JP7127382B2 - 水栓装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、この従来の水栓装置の外殻部材の内部には、別体のケーシング部材が挿入されている。このケーシング部材には、水栓機能ユニットが内蔵されており、この水栓機能ユニットは、給水源及び給水源のそれぞれから一次側流路により供給された湯と水とを混合し、この混合した湯水を吐止水する機能を備えている。
また、従来の水栓装置の樹脂製のケーシング部材については、金属製のものに比べて強度が低く、経年変化等による耐久性も低いという問題もある。これにより、長期的な安全性を確保するためには、点検や部品交換等のメンテナンスにおいてもコストがかかるという問題がある。
また、常時湯水に晒される水栓装置の事情を考慮し、ケーシング部材として耐食性が高いステンレス材料を採用した場合には、ステンレス材料が高い加工精度で加工することが難しいという問題もある。
したがって、脱銅合金や脱鋳物を実現し、銅合金以外の素材を活用し、水栓装置の種類に応じて様々な仕様に対しても、いかに製造コストを抑制しつつ、設計の自由度を高めていくかが、近年要請された課題となっている。
さらに、金属製のケーシング部材については、水栓装置の種類に応じた形状の外殻部材の支柱部内に挿入可能に金属製の板材又は管材によって概ね少なくとも半筒状に形成することができる。これにより、ケーシング部材が樹脂材料で射出成形された場合や金属材料で鋳造成形された場合に比べて、水栓装置の種類に応じた外殻部材の形状毎にケーシング部材の成形用の型を用意する必要がないため、比較的安価な加工方式でケーシング部材の寸法や形状を容易に調整することができる。
また、ケーシング部材が金属製の板材又は管材によって概ね少なくとも半筒状に形成されるため、ケーシング部材について、必要な強度を保ちながら、薄く形成することもできる。これにより、水栓装置の内部寸法を抑制することができる。
さらに、水栓装置の種類に応じた様々な形状の外殻部材に対しても、ある程度共通化させたケーシング部材を用意しておけば、このケーシング部材の一部に切断加工等を施すだけで、比較的安価な加工方式で所望の軸方向の寸法に調整することができる。これにより、例えば台座部材と接続部材との間のケーシング部材の軸方向の寸法距離についても、ケーシング部材の軸方向の寸法に応じて自由に設定することができる。また、軸方向の寸法を調整した状態のケーシング部材を外殻部材の支柱部内に挿入するだけで、簡単に組み付けることができる。
これらの結果、水栓装置の設計の自由度を向上させることができると共に、製造コストを抑制することができる。
これによれば、固定部材の方の螺合箇所(雄ねじ部となる)を薄肉に形成することが容易になる等、水栓装置の設計の自由度が更に向上する。
もっとも、本件出願の時点においては、厚肉部材の方に雄ねじ部を形成して、これと螺合する雌ねじ部を固定部材の方に設ける態様も、本発明の範囲から除外されない。
これによれば、シングルレバーカートリッジの側方に流出口が存在する場合(いわゆるサイドオープン型のシングルレバーカートリッジが採用される場合)において、溶接箇所が水と接触することが防止され、当該溶接箇所における腐食の発生が抑制される。
これによれば、溶接箇所に何らかの変形が生じた場合に、当該面シールのシール機能が直ちに解除されるため、水圧等によって溶接箇所の変形が更に進行することが効果的に抑制され、その後の修理等の作業性が良くなる。また、面シールのシール機能が解除されても、その漏水は吐水口から流出するため、水栓装置の周囲の不所望な部位が濡れてしまうということもない。
これによれば、振動等によって固定部材と厚肉部材との螺合状態に緩みが生じた場合に、面シールのシール機能が先行して解除されるため、水圧等によって螺合の不具合の程度が大きくなることが効果的に抑制され、その後の修理等の作業性が良くなる。また、面シールのシール機能が解除されても、その漏水は吐水口から流出するため、水栓装置の周囲の不所望な部位が濡れてしまうということもない。
