JP7343418B2 - 発報システムおよび発報方法 - Google Patents

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Description

本発明は、列車運行に関する支障が生じた場合に警報情報を車上装置に送信する発報システム等に関する。
鉄道ではフェールセーフが原則であり、列車運行に関する支障が生じた際に、周辺の列車を緊急停止させるための警報を発報する発報システムが知られている。無線により警報を発報する方式では、地上・車上間の無線通信が継続することが安全確保の前提となっている。そのため、地上・車上間の無線通信が一定時間途切れた場合には、安全側制御として列車を停止させる仕組みが採用されている。例えば、列車運行に関する支障の検出情報(発報された列車防護無線)を受信した中央装置(地上システム)が、各列車の位置や速度等に基づいて、支障の影響を受ける列車に対して支障に関する警報を通知する発報システム(列車防護無線制御システム)の一例が、特許文献1に開示されている。
特開2019-43515号公報
発報システムは、支障に関する警報を速やかに列車へ通知することが重要であり、無線通信が途切れて警報が列車へ通知されない時間が長引くことは非常に危険である。つまり、速やかに警報を列車に通知するのは勿論のこと、通信不良により列車への警報の通知が遅れる通信遅延が発生した場合には、その通信遅延を速やかに判定して安全側制御を行う必要がある。特に、列車運行に関する支障を検出する地上装置から中央装置へ、次いで、中央装置から車上装置へ、といった2段階の無線通信を行う発報システムにおいて、通信遅延の判定に要する時間の短縮化が課題である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、2段階の無線通信を行う発報システムにおいて、通信遅延の発生を速やかに判定できるようにすること、である。
上記課題を解決するための第1の発明は、
地上装置が列車運行に関する支障が生じた場合に検出情報を無線通信で中央装置へ送信し、当該検出情報に基づく警報情報を前記中央装置が無線通信で車上装置に送信する発報システムであって、
前記中央装置は、
前記地上装置に対して、第1要求情報を第1の送信間隔で繰り返し送信する第1要求情報送信手段(例えば、図14の第1要求情報送信部204)と、
前記第1要求情報に応答して前記地上装置から送信される、前記検出情報を含む応答情報、或いは、前記検出情報を含まない応答情報を受信する受信手段(例えば、図14の第1応答情報受信部206)と、
前記応答情報を受信できない継続時間が第1の待機単位時間を経過する毎に第1カウンタをカウントし、前記応答情報を受信した場合に当該第1カウンタを初期値にリセットする第1計数手段(例えば、図14の第1計数部212)と、
前記車上装置に対して、1)受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれている場合には当該検出情報に基づく前記警報情報と前記第1カウンタのカウント値とを含む第2要求情報を、2)受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれていない場合には前記第1カウンタのカウント値を含む第2要求情報を、第2の送信間隔で繰り返し送信する第2要求情報送信手段(例えば、図14の第2要求情報送信部208)と、
を備え、
前記車上装置は、
前記第2要求情報を受信できない継続時間が第2の待機単位時間を経過する毎に第2カウンタをカウントし、前記第2要求情報を受信した場合に当該第2要求情報に含まれるカウント値で当該第2カウンタをリセットする第2計数手段(例えば、図15の第2計数部506)と、
受信した前記第2要求情報に前記警報情報が含まれる場合に、所定の警報処理を実行する警報処理手段(例えば、図15の警報処理部508)と、
前記第2カウンタのカウント値が第2の回数条件を満たした場合に、所定のフェールセーフ処理を実行するフェールセーフ処理手段(例えば、図15のフェールセーフ処理部510)と、
を備える、
発報システムである。
また、他の発明として、
地上装置が列車運行に関する支障が生じた場合に検出情報を無線通信で中央装置へ送信し、当該検出情報に基づく警報情報を前記中央装置が無線通信で車上装置に送信する発報方法であって、
前記中央装置が、前記地上装置に対して、第1要求情報を第1の送信間隔で繰り返し送信する第1要求情報送信ステップ(例えば、図16のステップA1)と、
前記中央装置が、前記第1要求情報に応答して前記地上装置から送信される、前記検出情報を含む応答情報、或いは、前記検出情報を含まない応答情報を受信する受信ステップ(例えば、図16のステップA3)と、
前記中央装置が、前記応答情報を受信できない継続時間が第1の待機単位時間を経過する毎に第1カウンタをカウントし、前記応答情報を受信した場合に当該第1カウンタを初期値にリセットする第1計数ステップ(例えば、図16のステップA5,A9)と、
前記中央装置が、前記車上装置に対して、1)受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれている場合には当該検出情報に基づく前記警報情報と前記第1カウンタのカウント値とを含む第2要求情報を、2)受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれていない場合には前記第1カウンタのカウント値を含む第2要求情報を、第2の送信間隔で繰り返し送信する第2要求情報送信ステップ(例えば、図17のステップA27,A29)と、
前記車上装置が、前記第2要求情報を受信できない継続時間が第2の待機単位時間を経過する毎に第2カウンタをカウントし、前記第2要求情報を受信した場合に当該第2要求情報に含まれるカウント値で当該第2カウンタをリセットする第2計数ステップ(例えば、図17のステップC5,C13)と、
前記車上装置が、受信した前記第2要求情報に前記警報情報が含まれる場合に、所定の警報処理を実行する警報処理実行ステップ(例えば、図17のステップC9)と、
前記車上装置が、前記第2カウンタのカウント値が第2の回数条件を満たした場合に、所定のフェールセーフ処理を実行するフェールセーフ処理実行ステップ(例えば、図17のステップC17)と、
を含む発報方法を構成してもよい。
第1の発明等によれば、地上装置から中央装置へ、次いで中央装置から車上装置へ、と2段階の無線通信を行う発報システムにおいて、通信遅延を速やかに検出することができる。つまり、第1カウンタは、中央装置が地上装置からの第1応答情報が受信されない継続時間に相当する回数をカウントし、第2カウンタは、車上装置が中央装置からの第2要求情報が受信されない継続時間に相当する回数をカウントする。従って、中央装置の第1カウンタのカウント値が車上装置へ送信されてこのカウント値で第2カウンタをリセットすることで、第2カウンタのカウント値は、地上装置から中央装置へ、次いで中央装置から車上装置へ、との一連の通信に対して継続して情報が受信されない時間に相当する回数となる。このことから、車上装置は、第2カウンタのカウント値が第2の回数条件を満たした場合に、地上装置から中央装置を経由して車上装置に至る通信経路に通信遅延が生じたと判定してフェールセーフ処理を実行することができる。
