JP7272050B2 - 位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラム - Google Patents

位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラム Download PDF

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Description

本開示は、位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラムに関する。
電波発信源の位置を推定する位置推定技術として位置指紋法が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、マルチセンサシステムにおいて、位置指紋法を用いて電波発信源の位置を推定する技術が開示されている。特許文献1に開示されているように、位置指紋法による位置推定では、送信出力等が既知の電波発信源から送信される電波(基準信号)の送信位置を変えながら、基準信号の送信位置毎の受信特性を用いて、電波発信源の位置を推定する。
特開2015-040721号公報
位置指紋法は、基準信号の受信特性を用いて電波発信源の位置を推定する技術であるため、基準信号の数と、電波発信源の数とが同じである必要がある。そのため、電波発信源の数に応じた数の基準信号を複数の位置から送信し、複数のセンサで予め測定し、実測結果に基づいてデータベースを構築する必要がある。したがって、データベースを構築するために、多くの作業時間が必要となり、位置推定装置(位置推定システム)を管理及び運用するユーザに負担がかかってしまう。
本開示の目的は、上述の問題を解決するためになされたものであり、ユーザの負担を軽減して、複数の電波発信源の位置を推定することが可能な位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラムを提供することにある。
本開示にかかる位置推定装置は、
複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を前記複数のセンサから取得する取得部と、
前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定する発信源数推定部と、
複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報と、前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記記憶された各送信位置の第2観測情報に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定し、前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定する位置推定部と、を備える位置推定装置である。
本開示にかかる位置推定方法は、
複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を前記複数のセンサから取得することと、
前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定することと、
複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報、及び前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置の対応関係に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定することと、
前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定することと、を含む位置推定方法である。
本開示にかかる位置推定プログラムは、
複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を前記複数のセンサから取得することと、
前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定することと、
複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報、及び前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置の対応関係に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定することと、
前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定することと、をコンピュータに実行させる位置推定プログラムである。
本開示によれば、ユーザの負担を軽減して、複数の電波発信源の位置を推定することが可能な位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラムを提供することができる。
実施の形態1にかかる位置推定装置の構成例を示す図である。 実施の形態2にかかる位置推定システムの構成例を示す図である。 実施の形態2にかかるセンサの構成例を示す図である。 位置指紋記憶部に記憶される情報を説明するための図である。 位置指紋記憶部に記憶される情報を説明するための図である。 予測情報の一例を説明するための図である。 位置推定部が行う照合を説明するための図である。 実施の形態2にかかる位置推定装置の動作例を示す図である。 実施の形態2の変形例を説明する図である。 実施の形態3にかかる位置推定装置の構成例を示す図である。 実施の形態3にかかる位置推定装置の動作例を示す図である。 実施の形態3の変形例にかかる位置推定装置の構成例を示す図である。 実施の形態4にかかる位置推定装置の構成例を示す図である。 データ補間部の処理の一例を説明するための図である。 本開示の各実施の形態にかかる位置推定装置等を実現可能な、コンピュータ(情報処理装置)のハードウェア構成を例示するブロック図である。
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。なお、以下の記載及び図面は、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、以下の各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
(実施の形態1)
図1を用いて、実施の形態1にかかる位置推定装置1について説明する。図1は、実施の形態1にかかる位置推定装置の構成例を示す図である。位置推定装置1は、取得部2と、発信源数推定部3と、記憶部4と、位置推定部5とを備える。
取得部2は、複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を複数のセンサから取得する。複数の第1電波発信源は、存在する位置及び送信出力等が未知の電波発信源であり、位置推定装置1が位置を推定する電波発信源である。第1観測情報は、複数のセンサの各々において取得された観測値を含む情報である。
発信源数推定部3は、取得部2が取得した第1観測情報に基づいて、複数の第1電波発信源の発信源数を推定する。
記憶部4は、予め定められた複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報と、第2電波発信源が電波を送信した送信位置とを対応付けて記憶する。第2電波発信源は、存在する位置及び送信出力等が既知の電波発信源であり、単一の電波発信源である。第2観測情報は、各センサにおいて取得された観測値を含む情報である。第2観測情報は、複数のセンサの各々における観測値の分布(特性)を示す電波特徴量でもあるため位置指紋(Finger Print)と称されてもよい。
位置推定部5は、複数の送信位置から発信源数の位置を選択位置として選択する。選択位置は、複数の送信位置に含まれる位置であって、第2電波発信源が電波を送信すると仮定した場合の第2電波発信源の位置である。位置推定部5は、記憶部4に記憶された各送信位置の第2観測情報に基づいて、選択位置の各々から第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、複数のセンサにおいて取得される第2観測情報の予測情報を決定する。位置推定部5は、決定された予測情報と、第1観測情報とに基づいて、複数の第1電波発信源の各々の位置を推定する。