これによれば、固定部材と厚肉部材との螺合箇所が、ケーシング部材と厚肉部材との溶接作業の影響を受けて変形等することが効果的に防止されるため、螺合箇所(ねじ部)の加工(ねじ切り加工)を溶接作業に先行させることが可能となる。
これによれば、当該当接箇所をストッパとして機能させることで、螺合時(ねじ込み作業時)のトルクを溶接箇所に伝わらないようにすることができる。これにより、溶接箇所の破損を抑制することができる。
これによれば、溶接作業の影響を受けにくい厚肉部材の他端部をストッパとして機能させることで、螺合箇所の規制をより高い寸法精度で実現することができる。
これによれば、厚肉部材との溶接作業の作業性が向上する。
これによれば、固定部材の厚肉部材に対する螺合状態が、溶接箇所における溶接ビード等の影響によって不所望な状態となることを効果的に回避することができる。
これによれば、溶接箇所における溶接ビード等によってケーシング部材の外周面側の機能、特には外殻部材に対するシール機能、に良くない影響が生じることを効果的に回避することができる。
これによっても、溶接箇所における溶接ビード等によってケーシング部材の外周面側の機能、特には外殻部材に対するシール機能、に良くない影響が生じることを効果的に回避することができる。
これによれば、熱の影響を局所的に抑えることが可能であるため、螺合箇所の寸法等への影響を低減することができる。
まず、図1は、本発明の第1実施形態による水栓装置を斜め前方から見た概略斜視図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態による水栓装置1は、給湯源(図示せず)から供給される湯と給水源(図示せず)から供給される水とを混合して吐止水する、いわゆる、「シングルレバー式」と呼ばれる水栓装置であり、台所のシンク又は洗面台のカウンター等の設置面F1上に設置されている。
すなわち、このシングルレバー式の水栓装置1においては、いわゆる、「シングルレバー」と呼ばれる単一の操作ハンドル2が手動で回動操作されることにより、流量と温度が調整された湯水がスパウト4の吐水口6から吐止水されるようになっている。
また、図1に示すように、操作ハンドル2が止水操作位置から上方の操作位置に回動操作された場合には、スパウト4の吐水口6から吐出される湯水が吐水状態に設定されるようになっている。
すなわち、操作ハンドル2は、吐水状態において、より上方(図1に示す矢印「開」の方向)に回動操作される程、湯水の流量が大きく設定され、より下方(図1に示す矢印「閉」の方向)に回動操作される程、湯水の流量が小さく設定されるようになっている。
一方、図1に示すように、操作ハンドル2が回転中心軸線A1を中心に湯側(図1に示す矢印「H」側)に回動操作された場合には、スパウト4の吐水口6から吐出される湯水の温度が高温側に設定されるなっている。
図2は、本発明の第1実施形態による水栓装置全体の分解斜視図である。また、図3は、本発明の第1実施形態による水栓装置の中央側面断面図である。
まず、図2及び図3に示すように、本実施形態の水栓装置1は、その種類又は仕様に応じた形状に形成された中空の外殻部材8を備えている。この外殻部材8は、上下方向に概ね筒状に延びる支柱部8a、及び、この支柱部8aの側面から外側に延びるスパウト部8bをそれぞれ備えている。
なお、外殻部材8については、金属材料で形成されていてもよいし、樹脂材料で形成されていてもよい。
図2及び図3に示すように、台座部材16は、水栓装置1の設置面F1に配置された状態で固定金具14の馬蹄形の把持金具14a及び締結金具14bにより固定されるようになっている。
また、図2に示すように、台座部材16には、縦方向に貫く通湯穴16a及び通水穴16bがそれぞれ形成されている。通湯穴16aには、給湯器等の給湯源(図示せず)から湯を供給する湯供給管10が下方から接続されている。同様に、通水穴16bには、水道等の給水源(図示せず)から水を供給する水供給管12が下方から接続されている。
さらに、図2及び図3に示すように、本実施形態の水栓装置1は、外殻部材8の支柱部8aの内部において、詳細は後述する水栓機能ユニット18を備えている。
