JP7128072B2 - 椅子 - Google Patents

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本発明は、オフィス等において使用される椅子に関する。
従来から、オフィス等において好適に使用される椅子が種々知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この種の椅子においては、肘掛けとして、肘支柱に対して前後方向にスライド移動可能に構成された肘当てを備えてなるものが知られている。また、その中には、肘当てが、予め設定された所定の軌道上を最前進位置と最後退位置との間でスライド移動し得るものも存在する。
ところが、従来の肘当ては、最後退位置が単に机の天板との干渉を回避するために設定されていることが多く、最後退位置において必ずしも着座者が好適に利用し得るものとはなっていなかった。特に、従来の肘当ては、最後退位置において着座者における近時の使用形態、より具体的には、背凭れに凭れつつスマートフォン等を操作するような使用形態に適切に対応したものとは言えなかった。
さらに、従来の肘当ては、最前進位置と最後退位置において平面視における姿勢が異なっているものも多く、そのようなものでは最前進位置の姿勢と最後退位置の姿勢が着座者にとって予期し難いものとなっている。このため、不慣れな着座者にとっては前後動し得る肘当ての使い方が直感的に分かりづらく、使い勝手の悪い印象を与えかねないものとなっていた。
特開平08-105415号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたものであり、最前進位置における肘当ての姿勢と最後退位置における肘当ての姿勢が着座者に把握されやすく、且つ、最後退位置における肘当てを好適に使用し得る椅子を提供することにある。
すなわち、本発明の椅子は次の構成をなしている。
請求項1に係る発明は、椅子本体とこの椅子本体に取り付けられた肘掛けとを備えた椅子であって、前記肘掛けが、前記椅子本体に支持された肘支柱と、この肘支柱に対して移動可能に設けられた肘当てと、この肘当てを最前進位置と最後退位置との間で所定の軌道上をスライドさせる肘当て案内機構とを備えたものであり、前記肘当てが、前記最前進位置及び前記最後退位置において前後方向を向く前向き姿勢を採るものであり、平面視における前記最後退位置の前記肘当てが、前記最前進位置の前記肘当てよりも前記椅子本体の左右方向中央部から離れて位置するように設定されているものであり、前記肘当て案内機構が、前記肘当てを前記最前進位置と前記最後退位置との間で中間位置を経て進退動作するように案内するものであり、前記肘当てが、前記中間位置において前端の位置が最も内側に位置する内向き姿勢を採るものである椅子である。
請求項2に係る発明は、前記椅子本体が、支持基部に座と背凭れとを傾動可能に支持させてなるものであり、標準姿勢と後傾姿勢とを採り得るように構成されている請求項1記載の椅子である。
以上説明したように本発明によれば、最前進位置における肘当ての姿勢と最後退位置における肘当ての姿勢が着座者に把握されやすく、且つ、最後退位置における肘当てを好適に使用し得る椅子を提供することができるものとなる。
本発明の第一実施形態を示す斜視図。 同実施形態における右側面図。 同実施形態における正面図。 同実施形態における背面図。 同実施形態における平面図。 同実施形態における底面図(脚は省略)。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解右側面図。 同実施形態における縦断面図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における背インナーシェルの背面図。 同実施形態における張材の背面図。 同実施形態における背面図。 図13におけるX-X線概略断面図。 同実施形態における正面図(張材は省略)。 同実施形態における背面図(張材は省略)。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における部分的に拡大した分解斜視図。 同実施形態における操作部材の分解斜視図。 同実施形態における座の左右方向中央断面図(座本体が後位置にある状態)。 同実施形態における座の左右方向中央端面図(座本体が前位置にある状態)。 同実施形態における座クッションの凹部を表示し得る左右方向中央部の縦断面図(座本体が後位置にある状態)。 同実施形態における座の前後方向中央断面図。 同実施形態における座本体の底面図。 同実施形態における座クッションの底面図。 同実施形態における座アウターシェルの部分拡大平面図。 同実施形態における操作部材を配置した状態の座アウターシェルの部分拡大平面図。 同実施形態における部分拡大平面図(座本体が後位置にある状態)。 同実施形態における部分拡大平面図(座本体が前位置にある状態)。 同実施形態における部分拡大底面図(座本体が前位置にある状態)。 同実施形態における部分拡大平面図(座本体が取付位置にある状態)。 同実施形態における斜視図。 同実施形態における斜視図。 同実施形態における斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における係合部材の挿通可能位置と係合位置を対比して示す部分拡大正面図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における平面図。 同実施形態における平面図。 同実施形態における平面図。 同実施形態における平面図。
本発明の一実施形態を、図1~43を参照して説明する。
この実施形態は、本発明を、オフィス等において好適に使用される事務用の回転椅子である椅子に適用したものである。
椅子は、椅子本体に対して肘掛け6やオプションであるハンガー7やヘッドレスト8を装着し得るように構成されている。椅子本体は、脚1、支持基部2、座3、背支持体4、及び、背凭れ5により構成されたものである。
椅子は、支持基部2及び背支持体4に対して座3及び背凭れ5をシンクロロッキング可能に支持させている。椅子は、図2に示す標準姿勢と当該標準姿勢よりも座3及び背凭れ5を後傾させた後傾姿勢(図示せず)との間でロッキング動作可能に構成されている。椅子における座3の前下部は支持基部2に回転可能に支持されており、座3の後下部は背支持体4に回転可能に支持されている。
椅子は、脚1と、脚1の上端に水平旋回可能に取り付けられた支持基部2と、支持基部2の上に配設された座3と、下端部が支持基部2に回転可能に支持された背支持体4と、背支持体4に取り付けられた背凭れ5と、座3の下面に取り付けられた左右の肘掛け6と、背凭れ5の背面側に着脱可能に取り付けられたハンガー7と、背凭れ5に取り付けられたヘッドレスト8とを備えてなる。
以下、この椅子について詳述する。
<<脚1>>
脚1は、下端にキャスタを備えた複数本の脚羽根11と、脚羽根11の上端部が集合する部位から起立する脚支柱12とを備えている。脚支柱12は上下方向に伸縮可能に構成されている。
<<支持基部2>>
支持基部2は、座3の前下部を回転可能に支持し得るとともに背支持体4の基端部を回転可能に支持し得るものである。支持基部2は、脚支柱12の上端部に剛結された金属製の部材を主体に構成されており、その外面が合成樹脂製のカバーにより覆われている。
<<座3>>
座3は、支持基部2の上に配されている。座3は、合成樹脂により形成されたシェル状をなす座受たる座アウターシェルAと、座アウターシェルAの上に配され当該座アウターシェルAに対して前後方向にスライド移動可能に支持された座本体Bと、座本体Bに対して上位置と下位置との間で上下動可能に支持され下位置にあるときに座本体Bを座アウターシェルAの所定の位置に位置決めし得るとともに上位置にあるときに座アウターシェルAとの前後方向への移動規制状態が解かれ座本体Bを座アウターシェルAに対して前後方向にスライド移動可能な状態にし得る操作部材Cを備えている。
座3は、座本体Bが後位置(r)にあるときに、座本体Bの中央部下面すなわち下向面33fと座アウターシェルAの中央部上面すなわち上向面31eとの間に、座本体Bの下方への撓みを許容し得る撓み許容空間たる座撓み許容空間Dが形成されている。
<座アウターシェルA>
座アウターシェルAは、上部において座本体Bを支持し得る大きさを有したシェル状の形態をなしている。座アウターシェルAは、使用可能状態すなわち座3の組み立てが完了した状態において座本体Bを最前位置となる前位置(f)と最後位置となる後位置(r)との間でスライド移動可能に支持し得るものである。座アウターシェルAは、前部が支持基部2に枢着されており、後部が背支持体4の基端部近傍に枢着されている。椅子が使用可能状態である場合に、座本体Bの前位置(f)はスライド可能な最前位置であり、座本体Bの後位置(r)はスライド可能な最後位置である。
座アウターシェルAは、上部において座本体Bを支持し得るシェル状の形態をなす座受本体たる座アウターシェル本体31と、座アウターシェル本体31から上向きに突設された複数すなわち四本の抜止突起32とを備えている。座アウターシェル本体31と抜止突起32は一体的に形成されている。
[座アウターシェル本体31]