位置推定装置1は、上記構成を有するので、位置推定装置1を管理及び運用するユーザは、単一の第2電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報のみを取得するだけで、複数の第1電波発信源の位置を推定することができる。すなわち、上記ユーザは、第1電波発信源の数に応じた第2電波発信源を用いた事前測定をせずに、複数の第1電波発信源の各々の位置を推定することができる。したがって、位置推定装置1によれば、ユーザの負担を軽減して、複数の電波発信源の位置を推定することが可能となる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2について説明する。
<位置推定システムの構成例>
まず、図2を用いて、位置推定システム100について説明する。図2は、実施の形態2にかかる位置推定システムの構成例を示す図である。位置推定システム100は、センサ10_1~10_8と、電波発信源20と、ネットワーク30と、位置推定装置40とを備える。
なお、以降の説明において、センサ10_1~10_8を区別しない場合、単にセンサ10と称して記載することがある。また、センサ10_1~10_8は、センサノード10_1~10_8と称されてもよく、センサ10_1~10_8を総称して、センサノード群10と称して記載することがある。さらに、センサ10_1~10_8を、それぞれ、センサA、B、C、D、E、F、G及びHとして記載することがある。なお、センサノード群10は、2つ以上のセンサを含む構成であればよいため、8つよりも多くのセンサを含んでもよい。
センサ10は、ネットワーク30を介して、位置推定装置40と通信を行う。センサ10_1~10_8は、それぞれ電波発信源20から送信された電波を受信し、電波発信源20から送信された電波の観測値を測定して取得する。
電波発信源20は、複数の電波発信源を含み、位置推定装置40により位置が推定される電波発信源であり、電波発信源20が存在する位置及び送信出力等は未知の電波発信源である。そのため、センサ10及び位置推定装置40は、電波発信源20から送信された電波の観測値以外の情報は取得することができない。なお、以降の説明では、電波発信源20は、電波発信源20_1及び20_2の2つの電波発信源が含まれることとして説明を行うが、3つ以上の電波発信源が含まれていてもよい。
観測値は、電波伝搬損失、受信信号強度、品質値であってもよい。受信信号強度は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)であってもよいし、RSRP(Reference Signal Received Power)であってもよい。品質値は、SINR(Signal to Interference plus Noise power Ratio)であってもよいし、RSRQ(Reference Signal Received Quality)であってもよい。なお、以降の説明では、観測値は、RSSIであるとして説明する。つまり、センサ10は、RSSIを測定するセンサであるとして説明する。
センサ10は、電波発信源20から送信された電波のRSSIを取得することの要求を示す制御要求を位置推定装置40から受信する。センサ10は、位置推定装置40から制御要求を受信すると、電波発信源20から送信された電波のRSSIを測定して取得し、位置推定装置40に送信する。
ネットワーク30は、センサ10及び位置推定装置40を接続し、センサ10と位置推定装置40との通信に用いられるネットワークである。ネットワーク30は、有線ネットワークであってもよいし、無線ネットワークであってもよい。もしくは、ネットワーク30は、有線ネットワーク及び無線ネットワークを含んでもよい。
位置推定装置40は、センサノード群10が取得した観測情報に基づいて電波発信源20の位置を推定するセンタ局である。位置推定装置40は、電波発信源20の位置を推定する場合、制御要求をセンサ10に送信する。位置推定装置40は、制御要求に応じてセンサ10_1~10_8が取得した、電波発信源20から送信された電波の複数のRSSIを含む観測情報をセンサ10から取得する。
位置推定装置40は、センサ10_1~10_8が取得した観測情報に基づいて、電波発信源20の数を示す発信源数を推定する。位置推定装置40は、予め定められた複数の位置の各々において、図示しない、送信出力等が既知の単一の電波発信源から送信され、センサ10_1~10_8が受信した電波の複数のRSSIを含む観測情報を記憶する。位置推定装置40は、観測情報(RSSIの値を含むRSSIの分布、特性)を位置指紋として記憶する。位置推定装置40は、位置指紋を、送信出力等が既知の単一の電波発信源が電波を送信した送信位置と対応付けて記憶する。
なお、以降の説明において、送信出力等が既知の電波発信源を学習用電波発信源と称して記載することがある。また、電波発信源20から送信された電波により取得された観測情報と、学習用電波発信源から送信された電波により取得された観測情報とを区別するために、電波発信源20から送信された電波により取得された観測情報を実測情報として記載することがある。さらに、学習用電波発信源から送信された電波により取得された観測情報を位置指紋として記載することがある。
位置推定装置40は、複数の送信位置から発信源数の位置を選択位置として選択する。選択位置は、複数の送信位置に含まれる位置であって、学習用電波発信源が電波を送信すると仮定した場合の学習用電波発信源の位置である。
位置推定装置40は、記憶された各送信位置の観測情報に基づいて、選択位置の各々から学習用電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、センサ10_1~10_8において取得される観測情報の予測情報を決定する。予測情報は、選択位置の各々から学習用電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、センサ10_1~10_8において取得される複数のRSSIの予測値を含む情報である。
位置推定装置40は、生成した複数の予測情報と、実測情報とに基づいて、電波発信源20(電波発信源20_1及び20_2)の各々の位置を推定する。
<センサ(センサノード群)の構成例>
ここで、図3を用いて、センサ(センサノード群)10について説明する。図3は、実施の形態2にかかるセンサの構成例を示す図である。センサノード群10は、センサ10_1~10_8により構成される。センサ10(センサ10_1~10_8)は、受信部11と、電波情報取得部12と、時刻情報取得部13と、位置情報取得部14と、回線接続部15とを備える。
受信部11は、電波発信源20及び学習用電波発信源の電波を受信して、受信した電波を電気信号に変換して出力する。受信部11は、雑音等の外乱を含む通信信号の電波をデータ化する。受信部11は、図示しない受信インターフェース部と、計測部とを備えており、受信インターフェース部は、受信する電波の周波数に対応するアンテナ等であり、計測部は、受信した電波の振幅を周波数毎に計測する。計測部には、周波数毎に電波の振幅を計測できる電圧計、電界強度計又はスペクトラムアナライザ等の計測器が用いられてもよい。
受信部11は、受信した電波のサンプリング、すなわち、周波数毎の振幅値の測定を予め設定された時間毎に実施する動作を繰り返す。受信部11は、測定位置毎の電波の経過時間に伴う波形変化を、デジタル形式の時系列の測定データに変換する。受信部11は、計測した測定データを電波情報取得部12に送信する。
電波情報取得部12は、サンプリングされた時系列の測定データから電波発信源の位置推定に必要な情報(RSSI等)を観測情報として算出する。観測情報には、時系列の受信強度のデータが含まれている。
時刻情報取得部13は、時刻情報を取得する。時刻情報取得部13は、例えば、ネットワーク30を介してNTP(Network Time Protocol)サーバから時刻情報を取得する。時刻情報取得部13は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信器を備えており、GPS衛星から取得する時刻を補正することにより時刻情報を取得してもよい。時刻情報取得部13は、GPS衛星からの取得する時刻を補正する方法を用いることで、より高精度な時刻を取得することができる。
位置情報取得部14は、電波を受信した位置、すなわち、センサノード10の設置位置の情報を取得する。電波を受信した位置の情報は、電波情報取得部12が算出した観測情報と紐付けられる。位置情報取得部14は、例えば、GPS受信器を備える構成とすることで位置情報を取得する。電波を受信した位置の情報は、センサノード10の設置時等に、位置情報があらかじめ不揮発性のメモリ素子等に記録されていてもよい。設置時等に位置情報をあらかじめ記録しておくことでセンサノード10の構成を簡略化することができる。