図4及び図5に示すように、本実施形態の水栓装置1は、水栓機能ユニット18の外側において、下方から上方に向って、下側下方シール保持部材20、下方シール部材22、上側下方シール保持部材24、下側上方シール保持部材26、上方シール部材28、及び、上側上方シール保持部材30をそれぞれ備えている。
また、図4及び図5に示すように、下方シール部材22及び上方シール部材28のそれぞれは、水栓機能ユニット18の外側面と外殻部材8の支柱部8aの内側面との間を水密にシールするものである。
さらに、図4及び図5に示すように、下側下方シール保持部材20及び上側下方シール保持部材24のそれぞれは、下方シール部材22を保持するためのものでもあり、一方、下側上方シール保持部材26及び上側上方シール保持部材30のそれぞれは、上方シール部材28を保持するためのものである。
これらの部材32,34,36,38については、外殻部材8の支柱部8a内に挿入された水栓機能ユニット18について、上方から水密に保持するものである。
まず、図3~図7に示すように、本実施形態の水栓装置1の水栓機能ユニット18は、詳細については後述する金属製のケーシング部材40を備えている。この金属製のケーシング部材40は、外殻部材8の支柱部8a内に挿入された状態で、その一端側(下端側)が台座部材16に対して固定されている。
また、図4及び図5に示すように、水栓機能ユニット18は、ケーシング部材40の外側面において、台座部材保持用の機械的係合ピン58、及び、一次側アダプタ部材保持用の機械的係合ピン60をそれぞれ備えている。
また、図6に示すように、湯供給管44は、下側被接続部44a及び上側被接続部44bをそれぞれ備えている。湯供給管44の下側被接続部44aは、台座部材16の通湯穴16aの上端(下流端)の湯側接続受け部16c内に湯側軸シール部材42aを介して差し込まれて水密に接続され、いわゆる、軸シールされている。一方、湯供給管44の上側被接続部44bは、一次側アダプタ部材50の通湯穴50aの下端(上流端)の湯側接続受け部50c内に湯側軸シール部材48aを介して差し込まれて水密に接続され、いわゆる、軸シールされている。
同様に、図6に示すように、水供給管46は、下側被接続部46a及び上側被接続部46bをそれぞれ備えている。水供給管46の下側被接続部46aは、台座部材16の通水穴16bの上端(下流端)の水側接続受け部16d内に水側軸シール部材42bを介して差し込まれて水密に接続され、いわゆる、軸シールされている。一方、水供給管46の上側被接続部46bは、一次側アダプタ部材の通水穴50bの下端(上流端)の水側接続受け部50d内に水側軸シール部材48bを介して水密に接続され、いわゆる、軸シールされている。
これらのクリアランスd1,d2,d3,d4により、湯供給管44の各被接続部44a,44b及び水供給管46の各被接続部46a,46bが、台座部材16の各接続受け部16c,16d及び一次側アダプタ部材50の各接続受け部50c,50dにおける各クリアランスd1~d4の範囲内で水密状態を保ちながら移動することができるようになっている。
また、これらの一次側アダプタ部材50及び弁座部材52は、詳細は後述する上側ケーシング部材74の底部74aを間に挟みつつ、湯供給管44及び水供給管46のそれぞれの下流端とシングルレバーカートリッジ54とを互いに水密に接続する接続部材として機能するようになっている。
ここで、図4~図7に示すように、シングルレバーカートリッジ54の構造については、周知のシングルレバーカートリッジの構造と同様であるため、詳細な説明は省略するが、代表的には、下方から上方に向って、固定弁体54a、可動弁体54b、及び、レバー操作部54cをそれぞれ備えている。
つぎに、図6及び図7に示すように、可動弁体54bは、固定弁体54aの上面に対して並進及び回転する摺動が可能に配置されている。
さらに、図6及び図7に示すように、レバー操作部54cは、その下端が可動弁体54bに連結されており、上端が操作ハンドル2に連結されている単一の軸部材となっている。