座アウターシェル本体31は、前部における一方側たる右側(正面から見て右側・着座者からみて左側)の上面側に、下位置における操作部材Cの係合部35bが選択的に係り合う凹陥形状をなす複数の被係合部31aが前後方向に並設されている。被係合部31aは下方に凹み上方に開放された凹陥形状をなしている。被係合部31に係り合う操作部材Cは上から座クッション34により押されている。操作部材Cに設けた係合部35bは、下方に凹んだ被係合部31aに座クッション34の弾性付勢力や着座者の体重を利用して確実に係り合うようになっている。座アウターシェル本体31には、前後方向に並ぶ複数の被係合部31aと略平行をなして上下方向に貫通し前後方向に延びた座受スリット31bを備えている。座受スリット31b内には、座本体Bと一体的に前後動し得る操作部材Cの一部すなわち上下方向中間部が位置し得る。座受スリット31bにおける前端部は、操作部材Cを構成する操作端部材たるキャップ36の移動規制部36cが当接し得る係止部31cとなっている。座受スリット31bの前部には操作部材Cの係合部材35を支持させた座本体Bを座アウターシェルAに取り付ける際にのみ、換言すれば、座本体Bが取付位置(t)に位置するときにのみ、操作部材Cにおける係合部材35の下部を上から下に向かって挿入し得る幅広部31dを備えている。
座アウターシェル本体31には、平面視における前後方向及び左右方向の中央部に座本体Bの下方への撓みを許容するための座撓み許容空間Dを形成する下面側となる上向き面31eを備えている。
[抜止突起32]
抜止突起32は、座アウターシェル本体31に立設された正面視において略T字状の外観をなしたものである。抜止突起32は、座本体Bの座インナーシェル33と係わり合うことにより座本体Bを座アウターシェルAに対して離脱不能に支持し得るとともに座本体Bを座アウターシェルAに対して前後スライド可能に位置決めし得るものである。抜止突起32は、座アウターシェル本体31の前部における左右の二箇所、及び、座アウターシェル本体31の後部における左右の二箇所に立設されている。抜止突起32は、座アウターシェル本体31と合成樹脂により一体的に形成されている。
抜止突起32は、使用可能状態において、座インナーシェル33の案内スリット33aにおけるメインスリット33b内に位置し得る柱状をなす起立部32aと、起立部32aの上端部に設けられ且つ当該起立部32aよりも大きな幅寸法をなし座インナーシェル33の案内スリット33aにおけるメインスリット33bよりも幅広に形成された抜止部32bとを備えている。抜止部32bの幅寸法は、座インナーシェル33に設けられた挿脱孔33cの開口幅よりも小さく設定されている。
<座本体B>
座本体Bは、上面に着座面を有している。座本体Bは、合成樹脂により形成されたシェルすなわちインナーシェルたる座インナーシェル33と、座インナーシェル33の上に配されたクッション材たる座クッション34と、座クッション34の外面と座インナーシェル33の周縁部とを外側から被覆する図示しない表皮材とを備えている。
[座インナーシェル33]
座インナーシェル33は、着座者の荷重を均等に支持する役割を担う平面視において略矩形状をなしたものである。座インナーシェル33は、座アウターシェルAに設けられた抜止突起32が係合し得る前後方向に延びた案内スリット33aと、前後方向中央部に設けられ座クッション34の凹部34aに対応させて複数設けられたスリットたる座中央部スリット33dと、操作部材Cを上下動可能且つ下方に抜け出し不能に支持し得る操作部材保持孔33eを備えている。
案内スリット33aは、座アウターシェルAの抜止突起32と前後方向に相対移動可能且つ離脱不能に係り合うメインスリット33bと、メインスリット33bに隣接する位置すなわちメインスリット33bの後に設けられ抜止突起32を挿脱可能に構成された挿脱孔33cとを備えている。
この実施形態の椅子は、図32に示すように、座本体Bが取付位置(t)にあるときにのみ、座インナーシェル33の挿脱孔33cに座アウターシェルAの抜止突起32が位置し得るようになっている。つまり、座本体Bが座アウターシェルAに対して前位置(f)よりも更に前に位置した取付位置(t)に位置付けられた場合にのみ、挿脱孔33cと合致するように抜止突起32が位置し、座本体Bを座アウターシェルAに取り付け得るとともに座本体Bを座アウターシェルAから離脱させ得るようになっている。
なお、座インナーシェル33に操作部材Cを構成する係合部材35のみを支持させている場合には、座本体Bは、取付位置(t)にまで移動することが可能であるが、係合部材35にキャップ36を装着した後は当該キャップ36に設けた移動規制部36cが作用して座本体Bは、取付位置(t)に位置することができないように構成されている。
座中央部スリット33dは、前後方向に延びたものである。座中央部スリット33dは、左右方向に一定の間隔を空けて複数本平行に設けられている。各座中央部スリット33dは、隣接する他の座中央部スリット33dと平行をなし、且つ、略同じ長さに設定されている。なお、座インナーシェル33に上載される座クッション34の下面には、座中央部スリット33dに対応する位置に凹部34aが設けられている。
操作部材保持孔33eは、上下方向に貫通して設けられているものである。操作部材保持孔33eは、座インナーシェル33における前部の一方側すなわち正面視における右側(着座者からみた左側)に設けられている。操作部材保持孔33eは、操作部材Cが上下動し得るように操作部材Cの形態に対応させた略十字状の形状をなしている。操作部材保持孔33eは、操作部材Cを構成する係合部材35の上端部に形成された抜け止め頭部35cが下方に通過し得ない形状に設定されている。
座インナーシェル33には、底面視における前後方向及び左右方向の中央部に座本体Bの下方への撓みを許容するための座撓み許容空間Dを形成する上面側となる下向き面33fを備えている。
[座クッション34]
座クッション34は、発泡材を主体に作られたものである。座クッション34は、ウレタンフォーム材により形成されたものである。座クッション34の下面には、座クッション支持用のシェルである座インナーシェル33が取り付けられている。
座クッション34は、その下面側に、座インナーシェル33に設けられた座中央部スリット33dに対応させて下向きに開放された複数の凹部34aが設けられている。
複数の凹部34aは、座インナーシェル33に設けた複数の座中央部スリット33dに対応させて同じ数設けられている。各凹部34aの少なくとも一部は、座インナーシェル33の各座中央部スリット33dと合致するように設定されている。各凹部34aの左右方向の位置は、底面視において座インナーシェル33の各座中央部スリット33dと略合致する位置に形成されている。座3に対して着座者が着座すると、各凹部34a内の空気は、変形した座クッション34により下方に押し出され座インナーシェル33の各座中央部スリット33dを通過して外部に排出されるようになっている。
座クッション34の下面側には、座インナーシェル33に支持された操作部材Cに対応する位置に座クッション34自体の弾性を利用して操作部材Cを下方に付勢し得る操作部材付勢部34bが形成されている。操作部材Cは、操作部材Cの上に配された座クッション34の弾性付勢力を受けて下方に常時押圧されたものとなっている。座本体Bを構成する座クッション34及び座インナーシェル33と、操作部材Cとは前後方向の相対位置が変わらないものとなっているため、操作部材付勢部34bを設定できるものとなっている。
<操作部材C>
操作部材Cは、座本体Bに支持され座アウターシェルAに対して前後方向にスライド移動可能な座本体Bを特定の位置に位置決めし得るものである。操作部材Cは、座本体Bに支持され上位置と下位置との間を上下動可能に構成されている。操作部材Cは、弾性を有した座クッション34によって下方に付勢されており、非操作状態において下位置に位置するものとなっている。操作部材Cは、下位置にあるときに座アウターシェルAに設けた複数の被係合部31aに対して選択的に係り合う係合部35bを備えた係合部材35と、係合部材35の下端部に装着された操作端部材たるキャップ36とを備えたものである。
[係合部材35]
係合部材35は、上下方向に延びた板状をなす係合部材本体35aと、係合部材本体35aから片持ち状に延出し先端部が座アウターシェルAの被係合部31aに係り合う係合部35bと、係合部材本体35aの上端部に当該係合部材本体35aよりも幅広に設けられた抜け止め頭部35cと、座アウターシェルAの座受スリット31bの周縁部と係わり合い操作部材Cの上位置すなわち上に移動する際の上限位置を規定する規制突起35dと、係合部材本体35aの下端部に設けられキャップ36と係合し当該キャップ36と係合部材35とを連結するキャップ係合爪35eとを備えている。係合部材35の一部すなわち係合部材35の上下方向中間部は、座アウターシェルAに設けた座受スリット31b内に位置している。そして、座本体Bを前後動させる際、使用者の操作により上位置に移動された係合部材35は座本体Bのスライド移動に連動して座受スリット31bに案内されて前後動し得るものとなっている。
[キャップ36]
キャップ36は、内側部に係合部材35のキャップ係合爪35eと係り合う被係合部36bを設けたキャップ本体36aと、キャップ本体36aの前側に前向きに突設され座アウターシェルAにおける座受スリット31bの前端部たる係止部31cと係わり合い座本体Bを取付位置(t)にスライドし得ないよう規制する移動規制部36cを備えている。
