JP7127997B2 - 踏切警報時分算出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、踏切警報時分算出装置に関する。
鉄道における踏切では、列車の接近を検知することで踏切警報機の鳴動や踏切しゃ断機の降下等による警報を開始し、その後、列車の通過を検知することで警報を停止するといった制御を行っている。列車の接近や通過の検知は、線路に設置された軌道回路の一種である踏切制御子によってなされる点検知方式が主流である。
警報を開始してから列車の先頭が踏切に到達するまでの時間である踏切警報時分は、その線区の最高速度をもとに定められ、この時間を確保できるよう、踏切制御子の設置位置が決められる。しかし、踏切制御子の検知範囲は継続的な使用によって短くなることもあり(特許文献1参照)、また、列車の走行速度によって、実際の踏切警報時分は変動する。このため、踏切警報時分が適正かどうか、定期的に測定・監視する必要がある。
特開2011-73645号公報
しかしながら、上述の特許文献1の手法のように、踏切制御子の検知範囲を測定するための専用の測定器を踏切毎に設置するのは手間もコストもかかる。また、踏切警報時分の定期的な測定・監視だけではなく、故障の予兆や予防保全のため、常時の測定・監視を行いたいという要望も有る。また、列車間隔が短い線区においては、1回の警報の開始から停止までの間に複数列車が通過することがあるが、このようなケースであっても、列車毎に踏切警報時分を算出したいという要望がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、常時、且つ、列車毎に踏切警報時分を算出できるようにすることである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
始動点での列車の検知有無を示す始動点検知信号(例えば、始動点リレーの接点状態)及び終動点での列車の検知有無を示す終動点検知信号(例えば、終動点リレーの接点状態)に基づいて制御される踏切の踏切警報時分を算出する踏切警報時分算出装置(例えば、図1の踏切警報時分算出装置12)であって、
前記踏切の端末装置(例えば、図1の現場端末24)から、前記始動点検知信号及び前記終動点検知信号それぞれについて、信号の変化があった場合にその旨及びそのときの時刻情報を含む信号変化情報を受信する受信手段(例えば、図6の通信部108)と、
前記受信された信号変化情報を採用するか否かを判定する採否判定手段(例えば、図6の採否判定部202)と、
前記始動点への列車進入を示す前記信号変化情報が受信されて前記採否判定手段により採用される毎に、当該信号変化情報に含まれる時刻情報を、新たな列車に係る警報開始時刻として記憶手段(例えば、図6の記憶エリア332)に所定順に記憶させる記憶制御手段(例えば、図6の記憶制御部206)と、
前記終動点への列車進入を示す前記信号変化情報が受信されて前記採否判定手段により採用される毎に、前記記憶手段から未だ読み出していない一列車分の前記警報開始時刻を前記所定順に従って読み出し、読み出した警報開始時刻から当該採用された信号変化情報に含まれる時刻情報が示す時刻までの時間を、当該一列車に対する踏切警報時分として算出する算出手段(例えば、図6の警報時分算出部208)と、
を備えた踏切警報時分算出装置である。
第1の発明によれば、複数列車が連続して踏切を通過した場合であっても、列車毎に踏切警報時分を算出することができる。つまり、始動点への列車進入毎に、列車進入を示す始動点検知信号の変化時刻を新たな列車に係る警報開始時刻として記憶手段に所定順で記憶し、終動点への列車進入毎に、記憶手段から所定順に従って読み出した一列車分の警報開始時刻から列車進入を示す終動点検知信号の変化時刻までの時間を、当該一列車に対する踏切警報時分として算出する。また、始動点検知信号、及び、終動点検知信号の信号変化情報を受信することで、常時、踏切警報時分の算出を行うことができる。
第2の発明は、第1の発明の踏切警報時分算出装置であって、
前記踏切は単線に設けられ、前記始動点として上り用始動点と下り用始動点とが設けられており、
前記信号変化情報には、前記上り用始動点及び前記下り用始動点の何れの始動点に係る信号の変化であるかを示す識別情報が含まれており、
