射源特定装置
90 電波発射源
101 電波情報取得部
102 伝搬モデル推定部
103 補間処理部
111 センサノード情報記憶部
112 観測情報記憶部
121 第1の電波情報取得部
122 第2の電波情報取得部
123 発射源位置推定部
124 伝搬モデル推定部
125 補間処理部
201 受信部
202 電波情報取得部
203 時刻情報取得部
204 位置情報取得部
205 回線接続部
211 受信部
212 到来方位推定部
213 時刻情報取得部
214 位置情報取得部
215 回線接続部

Claims (9)

  1. 複数のセンサがそれぞれ受信した電波の受信強度の観測値を前記センサからそれぞれ取得する電波情報取得手段と、
    前記センサのそれぞれの位置情報と、前記センサからそれぞれ取得した前記観測値とを用いて、前記電波の受信強度の空間分布を伝搬モデルとして推定する伝搬モデル推定手段と、
    前記伝搬モデルと前記センサの位置情報とを用いて算出された前記電波の受信強度の第1の推定値と、前記観測値との差を前記センサごとに残差として算出し、算出した前記残差の空間座標それぞれにおける補間データを空間補間によって算出し、前記空間座標それぞれにおいて、前記伝搬モデルを用いて算出された前記電波の受信強度の第2の推定値と、前記補間データの値とを加算して前記空間座標それぞれにおける前記電波の受信強度の第3の推定値を算出する補間処理手段と
    を備えることを特徴とする電波環境推定装置。
  2. 前記受信強度の推定値の空間分布のデータを、2次元または3次元の表示データとして出力する出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電波環境推定装置。
  3. 前記伝搬モデル推定手段は、前記第1の推定値を、前記センサのそれぞれの位置と前記電波の発射源の位置との間の距離を変数として用いた関数として算出することを特徴とする請求項1または2に記載の電波環境推定装置。
  4. 少なくとも2個のセンサから、前記センサが受信した電波の到来方位の情報を取得する第2の電波情報取得手段と、
    前記到来方位の情報を基に前記電波の発射源の位置座標を推定する発射源推定手段と
    をさらに備え、
    前記伝搬モデル推定手段は、前記発射源推定手段が推定した前記発射源の位置座標を基に前記第1の推定値を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の電波環境推定装置。
  5. 少なくとも3個のセンサから、前記センサが受信した電波の時系列の波形データを取得する第2の電波情報取得手段と、
    前記時系列の波形データを基に前記電波の発射源の位置座標を推定する発射源推定手段と
    をさらに備え、
    前記伝搬モデル推定手段は、前記発射源推定手段が推定した前記発射源の位置座標を基に前記第1の推定値を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の電波環境推定装置。
  6. それぞれ異なる位置に配置され、電波を受信する複数のセンサと、
    請求項1から5いずれかに記載の電波環境推定装置と
    を備え、
    前記センサは、前記電波の受信強度の観測値を前記電波環境推定装置にそれぞれ送信し、
    前記電波環境推定装置の前記伝搬モデル推定手段は、前記センサからそれぞれ取得した前記観測値と前記センサの位置情報を基に、各空間座標における前記電波の受信強度の空間分布を伝搬モデルとして推定することを特徴とする電波環境推定システム。
  7. それぞれ異なる位置に配置され、受信する電波の受信強度を観測する複数の第1のセンサと、
    それぞれ異なる位置に配置され、受信する電波の到来方位または受信する電波の時系列の波形データの少なくとも一方を取得する複数の第2のセンサと、
    請求項4または5に記載の電波環境推定装置と
    を備え、
    前記第1のセンサは、前記電波の受信強度を前記観測値の情報として前記電波環境推定装置にそれぞれ送信し、
    前記第2のセンサは、前記電波の時系列の波形データまたは前記到来方位を発射源情報として前記電波環境推定装置にそれぞれ送信し、
    前記電波環境推定装置の前記発射源推定手段は、前記第2のセンサから受信する前記発射源情報を基に前記電波の発射源の位置座標を推定し、前記伝搬モデル推定手段は、前記発射源推定手段が推定した前記発射源の位置座標をパラメータとして用いて、前記第1のセンサからそれぞれ取得した前記観測値を基に、各空間座標における前記電波の受信強度の空間分布を伝搬モデルとして推定することを特徴とする電波環境推定システム。
  8. 複数のセンサがそれぞれ受信した電波の受信強度の観測値を前記センサからそれぞれ取得し、
    前記センサのそれぞれの位置情報と、前記センサからそれぞれ取得した前記観測値とを用いて、前記電波の受信強度の空間分布を伝搬モデルとして推定し、
    前記伝搬モデルと前記センサの位置情報とを用いて算出された前記電波の受信強度の第1の推定値と、前記観測値との差を残差として算出し、
    算出した前記残差の空間座標それぞれにおける補間データを空間補間によって算出し、
    前記空間座標それぞれにおいて、前記伝搬モデルを用いて算出された前記電波の受信強度の第2の推定値と、前記補間データの値とを加算して前記空間座標それぞれにおける前記電波の受信強度の観測値の第3の推定値を算出することを特徴とする電波環境推定方法。
  9. 複数のセンサがそれぞれ受信した電波の受信強度の観測値を前記センサからそれぞれ取得する処理と、
    前記センサのそれぞれの位置情報と、前記センサからそれぞれ取得した前記観測値とを
    用いて、前記電波の受信強度の空間分布を伝搬モデルとして推定する処理と、
    前記伝搬モデルと前記センサの位置情報とを用いて算出された前記電波の受信強度の第1の推定値と、前記観測値との差を残差として算出し、算出した前記残差の空間座標それぞれにおける補間データを空間補間によって算出し、前記空間座標それぞれにおいて、前記伝搬モデルを用いて算出された前記電波の受信強度の第2の推定値と、前記補間データの値とを加算して前記空間座標それぞれにおける前記電波の受信強度の第3の推定値を算出する処理と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする電波環境推定プログラム。
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