列車運行に関する支障が生じた場合、地上装置から中央装置へ検出情報が送信され、検出情報に基づく警報情報が中央装置から車上装置へ送信されることで、車上装置において警報処理が行われて列車の運転士に支障を通知することができる。列車運行に関する支障が生じたにも関わらず、地上装置から中央装置の間、或いは、中央装置から車上装置の間の通信遅延によって車上装置への警報情報の送信が遅れた場合、車上装置における警報処理が遅れて危険である。しかし、その場合には、車上装置において通信遅延を速やかに判定して、いわば警報処理の替わりにフェールセーフ処理が行われるので、結果的に安全側制御とすることができる。なお、車上装置が実行するフェールセーフ処理は、警報処理と同じ処理としてもよいし、異なる処理としてもよい。
第2の発明は、第1の発明において、
前記中央装置は、前記車上装置が搭載された各列車の位置を少なくとも含む在線情報を管理する在線管理手段(例えば、図14の在線管理部202)、を更に備え、
前記第2要求情報送信手段は、受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれている場合に、各列車のうち、当該検出情報に係る前記地上装置に対応付けられた所与の警報範囲内に位置する列車に搭載された車上装置に対しては、当該検出情報に基づく前記警報情報と前記第1カウンタのカウント値とを含む前記第2要求情報を送信し、前記警報範囲内に位置しない列車に搭載された車上装置に対しては、規定のカウント値を含む前記第2要求情報を送信する、
発報システムである。
第2の発明によれば、列車運行に関する支障が生じた場合、各列車のうち、所与の警報範囲内に位置する列車の車上装置に対しては警報情報と第1カウンタのカウント値とを含む第2要求情報が送信され、警報範囲内に位置しない(警報範囲外の)列車の車上装置に対しては規定のカウント値を含む第2要求情報が送信される。これにより、警報範囲内に在線するか否かに関わらず、各列車の車上装置には第2要求情報が送信されるため、支障に係る情報が送信される通信経路に通信遅延が生じていないかを判定することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記地上装置は、支障を検出する異なる位置毎に設けられており、
前記中央装置は、前記地上装置それぞれについて当該支障が生じた場合の警報範囲を記憶する記憶手段(例えば、図14の記憶部300)、を更に備え、
前記第1要求情報送信手段は、前記地上装置毎に前記第1要求情報を送信し、
前記受信手段は、前記地上装置毎に前記応答情報を受信し、
前記第1計数手段は、前記地上装置毎に前記第1カウンタのカウントおよびリセットを行い、
前記第2要求情報送信手段は、複数の前記地上装置に対応付けられた前記警報範囲が一部重複し、且つ、当該重複した範囲に列車が存在する場合に、当該列車の前記車上装置に送信する前記第2要求情報に含める前記カウント値を、当該複数の地上装置の前記第1カウンタのカウント値のうち、前記第2の回数条件を満たす値に最も近いカウント値とする、
発報システムである。
第3の発明によれば、複数の地上装置それぞれの警報範囲の重複する範囲に存在する列車には、これらの複数の地上装置の第1カウンタのカウント値のうち、第2の回数条件を満たす値に最も近いカウント値が送信される。これにより、支障に関する情報が送信される通信経路が複数ある場合、何れかに発生した通信遅延を速やかに判定することができる。
第4の発明は、第1~第3の発明において、
前記地上装置は、踏切に設置される踏切保安設備であり、
前記警報処理は、列車の運転台に搭載された通知装置から前記踏切に係る警報を通知させることである、
発報システムである。
第4の発明によれば、踏切の支障を列車の運転士に通知させる発報システムにおいて、通信経路の通信遅延を速やかに判定することができる。
発報システムの適用例。 発報システムの動作の概要図。 接近列車の抽出の説明図。 無線通信の通信手順のタイムチャート。 カウンタの説明図。 送受信される情報の説明図。 カウント値の送信の説明図。 通信不達が生じた例のタイムチャート。 踏切支障の警報が列車に通知される例のタイムチャート。 最善例のタイムチャート。 最悪例のタイムチャート。 最善の比較例のタイムチャート。 最悪の比較例のタイムチャート。 中央装置の機能構成図。 車上装置の機能構成図。 踏切制御機および中央装置に関する処理のフローチャート。 中央装置および車上装置に関する処理のフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一要素には同一符号を付す。
[システム構成]
図1は、本実施形態の発報システムの適用例である。図1に示すように、本実施形態の発報システム1は、中央装置10と、踏切(crossing)CRに設置される踏切保安設備20と、線路Rを走行する列車40に搭載される車上装置42とを備えて構成される。
中央装置10は、例えば中央指令室に設置され、通信ネットワークNを介して、踏切保安設備20の踏切制御機30との無線通信、および、車上装置42との無線通信が可能である。中央装置10は、各踏切CRの踏切制御機30や各列車40の車上装置42と無線通信を行うことで、踏切CRにおける安全な列車運行を確保するための装置である。
また、中央装置10は、各列車40の位置や速度、上り方向や下り方向といった進行方向を含む在線情報を管理している。列車40の“位置”は、キロ程で表現される線路上の位置とするが、緯度経度などの地理的位置情報でもよい。在線情報は、中央装置10が、各列車40の車上装置42と無線通信を行うことで取得してもよいし、運行管理装置等の同じく中央指令室に設置された他の装置から取得してもよい。
踏切保安設備20は、地上装置であり、踏切警報機22や踏切遮断機24、踏切支障押しボタン26、踏切障害物検知装置28、踏切制御機30を含む。踏切制御機30は、踏切近傍の器具箱内に設置されて踏切制御機30以外の各機器を制御する。踏切保安設備20の1つである踏切制御機30も地上装置の1つということができる。踏切制御機30は、無線通信装置を有しており、通信ネットワークNを介して、中央装置10や運行管理装置といった中央指令室に設置された各装置との無線通信が可能である。そして、踏切制御機30は、中央装置10からの制御指示に従って、踏切警報機22の鳴動の開始や終了、踏切遮断機24の降下や上昇といった踏切の警報制御を行う。また、踏切支障押しボタン26の押下信号や、踏切障害物検知装置28による障害物の検知信号が入力されると、踏切CRに関する支障が生じたことを示す検出情報を中央装置10へ送信する。
図2は、発報システム1の動作の概要図である。図2に示すように、中央装置10は、踏切CRに設置された踏切制御機30から当該踏切CRの支障を示す検出情報を受信すると、当該踏切CRに接近する列車40(以下、適宜「接近列車40」という)を抽出し、抽出した接近列車40の通知装置44に当該踏切CRに係る警報を通知させるための警報情報を、当該接近列車40の車上装置42に送信する。
ここで、“踏切の支障を示す検出情報”とは、例えば、踏切支障押しボタン26の押下信号、踏切障害物検知装置28による障害物の検知信号、踏切警報機22や踏切遮断機24の自己診断機能による故障の検出信号、踏切監視装置等による警報信号等である。これらの信号は各機器から踏切制御機30に入力され、踏切制御機30から、踏切CRの支障を示す検出情報として踏切CRの識別情報等とともに中央装置10へ送信される。
また、“踏切に係る警報”とは、列車40の運転士に対して前方の踏切CRの支障を検出したことを報知して注意を促すための警報であり、例えば、列車40に停止を指示する警報である。
