JP7129868B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、赤外線センサを備えた加熱調理器に関する。
従来、赤外線エネルギーが透過する材料で形成された天板の下に赤外線センサを設けた加熱調理器がある。このような加熱調理器として、より長い波長域に検出可能領域がある赤外線センサと、より短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサとを設けたものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の加熱調理器は、より長い波長域の赤外線を検出する赤外線センサを加熱コイルの中心に配置し、より短い波長域の赤外線を検出する赤外線センサを加熱コイルの内周近傍に配置している。
特開2009-211984号公報
鍋などの被加熱物が載置される天板を赤外線エネルギーが透過する透過率は、赤外線エネルギーの波長によって異なる。しかし、特許文献1では、天板における赤外線エネルギーの透過特性が考慮されていない。天板の下に配置される赤外線センサは、天板の上に載置された被加熱物から放射される赤外線エネルギーのうち、天板を透過して天板の下に到達したものを感知することになる。天板における透過率の低い波長域の赤外線エネルギーを感知する赤外線センサからの出力には、天板の上に載置された被加熱物から放射される赤外線エネルギーがあまり影響を与えておらず、被加熱物の温度を精度よく検出することが困難であった。このため、天板における赤外線エネルギーの透過特性を考慮して、赤外線センサからの出力を活用する技術が望まれていた。
また、特許文献1では、より短い波長域の赤外線エネルギーに感度を有する赤外線センサを、より長い波長域の赤外線エネルギーに感度を有する赤外線センサよりも、加熱コイルの中心に対して外側に配置している。一般に、短い波長域に感度を有する赤外線センサの価格は、長い波長域に感度を有する赤外線センサよりも高価格である。特許文献1において、被加熱物が加熱コイルの中心に対してずれた位置に配置された場合でも被加熱物の温度を検出可能にしようとすると、加熱コイルの中心に対して外側にある短い波長域を感知する赤外線センサの数を増やす必要がある。しかし、当該赤外線センサは高価格であるため、当該赤外線センサの数を増やすと加熱調理器の製造価格の大きな上昇につながる。
本発明は、上述のような課題を背景としてなされたものであり、加熱調理器の製造価格の上昇を抑制しつつ、異なる波長帯に感度を有する赤外線センサの出力を活用する加熱調理器を提供するものである。
本発明に係る加熱調理器は、第1波長帯及び前記第1波長帯よりも長い第2波長帯の赤外線エネルギーが透過し、かつ前記第1波長帯の透過率の方が前記第2波長帯の透過率よりも高い特性を有する材料で構成され、被加熱物が載置される領域である加熱口が設けられた天板と、前記加熱口の下側に配置された加熱コイルと、前記加熱口の下側であって平面視において前記加熱口の外縁よりも内側に配置され、前記第1波長帯の少なくとも一部に対して感度を有する第1赤外線センサと、平面視において前記第1赤外線センサと比べて前記加熱口の外縁に近い位置に配置され、前記第2波長帯の少なくとも一部に対して感度を有する第2赤外線センサとを備え、前記第2赤外線センサの数は、前記第1赤外線センサの数よりも多いものである。
本発明によれば、天板における赤外線エネルギーの透過率の高い第1波長帯の少なくとも一部に感度を有する第1赤外線センサと、第1波長帯よりも透過率が低い第2波長帯の少なくとも一部に感度を有する第2赤外線センサとを備えている。このため、第1赤外線センサの出力を、天板の上に載置された被加熱物の温度を検出するのに用い、第2赤外線センサの出力を、天板自体の温度を検出するのに用いるようにすることで、第1赤外線センサ及び第2赤外線センサの出力を活用できる。また、相対的に長い波長帯に対して感度を有する第2赤外線センサを、加熱口の外縁に近い位置に、第1赤外線センサよりも多く設ける。このため、加熱口に対してずれた位置に被加熱物が載置された場合でも、少なくともいずれかの第2赤外線センサから、被加熱物が放射する赤外線エネルギーが反映された出力を得やすい。また、長い波長帯の少なくとも一部に対して感度を有する第2赤外線センサは、上述のように比較的低価格であるため、数を増やしても加熱調理器の製造価格の上昇が抑制される。
実施の形態1に係る加熱調理器100の分解斜視図である。 ネオセラムの赤外線エネルギーの透過特性τを示す図である。 実施の形態1に係る加熱調理器100の主要部の上下方向の位置関係及び機能構成を説明する図である。 実施の形態1に係る第1赤外線センサ20及び第2赤外線センサ30の配置を説明する図である。 実施の形態1に係る第1赤外線センサ20の構成例を説明する図である。 実施の形態1に係る第2赤外線センサ30の構成例を説明する図である。 バンドパスフィルターを設けた場合のサーモパイルの赤外線エネルギーの感度を説明する図である。 実施の形態2に係る第1赤外線センサ及び第2赤外線センサの配置を説明する図である。 実施の形態2に係る第1赤外線センサ及び第2赤外線センサの配置の変形例を説明する図である。 実施の形態2に係る第1赤外線センサ及び第2赤外線センサの配置の他の変形例を説明する図である。 実施の形態3に係る加熱調理器100の主要部の上下方向の位置関係及び機能構成を説明する図である。
