JP7349384B2 - 中央装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駅連動装置と通信接続された中央装置に関する。
鉄道では、安全な列車運行のために、各駅の信号機や転てつ機同士を連鎖させて動作させる連動制御が行われている。連動制御の対象の1つである場内信号機が故障した場合には、代用手信号が使用される。代用手信号は、旗や灯による手信号、信号機に付随して設けられている手信号代用器や可搬型の手信号代用器によってなされる。代用手信号は駅扱いであり、現場での安全確認(転てつ機の開通方向や列車の非在線の確認)が必要であるため、安全が確保されるまで列車は駅に進入できず機外停止することになる。これに対処するために、中央の運行管理装置が、信号機や転てつ器、軌道回路などの駅の現場設備が故障状態となったときに、制御すべき信号機を手信号代用器に変更し、この手信号代用器を遠隔制御することで、駅での扱い者を不要とし、円滑な列車運行とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006-62513号公報
上述の特許文献1の技術は、信号機に手信号代用器が付設されていることが前提であり、手信号代用器が付設されていない信号機には適用できない。閑散線区などの無人駅や有人駅であっても駅員が少ない駅では、場内信号機の故障により代用手信号を使用する場合、駅構内の安全確認の実施や代用手信号を扱う人員が不足する。この場合、派遣される係員の到着を待つ必要があることから、長時間に亘り、駅の直前に列車が停止しているにも関わらずに駅に進入できない機外停止となり、旅客に我慢を強いることになる。
本発明が解決しようとする課題は、手信号代用器が付設されていない場合であっても、場内信号機が故障等により現示ができないときに、場内信号機の外方の列車を駅構内へ安全に進入可能とさせる新たな仕組みを提案すること、である。
上記課題を解決するための第1の発明は、
各列車の位置を含む在線情報および各列車の進路を管理し、駅連動装置と通信接続された中央装置であって、
前記駅連動装置の対象駅に進入するための場内信号機が場内信号機不能状態にあることを示す報知信号の入力、或いは、前記場内信号機不能状態であることを示す操作入力、を検出する検出手段(例えば、図5の不能状態検出部204)と、
前記検出手段の検出がなされた場合に、前記在線情報に基づき、前記場内信号機の外方で且つ前記場内信号機に直近の外方直近列車を抽出する外方直近列車抽出手段(例えば、図5の外方直近列車抽出部206)と、
前記外方直近列車が前記対象駅に進入する進路上の転てつ機を判定し、当該判定した転てつ機の転換状態を取得する転換状態取得手段(例えば、図5の転換状態取得部208)と、
前記外方直近列車の進路上に、他の列車が在線しているか否かの在線有無を判定する第1の在線有無判定手段(例えば、図5の在線有無判定部210)と、
前記転換状態が示す開通方向が前記外方直近列車の進路方向であり、且つ、前記第1の在線有無判定手段により在線無しと判定された場合に、前記外方直近列車に対して前記対象駅への進入許可通知を出力する第1の進入許可通知出力手段(例えば、図5の進入許可通知部212)と、
を備えた中央装置である。
第1の発明によれば、場内信号機が故障等により現示ができないときに、手信号代用器を利用せずに、安全確保を前提に、場内信号機の外方の列車を駅構内へ進入させることができる。すなわち、不能状態となった場内信号機の外方直近列車に対して、外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向が進路方向であり、且つ、進路上に他の列車が在線無しであるならば、駅構内に進入する進路の安全が確保されていると判断して、外方直近列車に対して進入許可通知を出力する。これにより、列車の長時間に亘る機外停止を低減することが可能となる。
第2の発明は、
各列車の位置を含む在線情報および各列車の進路を管理し、駅連動装置と通信接続された中央装置であって、
前記駅連動装置の対象駅に進入するための場内信号機が場内信号機不能状態にあることを示す報知信号の入力、或いは、前記場内信号機不能状態であることを示す操作入力、を検出する検出手段(例えば、図5の不能状態検出部204)と、
前記検出手段の検出がなされた場合に、前記在線情報に基づき、前記場内信号機の外方で且つ前記場内信号機に直近の外方直近列車を抽出する外方直近列車抽出手段(例えば、図5の外方直近列車抽出部206)と、
