JP7129570B2 - 自動車内装用トレイ - Google Patents
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Description
本願は、2019年8月6日に日本に出願された特願2019-144485号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
自動車内装用トレイは、底壁部と、底壁部の外周縁から底壁部の厚さ方向に延びる周壁部と、を備えている。
本発明の自動車内装用トレイは、発泡層と、前記発泡層に積層された非発泡層と、を備える多層シートを含み、底壁部と、前記底壁部の外周縁から前記底壁部の厚さ方向に延びる周壁部であって、その上縁部が、前記底壁部の中央部から見て外側又は内側に折り曲げられて補強部を構成している周壁部と、前記補強部に設けられ、前記周壁部の屈折を許容する屈折許容部と、を備え、前記非発泡層が、前記底壁部における前記周壁部が延びる側の表面及び前記周壁部の内側表面を構成することを特徴としている。
一般的に、発泡層及び非発泡層を備える多層シートで形成された自動車内装用トレイは、曲げたときにしわが生じやすい。この発明によれば、屈折許容部は周方向と交差する方向に屈折を許容するため、多層シートで形成された自動車内装用トレイを曲げたときの変形が補強部よりも屈折許容部に集中する。このため、自動車内装用トレイを曲げたときに生じるしわが、補強部よりも屈折許容部に集中し、しわが広範囲にわたって形成された場合に比べて、自動車内装用トレイを曲げたときに生じるしわを目立たなくすることができる。ここで、「周方向」とは、底壁部の中央部から見て、平面視でフランジが形成されている方向を意味する。
この発明によれば、自動車内装用トレイを、底壁部の中央部を挟み一対以上の屈折許容部を通る位置でさらに容易に曲げることができる。
この発明によれば、自動車内装用トレイの底壁部の中央部から見て周壁部の外側に向かって突出した一対の凸条部に挟まれた凹条部により屈折許容部を形成する。そして、周壁部における厚さ方向の任意の位置にしわが生じても、このしわを屈折許容部に形成して目立たなくすることができる。
この発明によれば、自動車内装用トレイの底壁部の中央部から見て周壁部の内側に向かって凹んだ一対の凹条部に挟まれた凸条部により屈折許容部を形成する。そして、周壁部における厚さ方向の任意の位置にしわが生じても、このしわを屈折許容部に形成して目立たなくすることができる。
一般的に、一対の部材間のなす鋭角が大きい方が、一対の部材の一方が外力を受けたときに、この外力により他方を移動させようとする力が大きくなる。このため、一対の部材間のなす角度が変化しやすい。この発明によれば、連結部が外力を受けたときに、補強部よりも屈折許容部をより屈折しやすくすることができる。
この発明によれば、底壁部が第2方向に長い自動車内装用トレイを、例えば第1方向に平行な軸線周りに曲げたときに、自動車内装用トレイが第2方向の中央部に対してほぼ対称に曲がる。従って、自動車内装用トレイの第2方向の長さが短くなるように自動車内装用トレイを効果的に変形させることができる。
この発明によれば、連結部が外力を受けたときに、補強部よりも屈折許容部をより屈折しやすくすることができる。
この発明によれば、非発泡層の表面に傷等が形成された場合に、この傷等を目立たなくすることができる。
この発明によれば、非発泡層の表面を滑りにくくすることができる。
この発明によれば、自動車内装用トレイの底壁部の中央部上の空間に補強部が配置されないため、この空間を広く使うことができる。
また、上記の自動車内装用トレイは、フロアトレイであってもよい。
図1に示すように、本実施形態のラゲッジトレイ1は、自動車100において、自動車100の進行方向の後部で用いられる。自動車100は、自動車100の後部に配置された支持プレート101と、支持プレート101に着脱可能に装着されるラゲッジトレイ1と、を備えている。