キャップ本体36aの被係合部36bは架設板状をなしたものであり、係合部材35にキャップ36を装着する際に、一時的に弾性変形した上で、係合部材35のキャップ係合爪35eに係合し得るものとなっている。
移動規制部36cは、キャップ本体36aよりも前側に突出した柱状をなしたものである。移動規制部36cの幅寸法は、座受スリット31b内に位置し得る幅寸法に設定されている。
座3を組み立てる際に、係合部材35を支持した状態の座本体Bは、取付位置(t)において座アウターシェルAに対して取り付け可能になっている。一方で、取付位置(t)では、操作部材Cを構成するキャップ36が、移動規制部36cに邪魔されて(移動規制部36cが座アウターシェルAと干渉して)キャップ36を係合部材35に取り付けることができないようになっている。取付位置(t)において座アウターシェルAに対して装着された座本体B(係合部材35を支持した状態のもの)を、その後、後方にスライドさせて前位置(f)と後位置(r)の間に位置させることにより、キャップ36を係合部材35に適切に取り付けることができるようになっている。キャップ36が係合部材35に装着された後は、座本体Bが前位置(f)にあるときにキャップ36の移動規制部36cが座アウターシェルAの係止部31cに当接することになり、それ以上の移動ができなくなる。つまり、キャップ36の移動規制部36cが作用して、座本体Bにおける前位置(f)よりも更に前に向かう移動が規制され、結果として、座本体Bは、前位置(f)を越えて取付位置(t)に移動し得ないようになっている。
<座撓み許容空間D>
座本体Bは、座クッション34と、座クッション34の下面に添接した座インナーシェル33とを備えている。座本体Bは、座アウターシェルAの上に前後方向にスライド移動可能に支持されている。座本体Bが所定位置にあるとき、具体的には、図21及び図23に示すように、座本体Bが後位置(r)にあるときに、座本体Bと座アウターシェルAとの間に、座インナーシェル33が下方に撓むのを許容し得る座撓み許容空間Dが形成されている。
すなわち、座アウターシェル本体31には、平面視における前後方向及び左右方向の中央部に上向き面31eを備えている。座インナーシェル33には、前後方向及び左右方向の中央部に下向き面33fを備えている。そして、座アウターシェル本体31の上向き面31eと座インナーシェル33の下向き面33fとの間が離間している。座3は、当該上向き面31eと下向き面33fとの離間空間を座撓み許容空間Dとしている。なお、図22に示すように、座本体Bが前位置(f)にあるときには、無負荷状態において座撓み許容空間Dに座本体Bの下部が位置しているため座撓み許容空間Dが殆ど形成されない状態になる。
本実施形態の椅子は、座本体Bが、前位置(f)よりも前に設定された取付位置(t)においてのみ、座アウターシェルAに装着され得るものとなっている。つまり、座本体Bが取付位置(t)にあるときにのみ、案内スリット33aの挿脱孔33cに座アウターシェルAに設けられた抜止突起32が通過し得るようになっている。なお、座本体Bを座アウターシェルAに装着する段階で、予め、操作部材Cの係合部材35は座インナーシェル33の操作部材保持孔33eに保持されている。座本体Bに支持された係合部材35の下部は、座本体Bが取付位置(t)にあるときにのみ座受スリット31bの幅広部31dを通過し得るようになっている。
座本体Bの挿脱孔33cに座アウターシェルAの抜止突起32が通過した状態であっても、座本体Bが取付位置(t)にある状態では、係合部材35に対してキャップ36が取り付けられないようになっている。このため、キャップ36は、座本体Bを後方にスライドさせて前位置(f)と後位置(r)との間に位置させた後に、係合部材35に対して取り付けられる。換言すれば、座本体Bが、使用可能状態における通常可動位置すなわち、前位置(f)と後位置(r)との間に位置するときにのみ、キャップ36を係合部材35に取り付け得るものとなっている。キャップ36の被係合部36bは架設板状をなしており一時的な弾性変形を経て係合部材35のキャップ係合爪35eに係り合うようになっている。つまり、座本体Bを座アウターシェルAに装着し、その後、座本体Bを後退させて前位置(f)と後位置(r)との間に位置させ、キャップ36を係合部材35に向けて押し付ければ、キャップ36は係合部材35に離脱し難い態様で比較的容易に装着されるようになっている。
<<背支持体4>>
背支持体4は、背凭れ5を支持するものである。背支持体4は、背面視において一本の柱状をなしている。背支持体4は、背凭れ5の左右方向中間部における上部及び下部に接続している。背支持体4における背凭れ5の後側に位置する部分は、背面視において背凭れ5の左右方向中間部に位置している。
背支持体4は、支持基部2と接続する下部背フレーム41と、下部背フレーム41に対して回動可能に支持された上部背フレーム42とを備えている。下部背フレーム41は、下端部を支持基部2に回転可能に支持させている。下部背フレーム41は、下端部の近傍において座アウターシェルAの後端部を支持している。下部背フレーム41は、上端部において上部背フレーム42を前後方向に回転可能に支持するとともに背凭れ5の下端部と接続している。上部背フレーム42の上端部は、背凭れ5の上部に接続している。なお、詳しくは後述するハンガー7が背凭れ5の背アウターシェルEに取り付けられている。ハンガー7は、背アウターシェルEにおける背支持体4と接続する部位の近傍に取り付けられている。そして、ハンガー本体Mの連結部分72fが上部背フレーム42との間に隙間skを形成し得るように後方に凸をなすように湾曲したものとなっている。ハンガー本体Mの連結部分72fは、背支持体4の後方に当該背支持体4に対して離間して配されているものであるため、椅子全体を床面に対して移動させる際に使用されるハンドルとして機能し得るものとなっている。
<<背凭れ5>>
背凭れ5は、合成樹脂によりシェル状に形成された背板すなわち後背板たる背アウターシェルEと、合成樹脂によりシェル状に形成され背アウターシェルEの前側に配された背板すなわち前背板たる背インナーシェルFと、背アウターシェルEに対して左右方向にスライド移動可能に取り付けられ背インナーシェルFの一部であるランバーサポーター55を後から押圧して所定のランバーサポート機能を発揮し得る左右の押出部材Gと、背インナーシェルF及びヘッドレスト8を被覆する張材Hとを備えたものである。背インナーシェルFと背アウターシェルEとの間には、背インナーシェルFの後方への撓みを許容し得る撓み許容空間たる背撓み許容空間Iが設けられている。背アウターシェルEは、背インナーシェルFと比較して剛性が高く設定されている。背インナーシェルFは、背アウターシェルEよりも薄板状をなしているため、背アウターシェルEと比較して荷重を受けた際の弾性変形度合いが高く設定されている。
なお、張材Hに関する説明は、主として、図1~5、図10、図12~14を参照して行うものとし、その他の図面においては、説明の便宜上、張材Hを省略しているものがある。
<背アウターシェルE>
背アウターシェルEは、板状をなし背インナーシェルFを支持する合成樹脂製のものである。背アウターシェルEは、側面視において前方に向けて凸となる形状、すなわち、くの字状に形成されている。背アウターシェルEは、平面視において後方に向けて凸となるように湾曲した形状をなしている。背アウターシェルEは、上部及び下部のそれぞれに背インナーシェルFを支持するための上の取付部たる係合爪52と下の取付部たる嵌合凹部51bが設けられている。
背アウターシェルEは、着座者Pの背中を後方から支持し得る大きさを有した矩形板状の背アウターシェル本体51と、背アウターシェル本体51から突設された上の取付部たる係合爪52とを備えている。
[背アウターシェル本体51]
背アウターシェル本体51は、意匠性の向上のため、通気性を高めるため、又は、弾性変形を惹起し易くするための複数の貫通孔51aを備えている。複数の貫通孔51aは、前後方向に貫通した横長孔状のものである。複数の貫通孔51aは、背アウターシェル本体51の上部に設けられている。背アウターシェル本体51は、下部における隣り合う貫通孔51aの上下方向及び左右方向の離間度合いよりも、上部における隣り合う貫通孔51aの上下方向及び左右方向の離間度合いのほうが低く(短く)設定されている。このため、背アウターシェル本体51は、外観のグラデーションを演出したものとなっている。また、背アウターシェル本体51は、背支持体4により保持される部分の周辺に複数の貫通孔51aを設けているため、背アウターシェル本体51の過度な変形を抑えながら外観の変化や通気性を向上させることが可能となっている。
後述するように、椅子は、背アウターシェルEに設けた複数の貫通孔51aを利用してオプションであるハンガー7を使用者による背面側からの取付操作のみで背アウターシェルEに取り付け得るように構成されている。背アウターシェル本体51における下部の前面側には、背インナーシェルFにおける下部の背面に突設された嵌合突起53eが嵌合し得る下の取付部たる嵌合凹部51bが設けられている。ハンガー7は、強度的に優れた背アウターシェルEにおける背支持体4との接続部分近傍に取り付けられている。
[係合爪52]