以下、本発明に係る加熱調理器の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本発明は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、図面に示す加熱調理器は、本発明の加熱調理器が適用される機器の一例を示すものであり、図面に示された加熱調理器によって本発明の適用機器が限定されるものではない。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」など)を適宜用いるが、これらは説明のためのものであって、本発明を限定するものではない。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係又は形状等が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
(加熱調理器の構成)
図1は、実施の形態1に係る加熱調理器100の分解斜視図である。図1では、加熱調理器100によって加熱される鍋などの被加熱物200を併せて図示するとともに、説明のため筐体2の一部を切り欠いて示している。加熱調理器100は、被加熱物200が載置される天板1と、天板1の下に設けられた概ね箱形の筐体2とを有する。加熱調理器100の上部には、操作入力を受け付ける操作部4と、情報を表示する表示部5が設けられている。天板1の下には、天板1の上に載置される被加熱物200を誘導加熱する加熱コイル6が設けられている。加熱コイル6の下には、加熱コイル6を支持するコイルベース7が設けられている。筐体2内には、制御装置9とインバータ回路10が収容されている。
天板1には、被加熱物200が載置される領域である加熱口3が設けられている。本実施の形態の天板1には、加熱口3の外縁が印刷によって示されている。図1では、円形の3つの加熱口3が設けられた例を示しているが、加熱口3の形状及び数は、図示の例に限定されない。加熱コイル6の形状及び配置と一致するようにして、加熱口3が設けられる。
加熱コイル6は、天板1に設けられた加熱口3の下に配置される。加熱コイル6は、たとえば銅線又はアルミ線などの導線を巻回して構成されたコイルであり、高周波電流が供給されることで高周波磁界を発生する。本実施の形態の加熱コイル6は、二重環状であるが、加熱コイル6の形状及び配置は図示のものに限定されない。
制御装置9は、インバータ回路10を制御することで、加熱コイル6に対する通電制御を行う。制御装置9は、操作部4を介して入力された情報と、後述する第1赤外線センサ20及び第2赤外線センサ30の出力とに基づいて、インバータ回路10を制御する。制御装置9は、その機能を実現する回路デバイスなどのハードウェア、又はマイコン等の演算装置及びその上で実行されるソフトウェアで構成される。
インバータ回路10は、商用電源の交流電源を高周波電流に変換して、高周波電流を加熱コイル6へ供給する駆動回路である。加熱コイル6に高周波電流が流れると、加熱コイル6の周囲に高周波磁界が生じる。たとえば磁性体又は高抵抗非磁性体で構成される被加熱物200が、天板1の上に載置されて高周波磁界内に配置されると、被加熱物200に渦電流が発生する。この渦電流に伴って発生するジュール熱により、被加熱物200及びその中に収容される食材が加熱される。
天板1は、耐熱性ガラス又はセラミック等の非金属材料で構成される。本実施の形態の天板1は、超耐熱結晶化ガラスであるネオセラムで構成されている。
図2は、ネオセラムの赤外線エネルギーの透過特性τを示す図である。図2において、横軸は赤外線エネルギーの波長を示し、縦軸は赤外線エネルギーの透過率を示している。ネオセラムは、約0.5μm~2.6μmの波長帯域である第1波長帯において、赤外線エネルギーの透過率が約90%となる特性を有している。また、約3.6μmにおいて透過率が約60%のピークとなり、約3.4μm~3.9μmの波長帯域である第2波長帯において透過率が約50~60%となる特性を有している。このようにネオセラムは、第1波長帯と第2波長帯という不連続の波長帯域において、赤外線エネルギーの透過率が比較的高くなる特性を有している。
なお、本実施の形態では、天板1の材料がネオセラムである場合を例に説明するが、天板1の材料はネオセラムに限定されない。第1波長帯と第2波長帯という不連続の波長帯域において、赤外線エネルギーの透過率が比較的高くなる特性を有する材料で構成される天板1に対して、本明細書で述べる技術思想が適用される。ここで、第1波長帯は、第2波長帯よりも赤外線エネルギーの透過率が高い波長帯とする。
図2に例示したように、本実施の形態の天板1の材料であるネオセラムは、波長によって赤外線エネルギーの透過率に差異がある。このため、天板1の上に載置される被加熱物200の温度を、天板1を介して検知した赤外線エネルギーに基づいて検出するためには、天板1の透過率が高い波長帯の赤外線エネルギーを検知するような赤外線センサを用いるのがよい。このようにすると、被加熱物200の温度を高精度で検出することができる。ここで、透過率が高いということは、反射率及び吸収率が低いことを意味する。以下、本実施の形態の加熱調理器100に設けられる赤外線センサについて説明する。