回線接続部15は、ネットワーク30を介して位置推定装置(センタ局)40と通信を行う。回線接続部15は、ネットワーク30を介して電波観測情報を位置推定装置40に送信する。また、回線接続部15は、ネットワーク30を介して位置推定装置40から制御要求(環境情報の要求)等を受信する。
<位置推定装置の構成例>
図2に戻り、位置推定装置40の構成例について説明する。位置推定装置40は、位置指紋記憶部41、観測制御部42、電波観測情報記憶部43、発信源数推定部44、生成部45、位置推定部46及び出力部47を備える。
位置指紋記憶部41は、実施の形態1にかかる記憶部4に対応する。位置指紋記憶部41は、複数の位置の各々において学習用電波発信源から送信され、センサ10_1~10_8において取得された複数のRSSIを含む観測情報を位置指紋として、学習用電波発信源の送信位置と対応付けて記憶するデータベースである。送信位置は、学習用電波発信源が電波を送信した位置である。
ここで、図4及び図5を用いて、位置指紋記憶部41に記憶される情報について説明する。図4及び図5は、位置指紋記憶部に記憶される情報を説明するための図である。図4は、センサ10_1~10_8と、電波発信源50とが配置された領域を示す図である。図4に示した領域には、電波発信源20も含まれるが、図4では、電波発信源20は直接的に関係が無いため記載を省略している。電波発信源50は、送信出力等が既知の電波発信源であり、学習用電波発信源である。
図4は、電波発信源50から送信された電波の電波強度(RSSI)マップを示す図である。電波発信源50から送信された電波の電波強度(RSSI)が同じである地点が等値線で結ばれており、線間の帯がハッチングで塗分けられている。
図4に示した領域は、複数の区画に分割されており、横方向の区画には、左から順に1~10の区画番号が割り当てられている。また、図4に示した領域のうち、縦方向の区画には、上から順にa~hの区画番号が割り当てられている。
なお、図4に示した区画数(8×10)は一例であるため、区画数が、これよりも多くてもよいし、これよりも少なくてもよい。図4に示した区画は矩形の区画としているが、矩形以外の形状でもよく、図4に示す領域に存在する建物等を考慮した区画であってもよい。区画は、グリッドとも称されてもよい。また、以降の説明において、「位置」と記載した場合、図4に示した「区画」を指していることとする。
位置推定装置40の運用者、管理者等のユーザは、各区画(各位置)において、学習用電波発信源である電波発信源50から測定用の電波を送信する。そして、当該ユーザは、センサ10_1~10_8において、測定用の電波のRSSIを測定して取得する。ユーザは、各区画(各位置)において、センサ10_1~10_8が取得したRSSIを含む観測情報を、電波発信源50から測定用の電波を送信した送信位置と対応付けて位置指紋記憶部41に記憶する。
図5は、位置指紋記憶部41に記憶される情報の一例を示す図である。図5は、一例として、区画4-dの位置指紋(Finger Print)と、区画7-gの位置指紋(Finger Print)とを示している。位置指紋記憶部41は、8×10の各区画において、電波発信源50から送信され、センサ10_1(センサA)~10_8(センサH)の各々において取得された電波の複数のRSSIを含む観測情報を位置指紋として記憶する。記憶する位置指紋は、図5に示すように、各センサのRSSIの分布(特性)を示すグラフ、または数値データとしてもよい。
図2に戻り、位置指紋記憶部41の説明を続ける。位置指紋記憶部41は、後述する生成部45が生成した予測情報を、発信源数推定部44が推定した電波発信源20の発信源数に応じた位置指紋として、予測情報を生成する際に用いた選択位置の組み合わせと対応付けて記憶する。
観測制御部42は、実施の形態1にかかる取得部2に対応する。観測制御部42は、電波発信源20の位置を推定する場合、センサ10に対して制御要求を送信する。観測制御部42は、センサ10_1~10_8が測定して取得した複数のRSSIを含む観測情報(実測情報)を取得する。観測制御部42は、取得した実測情報を電波観測情報記憶部43に記憶する。
電波観測情報記憶部43は、観測制御部42がセンサ10_1~10_8から取得した複数のRSSIを含む観測情報(実測情報)を記憶する。
発信源数推定部44は、実施の形態1にかかる発信源数推定部3に対応する。発信源数推定部44は、電波観測情報記憶部43に記憶された実測情報に基づいて電波発信源20の発信源数を推定する。
発信源数推定部44は、実測情報に含まれる複数のRSSIのうち、所定値以上のRSSIの数に基づいて発信源数を推定してもよい。もしくは、発信源数推定部44は、実測情報に含まれる複数のRSSIの分布に、最大値フィルタ等を用いて、フィルタ処理を行い、実測情報に含まれるRSSIの分布のピークを検出し、検出されたピークの数を発信源数と推定してもよい。
自由空間における電波の減衰は、べき関数で表されるため、RSSIは、電波発信源の近傍において高い値となる(強いピークを有する)。そのため、発信源数推定部44は、上記の手法を用いることにより発信源数を推定することが可能となる。なお、以降の説明では、発信源数推定部44は、電波観測情報記憶部43に記憶された実測情報に含まれる複数のRSSIのうち、所定値以上のRSSIの数に基づいて発信源数を推定することとして説明する。
生成部45は、位置指紋記憶部41に記憶された位置指紋であって、単一の学習用電波発信源により取得された位置指紋を加工して、推定された発信源数の学習用電波発信源により取得されると予測される位置指紋を作成する。
生成部45は、複数の送信位置から発信源数の位置を選択位置として選択する。上述したように、選択位置は、複数の送信位置に含まれる位置であって、学習用電波発信源が電波を送信すると仮定した場合の学習用電波発信源の位置である。具体的には、選択位置は、発信源数の学習用電波発信源により取得されると予測される位置指紋を生成するために、学習用電波発信源が電波を送信したと仮定した場合の位置である。
生成部45は、選択位置の各々における観測情報(位置指紋)に基づいて、選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定する。生成部45は、選択位置の各々における観測情報(位置指紋)を合成して、選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定する。予測情報は、単一の学習用電波発信源により取得された位置指紋を加工して、推定された発信源数の学習用電波発信源により取得されると予測される位置指紋である。
例えば、発信源数推定部44が発信源数を2つと推定した場合、生成部45は、位置指紋記憶部41に位置指紋が記憶された8×10の区画(送信位置)から、それぞれが異なる2つの位置を選択位置として選択する。生成部45は、選択された2つの位置に、学習用電波発信源である電波発信源50が存在し、電波発信源50が当該2つの位置から同時に電波を送信すると仮定した場合にセンサ10_1~10_8で取得されるRSSIの予測値を含む予測情報を決定する。
生成部45は、複数の送信位置から選択される全ての選択位置の組み合わせに対して決定して複数の予測情報を生成する。送信位置が8×10である場合、発信源数をi(i:2以上の整数)として一般化して記載すると、生成部45は、80の選択位置の組み合わせに対する予測情報を生成する。生成部45は、生成した複数の予測情報のそれぞれを、予測情報を生成したときの選択位置の組み合わせと対応付けて位置指紋記憶部41に記憶する。このようにして、生成部45は、単一の学習用電波発信源により取得された位置指紋を加工して、推定された発信源数の学習用電波発信源により取得されると予測される位置指紋を決定して生成する。
ここで、図6を用いて、選択位置の組み合わせに対する予測情報の一例について説明する。図6は、予測情報の一例を説明するための図である。発信源数が2つであり、生成部45が、選択位置として、区画4-dと区画7-gとを選択したとする。この場合、生成部45は、区画4-dの位置指紋と、区画7-gの位置指紋とを合成して、区画4-d及び区画7-gの組み合わせに対する位置指紋(混合位置指紋)を予測情報として生成する。
