JP7129863B2 - イネーブルスイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、操作部による操作対象の操作を許可するイネーブルスイッチに関連する。
従来より、スイッチの可動部材の押し込み量に従って、スイッチの状態がOFFからONに変化し、さらにONからOFFに変化するスイッチが知られている。このようなスイッチは、ロボットや機械を操作する際に作業者が入力を行う端末である操作部に「イネーブルスイッチ」として用いられる。作業者は、入力を行う間、スイッチをON状態に維持する。スイッチがOFF状態になると、作業者による入力は遮断され、ロボット等の操作対象には伝わらない。これにより、作業者が操作部から手を離した場合や、驚く等して力強く操作部を把持した場合に、操作部への入力は操作対象には伝わらず、作業者の安全が確保される。このようなイネーブルスイッチの例として、特許文献1ないし4に開示されたものを挙げることができる。
また、特許文献5に開示されるスイッチは、上記スイッチと同様に、OFF-ON-OFFの3ポジション動作を行う。最初のOFF動作からON動作への切り替わりはスイッチ作動手段のスナップアクションにより行われ、次のON動作からOFF動作への切り替わりもスイッチ作動手段のスナップアクションにより行われる。これにより、状態の切り替わり時に、操作者に操作感触が与えられる。
特開2001-35300号公報 特開2002-42606号公報 国際公開第2002/061779号 特開2005-56635号公報 特開2002-75121号公報
ところで、特許文献5のスイッチでは、可動部材であるプランジャを押し込んでOFF状態からON状態に移行する際に、押し込み量に対して押し込み力である荷重が徐々に増加する。そのため、可動部材をゆっくりと押し込むことを容易に行うことができる。一方、イネーブルスイッチの信頼性を向上するために、イネーブルスイッチに2つの接点を設け、2つの接点の切り替わりタイミングが大きくずれた際に、操作部にてイネーブルスイッチが故障していると判断するイネーブルスイッチの使用形態がある。
この使用形態の場合、可動部材が僅かに傾いた状態でゆっくりと可動部材を押し込むと、2つの接点の切り替わりタイミングのずれが大きくなり、エラーとして誤検出してしまう。
本発明は上記課題に鑑み成されたものであり、2つの接点の切り替わりタイミングのずれを低減することができるイネーブルスイッチを提供することを目的としている。
本発明は、操作部に設けられ、前記操作部による操作対象の操作を許可するイネーブルスイッチに向けられている。
イネーブルスイッチは、保持部と、前記保持部に向かって押し込まれる可動部材と、第1接点および第2接点と、前記可動部材が前記保持部に向かって押し込まれるに従って、前記第1接点および前記第2接点の状態を、開から閉に移行し、さらに閉から開へと移行する接点機構とを備える。
前記可動部材が押し込まれていない状態における前記保持部に対する前記可動部材の位置を第1ポジション、前記可動部材が最も押し込まれた状態における前記保持部に対する前記可動部材の位置を第3ポジション、前記第1ポジションと第3ポジションとの間において押し込み量に対する荷重の増加割合が増大することにより前記可動部材の押し込みに要する荷重が立ち上がって最大に至る最大立ち上がりの立ち上がり開始位置を第2ポジションとして、前記可動部材が押し込まれる際に、前記第1ポジションと前記第2ポジションとの間の第1ON切替位置にて前記第1接点が開から閉に移行し、前記第2ポジションと前記第3ポジションとの間の第1OFF切替位置にて前記第1接点が閉から開に移行し、前記可動部材が押し込まれる際に、前記第1ポジションと前記第2ポジションとの間の第2ON切替位置にて前記第2接点が開から閉に移行し、前記第2ポジションと前記第3ポジションとの間の第2OFF切替位置にて前記第2接点が閉から開に移行する。
前記第1ON切替位置と前記第2ON切替位置とは一致または近接し、前記第1OFF切替位置と前記第2OFF切替位置とは一致または近接する。
前記第1ポジションと前記第2ポジションとの間に、前記可動部材が押し込まれる際に荷重が一旦立ち上がって減少する小ピークがあり、前記第1ON切替位置および前記第2ON切替位置は、前記小ピークの立下り開始位置と前記第2ポジションとの間に位置しする。前記小ピークの最大荷重は、前記第1ON切替位置における荷重および前記第2ON切替位置における荷重のうち大きい方の荷重以上であり、かつ、前記第1OFF切替位置における荷重および前記第2OFF切替位置における荷重のうち小さい方の荷重よりも小さい。
前記イネーブルスイッチは、第1係合部と、前記可動部材の移動により、前記第1係合部に対して相対的に移動する第2係合部と、前記第1係合部と前記第2係合部との間に力を作用させる弾性体とをさらに備える。
前記可動部材が前記保持部に向かって押し込まれる際に、荷重の前記小ピークにおいて前記弾性体からの力に逆らって前記第2係合部が移動して前記第1係合部と前記第2係合部との係合が解除される。
好ましくは、前記小ピークの最大荷重は、前記第1OFF切替位置および前記第2OFF切替位置の直前の位置における荷重よりも小さく、かつ、前記第2ポジションにおける荷重よりも大きい。
イネーブルスイッチの好ましい一の形態では、前記可動部材および前記保持部の一方に前記弾性体が直接的または間接的に固定され、前記弾性体に前記第2係合部が直接的または間接的に取り付けられ、前記第1係合部が、前記可動部材および前記保持部の他方に直接的または間接的に固定される。
好ましくは、前記小ピークの立ち上がりが、ほぼ垂直である。好ましくは、前記小ピークの最大荷重位置は、前記第1ポジションと前記第2ポジションとの中間位置よりも前記第1ポジションに近い。
本発明によれば、2つの接点の切り替わりタイミングのずれを低減することができるイネーブルスイッチを提供することができる。