上の取付部を構成する係合爪52は、背インナーシェルFと係わり合い当該背インナーシェルFの上部を支持するためのものである。係合爪52は、背アウターシェル本体51の前面側における上部に複数設けられている。より具体的に言えば、係合爪52は、左右方向に間隔を空けて四箇所に設けられている。係合爪52は、背インナーシェルFに設けた係合孔53cに背面側から挿入されて係合するL字フック状をなしたものである。係合爪52は、背アウターシェル本体51から前方に突出する基端部52aと、基端部52aの前端から上方に延出する上延出部52bとを備えている。上延出部52bの上端は、背面視において背アウターシェル本体51の上縁よりも上に位置している。
後述するように、背インナーシェルFは、背アウターシェル本体51の上端縁よりも背面視おいて上方に突出した部位たる突出部分53jを有している。このため、背インナーシェルFと係り合う係合爪52の上端部が背アウターシェル本体51よりも上に位置し得るまで係合爪52の位置を背アウターシェルEの上側に位置させるようにしており、これにより背インナーシェルFの突出部分53jを含む上部を安定的に支持させ得るようにしている。
<背インナーシェルF>
背インナーシェルFは、板状をなした合成樹脂製のものである。背インナーシェルFは、着座者Pの背中を後方から支持し得る大きさを有している。背インナーシェルFは、側面視において前方に向けて凸となる形状、すなわち、くの字状に形成されている。背インナーシェルFは、平面視において後方に向けて凸となるように湾曲した形状をなしている。
背インナーシェルFは、正面視において略矩形の外周縁部を有する前背板本体たる背インナーシェル本体53と、背インナーシェル本体53における中央部から後方に突設された板バネ部54と、板バネ部54よりも下である着座者の腰部に対応する位置に配され背インナーシェル本体53に帯状の連結部材56を介して支持されたランバーサポーター55とを備えている。
ランバーサポーター55は、背アウターシェルEに対して左右方向にスライド移動可能に支持された押出部材Gによって後方から押圧されるようになっている。
本実施形態では、背インナーシェル本体53、板バネ部54、連結部材56、及び、ランバーサポーター55は、合成樹脂により一体的に形成されている。
[背インナーシェル本体53]
背インナーシェル本体53は、背アウターシェルEと近似した外縁形状をなしている。背インナーシェル本体53は、ランバーサポーター55を配する領域を形成する開口部53aを有している。
背インナーシェル本体53の背面側には、当該背インナーシェル本体53の左右の側端縁に沿うように位置決め突起53bが設けられている。換言すれば、位置決め突起53bは、背インナーシェル本体の左右の側端部に配されている。位置決め突起53bは、背インナーシェル本体53の左右の側端縁と略平行をなし上下方向に連続的に設けられている。位置決め突起53bは、背インナーシェルFの側端縁よりも左右方向中央部側の位置における背インナーシェル本体53の背面側に設けられている。なお、位置決め突起53bは、背インナーシェルFの側端縁に設けられたものであってもよいし、上下方向に連続的ではなく間欠的に設けられてもよい。
背インナーシェル本体53の上部には、前後方向に貫通し正面視において上下方向に延びた四角孔状をなす係合孔53cが左右方向に複数並んで設けられている。係合孔53cは、背アウターシェルEの係合爪52に対応させて設けられている。係合孔53cには、取付時において背アウターシェルEの係合爪52が後側から挿入されるものとなっている。
背インナーシェル本体53の上部には、前後方向に貫通した凸形状をなす引っ掛け孔53dが左右方向に複数並んで設けられている。引っ掛け孔53dは、張材Hに設けられた上の補強部材58のフック部58aを係合させるものである。
背インナーシェル本体53の下部の背面側には、背アウターシェルEに設けられた嵌合凹部51bに嵌合する嵌合突起53eが設けられている。
背インナーシェル本体53には、上下方向中間部の左右にそれぞれヘッドレスト8を装着する際に用いられる位置決め孔53fを備えている。なお、椅子が、ヘッドレスト8を装着しない仕様である場合、すなわち、ヘッドレスト8の支持に使用される位置決め孔53fが使用されない場合には、当該位置決め孔53fは、塞ぎ板53gにより閉塞されている。なお、図7~9では、説明の便宜上、塞ぎ板53gを表示した状態の図を示している。また、この実施形態における椅子は、図15及び図16に示すように、背インナーシェルFとしてローバックタイプ(LB)のものを採用したときにのみヘッドレスト8を装着し得るようになっており、背インナーシェルFとしてローバックタイプ(LB)のものよりも背の高いハイバックタイプ(HB)のものを採用した場合は、ヘッドレスト8を装着できないようになっている。このため、ハイバックタイプ(HB)の背インナーシェルFを示した図10、図11、図13、図15(b)には、位置決め孔53f及び塞ぎ板53gが設けられていないものとなっている。
[板バネ部54]
板バネ部54は、着座者の荷重を受けて後方に移動し得る背インナーシェル本体53に一体的に設けられたものである。板バネ部54は、少なくとも背インナーシェルFが着座者の荷重を受けて後方すなわち背撓み許容空間I側に移動した際に、背アウターシェルEの前面に対して直接当接し得るように構成されている。板バネ部54は背インナーシェル本体53に対して後方に突出している。
なお、背インナーシェル本体53が着座者の荷重を受けていない場合には、必ずしも板バネ部54が背アウターシェルEに当接している必要はなく離間していてもよいし、その反対に、着座者の荷重を受けていない場合であっても板バネ部54が背アウターシェルEに当接しているように設定されていてもよい。板バネ部54は、背インナーシェル本体53と一体ではなく、別部材を取り付けて構成してもよい
板バネ部54は、背インナーシェル本体53における上下方向及び左右方向の略中央部に一体的に設けられている。板バネ部54は、背インナーシェル本体53に対して後方に突出するように複数設けられている。具体的には、背インナーシェルFの略中央部に左右に離間させて二つの板バネ部54が設けられている。
板バネ部54は、背インナーシェル本体53に対して傾斜して後方に延出した傾斜バネ部分54aと、傾斜バネ部分54aの先端部に設けられ背アウターシェルEの前面に当接し得る当接部分54bとを備えている。当接部分54bは、その背面が背アウターシェルEの前面に当たる最初の段階で面的に当たり得るように背アウターシェルEの当たり部分と略平行をなすように形成されている。
板バネ部54は、背インナーシェル本体53に干渉しないように設けられている。より具体的に言えば、背インナーシェルFが着座者の荷重を受けて背撓み許容空間I側に移動し、板バネ部54が背インナーシェル本体53に寄る方向に変形した場合であっても、当該板バネ部54が背インナーシェル本体53に当たらないように構成されている。
すなわち、背インナーシェル本体53には、板バネ部54が弾性変形し背インナーシェル本体53に対して板バネ部54が相対移動した際に、板バネ部54が位置し得る切欠き空間53iを形成した切欠部53hを備えている。そして、切欠き空間53iに位置し得る板バネ部54は、その基端部を切欠部53hの端縁に接続したものとなっている。
換言すれば、着座者の荷重を受けて背インナーシェル本体53が背撓み許容空間I側に移動した場合であっても、板バネ部54が背インナーシェル本体53に干渉しないようになっている。このため、着座者は、背インナーシェル本体53と板バネ部54とが略面一になるような相対位置関係になるまで、背インナーシェル本体53を後方に押圧し得るものとなっている。つまり、この実施形態における椅子の背インナーシェルFは、背インナーシェル本体53が板バネ部54に阻止されることなく後方に移動し得る構成をなしているため背撓み許容空間Iを無駄なく有効に活用し得るものとなっている。
[ランバーサポーター55]
ランバーサポーター55は、略板状をなしている。ランバーサポーター55は、背アウターシェルEに支持され左右方向にスライド移動し得る押出部材Gによって後方から押し出されることにより、略全体すなわち、直接的に押し出される部位及びその周囲の部位が前後方向に移動され得るように構成されている。
ランバーサポーター55は、背インナーシェル本体53に形成された開口部53a内に背インナーシェル本体53と干渉しない位置に配設されている。ランバーサポーター55は、帯状をなす連結部材56を介して背インナーシェル本体53と接続している。換言すれば、ランバーサポーター55と背インナーシェル本体53との間は連結部材56以外の部分において離間している。ランバーサポーター55と板バネ部54との間も離間したものとなっている。
<押出部材G>
左右の押出部材Gは、使用者に把持されて左右独立して直接的に操作されるものである。左右の押出部材Gは、使用者が把持し得る把持部を有し、使用者による直接的な操作力を受けて背アウターシェルEに対して左右方向にスライド移動され得るものである。左右の押出部材Gは、背インナーシェルFの一部に設けられた板状をなすランバーサポーター55を後から押圧し着座者の腰部分を押圧するランバーサポート機能を発揮させ得るものとなっている。換言すれば、背アウターシェルEに設けた左右の押出部材55と背インナーシェルFに設けたランバーサポーター55とを主体にして着座者の腰部分を押圧支持し得るランバーサポート装置が構成されている。左右の押出部材Gの操作の程度を異ならせれば、ランバーサポーター55を傾けることも可能である。
<張材H>