具体的には、生成部45は、区画4-dのセンサ10_1のRSSIと、区画7-gのセンサ10_1のRSSIとを加算して、区画4-d及び区画7-gの組み合わせに対するセンサ10_1の予測値を決定する。また、生成部45は、センサ10_2~センサ10_8についても同様にして、区画4-d及び区画7-gの組み合わせに対するセンサ10_2~10_8の各々の予測値を決定する。生成部45は、センサ10_1~10_8の各々の予測値を含む予測情報を決定し、区画4-d及び区画7-gの組み合わせと対応付けて生成し、位置指紋記憶部41に記憶する。
図2に戻り位置推定部46について説明する。位置推定部46は、実施の形態1にかかる位置推定部5に対応する。位置推定部46は、位置指紋記憶部41に記憶された全ての選択位置の組み合わせに対する予測情報と、電波観測情報記憶部43に記憶された実測情報とを照合し、当該照合結果に基づいて、電波発信源20の各々の位置を推定する。
位置推定部46は、実測情報と、全ての選択位置の組み合わせに対する予測情報との類似度を算出することにより、実測情報と複数の予測情報とを照合してもよい。類似度の一例としては、相関係数が使用できる。そして、位置推定部46は、相関係数が、例えば0.8以上の予測情報のうち、相関係数が最も1に近い予測情報を決定し、決定された予測情報に対応付けられた選択位置を電波発信源20の位置と推定してもよい。
もしくは、位置推定部46は、実測情報と、全ての選択位置の組み合わせに対する予測情報との非類似度を算出することにより、実測情報と複数の予測情報とを照合してもよい。非類似度の一例としては、ユークリッド距離が使用できる。そして、位置推定部46は、ユークリッド距離が所定の値以下の予測情報のうち、距離が最小の予測情報を決定し、決定された予測情報に対応付けられた選択位置を電波発信源20の位置と推定してもよい。
もしくは、位置推定部46は、実測情報と、全ての選択位置の組み合わせに対する予測情報との照合を、最小二乗法を用いて誤差が最小となる予測情報を決定してもよい。そして、位置推定部46は、決定された予測情報に対応付けられた選択位置を電波発信源20の各々の位置と推定してもよい。
もしくは、位置推定部46が照合を行い、類似度、非類似度及び最小二乗法における誤差の値が所定の条件に満たない場合、発信源数をi-1として、生成部45における選択位置の組み合わせに対する予測情報の生成を再実行する構成としてもよい。このような構成により、発信源数推定部44において発信源の数が実際の数より多く推定した場合に、低い精度で位置推定結果を出力することを防ぐことができる。
なお、以降の説明では、位置推定部46は、実測情報と、全ての選択位置の組み合わせに対する予測情報との相関係数を算出することにより、実測情報と複数の予測情報とを照合することとして説明を行う。
ここで、図7を用いて、位置推定部46が行う照合について説明する。図7は、位置推定部が行う照合を説明するための図である。図7の上図は、電波観測情報記憶部43に記憶された実測情報である。図7の左下図は、区画2-b及び区画7-gの組み合わせに対する予測情報(位置指紋)を示す図である。図7の右下図は、区画4-d及び区画7-gに対する予測情報(位置指紋)を示す図である。
位置推定部46は、実測情報と、各選択位置の組み合わせに対する予測情報とを照合する。例えば、電波発信源20_1が区画4-dに存在すると仮定され、電波発信源20_2が区画7-gに存在すると仮定される場合、実測情報と、区画4-d及び区画7-gの組み合わせに対する予測情報とが類似するRSSIの分布となる。一方、実測情報と、区画2-b及び区画7-gの組み合わせに対する予測情報とは類似しないRSSIの分布となる。そのため、位置推定部46は、区画4-d及び区画7-gの組み合わせに対する予測情報が、実測情報に最も近い予測情報と決定する。そして、位置推定部46は、区画4-d及び区画7-gを、電波発信源20_1及び20_2の位置と推定する。
出力部47は、位置推定部46が推定した電波発信源20の位置を出力する。出力部47は、ディスプレイ等の表示部を備えた構成であってもよく、位置推定部46が推定した電波発信源20の位置をディスプレイに表示してもよい。もしくは、出力部47は、データを配信する通信部又は配信部の機能を有してもよく、電波発信源20の位置を推定することを所望するユーザに対して推定された電波発信源20の位置を送信してもよい。
<位置推定装置の動作例>
次に、図8を用いて、位置推定装置40の動作例について説明する。図8は、実施の形態2にかかる位置推定装置の動作例を示す図である。
観測制御部42は、センサ10_1~10_8が取得したRSSIを含む観測情報(実測情報)を取得する(ステップS101)。観測制御部42は、センサ10_1~10_8に制御要求を送信し、制御要求に応じてセンサ10_1~10_8が取得したRSSIを含む観測情報(実測情報)を取得する。観測制御部42は、受信した観測情報を電波観測情報記憶部43に記憶する。
発信源数推定部44は、実測情報から発信源数を推定する(ステップS102)。発信源数推定部44は、実測情報を電波観測情報記憶部43から取得する。発信源数推定部44は、実測情報に含まれるRSSIのうち、所定値以上のRSSIの数を電波発信源20の発信源数と推定する。
生成部45は、各送信位置に対応付けられた位置指紋を取得する(ステップS103)。生成部45は、位置指紋記憶部41から複数の送信位置(図4に示した8×10の区画)の各々における位置指紋を取得する。
生成部45は、取得した位置指紋を加工して発信源数に応じた複数の予測情報を生成する(ステップS104)。生成部45は、複数の送信位置から、ステップS102において推定された発信源数の位置を選択位置として選択する。生成部45は、選択位置における位置指紋を合成して、選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定する。生成部45は、複数の送信位置から選択される全ての選択位置の組み合わせに対して決定して複数の予測情報を生成する。生成部45は、生成した複数の予測情報を、各予測情報を算出したときの選択位置の組み合わせと対応付けて位置指紋記憶部41に記憶する。
位置推定部46は、複数の予測情報と、実測情報とを照合し、電波発信源20の位置を推定する(ステップS105)。位置推定部46は、ステップS104において生成した複数の予測情報と、ステップS101において取得され実測情報とを照合する。位置推定部46は、複数の予測情報のうち、実測情報との相関係数を算出し、算出された相関係数が、例えば、0.8以上であって、最も1に近い予測情報を決定する。位置推定部46は、決定された予測情報に対応付けて記憶された選択位置の組み合わせを特定する。位置推定部46は、特定された選択位置を電波発信源20の位置と推定する。
出力部47は、位置推定部46が推定した電波発信源20の位置を出力する(ステップS106)。
以上説明したように、発信源数推定部44は、実測情報に基づいて、電波発信源20の発信源数を推定する。生成部45は、各送信位置における位置指紋を加工して、複数の電波発信源50により電波が送信されたと仮定する場合にセンサ10_1~10_8において取得される観測情報の予測情報を複数生成する。すなわち、位置推定装置40は、単一の電波発信源50により取得された位置指紋を用いて、複数の電波発信源50により取得されると予測される位置指紋を予測情報として生成する。そのため、位置推定装置40を管理及び運用するユーザは、電波発信源20の発信源数の電波発信源50を用いて事前に位置指紋を測定することなく、電波発信源20の発信源数の電波発信源50を用いた場合の位置指紋を生成することが可能となる。
また、生成部45は、発信源数に応じた位置指紋を予測情報として生成することができるので、位置推定部46は、複数の予測情報を用いて、電波発信源20の各々の位置を推定することが可能となる。したがって、位置推定装置40によれば、ユーザの負担を軽減して、複数の電波発信源20の位置を推定することが可能となる。
また、センサ10は、RSSIを測定するセンサである。ここで、位置推定法として、例えば、TDOA(Time Difference of Arrival)、TOA(Time of Arrival)、AOA(Angle of Arrival)を用いた推定手法が存在する。そのため、センサ10として、TDOA、TOA及びAOAを測定するセンサを用いることも想定される。しかしながら、TDOA、TOAを計測するセンサは、高精度な時刻同期が必要となる他、観測情報として時系列の情報が必要となり、位置推定に必要なデータ総量が増加する。AOAを測定するセンサは、到来方向を検出するため、複数の電波受信インターフェース(アンテナ)を具備する必要があり、装置規模が大きくなる。こうした機能を有するため、TDOA、TOA及びAOAを測定するセンサは高価であり、監視対象領域に多くのセンサを配置することは難しい。一方、本実施の形態のように、センサ10を、RSSIのみを測定するセンサとすることにより、センサ10の数が増加した場合においても、位置推定システム100の構築コストを低減することが可能となる。
