JP2019209619A - 発泡樹脂成形品 - Google Patents

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幸祐 玉樹
将智 石塚
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Abstract

【課題】軽量化を図りつつ、局所的な凹みや打痕傷の発生を抑制可能な発泡樹脂成形品を提供する。【解決手段】発泡樹脂成形品20は、スキン層30と、スキン層30の内部に形成された発泡層40と、を備えた発泡樹脂成形品20であって、スキン層30は、発泡層40の一方の面40Aに形成された第1スキン層31と、発泡層40の他方の面40Bに形成された第2スキン層32と、を含み、第2スキン層32が、その周囲に比して第1スキン層31に近接するようにして形成された複数の凹部33を有しており、発泡層40は、第1スキン層31と第2スキン層32における凹部33との間に、その周囲に位置する部分に比して密度が大きい高密度部43を有する。【選択図】図3

Description

本明細書に開示の技術は、発泡樹脂成形品に関する。
特許文献1には、溶融樹脂の発泡によって形成される多数の気泡セルを含む発泡層と、溶融樹脂の未発泡により発泡層の表裏面に形成される一対のスキン層と、を備えてなる発泡樹脂成形体の構造が開示されている。そして、発泡樹脂成形体はその板厚が厚い部分と薄い部分とが交互に連続した凹凸形状になっており、発泡樹脂成形体の板厚が厚い部分における発泡層が通常発泡層とされ、発泡樹脂成形体の板厚が薄い部分における発泡層が中空層とされることが記載されている。
特開2013−95077号公報
ところで、近年、軽量かつ樹脂材料の使用量を低減可能な高発泡倍率の発泡樹脂成形品が求められている。しかしながら、発泡樹脂成形品は、高発泡倍率になればなる程、発泡層が圧縮変形し易くなり、乗員が指で押圧した際に凹みを感じたり、また、ものがぶつかることにより打痕傷を生じたりすることが懸念される。
特許文献1に開示の構成では、発泡樹脂成形体はその板厚が厚い部分において、中空層より密度が高い通常発泡層を有するから、凹みや打痕傷の発生を抑制すべく通常発泡層を適宜設けた構成では、発泡樹脂成形体全体の重量が増大し易く、問題がある。
本明細書に開示の技術は、このような事情に基づいて完成されたものであり、軽量化を図りつつ、局所的な凹みや打痕傷の発生を抑制可能な発泡樹脂成形品を提供することを目的とする。
本明細書に開示の発泡樹脂成形品は、スキン層と、前記スキン層の内部に形成された発泡層と、を備えた発泡樹脂成形品であって、前記スキン層は、前記発泡層の一方の面に形成された第1スキン層と、前記発泡層の他方の面に形成された第2スキン層と、を含み、前記第2スキン層が、その周囲に比して前記第1スキン層に近接するようにして形成された複数の凹部を有しており、前記発泡層は、前記第1スキン層と前記第2スキン層における前記凹部との間に、その周囲に位置する部分に比して密度が大きい高密度部を有する。
このような発泡樹脂成形品によれば、発泡層が全域ではなく凹部の位置に対応して局所的に高密度部を有することにより、例えば、発泡層全域が高密度部と同等の密度を有する構成に比して、軽量で曲げ剛性に優れた発泡樹脂成形品を得ることができる。また、発泡層がその周囲に位置する部分(以下、低密度部と称する)に比して圧縮変形し難い高密度部を有することにより、例えば、発泡層全域が低密度部と同等の密度を有する構成に比して、第1スキン層又は第2スキン層が押圧された際に発泡層が圧縮変形して凹みを感じたり、打痕傷を生じたりする事態を抑制することができる。これらの結果、軽量化を図りつつ、局所的な凹みや打痕傷の発生を抑制可能な発泡樹脂成形品を提供することができる。
前記複数の凹部は、互いに隣接する前記凹部の間の寸法が4mm〜12mmの範囲に設定されていてもよい。このような構成によれば、使用者が第1スキン層又は第2スキン層に触れた場合に、一般的に幅8mm程度とされる人の指先が押圧する範囲内に、高密度部の少なくとも一部が位置する頻度を十分に高くすることができる。この結果、使用者が第1スキン層又は第2スキン層に触れた際に発泡樹脂成形品が凹む事態を抑制することができる。
前記第2スキン層は、互いに隣接する前記凹部の間を凸部とする凹凸形状を有し、前記第1スキン層は、外面に、前記凹凸形状より微細な凹凸形状からなるシボ模様を有していてもよい。このような構成によれば、仮に第1スキン層の外面に低密度部と高密度部との樹脂収縮率の差に起因してヒケ等が生じる場合であっても、シボ模様によりヒケを目立たなくすることができる。