前記採否判定手段により採用された前記信号変化情報に基づいて、前記踏切に差し掛かっている列車の在線進行方向及び在線本数を判断する判断手段(例えば、図6の判断部204)、
を更に備え、
前記記憶制御手段は、前記始動点への列車進入を示す信号変化情報が新たに受信されて前記採否判定手段により採用された場合に、前記在線本数がゼロであるとき、或いは、前記在線本数がゼロではないが当該新たに受信されて採用された信号変化情報に係る始動点の識別情報に基づく進行方向と前記在線進行方向とが同じであるときに、当該新たに受信されて採用された信号変化情報に含まれる時刻情報を新たな列車に係る警報開始時刻として前記記憶手段に記憶させる、
踏切警報時分算出装置である。
第2の発明によれば、単線に設けられた踏切において、踏切に差し掛かっている列車の在線進行方向及び在線本数を判断して、列車毎の踏切警報時分を算出することができる。つまり、始動点への列車進入時には、踏切に差し掛かっている列車の在線本数がゼロ、或いは、進入した列車の進行方向と在線進行方向とが同じであるときに、新たな列車に係る警報開始時刻を記憶手段に記憶する。
第3の発明は、第1又は第2の発明の踏切警報時分算出装置であって、
前記採否判定手段は、前記受信手段により今回受信された信号変化情報から所定時間の間、同じ信号に係る信号変化情報が受信されなかった場合に今回受信した信号変化情報の受信を採用とし、同じ信号に係る信号変化情報を受信した場合には今回受信した信号変化情報を採用しないと判定する、
踏切警報時分算出装置である。
第3の発明によれば、始動点検知信号及び終動点検知信号の変化として短時間の変化については、リレーのチャタリングやノイズ等である可能性が高いので、これを採用しないようにすることができる。
踏切警報時分算出装置の適用例。 踏切警報時分の算出の説明図。 列車の進行方向の判定の説明図。 列車毎の踏切警報時分の算出の説明図。 信号変化情報の採否の判定の説明図。 踏切警報時分算出装置の機能構成図。 受信信号変化情報データの一例。 算出警報時分データの一例。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一要素には同一符号を付す。
[システム構成]
図1は、本実施形態の踏切警報時分算出装置12の適用例である。図1に示すように、踏切警報時分算出装置12は、鉄道における各種電気設備を集中監視する設備監視システムにおける中央設備10に含まれる装置の一つ或いは装置の一機能として実現される。この設備監視システムは、踏切を含む監視対象設備それぞれに対する複数の現場設備20と、中央設備10とが、専用LAN等の伝送回線を介して通信接続されて構成される。
踏切に対する現場設備20は、踏切制御回路22、及び、伝送回線を介して踏切警報時分算出装置12と通信接続された現場端末24を有し、これらは、当該踏切近傍に設置された器具箱に内蔵される。踏切制御回路22は、線路に定められた始動点及び終動点における列車の検知をもとに踏切への接近及び通過を判断し、踏切警報機の鳴動や踏切しゃ断機の降下といった警報の開始及び停止を制御する。
本実施形態では、図1に示すように、単線区間に設けられた踏切を対象とし、始動点として上り始動点及び下り始動点が定められ、終動点は、上り下りの両方向で共用とする。始動点及び終動点には、列車を検知するための踏切制御子が設置される。フェールセーフの観点から、始動点には閉電路式の踏切制御子が設置され、終動点には開電路式の踏切制御子が設置される。そして、踏切制御子による列車の検知有無を示す検知信号として、受信リレーの接点状態が踏切制御回路22に入力(接点入力)される。なお、終動点を共用せず、上り終動点及び下り終動点を設けても良い。
つまり、踏切制御回路22には、始動点及び終動点での列車の検知有無を示す検知信号として、上り始動点に設置された踏切制御子の受信リレー(上り始動点リレー)、下り始動点に設置された踏切制御子の受信リレー(下り始動点リレー)、終動点に設置された踏切制御子の受信リレー(終動点リレー)のそれぞれの接点状態が入力される。なお、始動点リレーは、列車の検知によって落下し、終動点リレーは、列車の検知によって扛上する。
現場端末24には、踏切制御回路22から、上り始動点リレー、下り始動点リレー、終動点リレー、及び、踏切に対する警報中であるか否かを示す警報リレーのそれぞれの接点状態が入力(接点入力)される。そして、何れかの接点状態に変化が有った場合に、現場端末24は、当該リレーを示す識別情報やその変化内容及び変化時刻を含む信号変化情報を踏切警報時分算出装置12へ送信する。