また、RSSIを用いた位置推定法として、電波伝搬における距離と受信強度の関係式を統計モデル化し、最尤推定法などを用いて、もっとも尤度の高い電波発生源の位置を推定する手法も知られている。こうした手法は、電波環境がモデル化しやすい一様性の高い電波環境で効果的である。一方、位置指紋法は、障害物や反射物が多い等、電波環境が非一様なモデル化困難な電波環境における位置推定で特に高い精度を有するという特徴がある。
(変形例)
実施の形態2では、生成部45は、複数の送信位置(図4の8×10の区画(位置))から、推定された発信源数の選択位置を選択し、選択位置の全ての組み合わせに対する予測情報を生成することで説明したが、以下のように変形を施してもよい。
発信源数推定部44は、実測情報に基づいて、発信源数を推定すると共に、電波発信源20の各々の位置に近いセンサを推定する。発信源数推定部44は、実測情報に含まれるRSSIのうち、所定値以上のRSSIを取得したセンサを、電波発信源20の各々の位置に近いセンサとして推定する。
上述したように、電波の減衰は、べき関数モデルに従うため、電波発信源の近傍において、RSSIの値は高くなる。そのため、発信源数推定部44は、所定値以上のRSSIを取得したセンサに対して、電波発信源20の各々の近傍に存在していることを推定できる。
生成部45は、推定された各センサの位置及び当該位置の周辺位置のうちから1つずつの選択位置を選択し、選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定する。そして、生成部45は、推定された複数のセンサの位置及び当該位置の周辺位置のうちから選択される全ての選択位置の組み合わせに対して決定して複数の予測情報を生成する。なお、生成部45は、実施の形態2と同様に、選択位置の各々における位置指紋を合成して、選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定する。
ここで、図7及び図9を用いて、実施の形態2の変形例について説明する。図9は、実施の形態2の変形例を説明する図である。
発信源数推定部44は、観測制御部42がセンサ10から取得したRSSIから電波発信源20の発信源数を推定すると共に、電波発信源20の各々の位置に近いセンサを推定する。
観測制御部42がセンサ10から取得した実測情報が、例えば、図7の上図であるとし、所定値以上のRSSIがセンサ10_2(センサB)及びセンサ10_7(センサG)が取得したRSSIであるとする。
この場合、発信源数推定部44は、電波発信源20の発信源数を2つと推定し、電波発信源20のうちの1つに近いセンサがセンサ10_2(センサB)であると推定する。また、発信源数推定部44は、電波発信源20のうちの1つに近いセンサがセンサ10_7(センサG)であると推定する。
これを図示すると、図9に示すように、発信源数推定部44は、発信源数が2つであって、電波発信源20_1はセンサ10_2(センサB)の近くに存在すると推定し、電波発信源20_2はセンサ10_7(センサG)の近くに存在すると推定する。
生成部45は、センサ10_2(センサB)の位置及び当該位置の周辺の位置のうちから1つの位置を選択し、推定したセンサ10_7(センサG)の位置及び当該位置の周辺の位置のうちから1つの位置を選択する。
例えば、周辺位置を、推定されたセンサの位置に隣接する区画(位置)であるとすると、生成部45は、斜線でハッチングされた区画(位置)から1つを選択し、縦線でハッチングされた区画(位置)から1つを選択する。生成部45は、選択された位置における位置指紋を位置指紋記憶部41から取得する。
なお、周辺位置は、推定されたセンサの位置に隣接する区画(位置)よりも広い範囲であってもよい。もしくは、周辺位置は、各センサの周囲に配置される建物等を考慮した範囲であってもよい。つまり、周辺位置は、各センサを基準として、左右上下の領域が異なる範囲であってもよい。
生成部45は、実施の形態2と同様に、選択位置の組み合わせに対する予測情報を生成する。生成部45は、斜線でハッチングされた位置から1つの選択位置を選択し、縦線でハッチングされた位置から1つの選択位置を選択する場合の全ての選択位置の組み合わせに対する予測情報を生成する。
このようにしても、位置推定装置40は、実施の形態2と同様の効果を有することができる。また、このようにすれば、位置推定装置40は、複数の予測情報を生成する際に選択する位置を限定することができるため、複数の予測情報を生成する際の計算量を削減することができる。さらに、複数の予測情報を生成する際に選択する位置は、電波発信源20の各々が存在すると推定される位置及び当該位置の周辺位置であるため、位置推定装置40は、もっともらしい予測情報を少ないデータで生成することが可能となる。
(実施の形態3)
続いて、実施の形態3について説明する。実施の形態2では電波発信源20の各々の送信出力が同一であることを前提としている。しかし、電波発信源20の各々の送信出力が異なっていることも想定される。そのため、実施の形態3にかかる位置推定装置40は、電波発信源20の各々の送信出力が異なっていることを前提として、電波発信源20の各々の位置を推定する。
<位置推定装置の構成例>
図10を用いて、実施の形態3にかかる位置推定装置40の構成例について説明する。図10は、実施の形態3にかかる位置推定装置の構成例を示す図である。実施の形態3にかかる位置推定装置40は、実施の形態2にかかる位置推定装置40が有していた生成部45を有していない。また、実施の形態3にかかる位置推定装置40は、実施の形態2にかかる位置推定部46が位置推定部48に置き換わっている。なお、その他の構成は実施の形態2と同様であるため、実施の形態2と同様である構成については適宜説明を割愛する。
位置推定部48は、発信源数の選択位置の各々における観測情報(位置指紋)を合成して予測情報を決定する際に、各観測情報(位置指紋)に対する加算の配分を示す重み係数を導入する。そして、位置推定部48は、複数の送信位置から選択される発信源数の選択位置と、選択位置の各々における観測情報(位置指紋)に用いる重み係数とを変数とする目的関数を定義して、目的関数に基づいて、電波発信源20の各々の位置を推定する。
目的関数は、選択位置の各々における観測情報(位置指紋)を重み係数により重み付けされた観測情報に基づき決定される予測情報と、実測情報との差分を算出する関数である。具体的には、目的関数は、測定値と、選択位置における観測情報(位置指紋)を合成して生成される予測情報との差分(最小二乗誤差)を求める関数であり、位置推定部48は、目的関数が最小となる重み係数と、選択位置とを決定する。
目的関数を式で表すと以下のようになる。発信源数推定部44が発信源数をN個(N:2以上の整数)と推定したとする。この場合、選択位置は、N個となり、それぞれの選択位置をγ~γとする。選択位置の各々におけるセンサ10_k(k:1~8)が取得したRSSIをF(γ)~F(γ)とし、F(γ)~F(γ)のそれぞれの重み係数をα~αとする。実測情報に含まれるセンサ10_kが取得した複数のRSSIをMとする。なお、F(γ)~F(γ)は、位置指紋記憶部41に記憶されており、Mは、電波観測情報記憶部43に記憶されている。
この場合、目的関数は、以下の式(1)のように表すことができる。
Figure 0007272050000001
なお、本実施の形態では、位置推定システム100は、センサ10_1~10_8を有しているため、式(1)において、センサの数を8としているが、実際に用いられるセンサの数に応じた値を式(1)に設定すれば、さらに一般化した式とすることができる。
位置推定部48は、多変数の最小化問題を解く一般的なアルゴリズムを適用して、上記式(1)が最小となる選択位置γ~γを決定する。そして、位置推定部48は、決定した選択位置γ~γを電波発信源20の各々の位置と推定する。
<位置推定装置の動作例>
次に、図11を用いて、実施の形態3にかかる位置推定装置40の動作例について説明する。図11は、実施の形態3にかかる位置推定装置の動作例を示す図である。実施の形態3にかかる位置推定装置40の動作例は、図8に示す動作例と基本的に同様であるが、図8のステップS104及びS105が、ステップS107に置き換わっている。ステップS101~S103及びS106は、図8と同様であるため、ステップS107のみ説明する。