前記発泡樹脂成形品は、車両用ドアトリムのアッパー部を構成するものであり、前記凹部は、前記アッパー部の少なくとも一部に配され、車両上下方向に沿って延びる形の凹条をなしていてもよい。車両用ドアトリムのアッパー部は、乗員が腕を載置したり、ドア開閉時に手をかけたりすることにより、車両上下方向に沿って荷重が掛かりやすい部位と言える。また、車両用ドアトリムのアッパー部には、シートベルトがリトラクターに巻き上げられる際にベルトタングが意図せず接触して、局所的に強い押圧力が掛かることも想定される。上記構成によれば、凹部が車両上下方向に沿って延びる形で形成されることにより、アッパー部の車両上下方向における曲げ剛性を十分に確保することができる。また、ベルトタングの接触位置に高密度部が配されることにより、車両用ドアトリムにベルトタングの打痕傷ができる事態を抑制することができる。
本明細書に開示の技術によれば、軽量化を図りつつ、局所的な凹みや打痕傷の発生を抑制可能な発泡樹脂成形品を提供することができる。
実施形態1に係る車両用ドアを室内側から視た図 ドアトリムの正面図(裏面の凹部を網掛けで示す) アッパーボードの断面図(図2のIII−III線で切断した図に対応) 凹部と凸部の配置パターンを模式的に表す図 他の実施形態に係る凹部と凸部の配置パターンを模式的に表す図 別の他の実施形態に係る凹部と凸部の配置パターンを模式的に表す図 他の実施形態に係るドアトリムの正面図
<実施形態1>
実施形態1について図1から図4を参照しつつ説明する。本実施形態では、板状の発泡樹脂成形品として、乗物用内装材であるドアトリム(車両用ドアトリム)11に用いられるアッパーボード20について例示する。
ドアトリム11は、図1に示されるように、車両用ドア10の室内側に配されるものであり、意匠面が室内側面を構成する。ドアトリム11の後方に位置するピラー15には、ドアトリム11の室内側に着座する乗員を拘束するためのシートベルト14の引き出し口が設けられている。シートベルト14には、乗員に対して室内側に位置するバックル14Bに係止されるベルトタング14Aが設けられている。シートベルト14は、バックル14Bとベルトタング14Aの係止状態が解除されると、図示しないリトラクターにより巻き上げられる構成となっている。図1においては、巻き上げられる過程におけるシートベルト14及びベルトタング14Aの位置を2点鎖線で示し、ベルトタング14Aの移動方向を白抜き矢印で示している。また、ドアトリム11には、アームレスト17、インサイドハンドル18、スピーカグリル19等の機能部品が設けられている。
ドアトリム11は、図2に示されるように、複数のボード部材が互いに締結されたトリムボード12を主体として構成されている。本実施形態では、トリムボード12は、アッパー部11Aを構成するアッパーボード20と、ロア部11Bを構成するロアボード13とが、互いに締結された構成とされる。アッパーボード20は、発泡性樹脂からなり、本実施形態では、発泡ポリプロピレンからなるものを例示する。アッパーボード20は、従来の車両用内装材に比して目付が小さいものとされ、例えば、目付1.5kg/m以下の軽量なものとされる。
アッパーボード20は、図3に示されるように、スキン層30と、スキン層30の内部に形成された発泡層40と、を備えている。スキン層30は、発泡層40の表面に形成された微発泡ないし未発泡の樹脂層からなる。発泡層40は、多数の独立した気泡41を含む樹脂層からなる。なお、発泡層40は、気泡41が一部繋がって連続気泡となっている部分を含んでいてもよい。
このようなアッパーボード20は、種々の成形法により成形することができる。例えば、成形型のキャビティに発泡可能な状態とされた樹脂(例えば、発泡剤を含むポリプロピレン樹脂)を射出した後、成形型のキャビティ壁面を後退させてキャビティ容積を拡大させ、成形型内の樹脂を発泡させる方法(コアバック法)により成形することができる。コアバック法では、コアバック量と気泡41のサイズとに正の相関関係があり、コアバック量を適宜設定することにより、各部の気泡41のサイズを適宜設計することが可能となる。
スキン層30は、図3に示されるように、発泡層40の室内側の面(一方の面)40Aに形成された第1スキン層31と、発泡層40の室外側の面(他方の面)40Bに形成された第2スキン層32と、を含んでいる。本実施形態では、第1スキン層31がドアトリム11の意匠面を構成し、第2スキン層32がドアトリム11の裏面を構成している。