また、警報を通知する通知装置44は、列車40の運転台の運転士が視認可能な位置に搭載されている。そして、通知装置44における警報の通知としては、例えば、通知装置44が1又は複数の表示灯を有する構成とし、これらの表示灯を点灯或いは点滅させることとしてもよい。更に、通知装置44がディスプレイ等の画像表示装置を有する構成とし、支障を検出した踏切CRの名称や踏切CRまでの距離に応じた内容の図柄やテキストメッセージを表示してもよいし、踏切CRに設置されたカメラ(撮影装置)による踏切CRの撮影画像を表示してもよい。更には、通知装置44がスピーカ等の音声出力装置を有する構成とし、支障を検出した踏切CRの名称や踏切CRまでの距離に応じた内容の音声メッセージを出力してもよい。これらを包括して“通知”と呼ぶ。
中央装置10は、“接近列車”として抽出する列車40を、列車40と踏切位置との間の距離に基づいて判定する。図3は、接近列車の抽出を説明する図である。図3に示すように、踏切CRには、支障が生じた場合の警報範囲が定められており、この警報範囲に位置する列車40が、接近列車として抽出される。図3の例では、列車の進行方向別に踏切位置を含む警報範囲が定められており、警報範囲に位置する列車40b,40eが、接近列車として抽出される。そして、接近列車40b,40eそれぞれに、中央装置10から踏切CRに係る警報が通知される。
[無線通信]
図4は、発報システム1における無線通信の概要を説明する図である。発報システム1では、中央装置10と踏切制御機30との間、および、中央装置10と車上装置42との間で、ポーリング方式での無線通信が行われる。つまり、中央装置10は、踏切制御機30に対して、第1の送信間隔ΔT1で、第1要求情報を繰り返し送信する。踏切制御機30は、受信した第1要求情報に対する第1応答情報を、中央装置10へ送信する。中央装置10は、第1応答情報の受信有無によって、踏切制御機30との間の通信不達を判定する。踏切制御機30は、第1要求情報の受信有無によって、中央装置10との間の通信不達を判定する。また、中央装置10は、車上装置42に対して、第2の送信間隔ΔT2で、第2要求情報を繰り返し送信する。車上装置42は、受信した第2要求情報に対する第2応答情報を、中央装置10へ送信する。中央装置10は、第2応答情報の受信有無によって、車上装置42との間の通信不達を判定する。車上装置42は、第2要求情報の受信有無によって、中央装置10との間の通信不達を判定する。本実施形態では、中央装置10の要求情報の送信間隔ΔT1,ΔT2は同じであるとし、要求情報の送信タイミングも同じであるとするが、異なるとしてもよい。
発報システム1では、踏切保安設備20の踏切制御機30から踏切CRの支障を示す検出情報が中央装置10へ送信されると、中央装置10から当該踏切CRの接近列車へ警報を通知させる警報情報が送信される。つまり、踏切制御機30から中央装置10へ、次いで中央装置10から車上装置42への2段階の無線通信を含む通信経路によって、踏切CRの支障が列車40に通知される。この通信経路の通信不達を判定するため、図5に示すように、中央装置10および車上装置42それぞれが、当該通信経路の通信不達をカウントするためのカウンタを有する。
図5に示すように、中央装置10は、踏切制御機30との通信不達をカウントする踏切毎の第1カウンタ12を有する。踏切制御機30との“通信不達”は、第1要求情報の送信から第1の待機単位時間が経過しても第1応答情報が受信されない、ことで判定する。つまり、中央装置10は、踏切制御機30からの第1応答情報を受信できない継続時間が第1の待機単位時間を経過する毎に第1カウンタ12をカウントし、第1応答情報を受信した場合に第1カウンタ12を初期値にリセットする。本実施形態では、第1の待機単位時間は第1の送信間隔ΔT1と等しいとする。また、第1カウンタ12のカウントは、カウント値を「1」ずつ減算するカウントダウン方式とする。
車上装置42は、中央装置10との通信不達をカウントする1つの第2カウンタ46を有する。中央装置10との“通信不達”は、第2要求情報の受信から第2の待機単位時間が経過しても次の第2要求情報が受信されない、ことで判定する。また、後述のように、第2要求情報を受信した場合に、第2カウンタ46のカウント値を、第2要求情報に含まれるカウント値に更新する。つまり、車上装置42は、中央装置10からの第2要求情報を受信できない継続時間が第2の待機単位時間を経過する毎に第2カウンタ46をカウントし、第2要求情報を受信した場合に当該第2要求情報に含まれるカウント値で第2カウンタ46をリセットする。そして、第2カウンタ46のカウント値が第2の回数条件を満たした場合に、所定のフェールセーフ処理を実行する。本実施形態では、“第2の待機単位時間”は第2の送信間隔ΔT2と等しいとする。また、第2カウンタ46のカウントは、カウント値を「1」ずつ減算するカウントダウン方式とする。
“第2の回数条件”とは、無線通信が一定時間途切れた(通信遅延)、とみなす条件である。具体的には、連続して通信不達と判定した回数Mを定めた条件であり、無線通信が途切れたとみなす一定時間を要求情報の送信間隔ΔTで除算した回数M、として定められる。第2カウンタ46はカウントダウン方式でカウントするので、カウント値が、初期値Cから回数Mだけカウントダウンした値「C-M」となったことが、第2の回数条件を満たす、ことになる。例えば、第2カウンタ46の初期値Cを回数Mとすることで、カウント値が「0」になったことが、第2の回数条件を満たすことになる。また、後述のように、第1カウンタ12のカウント値が車上装置42へ送信されることで、第1カウンタ12のカウント値が第2カウンタ46に引き継がれるので、第1カウンタ12および第2カウンタ46の初期値Cを同じとする。
また、フェールセーフ処理は、連続してM回の通信不達を判定したときに行われる処理であり、例えば、無線通信に関する支障が生じたことを、当該列車40の通知装置44から運転士に向けて通知する、周囲の他の列車40や中央装置10を含む他の装置へ無線通信で送信する、といった処理である。
中央装置10における第1カウンタ12のカウント値が車上装置42の第2カウンタ46に引き継がれることで、第2カウンタ46のカウント値は、中央装置10と踏切制御機30との間の通信不達の回数と、それに継続して生じた中央装置10と車上装置42との間の通信不達の回数との合計に相当する値となる。従って、“第2カウンタのカウント値が第2の回数条件を満たす”とは、踏切制御機30から中央装置10を経由して車上装置42に至る無線通信の通信経路全体において、連続してM回の通信不達を判定した、ことを意味する。
図6は、発報システム1において送受信される情報の内容を説明する図である。図6に示すように、中央装置10は、踏切制御機30に対して第1要求情報を送信し、踏切制御機30は、受信した第1要求情報に対する第1応答情報を中央装置10へ送信する。踏切制御機30は、踏切CRに支障が生じた場合に、支障を示す検出情報を第1応答情報に含めて送信する。
また、中央装置10は、車上装置42に対して第2要求情報を送信し、車上装置42は、受信した第2要求情報に対する第2応答情報を中央装置10へ送信する。中央装置10は、踏切制御機30から受信した第1応答情報に踏切の支障を示す検出情報が含まれている場合には、当該踏切に係る警報情報を第2要求情報に含めて送信する。また、第1カウンタ12のカウント値を第2要求情報に含めて送信する。車上装置42は、受信した第2要求情報に警報情報が含まれる場合には、当該警報情報に基づく警報を通知装置44から運転士に向けて通知させる警報処理を行う。また、第2要求情報に含まれるカウント値で第2カウンタ46をリセットする。
中央装置10は踏切毎に第1カウンタを有するが、列車40の車上装置42へ送信する第1カウンタ12のカウント値は、図7に示すように、当該列車40が位置する警報範囲の踏切CRに対応する第1カウンタ12のカウント値である。列車40が踏切CRの警報範囲に位置するとは、当該列車40が当該踏切CRの接近列車であることを意味する。