イネーブルスイッチの縦断面図である。 イネーブルスイッチの縦断面図である。 イネーブルスイッチの押し込み量と荷重との関係の概略を示す図である。 抵抗機構近傍を示す縦断面図である。 抵抗機構近傍を示す縦断面図である。 抵抗機構近傍を示す縦断面図である。 可動部材がON切替位置に位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材が第2ポジションに位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材がOFF切替位置に位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材が第3ポジションに位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 イネーブルスイッチの縦断面図である。 イネーブルスイッチの縦断面図である。 イネーブルスイッチの横断面図である。 抵抗機構近傍を示す縦断面図である。 抵抗機構近傍を示す縦断面図である。 抵抗機構近傍を示す縦断面図である。 可動部材がON切替位置に位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材が第2ポジションに位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材がOFF切替位置直前に位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材がOFF切替位置に位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材が第3ポジションに位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材が復帰する途中のイネーブルスイッチの縦断面図である。 イネーブルスイッチの縦断面図である。 イネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材が第2ポジションに位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。 可動部材が第3ポジションに位置するイネーブルスイッチの縦断面図である。
図1および図2は、ロボットの教示ペンダントや作業機械のコントローラ等の操作部に設けられるイネーブルスイッチ1の縦断面図である。ロボットや作業機械等は操作部の操作対象である。図1は、イネーブルスイッチ1を正面方向から見た縦断面図であり、図2は、側面方向から見た縦断面図である。これらの断面図では、内部構造を理解容易に示すために、各部材の断面の位置は適宜異なっている。以下の他の例に係るイネーブルスイッチにおいても同様である。イネーブルスイッチ1は、操作部からの操作対象の操作を許可する。イネーブルスイッチ1がON状態の間、操作対象の操作が許可され、作業者が操作部に入力を行うと、入力に従った操作部からの信号が操作対象に伝わる。イネーブルスイッチ1がOFF状態の場合は、操作対象の操作が許可されず、作業者の入力は操作対象に伝わらない。
図1および図2では、細部および説明上重要でない部材の断面における平行斜線を省略している。以下の他の例に係るイネーブルスイッチにおいても同様である。イネーブルスイッチ1は、保持部11と、可動部材12とを含む。可動部材12は、イネーブルスイッチ1を操作する際に、作業者により保持部11内に向かって図1および図2の下方へと押し込まれる。図1および図2の上下方向は重力方向に一致する必要はない。保持部11は、イネーブルスイッチ1の保持部11以外の部材を支持する。図1に示す保持部11内のコイルバネ121により、可動部材12に図1の上方に向かう力が与えられる。図1では、コイルバネ121および他のコイルバネを破線にて簡略化して示している。作業者の指が可動部材12を保持部11内へ押し込んだ後に可動部材12から指を離すと、可動部材12はコイルバネ121の力により、元の位置に復帰する。可動部材12が保持部11に押し込まれる際には、可動部材12は、支点123を中心に回動する。
イネーブルスイッチ1は、保持部11内に、2つの接点13(図2参照)と、接点13の状態を開および閉とする接点機構20とを含む。各接点13は、下固定端子131と、可動端子132との組合せである。正確には、上固定端子も存在し、上固定端子、下固定端子131および可動端子132にそれぞれ接続された3つの接続端子からなる接続端子群134が保持部11の下方に位置する。接点13が開の状態では、下固定端子131と可動端子132とが離間する。接点13が閉の状態では、下固定端子131と可動端子132とが接する。接点13が開の状態においてイネーブルスイッチ1はOFF状態であり、接点13が閉の状態においてイネーブルスイッチ1はON状態である。
可動部材12は、柔らかい樹脂製のカバー124に覆われる。可動部材12はカバー124の上から押される。したがって、可動部材12が押し込まれる途上においてはカバー124は撓むが、以下の図面ではカバー124の撓みを無視して記載する。可動部材12の内部には、OFF切替機構14が配置される。OFF切替機構14は、縦コイルバネ241と、縦コイルバネ241を収容する当接部材242と、スライダ243と、横コイルバネ244と、押し込み部材245とを含む。可動部材12の下部材12aには穴が設けられており、当接部材242は下部材12aの穴に嵌め込まれる。可動部材12の上部と下部材12aとの間の空間に、スライダ243および横コイルバネ244が配置される。
図1の初期状態では、スライダ243は横コイルバネ244から左方向に向かう力を受け、当接部材242は縦コイルバネ241から下方に向かう力を受け、スライダ243の右側の先端部の左側の部位243bは当接部材242の右側の部位242bの上方に位置する。また、スライダ243の後端部243aの下端には、押し込み部材245の上端が近接する。
可動端子132は、スナップ機構133に接続されている。後述するように、押し込み部材245が予め定められた位置まで押し込まれると、スナップ機構133が有するバネにより、可動端子132は速やかに下固定端子131に向かって移動し、可動端子132と下固定端子131とが接する。すなわち、接点13が閉となる。