図3は、実施の形態1に係る加熱調理器100の主要部の上下方向の位置関係及び機能構成を説明する図である。図4は、実施の形態1に係る第1赤外線センサ20及び第2赤外線センサ30の配置を説明する図である。図4では、加熱口3、加熱コイル6、第1赤外線センサ20及び第2赤外線センサ30の平面的な位置関係を示している。なお、図3及び図4では、加熱コイル6の外縁よりも加熱口3の外縁がやや大きいものとして図示しているが、両者は同じ大きさであってもよいし、両者の大小関係が逆であってもよく、本実施の形態においては両者の厳密な大小関係は限定されない。
図3に示すように、コイルベース7の下面には、複数のフェライトコア8が設けられている。第1赤外線センサ20及び第2赤外線センサ30は、フェライトコア8及び加熱コイル6と、上下方向において重ならない位置に設けられている。制御装置9は、第1赤外線センサ20からの出力に基づいて温度を検出し、また、第2赤外線センサ30からの出力に基づいて温度を検出する。
第1赤外線センサ20は、第1波長帯の少なくとも一部に対して感度を有する。第1赤外線センサ20は、例えば、InGaAs(インジウムガリウム砒素)を用いたフォトダイオードを赤外線検知素子として有する。ここで例示したフォトダイオードは、0.9μm~1.7μmの波長帯に対して高感度であるという性能を有し、後述するサーモパイルと比べて高価格である。
第2赤外線センサ30は、第2波長帯の少なくとも一部に対して感度を有する。第2赤外線センサ30は、例えば、赤外線検知素子としてサーモパイルを有する。サーモパイルは、約3μm~10μmの波長帯に対して高感度であるという性能を有し、フォトダイオードと比べて低価格である。
第1赤外線センサ20及び第2赤外線センサ30は、平面視において加熱口3の外縁よりも内側に配置されている。第1赤外線センサ20は、第2赤外線センサ30と比べて加熱口3の中心に近い位置に配置される。より好ましくは、第1赤外線センサ20は、加熱口3の中心に配置される。第2赤外線センサ30は、第1赤外線センサ20と比べて加熱口3の外縁に近い位置に配置される。
図5は、実施の形態1に係る第1赤外線センサ20の構成例を説明する図である。第1赤外線センサ20は、赤外線検知素子としてのフォトダイオード21を有する。フォトダイオード21は、基板22に実装されている。フォトダイオード21及び基板22は、集光レンズ24を有する筐体23内に収容されている。筐体23は、集光レンズ24に対向する位置に開口が形成されたセンサケース25に収容されている。フォトダイオード21の受光軸は、図5では受光軸26として示されている。また、フォトダイオード21の視野は、図5では視野27として示されている。受光軸26及び視野27が、集光レンズ24及びセンサケース25の開口で規定される範囲に収まるようにして、フォトダイオード21が配置される。フォトダイオード21は、視野27の範囲において集光レンズ24を透過する赤外線エネルギーを感知し、感知した赤外線エネルギーに応じた信号を制御装置9に出力する。
図6は、実施の形態1に係る第2赤外線センサ30の構成例を説明する図である。第2赤外線センサ30は、赤外線検知素子としてのサーモパイル31を有する。サーモパイル31は、基板32に実装されている。サーモパイル31及び基板32は、集光レンズ34を有する筐体33内に収容されている。筐体33は、集光レンズ34に対向する位置に開口が形成されたセンサケース35に収容されている。サーモパイル31の受光軸は、図6では受光軸36として示されている。また、サーモパイル31の視野は、図6では視野37として示されている。受光軸36及び視野37が、集光レンズ34及びセンサケース35の開口で規定される範囲に収まるようにして、サーモパイル31が配置される。サーモパイル31は、視野37の範囲において集光レンズ34を透過する赤外線エネルギーを感知し、感知した赤外線エネルギーに応じた信号を制御装置9に出力する。
(加熱調理器の動作)
被加熱物200が天板1の上に載置された状態で、操作部4に対して加熱開始指示が入力されると、制御装置9がインバータ回路10を制御し、インバータ回路10が加熱コイル6に高周波電流を供給する。これによって高温化する被加熱物200の温度は、第1赤外線センサ20によって監視される。
第1赤外線センサ20は、第1波長帯の少なくとも一部に対して高感度を有している。上述のように、第1波長帯の赤外線エネルギーの天板1の透過率は、約90%である。このため、理論的には、被加熱物200から放射される赤外線エネルギーの約90%が、天板1を透過して第1赤外線センサ20によって感知される。したがって、第1赤外線センサ20は、高精度に被加熱物200の底の温度を検出することができる。制御装置9は、被加熱物200の加熱制御を、被加熱物200の中心温度を監視することによって行う。このため、被加熱物200から放射される赤外線エネルギーをより精度よく感知することのできる第1赤外線センサ20を、加熱口3の中心あるいは中心付近に配置している。