踏切警報時分算出装置12は、現場端末24から受信した各リレーについての信号変化情報をもとに、踏切警報時分を算出する。
[原理]
(A)踏切警報時分
図2は、踏切警報時分の算出を説明する図である。図2では、横軸を時刻として、上から順に、下り始動点リレー、上り始動点リレー、終動点リレー、警報リレー、のそれぞれの動作状態を示すとともに、算出される踏切警報時分を最下段に示している。なお、列車が存在しない状態では、始動点リレー(下り始動点リレー、上り始動点リレー)は扛上し、終動点リレーは落下し、警報リレーは扛上している。また、図2では、下り列車が踏切を通過した場合を示している。
図2に示すように、列車が下り始動点に進入すると、下り始動点リレーが落下し、この下り始動点リレーの落下によって踏切制御回路22が警報を開始することで警報リレーが落下する。その後、列車が踏切を通過して終動点に進入すると、終動点リレーが扛上し、この終動点リレーの扛上によって踏切制御回路22が警報を停止することで警報リレーが扛上する。そして、下り始動点リレーの落下時刻Tから、終動点リレーの扛上時刻Tまでの時間(T-T)を、列車に対する踏切警報時分とする。
(B)列車の進行方向判定
単線区間では、上り下り両方向の列車が踏切を通過するが、列車の進行方向によって採用すべき始動点が異なる。また、上り始動点を下り列車も通過し、下り始動点を上り列車も通過する。このため、踏切に接近する列車の進行方向を判定し、当該列車の進行方向に無関係となる始動点の情報をマスクする必要がある。
図3は、列車の進行方向の判定を説明する図である。図3では、横軸を時刻として、上から順に、下り始動点リレー、上り始動点リレー、終動点リレー、警報リレー、のそれぞれの動作状態を示すとともに、その下段に、確定進行方向、下り始動点検知フラグ、上り始動点検知フラグ、のそれぞれの設定状態を示している。なお、列車が存在していない状態では、確定進行方向は“未確定”であり、下り始動点検知フラグ、及び、上り始動点検知フラグは“0”に設定されている。また、図3では、下り列車が踏切を通過した場合を示している。
下り始動点検知フラグ、及び、上り始動点検知フラグは、それぞれ、対応する方向の始動点リレーの落下によって“1”に設定され、警報リレーの扛上によって“0”に設定されることで、対応する方向の始動点リレーが落下した状態を保持する。そして、上り始動点リレー、及び、下り始動点リレーのうちの何れか一方が落下した後、所定時間以内(例えば、3秒以内)に警報リレーが落下したならば、落下した始動点リレーに対応する方向を、列車の進行方向(在線進行方向)と確定する。また、確定した進行方向とは逆方向の始動点フラグを“0”に設定する。但し、一方の始動点リレーが落下した後、警報リレーが落下する前に、他方の始動点リレーも落下した場合には、進行方向を未確定のままとする。そして、進行方向が未確定のため、踏切警報時分の算出は行わない。
図3に示すように、下り列車が下り始動点に進入して下り始動点リレーが落下すると、下り始動点フラグが“1”に設定される。その後、所定時間以内(例えば、3秒以内)に警報リレーが落下したことによって、進行方向が“下り”と確定され、確定進行方向とは逆方向に対応する上り始動点フラグが“0”に設定される。次いで、下り列車が踏切を通過して終動点に進入すると、終動点リレーが扛上し、続いて、警報リレーが扛上することで、確定進行方向がクリアされて“未確定”となり、始動点フラグが全て“0”にクリアされる。
(C)続行列車対策
列車間隔が短い場合には、先行列車が終動点を通過する前に、続行列車が始動点を通過することが起こり得る。このため、列車を区別して踏切警報時分を算出する仕組みが必要となる。
図4は、列車毎の踏切警報時分の算出を説明する図である。図4では、横軸を時刻として、上から順に、下り始動点リレー、上り始動点リレー、終動点リレー、警報リレー、のそれぞれの動作状態を示し、更にその下に、確定進行方向、記憶エリア、下り列車カウンタ、のそれぞれの設定状態と、算出される踏切警報時分、鳴動時分、を示している。なお、列車が存在していない状態では、確定進行方向は“未確定”であり、記憶エリアは“未格納”であり、下り列車カウンタは“0”に設定されている。また、図4では、2台の下り列車が踏切を通過した場合を示している。