前記外方直近列車が前記対象駅に進入する進路上の転てつ機を判定し、当該判定した転てつ機の転換状態を取得する転換状態取得手段(例えば、図5の転換状態取得部208)と、
前記転換状態が示す開通方向の進入経路上に、他の列車が在線しているか否かの在線有無を判定する第2の在線有無判定手段(例えば、図5の在線有無判定部210)と、
前記第2の在線有無判定手段により在線無しと判定された場合に、前記外方直近列車に対して前記対象駅への進入許可通知を出力する第2の進入許可通知出力手段(例えば、図5の進入許可通知部212)と、
を備えた中央装置である。
第2の発明によれば、場内信号機が故障等により現示ができないときに、手信号代用器を利用せずに、場内信号機の外方の列車を駅構内へ進入させることができる。すなわち、不能状態となった場内信号機の外方直近列車に対して、外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向の進入経路上に他の列車が在線していなければ、駅構内に進入する進路の安全が確保されていると判断して、外方直近列車に対して進入許可通知を出力する。場内信号機の不能状態が駅連動装置の故障が原因である場合、転てつ機についても転換不能な状態となっている可能性が高い。そのような場合に、転てつ機の開通方向が外方直近列車の進路方向とは異なっていても、開通方向の進入経路の安全が確保されているならば、外方直近列車を転てつ機の開通方向の進入経路で駅構内に進入させてホームに到着させることができる。これにより、列車の長時間に亘る機外停止を低減することが可能となる。
中央装置の適用例。 駅構内の配置例。 場内信号機不能状態となった一例。 場内信号機不能状態となった一例。 中央装置の機能構成図。 駅管理情報の一例。 中央装置が行う処理のフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一要素には同一符号を付す。
[システム構成]
図1は、本実施形態の中央装置の適用例である。本実施形態の中央装置1は、例えば中央指令室に設置され、通信ネットワークNを介して、例えば同じく中央指令室に設置された駅連動装置3と通信が可能であるとともに、線路を走行する列車10に搭載された車上装置12、および、線路に設けられた信号機22や転てつ機24といった現場設備との無線通信が可能である。なお、信号機22や転てつ機24といった現場設備と駅連動装置3との間の通信や、現場設備と中央装置1との間の通信は、無線通信ではなく有線通信で通信接続される構成であってもよい。その場合であっても、列車10と駅連動装置3との間の通信、および、列車10と中央装置1との間の通信は、無線通信で通信接続されることとする。
通信ネットワークNは、データ通信が可能な通信路を意味し、例えば、中央装置1と駅連動装置3とを接続する光ケーブル等の専用回線や、通信エリアが連続して駅構内を含むように設置された複数の無線通信基地局を含む。駅連動装置3は、駅毎に設けられ、対象駅の構内における安全な列車進路の確保のため、対象駅の構内に設置された場内信号機や出発信号機等の信号機22と転てつ機24との間に連鎖を設けて動作させるといった連動制御を行う。
中央装置1は、各列車10の位置を含む在線情報および各列車10の進路を管理している。在線情報は、各列車10の位置や速度、上り方向や下り方向といった進行方向を含む。列車10の“位置”は、キロ程で表現される線路上の位置とするが、緯度経度などの地理的位置情報でもよい。在線情報は、中央装置1が、各列車10の車上装置12と無線通信を行うことで取得してもよいし、運行管理装置等の例えば同じく中央指令室に設置された他の装置から取得してもよい。各列車10の進路は、駅連動装置3から取得する。列車10の進路は、列車ダイヤで定められる当該列車10の次の停車駅の到着番線に到着するまでの経路である。
また、中央装置1は、各駅の信号機22や転てつ機24といった現場設備の状態を管理している。現場設備の状態は、駅連動装置3から取得してもよいし、中央装置1が、各駅の信号機22や転てつ機24と無線通信を行うことで取得してもよい。現場設備の“状態”とは、転てつ機24であれば、定位または反位への転換完了および転換中を含む転換動作の状態や鎖錠の有無等の正常時の状態のほか、転換不能等の故障時の状態を含む。信号機22であれば、現示等の正常時の状態のほか、現示不能等の故障時の状態を含む。
中央装置1は、ある駅の場内信号機が故障等による不能状態にあることを検出すると、当該場内信号機が信号現示の対象とする列車に対して、駅構内の安全を確保できる所定条件を満たすならば進入許可を通知する。