支持プレート101は、環状に形成され、水平面に沿うように配置されている。ラゲッジトレイ1は、支持プレート101に支持される。ラゲッジトレイ1は、支持プレート101の開口に対して上下方向に連なる空間を上下方向に仕切る。
発泡層11は、樹脂組成物が発泡されてなる。樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂と発泡剤とを含有する。
MFRは、熱可塑性樹脂の溶融時の流動性を表す数値である。MFRは、シリンダ内で溶融した樹脂を、一定の温度と荷重条件のもとで、ピストンによって、シリンダ底部に設置された規定口径のダイから、10分間あたりに押し出される樹脂量で表される。
本明細書において、MFRは、ダイの口径2.095mm、230℃、0.23MPaにおける数値である。
ポリオレフィン系樹脂の融点は、JIS K7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」に記載の方法により測定される。
ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。
上記発泡剤のうち、n-ブタン、窒素が特に好ましい。
発泡層11中の発泡剤の含有量(いわゆる残存ガス量)は、発泡層11の総質量に対し、0.3~3.6質量%が好ましく、0.5~3.3質量%がより好ましい。
発泡層11の独立気泡率は、JIS K7138:2006「硬質発泡プラスチック-連続気泡率及び独立気泡率の求め方」に記載の方法により測定される。
本明細書において、厚さは、測定対象物の幅方向(TD(Transverse Direction)方向)に等間隔の20箇所をマイクロゲージによって測定し、その算術平均値により求められた値である。
なお坪量は、以下の方法で測定することができる。
発泡層11の幅方向の両端20mmを除き、幅方向に等間隔に、10cm×10cmの切片10個を切り出し、各切片の質量(g)を0.001g単位まで測定する。各切片の質量(g)の平均値を1m2当たりの質量に換算した値を、発泡層11の坪量(g/m2)とする。第1非発泡層12、第2非発泡層13等の坪量についても、同様である。
発泡層11の見掛け密度は、90~350kg/m3が好ましく、100~300kg/m3がより好ましい。発泡層11の見掛け密度が上記数値範囲内であると、発泡層11が取扱い性に優れる。
発泡層11の見掛け密度は、発泡層11から任意の大きさに切り出した試料の質量を見掛けの体積で除することにより求められる。
第1非発泡層12は、ラゲッジトレイ1の内面(内側表面)を形成する。第1非発泡層12は、非架橋型のオレフィン系エラストマーを含むことが好ましい。非架橋型のオレフィン系エラストマーを含むことで、第1非発泡層12の表面(発泡層11とは反対側の表面)を滑りにくくすることができる。
なお、本明細書において、「非発泡」とは、原料樹脂を発泡させていない状態を表し、発泡倍数が、1.0倍である場合をいう。発泡倍数は、非発泡時の樹脂密度を見掛け密度で除することにより求められる。
また、本明細書において、「非架橋」とは、ゲル分率が3.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下であることを意味する。ゲル分率は、以下のようにして求められる。
原料樹脂の質量W1を測定する。次に、沸騰キシレン80mL中に原料樹脂を入れて3時間還流し、加熱する。次に、キシレン中の残渣を200メッシュの金網を用いてろ過し、金網上に残った残渣を新規キシレンにて共洗いした後、1日自然乾燥させる。その後、120℃で2時間、乾燥機にて乾燥させて、金網上に残った残渣の乾燥後の質量W2を測定する。続いて、下記式(1)に基づいて原料樹脂のゲル分率を算出する。
ゲル分率(質量%)=100×W2/W1・・・(1)
第1非発泡層12の表面には、シボ加工(不図示)が施されていることが好ましい。シボ加工が施されていると、第1非発泡層12の表面に傷等が形成された場合に、この傷等を目立たなくすることができる。