OFF切替機構14およびスナップ機構133は、後述するように、可動部材12が保持部11に向かって押し込まれるに従って、接点13の状態を開から閉に移行し、さらに閉から開へと移行する接点機構20を構成する。イネーブルスイッチ1は、2つの接点13を有するため、これらを「第1接点13」および「第2接点13」と区別した場合、接点機構20は、可動部材12が保持部11に向かって押し込まれるに従って、第1接点13および第2接点13の状態を、開から閉に移行し、さらに閉から開へと移行する。
接点機構20は、コイルバネ121近傍に設けられた抵抗機構16をさらに含む。抵抗機構16は、保持部11において図1の右方向に開口する穴内に設けられる。抵抗機構16は、係合部161と、コイルバネ162とを含む。正確には、係合部161およびコイルバネ162近傍の保持部11の部位も抵抗機構16の一部である。コイルバネ162は、係合部161を図1の右方向に向かって、すなわち、可動部材12の内部壁の下部125に向かって押す。図1に示す初期状態では、係合部161の先端部は、内部壁の下部125に接する。抵抗機構16は、後述するように、可動部材12の押し込みの初期の段階において、可動部材12の移動に抵抗する力を可動部材12に作用させる。
次に、可動部材12が押し込まれる際のイネーブルスイッチ1の押し込みに要する力である荷重の好ましい変化について説明する。図3は、可動部材12の回転位置、すなわち、可動部材12の特定の部位の移動量であるイネーブルスイッチ1の押し込み量と、荷重との関係の概略を示す図である。以下、押し込み量に対応する可動部材12の位置を、図3に付す符号を参照しつつ説明する。
図3において、位置301は初期位置である。以下、位置301を「第1ポジション」と呼ぶ。第1ポジション301は、可動部材12が押し込まれていない状態における保持部11に対する可動部材12の位置である。位置303は、可動部材12が最も押し込まれた状態における保持部11に対する可動部材12の位置である。以下、位置303を「第3ポジション」と呼ぶ。第3ポジション303では、イネーブルスイッチ1はOFF状態である。
位置302は、可動部材12をある程度押し込んで作業者がある程度の抵抗力を感じつつ可動部材12を安定して保持することができる位置である。これにより、イネーブルスイッチ1はON状態に安定して保持される。以下、位置302を「第2ポジション」と呼ぶ。第2ポジション302は、第1ポジション301と第3ポジション303との間において押し込み量に対する荷重の増加割合が増大することにより可動部材12の押し込みに要する荷重が立ち上がって最大に至る最大立ち上がり343の立ち上がり開始位置である。
位置311は、押し込む際に接点13が開から閉へと移行し、イネーブルスイッチ1がOFF状態からON状態へと移行する「ON切替位置」である。位置312は、接点13が閉から開へと移行し、イネーブルスイッチ1がON状態からOFF状態へと移行する「OFF切替位置」である。したがって、イネーブルスイッチ1では、可動部材12が押し込まれる際に、第1ポジション301と第2ポジション302との間のON切替位置311にて接点13が開から閉に移行し、第2ポジション302と第3ポジション303との間のOFF切替位置312にて接点13が閉から開に移行する。
正確には、イネーブルスイッチ1は2つの接点13を有するため、これらを「第1接点13」および「第2接点13」と区別した場合、可動部材12が押し込まれる際に、第1ポジション301と第2ポジション302との間の第1ON切替位置にて第1接点13が開から閉に移行し、第2ポジション302と第3ポジション303との間の第1OFF切替位置にて第1接点13が閉から開に移行し、第1ポジション301と第2ポジション302との間の第2ON切替位置にて第2接点13が開から閉に移行し、第2ポジション302と第3ポジション303との間の第2OFF切替位置にて第2接点13が閉から開に移行する。
図3の位置311は、第1接点13の場合、第1ON切替位置に対応し、位置312は第1OFF切替位置312に対応する。第2接点13の場合は、位置311は第2ON切替位置に対応し、位置312は第2OFF切替位置312に対応する。そして、第1ON切替位置と第2ON切替位置とは一致または近接し、第1OFF切替位置と第2OFF切替位置とは一致または近接する。
イネーブルスイッチ1では、第1ポジション301と第2ポジション302との間に、可動部材12が押し込まれる際に荷重が一旦立ち上がって減少する小ピーク341が存在する。図3では、小ピーク341の立ち上がりが開始する位置に符号321、立ち上がりが終了してある程度の荷重の維持が開始する位置に符号322、立ち下がりが開始する位置に符号323、立ち下がりが終了する位置に符号324を付している。ただし、これらの位置は明瞭に現れる必要はなく、明瞭に現れない場合は、様々な方法にてこれらの位置が特定されてよい。例えば、立ち上がり開始位置321や立ち下がり終了位置324が曲線上に位置する場合、曲率が最も大きくなる位置が、位置321,324として特定されてよい。位置322および位置323も同様に定められてよく、また、これらの位置322,323は一致してもよい。例えば、小ピーク341の頂部が鋭い場合、位置322と位置323とは同じ位置として特定される。
他の手法として、例えば、押し込み量を増加させた際の荷重の勾配が、正のある値を超える位置が立ち上がり開始位置321として特定され、ある値を下回った位置が立ち上がり終了位置322として特定され、さらに負のある値を下回った位置が立ち下がり開始位置323として特定され、ある値を上回った位置が立ち下がり終了位置324として特定される。
同様に、第2ポジション302と第3ポジション303との間のピークの立ち上がり開始位置(第2ポジション302)、立ち上がり終了位置332、立ち下がり開始位置333、立ち下がり終了位置334は、およそその意味を示す位置であれば、様々な手法で定められてよい。立ち上がり終了位置332と立ち下がり開始位置333とは一致してもよい。以下、位置302から位置334に至るピークを「主ピーク342」と呼ぶ。