また、第1赤外線センサ20は、加熱口3の中心あるいは中心付近に配置されることで、被加熱物200が加熱口3の外縁に対してずれた位置に載置された場合でも、被加熱物200の温度を検出しやすい。すなわち、被加熱物200が加熱口3の外縁に対してずれた位置に載置された場合でも、被加熱物200の底の一部は加熱口3の中心に重なっている可能性が高い。したがって、被加熱物200から放射される赤外線が、第1赤外線センサ20に検出されやすい。
ここで、第2赤外線センサ30は、上述のように第2波長帯の少なくとも一部に対して高感度を有している。図2に示したように、天板1の第2波長帯の赤外線エネルギーの透過率は、最大で約60%である。したがって、理論的には、被加熱物200の底から放射される赤外線の最大で約60%程度が、第2赤外線センサ30によって感知される。被加熱物200から放射される赤外線エネルギーの検知精度という観点では、第2赤外線センサ30は、第1赤外線センサ20よりも精度が低い。
第2赤外線センサ30を構成するサーモパイルの赤外線エネルギーの透過率を向上させる技術として、バンドパスフィルターをサーモパイルに設けるという技術がある。図7は、バンドパスフィルターの赤外線エネルギーの透過率を説明する図である。図7の破線は、バンドパスフィルター単体の赤外線エネルギーの透過率を示している。図7に破線で示すように、バンドパスフィルターは、検出対象外とする波長の透過をブロックすることで、広範囲(約3μm~10μm)の波長帯で感度を有するサーモパイルに対し、特定の波長帯における感度を向上させる。図7の例では、バンドパスフィルター単体の3.6μmにおける赤外線エネルギーの透過率は、約90%である。一方、3.6μmにおける天板1での赤外線エネルギーの透過率は約60%でる。このため、サーモパイルが被加熱物200の底から受ける赤外線エネルギーの透過率は約54%(=60%×90%)となるが、他の波長帯における透過率減衰分がブロックされるため特定の波長帯の感度は向上する。このようにサーモパイルが感知可能な第2波長帯の赤外線エネルギーの透過率は、最大で約54%であるため、第2赤外線センサ30が感知する被加熱物200の底から放射された赤外線エネルギーに基づいて、被加熱物200の温度を精度よく検出するのは困難である。
そこで本実施の形態では、第2赤外線センサ30を、天板1の温度の検出に用いる。天板1は、高温化する被加熱物200と接触しているため、被加熱物200からの熱伝導により温度が上昇する。また、天板1は、加熱コイル6からの輻射熱によっても温度が上昇する。この天板1の温度が、第2赤外線センサ30からの出力に基づいて検出される。
第1波長帯よりも長い波長帯である第2波長帯の赤外線を検出する第2赤外線センサ30は、第1赤外線センサ20よりも安価である。このため、1つの加熱口3に対して複数の第2赤外線センサ30を設けても、加熱調理器100の製造価格の上昇が抑制される。言い換えると、加熱調理器100の製造価格の上昇を抑制しつつ、加熱口3に対して複数の第2赤外線センサ30を設けることができる。複数の第2赤外線センサ30を設けることで、加熱口3の中央に対してずれた位置に被加熱物200が載置された場合でも、被加熱物200からの熱伝導が反映された天板1の温度が、いずれかの第2赤外線センサ30からの出力に基づいて精度よく検出される。また、複数の第2赤外線センサ30を、加熱口3の外縁に近い位置により多く配置することで、天板1の温度の検出精度をより向上させることができる。
制御装置9は、第2赤外線センサ30からの出力を用いて検出した天板1の温度に基づいて、加熱コイル6による被加熱物200の加熱制御を行う。例えば、被加熱物200を予熱する場合、天板1の温度が常温又は常温に近い状態で予熱をスタートするコールドスタートと、天板1の温度が常温よりも高い状態で予熱をスタートするホットスタートとでは、異なる加熱制御が必要である。その理由の1つは、ホットスタートの場合には、第1赤外線センサ20も天板1から放射される赤外線エネルギーを検出してしまうため、被加熱物200の正確な温度検出が困難であるということにある。したがって、天板1の温度をより正確に検出することが望まれる。本実施の形態では、加熱口3の外縁に近い位置に設けられた複数の第2赤外線センサ30を用いて天板1の温度を精度よく検出できるので、制御装置9による被加熱物200の加熱制御の精度も向上させることができる。
また、第1赤外線センサ20及び第2赤外線センサ30は、検出対象物の温度を非接触で検出する。ここで、接触式の温度センサを用いた場合には、天板1に当該温度センサを接触させて被加熱物200又は天板1の温度を検出することがあるが、天板1が熱膨張により変形すると、接触式の温度センサは天板1に対して接触不具合が生じることがある。また、加熱調理器の製造時において接触式の温度センサの組み付けにばらつきが生じると、当該温度センサの検出精度の低下が懸念される。また、接触式の温度センサは、天板1の塗装の剥がれ及び傷の原因ともなり得る。しかし、本実施の形態のように非接触式の第1赤外線センサ20及び第2赤外線センサ30であれば、上述のような問題を回避することができるため、加熱調理器100の製造時の不具合又はメンテナンスに係るコストを軽減することができる。
実施の形態2.