本明細書において、「シボ加工」とは、表面に細かい凹凸の模様を付けて、質感を表現することをいう。
第1非発泡層12の最大静止摩擦係数は、JIS K7125:1999「プラスチック‐フィルム及びシート‐摩擦係数試験方法」に記載の方法に準じて求められる。
第1非発泡層12の厚さは、求められる強度等に応じて適宜決定され、例えば、0.1~0.3mmが好ましく、0.12~0.2mmがより好ましい。上記下限値以上であれば、第1非発泡層12が十分な強度を得られやすい。上記上限値以下であれば、第1非発泡層12の成形加工が容易である。
本明細書において、「デュロA硬度」は、JIS K6253-3:2012に記載のタイプAデュロメータで測定される硬さを意味する。
第1非発泡層12の破断点伸び率は900%以上が好ましく、1000~1500%がより好ましい。破断点伸び率が上記数値範囲内であると、第1非発泡層12が成形追従性に優れる。第1非発泡層12の破断点伸び率は、JIS K6251:2017「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム‐引張特性の求め方」に記載の方法に準じて求められる切断時伸びEb(%)を意味する。
第2非発泡層13は、ラゲッジトレイ1の外面を形成する。第2非発泡層13としては、前記<第1非発泡層12>と同様のものを使用できるが、目的に応じて適宜調整し、<第1非発泡層12>とは異なるものを使用してもよい。
多層シート10の坪量は、700~1500g/m2が好ましく、750~1300g/m2がより好ましい。多層シート10の坪量が上記数値範囲内であると、多層シート10が取扱い性に優れる。
底壁部20は、平板状に形成されている。底壁部20は、底本体21と、中央片22と、第1端部片23と、第2端部片24と、を備えている。
底本体21、中央片22、第1端部片23、及び第2端部片24はそれぞれ平板状に形成され、互いの厚さ方向Zが平行となるように配置されている。
底本体21は、厚さ方向Zに見た平面視で、厚さ方向Zに直交する第1方向Xの長さよりも、厚さ方向Z及び第1方向Xにそれぞれ直交する第2方向Yの長さが長い矩形状を呈している。底本体21の第1方向Xにおける第1向きの外縁は、この第1向きに向かって凸となるように湾曲している。
中央片22は、底本体21の外縁における第2方向Yの中心に接合されている。第1端部片23は、底本体21の外縁における第2方向Yの第1端部に接合されている。第2端部片24は、底本体21の外縁における第2方向Yの第1端部とは反対の第2端部に接合されている。
第1端部片23、中央片22、及び第2端部片24は、第2方向Yにこの順で互いに間隔を空けて配置されている。
底壁部20は、第1方向Xの長さよりも第2方向Yの長さが長い。
壁本体31は、底壁部20の外周縁から厚さ方向Zの第1向きに向かうに従い漸次、底壁部20の中央部(底壁部20を厚さ方向Zに見た平面視における中央部)から離間するように傾斜している。壁本体31は、底壁部20の外周縁の全周にわたって形成されている。
フランジ32は、壁本体31が延びる先端の端縁から底壁部20に沿ってラゲッジトレイ1の外側に向かって延びている。フランジ32は、壁本体31の端縁の全周にわたって形成されている。
折返し部33は、フランジ32が延びる先端の端縁から厚さ方向Zの第1向きとは反対の第2向きに向かって延びている。折返し部33は、フランジ32の外縁部から延び、厚さ方向Zの第2向きに向かうに従い漸次、底壁部20の中央部から離間するように傾斜している。折返し部33が延びる先端の端縁は、厚さ方向Zにおいて、壁本体31における厚さ方向Zの中間部に達している。
ここで言う周壁部30における上縁部とは、厚さ方向Zにおいて、周壁部30における底壁部20とは反対側の端から、周壁部30の全長さに対する20%の長さの範囲のことを意味する。補強部40は、周壁部30における上縁部を、周方向の第1の側に向かうに従いラゲッジトレイ1の内側等に折り曲げて形成されている。