位置推定部48は、重み係数と、選択位置とを変数とする目的関数を解き、電波発信源20の位置を推定する(ステップS107)。位置推定部48は、ステップS102において推定された発信源数と、ステップS103において取得した各送信位置に対応付けられた位置指紋を用いて、上記式(1)が最小となる選択位置γ~γを決定する。位置推定部48は、決定した選択位置γ~γを電波発信源20の各々の位置と推定する。
以上説明したように、位置推定部48は、選択位置の各々における位置指紋の加算の配分を示す重み係数を導入し、重み係数を考慮して、選択位置の組み合わせに対する予測情報と、実測情報との差分が最小となる選択位置を決定する。位置推定部48は、決定した選択位置を電波発信源20の各々の位置と推定する。すなわち、位置推定部48は、電波発信源20の各々の送信出力の違いを考慮した予測情報に基づいて、電波発信源20の各々の位置を推定する。したがって、実施の形態3にかかる位置推定装置40を用いることにより、実施の形態2にかかる位置推定装置40よりも電波発信源20の各々の位置を精度よく推定することができる。
(変形例)
実施の形態3にかかる位置推定装置40は、実施の形態2にかかる位置推定装置40が有していた生成部45を有さない構成として説明したが、実施の形態3を実施の形態2と組み合わせてもよい。すなわち、実施の形態3にかかる位置推定装置40は、実施の形態2と同様に、生成部を有する構成としてもよい。なお、以降の説明では、実施の形態3を実施の形態2と組み合わせる構成について説明するが、実施の形態3を実施の形態2の変形例と組み合わせてもよい。
図12は、実施の形態3の変形例にかかる位置推定装置の構成例を示す図である。図12に示すように、実施の形態3の変形例にかかる位置推定装置40は、実施の形態3にかかる位置推定装置40に生成部451が追加されており、位置推定部48が位置推定部46に置き換わった構成である。なお、位置推定部46は、実施の形態2と同様の構成である。
生成部451は、複数の送信位置から発信源数の位置を選択位置として選択する。生成部451は、選択された選択位置の各々における位置指紋を合成する際に用いる、加算の配分を示す重み係数を変数とし、選択位置の各々における位置指紋に重み係数を乗じた位置指紋を合成した場合の選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定する。
生成部451は、決定した予測情報と、実測情報との差分が最小となる重み係数を決定する。生成部451は、実施の形態3と同様に、最小二乗法を用いて予測情報と、実測情報との差分が最小となる重み係数を決定してもよい。
生成部451は、決定した重み係数を乗じた位置指紋を合成し、選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定して生成する。生成部451は、複数の送信位置から選択される全ての選択位置の組み合わせに対して決定して複数の予測情報を生成する。生成部451は、生成した複数の予測情報を、選択位置の組み合わせと対応付けて位置指紋記憶部41に記憶する。
位置推定部46は、位置指紋記憶部41に記憶された全ての選択位置の組み合わせに対する予測情報と、電波観測情報記憶部43に記憶された実測情報とを照合し、当該照合結果に基づいて、電波発信源20の各々の位置を推定する。以上のように、実施の形態3を上記のように変形しても実施の形態3と同様の効果を有することができる。
(実施の形態4)
続いて、実施の形態4について説明する。実施の形態4は、位置推定装置40の構成が実施の形態2及び3と異なる。そのため、以下の説明では、実施の形態2を用いて、実施の形態2との差分について説明する。
<位置推定装置の構成例>
図13を用いて、実施の形態4にかかる位置推定装置40の構成例について説明する。図13は、実施の形態4にかかる位置推定装置の構成例を示す図である。実施の形態4にかかる位置推定装置40は、実施の形態2にかかる位置推定装置40にデータ補間部49が追加されている。また、実施の形態4にかかる位置推定装置40は、実施の形態2にかかる位置推定部46が位置推定部461に置き換わっている。なお、その他の構成については、実施の形態2と同様であるので、説明を割愛する。
データ補間部49は、センサ間の空間の電波強度データを補間することによって、位置推定部461が行う電波発信源20の位置決定における空間分解能を、より詳細に決定可能とする。
データ補間部49は、複数の送信位置における観測情報(位置指紋)に基づいて、複数の送信位置のうちの2つの送信位置の間の補間位置において取得される観測情報(位置指紋)を推定する。
位置推定部461は、位置指紋記憶部41に記憶された観測情報(位置指紋)と、データ補間部49により推定された観測情報(位置指紋)とに基づいて予測情報を決定する。なお、位置推定部461は、実施の形態2と同様にして、予測情報と実測情報とに基づいて、電波発信源20の各々の位置を推定する。
<データ補間部の処理>
図14を用いて、データ補間部49の処理概要を説明する。図14は、データ補間部の処理の一例を説明するための図である。図14は、センサA~Cが配置されている空間を、学習用電波発信源である電波発信源50が図14の左側から右側に移動して、測定地点t0~t8において、観測情報(位置指紋)を取得する場合を模式的に表している図である。なお、測定地点は、実施の形態2における送信位置に対応する。
各測定地点における観測情報(位置指紋)を取得する場合、各測定地点t0~t8において、電波発信源50が測定用の電波を送信して、センサA~CでRSSIを測定する。センサAにおいて取得されたRSSIがA0~A8であり、センサBにおいて取得されたRSSIがB0~B8であり、センサCにおいて取得されたRSSIがC0~C8であったとする。データ補間部49は、所定の空間分解能でセンサ間の補間地点(補間位置)t0’~t7’の観測情報(位置指紋)を推定して補間する処理を行う。
データ補間部49は、例えば、線形補間、スプライン補間、逆距離加重法、クリギング法等の空間データ補間手法を用いて、補間地点t0’~t7’の観測情報(位置指紋)を補間する。
例えば、線形補間を用いた場合を一例として記載すると、データ補間部49は、測定地点t0及びt1の中間地点である補間地点t0’に対して、センサAの観測値をA0’=(A0+A1)/2として算出することにより推定する。データ補間部49は、同様に、補間地点t0’に対して、センサBの観測値をB0’=(B0+B1)/2として算出することにより推定し、センサCの観測値をC0’=(C0+C1)/2として算出することにより推定する。データ補間部49は、センサD~センサHについても、センサA~Cと同様に計算を行うことにより、補間地点t0’に対する観測値を推定する。データ補間部49は、補間地点t0’に対する、センサA~Hの推定された観測値を含む観測情報を補間位置における位置指紋として位置指紋記憶部41に記憶する。
なお、データ補間部49は、線形補間、スプライン補間、逆距離加重法及びクリギング法のうちの2つ以上のデータ補間手法を組み合わせて、補間地点t0’~t7’の観測情報(位置指紋)を補間してもよい。データ補間部49は、複数のデータ補間手法により各補間地点において観測情報を推定する。そして、データ補間部49は、各データ補間手法により推定された観測情報の平均値、中央値、及び各データ補間手法により推定された観測情報に重み付けを行って、重み付けされた情報に基づいて補間地点の観測情報を補間してもよい。
以上のように、実施の形態4にかかる位置推定装置40は、データ補間部49を有するので、上述した実施の形態にかかる位置推定装置40と比較して、より空間分解能の高い(位置精度の高い)位置推定が可能となる。例えば、事前測定によって3×3のグリッドの観測情報が取得された場合、データ補間部49は、ユーザから所定の分解能のグリッド数(例えば、9×9)を受け付け、該当するグリッド数に合わせてデータを補間する処理を行う。位置推定部461は、拡張(補間)されたグリッドを位置指紋として照合を行うことにより、3×3のグリッドの場合と比較して、より空間分解能の高い(位置精度の高い)位置推定が可能となる。
また、実施の形態4にかかる位置推定装置40は、データ補間部49を有するので、事前測定の作業を軽減することができる。所望の空間分解能(観測情報を取得する必要がある区画)が9×9のグリッドと定まっている場合でも、ユーザは、事前測定を9×9(81の送信位置による測定)を行う必要がない。すなわち、ユーザが例えば3×3グリッドのみを事前測定した場合であっても、データ補間部49がデータを補間するので、所望の空間分解能を満たすことができる。そのため、実施の形態4にかかる位置推定装置40によれば、事前測定の作業を軽減することができる。すなわち、実施の形態4にかかる位置推定装置40によれば、上述した実施の形態にかかる位置推定装置40よりも、さらにユーザの負担を軽減することが可能となる。