図1および図2のイネーブルスイッチ1では、ON切替位置311(詳細には、第1ON切替位置および第2ON切替位置、以下同様)は、小ピーク341の立ち下がり終了位置324と、第2ポジション302との間に位置する。また、小ピークの最大荷重A1は、ON切替位置311における荷重A2(詳細には、第1ON切替位置における荷重および第2ON切替位置における荷重のうち大きい方の荷重)以上であり、かつ、OFF切替位置312における荷重A3(詳細には、第1OFF切替位置における荷重および第2OFF切替位置における荷重のうち小さい方の荷重)よりも小さい。
これにより、可動部材12を押し始めると、可動部材12は少し引っかかるようなクリック感の後に一気に押し込まれて第2ポジション302に移行する。すなわち、通常の操作では小ピーク341を超えると可動部材12を途中で止めることができず、可動部材12が何かに当たるような感覚で第2ポジション302に迅速に移行する。その結果、作業者は、可動部材12が第2ポジション302に位置したことを明瞭に感じ取ることができる。換言すれば、作業者は、第2ポジション302のON状態からさらに押し込んで第3ポジション303のOFF状態に移行する前の段階において、押し込み量に対する荷重の増加を明瞭に感じ取ることができる。
上記観点からは、ON切替位置311は、図3に示す位置には限定されない。ON切替位置311は、小ピーク341の立下り開始位置323と第2ポジション302との間に位置すればよい。また、可動部材12を小ピーク341から速やかに第2ポジション302に移行させるという観点からは、小ピーク341の最大荷重A1は、第2ポジション302における荷重A4よりも大きいことが好ましい。さらに、小ピーク341を超えた後、第2ポジション302を超えてOFF状態に移行しないために、小ピーク341の最大荷重は、好ましくは、OFF切替位置312の直前の位置における荷重(詳細には、第1OFF切替位置および第2OFF切替位置の直前の位置における荷重であり、通常は、位置332における荷重)よりも小さい。
小ピーク341の立ち上がり開始位置321は、第1ポジション301とほぼ一致してもよく、第1ポジション301と一致してもよい。このような場合であっても、作業者は可動部材12を押し込む際に引っ掛かりを感じ取ることができる。特に、小ピーク341の立ち上がりがほぼ垂直である、すなわち、位置321と位置322とがほぼ一致する場合、作業者は引っ掛かりをさらに明瞭に感じ取ることができる。もちろん、小ピーク341の立ち上がり開始位置321が第1ポジション301から離れている場合においても、小ピーク341の立ち上がりは、ほぼ垂直であることが好ましい。
さらに、作業者が可動部材12を押し込む際に引っ掛かりを感じた後、第2ポジション302に移行したことを明瞭に感じ取るには、小ピーク341と第2ポジション302とが十分に離れていることが好ましい。具体的には、小ピーク341の最大荷重位置は、第1ポジション301と第2ポジション302との中間位置よりも第1ポジション301に近いことが好ましい。小ピーク341が第2ポジション302に近いと、小ピーク341が主ピーク342であると勘違いする可能性があるからである。
図3の特性を有するイネーブルスイッチ1では、小ピーク341を設けても第2ポジション302に可動部材12を保持する際に必要な荷重を設計上変更する必要はないため、イネーブルスイッチ1を有する操作部を長時間第2ポジション302で把持しても作業者の負担は増加しない。また、小ピーク341を設けることにより、誤って可動部材12に触れたときや可動部材12に他の物体が接触したときに意図せずイネーブルスイッチ1がON状態になることを防ぐ効果も得られる。
なお、図3では、小ピーク341が立ち下がってから第2ポジション302までの荷重の変化を直線にて示しているが、大きな変化が存在しなければよく、直線には限定されない。例えば、ON切替位置311で荷重の変化率が変化して荷重曲線が折れ曲がったり、ON切替位置311で段差状に荷重が微小に変化してもよい。
次に、図1および図2に示すイネーブルスイッチ1が、図3に示す特性を実現する様子について説明する。
図4は、可動部材12が第1ポジション301に位置する際の抵抗機構16を示す拡大図である。係合部161の先端部は、傾斜面163を有する。可動部材12の内部壁の下部125は、傾斜面126を有する。図4の状態において、傾斜面163と傾斜面126とは互いに平行に接するようにして係合部161と下部125とが係合する。以下、可動部材12の内側壁の下部125を「係合部」と呼ぶ。傾斜面163は、図4の右方向に向かうに従って下方に向かう。傾斜面126は、左方向に向かうに従って上方に向かう。
第1ポジション301から可動部材12を押し始めると、コイルバネ121が圧縮されつつ可動部材12が反時計回りに回動し、傾斜面126は右下方向に移動しつつ、傾斜面163を押圧する。これにより、図5に示すように、係合部161はコイルバネ162からの力に逆らって左へと移動する。上記動作により、可動部材12を押し込むために必要な荷重は、急激に立ち上がる。すなわち、イネーブルスイッチ1では、図3の小ピーク341の立ち上がり開始位置321は、第1ポジション301と一致する。もちろん、可動部材12が第1ポジション301に位置する状態で、傾斜面163と傾斜面126とは離れていてもよく、この場合、第1ポジション301と立ち上がり開始位置321とは一致しない。
傾斜面163と傾斜面126とが摺接している間に荷重が増大して可動部材12は位置322に到達し、位置323に向かう状態となる。傾斜面163の端部と傾斜面126の端部とが一致すると、係合部161と係合部125との係合が解除され、荷重は大きく減少する。すなわち、可動部材12は位置323から位置324に向かう。図1のイネーブルスイッチ1の場合、位置323と位置324とは近い。位置324に到達した後は、図6に示すように、傾斜面163の端部が傾斜面126の上方に位置する曲面127上を滑らかに移動する。