具体的に説明する。図2は、駅構内の配置例であり、単線区間における島式ホームである駅を例示している。図2に示すように、右に向かう方向を下り方向、左に向かう方向を上り方向として、駅構内には、下り列車に対する場内信号機(下り場内信号機)22a、および、出発信号機(下り出発信号機)22bと、上り列車に対する場内信号機(上り場内信号機)22c、および、出発信号機(上り出発信号機)22dと、ホームの下り方の分岐部分の分岐器を転換する転てつ機(下り方転てつ機)24aと、ホームの上り方の分岐部分の分岐器を転換する転てつ機(上り方転てつ機)24bとが設置されている。駅に進入する下り列車10に対しては、ホームの下り番線に到着する進路14が構成され、下り列車10は、下り場内信号機22aの進行現示によって進路14に沿って駅構内に進入する。同様に、不図示であるが、上り列車に対しては、上り番線に到着する進路が構成され、上り列車は、上り場内信号機22cの進行現示によって進路に沿って駅構内に進入する。
図3は、場内信号機が不能状態となった一例である。図3では、下り場内信号機22aが不能状態となった例を示している。場内信号機の“不能状態”とは、灯器や内部回路の故障等の場内信号機の故障により現示が不可能な現示不能状態、または、駅連動装置3の故障や駅連動装置3と場内信号機との間の通信支障により現示がなされない現示不定状態である。中央装置1は、場内信号機不能状態にあることを示す報知信号の入力、或いは、場内信号機不能状態にあることを示す指令員による操作入力によって、場内信号機が“不能状態”であることを検出する。場内信号機不能状態にあることを示す報知信号の入力は、例えば、駅連動装置3或いは駅連動装置3を監視する他装置からの当該駅連動装置3の故障を示す信号の受信や、場内信号機の自己診断機能による故障の検出信号の当該場内信号機からの受信、場内信号機の現示を指示する信号リレー回路の診断機能による故障の検出信号の当該信号リレー回路からの受信、等である。場内信号機不能状態にあることを示す操作入力は、例えば、場内信号機が不能状態にあることを認知した指令員による操作入力、である。
中央装置1は、場内信号機が不能状態にあることを検出すると、当該場内信号機の外方で、且つ、当該場内信号機に直近の外方直近列車を抽出する。つまり、外方直近列車は、場内信号機の外方から場内信号機の内方である駅構内に進入しようとしている列車のうち、当該場内信号機に最も接近している列車である。図3では、外方直近列車の一例として、場内信号機の外方に機外停止している列車10を示しているが、駅間を走行している列車も外方直近列車となり得る。
中央装置1は、外方直近列車の進路上の転てつ機の転換状態を判定する。また、駅構内であって、外方直近列車の進路上に他の列車が在線しているか否かの在線有無を判定する。そして、転てつ機の転換状態が示す開通方向が外方直近列車の進路方向であり、且つ、駅構内であって外方直近列車の進路上が在線無しならば、外方直近列車に対して駅構内(場内信号機の内方)への進入許可通知を出力する。
図3の例では、外方直近列車である下り列車10の進路14上の転てつ機である下り方転てつ機24aの開通方向が、外方直近列車の進路方向(定位)となっている。また、外方直近列車である下り列車10の進路14上に、他の列車が在線していない(在線無し)。従って、駅構内に進入する走行の安全が確保されていると判断し、中央装置1は、外方直近列車である下り列車10に対して、進路14に沿った駅構内への進入許可通知を送信する。なお、図3では、外方直近列車の進路上に1つの転てつ機が存在する例を示したが、進路上に2つ以上(複数)の転てつ機が存在する場合であっても同様に、進路上の全ての転てつ機の開通方向が進路方向となっていることを条件として安全が確保されているかを判断する。
ここで、転てつ機の“転換状態”とは、転換動作の状態(定位または反位への転換が完了している状態、もしくは転換中を含む転換完了以外の状態)および鎖錠の有無を含む。そして、転てつ機の転換状態が示す“開通方向”とは、転換および鎖錠が完了して列車が通過可能な状態となっている方向(定位または反位)を意味する。つまり、転換動作は完了しているが鎖錠が未完了の状態は、開通方向は“転換中”であるとみなし、外方直近列車に対して駅構内への進入は許可されない。
また、中央装置1は、外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向が進路方向とは異なる方向であっても、転てつ機の開通方向の進入経路上に他の列車が在線していないならば、駅構内への進入に当たって安全が確保されていると判断し、外方直近列車に対して、その開通方向の進入経路への進入を許可する。