記憶エリアは、1つの記憶エリアを一列車分として、複数列車分(例えば、5列車分)の記憶エリアが用意される。始動点リレーの落下毎に、その始動点リレーの落下時刻が警報開始時刻として、所定順序に従って一つの記憶エリアに格納される。そして、終動点リレーの扛上毎に、所定順序に従って未だ読み出されていない一つの記憶エリアから警報開始時刻が読み出され、読み出された警報開始時刻から終動点リレーの扛上時刻までの経過時間が、踏切警報時分として算出される。また、記憶エリアの記憶内容は、警報リレーの扛上によってクリアされる。
列車カウンタは、上り下りの方向別に用意され、それぞれ、対応する方向が列車の進行方向と確定されることで“1”に設定され、以降は、対応する方向の始動点リレーの落下によって“1”加算され、終動点リレーの扛上によって“1”減算されることで、対応する方向の始動点から終動点までの区間における在線本数を計数する。また、列車カウンタは、警報リレーの扛上によって“0”にクリアされる。
図4に示すように、列車カウンタが“0”の場合に先行列車が下り始動点に進入すると、下り始動点リレーが落下し、続けて、警報リレーが落下することで、進行方向が“下り”と確定される。進行方向の確定により、下り始動点リレーの落下時刻Tが第1記憶エリアに格納される。また、下り列車カウンタが“1”に設定される。次いで、続行列車が下り始動点に進入すると、下り始動点リレーが落下する。落下した始動点リレーに対応する下り方向は確定進行方向に一致するため、下り始動点リレーの落下時刻Tが第2記憶エリアに格納される。また、下り列車カウンタが“1”加算されて“2”に更新される。
続いて、先行列車が踏切を通過して終動点に進入すると、終動点リレーが扛上する。これにより、第1記憶エリアに格納されている警報開始時刻Tが読み出され、この警報開始時刻Tから終動点リレーの扛上時刻Tまでの経過時間が、先行列車に対する踏切警報時分として算出される、また、下り列車カウンタが“1”減算されて“1”に更新される。
続いて、続行列車が踏切を通過して終動点に進入すると、終動点リレーが扛上する。これにより、第2記憶エリアに格納されている警報開始時刻Tが読み出され、この警報開始時刻Tから警報リレーの扛上時刻Tまでの経過時間が、続行列車の踏切警報時分として算出される。また、下り列車カウンタが“1”減算されて“0”に更新される。更に、終動点リレーの扛上に続いて警報リレーが扛上することで、確定進行方向がクリアされて“未確定”となり、全ての記憶エリアの記憶内容がクリアされ、全ての列車カウンタが“0”にクリアされる。
(D)信号変化情報の採用
踏切警報時分算出装置12には、踏切にかかる各リレーの接点状態が変化したときの情報(信号変化情報)が入力されるが、入力される信号変化情報に、リレーのチャタリングやノイズに起因する短時間の変化情報が含まれる場合がある。このような短時間の変化情報を使用すると、例えば、始動点リレーによる始動点への列車進入を誤判定することで、踏切警報時分を誤算出する可能性が生じる。このため、本実施形態では、短時間の信号変化情報は採用しない。
具体的には、今回受信された信号変化情報から所定時間の間、同じリレーに係る信号変化情報が受信されなかった場合に今回受信した信号変化情報を採用し、同じリレーに係る信号変化情報を受信した場合には今回受信した信号変化情報を採用しない。つまり、同じリレーについて、今回の変化時刻から次の変化時刻までの経過時間が所定時間以上ならば今回の変化情報を採用し、所定時間未満ならば今回の変化情報を採用しない。このように、各リレーについての信号変化情報を採用するか否か(採否)の判定を行い、採用した信号変化情報を用いて、上述の踏切警報時分の算出を行う。
図5は、信号変化情報の採否の判定を説明する図である。図5では、横軸を時刻として、落下状態にあるリレーが扛上する際の動作状態の変化を示している。同図(a)では、時刻tにおいて扛上した後、時刻tにおいて落下している。最初の変化時刻である扛上時刻tから次の変化時刻である落下時刻tまでの時間は、所定時間Tより長い。つまり、最初の変化時刻である扛上時刻tから所定時間Tが経過するまでの間に、次の変化(落下)は到来していない。従って、時刻tの変化(扛上)を採用する。また、次の変化時刻である扛上時刻tから所定時間Tが経過するまでの間に、その次の変化は到来していないので、この時刻tの変化(落下)を採用する。所定時間Tは、信号のチャタリング等を排除することができる長さとして定めることができる。