第1スキン層31は、図3に示されるように、外面31Aに、後述する第2スキン層32の凹凸形状より微細な凹凸形状からなるシボ模様36を有する。シボ模様36は、例えば、断面視台形状の山部36Aと、隣接する山部36Aの間に皺状に延設された谷部36Bと、が所定範囲内おいてランダムに配された構成とされている。シボ模様36は、例えば、山部36Aの最大幅寸法が4mm以下であり、その谷部36Bの深さ寸法が、概ね第1スキン層31の厚さ寸法の1/2以下とされる。第1スキン層31は、外面31Aが微細な凹凸形状を有する粗面とされる一方、層全体としては略平坦状をなしている。
第2スキン層32は、図3に示されるように、周囲に比して第1スキン層31に近接するようにして形成された複数の凹部33を有している。第2スキン層32は、互いに隣接する凹部33,33の間を凸部34とする凹凸形状を有している。本実施形態では、第2スキン層32は、第1スキン層31との離間距離が連続的に変化するものとされ、所定の厚さを有する第2スキン層32が断面視波形に蛇行する形状をなしている。以下の説明では、蛇行して延びる第2スキン層32の中央を通る線を基準線として、基準線に対して第1スキン層31側の部分を凹部33と呼び、基準線に対して第1スキン層31とは反対側の部分を凸部34と呼ぶ。図2及び図4においては、凹部33の配設範囲に模式的に網掛けを付して描いている。
複数の凹部33は、図2に示されるように、アッパー部11Aの略全域に亘って配され、車両上下方向に沿って延びる形の凹条をなしている。複数の凹部33は、所定幅の凹部33が所定のピッチで配置されるストライプ状をなしている。複数の凹部33は、互いに隣接する凹部33,33の間の寸法(本実施形態では、凸部34の幅寸法L1)が4.0mm〜12mmの範囲に設定されている(図4参照)。凹部33の幅寸法L2は、凸部34の幅寸法L1より小さく、例えば、2.0mm〜8.0mmの範囲に設定されている。なお、図2においては、説明の便宜のため、凹部33及び凸部34のサイズを変更して模式的に描いている。
発泡層40は、図3に示されるように、第1スキン層31と第2スキン層32における凹部33との間に、その周囲に位置する部分に比して密度が大きい高密度部43を有する。本実施形態では、「周囲に位置する部分」は、第1スキン層31と第2スキン層32における凸部34との間に位置する部分であり、以下の説明では当該部分を低密度部44と称する。
発泡層40は、図3に示されるように、高密度部43が相対的に小さい板厚の部分とされ、低密度部44が相対的に大きい板厚の部分とされる。言い換えれば、発泡層40は、室内側の面40Aが略平坦状をなす一方、室外側の面40Bが第2スキン層32の形状に倣う凹凸形状を有している。低密度部44の板厚としては、例えば、従来の車両用内装材に用いられる発泡樹脂成形品(板厚2.5mm)より大きいものとすることができる。そして、高密度部43が相対的に小さいサイズの気泡41の頻度が高い部分とされ、低密度部44が相対的に大きいサイズの気泡41の頻度が高い部分とされている。本実施形態では、凹部33の底部に向かうにつれて第2スキン層32が第1スキン層31に漸次近接する構成とされ、低密度部44から高密度部43に向かうにつれて密度が漸次大きくなる構成とされている。
高密度部43は、図3に示されるように、車両上下方向に沿って延びる形で凹部33に沿って形成されている。高密度部43は、低密度部44より狭い範囲に形成され、低密度部44に内在する形で局所的に設けられた圧縮強度が大きい部分とされる。言い換えれば、高密度部43は、第1スキン層31の内面に沿って延設された補強リブのような構造となっている。そして、高密度部43は、第1スキン層31と第2スキン層32との間に介在して、これらの層を内側から支持するものとされる。
続いて、本実施形態の作用について実施例を用いて具体的に説明する。なお、本発明はこの実施例になんら限定されるものではない。
実施例と比較するために、比較例1として、本実施例より低発泡倍率の発泡樹脂成形品(目付1.5kg/m、板厚2.5mm)の試験片を用意した。この比較例1は、概ね従来の車両用ドアトリムに用いられている程度の発泡倍率とされるものである。また、比較例2として、比較例1より低目付で発泡倍率が高く、全域に亘って本実施例の低密度部に相当する密度を有する発泡樹脂成形品の試験片を用意した。なお、各試験片を成形するにあたり、第1スキン層を形成するキャビティ壁面がシボ模様を形成するための凹凸形状を有せず略平滑な面とされる成形型を用いた。
まず、各試験片の第1スキン層の外面を観察した。比較例1及び比較例2と同様に、実施例においても、第1スキン層の外面にヒケ等の変形が確認されなかった。