イネーブルスイッチ1では、荷重の低下とほぼ同時またはその直後に、図7に示すように、スライダ243の後端部243aと押し込み部材245の上端とが接触する。可動部材12の下降に伴って押し込み部材245も下降し、押し込み部材245はスナップ機構133の特定の部位を押す。図7に示すように、押し込み部材245が予め定められた位置まで下降すると、スナップ機構133はスナップアクションにより可動端子132を瞬時に下降させ、接点13が閉の状態になる。
可動部材12がさらに下降すると、図8に示すように、当接部材242の下端は、保持部11を構成する部品の一つである下当接部材113の上面に接する。図8に示す可動部材12の位置は第2ポジション302である。
図8の状態で可動部材12に下方に向かう力を加えると、可動部材12に対して相対的に上方に向かう力が当接部材242に作用する。当接部材242の右側の部位242bの上面は、右方向に向かうに従って下方に向かう傾斜面246を含む。一方、スライダ243の右側の先端部の左側の部位243b、すなわち、当接部材242側の部位の下面は、左方向に向かうに従って上方に向かう傾斜面247を含む。傾斜面246と傾斜面247とはほぼ平行に接する。
したがって、可動部材12に加える荷重を増加させて当接部材242から上方に向かう力がスライダ243に作用すると、図9に示すように、横コイルバネ244からの力に逆らってスライダ243は右方向に向かって移動を開始する。このとき、縦コイルバネ241は収縮する。この状態が、位置302から位置332を経由して位置333に向かう状態である。
スライダ243が右方向に移動すると、スライダ243の後端部243aと押し込み部材245との上下方向の当接状態が解除される。その結果、スナップ機構133からの力を受けて押し込み部材245が上昇し、接点13は閉から開になる。
傾斜面246の端部と傾斜面247の端部とが一致すると、当接部材242の右側の部位242bとスライダ243の先端部の左側の部位243bとが擦れるようにして可動部材12が下降する。このとき、荷重は一気に減少する。したがって、位置333から位置334に速やかに到達する。図1および図2のイネーブルスイッチ1の場合、位置333と位置334とはほぼ一致する。以上の動作により、主ピーク342が得られる。
図10に示すように、可動部材12が最も押し込まれると、縦コイルバネ241はさらに圧縮され、可動部材12の下端は、保持部11のベース部111の上面に接触する。この状態が第3ポジション303であり、可動部材12は下方に移動不可能となる。
図10に示す状態から作業者がイネーブルスイッチ1から指を離すと、スライダ243の後端部243aと押し込み部材245とが横方向にずれた状態のまま可動部材12が上昇する。スライダ243が押し込み部材245の上端よりも上方に位置すると、図1に示すように、横コイルバネ244からの力を受けて、スライダ243の後端部243aが押し込み部材245の直上に位置する。これにより、可動部材12が図1の第1ポジション301に戻るまで接点13は開の状態が維持される。すなわち、第3ポジション303からの可動部材12の復帰時には、イネーブルスイッチ1のOFF状態が維持される。なお、第2ポジション302から作業者が可動部材12から指を離すと、可動部材12は第1ポジション301に戻ってイネーブルスイッチ1はOFF状態に戻る。
以上に説明したように、イネーブルスイッチ1では、小ピーク341の存在により、通常の操作では小ピーク341と第2ポジション302との間において操作を止めることができず、作業者は、可動部材12が第2ポジション302に到達したことを明瞭に感じ取ることができる。また、イネーブルスイッチ1のように、信頼性向上のために2つの接点13が存在する場合、小ピーク341から第2ポジション302に速やかに移行することにより、可動部材12が傾いても2つの接点13の状態が相違する時間を非常に短くすることができる。すなわち、2つの接点13の切り替わりタイミングのずれを低減することができる。その結果、2つの接点13の状態が一定時間以上相違することに起因するエラーの誤検出を防止することができる。
図11および図12は、他の例に係るイネーブルスイッチ1の縦断面図である。図11は、イネーブルスイッチ1を正面方向から見た縦断面図であり、図12は、側面方向から見た縦断面図である。図13は、図11のXIII-XIIIの位置におけるイネーブルスイッチ1の横断面図である。
イネーブルスイッチ1は、保持部11と、可動部材12とを含む。可動部材12は、イネーブルスイッチ1を操作する際に、作業者により保持部11内に向かって図11および図12の下方へと押し込まれる。図11および図12の上下方向は重力方向に一致する必要はない。保持部11は、イネーブルスイッチ1の保持部11以外の部材を支持する。図11に示す保持部11内のコイルバネ121により間接的に、可動部材12に図11の上方に向かう力が与えられる。図11では、コイルバネ121および他のコイルバネを破線にて簡略化して示している。作業者の指が可動部材12を保持部11内へ押し込んだ後に可動部材12から指を離すと、可動部材12はコイルバネ121(または、コイルバネ121および後述の縦コイルバネ241)の力により、元の位置に復帰する。
イネーブルスイッチ1は、保持部11内に、2つの接点13(図12参照)と、接点13の状態を開および閉とする接点機構20とを含む。各接点13は、下固定端子131と、可動端子132との組合せである。正確には、上固定端子も存在し、上固定端子、下固定端子131および可動端子132にそれぞれ接続された3つの接続端子からなる接続端子群134が保持部11の下方に位置する。接点13が開の状態では、下固定端子131と可動端子132とが離間する。接点13が閉の状態では、下固定端子131と可動端子132とが接する。接点13が開の状態においてイネーブルスイッチ1はOFF状態であり、接点13が閉の状態においてイネーブルスイッチ1はON状態である。
可動部材12の内部およびその下方には、OFF切替機構14が配置される。OFF切替機構14は、縦コイルバネ241と、縦コイルバネ241を収容する当接部材242と、スライダ243と、2つの横コイルバネ244(図13参照)と、押し込み部材245とを含む。可動部材12の下部材12aには穴が設けられており、当接部材242は下部材12aの穴に嵌め込まれる。図13に示すように、2つの横コイルバネ244は、スライダ243の両側に位置し、スライダ243に図11の左方向に向かう力を与える。可動部材12の上部と下部材12aとの間の空間に、スライダ243および横コイルバネ244が配置される。
