JP7130135B2 - モータ駆動装置および冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路を備えるモータ駆動装置および冷凍サイクル装置に関する。
従来、インバータ回路を備えるモータ駆動装置には、複数の電流検出回路を備えるものがある。特許文献1には、直流電源とインバータ回路との間に設けられたシャント抵抗を用いた電流検出回路と、インバータ回路と電動機との間に設けられたACCT(Alternating Current Current Transformer)を用いた電流検出回路と、を備える電動機制御装置についての技術が開示されている。特許文献1に記載の電動機制御装置は、磁気飽和成分の影響がある場合、また電動機の回転数が低い場合などでは、シャント抵抗を用いた電流検出回路の検出値を使用する。
特開2004-282974号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電動機制御装置は、インバータ回路をパルス幅変調、すなわちPWM(Pulse Width Modulation)による変調率が1を超える過変調の状態で制御する場合、シャント抵抗を用いた電流検出回路では電流を検出できない領域があるため、電流検出誤差が大きくなる、という問題点があった。特許文献1に記載の電動機制御装置は、過変調の状態で電流を検出するには、インバータ回路の下側のスイッチング素子をオンにしてシャント抵抗に電流を流す必要があるが、出力電圧の誤差となる。すなわち、条件によっては電流検出のために不要なスイッチングが必要なため、電力が余計に大きくなり、省エネ性能悪化、ノイズ増加などの要因になる。
本発明は、上記を鑑みてなされたものであって、インバータ回路をパルス幅変調による過変調の状態で制御する場合において、電流検出精度の低下を抑制可能なモータ駆動装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るモータ駆動装置は、直流電圧電源から出力される直流電圧を正弦波の擬似交流電圧に変換してモータに出力するインバータ回路と、1つ以上のシャント抵抗を用いてモータに流れる電流を検出する第1の電流検出回路と、2つ以上の交流カレントトランスを用いてモータに流れる電流を検出する第2の電流検出回路と、第1の電流検出回路で検出される第1の電流値および第2の電流検出回路で検出される第2の電流値のうち少なくとも1つを用いて、インバータ回路から出力される正弦波の擬似交流電圧をパルス幅変調によって制御するコントローラと、を備える。コントローラは、インバータ回路から出力される正弦波の擬似交流電圧を変調率が1を超える過変調の状態で制御する場合、変調率および出力電圧ベクトルの位置に基づいて、第1の電流値または第2の電流値を使用するかを決定する。
本発明に係るモータ駆動装置は、インバータ回路をパルス幅変調による過変調の状態で制御する場合において、電流検出精度の低下を抑制できる、という効果を奏する。
実施の形態1に係るモータ駆動装置の構成例を示す図 実施の形態1に係るインバータ回路の出力電圧とデューティー比との関係を示す図 実施の形態1に係るインバータ回路が過変調の状態で制御されている場合の出力電圧とデューティー比との関係を示す図 実施の形態1に係るモータ駆動装置において第1の電流検出回路および第2の電流検出回路におけるインバータ回路のスイッチング素子のスイッチングによる電流検出不可期間を示す図 実施の形態1に係るモータ駆動装置が備えるコントローラの構成例を示すブロック図 実施の形態1に係るモータ駆動装置のコントローラによる磁束ベクトル制御の動作を示す図 実施の形態1に係るモータ駆動装置のコントローラにおいて第1の電流検出回路で電流検出可能な範囲を示す図 実施の形態1に係るコントローラの動作を示すフローチャート 実施の形態1に係るモータ駆動装置が備える処理回路をプロセッサおよびメモリで構成する場合の例を示す図 実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係るモータ駆動装置および冷凍サイクル装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るモータ駆動装置20の構成例を示す図である。モータ駆動装置20は、直流電圧電源1と、インバータ回路2と、コントローラ3と、第1の電流検出回路7と、第2の電流検出回路8と、備える。
直流電圧電源1は、インバータ回路2を動作させるための直流電圧を出力する。直流電圧電源1は、バッテリ、太陽電池などであってもよいし、交流電圧電源から出力される交流電圧をダイオードブリッジなどで整流し、さらにコンデンサなどで平滑化するコンバータ回路であってもよい。
モータ4は、インバータ回路2から出力される交流電力によって駆動する三相のモータである。三相の各相を、U相、V相、およびW相とする。
第1の電流検出回路7は、シャント抵抗71を用いてモータ4に流れる電流を検出する電流検出回路である。図1の例では、シャント抵抗71が1つであるが一例であり、これに限定されない。第1の電流検出回路7は、シャント抵抗を2つ以上用いてモータ4に流れる電流を検出することも可能である。すなわち、第1の電流検出回路7は、1つ以上のシャント抵抗を用いてモータ4に流れる電流を検出する。第1の電流検出回路7は、シャント抵抗71で電圧として検出された電圧値を図示しないオペアンプなどを用いた増幅回路で増幅し、コントローラ3にフィードバックする。コントローラ3は、オームの法則を用いることで、第1の電流検出回路7からフィードバックされた電圧値から、第1の電流検出回路7に流れる電流値を求めることができる。なお、増幅回路については、コントローラ3が備えていてもよい。