張材Hは、背インナーシェルFの前面及び周縁部を覆い得るものである。張材Hは、図14に示すように、発泡材や不織布等により構成されたクッション材57bを有しその外面に張地57aを張り設けたものである。なお、張材Hは、張地57aを主体に構成されていればよく、クッション材を設けていないものであってもよい。張材Hは、背インナーシェルFにおいて背アウターシェルEにより隠されていない部分を被覆するようになっている。
張材Hは、外面側に張地57aを配した張材本体57と、張材本体57の端縁に取り付けられた補強部材たる上の(上部の)補強部材58と左右の(側部の)補強部材59とを備えている。この実施形態では、左右に対をなして配された左右(側部の)の補強部材59は上下方向に延びた帯状に形成されている。
[張材本体57]
張材本体57は、背インナーシェルFの前面側に発泡材により構成されたクッション材57bを配するとともに外面に張地57aを張り設けたものである。張材本体57は、背インナーシェルFにおける前面の全域、周縁部、上部及び下部における後面を覆い得る形態をなしている。張地57aは、一定の伸縮性を有したシート状のものであり、布材や合成樹脂製のシート材などにより構成されている。
[上の(上部の)補強部材58]
上の補強部材58は、合成樹脂製をなす左右方向に延びた帯状のものである。上の補強部材58は、背インナーシェルFよりも背面側に位置する張材本体57の端縁に縫着されている。上の補強部材58の下端部には、左右方向に間隔を空けて複数のフック部58aが設けられている。これらフック部58aは、背インナーシェルFに設けられた引っ掛け孔53dに対して係合し得るものとなっている。
[左右の(側部の)補強部材59]
左右の補強部材59は、上下方向に連続的に延びてなる帯状をなした合成樹脂製のものである。左右の補強部材59は、背インナーシェルFの背面側に位置する張材本体57の左右の側端縁に縫着されている。換言すれば、左右の補強部材59は縫い付け部nyを介して張材本体57の左右の開口縁部に取り付けられている。
左右の補強部材59は、背インナーシェルFに対して位置決めされ得るものとなっている。すなわち、左右の補強部材59の外側端縁59aは、背インナーシェルFに突設された位置決め突起53bに係合すなわち当接することにより、左右の補強部材59が背インナーシェルFに対して位置決めされている。
左右の補強部材59は、背面視において張材本体57に被覆されている。つまり、張材Hは、左右の補強部材59の背面側に張材本体57を被覆させているものである。
背インナーシェルFに対して張材Hを張り設ける手順は、例えば、次のようにして行われる。
背インナーシェルFの上縁部近傍及び下縁部近傍に、袋状をなした張材Hの上部及び下部を装着する。そして、張材本体57の上部に縫着された上の補強部材58のフック部58aを、背インナーシェルFに設けた引っ掛け孔53dに係り合わせる。
次いで、背インナーシェル本体53における背面側の左右に設けられた位置決め突起53bに、左右の補強部材59の外側端縁59aを当接させる。その状態すなわち位置決め突起53bに左右の補強部材59の外側端縁59aを当接した状態を維持したまま、張材本体57を伸張させつつ左右の補強部材59を必要に応じて姿勢変更及び上下位置変更し、最終的に、左右の補強部材59の前面(背インナーシェルF側を向く面)が背インナーシェル本体53の背面に添接し得る状態にする。その状態で、左右の補強部材59を、背インナーシェル本体53に対して止着具であるステープルstにより取り付ける。
ステープルstは、タッカー等の取付器具を用いて取り付けられる金属製のものである。ステープルstは、張材本体57、左右の補強部材59の順に貫通し、当該張材本体57及び左右の補強部材59を背インナーシェルFの背面側に固定し得るものとなっている。
背インナーシェルFは、その背面側に配された背アウターシェルEに支持されている。つまり、左右の補強部材59を配した張材Hの側端縁を背インナーシェルFの背面側にタッカー止めすることによって、外部に露出するステープルstは、背アウターシェルEに覆われて隠蔽されるものとなる。
本実施形態に示される椅子は、図15及び図16に示す通り、共通すなわち単一種類の背アウターシェルEに対して複数タイプの背インナーシェルFの内、任意に選択された一のタイプの背インナーシェルFを選択して支持させ得るものとなっている。換言すれば、椅子は、共通の背アウターシェルEに対して複数タイプすなわちローバックタイプ(LB)とハイバックタイプ(HB)の背インナーシェルFの内、任意に選択された一方のタイプの背インナーシェルFを選択して支持させ得るシステムに基づいて作られている。
すなわち、椅子は、高さ寸法の異なる複数タイプの背インナーシェルFから選択された一の背インナーシェルFを、共通の背アウターシェルEの取付部たる係合爪52及び嵌合凹部51bに取り付け得るように構成された背凭れ5を備えている。この実施形態では、複数タイプの背インナーシェルFが、図15(a)(c)及び図16(a)(c)に示されたローバックタイプ(LB)の背インナーシェルFと、図15(b)及び図16(c)に示されたハイバックタイプ(HB)の背インナーシェルFである。
複数タイプの背インナーシェルFの何れもが、すなわち、ローバックタイプ(LB)の背インナーシェルF、及び、ハイバックタイプ(HB)の背インナーシェルFの何れもが、背アウターシェルEよりも薄板状をなしており、当該背アウターシェルEよりも着座者の荷重を受けた際の弾性変形度合いが高く設定されている。
複数タイプの背インナーシェルFの何れもが、背面視において背アウターシェルEにおける背アウターシェル本体51の上端縁よりも上方に突出した突出部分53jを有している。背インナーシェルFの突出部分53jは、張材Hにより被覆されている。
本実施形態の椅子は、複数の背インナーシェルFの内、特定の背インナーシェルFを背アウターシェルEに取り付けたときにのみ、背インナーシェルFの上に延出する部位を有した増設インナーシェル部材たるヘッドレスト8を取り付け得るように設定されている。
椅子は、複数の背インナーシェルFの内、特定の背インナーシェルFを背アウターシェルEに取り付けたときにのみ、背凭れ5に増設インナーシェルであるヘッドレスト8を取り付け得るように設定されている。具体的には、図15(c)及び図16(c)に示すように、高さ寸法の短いタイプ(以下、「ローバックタイプ(LB)」という。)の背インナーシェルFを背アウターシェルEに支持させた場合に、当該ローバックタイプ(LB)の背インナーシェルFの前側にヘッドレスト8を装着し得るようになっている。ローバックタイプ(LB)の背インナーシェルFの上部は、ヘッドレスト8に干渉しないように構成されている。
ヘッドレスト8の取付部材Qは、ローバックタイプ(LB)の背インナーシェルFの前に位置し得るものとなっている。ヘッドレスト8のヘッドレスト本体Pは、ローバックタイプ(LB)の背インナーシェルFの上端縁よりも上に位置し得るように構成されている。ヘッドレスト本体Pの前後面、及び、取付部材Qの前面側は、背インナーシェルFを被覆する張材Hによって覆われている。
<<肘掛け6>>
肘掛け6は、椅子本体を構成する座3に支持された肘支柱Jと、肘支柱Jに対して移動可能に設けられた肘当て64と、肘当て64を最前進位置(z)と最後退位置(k)との間で所定の軌道上をスライドさせる肘当て案内機構Lとを備えたものである。
肘掛け6は、座3に取り付けられた肘支柱Jに、肘当て64を含む肘掛け本体Kを上下位置変更可能に保持させている。
<肘支柱J>
肘支柱Jは、正面視において略L字状に形成されたものである。肘支柱Jは、下部に座アウターシェルAの下面に取り付けられる被取付部61を有するとともに上部に肘掛け本体Kを上下昇降可能に保持し得る筒状部62を備えたものである。肘支柱Jにおける筒状部62の内部には、肘掛け本体Kの昇降位置を、肘当て支持部63に配された昇降操作ボタン63bの操作により変更し得る図示しない昇降位置変更機構が設けられている。
<肘掛け本体K>
肘掛け本体Kは、筒状部62に保持された図示しない柱状部分を有した肘当て支持部63と、肘当て支持部63の上に支持された肘当て64を備えている。肘当て64は、肘当て案内機構Lにより肘当て支持部63に対してスライド移動可能に構成されている。すなわち、肘当て支持部63と肘当て64との間には、肘当て64を最前進位置(z)と最後退位置(k)との間で所定の軌道上をスライドさせる肘当て案内機構Lが設けられている。
[肘当て支持部63]
肘当て支持部63は、肘支柱Jの筒状部62に配された上下方向に延びた柱状部分と、柱状部分の上に配された支持ベース63aを備えている。支持ベース63aは、柱状部分よりも前後方向の寸法が大きく設定されている。支持ベース63aは、肘当て64をスライド移動可能に下から支持し得る形態をなしている。
支持ベース63aには、上面側に肘当て64を所定の軌道に案内し得る第一のガイドスリット63cが設けられている。第一のガイドスリット63cは、支持ベース63aの前部に設けられている。第一のガイドスリット63cは、平面視において内側すなわち椅子本体の左右方向中間部側に向かって凸をなすように湾曲した形状をなしている。第一のガイドスリット63cの前端部は、第一のガイドスリット63cの後端部よりも内側に位置するように設定されている。第一のガイドスリット63cは、肘当て64に突設された可動案内軸64eと係わり合うようになっている。