図11の初期状態では、スライダ243は横コイルバネ244から左方向に向かう力を受け、当接部材242は縦コイルバネ241から下方に向かう力を受け、スライダ243の右側の先端部は当接部材242の右側の部位の上方に位置する。また、スライダ243の後端部243aの下端には、押し込み部材245の上端が近接する。
可動端子132は、スナップ機構133に接続されている。後述するように、押し込み部材245が予め定められた位置まで押し込まれると、スナップ機構133が有するバネにより、可動端子132は速やかに下固定端子131に向かって移動し、可動端子132と下固定端子131とが接する。すなわち、接点13が閉となる。
OFF切替機構14およびスナップ機構133は、後述するように、可動部材12が保持部11に向かって押し込まれるに従って、接点13の状態を開から閉に移行し、さらに閉から開へと移行する接点機構20を構成する。イネーブルスイッチ1は、2つの接点13を有するため、これらを「第1接点13」および「第2接点13」と区別した場合、接点機構20は、可動部材12が保持部11に向かって押し込まれるに従って、第1接点13および第2接点13の状態を、開から閉に移行し、さらに閉から開へと移行する。
接点機構20は、下部材12aの下部近傍に設けられた抵抗機構16をさらに含む。抵抗機構16は、保持部11の一部である中央部材114において右方向に開口する穴内に設けられる。抵抗機構16は、係合部161と、コイルバネ162とを含む。正確には、係合部161およびコイルバネ162近傍の中央部材114の部位も抵抗機構16の一部である。コイルバネ162は、係合部161を図11の右方向に向かって、すなわち、下部材12aの下部125に向かって押す。図11に示す初期状態では、係合部161は下部125に接する。抵抗機構16は、後述するように、可動部材12の押し込みの初期の段階において、可動部材12の移動に抵抗する力を可動部材12に作用させる。
次に、図11ないし図13に示すイネーブルスイッチ1が、図3に示す特性を実現する様子について説明する。
図14は、可動部材12が第1ポジション301に位置する際の抵抗機構16を示す拡大図である。係合部161の先端部は、傾斜面163を有する。下部材12aの下部125は、傾斜面126を有する。図14の状態において、傾斜面163と傾斜面126とは僅かに離間しており、互いに平行である。以下、下部材12aの下部125を「係合部」と呼ぶ。傾斜面163は、図14の右方向に向かうに従って下方に向かう。傾斜面126は、左方向に向かうに従って上方に向かう。
第1ポジション301から可動部材12を押し始めると、コイルバネ121が圧縮されつつ、図15に示すように、傾斜面163と傾斜面126とが当接する。これにより、可動部材12を押し込む荷重が上昇する。図15における可動部材12の位置は、小ピーク341の立ち上がり開始位置321である。図14に示すように、第1ポジション301では、傾斜面126と傾斜面163とは僅かだけ離れているのみであることから、第1ポジション301と位置321とは近い。
可動部材12に加える荷重を増加させると、係合部161はコイルバネ162からの力に逆らって左方向に向かって移動を開始する。この状態が、位置321から位置322に向かう状態である。傾斜面163の端部と傾斜面126の端部とが一致すると、係合部161と係合部125との係合が解除され、荷重は大きく減少する。すなわち、可動部材12は位置323にから速やかに位置324に向かう。図11のイネーブルスイッチ1の場合、位置323と位置324とはほぼ一致する。そして、図16に示すように、係合部125の側面が係合部161の先端に擦れるようにして下方へ移動する。
イネーブルスイッチ1では、荷重の低下とほぼ同時またはその直後に、スライダ243の後端部243aと押し込み部材245の上端とが接触する(図17参照)。可動部材12の下降に伴って押し込み部材245も下降し、押し込み部材245はスナップ機構133の特定の部位を押す。図17に示すように、押し込み部材245が予め定められた位置まで下降すると、スナップ機構133はスナップアクションにより可動端子132を瞬時に下降させ、接点13が閉の状態になる。
可動部材12がさらに下降すると、図18に示すように、当接部材242の段差部242aの下面は、中央部材114の上面に接する。図18に示す可動部材12の位置は第2ポジション302である。
図18の状態で可動部材12に下方に向かう力を加えると、相対的に上方に向かう力が当接部材242に作用する。当接部材242の右側の部位の上面は、右方向に向かうに従って下方に向かう傾斜面246を含む。一方、スライダ243の右側の先端部の下面は、左方向に向かうに従って上方に向かう傾斜面247を含む。傾斜面246と傾斜面247とはほぼ平行に接する。
したがって、可動部材12に加える荷重を増加させて当接部材242から上方に向かう力がスライダ243に作用すると、図19に示すように、横コイルバネ244(図13参照)からの力に逆らってスライダ243は右方向に向かって移動を開始する。このとき、縦コイルバネ241は収縮する。この状態が、位置302から位置332を経由して位置333に向かう状態である。
スライダ243が右方向に移動すると、スライダ243の後端部243aと押し込み部材245との上下方句の当接状態が解除される。その結果、図20に示すように、スナップ機構133からの力を受けて押し込み部材245が上昇し、接点13は閉から開になる。
傾斜面246の端部と傾斜面247の端部とが一致すると、図21に示すように、当接部材242の上部の右側面とスライダ243の右の先端部の左側面とが擦れるようにして可動部材12が下降する。このとき、荷重は一気に減少する。したがって、位置333から位置334に速やかに到達する。図11ないし図13のイネーブルスイッチ1の場合、位置333と位置334とはほぼ一致する。以上の動作により、主ピーク342が得られる。