第2の電流検出回路8は、ACCT81,82を用いてモータ4に流れる電流を検出する電流検出回路である。図1の例では、交流カレントトランスであるACCT81,82が2つであるが一例であり、これに限定されない。第2の電流検出回路8は、モータ4が有する三相の各相に対してACCTを3つ用いて、モータ4に流れる電流を検出することも可能である。すなわち、第2の電流検出回路8は、インバータ回路2とモータ4との間で、2つ以上の交流カレントトランスを用いてモータ4に流れる電流を検出する。第2の電流検出回路8は、ACCT81,82で電圧として検出された電圧値を図示しないオペアンプなどを用いた増幅回路で増幅し、コントローラ3にフィードバックする。コントローラ3は、オームの法則を用いることで、第2の電流検出回路8からフィードバックされた電圧値から、第2の電流検出回路8に流れる電流値を求めることができる。なお、増幅回路については、コントローラ3が備えていてもよい。
インバータ回路2は、直流電圧電源1から出力される直流電圧を交流電圧に変換する。インバータ回路2は、例えば、直流電圧を正弦波の擬似交流電圧に変換して、モータ4に出力する。インバータ回路2は、6つのスイッチング素子5から構成され、各スイッチング素子5にダイオード6が並列に接続される回路である。コントローラ3は、スイッチング素子5のオンオフのデューティーをPWMによって制御することで、インバータ回路2の出力電圧を制御することができる。インバータ回路2で用いられるスイッチング素子5は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)といった素子であり、シリコン半導体で構成されている。
以降の説明において、6つのスイッチング素子5を、スイッチング素子Up,Un,Vp,Vn,Wp,Wnと称することがある。スイッチング素子Upはモータ4のU相に接続される上アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子Unはモータ4のU相に接続される下アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子Vpはモータ4のV相に接続される上アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子Vnはモータ4のV相に接続される下アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子Wpはモータ4のW相に接続される上アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子Wnはモータ4のW相に接続される下アームのスイッチング素子である。
図2は、実施の形態1に係るインバータ回路2の出力電圧とデューティー比との関係を示す図である。図3は、実施の形態1に係るインバータ回路2が過変調の状態で制御されている場合の出力電圧とデューティー比との関係を示す図である。図2および図3において、正弦波で示される信号が出力電圧であり、三角波で示される信号がキャリア信号である。図2および図3に示すように、インバータ回路2の出力電圧は、コントローラ3によってデューティー比で制御される。コントローラ3は、正に大きい電圧を出力するときはデューティー比が大きくなるように制御し、負に大きい電圧を出力するときはデューティー比が小さくなるように制御する。
図4は、実施の形態1に係るモータ駆動装置20において第1の電流検出回路7および第2の電流検出回路8におけるインバータ回路2のスイッチング素子5のスイッチングによる電流検出不可期間を示す図である。インバータ回路2の出力電流では、図4に示すように、スイッチング素子5がスイッチングした瞬間にリンギングという電流が振動する現象が起きる。そのため、第1の電流検出回路7および第2の電流検出回路8では、スイッチング素子5がスイッチングしてから時間をおいて、すなわちリンギングが収束してから電流を検出しないと、検出電流誤差につながる。また、図4に示す電流の検出可能な範囲は、インバータ回路2の寄生回路によって変動する。そのため、高いキャリア周波数、高いモータ回転数などの場合、検出可能な期間が短くなり、第1の電流検出回路7および第2の電流検出回路8で電流が検出できない場合がある。
コントローラ3は、前述のようにインバータ回路2の動作を制御する制御部である。コントローラ3は、第1の電流検出回路7で検出される第1の電流値および第2の電流検出回路8で検出される第2の電流値のうち少なくとも1つを用いて、インバータ回路2から出力される正弦波の擬似交流電圧をPWMによって制御する。コントローラ3の構成について説明する。図5は、実施の形態1に係るモータ駆動装置20が備えるコントローラ3の構成例を示すブロック図である。コントローラ3は、電流指令値生成部9と、電圧演算部10と、電圧座標変換部11と、積分部12と、すべり補償部13と、電流座標変換部14と、を備える。
電流指令値生成部9は、速度指令値ωから電流指令値Idを生成する。