図4は、外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向が進路方向とは異なる例である。図4の例では、外方直近列車である下り列車10の進路上の転てつ機である下り方転てつ機24aの開通方向が、進路方向(定位)とは異なる方向(反位)となっている。そして、駅構内であって、下り方転てつ機24aの開通方向(反位)の進入経路16には他の列車が在線していない(在線無し)。従って、中央装置1は、駅構内に進入する走行の安全が確保されていると判断し、外方直近列車である下り列車10に対して、下り方転てつ機24の開通方向(反位)の進入経路16に沿った駅への進入許可通知を送信する。場内信号機(この場合、下り場内信号機22a)が不能状態となっているため、本来の進路ではないが、下り列車10を早期に駅に停車させて旅客を降車可能とさせる応急措置としての実施例である。
なお、図示はしていないが、図3,図4に示した2つの例以外の場合、例えば、ア)外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向が“転換中”の場合、イ)進路上の転てつ機の開通方向が進路方向となっているが、進路上に他の列車が在線している場合、ウ)進路上の転てつ機の開通方向が進路方向と異なる方向であり、且つ、その開通方向の進入経路上に他の列車が在線している場合、の何れかの場合には、外方直近列車に対して駅構内(場内信号機の内方)への進入を許可しない。駅構内への進入を許可しない場合には、その旨の通知を、外方直近列車に対して送信するようにしてもよい。
外方直近列車に対して送信する進入許可通知は、列車10の運転台に搭載されている報知装置に、場内信号機の内方(駅構内)への進入許可を報知させるための信号である。報知装置は、列車10の運転台の運転士が視認可能な位置に搭載されている。報知装置における進入許可の報知としては、例えば、報知装置が1又は複数の表示灯を有する構成とし、進入の許可/不許可に応じてこれらの表示灯を点灯或いは点滅させる。進入を許可する場合には、更に、列車10の進路上の転てつ機の開通方向が進路方向であるか異なる方向であるかによって、点灯色を異なるようにしてもよい。更に、報知装置がディスプレイ等の画像表示装置を有する構成とし、駅構内の模式図に列車10が進むべき進路(経路)を図示するようにしても良いし、進むべき進路(経路)上の分岐の方向やホームの到着番線等を知らせる図柄やテキストメッセージを表示してもよい。更には、報知装置がスピーカ等の音声出力装置を有する構成とし、進入の許可/不許可に応じた警報音や、列車が進むべき分岐の方向やホームの到着番線等を知らせる内容の音声メッセージを出力してもよい。
[機能構成]
図5は、中央装置1の機能構成を示すブロック図である。図5によれば、中央装置1は、操作部102と、表示部104と、音出力部106と、通信部108と、処理部200と、記憶部300とを備え、一種のコンピュータシステムとして構成することができる。
操作部102は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置で実現され、なされた操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイやタッチパネル等の表示装置で実現され、処理部200からの表示信号に応じた各種表示を行う。音出力部106は、例えばスピーカ等の音声出力装置で実現され、処理部200からの音声信号に応じた各種音出力を行う。通信部108は、有線或いは無線の通信装置で実現され、通信ネットワークNに接続して、駅連動装置3や運行管理装置といった外部装置、各列車10の車上装置12、信号機22や転てつ機24といった駅の現場設備、等との通信を行う。
処理部200は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路で実現されるプロセッサーであり、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ、操作部102からの入力データ等に基づいて、中央装置1の全体制御を行う。また、処理部200は、機能的な処理ブロックとして、在線管理部202と、不能状態検出部204と、外方直近列車抽出部206と、転換状態取得部208と、在線有無判定部210と、進入許可通知部212とを有する。処理部200が有するこれらの各機能部は、処理部200がプログラムを実行することでソフトウェア的に実現することも、専用の演算回路で実現することも可能である。本実施形態では、前者のソフトウェア的に実現することとして説明する。