支持ベース63aには、第一のガイドスリット63cよりも後側において上向きに突出した固定案内軸63dが設けられている。固定案内軸63dは、肘支柱Jに対して前後動し得ないものとなっている。固定案内軸63dは、支持ベース63aの後端部に取り付けられている。固定案内軸63dは、平面視において、第一のガイドスリット63cの前端部よりも外側、且つ、第一のガイドスリット63cの後端部よりも内側に位置させている。なお、固定案内軸63dには、ローラー63eが回転可能に外装されている。ローラー63eは、肘当てベース64cに設けられた第二のガイドスリット64dの周縁部を囲繞する囲繞壁64fと係わり合い、固定案内軸63dが第二のガイドスリット64d内を滑らかに相対移動し得るようになっている。
[肘当て64]
肘当て64は、肘当て支持部63の上を所定の軌道でスライド移動し得るものである。肘当て64は、最前進位置(z)及び最後退位置(k)において前後方向を向く前向き姿勢(ms)を採るものである。肘掛け6は、平面視における最後退位置(k)の肘当て64が、最前進位置(z)の肘当て64よりも椅子本体の左右方向中央部から離れて位置するように設定されている。図40に示すように、最後退位置(k)における肘当て64の仮想中心線csは、最前進位置(z)における肘当て64の仮想中心線csよりも外側に位置するようになっている。
肘当て64は、上部に配された肘当てクッション64aと、肘当てクッション64aの下に取り付けられたクッション受け64bと、クッション受け64bの下に配された肘当てベース64cとを備えている。
肘当てベース64cは、後部に上下方向に貫通した第二のガイドスリット64dが形成されている。第二のガイドスリット64dは肘当てベース64cの後半部に設けられている。第二のガイドスリット64dは、平面視において内側すなわち椅子本体の左右方向中間部側に向かって凸をなすように湾曲した形状をなしている。第二のガイドスリット64dの前端部は、第二のガイドスリット64dの後端部よりも内側に位置するように設定されている。第二のガイドスリット64dは、肘当て支持部63の支持ベース63aに突設された固定案内軸63dと係わり合うようになっている。
肘当てベース64cには、第二のガイドスリット64dよりも前側に下向きに突出した可動案内軸64eが設けられている。可動案内軸64eは、肘当てベース64cと一体に前後動し得るものである。可動案内軸64eは、肘当てベース64cに固定されたナット64gに取り付けられている。可動案内軸64eは、平面視における左右方向中央部に設けられている。より具体的に言えば、可動案内軸64eは、平面視において、第二のガイドスリット64dの前端部よりも外側、且つ、第二のガイドスリット64dの後端部よりも内側に位置させている。
<肘当て案内機構L>
肘当て案内機構Lは、肘当て64を最前進位置(z)と最後退位置(k)との間で中間位置(c)を経て進退動作するように案内するものである。
この実施形態では、図41に示すように、肘当て64は、肘当て案内機構Lの作用により、中間位置(c)において前端の位置が最も内側に位置するとともに後端の位置が最も外側に位置する内向き姿勢(us)を採るものとなっている。
肘当て案内機構Lは、肘当て支持部63の支持ベース63aに設けられた第一のガイドスリット63c及び固定案内軸63dと、肘当て64の肘当てベース64cに設けられた第二のガイドスリット64d及び可動案内軸64eとを主体に構成されている。
肘当て案内機構Lによる肘当て64の動作を詳述すれば次のとおりである。
すなわち、肘当て64は、肘当て支持部63に対して前後方向にスライド移動し得るものである。肘当て64は、椅子本体の左右方向中心線と略平行をなす前向き姿勢(ms)を採る最前進位置(z)から、これと同様の前向き姿勢(ms)を採る最後退位置(k)まで一定の軌道で前後動し得るものとなっている。
この実施形態では、肘当て支持部63に設けられた固定スリットたる第一のガイドスリット63cと肘当て64に設けられた可動案内軸64eとの協働、及び、肘当て64に設けられた可動スリットたる第二のガイドスリット64dと肘当て支持部63に設けられた固定案内軸63dとの協働とによって、使用者による操作力を受けた肘当て64は、最前進位置(z)と最後退位置(k)との間をスライド移動し得るものとなっている。
具体的には、肘当て64の前端部のスライド軌道は、図41において表示された太線に示すように、内方に向けて凸をなす山型状に設定されているとともに、肘当て64の後端部のスライド軌道は、図41において表示された太線のように、外方に向けて凸をなす山型状に設定されている。肘当て案内機構Lにより設定されたスライド軌道にしたがって、肘当て64は前後動及び回転動作(首振り動作)を行うことになる。その結果、肘当て64は、中間位置(c)に位置した段階で、前端部が椅子本体の左右方向中央部に最も近接して位置することになる。
肘当て64は、最前進位置(z)及び最後退位置(k)において同じ姿勢、すなわち、前後方向を向く前向き姿勢(ms)を採る。肘掛け6は、平面視における最後退位置(k)の肘当て64が、最前進位置(z)の肘当て64よりも椅子本体の左右方向中央部から離れて位置するように設定されている。つまり、肘当て支持部63の支持ベース63aに形成された第一のガイドスリット63c及び肘当て64の肘当てベース64cに形成された第二のガイドスリット64dは、それぞれ内方に向かって凸をなすように曲線を描く形状を有するとともに前端部のほうが後端部よりも椅子本体の左右方向中央部に近い位置に設定されているため、肘当て64の肘当て支持部63に対する左右方向の位置が最前進位置(z)にある場合と最後退位置(k)にある場合とで異なるようになっている。
最後退位置(k)にある肘当て64の位置は、最前進位置(z)にある肘当て64の位置よりも外側に位置するように設定されている。このため、椅子は後傾姿勢を採る際に、最後退位置(k)に肘当て64を位置させることにより、使用者が当該肘当て64を利用してスマートフォンやタブレット端末等をリラックスした状態で閲覧し得るものとなっている。
その一方で、最前進位置(z)にある肘当て64の位置は、最後退位置(k)にある肘当て64の位置よりも内側に位置するように設定されている。つまり通常の執務姿勢において、最前進位置(z)にある肘当て64は、外方に過度に離間しないようになっている。このため、最前進位置(z)にある肘当て64は、使用者に比較的近接し、キーボード操作や筆記作業など、使用者が利用しやすい好適な箇所に位置し得るものとなっている。
なお、この実施形態における肘当て案内機構Lは、肘当て支持部63側に第一のガイドスリット63cを配することにより、肘当てベース64c側に、一本のスリットである第二のガイドスリット64dだけを設ければよい構成を実現しており、肘当てベース64cの剛性を高めやすいものとなっている。
つまり、従来のものは、本実施形態における肘当てベース64cに相応する部材に複数のスリットを配し、本実施形態における支持ベース63aに相応する部材に当該複数のスリットに対応させて複数の固定案内軸を配しているものとしていた。ところが、従来のものでは、肘当てベース64cに相応する部材に複数のスリットが形成されてしまうことになるため(特に複数のスリット間に位置する部分の)強度を維持する設計の自由度が低いものとなっていた。本実施形態の椅子では、肘当てベース64cには一本のガイドスリットたる第二のガイドスリット64dだけを設ければ足りる構成をとっているため、従来の不具合を好適に解消し得るものとなっている。
<<ハンガー7>>
ハンガー7は、背板である背アウターシェルEに設けた貫通孔51aを利用して取り付けられるように構成されている。ハンガー7は、オプション本体たるハンガー本体Mと、ハンガー本体Mを背アウターシェルEに取り付けるためのオプション取付部材たるハンガー取付部材Nとを備えている。
<ハンガー本体M>
ハンガー本体Mは、主として被服を懸吊支持し得る左右方向に延びた被服支持部71と、背面視においてU字状をなし上端部が被服支持部71に一体的に接続した基部72とを備えている。
[被服支持部71]
被服支持部71は、主として被服を支持し得る左右方向に延びた形態を有している。被服支持部71は、上方に向かって凸をなすように緩やかに湾曲した形態をなしている。
[基部72]
基部72は、上下方向に延びてなり左右に対をなして配された上下延出部分72aと、左右の上下延出部分72aの下端部間を繋ぐ連結部分72fとを備えている。
上下延出部分72aは、ハンガー取付部材Nに保持される被保持部72bを有している。被保持部72bの内面側には、ハンガー本体Mを上位置と下位置において保持させるために用いられる係合溝72cが設けられている。係合溝72cの上端部近傍と下端部近傍には、内方に隆起した隆起部72dが形成されている。そして、ハンガー取付部材Nに設けられそれぞれ外方に弾性付勢された左右一対の押圧子75cの先端部が係合溝72c内を相対移動し、隆起部72dを乗り越えることにより、ハンガー本体Mをハンガー取付部材Nに対して上位置又は下位置に保持し得るようになっている。左右一対の押圧子75cは、左右に対をなすハンガー本体Mにおける被保持部72の内側に配されている。被保持部72bの前端側と後端側には、ハンガー取付部材Nに対する位置決め用の位置決め溝72eが設けられている。