電圧演算部10は、速度指令値ωと、電流指令値Idと、インバータ回路2から出力される出力電圧の各相の電流Iu,Iv,Iwを直交座標に座標変換した電流Id,Iqとを用いて、電圧演算結果Vd,Vqを演算する。
積分部12は、速度指令値ωを積分し、積分値である回転角度θを出力する。
電圧座標変換部11は、回転角度θを用いて電圧演算結果Vd,Vqを座標変換し、駆動信号Vu,Vv,Vwに変換する。電圧座標変換部11は、駆動信号Vu,Vv,Vwをインバータ回路2に出力することで、インバータ回路2の各スイッチング素子5のオンオフを制御する。電圧座標変換部11すなわちインバータ回路2から、駆動信号Vu,Vv,Vwに基づいて電流Iu,Iv,Iwがモータ4に流れる。第1の電流検出回路7および第2の電流検出回路8は、電流Iu,Iv,Iwを検出する。
電流座標変換部14は、回転角度θを用いて電流Iu,Iv,Iwを座標変換し、電流Id,Iqに変換する。
すべり補償部13は、座標変換された電流Iqを用いてすべり補償を行う。すべり補償部13は、すべり補償を行った結果を、速度指令値ωにフィードバックする。
このように、コントローラ3は、速度指令値ωに基づいて電流指令値Idを用いることで、モータ4に出力する電流の増減が可能となり、正弦波の擬似交流電圧の電流を制御する。コントローラ3は、起動加速中の位置決め直後は電流を増加させて制御する。また、コントローラ3は、起動加速は速度指令値ωと設定された加速度に応じて加速し、定常回転中は速度指令値ωの変更によって加減速を行うことで、回転数を変更することができる。
具体的には、コントローラ3は、磁束ベクトル制御によってインバータ回路2の出力、すなわちモータ4の駆動を制御する。図6は、実施の形態1に係るモータ駆動装置20のコントローラ3による磁束ベクトル制御の動作を示す図である。図6で示される各ステージ0~5の各スイッチング素子Up,Un,Vp,Vn,Wp,Wnのオンオフの状態は、前述の特許文献1で示されているものと同様である。コントローラ3は、磁束ベクトル制御においては、インバータ回路2の出力電圧をベクトルで表したベクトルVkがステージ0からステージ5の間を順番に回っていく、すなわち時計回りで動く方向で制御する。各ステージ内のベクトルVkは、例えば、ステージ0であれば(100)ベクトルと(110)ベクトルとの合成によって生成される。なお、括弧内の3ケタの数字(100)は、左から順にU相、V相、およびW相の各相のオンオフ状態を示した数字である。この数字が1のときは、上アームのスイッチング素子がオン、下アームのスイッチング素子がオフの状態であることを示し、この数字が0のときは、上アームのスイッチング素子がオフ、下アームのスイッチング素子がオンの状態であることを示す。
コントローラ3は、初期位置および回転数が決まれば、初期位置に、角速度と時間とを掛け算した値を足すことで、回転角度θを求めることができる。コントローラ3は、初期位置について、図6に示すベクトルVkのある位置の電圧を出すことで決定できる。
つぎに、コントローラ3が、インバータ回路2の各スイッチング素子Up,Un,Vp,Vn,Wp,Wnのオンオフを制御する場合において、第1の電流検出回路7および第2の電流検出回路8のどちらの電流検出回路で検出された電流値を使用するのかについて説明する。図7は、実施の形態1に係るモータ駆動装置20のコントローラ3において第1の電流検出回路7で電流検出可能な範囲を示す図である。図7に示す円内において、網掛け部分以外が第1の電流検出回路7で電流検出可能な範囲を示し、網掛け部分が第1の電流検出回路7で電流検出不可の範囲を示す。コントローラ3は、網掛け部分、すなわち第1の電流検出回路7で電流検出不可の範囲では、第2の電流検出回路8で検出された電流値を使用する。
網掛け部分、すなわち第1の電流検出回路7で電流検出不可の範囲は、ステージの切り替わりの前後、およびコントローラ3のインバータ回路2に対するPWM制御の変調率が1を超える場合の変調率に応じた範囲である。図7に示すように、変調率が大きくなるほど、網掛け部分、すなわち第1の電流検出回路7で電流検出不可の範囲が大きくなる。そのため、コントローラ3は、インバータ回路2に対するPWM制御の変調率が1を超える過変調の領域では、変調率およびベクトルVkの位置に基づいて、第1の電流検出回路7の電流値を使用するか、第2の電流検出回路8の電流値を使用するかを切り替える。
図7で示される第1の電流検出回路7で電流検出不可の範囲については、以下のように定義できる。例えば、図6に示す1ステージの60°の範囲において、変調率1までの状態では、0°~5°および55°~60°の範囲を第1の電流検出回路7の電流検出不可期間とする。また、変調率が1を超える過変調の状態では、5°+変調率×Δθおよび55°-変調率×Δθの範囲を第1の電流検出回路7の電流検出不可期間とする。前述のように、変調率が1を超える過変調の状態では、変調率が上がるほど、第1の電流検出回路7の電流検出不可期間が大きくなる。なお、Δθについては、変調率1と変調率最大のときの電流検出不可期間の角度差を変調率差で割ることで求めることができる。
コントローラ3は、第1の電流検出回路7の電流検出不可期間では、第2の電流検出回路8で検出された電流値を使用し、第1の電流検出回路7の電流検出不可期間以外の領域では、第1の電流検出回路7で検出された電流値を使用する。