次に、各試験片の第1スキン層の外面を指先で押圧し、凹み具合を評価する官能評価を行った。この結果、実施例及び比較例1では、第1スキン層の凹みを感じなかったものの、比較例2では第1スキン層の凹みを感じるという評価結果が得られた。
さらに、各試験片の第1スキン層の外面を所定量(1.5mm)押し込んだ際の荷重を測定する押し込み試験を行った。なお、実施例については、第1スキン層のうち、高密度部と重なる位置の外面を押圧するものとした。荷重の測定値は、実施例が23.4Nであり、比較例1が30.2Nであり、比較例2が19.1Nであった。この結果から、実施例では、比較例1より小さい荷重で局所的な凹みを生じ得るものの、比較例2よりは凹みを生じ難いことが確認できた。
上述の官能評価の結果と押し込み試験の結果を総合的に考察すると、従来に比して高発泡倍率の発泡樹脂成形品において、高密度部を有することにより、局所的な凹みの発生が抑制され得ることが分かった。また、第1スキン層の外面の観察から、第2スキン層の凹部や発泡層の高密度部を有する構成であっても、第1スキン層の外面にヒケ等の外観不良が確認されず、例えば、本願技術の構成は、例えば第2スキン層側にリブ等の構造物を形成する構成に比して、第1スキン層の外面にヒケ等の外観不良が生じ難いものと推察し得る。このため、第1スキン層の外面を内装材の意匠面として好適に用いることができることが分かった。
続いて、本実施形態の効果について説明する。本実施形態によれば、発泡層40が全域ではなく凹部33の位置に対応して局所的に高密度部43を有することにより、例えば、発泡層40全域が高密度部43と同等の密度を有する構成に比して、軽量で曲げ剛性に優れたアッパーボード20を得ることができる。また、発泡層40が低密度部44に比して圧縮変形し難い高密度部43を有することにより、例えば、発泡層40全域が低密度部44と同等の密度を有する構成に比して、第1スキン層31又は第2スキン層32が押圧された際に発泡層40が圧縮変形して凹みを感じたり、打痕傷を生じたりする事態を抑制することができる。これらの結果、軽量化を図りつつ、局所的な凹みや打痕傷の発生を抑制可能なアッパーボード20を提供することができる。
さらに、本実施形態によれば、スキン層30内部の発泡層40に高密度部43を設ける補強構造とすることにより、例えば、アッパーボード20の裏面にリブ等の構造物を別途設ける構成に比して、意匠面にヒケ等の外観不良を生じ難いものとすることができる。このため、第1スキン層31が意匠面とされる内装材において、本願技術を好適に用いることができる。また、本実施形態によれば、別途補強のための補強リブ等の構造物を設ける構成に比して、構造物に係る重さが追加されることがなく、アッパーボード20の軽量化に寄与することができる。
また、本実施形態では、複数の凹部33は、互いに隣接する凹部33の間の寸法L1が4mm〜12mmの範囲に設定されている。このため、乗員が第1スキン層31又は第2スキン層32に触れた場合に、一般的に幅8mm程度とされる人の指先が押圧する範囲内に、高密度部43の少なくとも一部が重なる又は近接する頻度を十分に高くすることができる。この結果、乗員が第1スキン層31又は第2スキン層32に触れた際にアッパーボード20が凹む事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、第2スキン層32は、互いに隣接する凹部33,33の間を凸部34とする凹凸形状を有し、第1スキン層31は、外面31Aに、第2スキン層32の凹凸形状より微細な凹凸形状からなるシボ模様36を有していてもよい。このような構成によれば、仮に第1スキン層31の外面31Aに低密度部44と高密度部43との樹脂収縮率の差に起因してわずかな変形等を生じる場合であっても、シボ模様36により変形を目立たなくすることができる。
また、本実施形態では、アッパーボード20は、ドアトリム11のアッパー部11Aを構成するものであり、凹部33は、アッパー部11Aの少なくとも一部に配され、車両上下方向に沿って延びる形の凹条をなしている。ドアトリム11のアッパー部11Aは、乗員が腕を載置したり、車両用ドア10開閉時に手をかけたりすることにより、車両上下方向に沿って荷重が掛かりやすい部位と言える。また、ドアトリム11のアッパー部11Aには、シートベルト14がリトラクター(不図示)に巻き上げられる際にベルトタング14Aが意図せず接触して、局所的に強い押圧力が掛かることも想定される。本実施形態によれば、凹部33が車両上下方向に沿って延びる形で形成されることにより、アッパー部11Aの車両上下方向における曲げ剛性を十分に確保することができる。また、ベルトタング14Aの接触位置に高密度部43が配されることにより、ドアトリム11にベルトタング14Aの打痕傷ができる事態を抑制することができる。