在線管理部202は、各列車10の列車IDや位置、速度、進行方向を含む在線情報304を管理する。在線情報304は、各列車10の車上装置12と通信部108を介した無線通信を行うことで取得した在線位置情報としてもよいし、駅連動装置3から取得した軌道回路を用いた軌道ごとの在線情報としてもよい。また、在線情報304には、対向鎖錠条件(当該列車の進路に対して反対方向からの進路設定がされていないことを照査する条件)や列車防護条件などの進行現示を行うための条件を加えても良い。
不能状態検出部204は、駅連動装置3の対象駅に進入するための場内信号機が場内信号機不能状態にあることを示す報知信号の入力、或いは、場内信号機不能状態であることを示す操作入力、を検出する。場内信号機不能状態とは、例えば、場内信号機の灯器や内部回路の故障等の場内信号機の故障により現示が不可能な状態や、駅連動装置3の故障や駅連動装置3と場内信号機との間の通信支障等により場内信号機の現示がなされない或いは現示を特定できない状態である。不能状態検出部204は、通信部108を介した、駅連動装置3或いは駅連動装置3を監視する他装置からの当該駅連動装置3の故障を示す信号の受信や、場内信号機からの当該場内信号機の自己診断機能による故障の検出信号の受信、操作部102を介した指令員の操作入力、等によって、場内信号機が不能状態にあることを検出する。
外方直近列車抽出部206は、不能状態検出部204により場内信号機が不能状態であることの検出がなされた場合に、在線情報304に基づき、場内信号機の外方で且つ場内信号機に直近の外方直近列車を抽出する(図2,図3参照)。なお、外方直近列車が存在しない場合もある。場内信号機の位置は、駅管理情報308における信号機管理情報308bに含めて記憶されている。
図6に、駅管理情報308の一例を示す。図6に示すように、駅管理情報308は、駅毎に生成され、駅名308aに対応付けて、信号機管理情報308bと、転てつ機管理情報308cと、不能状態検出情報308dと、外方直近列車情報308eとを格納している。
信号機管理情報308bは、該当駅の構内に設置されている信号機それぞれについて、信号機IDに対応付けて、場内や出発、入換といった種別、設置位置、現在の現示等の情報を格納している。信号機の現示は、通信部108を介して、駅連動装置3或いは当該信号機から取得する。
転てつ機管理情報308cは、該当駅の構内に設置されている転てつ機それぞれについて、転てつ機IDに対応付けて、設置位置、転換動作の状態および鎖錠の有無を含む現在の転換状態等の情報を格納している。転てつ機の転換状態は、通信部108を介して、駅連動装置3或いは当該転てつ機から取得する。
不能状態検出情報308dは、該当駅の構内に設置されている場内信号機それぞれについて、信号機IDに対応付けて、不能状態検出部204により不能状態にあると検出されたか否か(検出有無)等の情報を格納している。
外方直近列車情報308eは、外方直近列車抽出部206により抽出された外方直近列車それぞれについて、列車IDに対応付けて、接近している場内信号機の信号機ID、進入許可通知部212により駅構内への進入が許可されたか否か(進入許否)等の情報を格納している。
転換状態取得部208は、外方直近列車が対象駅に進入する進路上の転てつ機を判定し、判定した転てつ機の転換状態を取得する。列車の進路は、進路情報306として記憶されている。進路情報306は、各列車の進路を管理するための情報であり、列車IDに対応付けて、進路等の情報を格納している。列車の進路は、通信部108を介して駅連動装置3から取得する。また、転てつ機の設置位置および転換状態は、駅管理情報308の転てつ機管理情報308cに含めて記憶されている。転換状態取得部208は、進路情報306を参照して外方直近列車の進路を判定し、駅管理情報308の転てつ機管理情報308cを参照して判定した進路上の転てつ機を判定し、その転換状態を取得する。
在線有無判定部210は、対象駅の構内で且つ外方直近列車の進路上に、他の列車が在線しているか否かの在線有無を判定する(図3参照)。また、対象駅の構内で、且つ、外方直近列車の進路上の転てつ機の転換状態が示す開通方向の進入経路上に、他の列車が在線しているか否かの在線有無を判定する(図4参照)。他の列車の位置は、在線情報304を参照して判定する。