コントローラ3の動作を、フローチャートを用いて説明する。図8は、実施の形態1に係るコントローラ3の動作を示すフローチャートである。コントローラ3は、インバータ回路2の出力電圧をベクトルで表したベクトルVkの位置を決定する(ステップS1)。コントローラ3は、ベクトルVkの位置を示す回転角度θ、およびインバータ回路2に対するPWM制御の変調率から決定される位置が、第1の電流検出回路7の電流検出不可期間か否かを判定する(ステップS2)。コントローラ3は、ベクトルVkの位置を示す回転角度θ、およびインバータ回路2に対するPWM制御の変調率から決定される位置が、第1の電流検出回路7の電流検出不可期間の場合(ステップS2:Yes)、第2の電流検出回路8で検出された第2の電流値を使用して(ステップS3)、インバータ回路2を制御する。コントローラ3は、ベクトルVkの位置を示す回転角度θ、およびインバータ回路2に対するPWM制御の変調率から決定される位置が、第1の電流検出回路7の電流検出不可期間以外の場合(ステップS2:No)、第1の電流検出回路7で検出された第1の電流値を使用して(ステップS4)、インバータ回路2を制御する。このように、コントローラ3は、インバータ回路2から出力される正弦波の擬似交流電圧を変調率が1を超える過変調の状態で制御する場合、変調率に基づいて、第1の電流値または第2の電流値を使用するかを決定する。
つづいて、実施の形態1のモータ駆動装置20が備えるコントローラ3のハードウェア構成について説明する。コントローラ3は処理回路により実現される。処理回路は、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサおよびメモリであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。
図9は、実施の形態1に係るモータ駆動装置20が備える処理回路をプロセッサおよびメモリで構成する場合の例を示す図である。処理回路がプロセッサ91およびメモリ92で構成される場合、モータ駆動装置20の処理回路の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ92に格納される。処理回路では、メモリ92に記憶されたプログラムをプロセッサ91が読み出して実行することにより、各機能を実現する。すなわち、処理回路は、コントローラ3の処理が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ92を備える。また、これらのプログラムは、コントローラ3の手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
ここで、プロセッサ91は、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはDSP(Digital Signal Processor)などであってもよい。また、メモリ92には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
処理回路が専用のハードウェアで構成される場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。コントローラ3の各機能を機能別に処理回路で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路で実現してもよい。なお、コントローラ3の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
なお、上述したインバータ回路2におけるスイッチング素子5及びダイオード6は、珪素(シリコン)を用いる場合が多いが、ワイドバンドギャップ半導体を用いて構成することも可能である。ワイドバンドギャップ半導体は、シリコンのバンドギャップより大きなバンドギャップを有する半導体のことを指し、代表的なワイドバンドギャップ半導体は、SiC(シリコンカーバイド)、GaN(窒化ガリウム)、ダイヤモンドなどである。ワイドバンドギャップ半導体を用いることで、スイッチング周波数も高くなりキャリア周波数を高周波数にしても損失が増加しない。したがって、キャリア周波数を高くし、それに応じて全スイッチング素子5を高速に制御することにより、細かく制御することができるが、高周波ノイズが増加するためスイッチングを抑制することでノイズ抑制につながる。インバータ回路2が備える複数のスイッチング素子5または複数のダイオード6のうち、少なくとも1つはワイドバンドギャップ半導体によって形成されていてもよい。また、ワイドバンドギャップ半導体の代わりに、スーパージャンクション構造のMOSFETを用いても同様の効果が得られる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、モータ駆動装置20において、コントローラ3は、インバータ回路2をPWMで制御する場合、変調率に応じて、第1の電流検出回路7の電流値または第2の電流検出回路8の電流値のいずれを使用するかを決定することとした。これにより、モータ駆動装置20は、インバータ回路2をパルス幅変調による過変調の状態で制御する場合において、電流検出精度の低下を抑制できる。また、モータ駆動装置20は、高い変調率においても、省エネ性能が高く、かつ低ノイズでモータ4を駆動できる。
実施の形態2.