本実施の形態では、1つの加熱口3に対して独立して高周波電流が供給される複数の加熱コイルを備えた例を説明する。本実施の形態では、実施の形態1との相違点を中心に説明し、当該相違点以外の構成については実施の形態1と同様の構成が用いられる。
(加熱調理器の構成)
図8は、実施の形態2に係る第1赤外線センサ及び第2赤外線センサの配置を説明する図である。本実施の形態では、1つの加熱口3に対して、同じ平面形状を有する複数の加熱コイルが設けられる。図8では、2つの加熱コイル6a及び加熱コイル6bが設けられた態様を図示している。加熱コイル6a及び加熱コイル6bは、間隔をあけて、加熱口3の中心を通る直線に対して線対称に配置されている。図8に示す加熱コイル6a及び加熱コイル6bの平面形状は、半円形である。なお、加熱コイル6a及び加熱コイル6bの平面形状は、半円形に限定されず、後述する図9で例示するような三角形、または後述する図10で例示するような長円形であってもよい。このほか、複数の加熱コイルに対して同時に高周波電流が供給されたときに、加熱口3の全体に高周波磁界を生じさせることのできる、他の平面形状を採用してもよい。
加熱コイル6a及び加熱コイル6bには、インバータ回路10から独立して高周波電流が供給される。詳しくは、一方の加熱コイル6aのみへの高周波電流の供給と、他方の加熱コイル6bのみへの高周波電流の供給と、両方の加熱コイル6a及び6bへの高周波電流の供給と、が切り替えられる。同時に2つの加熱コイル6a及び6bに高周波電流が供給されることで、加熱口3の上に載置される被加熱物200の温度上昇スピードを高めることができる。また、加熱コイル6aと加熱コイル6bに対して交互に高周波電流を供給することで、被加熱物200内の液体に対流を生じさせやすくなる。複数の加熱コイル6a及び加熱コイル6bに供給される高周波電流の向きは、同一方向とすることもできるし、逆方向とすることもできる。
加熱口3には、2つの第1赤外線センサ20a及び20bと、4つの第2赤外線センサ30a、30b、30c、30dが設けられている。第1赤外線センサ20a及び20bの基本的な構造は、実施の形態1で説明した第1赤外線センサ20と同じであり、配置が実施の形態1と異なる。また、第2赤外線センサ30a、30b、30c、30dの基本的な構造は、実施の形態1で説明した第2赤外線センサ30と同じであり、配置が実施の形態1と異なる。
平面視において、第1赤外線センサ20a及び20bは、第2赤外線センサ30a、30b、30c及び30dと比べて、加熱口3の中心に近い位置に配置されている。第1赤外線センサ20aは、加熱コイル6aの半円形状の導線の内周側に配置されている。第1赤外線センサ20bは、加熱コイル6bの半円形状の導線の内周側に配置されている。図8の例では、加熱口3の中心近くに2つの第1赤外線センサ20a及び20bを設ける例を示しているが、いずれか一方のみを設けてもよい。
第2赤外線センサ30a及び30bは、第1赤外線センサ20a及び20bと比べて、加熱口3の外縁に近い位置に配置されている。第2赤外線センサ30c及び30dは、第1赤外線センサ20a及び20b、並びに第2赤外線センサ30a及び30bと比べて、加熱口3の外縁に近い位置に配置されている。なお、図8では第2赤外線センサ30a及び30bが加熱口3の外縁の外側に配置された態様が示されているが、第2赤外線センサ30及び30bは加熱口3の外縁の内側に配置されていてもよい。
(加熱調理器の動作)
加熱コイル6aにのみ高周波電流が供給されているときには、加熱コイル6aの上に位置する被加熱物200の底の温度が、第1赤外線センサ20aからの出力に基づいて検出される。そして、天板1の加熱コイル6aと対向する領域の温度が、第2赤外線センサ30a、30c及び30dからの出力に基づいて検出される。加熱コイル6bにのみ高周波電流が供給されているときには、加熱コイル6bの上に位置する被加熱物200の底の温度が、第1赤外線センサ20bからの出力に基づいて検出される。そして、天板1の加熱コイル6bと対向する領域の温度が、第2赤外線センサ30b、30c及び30dからの出力に基づいて検出される。加熱コイル6aと6bの両方に高周波電流が供給されているときには、被加熱物200の底の温度が、第1赤外線センサ20a及び20bからの出直に基づいて検出される。そして、天板1の温度が、第2赤外線センサ30a、30b、30c及び30dからの出力に基づいて検出される。
本実施の形態では、同じ平面形状を有する複数の加熱コイル6a及び6bを1つの加熱口3に対して設けた。そして、加熱口3の中心に近い位置に第1赤外線センサ20a及び20bを配置し、加熱口3の外縁に近い位置に第2赤外線センサ30a、30b、30c及び30dを配置した。このため、複数の加熱コイル6aと6bとに個別に高周波電流を供給した場合でも、同時に高周波電流を供給した場合でも、被加熱物200の温度及び天板1の温度が高精度に検出され、また、実施の形態1と同様の技術効果が得られる。また、このように高精度に検出した被加熱物200の温度及び天板1の温度を用いることで、被加熱物200の加熱制御の精度も高まるため、細かな温度制御のできる加熱調理が実現される。