また、同図(b)では、時刻tにおいて扛上した後、時刻tにおいて落下しているが、最初の変化時刻である扛上時刻tから次の変化時刻である落下時刻tまでの時間は、所定時間Tより短い。つまり、最初の変化時刻である扛上時刻tから所定時間Tが経過する前に、次の変化時刻である落下時刻tが到来しているため、最初の時刻tの変化(扛上)は不採用とする。時刻tの扛上が不採用となることで、必然的に、その次の時刻tの落下も不採用となる。
また、同図(c)では、時刻tにおいて扛上した後、時刻tにおいて落下し、更にその後の時刻tにおいて扛上している。最初の変化時刻である扛上時刻tから所定時間Tが経過する前に、次の変化時刻である扛上時刻tが到来している。従って、時刻tの変化(扛上)は不採用となり、これに伴い、次の時刻tの変化(落下)も不採用となる。そして、その次の変化時刻である扛上時刻tから所定時間Tが経過するまでの間に、更に次の変化は到来していないので、時刻tの変化(扛上)は採用となる。
[機能構成]
図6は、踏切警報時分算出装置12の機能構成を示すブロック図である。図6によれば、踏切警報時分算出装置12は、操作部102と、表示部104と、音出力部106と、通信部108と、処理部200と、記憶部300とを備え、一種のコンピュータとして構成することができる。
操作部102は、例えばボタンスイッチやタッチパネル、キーボード等の入力装置で実現され、なされた操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部104は、例えばLCDやタッチパネル等の表示装置で実現され、処理部200からの表示信号に応じた各種表示を行う。音出力部106は、例えばスピーカ等の音声出力装置で実現され、処理部200からの音声信号に応じた各種音出力を行う。
通信部108は、例えば有線或いは無線による通信装置で実現され、外部装置との通信を行う。本実施形態では、伝送回線に接続して、現場端末24から、上り始動点リレー、下り始動点リレー、終動点リレー、警報リレーの各リレーについての信号変化情報を受信する。受信した信号変化情報は、受信信号変化情報データ314として蓄積記憶される。
図7は、受信信号変化情報データ314の一例である。図7に示すように、受信信号変化情報データ314は、上り始動点リレー、下り始動点リレー、終動点リレー、及び、警報リレーの各リレーについて、接点状態の変化時刻と、落下や扛上といった変化内容と、を対応付けて、時系列に格納している。
処理部200は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算装置で実現され、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ等に基づいて、踏切警報時分算出装置12を構成する各部への指示やデータ転送を行い、踏切警報時分算出装置12の全体制御を行う。また、処理部200は、記憶部300に記憶されたプログラムを実行することで、採否判定部202、判断部204、記憶制御部206、警報時分算出部208、鳴動時分算出部210、の各機能ブロックとして機能する。但し、これらの機能ブロックは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によってそれぞれ独立した演算回路として構成することも可能である。
採否判定部202は、現場端末24から受信した各リレーについての信号変化情報を採用するか否かを判定する。すなわち、あるリレーについて、接点状態の変化があった場合に、その変化時刻から所定時間が経過するまでの間に次の変化が無いならば、当該変化を採用し、次の変化が有るならば、当該変化を採用しない、と判定する(図5参照)。採用すると判定した信号変化情報は、採用信号変化情報データ316として記憶される。つまり、採用信号変化情報データ316は、受信信号変化情報データ314の一部を抽出したデータとなる。