図21に示すように、可動部材12が最も押し込まれると、縦コイルバネ241はさらに圧縮され、可動部材12の下部材12aは、中央部材114の上面に接触する。この状態が第3ポジション303であり、可動部材12は下方に移動不可能となる。
図21に示す状態から作業者がイネーブルスイッチ1から指を離すと、図22に示すように、縦コイルバネ241がコイルバネ121よりも先に伸張し、スライダ243の後端部243aと押し込み部材245とが横方向にずれた状態のまま可動部材12が上昇する。スライダ243が押し込み部材245の上端よりも上方に位置すると、図11に示すように、横コイルバネ244からの力を受けて、スライダ243の後端部243aが押し込み部材245の直上に位置する。その後、コイルバネ121が伸張する。これにより、可動部材12が図11の第1ポジション301に戻るまで接点13は開の状態が維持される。すなわち、第3ポジション303からの可動部材12の復帰時には、イネーブルスイッチ1のOFF状態が維持される。なお、第2ポジション302から作業者が可動部材12から指を離すと、可動部材12は第1ポジション301に戻ってイネーブルスイッチ1はOFF状態に戻る。
以上に説明したように、図11ないし図13に示すイネーブルスイッチ1においても、小ピーク341の存在により、通常の操作では小ピーク341と第2ポジション302との間において操作を止めることができず、作業者は、可動部材12が第2ポジション302に到達したことを明瞭に感じ取ることができる。また、小ピーク341から第2ポジション302に速やかに移行することにより、可動部材12が傾いても2つの接点13の状態が相違する時間を非常に短くすることができる。すなわち、2つの接点13の切り替わりタイミングのずれを低減することができる。その結果、2つの接点13の状態が一定時間以上相違することに起因するエラーの誤検出を防止することができる。
図23および図24は、さらに他の例に係るイネーブルスイッチ1の縦断面図である。図23は、イネーブルスイッチ1を正面方向から見た縦断面図であり、図24は、側面方向から見た縦断面図である。図23および図24では、可動部材12が第1ポジション301に位置する。
図23および図24に示すイネーブルスイッチ1は、保持部11および可動部材12の形状が異なるという点を除いて、図11ないし図13に示すイネーブルスイッチ1と同様の構造を有する。図23および図24では、図11および図12と同様の構成要素には同様の符号を付している。
図25では、可動部材12は第2ポジション302に位置し、当接部材242と中央部材114とが接する。図26では、可動部材12は第3ポジション303に位置し、可動部材12の下部材12aと中央部材114とが接する。図23および図24に示すイネーブルスイッチ1の接点機構20は、図11ないし図13に示すイネーブルスイッチ1の接点機構20と同様であるため、詳細な説明を省略するが、図23および図24に示すイネーブルスイッチ1においても、図11ないし図13に示すイネーブルスイッチ1と同様に、作業者は、可動部材12が第2ポジション302に到達したことを明瞭に感じ取ることができ、2つの接点13の状態が一定時間以上相違することに起因するエラーの誤検出を防止することができる。
イネーブルスイッチ1における抵抗機構16は、様々に変形が可能である。上記実施の形態では、抵抗機構16として、係合部161と、保持部11と係合部161との間に配置されたコイルバネ162とが設けられ、コイルバネ162からの力を受けた係合部161は可動部材12と係合し、可動部材12が押されて係合が解除されることにより、小ピーク341が得られる。これに対し、抵抗機構16として、係合部と、可動部材12と係合部との間に配置されたコイルバネとが設けられてもよい。この場合、コイルバネからの力を受けた係合部は保持部11と係合し、可動部材12が押されて係合が解除されることにより、小ピーク341が得られる。もちろん、抵抗機構16は、保持部11と可動部材12との間に間接的に設けられてもよい。
以上のように、抵抗機構16の係合構造は様々に変更可能である。一方の係合部(図4および図14の場合、係合部125)を第1係合部と捉え、第1係合部と係合する他方の係合部(図4および図14の場合、係合部161)を第2係合部と捉えた場合、第2係合部は、可動部材12の移動により、第1係合部に対して相対的に移動する。そして、可動部材12が保持部11に向かって押し込まれる際に、第1係合部と第2係合部との係合が解除されることにより、荷重の小ピーク341が生じる。第1係合部と第2係合部とは、第1ポジション301では離間し、可動部材12を押すと一旦係合してから解除されてもよいし、第1ポジション301で既に係合していてもよい。係合部同士の係合を利用することにより、簡単な構造で小ピーク341を得ることができる。
なお、第1係合部は、必ずしもバネ等の弾性体から力を受ける必要はない。可動部材12が位置321に位置する際に、重力や磁力を利用して第1係合部と第2係合部とが係合してもよい。
第1係合部が弾性体から力を受ける場合、コイルバネ以外の弾性体として、板バネ、樹脂の可撓部等が利用可能である。弾性体は様々な手法により第1係合部と第2係合部との間に係合するための力を作用させてよい。一般的に表現すれば、可動部材12および保持部11の一方に弾性体は直接的または間接的に固定される。第2係合部は弾性体に直接的または間接的に取り付けられ、第1係合部は、可動部材12および保持部11の他方に直接的または間接的に固定される。そして、可動部材12が押し込まれる際に弾性体からの力に逆らって第2係合部が移動して係合が解除されることにより、小ピーク341が得られる。
イネーブルスイッチ1では、係合部を利用せずに小ピーク341が得られてもよい。例えば、押し込むことにより急激に凹むラバーパッドを可動部材12とコイルバネ121との間に設けてもよい。互いに反発または吸引し合う一対の磁石の一方を、他方の近傍を通過させることにより小ピーク341が得られてもよい。
上記イネーブルスイッチ1は様々な変更が可能である。