なお、図6に示すように、固定弁体54a及び可動弁体54bのそれぞれには、弁座部材52の通湯穴52a及び通水穴52bのそれぞれと連通する一次側流路である通湯路54d及び通水路54eがそれぞれ形成されている。
また、図7に示すように、固定弁体54a及び可動弁体54bのそれぞれには、通湯路54d及び通水路54eのそれぞれから供給された湯と水を混合する二次側流路である湯水混合路54fがそれぞれ形成されている。
また、図5及び図7に示すように、シングルレバーカートリッジ54の湯水混合路54fの流出口54gは、当該シングルレバーカートリッジ54の側面に水を吐水するようになっており(サイドオープン型であり)、詳細は後述するケーシング部材40の上側ケーシング部材74の側面の流出穴74fと連通している。
また、図3及び図7に示すように、本実施形態の水栓装置1は、外殻部材8のスパウト部8b内において、スパウト流路68aを形成するスパウト側流路形成部材68と、吐水口6を形成する吐水口形成部材70と、をそれぞれ備えている。
図8は、本発明の第1実施形態による水栓装置1のケーシング部材40の分解斜視図である。また、図9は、図8のIX-IX線に沿った断面図である。
図4、図8及び図9に示すように、本実施形態による水栓装置1の金属製のケーシング部材40は、下側ケーシング部材72と上側ケーシング部材74とを有しており、上部円環部材76が上側ケーシング部材74上に溶接されている。
また、これらの部材72,74,76の金属材料としては、耐食性が比較的高く、耐久性や強度等も比較的高いステンレス材料(例えば、SUS304等)等が用いられている。
しかしながら、本実施形態による水栓装置1の金属製の部材72,74,76に用いられる金属材料については、耐食性が比較的高く、耐久性や強度等も比較的高い材料であれば、ステンレス材料以外の他の金属材料であってもよい。
そして、図4、図8及び図9に示すように、下側ケーシング部材72の上端と上側ケーシング部材74の下端とは、溶接加工等により互いに一体的に接続されていると共に、上側ケーシング部材74の上端と上部円環部材76の下端とは、溶接加工により互いに一体的に接続されている。
例えば、ほぼ円筒状の金属製の下側ケーシング部材72を成形する際には、金属製の薄板材について、ロール成形等の曲げ加工を行うことにより湾曲状に成形し、最終的には、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法でほぼ円筒状に形成する。
或いは、予め外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法径の金属製の管材を用意し、この管材について、切断加工又は切削加工を行うことにより、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な軸方向の長さ寸法に調整する。
すなわち、金属製の下側ケーシング部材72を成形する際には、鋳型等を用いる鋳造加工は採用されていないため、水栓装置1の種類に応じた外殻部材8の形状毎に下側ケーシング部材72の成形用の型を用意する必要がない。
これにより、図3、図4、図8及び図9に示すように、台座部材保持用の機械的係合ピン58は、下方ピン係合穴72aに対して外側から挿入されるようになっている。そして、この機械的係合ピン58は、下方ピン係合穴72aに係合した後、その内側端部が台座部材16の側面の係合穴16eに係合するようになっている。
したがって、これらの下側ケーシング部材72の下方ピン係合穴72a、台座部材保持用の機械的係合ピン58、及び、台座部材16の係合穴16eは、下側ケーシング部材72が機械的係合により台座部材16を保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
これにより、図3、図4、図8及び図9に示すように、一次側アダプタ部材保持用の機械的係合ピン60は、上方ピン係合穴72bに対して外側から挿入されるようになっている。そして、この機械的係合ピン60は、上方ピン係合穴72bに係合した後、その内側端部が一次側アダプタ部材50の側面の係合穴50eに係合するようになっている。