補強部40は、底壁部20の中央部を挟んで周壁部30に一対設けられている。すなわち、一対の補強部40は、第1補強部41Aと、第2補強部41Bと、を備えている。
第1補強部41Aは、中央片22の第1方向Xの第2向きの外縁の第2方向Yの中心に対応する周壁部30に形成されている。第2補強部41Bは、底本体21の第1方向Xの第1向きの外縁の第2方向Yの中心に対応する周壁部30に形成されている。
屈折許容部50は、底壁部20の中央部を挟んで周壁部30に一対設けられている。すなわち、一対の屈折許容部50は、第1補強部41Aに設けられた第1屈折許容部51Aと、第2補強部41Bに設けられた第2屈折許容部51Bと、を備えている。
第1屈折許容部51A、第2屈折許容部51B等についても、同様である。
第1屈折許容部51Aは、壁本体31及び折返し部33において、厚さ方向Zに直交する断面形状が、V字状に形成されている(図4には、壁本体31における断面形状を示す)。第1屈折許容部51Aは、フランジ32において、周方向及び厚さ方向Zにそれぞれ沿う断面形状が、V字状に形成されている。
第1屈折許容部51Aは、第2非発泡層13に対する第1非発泡層12側に向かって開くように配置されている。すなわち、第1屈折許容部51Aは、壁本体31において、ラゲッジトレイ1の内側に向かって開くように配置されている。第1屈折許容部51Aは、フランジ32において、底壁部20から離間するに従って開くように配置されている。第1屈折許容部51Aは、折返し部33において、ラゲッジトレイ1の外側に向かって開くように配置されている。
第1許容片52A,53Aは、壁本体31からフランジ32を介して折返し部33まで連なっている。
図4に示すように、第1許容片52Aは、例えば壁本体31において、周方向の第1の側に向かうに従い漸次、ラゲッジトレイ1の内側に向かうように傾斜している。第1許容片53Aは、例えば壁本体31において、周方向の第1の側とは反対の第2の側に向かうに従い漸次、ラゲッジトレイ1の内側に向かうように傾斜している。
壁本体31において、第1許容片52Aにおけるラゲッジトレイ1の外側の端と、第1許容片53Aにおけるラゲッジトレイ1の外側の端とが、互い接合されている。
第1補強片42A,43Aは、壁本体31からフランジ32を介して折返し部33まで連なっている。第1補強片42Aは、例えば壁本体31において、周方向の第1の側に向かうに従い漸次、ラゲッジトレイ1の外側に向かうように傾斜している。第1補強片42Aは、第1許容片52Aの周方向の第1の側の端に連なっている。第1補強片43Aは、例えば壁本体31において、周方向の第2の側に向かうに従い漸次、ラゲッジトレイ1の外側に向かうように傾斜している。第1補強片43Aは、第1許容片53Aの周方向の第2の側の端に連なっている。
壁本体31における第1補強片42A,43Aは、周壁部30における上縁部を、周方向に向かうに従い、第1方向Xに沿って折り曲げて形成されている。
同様に、第1連結部36Aと第1凹条部63Aとの境界における第1連結部36Aからの延長線L2と第1補強部41Aの第1補強片43A(第1凹条部63A)とがなす鋭角θ3は、延長線L2と第1屈折許容部51Aの第1許容片53A(第1屈折許容部51Aを形成する凸条部)とがなす鋭角θ4よりも小さい。
鋭角θ4と鋭角θ3との差(θ4-θ3)は、例えば、0°超60°以下が好ましく、5°以上45°以下がより好ましく、10°以上35°以下がさらに好ましい。(θ4-θ3)が上記数値範囲内であると、第一連結部36Aが外力を受けたときに、第一補強部41Aよりも第一屈折許容部51Aをより屈折しやすくすることができる。