<他の実施形態>
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、所定幅の凹部が所定のピッチで配置されるストライプ状をなす構成を例示したが、これに限られない。例えば、図5に示されるように、複数の凹部133が、島状に点在する構成であってもよい。また、図6に示されるように、複数の凹部233が、互いに交差するように配置され、格子状をなす構成であってもよい。
(2)上記実施形態外にも、凹部の形状、複数の凹部における互いに隣接する凹部の間の寸法等は適宜変更可能である。例えば、凹部は、断面視角波状をなしていてもよい。
(3)上記実施形態では、第1スキン層が発泡層の室内側の面に形成され、ドアトリムの意匠面を構成するものを例示したが、これに限られない。例えば、第2スキン層が発泡層の室内側の面に形成され、ドアトリムの意匠面を構成してもよい。この場合には、例えば、凹部をドアトリムの模様として視せる構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、アッパーボードが発泡ポリプロプレンからなるものを例示したが、アッパーボードを構成する発泡性樹脂は、これに限られない。例えば、アッパーボードは、ウレタンフォーム等によって構成されていてもよい。また、発泡層における高密度部及び低密度部の形成方法も適宜変更可能である。
(5)上記実施形態では、第1スキン層がシボ模様を有する構成を例示したが、これに限られない。例えば、第1スキン層の外面には、表皮材等の別の層が積層されていてもよい。
(6)上記実施形態では、複数の凹部がアッパー部の全域に亘って配されるものを例示したが、図7に示す複数の凹部333のように、アッパー部の一部に配されるものであってもよい。なお、この場合には、シートベルトの巻き上げ時におけるベルトタングの移動方向の延長線上に位置する部位等、局所的な凹みを生じることが想定される部位に、複数の凹部333を配することが好ましい。
(7)上記実施形態では、発泡樹脂成形品がドアトリムのアッパー部を構成するものを例示したが、発泡樹脂成形品はドアトリム以外の車両用内装材を構成するものであってもよく、また、車両以外の船舶、航空機等の乗物の内装材を構成するものであってもよい。さらに、発泡樹脂成形品は、建築関連分野などにおいても広く利用することができ、例えば、建築物及び家具等の内装材、外装材及び構造材にも好適である。その他、包装体、収容体(トレイ等)、保護用部材及びパーティション部材等としても好適である。
11…ドアトリム(車両用ドアトリム)、11A…アッパー部、20…アッパーボード(発泡樹脂成形品)、30…スキン層、31…第1スキン層、31A…外面、32…第2スキン層、33,133,233,333…凹部、34…凸部、36…シボ模様、40…発泡層、40A…室内側の面(一方の面)、40B…室外側の面(他方の面)、41…気泡、43…高密度部、44…低密度部、L…互いに隣接する凹部の間の寸法

Claims (4)

  1. スキン層と、前記スキン層の内部に形成された発泡層と、を備えた発泡樹脂成形品であって、
    前記スキン層は、
    前記発泡層の一方の面に形成された第1スキン層と、
    前記発泡層の他方の面に形成された第2スキン層と、を含み、
    前記第2スキン層が、その周囲に比して前記第1スキン層に近接するようにして形成された複数の凹部を有しており、
    前記発泡層は、前記第1スキン層と前記第2スキン層における前記凹部との間に、その周囲に位置する部分に比して密度が大きい高密度部を有する、発泡樹脂成形品。
  2. 前記複数の凹部は、互いに隣接する前記凹部の間の寸法が4mm〜12mmの範囲に設定されている、請求項1に記載の発泡樹脂成形品。
  3. 前記第2スキン層は、互いに隣接する前記凹部の間を凸部とする凹凸形状を有し、
    前記第1スキン層は、外面に、前記凹凸形状より微細な凹凸形状からなるシボ模様を有する、請求項1又は請求項2に記載の発泡樹脂成形品。
  4. 前記発泡樹脂成形品は、車両用ドアトリムのアッパー部を構成するものであり、
    前記複数の凹部は、前記アッパー部の少なくとも一部に配され、車両上下方向に沿って延びる形の凹条をなす、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発泡樹脂成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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