したがって、これらの下側ケーシング部材72の上方ピン係合穴72b、一次側アダプタ部材保持用の機械的係合ピン60、及び、一次側アダプタ部材50の係合穴50eは、下側ケーシング部材72が機械的係合により一次側アダプタ部材50を保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
なお、本実施形態の水栓装置では、下側ケーシング部材72の側面について穴開け加工を行うことにより、下方ピン係合穴72aや上方ピン係合穴72bを下側ケーシング部材72の機械的係合部とするような形態を採用している。
しかしながら、下側ケーシング部材72の機械的係合部として、下方ピン係合穴72aや上方ピン係合穴72bの代わりに、下側ケーシング部材72について曲げ加工を行うことにより、下側ケーシング部材72の側面に機械的係合を可能にする係合面等を設けた形態を採用してもよい。
また、図8及び図9に示すように、上側ケーシング部材74は、その底部74aから上方にほぼ円筒状に延びるように形成されている。
さらに、上側ケーシング部材74の上縁には、外側に突出するフランジ部74bが形成されている。当該フランジ部74bは、後述するように、上部円環部材76の下端部と溶接される溶接箇所である。本実施形態では、フランジ部74bの外径は、上側上方シール保持部材30の外径よりも小さくなっている(後述する図10も参照)。
例えば、このような有底のカップ状の上側ケーシング部材74を成形する際には、金属製の薄板材について絞り加工等を行うことにより、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法で有底のカップ状に成形する。
すなわち、金属製の上側ケーシング部材74を成形する際には、鋳型等を用いる鋳造加工は採用されていないため、水栓装置1の種類に応じた外殻部材8の形状毎に上側ケーシング部材74の成形用の型を用意する必要がない。
ちなみに、図6に示すように、上側ケーシング部材74の底部74aの湯側連通穴74cにより、その下方の一次側アダプタ部材50の通湯穴50aと上方の弁座部材52の通湯穴52aとが連通可能となっている。
また、図6及び図9に示すように、上側ケーシング部材74の底部74aの水側連通穴74dにより、その下方の一次側アダプタ部材50の通水穴50bと弁座部材52の通水穴52bとが連通可能となっている。
さらに、図7~図9に示すように、上側ケーシング部材74の底部74aの取付穴74eにおいて、その上方の弁座部材52の底面から下側に突出する突起52cが挿入された後、その下方の一次側アダプタ部材50の取付穴50fに挿入されるようになっている。これにより、弁座部材52が上側ケーシング部材74の底部74aに固定されるようになっている。
また、図8及び図9に示すように、上側ケーシング部材74の側面において、各流出穴74fに対して互いに周方向に離間する側には、複数(例えば、2個)の下方突起係合穴74gのそれぞれが、穴開け加工により互いに対角線上に形成されている。
ちなみに、図2、図5及び図8に示すように、上側ケーシング部材74の側面の各下方突起係合穴74gについては、上側下方シール保持部材24の内周面に対角線上に設けられた複数(例えば、2個)の突起24aのそれぞれが嵌合されるようになっている。これにより、上側下方シール保持部材24の内周面が上側ケーシング部材74の外周面上に対して保持されるようになっている。
さらに、図8及び図9に示すように、上側ケーシング部材74の側面において、各流出穴74f及び各下方突起係合穴74gよりも上方には、複数(例えば、2個)の上方突起係合穴74hのそれぞれが、穴開け加工により互いに対角線上に形成されている。
ちなみに、図2、図5及び図9に示すように、上側ケーシング部材74の側面の各上方突起係合穴74hについては、下側上方シール保持部材26の内周面に対角線上に設けられた複数(例えば、2個)の突起26aのそれぞれが嵌合されるようになっている。これにより、下側上方シール保持部材26の内周面が、上側下方シール保持部材24よりも上方の位置で上側ケーシング部材74の外周面に対して保持されるようになっている。