(他の実施の形態)
上述した実施の形態において説明した位置推定装置1及び40(以下、位置推定装置1等と称する)は、次のようなハードウェア構成を有していてもよい。図15は、本開示の各実施の形態にかかる位置推定装置等を実現可能な、コンピュータ(情報処理装置)のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図15を参照すると、位置推定装置1等は、ネットワーク・インターフェース1201、プロセッサ1202及びメモリ1203を含む。ネットワーク・インターフェース1201は、センサ10を含む通信機能を有する装置と通信するために使用される。ネットワーク・インターフェース1201は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.11 series、IEEE 802.3 series等を含む通信方式に準拠したネットワークインターフェースカード(NIC)を含んでもよい。
プロセッサ1202は、メモリ1203からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態においてフローチャートを用いて説明された位置推定装置1等の処理を行う。プロセッサ1202は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ1202は、複数のプロセッサを含んでもよい。
メモリ1203は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ1203は、プロセッサ1202から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ1202は、図示されていないI/Oインターフェースを介してメモリ1203にアクセスしてもよい。
図15の例では、メモリ1203は、ソフトウェアモジュール群を格納するために使用される。プロセッサ1202は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリ1203から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された位置推定装置1等の処理を行うことができる。
図15を用いて説明したように、位置推定装置1等が有するプロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1または複数のプログラムを実行する。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/Wを含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施の形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を前記複数のセンサから取得する取得部と、
前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定する発信源数推定部と、
複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報と、前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記記憶された各送信位置の第2観測情報に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定し、前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定する位置推定部と、を備える位置推定装置。
(付記2)
前記選択位置の各々における前記第2観測情報に基づいて、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を、前記複数の送信位置から選択される全ての選択位置の組み合わせに対して決定して複数の予測情報を生成する生成部をさらに備え、
前記位置推定部は、前記複数の予測情報と、前記第1観測情報とを照合し、当該照合結果に基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定する、付記1に記載の位置推定装置。
(付記3)
前記生成部は、前記選択位置の各々における前記第2観測情報を合成して、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定する、付記2に記載の位置推定装置。
(付記4)
前記発信源数推定部は、前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置に近いセンサを推定し、
前記生成部は、前記推定された各センサの位置及び当該位置の周辺位置のうちから1つずつの選択位置を選択し、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を、前記推定された複数のセンサの位置及び当該位置の周辺位置のうちから選択される全ての選択位置の組み合わせに対して決定して複数の予測情報を生成する、付記2又は3に記載の位置推定装置。
(付記5)
前記生成部は、前記選択位置の各々における前記第2観測情報に重み係数を乗じた第3観測情報に基づいて、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定し、前記予測情報と、前記第1観測情報との差分に基づいて前記重み係数を決定し、前記決定された重み係数に基づく前記第3観測情報を用いて、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を生成する、付記2~4のいずれか1項に記載の位置推定装置。
(付記6)
前記位置推定部は、前記複数の送信位置から選択される前記発信源数の選択位置と、前記選択位置の各々における前記第2観測情報に用いる重み係数とを変数とし、前記選択位置の各々における前記第2観測情報を前記重み係数により重み付けされた第3観測情報に基づき決定される前記予測情報と、前記第1観測情報との差分を算出する目的関数に基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定する、付記1に記載の位置推定装置。
(付記7)
前記目的関数は、前記予測情報と、前記第1観測情報との最小二乗誤差を算出する関数である、付記6に記載の位置推定装置。
(付記8)
前記発信源数推定部は、前記第1観測情報に含まれる観測値のうち所定値以上の観測値の数を前記発信源数と推定する、付記1~7のいずれか1項に記載の位置推定装置。
(付記9)
前記発信源数推定部は、前記第1観測情報に含まれる観測値の分布にフィルタ処理を行い、前記観測値のピークを検出し、前記検出されたピークの数を前記発信源数と推定する、付記1~7のいずれか1項に記載の位置推定装置。
(付記10)
前記発信源数推定部は、最大値フィルタを用いて前記観測値のピークを検出する、付記9に記載の位置推定装置。
(付記11)
前記複数の送信位置における前記第2観測情報に基づいて、前記複数の送信位置のうちの2つの送信位置の間の補間位置において取得される前記第2観測情報を推定するデータ補間部をさらに備え、
前記位置推定部は、前記記憶された第2観測情報と、前記推定された第2観測情報とに基づいて、前記予測情報を決定する、付記1~10のいずれか1項に記載の位置推定装置。
(付記12)
前記データ補間部は、スプライン補間、逆距離加重法、及びクリギング法のうちの少なくとも1つを用いて、前記補間位置において取得される前記第2観測情報を推定する、付記11に記載の位置推定装置。
(付記13)
前記第1観測情報及び前記第2観測情報は、前記複数のセンサの各々において取得されたRSSI(Received Signal Strength Indicator)を含む、付記1~12のいずれか1項に記載の位置推定装置。
(付記14)
複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を前記複数のセンサから取得することと、
前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定することと、
複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報、及び前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置の対応関係に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定することと、
