JP7130938B2 - チャック - Google Patents
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Description
ストッパは、チャック本体の前面に取り付けられるストッパベースの前面に、ストッパを貫通してストッパベースに固定されるボルトによって回転可能に設けられると共に、回転中心との偏心位置にワークとの当接部を複数備え、回転によって、任意の当接部をワークに当接させる複数の受け止め位置を選択可能に設けられており、
ストッパの前面とボルトとの間には、ストッパをストッパベースに押圧する弾性部材が設けられている一方、
前記チャック本体と前記ストッパとの間に、選択した受け止め位置でストッパを位置決めするストッパ止め手段が設けられて、ストッパ止め手段は、ストッパベースに設けられ、ストッパの後面に対して進退動可能なピンと、ストッパの後面に設けられ、各受け止め位置でピンが前進位置で係止可能な複数の凹部と、ピンを前進位置へ付勢する付勢手段と、ピンの後端に固定されてストッパベースから突出するツマミ部と、を含むことを特徴とする。
特に、ストッパは、回転中心との偏心位置に複数の当接部をそれぞれ備えて回転可能に設けられ、回転によって各受け止め位置を選択可能としているので、回転操作によって受け止め位置を簡単に選択可能となる。
また、ストッパを回転可能に設けるボルトとストッパ前面との間に、ストッパをチャック本体側に押圧する弾性部材を設けたことで、ストッパがチャック本体側に押し付けられてチャック本体との間のシール性が保たれる。
さらに、選択した受け止め位置でストッパを位置決めするストッパ止め手段を設けたことで、受け止め位置を確実に選択可能となる。
そして、ストッパ止め手段を、ピンとストッパ後面の凹部と付勢手段とを含む構成としたことで、ストッパの受け止め位置の選択と変更とを簡単な操作で行うことができる。
[形態1]
図1は、チャックの一例を示す正面図、図2はA-A線断面図である。このチャック1は、NC旋盤等の図示しない主軸に組み付けられる正面視円形状のチャック本体2を有している。チャック本体2の軸心には、軸孔3が前後方向(図2の右側を前方とする。)に形成されて、軸孔3内に、ドロースリーブ4が設けられている。このドロースリーブ4は、主軸に設けた駆動機構によって進退動する図示しない入力部材に固定されて、入力部材と一体に進退動する。
また、チャック本体2内には、軸孔3を中心とした同心円上に、軸孔3と連通する後端から前方へ行くに従って外周側へ傾斜する3つのガイド孔5,5・・が、周方向に等間隔で形成され、各ガイド孔5に、ドローバー6が摺動可能に挿入されている。各ドローバー6の後端は、ドロースリーブ4に係止されて、ドロースリーブ4の軸線方向の進退動に伴い、ドローバー6がガイド孔5内を進退動可能となっている。7は、チャック本体2の後面を閉塞するリアカバーである。
また、ストッパ20の前面には、貫通孔21を中心とする円周方向で略半円状に前方へ突出する第1当接部24が形成されて、第1当接部24の前面に第1ストッパ面25が形成されている。さらに、貫通孔21を中心とした第1当接部24との点対称位置には、第1当接部24よりも低い高さで且つ円周方向に短い幅で前方へ突出する第2当接部26が形成されて、第2当接部26の前面に第2ストッパ面27が形成されている。この第1ストッパ面25と第2ストッパ面27との位相は、後面の凹部23,23の位相と一致しており、正面視では、各ストッパ面25,27の周方向の中心位置に凹部23がそれぞれ位置するようになっている。
段付きボルト30は、ネジ孔29へ螺合されるネジ部31と、段付き孔28に挿入される中間部32と、中間部32より大径でストッパ20の貫通孔21に挿入される貫通部33と、貫通部33より大径のフランジ部34とを有している。ストッパ20の取り付けは、中間部32に貫通部33と同径のカラー35を外装させ、貫通部33に弾性部材としてのOリング36を外装させた状態で、ストッパ20の前方から段付きボルト30を貫通孔21に貫通させ、中間部32を段付き孔28に挿入してネジ部31をネジ孔29にねじ込むことで行われる。
そして、半径部16において、段付き孔28よりも半径方向外側には、ストッパピン37が設けられている。このストッパピン37は、半径部16へ前後方向に形成されたネジ孔に後方からねじ込み固定される筒部38と、筒部38を後方から貫通するピン39と、ピン39の後端に固定されるツマミ部40と、ピン39の前側に設けられた図示しない前ストッパと、ピン39の後側で筒部38内に設けられた図示しない後ストッパとの間でピン39に外装される付勢手段としてのコイルバネ41とを有している。
一方、図4,5に示すように、インサートジョー10の前側把持面12を利用して把持するような大径のワークW2の場合は、各ストッパ20をそれぞれ第2の受け止め位置とすれば、第1当接部24がワークW2の後方に位置して第1ストッパ面25がワークW2に当接し、ワークW2を軸線方向に位置決めすることができる。
特にここでは、ストッパ20は、回転中心との偏心位置に第1、第2当接部24,26をそれぞれ備えて回転可能に設けられ、回転によって各受け止め位置を選択可能としているので、回転操作によって受け止め位置を簡単に選択可能となる。
さらに、選択した第1、第2の受け止め位置でストッパ20を位置決めするストッパ止め手段(ピン39と凹部23とコイルバネ41)が設けられているので、第1、第2の受け止め位置を確実に選択可能となる。
また、当接部の数も、周方向に3つ以上連続的(階段状等)又は断続的に設けて高さ及び/又は面積を互いに異ならせて、3つ以上の受け止め位置を選択可能とすることもできる。この場合は凹部の数も受け止め位置の数に合わせて増えることになる。
さらに、ストッパをチャック本体側へ押圧する弾性部材も、Oリング以外にコイルバネや板バネ等も採用可能である。
加えて、上記形態では、カラー35によって段付きボルト30のねじ込みを規制しているが、カラー35を省略しても差し支えない。
また、ベース台を省略することもできるし、ベース台及びストッパベースを省略してチャック本体の前面に直接ストッパを設けることもできる。
次に、本発明の他の形態を説明する。但し、チャック本体等の基本的な構造は形態1と同じであるため、同じ符号を付して重複する説明は省略し、ストッパの構造について主に説明する。