つまり、図7(1)に示すように、列車40が1つの踏切CRの警報範囲に位置している場合には、当該踏切CRに対応する第1カウンタ12のカウント値が、当該列車40の車上装置42へ送信される。図7(1)では、列車40はA踏切の警報範囲に位置しており、このA踏切に対応する第1カウンタのカウント値「3」が列車40の車上装置42へ送信され、車上装置42が有する第2カウンタ46が、受信したカウント値「3」に更新される。
また、図7(2)に示すように、列車40が複数の踏切CRの警報範囲に位置している場合には、これらの複数の踏切CRそれぞれに対応する第1カウンタ12のカウント値のうち、最小のカウント値が、当該列車40の車上装置42へ送信される。図7(2)の例では、列車40は、B踏切およびC踏切の警報範囲に位置している。B踏切およびC踏切それぞれに対応する第1カウンタ12のカウント値は、「2」、「1」であり、最も小さいカウント値「1」が列車40の車上装置へ送信され、当該車上装置42が有する第2カウンタ46が、受信したカウント値「1」に更新される。
また、不図示であるが、何れの踏切CRの警報範囲にも位置しない列車については、規定のカウント値として、本実施形態では初期値「3」が当該列車40の車上装置42へ送信され、当該車上装置42が有する第2カウンタ46が、受信した初期値「3」でリセットされる。
[タイムチャート]
図8~図11は、発報システム1における無線通信の手順を示すタイムチャートの一例である。何れも、横軸を時刻tとし、上から順に、踏切制御機30と中央装置10との間の無線通信、および、中央装置10と車上装置42との間の無線通信を“矢印”で示している。また、中央装置10の軸に踏切制御機30に対応する第1カウンタ12のカウント値を、車上装置42の軸に第2カウンタ46のカウント値を、それぞれ併せて示している。また、中央装置10からの第1要求情報および第2要求情報の送信間隔ΔT1,ΔT2を同じ送信間隔ΔT(=ΔT1,ΔT2)とし、送信タイミングも同じとしている。そして、中央装置10において第1カウンタ12をカウントダウンする第1の待機単位時間、および、車上装置42において第2カウンタ46をカウントダウンする第2の待機単位時間を、要求情報の送信間隔ΔTと同じ待機単位時間(=ΔT)としている。また、初期時刻t0において、中央装置10の第1カウンタ12、および、車上装置42の第2カウンタ46を初期値「3」としており、カウント値が「0」となったことを第2の回数条件としている。つまり、3回連続して通信不達と判定した場合に、無線通信が一定時間途切れたとみなしている。
中央装置10は、送信間隔ΔT毎に到来する各時刻t0,t1,・・,において、踏切制御機30へ第1要求情報を送信し、車上装置42へ第2要求情報を送信する。そして、踏切制御機30は、受信した第1要求情報に対する第1応答情報を中央装置10へ送信し、車上装置42は、受信した第2要求情報に対する第2応答情報を中央装置10へ送信する。
図8の例では、時刻t0~t1間において、中央装置10と踏切制御機30との間に無線通信の通信不達が生じており、時刻t1~t2間において、中央装置10と車上装置42との間に無線通信の通信不達が生じている。
つまり、中央装置10が初期時刻t0において送信した第1要求情報は踏切制御機30で受信されているが、この第1要求情報に対して踏切制御機30が送信した第1応答情報は、通信不達となって中央装置10で受信されていない。このため、中央装置10は、第1要求情報を送信した時刻t0から待機単位時間ΔTが経過した時刻t1において、第1カウンタ12を「1」減算してカウント値「2」に更新する。そして、更新後のカウント値「2」を含む第2要求情報を車上装置42へ送信する。しかし、この第2要求情報は、通信不達となって車上装置42で受信されていない。車上装置42は、前回第2要求情報を受信した時刻t01から待機単位時間ΔTが経過した時刻t11において、中央装置10との通信不達と判定して第2カウンタ46を「1」減算してカウント値「2」に更新する。
時刻t2以降においては、通信不達は生じておらず、中央装置10は、踏切制御機30へ送信した第1要求情報に対する第1応答情報の受信毎に、第1カウンタ12のカウント値を初期値「3」に更新する。そして、第1カウンタ12のカウント値「3」を含む第2応答情報を車上装置42へ送信し、車上装置42は、第2要求情報の受信毎に、第2カウンタ46のカウント値を受信した初期値「3」に更新する。
図9は、踏切CRに関する支障が検出されて当該踏切CRに係る警報が列車40へ通知される例である。図9の例では、時刻t0~t1間において、中央装置10と踏切制御機30との間に無線通信の通信不達が生じている。また、時刻t0~t1間において、踏切制御機30が踏切に関する支障を検出している。
つまり、踏切制御機30は、時刻t0において中央装置10が送信した第1要求情報に対する第1応答情報の送信前のタイミングで踏切CRに関する支障を検出しており、その検出情報を含む第1応答情報を中央装置10へ送信している。しかし、この第1応答情報は、通信不達となって中央装置10において受信されてない。従って、中央装置10は、第1要求信号を送信した時刻t0から待機単位時間ΔTが経過した時刻t1において、第1カウンタ12を「1」減算してカウント値「2」に更新する。そして、この第1カウンタ12のカウント値「2」を含む第2要求情報を、車上装置42へ送信する。車上装置42は、受信した第2要求情報に含まれるカウント値「2」で第2カウンタ46をリセットする。
また、時刻t1において中央装置10が送信した第1要求情報に対して、踏切制御機30は、再度、踏切に関する支障の検出情報を含む第1応答情報を中央装置10へ送信している。中央装置10は、この第1応答情報を受信すると、第1カウンタ12を初期値「3」に更新する。そして、第1応答情報に含まれる検出情報に基づく踏切に関する支障を通知させる警報情報を含む第2要求情報を、次の時刻t2において車上装置42へ送信する。車上装置42は、受信した第2要求情報に含まれるカウント値「3」で第2カウンタ46をリセットするとともに、第2要求情報に含まれる警報情報に従って、通知装置44から、踏切に関する支障を通知させる警報処理を行う。
図10は、踏切CRに係る警報が最も早く列車40に通知される最善例である。図10では、時刻t0~t1間において、踏切制御機30が踏切に関する支障を検出している。また、通信不達は生じていない。
つまり、踏切制御機30は、時刻t0において中央装置10が送信した第1要求情報に対する第1応答情報の送信前のタイミングで踏切CRに関する支障を検出しており、その検出情報を含む第1応答情報を中央装置へ送信している。中央装置10は、第1応答情報を受信すると、第1カウンタ12を初期値「3」に更新する。そして、次の時刻t1において、第1カウンタ12のカウント値「3」、および、受信した第1応答情報に含まれる検出情報に基づく警報情報、を含む第2要求情報を、時刻t1において車上装置42へ送信する。車上装置42は、この第2要求情報を受信すると、第2要求情報に含まれる警報情報に基づく警報処理を行う。つまり、中央装置10の要求情報の送信間隔ΔTを送信の1周期とすると、最速で約1周期で踏切CRに係る警報が列車40に通知される。
図11は、踏切に関する警報が通信不達のために列車に通知されず、警報処理の替わりに、無線通信が一定時間途切れたこと(通信遅延)を判定してフェールセーフ処理が行われるケースであり、そのフェールセーフ処理が行われるタイミングが最も遅い最悪例である。図11の例では、図10の最善例と同様に、時刻t0~t1間において、踏切制御機30が踏切に関する支障を検出している。また、時刻t0以降において、中央装置10と踏切制御機30との間に無線通信の通信不達が継続的に生じており、時刻t2以降において、中央装置10と車上装置42の間に無線通信の通信不達が継続的に生じている。