進入許可通知部212は、外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向が進路方向であり、且つ、在線有無判定部210により進路上に他の列車の在線無しと判定された場合に、外方直近列車に対して対象駅への進入許可通知を出力する(図3参照)。また、外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向が進路方向とは異なる方向であり、且つ、在線有無判定部210により開通方向の進入経路上に他の列車の在線無しと判定された場合に、外方直近列車に対して、進入経路に沿った対象駅への進入許可通知を出力する(図4参照)。なお、進入許可通知の出力は、出力条件が成立した旨を中央装置1からオペレータに通知し、オペレータの許可操作を受けてから出力するようにしても良い。
なお、これ以外の場合、すなわち、ア)外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向が“転換中”の場合、イ)進路上の転てつ機の開通方向が進路方向となっているが進路上に他の列車が在線している場合、ウ)進路上の転てつ機の開通方向が進路方向と異なる方向であり、且つ、その開通方向の進入経路上に他の列車が在線している場合、の何れかの場合には、駅構内への進入を許可しない進入不許可通知を、外方直近列車に対して送信するようにしてもよい。
記憶部300は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のIC(Integrated Circuit)メモリやハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部200が中央装置1を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が実行した演算結果や、操作部102からの入力データ等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部300には、中央管理プログラム302と、在線情報304と、進路情報306と、駅管理情報308とが記憶される。
[処理の流れ]
図7は、中央装置1が行う処理を説明するフローチャートである。この処理は、中央装置1が管理する場内信号機それぞれを対象として行われる。
先ず、不能状態検出部204が、対象の場内信号機が不能状態にあることを検出すると(ステップS1:YES)、外方直近列車抽出部206が、在線情報304を参照して、対象の場内信号機についての外方直近列車を抽出する(ステップS3)。外方直近列車が存在するならば(ステップS5:YES)、転換状態取得部208が、外方直近列車の進路上の転てつ機を判定し、判定した転てつ機の転換状態を取得して、転換状態が示す開通方向を判定する(ステップS7)。
開通方向が外方直近列車の進路方向であるならば(ステップS9:YES)、在線有無判定部210が、在線情報304を参照して、外方直近列車の進路上の他の列車の在線有無を判定する(ステップS11)。そして、在線無しと判定したならば(ステップS13:YES)、進入許可通知部212が、直近外方列車に対して、進路に沿った駅構内への進入許可通知を送信する(ステップS15)。在線有りと判定したならば(ステップS13:NO)、進入許可通知部212が、直近外方列車に対して、駅構内への進入不許可通知を送信する(ステップS17)。
一方、転てつ機の開通方向が、外方直近列車の進路方向とは異なる方向ならば(ステップS9:NO~ステップS19:YES)、在線有無判定部210が、在線情報304を参照して、転てつ機の開通方向の進入経路上の他の列車の在線有無を判定する(ステップS21)。そして、在線無しと判定したならば(ステップS23:YES)、外方直近列車に対して、転てつ機の開通方向への進入経路に沿った駅構内への進入許可通知を送信する(ステップS25)。在線有りと判定した場合(ステップS23:NO)、或いは、転てつ機の開通方向が不定の場合には(ステップS19:NO)、進入許可通知部212が、直近外方列車に対して、駅構内への進入不許可通知を送信する(ステップS27)。以上の処理を行うと、ステップS1に戻り、同様の処理を繰り返す。
[作用効果]