連結部分72fは、柱状をなす背支持体4との干渉を避けるように後方に向かって凸をなすように湾曲した形状をなしている。連結部分72fと背支持体4との間には、使用者の手指が挿入可能な隙間skが形成されている。ハンガー本体Mの連結部分72fは、使用者が把持して椅子全体を床面に対して移動させ得る操作ハンドルとして機能し得るものとなっている。
<ハンガー取付部材N>
ハンガー取付部材Nは、背アウターシェルEの背面側に配される部材本体73と、部材本体73に対して左右方向に相対移動可能に支持された係合部材74と、ハンガー本体Mを上位置又は下位置に保持し得る保持部材75を備えている。また、ハンガー取付部材Nには、係合位置(g)にある係合部材74が挿通可能位置(a)に戻るのを規制する戻り止め機構76と、係合位置(g)にある係合部材74を背アウターシェルEに対して強固に取り付けるためのねじ止め機構77とが設けられている。
[部材本体73]
部材本体73は、正面視において略下向きコ字状をなす外形をなしている。部材本体73は左右対称に形成されている。部材本体73の前端部は、背アウターシェルEに取り付けられた状態において、当該背アウターシェルEの背面に添接し得るように設定されている。部材本体73の前面側における左右両側部には、係合部材74の基部74aを左右方向にスライド可能に収容し得る収容部73aが設けられている。部材本体73は、前後方向に貫通したねじ挿通孔73bを有している。ねじ挿通孔73bは、左右の収容部73aにそれぞれ設けられている。ねじ挿通孔73bに挿通されたねじv1を、係合部材74に設けたナット74gに螺着することにより、各係合部材74が部材本体73側に引き寄せられるように構成されている。収容部73aの下端部には上下方向に弾性変形可能な上向きに突出する係合突起73cが設けられている。部材本体73における上端部には前方に向かって突出する複数の位置決め凸部73dが設けられている。位置決め凸部73dは、背アウターシェルEの貫通孔51a内に位置するようになっている。
[係合部材74]
係合部材74は、部材本体73の収容部73aに移動可能に収容されている。すなわち、係合部材74は、背板係合部74fを背面側から貫通孔51aに挿通し得る挿通可能位置(a)と背板係合部74fが背アウターシェルEにおける貫通孔51aの縁部に係合し得る係合位置(g)との間で部材本体73に対して左右方向に移動可能に構成されている。
係合部材74は、対をなして設けられている。すなわち、係合部材74は、部材本体73の右側と左側に対をなして設けられている。対をなす係合部材74は、それぞれ相反する方向に移動し得るものとなっている。この実施形態では、正面視において左側の係合部材74は、内側となる右位置が挿通可能位置(a)であり、外側となる左位置が係合位置(g)となっている。一方で、正面視において右側の係合部材74は、内側となる左位置が挿通可能位置(a)であり、外側となる右位置が係合位置(g)となっている。
係合部材74は、部材本体73内すなわち部材本体73の収容部73aに保持された基部74aと、基部74aから前方に突出した複数の前延出部74eと、複数の前延出部74eの前端部から当該前延出部74eと略直交する方向に延びた複数の背板係合部74fとを備えている。前延出部74eと背板係合部74fとによって、L字フック状の形態をなしている。換言すれば、前延出部74eと背板係合部74fとによって背アウターシェルEを係わり合う係合フックが構成されている。
基部74aは、板状をなしたものである。基部74aの下部における内側面には、使用者が取付作業をする際に押圧される押圧被操作部74bが設けられている。係合部材74が挿通可能位置(a)にあるとき、押圧被操作部74bは、背面視において部材本体73の収容部73aから内方に突出した状態になっている。使用者は、押圧被操作部74bを手指等により外方すなわち係合部材74が外側に移動する方向に向けて押圧し、係合部材74を係合位置(g)に移動させることができる。使用者の操作により係合部材74が係合位置(g)に位置すると、押圧被操作部74bの内側面すなわち使用者の手指が当接する面は、部材本体73の縁部と滑らかに連続するようになっている。
基部74aには、前面側を凹陥させたナット保持孔74cを有している。ナット保持孔74cには、ナット74gが保持されている。基部74aの下端部には左右に離間させて部材本体73に設けられた係合突起73cが係合し得る凹部74dが設けられている。これら凹部74dは、係合部材74が係合位置(g)又は挿通可能位置(a)にある場合に、部材本体73に設けられた係合突起73cに係合し得るものとなっている。
前延出部74eは、基部74aの外側部の前面から前方に立設された横長円柱状のものである。前延出部74eは上下方向に所定の間隔を空けて複数箇所すなわち三箇所に立設されている。基部74aにおける前延出部74eの立設箇所は、背アウターシェルEに設けた所定位置の貫通孔51aに対応している。この実施形態では、基部74aに上下方向に並んで立設された前延出部74eのそれぞれの大きさが異なっており、且つ、隣接する前延出部74e間の離間寸法も異なっている。このため、ハンガー7を背アウターシェルEの特定の位置にしか取り付けることができないようになっている。すなわち、背アウターシェルEに設けた複数の貫通孔51aは、それぞれ大きさや隣接する他の貫通孔51aとの離間寸法がすべて等しく設定されていない。このため、使用者は背アウターシェルEにおけるハンガー7を装着するべき適切な位置にのみ、ハンガー7を装着することができるようになっている。つまり、ハンガー7の背アウターシェルEに対する取り付けは、複数の背板係合部74fの配置と複数の貫通孔51aの配置とが合致する位置にのみできるように構成されている。
背板係合部74fは、前延出部74eの前端部から当該前延出部74eと略直交する外側方に延びたものである。背板係合部74fは、当該背板係合部74fが挿入されることになる背アウターシェルEの貫通孔51aよりも小さな大きさに設定されている。背板係合部74fは、横長円柱状をなしている。背板係合部74fは、背面側から背アウターシェルEの貫通孔51aに挿入される。そして、背板係合部74fが背アウターシェルEに背面側から挿入された後は、背アウターシェルEの前面側に位置し得るものとなっている。背板係合部74fは、係合部材74を背面側から操作することにより背アウターシェルEと係合し得る係合位置(g)に移動し得るものとなっている。
背板係合部74fは、前延出部74eと一体に設けられているため上下方向に所定の間隔を空けて複数箇所すなわち三箇所に配されている。背板係合部74fの配設箇所は、背アウターシェルEに設けた所定位置の貫通孔51aに対応している。この実施形態では、上下方向に並んで配された背板係合部74fのそれぞれの大きさが異なっており、且つ、隣接する背板係合部74fの離間寸法も異なっている。このため、ハンガー7を背アウターシェルEの特定の位置にしか取り付けることができないようになっている。
[保持部材75]
保持部材75は、ハンガー本体Mを保持し得る保持凹部75aを有し部材本体73の背面側に取り付けねじ75bにより取り付けられるものである。保持部材75は、部材本体73の幅寸法と同じ幅寸法に設定されている。保持部材75には、図示しないばねにより外側方に向けて付勢され先端部がハンガー本体Mの係合溝72cを押圧する押圧子75cが左右に対をなして設けられている。
[戻り止め機構76]
戻り止め機構76は、係合位置(g)にある係合部材74が挿通可能位置(a)に戻るのを規制し得るものである。
この実施形態では、戻り止め機構76は、部材本体73に設けられた係合突起73cと、係合部材74に設けられ当該係合部材74が係合位置(g)にある場合に係合突起73cと係合し得る凹部74d(内側の凹部74d)とを備えている。
[ねじ止め機構77]
ねじ止め機構77は、背アウターシェルEとハンガー7とをより強固に取り付けるためのものである。ねじ止め機構77は、ねじv1と、部材本体73に設けたねじ挿通孔73bと、ねじ挿通孔73bを挿通させたねじv1が螺着される係合部材74に設けたナット74gとを備えたものである。ねじv1が、ねじ挿通孔73bに挿通されてナット74gに螺着されることにより、係合部材74は、背アウターシェルEと密着されて係合位置(g)に強固に固定されるとともに、挿通可能位置(a)に戻ることが規制されることになる。
ねじ止め機構77は、係合部材74が係合位置(g)に位置する場合にのみ、ねじv1をねじ挿通孔73bに挿通させてナット74gに螺着し得るものとなっている。すなわち、係合部材74が係合位置(g)に位置する場合にのみ、ねじ挿通孔73bの位置とナット74gの位置が合致し得るようになっている。換言すれば、係合部材74が挿通可能位置(a)から係合位置(g)にまで適切に移動できていない限り、ねじv1をねじ挿通孔73bに挿通させることができないようになっている。このため、部材本体73に対して相対移動し得る係合部材74を、ハンガー7を背凭れ5に確実に取り付け得る適切な位置にまで移動させることができるようになっている。
<<ヘッドレスト8>>
ヘッドレスト8は、背凭れ5に取り付けられ、着座者の頭部を後側から支持し得るものである。ヘッドレスト8は、背インナーシェルFとして、上下寸法が短いタイプ(ローバックタイプ(LB))を選択した場合に限り、当該背インナーシェルFの前側に装着し得るように構成されている。ヘッドレスト8は、背インナーシェルFを被覆する張材Hとともに被覆されるようになっている。