つまり、図10の例と同様に、踏切制御機30は、時刻t0において中央装置10が送信した第1要求情報に対する第1応答情報の送信前のタイミングで踏切CRに関する支障を検出しており、その検出情報を含む第1応答情報を中央装置10へ送信している。しかし、この第1応答情報は、通信不達となって中央装置10で受信されていない。時刻t1以降においても同様に、踏切制御機30は、第1要求情報の受信毎に、踏切に関する支障の検出情報を含む第1応答情報を中央装置10へ送信しているが、この第1応答情報は、通信不達となって中央装置10において受信されていない。従って、中央装置10は、時刻t1以降において、第1要求情報の送信から待機単位時間ΔTが経過する毎に、第1カウンタ12を、「2」、「1」、「0」、と「1」ずつ減算(カウントダウン)し、更新後の第1カウンタ12のカウント値を含む第2要求情報を車上装置42へ送信する。
時刻t1において送信した第2要求情報は車上装置42において受信され、車上装置42は、受信した第2要求情報に含まれるカウント値「2」で第2カウンタ46をリセットする。しかし、時刻t2以降の各時刻t2,t3,・・・、において送信した第2要求情報は、通信不達となって車上装置42において受信されていない。車上装置42は、最後に第2要求情報を受信した時刻t11から、待機単位時間ΔTが経過する毎に、第2カウンタ46のカウント値を、「2」、「1」、「0」、と「1」ずつ減算(カウントダウン)する。そして、第2カウンタ46がカウント値「0」となった時刻t31において、フェールセーフ処理を行う。
つまり、中央装置10の要求情報の送信間隔ΔTを送信の1周期とすると、通信不達により踏切CRに係る警報が列車40に通知されなくとも、最も遅くて約3周期で、無線通信が一定時間途切れたこと(通信遅延)を判定してフェールセーフ処理が行われる。
図12,図13は、本実施形態の発報システム1に対する比較例である。具体的には、中央装置および車上装置が本実施形態の第1カウンタ12および第2カウンタ46を有さない形態の比較用の発報システムでの無線通信手順の一例である。つまり、中央装置と踏切制御機との間、および、中央装置と車上装置との間のそれぞれで個別に通信不達をカウントし、何れも3回連続して通信不達と判定した場合に無線通信が一定時間途切れた、と判定する場合である。
図12は、踏切CRに係る警報が最も早く列車に通知される最善の比較例である。図12では、図10に示した最善例と同様に、時刻t0~t1間において、踏切制御機が踏切に関する支障を検出している。また、通信不達は生じていない。
つまり、踏切制御機は、時刻t0において中央装置が送信した第1要求情報に対する第1応答情報の送信前のタイミングで踏切CRに関する支障を検出しており、その検出情報を含む第1応答情報を中央装置へ送信している。中央装置は、第1応答情報を受信すると、受信した第1応答情報に含まれる検出情報に基づく警報情報を含む第2要求情報を、車上装置へ送信する。車上装置は、この第2要求情報を受信すると、第2要求情報に含まれる警報情報に基づく警報処理を行う。つまり、比較例の発報システムでは、図10に示した本実施形態の発報システム1の最善例と同様に、最速で約1周期で踏切CRに係る警報が列車に通知される。
図13は、踏切CRに関する警報が通信不達のために列車に通知されず、警報処理の替わりに、無線通信が一定時間途切れたこと(通信遅延)を判定してフェールセーフ処理が行われるタイミングが最も遅い最悪の比較例である。図13では、時刻t0~t1間において、踏切制御機が踏切に関する支障を検出している。また、時刻t0~t3間において、中央装置と踏切制御機との間に無線通信の通信不達が生じており、時刻t2~t3間において、中央装置と車上装置との間に通信遅延が生じており、時刻t3以降において、中央装置と車上装置の間に無線通信の通信不達が継続的に生じている。
つまり、踏切制御機は、時刻t0において中央装置が送信した第1要求情報に対する第1応答情報の送信前のタイミングで踏切CRに関する支障を検出しており、時刻t0以降の各時刻t0,t1,・・、において中央装置が送信した第1要求情報の受信毎に、その検出情報を含む第1応答情報を中央装置へ送信している。しかし、各時刻t0,t1,t2において中央装置10が送信した第1要求情報に対する第1応答情報は、通信不達となって中央装置で受信されていない。中央装置は、第1要求情報の送信から、第1要求情報の送信間隔ΔTが経過しても第1応答情報が受信されない場合に踏切制御機との通信不達と判定する。従って、踏切制御機との通信不達を3回連続して判定した時刻t3において、中央装置は踏切制御機との無線通信が一定時間途切れた、と判定する。
また、中央装置は、所定の送信間隔ΔTで第2要求情報を車上装置へ繰り返し送信しており、中央装置と車上装置との間に通信不達や通信遅延等が無いならば、車上装置は、送信間隔ΔTで第2要求情報を繰り返し受信することになる。このため、車上装置は、中央装置と車上装置と間の通信遅延を考慮し、前回の第2要求情報の受信から、第2要求情報の送信間隔ΔTの2倍の間隔「2×ΔT」が経過しても次の第2要求情報が受信されない場合に、中央装置との通信不達と判定する。そして、通信不達と判定した場合には、第2要求情報が受信されずに送信間隔ΔTが経過する毎に、中央装置との通信不達と判定する。従って、車上装置は、中央装置が時刻t2において送信した第2要求情報を、通信遅延によって、次の時刻t3の直前の時刻t21に受信しており、この時刻t21から、「2×ΔT」が経過した時刻t5の直前の時刻t41において、中央装置との1回目の通信不達と判定する。そして、時刻t7の直前の時刻t61において、中央装置との3回目の通信不達と判定したことで、車上装置は中央装置との無線通信が一定時間途切れた、と判定する。
つまり、比較例の発報システムでは、通信不達により踏切CRに係る警報が列車に通知されなくとも、最も遅くて約7周期で、無線通信が一定時間途切れたこと(通信遅延)が判定される。これは、本実施形態の発報システム1の最悪例である約3周期(図11参照)と比較すると、2倍以上である。つまり、本実施形態の発報システム1によれば、最悪の場合であっても、無線通信が一定時間途切れたとの判定に要する時間を大幅に短縮することができる。
[機能構成]
(A)中央装置
図14は、中央装置10の機能構成を示すブロック図である。図14によれば、中央装置10は、操作部102と、表示部104と、音出力部106と、無線通信部108と、有線通信部110と、処理部200と、記憶部300とを備え、一種のコンピュータシステムとして構成することができる。
操作部102は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置で実現され、なされた操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイやタッチパネル等の表示装置で実現され、処理部200からの表示信号に応じた各種表示を行う。音出力部106は、例えばスピーカ等の音声出力装置で実現され、処理部200からの音声信号に応じた各種音出力を行う。
無線通信部108は、無線通信装置で実現され、通信ネットワークNに接続して、各列車40の車上装置42や、踏切保安設備20の踏切制御機30といった各種の外部装置との無線通信を行う。有線通信部110は、有線通信装置で実現され、列車運行管理装置といった各種の外部装置との有線通信を行う。