これらの穴開け加工の後、図8及び図9に示すように、有底のカップ状の上側ケーシング部材74の底部74aの外縁且つ下縁部分が下側ケーシング部材72の上方開口縁部72c内に挿入された状態で、この上側ケーシング部材74の底部74aの外縁且つ下縁部分と下側ケーシング部材72の上方開口縁部72cとが互いに溶接加工される。これにより、下側ケーシング部材72の上端と上側ケーシング部材74の下端とが互いに一体的に接続されるようになっている。
例えば、ほぼ円環状の金属製の上部円環部材76を成形する際には、予め外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法径の金属製の管材を用意し、この管材について切断加工又は切削加工を行うことにより、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な軸方向の長さ寸法に調整する。
すなわち、金属製の上部円環部材76を成形する際には、鋳型等を用いる鋳造加工は採用されていないため、水栓装置1の種類に応じた外殻部材8の形状毎に上部円環部材76の成形用の型を用意する必要がない。
また、図6に示すように、上部円環部材76の雌ねじ76a、76bにより、カートリッジ押さえ部材56(固定部材)の外周面に形成された雄ねじ56aが螺合可能であり、カートリッジ押さえ部材56(固定部材)が上部円環部材76に対して固定されるようになっている。
両雌ねじ76a、76bの間の間隔は十分に長く、カートリッジ押さえ部材56(固定部材)と上部円環部材76(厚肉部材)との螺合を解除して両者を互いから取り外す際において、当該螺合が完全に解除される前に(すなわち下部雌ねじ部76bが解除された後に上部雌ねじ部76aが解除される前に)、シングルレバーカートリッジ54と弁座部材52(接続部材)との間の面シールが解除されるようになっている。
上部円環部材76の下端部は、上側ケーシング部材74のフランジ部74bと溶接される溶接箇所である。また、上部円環部材76の上端部は、カートリッジ押さえ部材56のフランジ部56bと当接して、上部円環部材76の雌ねじ76a、76bとカートリッジ押さえ部材56の雄ねじ56aとの螺合箇所を規制するようになっている。
一方、上部円環部材76の外周面には、溶接箇所である当該上部円環部材76の下端部における外周縁よりも大径である大径部76fが形成されている。
このような上部円環部材76の加工の後、図8乃至図10に示すように、上部円環部材76の下端部と上側ケーシング部材74のフランジ部74bの外縁部分とが互いに溶接加工され、上側ケーシング部材74の上端と上部円環部材76の下端とが互いに一体的に接続されている。すなわち、カートリッジ押さえ部材56(固定部材)と上部円環部材76(厚肉部材)との螺合箇所(雌ねじ76a、76bと雄ねじ56aとの螺合箇所)は、溶接箇所より上方(他端側)のみに位置している。従って、カートリッジ押さえ部材56(固定部材)と上部円環部材76(厚肉部材)との螺合箇所(雌ねじ76a、76bと雄ねじ56aとの螺合箇所)が、上側ケーシング部材74と上部円環部材76との溶接作業の影響を受けて変形等することが抑制されており、螺合箇所(ねじ部)の加工(ねじ切り加工)を溶接作業に先行させても支障がない。
ここで、上部円環部材76の下端部と上側ケーシング部材74のフランジ部74bの外縁部分との溶接加工には、レーザ溶接加工を用いることが好ましい。レーザ溶接加工によれば、熱の影響を局所的に抑えることが可能であるため、螺合箇所の寸法等への影響を更に低減することができる。
なお、本実施形態の水栓装置1では、上部円環部材76の内周面に雌ねじ76aを形成して雌側部材とし、カートリッジ押さえ部材56の外周面に雄ねじ56aを形成して雄側部材として互いに螺合させる形態を採用している。しかしながら、このような形態に限られず、上部円環部材76の外周面に雄ねじを形成して雄側部材とし、カートリッジ押さえ部材56の内周面に雌ねじを形成して雌側部材として互いに螺合させる形態を採用してもよい。