実施の形態2では、モータ駆動装置20が制御するモータ4が冷凍サイクル装置の圧縮機に搭載される場合について説明する。
図10は、実施の形態2に係る冷凍サイクル装置30の構成例を示す図である。冷凍サイクル装置30は、圧縮機21と、凝縮器22と、膨張弁23と、蒸発器24と、を備える。圧縮機21には、モータ駆動装置20から出力される正弦波の擬似交流電圧によって駆動するモータ4を備える。圧縮機21、凝縮器22、および膨張弁23は、冷凍サイクル装置30に搭載されている一般的な機器である。実際には、圧縮機21、凝縮器22、膨張弁23、および蒸発器24によって、冷凍サイクル装置30の冷媒回路を構成している。
圧縮機21は、構造によっては負荷変動が激しいものもある。しかしながら、モータ駆動装置20は、実施の形態1で説明した制御を行うことで、高負荷時の急峻な負荷変動でも正確に電流を検出できるので、高回転高負荷時でも高効率な運転を可能となる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 直流電圧電源、2 インバータ回路、3 コントローラ、4 モータ、5 スイッチング素子、6 ダイオード、7 第1の電流検出回路、8 第2の電流検出回路、9 電流指令値生成部、10 電圧演算部、11 電圧座標変換部、12 積分部、13 すべり補償部、14 電流座標変換部、20 モータ駆動装置、21 圧縮機、22 凝縮器、23 膨張弁、24 蒸発器、30 冷凍サイクル装置、71 シャント抵抗、81,82 ACCT。

Claims (4)

  1. 直流電圧電源から出力される直流電圧を正弦波の擬似交流電圧に変換してモータに出力するインバータ回路と、
    1つ以上のシャント抵抗を用いて前記モータに流れる電流を検出する第1の電流検出回路と、
    2つ以上の交流カレントトランスを用いて前記モータに流れる電流を検出する第2の電流検出回路と、
    前記第1の電流検出回路で検出される第1の電流値および前記第2の電流検出回路で検出される第2の電流値のうち少なくとも1つを用いて、前記インバータ回路から出力される前記正弦波の擬似交流電圧をパルス幅変調によって制御するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、前記インバータ回路から出力される前記正弦波の擬似交流電圧を変調率が1を超える過変調の状態で制御する場合、前記変調率および出力電圧ベクトルの位置に基づいて、前記第1の電流値または前記第2の電流値を使用するかを決定する、
    モータ駆動装置。
  2. 前記コントローラは、速度指令値に基づいた電流指令値を用いて、前記正弦波の擬似交流電圧の電流を制御する、
    請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記インバータ回路が備える複数のスイッチング素子または複数のダイオードのうち少なくとも1つはワイドバンドギャップ半導体によって形成されている、
    請求項1または2に記載のモータ駆動装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のモータ駆動装置から出力される前記正弦波の擬似交流電圧によって駆動するモータを備える圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、
    を備える冷凍サイクル装置。
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JP2004282974A (ja) 2003-03-19 2004-10-07 Mitsubishi Electric Corp 電動機の制御装置およびそれを用いた空気調和機
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