また、平面視における加熱コイル6a及び6bを全体でみたときの外周部の外側に、第2赤外線センサ30c及び30dを設けることで、加熱コイル6aと6bとに供給する高周波電流の向きを変更した場合でも、高精度に天板1の温度を検出することができる。詳しくは、加熱コイル6aと6bとに流れる高周波電流の向きが、同一方向と逆方向とで切り替えられると、高周波磁界の分布に変化が生じ、被加熱物200の底面における温度分布にも変化が生じる。そうすると、被加熱物200と接触している天板1の温度分布にも変化が生じる。平面視における加熱コイル6a及び6bを全体でみたときの外周部の外側に第2赤外線センサ30c及び30dを設けることで、加熱コイル6aと6bに流れる高周波電流の向きに応じた天板1の温度を検出することができる。
図9は、実施の形態2に係る第1赤外線センサ及び第2赤外線センサの配置の変形例を説明する図である。図9では、1つの加熱口3に対して、2つの加熱コイル6a及び加熱コイル6bが設けられた態様を図示している。加熱コイル6a及び加熱コイル6bは、間隔をあけて、加熱口3の中心を通る直線に対して線対称に配置されている。図9に示す加熱コイル6a及び加熱コイル6bの平面形状は、三角形である。詳しくは、二等辺三角形の底辺が、対向するようにして、加熱コイル6aと加熱コイル6bとが配置されている。例えば加熱コイル6a及び6bは、図9の紙面上側が加熱口3の奥側、紙面下側が加熱口3の手前側に位置するようにして、配置される。
加熱口3には、2つの第1赤外線センサ20a及び20bと、4つの第2赤外線センサ30a、30b、30c、30dが設けられている。平面視において、第1赤外線センサ20a及び20bは、第2赤外線センサ30a、30b、30c及び30dと比べて、加熱口3の中心に近い位置に配置されている。第1赤外線センサ20aは、加熱コイル6aの三角形状の導線の内周側に配置されている。第1赤外線センサ20bは、加熱コイル6bの三角形状の導線の内周側に配置されている。図9の例では、加熱口3の中心近くに2つの第1赤外線センサ20a及び20bを設ける例を示しているが、いずれか一方のみを設けてもよい。
第2赤外線センサ30a、30b、30c、30dは、加熱口3の内側であって、第1赤外線センサ20a及び20bと比べて、加熱口3の外縁に近い位置に配置されている。また第2赤外線センサ30a、30b、30c、30dは、加熱口3の外縁と加熱コイル6a及び6bの外縁との間に形成される空間の四隅に、配置されている。このようにすることで、円形の加熱口3の内側に三角形の加熱コイル6a、6bを配置したときに形成されるデッドスペースを、有効活用することができる。
図10は、実施の形態2に係る第1赤外線センサ及び第2赤外線センサの配置の他の変形例を説明する図である。図10では、1つの加熱口3に対して、2つの加熱コイル6a及び加熱コイル6bが設けられた態様を図示している。加熱コイル6a及び加熱コイル6bは、間隔をあけて、加熱口3の中心を通る直線に対して線対称に配置されている。図10に示す加熱コイル6a及び加熱コイル6bの平面形状は、長円形である。詳しくは、2つの直線と2つの円弧とが組み合わされた長円形の直線部分が対向するようにして、加熱コイル6aと加熱コイル6bとが配置されている。例えば加熱コイル6a及び6bは、図10の紙面上側が加熱口3の奥側、紙面下側が加熱口3の手前側に位置するようにして、配置される。
加熱口3には、2つの第1赤外線センサ20a及び20bと、4つの第2赤外線センサ30a、30b、30c、30dが設けられている。平面視において、第1赤外線センサ20a及び20bは、第2赤外線センサ30a、30b、30c及び30dと比べて、加熱口3の中心に近い位置に配置されている。第1赤外線センサ20aは、加熱コイル6aの長円形状の導線の内周側に配置されている。第1赤外線センサ20bは、加熱コイル6bの長円形状の導線の内周側に配置されている。図10の例では、加熱口3の中心近くに2つの第1赤外線センサ20a及び20bを設ける例を示しているが、いずれか一方のみを設けてもよい。
第2赤外線センサ30a、30b、30c、30dは、加熱口3の内側であって、第1赤外線センサ20a及び20bと比べて、加熱口3の外縁に近い位置に配置されている。また第2赤外線センサ30a及び30bは、加熱コイル6aと6bの隣接する円弧の間に形成される空間に、配置されている。このようにすることで、円形の加熱口3の内側に三角形の加熱コイル6a、6bを配置したときに形成されるデッドスペースを、有効活用することができる。第2赤外線センサ30cは、加熱コイル6aの長円形状の導線の内周側に配置されている。第2赤外線センサ30dは、加熱コイル6bの長円形状の導線の内周側に配置されている。このようにすることで、加熱コイル6a及び6bの長円形状の導線の内側に形成されるスペースを、有効活用することができる。
実施の形態3.