イネーブルスイッチ1では、接点の数は、3以上でもよい。
図3に示すイネーブルスイッチ1の特性は、様々な構造のイネーブルスイッチに適用することができる。例えば、従来文献として挙げた、特開2001-35300号公報、特開2002-42606号公報に開示されたイネーブルスイッチにも適用することができる。これらの文献に開示されるように、接点機構20として様々な構造が採用可能である。
上記イネーブルスイッチ1では、スナップアクションを利用して接点13の開閉が行われるが、イネーブルスイッチ1では、ON切替位置311近傍において、可動部材12が保持部11に押し込まれるに従って、接点13に含まれる2つの端子が漸次近づいて接触することにより、接点が閉になってもよい。この場合、小ピーク341から第2ポジション302に速やかに移行することにより、接点13が閉になる際の放電を抑制することができ、接点13の溶着を抑制することができる。
イネーブルスイッチ1が設けられる操作部は、教示ペンダントには限定されず、ホイスト等の重機の操作部、車両の操作部、電動車いすの操作部等の様々な操作部に利用可能である。
上記実施形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
本発明は、産業ロボット、ホイスト、車いす等の多岐に亘る操作対象の操作に利用される操作部のイネーブルスイッチとして利用可能である。
1 イネーブルスイッチ
11 保持部
12 可動部材
13 接点(第1接点および第2接点)
20 接点機構
125 係合部(第1係合部)
161 係合部(第2係合部)
162 コイルバネ(弾性体)
301 第1ポジション
302 第2ポジション
303 第3ポジション
311 第1ON切替位置(第2ON切替位置)
312 第1OFF切替位置(第2OFF切替位置)
323 (小ピークの)立下り開始位置
341 小ピーク
343 最大立ち上がり

Claims (5)

  1. 操作部に設けられ、前記操作部による操作対象の操作を許可するイネーブルスイッチであって、
    保持部と、
    前記保持部に向かって押し込まれる可動部材と、
    第1接点および第2接点と、
    前記可動部材が前記保持部に向かって押し込まれるに従って、前記第1接点および前記第2接点の状態を、開から閉に移行し、さらに閉から開へと移行する接点機構と、
    を備え、
    前記可動部材が押し込まれていない状態における前記保持部に対する前記可動部材の位置を第1ポジション、前記可動部材が最も押し込まれた状態における前記保持部に対する前記可動部材の位置を第3ポジション、前記第1ポジションと第3ポジションとの間において押し込み量に対する荷重の増加割合が増大することにより前記可動部材の押し込みに要する荷重が立ち上がって最大に至る最大立ち上がりの立ち上がり開始位置を第2ポジションとして、
    前記可動部材が押し込まれる際に、前記第1ポジションと前記第2ポジションとの間の第1ON切替位置にて前記第1接点が開から閉に移行し、前記第2ポジションと前記第3ポジションとの間の第1OFF切替位置にて前記第1接点が閉から開に移行し、
    前記可動部材が押し込まれる際に、前記第1ポジションと前記第2ポジションとの間の第2ON切替位置にて前記第2接点が開から閉に移行し、前記第2ポジションと前記第3ポジションとの間の第2OFF切替位置にて前記第2接点が閉から開に移行し、
    前記第1ON切替位置と前記第2ON切替位置とが一致または近接し、前記第1OFF切替位置と前記第2OFF切替位置とが一致または近接し、
    前記第1ポジションと前記第2ポジションとの間に、前記可動部材が押し込まれる際に荷重が一旦立ち上がって減少する小ピークがあり、
    前記第1ON切替位置および前記第2ON切替位置は、前記小ピークの立下り開始位置と前記第2ポジションとの間に位置し、
    前記小ピークの最大荷重が、前記第1ON切替位置における荷重および前記第2ON切替位置における荷重のうち大きい方の荷重以上であり、かつ、前記第1OFF切替位置における荷重および前記第2OFF切替位置における荷重のうち小さい方の荷重よりも小さく、
    前記イネーブルスイッチは、
    第1係合部と、
    前記可動部材の移動により、前記第1係合部に対して相対的に移動する第2係合部と、
    前記第1係合部と前記第2係合部との間に力を作用させる弾性体と、
    をさらに備え、
    前記可動部材が前記保持部に向かって押し込まれる際に、荷重の前記小ピークにおいて前記弾性体からの力に逆らって前記第2係合部が移動して前記第1係合部と前記第2係合部との係合が解除されることを特徴とするイネーブルスイッチ。
  2. 請求項1に記載のイネーブルスイッチであって、
    前記小ピークの最大荷重が、前記第1OFF切替位置および前記第2OFF切替位置の直前の位置における荷重よりも小さく、かつ、前記第2ポジションにおける荷重よりも大きいことを特徴とするイネーブルスイッチ。
  3. 請求項1または2に記載のイネーブルスイッチであって、
    前記可動部材および前記保持部の一方に前記弾性体が直接的または間接的に固定され、
    前記弾性体に前記第2係合部が直接的または間接的に取り付けられ、
    前記第1係合部が、前記可動部材および前記保持部の他方に直接的または間接的に固定されることを特徴とするイネーブルスイッチ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載のイネーブルスイッチであって、
    前記小ピークの立ち上がりが、ほぼ垂直であることを特徴とするイネーブルスイッチ。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載のイネーブルスイッチであって、
    前記小ピークの最大荷重位置が、前記第1ポジションと前記第2ポジションとの中間位置よりも前記第1ポジションに近いことを特徴とするイネーブルスイッチ。
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