凹条部62Aは、凹みの起点を2箇所有する。凹条部62Aの両側の凹みの起点のうち、凸条部に位置する凹みの起点を51Pとし、凸条部とは反対側に位置する凹みの起点を42Pとする。凹みの起点51Pは、凸条部の頂点に位置する。凹みの起点42Pは、連結部35Aと第1補強片42Aとの境界に位置する。すなわち、凹みの起点42Pは、連結部35Aと凹条部62Aとの境界に位置する。凹みの起点42Pから凹みの底部62Pまでの基準面Rにおける距離をβ(β1)とする。
凹条部63Aは、凹みの起点を2箇所有する。凹条部63Aの両側の凹みの起点のうち、凸条部に位置する凹みの起点を51Pとし、凸条部とは反対側に位置する凹みの起点を43Pとする。凹みの起点43Pは、連結部36Aと第1補強片43Aとの境界に位置する。凹みの起点43Pから凹みの底部63Pまでの基準面Rにおける距離をβ(β2)とする。
このとき、距離αに対する距離βの比率(以下、「β/α比」ともいう。)は、0.8以上1.2以下が好ましく、0.9以上1.1以下がより好ましく、1.0が特に好ましい。β/α比が上記数値範囲内であると、第一連結部35Aが外力を受けたときに、第一補強部41Aよりも第一屈折許容部51Aをより屈折しやすくすることができる。同様に、β/α比が上記数値範囲内であると、第一連結部36Aが外力を受けたときに、第一補強部41Aよりも第一屈折許容部51Aをより屈折しやすくすることができる。
β/α比は、距離α、距離β、距離γ、及びこれらの組合せにより調節できる。
以上のように構成されたラゲッジトレイ1を自動車100に取付けるには、ラゲッジトレイ1が第2方向Yに長いため、ラゲッジトレイ1を第1方向Xに平行な軸線周りに曲げた状態で自動車100内に搬入する場合がある。この場合、ラゲッジトレイ1を下方に向かって凸となるように曲げるため、図5に示すように第1連結部35A,36A間に第2方向Yに圧縮力Fが作用する。なお、図5では、圧縮力Fが作用する前の第1補強片42A,43A及び第1許容片52A,53Aの形状を二点鎖線で示している。
屈折許容部50は、厚さ方向Zに延びて、ラゲッジトレイ1の内側に向かって凹むように形成した一対の凹条部62A,63Aに挟まれた凸条部から形成される。従って、周壁部30における厚さ方向Zの任意の位置にしわが生じても、このしわを屈折許容部50に形成して目立たなくすることができる。ラゲッジトレイ1の内側に向かって形成した凹条部62A,63Aが、自動車100の支持プレート101に干渉し難くすることができる。
屈折許容部50は、周壁部30における第2方向Yの中央部に配置されている。底壁部20が第2方向Yに長いラゲッジトレイ1を、例えば第1方向Xに平行な軸線周りに曲げたときに、ラゲッジトレイ1が第2方向Yの中央部に対してほぼ対称に曲がる。従って、ラゲッジトレイ1の第2方向Yの長さが短くなるようにラゲッジトレイ1を効果的に変形させることができる。
第1非発泡層12はオレフィン系エラストマーを含むため、第1非発泡層12の表面を滑りにくくすることができる。
第1補強部41Aと第2補強部41Bとは、互いに離間している。これにより、ラゲッジトレイ1の内側の空間を広く使うことができる。
例えば、前記実施形態では、屈折許容部は、厚さ方向Zに延びて、ラゲッジトレイの外側に向かって突出した一対の凸条部に挟まれた凹条部から形成されてもよい。この場合、凹条部はラゲッジトレイの内側に向かってそれぞれ開口している。
この変形例のように構成することで、周壁部における厚さ方向の任意の位置にしわが生じても、このしわを屈折許容部に形成して目立たなくすることができる。
補強部及び屈折許容部がラゲッジトレイに設けられる数は2つに限定されず、それぞれ1つでもよいし、3つ以上でもよい。すなわち、補強部及び屈折許容部は、それぞれ、周壁部において底壁部の中央部を挟んで対向する位置に一対以上設けられていてもよく、対で設けられていなくてもよい。
ラゲッジトレイは、第2方向Yの長さよりも第1方向Xの長さが長くてもよいし、第1方向Xの長さ及び第2方向Yの長さが互いに同等でもよい。これに対応して、底壁部20の形状は特に限定されない。
周壁部30は、フランジ32及び折返し部33を備えなくてもよい。