判断部204は、採否判定部202によって採用された信号変化情報をもとに、踏切に差し掛かっている列車の進行方向、及び、在線本数を判断する。すなわち、採用信号変化情報データ316に基づき、始動点リレーが落下すると、対応する方向の始動点検知フラグを“1”に設定する。そして、この始動点リレーの落下から所定時間以内に警報リレーが落下したならば、当該始動点リレーに対応する方向を、列車の進行方向として確定する。また、確定した進行方向と逆方向の始動点検知フラグを“0”に設定する。また、確定した進行方向に対応する列車カウンタを“1”に設定する。
以降は、確定進行方向の始動点リレーが落下する毎に、確定進行方向の列車カウンタを“1”加算した値に更新し、終動点リレーが扛上する毎に、確定進行方向の列車カウンタを“1”減算した値に更新する。その後、警報リレーが扛上すると、全ての始動点フラグを“0”にクリアし、全ての列車カウンタを“0”にクリアし、確定進行方向を“未確定”にクリアする(図4参照)。
記憶制御部206は、始動点への列車進入が検知される毎に、始動点リレーの接点状態の変化時刻を、新たな列車の警報開始時刻として、記憶エリア332に所定順に記憶させる。すなわち、採用信号変化情報データ316に基づき、始動点リレーが落下し、判断部204によって当該始動点リレーに対応する方向が進行方向として確定されると、当該始動点リレーの落下時刻を一列車分の警報開始時刻として記憶エリア332に格納する。以降は、確定進行方向に対応する始動点リレーの落下毎に、当該始動点リレーの落下時刻を新たな一列車分の警報開始時刻として、記憶エリア332に格納する(図4参照)。
記憶部300には、記憶エリア332として、複数列車分(図6では、5列車分)が形成されている。これらの複数の記憶エリアには順序が定められており、この順序に従って、警報開始時刻の記憶、及び、読み出しがなされるようになっている。
警報時分算出部208は、踏切警報時分を算出する。すなわち、採用信号変化情報データ316に基づき、終動点リレーが扛上する毎に、記憶エリア332から未だ読み出していない一列車分の警報開始時刻を所定順に読み出し、読み出した警報開始時刻から終動点リレーの扛上時刻までの時間を、踏切警報時分として算出する(図4参照)。算出した踏切警報時分は、算出警報時分データ326として蓄積記憶される。
図8は、算出警報時分データ326の一例である。図8によれば、算出警報時分データ326は、警報開始時刻である警報開始日時と、該当する列車の進行方向と、踏切警報時分と、評価結果と、を対応付けて格納している。評価結果は、踏切警報時分に対する評価であり、具体的には、定められた最小警報時分以上であるか否かである。踏切警報時分を監視する目的で評価がなされるのである。評価基準となる最小警報時分は、踏切警報時分として確保する必要がある最短の時分であり、最小警報時分データ330として記憶されている。踏切警報時分が最小警報時分未満となった場合には、処理部200は、その旨の警告等を、例えば、表示部104に表示出力、又は、音出力部106から音出力する。なお、最小警報時分以外にも、最小警報時分に所定時分を加えた、最小警報時分に近い時分であることを示す注意時分を定めておき、算出された踏切警報時分がこの注意時分以下となったときに、その旨の表示出力又は音出力を行うように構成してもよい。
鳴動時分算出部210は、踏切鳴動時分を算出する。すなわち、採用信号変化情報データ316に基づき、警報リレーの落下時刻から扛上時刻までの時間を、踏切鳴動時分として算出する。算出した踏切鳴動時分は、警報リレーの落下時刻である鳴動開始日時等と対応付けて、算出鳴動時分データ328として蓄積記憶される。
記憶部300は、ハードディスクやフラッシュROM、RAM等の記憶装置で実現され、処理部200が踏切警報時分算出装置12を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や、操作部102や通信部108を介した入力データ等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部300には、踏切警報時分算出プログラム302と、踏切それぞれについての踏切用データ310と、が記憶される。
踏切用データ310は、該当する踏切を識別する踏切ID312と、受信信号変化情報データ314と、採用信号変化情報データ316と、上り始動点検知フラグ318と、下り始動点検知フラグ320と、上り列車カウンタ322と、下り列車カウンタ324と、算出警報時分データ326と、算出鳴動時分データ328と、最小警報時分データ330と、記憶エリア332と、を含む。