本実施の形態では、天板1の一部に塗装を設けた態様を説明する。本実施の形態では、実施の形態1との相違点を中心に説明し、当該相違点以外の構成については実施の形態1と同様の構成が用いられる。また、本実施の形態に対して実施の形態2を組み合わせることもできる。
(加熱調理器の構成)
図11は、実施の形態3に係る加熱調理器100の主要部の上下方向の位置関係及び機能構成を説明する図である。天板1の加熱口3は、第1領域41と第2領域42とを有する。第1領域41は、第1赤外線センサ20の受光軸26と交差する位置を含む領域である。より好ましくは、第1領域41は、第1赤外線センサ20の視野27の天板1における投影面を含む領域である。第2領域42は、第2赤外線センサ30の受光軸36と交差する位置を含む領域である。より好ましくは、第2領域42は、第2赤外線センサ30の視野37の天板1における投影面を含む領域である。
第2領域42には、表面と裏面のいずれか又は両方に、天板1における赤外線エネルギーの透過率を低下させる塗膜43が設けられている。この塗膜43は、赤外線エネルギーの透過率を低下させる塗料を天板1に塗布することにより、形成される。さらに塗膜43は、可視光の透過率を低減させる機能を有しているとよい。このようにすることで、第2領域42を介して使用者が天板1の下にある筐体2の内部を視認しにくくなるため、意匠性が向上する。他方、第1領域41には、当該塗膜43が設けられていない。第1領域41には、何ら塗膜が設けられておらず、赤外線エネルギーを透過させる透過窓が形成された状態であり、第1領域41においては天板1を構成する材料の赤外線透過率が維持されている。天板1のうち第1領域41及び第2領域42以外の領域については、可視光の透過率を低減させる塗膜が設けられているとよい。
第1赤外線センサ20の受光軸26と交差する位置を含む第1領域41には、赤外線エネルギーの透過率を低下させる塗膜43が設けられていないため、第1領域41に入射した第1波長帯の赤外線エネルギーは、当該塗膜によって減衰することがない。このため、第1赤外線センサ20からの出力に基づいて、被加熱物200の底面の温度が精度よく検出される。
ここで、一般に、赤外線センサが取得する赤外線エネルギーは、反射率+透過率+吸収率=1、と表現される。透過率が低下すると、反射率が増加する傾向がある。図2で例示したように、ネオセラムで構成される天板1の赤外線エネルギーの透過率は、第2赤外線センサ30が感度を有する波長帯においては最大で60%程度である。第2赤外線センサ30は、被加熱物200からの熱伝導あるいは加熱コイル6からの輻射熱により高温化した天板1から放射される赤外線エネルギーも検出する。すなわち第2赤外線センサ30は、被加熱物200から放射され天板1を透過した赤外線エネルギーと、天板1から放射された赤外線エネルギーの両方を感知し、これら感知した赤外線エネルギーの総量に応じた出力を行う。そして、第2赤外線センサ30からの出力から、被加熱物200の温度と天板1の温度とを切り分けて、両者の温度を高精度で検出することが困難であることは、実験検証で把握されている。このため、図7に示したように、バンドパスフィルターを設けたサーモパイルの視野と重なる天板1の領域に、赤外線エネルギーが透過する窓を設けていた。このようにして、検出対象外とする波長の透過をブロックし、特定の波長帯の赤外線エネルギー透過率を向上させ、被加熱物200の温度を検出するのが一般的であった。
本実施の形態では、第2赤外線センサ30の受光軸36上に設けられた第2領域42には、赤外線エネルギーの透過率を低下させる塗膜43が設けられている。このようにすることで、第2赤外線センサ30が感知する赤外線エネルギーにおいては、天板1から放射される赤外線エネルギーの占める量が支配的となる。したがって、第2赤外線センサ30からの出力に基づいて、天板1の温度をより精度よく検出することが可能になる。また、第2赤外線センサ30は、第1赤外線センサ20よりも加熱口3の外縁に近い位置に、第1赤外線センサ20よりも多く設けられている。このため、加熱口3の中央に対してずれた位置に被加熱物200が載置された場合でも、被加熱物200からの熱伝導が反映された天板1の温度が、いずれかの第2赤外線センサ30からの出力に基づいて精度よく検出される。また、このように高精度に検出した天板1の温度を用いることで、被加熱物200の加熱制御の精度も高まるため、細かな温度制御のできる加熱調理が実現される。