処理部200は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路で実現されるプロセッサーであり、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ、操作部102からの入力データ等に基づいて、中央装置10の全体制御を行う。また、処理部200は、機能的な処理ブロックとして、在線管理部202と、第1要求情報送信部204と、第1応答情報受信部206と、第2要求情報送信部208と、第2応答情報受信部210と、第1計数部212と、支障検出部214と、警報通知制御部216とを有する。処理部200が有するこれらの各機能部は、処理部200がプログラムを実行することでソフトウェア的に実現することも、専用の演算回路で実現することも可能である。本実施形態では、前者のソフトウェア的に実現することとして説明する。
在線管理部202は、車上装置42が搭載された各列車40の位置や速度、進行方向を含む在線情報310を管理する。在線情報310は、各列車40の車上装置42と無線通信部108を介した無線通信を行うことで取得してもよいし、運行管理装置等の他の装置から有線通信部110を介した有線通信を行うことで取得してもよい。
第1要求情報送信部204は、地上装置である踏切保安設備20毎に、当該踏切保安設備20の踏切制御機30に対して、第1要求情報を第1の送信間隔ΔT1で繰り返し送信する(図4,図6参照)。
第1応答情報受信部206は、地上装置である踏切保安設備20毎に、第1要求情報送信部204が送信した第1要求情報に応答して踏切保安設備20から送信される、検出情報を含む第1応答情報、或いは、検出情報を含まない第1応答情報を受信する(図4,図6参照)。
第2要求情報送信部208は、列車40の車上装置42に対して、1)第1応答情報受信部206が受信した第1応答情報に検出情報が含まれている場合には当該検出情報に基づく警報情報と第1カウンタ12のカウント値とを含む第2要求情報を、2)受信した第1応答情報に検出情報が含まれていない場合には第1カウンタ12のカウント値を含む第2要求情報を、第2の送信間隔ΔT2で繰り返し送信する(図4,図6参照)。
また、第1応答情報受信部206が受信した第1応答情報に検出情報が含まれている場合に、各列車40のうち、当該検出情報に係る地上装置である踏切保安設備20に対応付けられた所与の警報範囲内に位置する列車40に搭載された車上装置42に対しては、当該検出情報に基づく警報情報と第1カウンタ12のカウント値とを含む第2要求情報を送信し、警報範囲内に位置しない(警報範囲外の)列車40に搭載された車上装置42に対しては、規定のカウント値を含む第2要求情報を送信する。また、複数の踏切保安設備20に対応付けられた警報範囲が一部重複し、且つ、当該重複した範囲に列車40が存在する場合に、当該列車40の車上装置42に送信する第2要求情報に含めるカウント値を、当該複数の踏切保安設備20の第1カウンタ12のカウント値のうち、第2の回数条件を満たす値に最も近いカウント値とする(図7参照)。
第2応答情報受信部210は、第2要求情報受信部208が送信した第2要求情報に応答して列車40の車上装置42から送信される第2応答情報を受信する(図4,図6参照)。
第1計数部212は、地上装置である踏切保安設備20毎に、第1応答情報受信部206が第1応答情報を受信できない継続時間が第1の待機単位時間を経過する毎に第1カウンタ12をカウントし、第1応答情報を受信した場合に当該第1カウンタ12を初期値にリセットする。
支障検出部214は、第1応答情報受信部206が受信した第1応答情報に検出情報が含まれる場合に、当該検出情報に基づいて踏切に係る支障を検出する。
警報通知制御部216は、支障検出部214により踏切CRの支障が検出された場合に、当該踏切CRに定められた警報範囲に位置する列車の通知装置44に当該踏切CRに係る警報を通知させるための警報情報を、第2要求情報送信部208が当該列車40の車上装置42に対して送信する第2要求情報に含めて送信させる。踏切CRの警報範囲は、該当する踏切管理情報320において予め定められている。
記憶部300は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のIC(Integrated Circuit)メモリやハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部200が中央装置10を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が実行した演算結果や、操作部102からの入力データ等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部300には、中央制御プログラム302と、在線情報310と、踏切管理情報320と、第1カウンタ情報330とが記憶される。
踏切管理情報320は、踏切CR毎に、踏切位置と、警報範囲と、支障の検出有無とを対応付けて格納した情報である。踏切位置は、キロ程で表現される線路に沿った位置である。警報範囲は、キロ程で表現される線路に沿った両端位置によって示されており、上り方向および下り方向の進行方向別定められている。支障の検出有無は、踏切制御機30から受信した第1応答情報に支障を示す検出情報が含まれるか否か、である。
第1カウンタ情報330は、踏切毎の第1カウンタ12のカウント値を格納した情報である。
図15は、車上装置42の機能構成を示すブロック図である。図15によれば、車上装置42は、操作部402と、表示部404と、音出力部406と、無線通信部408と、処理部500と、記憶部600とを備え、一種のコンピュータシステムとして構成することができる。
操作部402は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置で実現され、なされた操作に応じた操作信号を処理部500に出力する。表示部404は、例えば液晶ディスプレイやタッチパネル等の表示装置で実現され、処理部500からの表示信号に応じた各種表示を行う。音出力部406は、例えばスピーカ等の音声出力装置で実現され、処理部500からの音声信号に応じた各種音出力を行う。無線通信部408は、無線通信装置で実現され、通信ネットワークNに接続して、中央装置10といった各種の外部装置との無線通信を行う。
処理部500は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路で実現されるプロセッサーであり、記憶部600に記憶されたプログラムやデータ、操作部402からの入力データ等に基づいて、車上装置42の全体制御を行う。また、処理部500は、機能的な処理ブロックとして、第2要求情報受信部502と、第2応答情報送信部504と、第2計数部506と、警報処理部508と、フェールセーフ処理部510とを有する。処理部500が有するこれらの各機能部は、処理部500がプログラムを実行することでソフトウェア的に実現することも、専用の演算回路で実現することも可能である。本実施形態では、前者のソフトウェア的に実現することとして説明する。
第2要求情報受信部502は、中央装置10から送信される第2要求情報を受信する(図4,図6参照)。
第2応答情報送信部504は、第2要求情報受信部502が受信した第2要求情報に対する第2応答情報を、中央装置10へ送信する(図4,図6参照)。
第2計数部506は、第2要求情報受信部502が第2要求情報を受信できない継続時間が第2の待機単位時間を経過する毎に第2カウンタ46をカウントし、第2要求情報を受信した場合に当該第2要求情報に含まれるカウント値で当該第2カウンタ46をリセットする(図4,図6参照)。