図8,9に示す形態2では、ベース台が用いられておらず、ストッパベース14は、ボルト17,17・・によって直接チャック本体2の前面に固定されて、各半径部16の先端に、ストッパ20Bが設けられている。このストッパ20Bは、図10にも示すように、正面視が四角形状のブロック体で、中心には、半径部16にボルト50で固定するための貫通孔51が形成されて、後面には、貫通孔51と同心の円形凸部52と、その円形凸部52を中心とした半円状の凹溝53とが形成されている。
但し、ボルト50を緩めた状態でのストッパ20Bは、ガイドピン60が凹溝53内を相対移動する180度の範囲内で、半径部16の前面で回転可能となる。ここでは凹溝53の一方の端部は、正面視で第1当接部54,54の間に位置し、他方の端部は正面視で第2当接部56,56の間に位置しているため、ストッパ20Bは、第1当接部54,54がチャック本体2の半径方向外側に位置して第2当接部56,56が同方向内側に位置する第1の受け止め位置と、第2当接部56,56がチャック本体2の半径方向外側に位置して第1当接部54,54が同方向内側に位置する第2の受け止め位置とに回転操作できることになる。ここでは凹溝53とガイドピン60とがストッパ止め手段となる。
一方、図11,12に示すように、インサートジョー10の前側把持面12を利用して把持するような大径のワークW2の場合は、各ストッパ20Bをそれぞれ第2の受け止め位置とすれば、第1当接部54,54がワークW2の後方に位置して第1ストッパ面55,55がワークW2に当接し、ワークW2を軸線方向に位置決めすることができる。
特にここでも、ストッパ20Bは、回転中心との偏心位置に第1、第2当接部54,56をそれぞれ備えて回転可能に設けられ、回転によって受け止め位置を選択可能としているので、回転操作によって受け止め位置を簡単に選択可能となる。
また、選択した第1、第2の受け止め位置でストッパ20Bを位置決めするストッパ止め手段(凹溝53及びガイドピン60)が設けられているので、第1、第2の受け止め位置を確実に選択可能となる。
そして、上記形態2では、ストッパ止め手段として、ストッパ側に凹溝を、ストッパベース側にガイドピンをそれぞれ設けているが、これと逆にして、ストッパ側にガイドピン等の凸部を、ストッパベース側に凸部が係合する凹溝を形成しても差し支えない。但し、ストッパベースを省略してストッパを直接チャック本体の前面に設けて、ストッパとチャック本体との間にストッパ止め手段を設けることは可能である。
また、回転操作するストッパであっても、ワークを受け止める正規位置では把持爪等と干渉して回転できないような場合は、図13,14に示すように、チャック本体2の前面に放射方向へ横断面逆T字状のガイド溝61,61・・を形成すると共に、各ガイド溝61内を摺動する同形状のスライド台62,62・・を設けて、ストッパ20Bが設けられる半径部16Aを中央部15から分離して、ストッパ20Bを貫通させたボルト50をスライド台62に連結する構造も採用できる。
Claims (1)
- チャック本体の前面に、ワークを把持する把持爪が備えられると共に、前記ワークに当接して前記チャック本体の軸線方向で前記ワークを位置決めするストッパが備えられたチャックであって、
前記ストッパは、前記チャック本体の前面に取り付けられるストッパベースの前面に、前記ストッパを貫通して前記ストッパベースに固定されるボルトによって回転可能に設けられると共に、回転中心との偏心位置に前記ワークとの当接部を複数備え、回転によって、任意の前記当接部を前記ワークに当接させる複数の受け止め位置を選択可能に設けられており、
前記ストッパの前面と前記ボルトとの間には、前記ストッパを前記ストッパベースに押圧する弾性部材が設けられている一方、
前記チャック本体と前記ストッパとの間に、選択した前記受け止め位置で前記ストッパを位置決めするストッパ止め手段が設けられて、前記ストッパ止め手段は、前記ストッパベースに設けられ、前記ストッパの後面に対して進退動可能なピンと、前記ストッパの後面に設けられ、各前記受け止め位置で前記ピンが前進位置で係止可能な複数の凹部と、前記ピンを前進位置へ付勢する付勢手段と、前記ピンの後端に固定されて前記ストッパベースから突出するツマミ部と、を含むことを特徴とするチャック。
Priority Applications (1)
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JP2017207426A JP7130938B2 (ja) | 2017-10-26 | 2017-10-26 | チャック |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017207426A JP7130938B2 (ja) | 2017-10-26 | 2017-10-26 | チャック |
Publications (2)
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JP7130938B2 true JP7130938B2 (ja) | 2022-09-06 |
Family
ID=66627201
Family Applications (1)
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JP2017207426A Active JP7130938B2 (ja) | 2017-10-26 | 2017-10-26 | チャック |
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Citations (3)
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JP2016007665A (ja) | 2014-06-24 | 2016-01-18 | 日立工機株式会社 | グラインダ |
JP2017172631A (ja) | 2016-03-22 | 2017-09-28 | 鍋屋バイテック株式会社 | リニアブレーキの支持方法、リニアブレーキ組付体及びリニアブレーキアダプタ |
Family Cites Families (1)
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- 2017-10-26 JP JP2017207426A patent/JP7130938B2/ja active Active
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