また、図7に示すように、概ね円柱状の一次側アダプタ部材50の外径D1は、弁座部材52の外径D2よりも大きく設定されている(D1>D2)。
また、図7に示すように、シングルレバーカートリッジ54の上方において、カートリッジ押さえ部材56(固定部材)の雄ねじ56aが上部円環部材76の雌ねじ76aに螺合されることにより、シングルレバーカートリッジ54が上側ケーシング部材74内の弁座部材52の上方において押圧された状態で保持されている。すなわち、カートリッジ押さえ部材56は、シングルレバーカートリッジ54を弁座部材52に固定する固定部材となる。
ここで、特に図10に示すように、カートリッジ押さえ部材56の下方側(一端側)には、上側ケーシング部材74と上部円環部材76との溶接箇所に対して後退するように形成された逃げ部56cが設けられている。これにより、カートリッジ押さえ部材56の上部円環部材76に対する螺合状態が、溶接箇所における溶接ビード等の影響によって不所望な状態となることが効果的に回避されている。
また、図5及び図7に示すように、シングルレバーカートリッジ54の湯水混合路54fの流出口54gは、上側ケーシング部材74の流出穴74fと連通している。
また、図5及び図7に示すように、上側ケーシング部材74の外周面とその外側の二次側流路形成部材62の内周面との間には、二次側流路78が形成されている。シングルレバーカートリッジ54の湯水混合路54fの流出口54gから流出した湯水は、上側ケーシング部材74の流出穴74fを介して二次側流路78に流出するようになっている。
さらに、図7に示すように、二次側流路78内の湯水は、二次側流路形成部材62のスパウト側の側面に形成された流出穴62aから二次側アダプタ部材64内の流路64aに流出した後、スパウト側流路形成部材68内のスパウト流路68aに流出するようになっている。
また、流出口54gより上方(他端側)であって、上側ケーシング部材74と上部円環部材76(厚肉部材)との溶接箇所より下方(一端側)に、シングルレバーカートリッジ54の側面の一部と上側ケーシング部材74の内面との間を水密にシールするシール部材55が配置されている。これにより、上側ケーシング部材74と上部円環部材76との溶接箇所が水と接触することが防止され、当該溶接箇所における腐食の発生が抑制されている。
まず、本実施形態による水栓装置1によれば、この水栓装置1を組み立てる際、水栓装置1の種類に応じた形状に形成された外殻部材8の概ね筒状の支柱部8a内に対して、概ね円筒状の水栓機能ユニット18が挿入される。
その際、予め、この水栓機能ユニット18のケーシング部材40において、台座部材保持用の機械的係合ピン58及び一次側アダプタ部材保持用の機械的係合ピン60のそれぞれを介して、台座部材16及び一次側アダプタ部材50のそれぞれを保持することができる。これにより、台座部材16と一次側アダプタ部材50とをケーシング部材40を介して軸方向に接続することができる。
また、金属製のケーシング部材40により、水栓装置1の種類に応じた形状の外殻部材8に応じて、その支柱部8a内の台座部材16と一次側アダプタ部材50との間の軸方向のスペースや距離寸法を定めることができると共に、外殻部材8の支柱部8a内に挿入されている水栓機能ユニット18等の内部構造の強度を高めることができる。
さらに、金属製のケーシング部材40については、水栓装置1の種類に応じた形状の外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能に金属製の板材又は管材によって概ね円筒状に形成することができる。
これにより、ケーシング部材40が樹脂材料で射出成形された場合や金属材料で鋳造成形された場合に比べて、水栓装置1の種類に応じた外殻部材8の形状毎にケーシング部材40の成形用の型を用意する必要がないため、比較的安価な加工方式でケーシング部材40の寸法や形状を容易に調整することができる。