警報処理部508は、第2要求情報受信部502が受信した前記第2要求情報に警報情報が含まれる場合に、所定の警報処理を実行する。警報処理は、列車40の運転台に搭載された通知装置44から踏切に係る警報を通知させることである。
フェールセーフ処理部510は、第2カウンタ46のカウント値が第2の回数条件を満たした場合に、所定のフェールセーフ処理を実行する。
記憶部600は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のIC(Integrated Circuit)メモリやハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部500が車上装置42を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部500の作業領域として用いられ、処理部500が実行した演算結果や、操作部402からの入力データ等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部600には、車上制御プログラム602と、第2カウンタ情報610とが記憶される。第2カウンタ情報610は、第2カウンタ46のカウント値を格納した情報である。
[処理の流れ]
図16,図17は、発報システム1における処理の流れを説明するフローチャートである。
(A)中央・地上間
図16は、中央装置10および踏切制御機30に関する処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、中央装置10と各踏切CRの踏切制御機30との間で並列的に行われる。
先ず、中央装置10は、踏切制御機30へ第1要求情報を送信する(ステップA1)。踏切制御機30は、中央装置10から第1要求情報を受信すると(ステップB1:YES)、当該踏切CRの支障を検出しているかを判断し、支障を検出しているならば(ステップB3:YES)、その支障を示す検出情報を含む第1応答情報を、中央装置10へ送信する(ステップB5)。支障を検出していないならば(ステップB3:NO)、検出情報を含まない第1応答情報を、中央装置10へ送信する(ステップB7)。その後、ステップB1へ戻る。
中央装置10は、踏切制御機30から第1応答情報を受信すると(ステップA3:YES)、該当する第1カウンタのカウント値を初期値「3」にリセットする(ステップA5)。また、踏切制御機30からの第1応答情報を受信せず(ステップA3:NO)、踏切制御機30への第1要求情報の送信から第1の待機単位時間が経過したならば(ステップA7:YES)、踏切制御機30との通信不達と判定して、該当する第1カウンタ12のカウント値を「1」減算する(ステップA9)。その後、第1要求情報の送信から第1の送信間隔ΔT1の時間が経過すると(ステップA11)、ステップA1へ戻る。
(B)中央・車上間
図17は、中央装置10および車上装置42に関する処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、中央装置10と各列車40の車上装置42との間で並列的に行われる。
先ず、中央装置10は、列車40の位置が、何れかの踏切CRの警報範囲内であるかを判断し、何れかの踏切CRの警報範囲内であるならば(ステップA21:YES)、警報範囲内に位置する踏切CR(「接近踏切」と呼ぶ)の第1カウンタ12のうちから、送信するカウント値を決定する(ステップA23)。つまり、接近踏切が1つならば、その接近踏切の第1カウンタ12のカウント値とする。接近踏切が複数ならば、接近踏切それぞれの第1カウンタ12のカウント値のうち、第2の回数条件を満たす値に最も近いカウント値、すなわち本実施形態では最も小さいカウント値とする。
また、接近踏切の踏切制御機30から受信した第1応答情報に支障を示す検出情報が含まれているかによって、接近踏切に係る支障を検出しているかを判断し、支障を検出しているならば(ステップA25:YES)、検出情報に基づく接近踏切に係る警報情報、および、決定したカウント値を含む第2要求情報を、車上装置42へ送信する(ステップA27)。接近踏切の支障を検出していないならば(ステップA25:NO)、決定したカウント値を含む第2要求情報を、車上装置42へ送信する(ステップA29)。
また、列車40の位置が全ての踏切CRの警報範囲外ならば(ステップA21:NO)、規定のカウント値として初期値「3」を含む第2要求情報を、車上装置42へ送信する(ステップA31)。その後、第2要求情報の送信から第2の送信間隔ΔT2の時間が経過すると(ステップA33)、ステップA21へ戻る。
車上装置42は、中央装置10から第2要求情報を受信したならば(ステップC1:YES)、受信した第2要求情報に対する第2応答情報を、中央装置10へ送信する(ステップC3)。次いで、受信した第2要求情報に含まれるカウント値で、第2カウンタ46をリセットする(ステップC5)。また、受信した第2要求情報に警報情報が含まれるならば(ステップC7:YES)、当該警報情報に基づき、踏切に係る支障を通知する警報処理を行う(ステップC9)。
第2要求情報を受信せず(ステップC1:NO)、前回の第2要求情報の受信から第2の待機単位時間が経過したならば(ステップC11:YES)、中央装置10との通信不達と判定して、第2カウンタ46のカウント値を「1」減算する(ステップC13)。その結果、第2カウンタ46のカウント値が「0」となって第2の回数条件を満たしたならば(ステップC15:YES)、所定のフェールセーフ処理を行う(ステップC17)。その後、ステップC1へ戻る。
[作用効果]
本実施形態の発報システム1によれば、地上装置である踏切保安設備20の踏切制御機30から中央装置10へ、次いで中央装置10から列車40の車上装置42へと2段階の無線通信の通信遅延を速やかに検出することができる。つまり、第1カウンタ12は、中央装置10が踏切制御機30からの第1応答情報が受信されない継続時間に相当する回数をカウントし、第2カウンタ46は、車上装置42が中央装置10からの第2要求情報が受信されない継続時間に相当する回数をカウントする。従って、中央装置10の第1カウンタ12のカウント値が車上装置42へ送信されてこのカウント値で第2カウンタ46をリセットすることで、第2カウンタ46のカウント値は、踏切制御機30から中央装置10へ、次いで中央装置10から車上装置42へとの一連の通信に対して継続して情報が受信されない時間に相当する回数となる。このことから、車上装置42は、第2カウンタ46のカウント値が第2の回数条件を満たした場合に、踏切制御機30から中央装置10を経由して車上装置42に至る通信経路の通信遅延と判定してフェールセーフ処理を実行することができる。
列車運行に関する支障が生じた場合、踏切制御機30から中央装置10へ検出情報が送信され、検出情報に基づく警報情報が中央装置10から車上装置42へ送信されることで、車上装置42において警報処理が行われて列車40の運転士に支障を通知することができる。列車運行に関する支障が生じたにも関わらず、踏切制御機30から中央装置10の間、或いは、中央装置10から車上装置42の間の通信遅延によって、車上装置42への警報情報の送信が遅れた場合、車上装置42における警報処理が遅れて危険である。しかし、その場合には、車上装置42において通信遅延を速やかに判定して、いわば警報処理の替わりにフェールセーフ処理が行われるので、結果的に安全側制御とすることができる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)カウンタ
第1カウンタ12および第2カウンタ46の初期値を「3」としたが、これ以外の値でもよい。また、カウントをカウントダウン方式としたが、カウントアップ方式としてもよい。
(B)警報範囲外の列車