前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定することと、を含む位置推定方法。
(付記15)
複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を前記複数のセンサから取得することと、
前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定することと、
複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報、及び前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置の対応関係に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定することと、
前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定することと、をコンピュータに実行させる位置推定プログラム。
(付記16)
複数の第1電波発信源から送信された電波の第1観測情報を測定する複数のセンサと、
前記第1観測情報を前記複数のセンサから取得する位置推定装置と、を備え、
前記位置推定装置は、
前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定し、
複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報、及び前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置の対応関係に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定し、
前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定する、位置推定システム。
1、40 位置推定装置
2 取得部
3、44 発信源数推定部
4 記憶部
5、46、48、461 位置推定部
10_1~10_8 センサ
11 受信部
12 電波情報取得部
13 時刻情報取得部
14 位置情報取得部
15 回線接続部
20、50 電波発信源
30 ネットワーク
41 位置指紋記憶部
42 観測制御部
43 電波観測情報記憶部
45 生成部
47 出力部
49 データ補間部
100 位置推定システム

Claims (10)

  1. 複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を前記複数のセンサから取得する取得部と、
    前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定する発信源数推定部と、
    複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報と、前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置とを対応付けて記憶する記憶部と、
    前記記憶された各送信位置の第2観測情報に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定し、前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定する位置推定部と、を備える位置推定装置。
  2. 前記選択位置の各々における前記第2観測情報に基づいて、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を、前記複数の送信位置から選択される全ての選択位置の組み合わせに対して決定して複数の予測情報を生成する生成部をさらに備え、
    前記位置推定部は、前記複数の予測情報と、前記第1観測情報とを照合し、当該照合結果に基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定する、請求項1に記載の位置推定装置。
  3. 前記生成部は、前記選択位置の各々における前記第2観測情報を合成して、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定する、請求項2に記載の位置推定装置。
  4. 前記発信源数推定部は、前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置に近いセンサを推定し、
    前記生成部は、前記推定された各センサの位置及び当該位置の周辺位置のうちから1つずつの選択位置を選択し、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を、前記推定された複数のセンサの位置及び当該位置の周辺位置のうちから選択される全ての選択位置の組み合わせに対して決定して複数の予測情報を生成する、請求項2又は3に記載の位置推定装置。
  5. 前記生成部は、前記選択位置の各々における前記第2観測情報に重み係数を乗じた第3観測情報に基づいて、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を決定し、前記予測情報と、前記第1観測情報との差分に基づいて前記重み係数を決定し、前記決定された重み係数に基づく前記第3観測情報を用いて、前記選択位置の組み合わせに対する予測情報を生成する、請求項2~4のいずれか1項に記載の位置推定装置。
  6. 前記位置推定部は、前記複数の送信位置から選択される前記発信源数の選択位置と、前記選択位置の各々における前記第2観測情報に用いる重み係数とを変数とし、前記選択位置の各々における前記第2観測情報を前記重み係数により重み付けされた第3観測情報に基づき決定される前記予測情報と、前記第1観測情報との差分を算出する目的関数に基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定する、請求項1に記載の位置推定装置。
  7. 前記発信源数推定部は、前記第1観測情報に含まれる観測値のうち所定値以上の観測値の数を前記発信源数と推定する、請求項1~6のいずれか1項に記載の位置推定装置。
  8. 前記複数の送信位置における前記第2観測情報に基づいて、前記複数の送信位置のうちの2つの送信位置の間の補間位置において取得される前記第2観測情報を推定するデータ補間部をさらに備え、
    前記位置推定部は、前記記憶された第2観測情報と、前記推定された第2観測情報とに基づいて、前記予測情報を決定する、請求項1~7のいずれか1項に記載の位置推定装置。
  9. コンピュータが、
    複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を前記複数のセンサから取得することと、
    前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定することと、
    複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報、及び前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置の対応関係に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定することと、
    前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定することと、を含む位置推定方法。
  10. 複数の第1電波発信源から送信され、複数のセンサにおいて受信された電波の第1観測情報を前記複数のセンサから取得することと、
    前記第1観測情報に基づいて、前記複数の第1電波発信源の発信源数を推定することと、
    複数の位置の各々において第2電波発信源から送信され、前記複数のセンサにおいて受信された電波の第2観測情報、及び前記第2電波発信源が電波を送信した送信位置の対応関係に基づいて、前記複数の送信位置から選択された前記発信源数の選択位置の各々から前記第2電波発信源が同時に電波を送信すると仮定した場合に、前記複数のセンサにおいて取得される前記第2観測情報の予測情報を決定することと、
    前記決定された予測情報と、前記第1観測情報とに基づいて、前記複数の第1電波発信源の各々の位置を推定することと、をコンピュータに実行させる位置推定プログラム。
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