ヘッドレスト8は、着座者の頭部が当接し得るヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体の下に連設された取付部材Qとを備えたものである。取付部材Qは、適宜の位置に挿通されたねじを用いて背インナーシェルFに取り付けられるものである。
<ヘッドレスト本体P>
ヘッドレスト本体Pは、着座者の頭部を後側から支持し得るものである。ヘッドレスト本体Pは、左右方向に延びた複数のスリットが形成されている。ヘッドレスト本体Pは、正面視において、背インナーシェルFの上部における左右幅寸法と略同じ幅寸法に設定された矩形状をなしている。ヘッドレスト本体Pは、側面視において、上下方向中間部が前方に向かって凸をなすように湾曲した形状をなしている。換言すれば、ヘッドレスト本体Pは、背インナーシェルFの前面から前方に迫り出した形状をなしている。
<取付部材Q>
取付部材Qは、ヘッドレスト本体Pの下端部から下方に延出して設けられた板状のものである。取付部材Qは、背インナーシェルFの前面に添接し、止着具たるねじにより当該背インナーシェルFに固定されるようになっている。取付部材Qにおける下部の中央部は、板バネ部54を避けるように切り欠かれている。取付部材Qの下端部の左右には後方に突出した位置決め凸部81が形成されている。これら位置決め凸部81は、背インナーシェルFに設けられた位置決め孔53f(塞ぎ板53gが除去された状態のもの)に嵌合し、その結果、取付部材Qが背インナーシェルFに位置決めされることになる。
このように、本実施形態に示される椅子は、張材本体57と左右の補強部材59とを備えた張材Hを有している。そして、張材本体57における左右の側端部に取り付けられた左右の補強部材59が、背インナーシェルFに設けた位置決め突起53bに当接した状態でステープルst等の止着具により背インナーシェルFに取り付けられている。このため、背インナーシェルFの側端縁部分において張材本体57の皺(シワ)が局所的に発生し難いものとなり、且つ、クッション材57bの凹凸の発生も抑制し得るものとなり、好適な外観をなした背凭れ5を提供することができる。
椅子は、背アウターシェルEの前側に背インナーシェルFを支持させた背凭れ5を備えている。そして、背インナーシェルFに板バネ部54が突設されている。このため、背インナーシェルFは、着座者の荷重に対して適切に反発し得る構成を有したものとなっている。
椅子は、高さ寸法が異なる複数の背インナーシェルFを共通の背アウターシェルEに支持させ得るものとなっている。このため、バリエーションのある背凭れ5を準備する設計の自由度に優れた椅子を提供することができるものとなっている。しかも、複数種類の背インナーシェルFは、背アウターシェルEよりも弾性変形度合いが高く設定されているため、着座者に対して好適な凭れ心地を提供し得るとともに背アウターシェルEと重なる部分は背アウターシェルEと協働して背凭れ5としての必要な剛性を確保し得るように設計することができるものとなっている。
椅子は、座本体Bを座受たる座アウターシェルAに対して前後スライドさせるための操作部材Cを有している。そして、操作部材Cを構成するキャップ36を、操作部材Cを構成する係合部材35に装着することによって、座本体Bが取付位置(t)に移動できないように構成したものとなっている。つまり、キャップ36を取り付けることにより、座本体Bが座アウターシェルAに対して抜け出ないようになっている。このため、座本体Bが座アウターシェルAから抜け出ないようにするための好適な構造を採り得るものとなっている。
椅子は、座クッション34の下面側に、座中央部スリット33dに対応させて下向きに開放された凹部34aを設けている。このため、座クッション34のクッション性を、底付き感を与えにくく且つ収縮性に優れたものとすることができ、着座者に対して好適な状態のものとすることができる。座クッション34が圧縮されたときに、座クッション34の凹部34a内に存在する空気が、座中央部スリット33dを通じてスムーズに外部に逃げる構造をとっているため、着座者の荷重に対応して座クッション34は適切に収縮し得るものとなっている。
椅子は、ハンガー7を背アウターシェルEの背面側から当該背アウターシェルEに対して柔軟に取り付け得るように構成されている。
椅子は、平面視における最後退位置(k)の肘当て64が、最前進位置(z)の肘当て64よりも椅子本体の左右方向中央部から離れて位置するように設定されている。このため、後傾姿勢において最後退位置(k)における肘当て64を好適に使用し得るものとなるとともに肘当て64が最前進位置(z)及び最後退位置(k)において好適な姿勢と採るものとなっている。
以上において詳述した通り、本実施形態における椅子は、椅子本体とこの椅子本体に取り付けられた肘掛け9とを備えたものである。そして、椅子本体が、支持基部2に座3と背凭れ5とを傾動可能に支持させてなるものであり、標準姿勢と後傾姿勢とを採り得るように構成されている。肘掛け9が、椅子本体に支持された肘支柱Jと、肘支柱Jに対して移動可能に設けられた肘当て64と、肘当て64を最前進位置(z)と最後退位置(k)との間で所定の軌道上をスライドさせる肘当て案内機構Lを備えている。肘当て64が、最前進位置(z)及び最後退位置(k)において前後方向を向く前向き姿勢(ms)を採るものであり、平面視における最後退位置(k)の肘当て64が、最前進位置(z)の肘当て64よりも椅子本体の左右方向中央部から離れて位置するように設定されている。このため、最前進位置(z)における肘当て64の姿勢と最後退位置(k)における肘当て64の姿勢が共に前向き姿勢(ms)を採るため着座者に把握されやすく、且つ、最後退位置(k)における肘当て64を好適に使用し得る椅子を提供し得るものとなる。
つまり、平面視における最後退位置(k)の肘当て64が、最前進位置(z)の肘当て64よりも椅子本体の左右方向中央部から離れて位置するように設定されているため、使用者は、背凭れ5に凭れた体勢で最後退位置(k)に位置させた肘当て64を有効に使用し得るものとなる。特に、着座者が、背凭れ5に凭れ掛かりつつスマートフォン等の携帯型電子計算機を操作するような使用形態において、背凭れ5から比較的外方に離れた最後退位置(k)における肘当て64に肘を載せやすいものとなっている。
しかも、肘当て64が、最前進位置(z)及び最後退位置(k)において前後方向を向く前向き姿勢(ms)を採るものとなっている。このため、着座者にとって、最前進位置(z)における肘当て64の姿勢と最後退位置(k)における肘当て64の姿勢が、着座者にとって予期し易いものとなっている。このため、前後動し得る肘当て64の使い方が直感的に分かりやすく、使い勝手に優れたものとなっている。特に、不慣れな着座者であっても、前後動し得る肘当て64の使い方を直感的に理解しやすく、着座者における快適な椅子の使用に資するものとなる。
肘当て案内機構Lが、肘当て64を最前進位置(z)と最後退位置(k)との間で中間位置(c)を経て進退動作するように案内するものとなっている。そして、肘当て64が、中間位置(c)において前端の位置が最も内側に位置する内向き姿勢(us)を採るものとなっている。このため、使用者は、肘当て64を前後動させて中間位置(c)に位置付けることにより、内向き姿勢(us)を好適に利用し得るものとなっている。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限定されるものではない。
肘当て案内機構の具体的構成は、種々の構成を適用し得るものであり、上述した実施形態に示すものに限られるものではない。
肘掛けは、椅子本体に取り付けられたものであればよい。換言すれば、肘掛けは、上述した実施形態のように座に取り付けられたものに限られるものではなく、背凭れや支持基部や背支持体に取り付けられたものとしてもよい。
肘掛け本体が、肘支柱に対して上下動するものでなくてもよいのはもちろんのことである。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
6…肘掛け
J…肘支柱
K…肘掛け本体
64…肘当て
(z)…最前進位置
(k)…最後退位置
(ms)…前向き姿勢

Claims (2)

  1. 椅子本体とこの椅子本体に取り付けられた肘掛けとを備えた椅子であって、
    前記肘掛けが、前記椅子本体に支持された肘支柱と、この肘支柱に対して移動可能に設けられた肘当てと、この肘当てを最前進位置と最後退位置との間で所定の軌道上をスライドさせる肘当て案内機構とを備えたものであり、
    前記肘当てが、前記最前進位置及び前記最後退位置において前後方向を向く前向き姿勢を採るものであり、
    平面視における前記最後退位置の前記肘当てが、前記最前進位置の前記肘当てよりも前記椅子本体の左右方向中央部から離れて位置するように設定されているものであり、
    前記肘当て案内機構が、前記肘当てを前記最前進位置と前記最後退位置との間で中間位置を経て進退動作するように案内するものであり、
    前記肘当てが、前記中間位置において前端の位置が最も内側に位置する内向き姿勢を採るものである椅子。
  2. 前記椅子本体が、支持基部に座と背凭れとを傾動可能に支持させてなるものであり、標準姿勢と後傾姿勢とを採り得るように構成されている請求項1記載の椅子。
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