[作用効果]
このように、本実施形態によれば、複数列車が連続して踏切を通過した場合であっても、列車毎に踏切警報時分を算出することができる。つまり、踏切警報時分算出装置12は、現場端末24から各リレーの動作状態の変化を示す信号変化情報を受信し、始動点への列車進入を示す始動点リレーの落下毎に、当該落下時刻を、新たな列車に係る警報開始時刻として記憶部300の記憶エリア332に所定順で記憶し、終動点への列車進入を示す終動点リレーの扛上毎に、記憶エリア332から所定順に従って読み出した一列車分の警報開始時刻から当該扛上時刻までの時間を、当該一列車に対する踏切警報時分として算出する。また、現場端末24から各リレーの動作状態を示す信号変化情報を受信することで、常時、踏切警報時分の算出を行うことができる。
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
例えば、踏切への列車の接近及び通過の検知を、踏切制御子ではなく軌道回路を用いる場合であっても、同様に適用可能である。
10…中央設備
12…踏切警報時分算出装置
200…処理部
202…採否判定部、204…判断部、206…記憶制御部
208…警報時分算出部、
210…鳴動時分算出部
300…記憶部
302…踏切警報時分算出プログラム
310…踏切用データ
314…受信信号変化情報データ、316…採用信号変化情報データ
318…上り始動点検知フラグ、320…下り始動点検知フラグ
322…上り列車カウンタ、324…下り列車カウンタ
326…算出警報時分データ、328…算出鳴動時分データ
330…最小警報時分データ、332…記憶エリア
20…現場設備
22…踏切制御回路、24…現場端末

Claims (2)

  1. 始動点での列車の検知有無を示す始動点検知信号及び終動点での列車の検知有無を示す終動点検知信号に基づいて制御される単線における踏切の踏切警報時分を算出する踏切警報時分算出装置であって、
    前記踏切の端末装置から、前記始動点検知信号及び前記終動点検知信号それぞれについて、信号の変化があった場合にその旨及びそのときの時刻情報を含む信号変化情報を受信する受信手段と、
    前記受信された信号変化情報を採用するか否かを判定する採否判定手段と、
    前記採否判定手段により採用された前記信号変化情報に基づいて、前記踏切に差し掛かっている列車の在線進行方向及び在線本数を判断する判断手段と、
    前記始動点への列車進入を示す前記信号変化情報が受信されて前記採否判定手段により採用される毎に、当該信号変化情報に含まれる時刻情報を、新たな列車に係る警報開始時刻として記憶手段に順番に記憶させる記憶制御手段と、
    前記終動点への列車進入を示す前記信号変化情報が受信されて前記採否判定手段により採用される毎に、前記記憶手段に記憶された順番に前記記憶手段から未だ読み出していない一列車分の前記警報開始時刻読み出し、読み出した警報開始時刻から当該採用された信号変化情報に含まれる時刻情報が示す時刻までの時間を、当該一列車に対する踏切警報時分として算出する算出手段と、
    を備え
    前記始動点には、上り用始動点と下り用始動点とがあり、
    前記信号変化情報には、前記上り用始動点及び前記下り用始動点の何れの始動点に係る信号の変化であるかを示す識別情報が含まれており、
    前記記憶制御手段は、前記始動点への列車進入を示す信号変化情報が新たに受信されて前記採否判定手段により採用された場合に、前記在線本数がゼロであるとき、或いは、前記在線本数がゼロではないが当該新たに受信されて採用された信号変化情報に係る始動点の識別情報に基づく進行方向と前記在線進行方向とが同じであるときに、当該新たに受信されて採用された信号変化情報に含まれる時刻情報を新たな列車に係る警報開始時刻として前記記憶手段に記憶させる、
    踏切警報時分算出装置。
  2. 前記採否判定手段は、前記受信手段により今回受信された信号変化情報から所定時間の間、同じ信号に係る信号変化情報が受信されなかった場合に今回受信した信号変化情報の受信を採用とし、同じ信号に係る信号変化情報を受信した場合には今回受信した信号変化情報を採用しないと判定する、
    請求項に記載の踏切警報時分算出装置。
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