踏切CRの警報範囲外の列車40については、踏切CRの警報が通知されないので、既定のカウント値を送信するのではなく、第2カウンタ46の無効を示す情報を送信するとしてもよい。
(C)地上装置
上述の実施形態では、地上装置を踏切保安設備20とし、列車運行に関する支障として踏切CRの支障を検出するとしたが、これ以外の地上装置にも同様に適用可能である。例えば、駅のホームに設置されて押下信号を検知信号とする非常停止ボタン、ホームからの転落者を検知する転落検知マット、線路への落石や土砂崩壊、土石流、雪崩等を検知する落石検知装置、列車の脱線や自動車の線路へ転落等による建築限界の支障を検知する限界支障検知装置、沿線に設置された列車防護スイッチ、風速計や雨量計の計測値に基づく速度制限の発動を判定する装置、等を地上装置とすることができる。
1…発報システム
10…中央装置
12…第1カウンタ
102…操作部
104…表示部
106…音出力部
108…無線通信部
110…有線通信部
200…処理部
202…在線管理部
204…第1要求情報送信部
206…第1応答情報受信部
208…第2要求情報送信部
210…第2応答情報受信部
212…第1計数部
214…支障検出部
216…警報通知制御部
300…記憶部
302…中央制御プログラム
310…在線情報
320…踏切管理情報
330…第1カウンタ情報
20…踏切保安設備
30…踏切制御機
40…列車
42…車上装置
402…操作部
404…表示部
406…音出力部
408…無線通信部
500…処理部
502…第2要求情報受信部
504…第2応答情報送信部
506…第2計数部
508…警報処理部
510…フェールセーフ処理部
600…記憶部
602…車上制御プログラム
610…第2カウンタ情報
44…通知装置
46…第2カウンタ

Claims (5)

  1. 地上装置が列車運行に関する支障が生じた場合に検出情報を無線通信で中央装置へ送信し、当該検出情報に基づく警報情報を前記中央装置が無線通信で車上装置に送信する発報システムであって、
    前記中央装置は、
    前記地上装置に対して、第1要求情報を第1の送信間隔で繰り返し送信する第1要求情報送信手段と、
    前記第1要求情報に応答して前記地上装置から送信される、前記検出情報を含む応答情報、或いは、前記検出情報を含まない応答情報を受信する受信手段と、
    前記応答情報を受信できない継続時間が第1の待機単位時間を経過する毎に第1カウンタをカウントし、前記応答情報を受信した場合に当該第1カウンタを初期値にリセットする第1計数手段と、
    前記車上装置に対して、1)受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれている場合には当該検出情報に基づく前記警報情報と前記第1カウンタのカウント値とを含む第2要求情報を、2)受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれていない場合には前記第1カウンタのカウント値を含む第2要求情報を、第2の送信間隔で繰り返し送信する第2要求情報送信手段と、
    を備え、
    前記車上装置は、
    前記第2要求情報を受信できない継続時間が第2の待機単位時間を経過する毎に第2カウンタをカウントし、前記第2要求情報を受信した場合に当該第2要求情報に含まれるカウント値で当該第2カウンタをリセットする第2計数手段と、
    受信した前記第2要求情報に前記警報情報が含まれる場合に、所定の警報処理を実行する警報処理手段と、
    前記第2カウンタのカウント値が第2の回数条件を満たした場合に、所定のフェールセーフ処理を実行するフェールセーフ処理手段と、
    を備える、
    発報システム。
  2. 前記中央装置は、前記車上装置が搭載された各列車の位置を少なくとも含む在線情報を管理する在線管理手段、を更に備え、
    前記第2要求情報送信手段は、受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれている場合に、各列車のうち、当該検出情報に係る前記地上装置に対応付けられた所与の警報範囲内に位置する列車に搭載された車上装置に対しては、当該検出情報に基づく前記警報情報と前記第1カウンタのカウント値とを含む前記第2要求情報を送信し、前記警報範囲内に位置しない列車に搭載された車上装置に対しては、規定のカウント値を含む前記第2要求情報を送信する、
    請求項1に記載の発報システム。
  3. 前記地上装置は、支障を検出する異なる位置毎に設けられており、
    前記中央装置は、前記地上装置それぞれについて当該支障が生じた場合の警報範囲を記憶する記憶手段、を更に備え、
    前記第1要求情報送信手段は、前記地上装置毎に前記第1要求情報を送信し、
    前記受信手段は、前記地上装置毎に前記応答情報を受信し、
    前記第1計数手段は、前記地上装置毎に前記第1カウンタのカウントおよびリセットを行い、
    前記第2要求情報送信手段は、複数の前記地上装置に対応付けられた前記警報範囲が一部重複し、且つ、当該重複した範囲に列車が存在する場合に、当該列車の前記車上装置に送信する前記第2要求情報に含める前記カウント値を、当該複数の地上装置の前記第1カウンタのカウント値のうち、前記第2の回数条件を満たす値に最も近いカウント値とする、
    請求項1又は2に記載の発報システム。
  4. 前記地上装置は、踏切に設置される踏切保安設備であり、
    前記警報処理は、列車の運転台に搭載された通知装置から前記踏切に係る警報を通知させることである、
    請求項1~3の何れか一項に記載の発報システム。
  5. 地上装置が列車運行に関する支障が生じた場合に検出情報を無線通信で中央装置へ送信し、当該検出情報に基づく警報情報を前記中央装置が無線通信で車上装置に送信する発報方法であって、
    前記中央装置が、前記地上装置に対して、第1要求情報を第1の送信間隔で繰り返し送信する第1要求情報送信ステップと、
    前記中央装置が、前記第1要求情報に応答して前記地上装置から送信される、前記検出情報を含む応答情報、或いは、前記検出情報を含まない応答情報を受信する受信ステップと、
    前記中央装置が、前記応答情報を受信できない継続時間が第1の待機単位時間を経過する毎に第1カウンタをカウントし、前記応答情報を受信した場合に当該第1カウンタを初期値にリセットする第1計数ステップと、
    前記中央装置が、前記車上装置に対して、1)受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれている場合には当該検出情報に基づく前記警報情報と前記第1カウンタのカウント値とを含む第2要求情報を、2)受信した前記応答情報に前記検出情報が含まれていない場合には前記第1カウンタのカウント値を含む第2要求情報を、第2の送信間隔で繰り返し送信する第2要求情報送信ステップと、
    前記車上装置が、前記第2要求情報を受信できない継続時間が第2の待機単位時間を経過する毎に第2カウンタをカウントし、前記第2要求情報を受信した場合に当該第2要求情報に含まれるカウント値で当該第2カウンタをリセットする第2計数ステップと、
    前記車上装置が、受信した前記第2要求情報に前記警報情報が含まれる場合に、所定の警報処理を実行する警報処理実行ステップと、
    前記車上装置が、前記第2カウンタのカウント値が第2の回数条件を満たした場合に、所定のフェールセーフ処理を実行するフェールセーフ処理実行ステップと、
    を含む発報方法。
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