本実施形態の中央装置1は、不能状態となった場内信号機の外方直近列車に対して、外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向が進路方向であり、且つ、駅構内で進路上に他の列車が在線無しであるならば、駅構内に進入する進路の安全が確保されていると判断して、外方直近列車に対して進入許可通知を出力する。また、中央装置1は、不能状態となった場内信号機の外方直近列車に対して、駅構内で外方直近列車の進路上の転てつ機の開通方向が進行方向とは異なる方向であり、且つ、開通方向の進入経路上に他の列車が在線無しであるならば、駅構内に進入する進路の安全が確保されていると判断して、外方直近列車に対して進入許可通知を出力する。これにより、手信号代用器が付設されていない場合であっても、場内信号機が故障等により現示ができないときに、場内信号機の外方の列車を駅構内へ安全に進入させることが可能となり、列車の長時間に亘る機外停止を低減することが可能となる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)出発信号機の故障時
上述の実施形態では、場内信号機が故障等による不能状態にあるときについて説明したが、出発信号機が故障等による不能状態にあるときにも同様に適用可能である。
(B)誤出発時における退行許可
また、列車が誤って出発した際に、列車を出発信号機の外方まで戻す(退行させる)際にも適用可能である。具体的には、図4において上り番線の列車が上り出発信号機22dが赤現示のときに誤って出発した場合、下り方転てつ機24aの開通方向(反位)の進入経路16には他の列車が在線していない(在線無し)ことを確認した上で、当該列車に対して、下り方転てつ機24aの開通方向(反位)の進入経路16に沿った駅への進入(退行)許可通知を送信する。
1…中央装置
102…操作部
104…表示部
106…音出力部
108…通信部
200…処理部
202…在線管理部
204…不能状態検出部
206…外方直近列車抽出部
208…転換状態取得部
210…在線有無判定部
212…進入許可通知部
300…記憶部
302…中央管理プログラム
304…在線情報
306…進路情報
308…駅管理情報
308a…駅名
308b…信号機管理情報
308c…転てつ機管理情報
308d…不能状態検出情報
308e…外方直近列車情報
3…駅連動装置
10…列車、12…車上装置
22…信号機
22a,22c…場内信号機
22b,22d…出発信号機
24…転てつ機
24a…下り方転てつ機
24b…上り方転てつ機

Claims (2)

  1. 各列車の位置を含む在線情報および各列車の進路を管理し、駅連動装置と通信接続された中央装置であって、
    前記駅連動装置の対象駅に進入するための場内信号機が場内信号機不能状態にあることを示す報知信号の入力、或いは、前記場内信号機不能状態であることを示す操作入力、を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出がなされた場合に、前記在線情報に基づき、前記場内信号機の外方で且つ前記場内信号機に直近の外方直近列車を抽出する外方直近列車抽出手段と、
    前記外方直近列車が前記対象駅に進入する進路上の転てつ機を判定し、当該判定した転てつ機の転換状態を取得する転換状態取得手段と、
    前記外方直近列車の進路上に、他の列車が在線しているか否かの在線有無を判定する第1の在線有無判定手段と、
    前記転換状態が示す開通方向が前記外方直近列車の進路方向であり、且つ、前記第1の在線有無判定手段により在線無しと判定された場合に、前記外方直近列車に対して前記対象駅への進入許可通知を出力する第1の進入許可通知出力手段と、
    を備えた中央装置。
  2. 各列車の位置を含む在線情報および各列車の進路を管理し、駅連動装置と通信接続された中央装置であって、
    前記駅連動装置の対象駅に進入するための場内信号機が場内信号機不能状態にあることを示す報知信号の入力、或いは、前記場内信号機不能状態であることを示す操作入力、を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出がなされた場合に、前記在線情報に基づき、前記場内信号機の外方で且つ前記場内信号機に直近の外方直近列車を抽出する外方直近列車抽出手段と、
    前記外方直近列車が前記対象駅に進入する進路上の転てつ機を判定し、当該判定した転てつ機の転換状態を取得する転換状態取得手段と、
    前記転換状態が示す開通方向の進入経路上に、他の列車が在線しているか否かの在線有無を判定する第2の在線有無判定手段と、
    前記第2の在線有無判定手段により在線無しと判定された場合に、前記外方直近列車に対して前記対象駅への進入許可通知を出力する第2の進入許可通知出力手段と、
    を備えた中央装置。
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