なお、本実施の形態では、第1領域41には塗膜43を設けず、他の塗膜も設けないことを説明した。このような態様に代えて、第1領域41に、赤外線エネルギーを透過させるが可視光の透過率を低下させる塗膜を設けてもよい。このようにすることで、第1領域41においては天板1を構成する材料の赤外線透過率が維持され、かつ、第1領域41を介して使用者が天板1の下にある筐体2の内部を視認しにくくなって意匠性が向上する。
なお、上述の実施の形態1~3では、第1赤外線センサ20が赤外線検知素子としてフォトダイオードを有する例を説明したが、フォトダイオードに代えて、バンドパスフィルターを設けたサーモパイルを設けてもよい。この場合、第1波長帯の少なくとも一部、たとえば1.7μmに感度を有するように、バンドパスフィルターの透過特性を設定する。このようにすることで、第1赤外線センサ20を低価格に構成することができる。
1 天板、2 筐体、3 加熱口、4 操作部、5 表示部、6 加熱コイル、6a 加熱コイル、6b 加熱コイル、7 コイルベース、8 フェライトコア、9 制御装置、10 インバータ回路、20 第1赤外線センサ、20a 第1赤外線センサ、20b 第1赤外線センサ、21 フォトダイオード、22 基板、23 筐体、24 集光レンズ、25 センサケース、26 受光軸、27 視野、30 第2赤外線センサ、30a 第2赤外線センサ、30b 第2赤外線センサ、30c 第2赤外線センサ、30d 第2赤外線センサ、31 サーモパイル、32 基板、33 筐体、34 集光レンズ、35 センサケース、36 受光軸、37 視野、41 第1領域、42 第2領域、43 塗膜、100 加熱調理器、200 被加熱物。

Claims (8)

  1. 第1波長帯及び前記第1波長帯よりも長い第2波長帯の赤外線エネルギーが透過し、かつ前記第1波長帯の透過率の方が前記第2波長帯の透過率よりも高い特性を有する材料で構成され、被加熱物が載置される領域である加熱口が設けられた天板と、
    前記加熱口の下側に配置された加熱コイルと、
    前記加熱口の下側であって平面視において前記加熱口の外縁よりも内側に配置され、前記第1波長帯の少なくとも一部に対して感度を有する第1赤外線センサと、
    平面視において前記第1赤外線センサと比べて前記加熱口の外縁に近い位置に配置され、前記第2波長帯の少なくとも一部に対して感度を有する第2赤外線センサとを備え、
    前記第2赤外線センサの数は、前記第1赤外線センサの数よりも多い
    加熱調理器。
  2. 前記加熱口の下側には、同じ平面形状を有する複数の前記加熱コイルが、間隔をあけて配置されており、
    前記複数の加熱コイルには独立して高周波電流が供給される
    請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記複数の加熱コイルは、2つの加熱コイルであり、
    前記2つの加熱コイルは、間隔をあけて線対称に配置されている
    請求項2記載の加熱調理器。
  4. 前記加熱コイルの平面形状は、半円形、三角形、または長円形である
    請求項2又は請求項3記載の加熱調理器。
  5. 前記天板は、前記第1赤外線センサの受光軸と交差する位置にある第1領域と、前記第2赤外線センサの受光軸と交差する位置にある第2領域とを有し、
    前記第2領域には、赤外線エネルギーの透過率を低下させる塗膜が設けられており、前記第1領域には前記塗膜が設けられていない
    請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  6. 前記第1赤外線センサ及び前記第2赤外線センサからの出力に基づいて、前記加熱コイルに対する通電制御を行う制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記第1赤外線センサからの出力に基づいて前記天板の上に載置される被加熱物の温度を検出し、前記第2赤外線センサからの出力に基づいて、前記天板の温度を検出する
    請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  7. 前記天板は、ネオセラムで構成されている
    請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の加熱調理器。
  8. 前記第1波長帯は、1.7μmを含み、
    前記第2波長帯は、3.6μmを含む
    請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の加熱調理器。
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