多層シート10は、第2非発泡層13を備えなくてもよい。自動車内装用トレイは、自動車100において、フロア上に靴等の小物を置いたりするためのフロアトレイ(シューズトレイ)等であってもよい。
10 多層シート
11 発泡層
12 第1非発泡層(非発泡層)
20 底壁部
30 周壁部
35A,36A 第1連結部(連結部)
40 補強部
41A,71A 第1補強部(補強部)
41B 第2補強部(補強部)
42A,43A 第1補強片
42P,43P,51P 凹みの起点
50 屈折許容部
51A,72A 第1屈折許容部(屈折許容部)
51B 第2屈折許容部(屈折許容部)
62A,63A 第1凹条部(凹条部)
62P,63P 凹みの底部
L1,L2 延長線
R 基準面
X 第1方向
Y 第2方向
Z 厚さ方向
θ1,θ2,θ3,θ4 鋭角
α,β(β1),β(β2),γ(γ1),γ(γ2) 距離
Claims (12)
- 発泡層と、前記発泡層に積層された非発泡層と、を備える多層シートを含み、
底壁部と、
前記底壁部の外周縁から前記底壁部の厚さ方向に延びる周壁部であって、
その上縁部が、前記底壁部の中央部から見て外側又は内側に折り曲げられて補強部を構成している周壁部と、
前記補強部に設けられ、前記周壁部の屈折を許容する屈折許容部と、を備え、
前記非発泡層が、前記底壁部における前記周壁部が延びる側の表面及び前記周壁部の内側表面を構成する、自動車内装用トレイ。 - 前記補強部及び前記屈折許容部はそれぞれ、前記周壁部において前記底壁部の中央部を挟んで対向する位置に一対以上設けられている請求項1に記載の自動車内装用トレイ。
- 前記屈折許容部は、前記厚さ方向に延び、かつ、前記底壁部の中央部から見て前記周壁部の内側に向かって凹んだ凹条部であり、前記凹条部は前記底壁部の中央部から見て前記周壁部の外側に向かって突出した一対の凸条部に挟まれている、請求項1又は2に記載の自動車内装用トレイ。
- 前記屈折許容部は、前記厚さ方向に延び、かつ、前記底壁部の中央部から見て前記周壁部の外側に向かって突出する凸条部であり、前記凸条部は前記底壁部の中央部から見て前記周壁部の内側に向かって凹んだ一対の凹条部に挟まれている、請求項1又は2に記載の自動車内装用トレイ。
- 前記周壁部において、前記補強部及び前記屈折許容部以外の部分を連結部と定義したときに、
前記厚さ方向に直交する断面において、
前記連結部と前記凹条部との境界における前記連結部からの延長線と前記凹条部とがなす鋭角は、前記延長線と前記凸条部とがなす鋭角よりも小さい、請求項4に記載の自動車内装用トレイ。 - 前記底壁部は、前記厚さ方向に直交する第1方向の長さよりも、前記厚さ方向及び前記第1方向にそれぞれ直交する第2方向の長さが長く、
前記屈折許容部は、前記周壁部における前記第2方向の中央部に配置されている請求項1から5のいずれか一項に記載の自動車内装用トレイ。 - 前記周壁部が前記凸条部及び前記一対の凹条部を有しない平滑な外側表面を有すると仮定した場合のその外側表面を基準面としたときに、前記一対の凹条部の凹みの底部同士の間の前記基準面における距離αに対する、各凹条部の両側の凹みの起点のうち、前記凸条部とは反対側に位置する起点から前記凹みの底部までの前記基準面における距離βの比率(β/α)が、0.8以上1.2以下である、請求項4に記載の自動車内装用トレイ。
- 前記非発泡層の表面には、シボ加工が施されている請求項1から7のいずれか一項に記載の自動車内装用トレイ。
- 前記非発泡層は、オレフィン系エラストマーを含む請求項1から8のいずれか一項に記載の自動車内装用トレイ。
- 前記一対の補強部は、前記底壁部の中央部上の空間を通して対向している請求項2に記載の自動車内装用トレイ。
- ラゲッジトレイである請求項1から10のいずれか一項に記載の自動車内装用トレイ。
- フロアトレイである請求項1から10のいずれか一項に記載の自動車内装用トレイ。
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