また、ケーシング部材40が金属製の板材又は管材によって概ね円筒状に形成されるため、ケーシング部材40について、必要な強度を保ちながら、薄く形成することもできる。これにより、水栓装置1の内部寸法を抑制することができる。
さらに、水栓装置1の種類に応じた様々な形状の外殻部材8に対しても、ある程度共通化させたケーシング部材40を用意しておけば、このケーシング部材40を切断加工等の比較的安価な加工方式で所望の軸方向の寸法に調整することができる。これにより、台座部材16と一次側アダプタ部材50との間のケーシング部材40の軸方向の寸法距離についても、ケーシング部材40の軸方向の寸法に応じて自由に設定することができる。また、軸方向の寸法を調整した状態のケーシング部材40を外殻部材8の支柱部8a内に挿入するだけで、簡単に組み付けることができる。
これらの結果、水栓装置1の設計の自由度を向上させることができると共に、製造コストを抑制することができる。
さらに、下側ケーシング部材72の上方ピン係合穴72b、一次側アダプタ部材保持用の機械的係合ピン60、及び、一次側アダプタ部材50の係合穴50eは、下側ケーシング部材72が機械的係合により一次側アダプタ部材50を保持可能にする機械的係合手段として機能する。
これらにより、金属製の板材又は管材によって概ね円筒状に形成されているケーシング部材40であっても、このケーシング部材40が、台座部材16及び一次側アダプタ部材50を確実に保持することができる。
これに対し、本実施形態の水栓装置1では、図6に示すように、湯供給管44の各被接続部44a,44b及び水供給管46の各被接続部46a,46bが、台座部材16の各接続受け部16c,16d及び一次側アダプタ部材50の各接続受け部50c,50dにおける各クリアランスd1~d4の範囲内で水密状態を保ちながら移動することができる。これにより、熱膨張による湯供給管44の各被接続部44a,44b及び水供給管46の各被接続部46a,46bの移動を吸収することができる。
したがって、一次側アダプタ部材50において、湯供給管44及び水供給管46のそれぞれが軸方向に接続されるスペースを十分に確保することができる。
これにより、上側ケーシング部材74に保持されるシングルレバーカートリッジ54の周辺の水により上側ケーシング部材74の溶接等の継ぎ目箇所が接水されるおそれがない。
したがって、金属製の上側ケーシング部材74が腐食されるリスクを軽減することができる。
図11は、本発明の第2実施形態による水栓装置のケーシング部材の分解斜視図である。また、図12は、図11のXII-XII線に沿った断面図である。
ここで、図11及び図12に示す本発明の第2実施形態による水栓装置100のケーシング部材140において、図8及び図9に示す本発明の第1実施形態による水栓装置1のケーシング部材40と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
すなわち、図11及び図12に示す本実施形態の水栓装置100のケーシング部材140おいては、上述した本発明の第1実施形態による水栓装置1のケーシング部材40の下側ケーシング部材72に相当する部材が、概ね円筒状の下側ケーシング部材172及び中間ケーシング部材174の二つの金属製の部材となっている点で異なった構造となっている。
また、これらの下側ケーシング部材172及び中間ケーシング部材174の金属材料としては、耐食性が比較的高く、耐久性や強度等も比較的高いステンレス材料(例えば、SUS304等)等が用いられている。
しかしながら、本実施形態による水栓装置100の金属製のケーシング部材140に用いられる金属材料については、耐食性が比較的高く、耐久性や強度等も比較的高い材料であれば、ステンレス材料以外の他の金属材料であってもよい。
そして、図11及び図12に示すように、下側ケーシング部材172の上縁部172aの外周面と中間ケーシング部材174の下方開口端部174aの内周面とは、溶接加工等により互いに一体的に接続されている。
さらに、図11及び図12に示すように、中間ケーシング部材174の上方開口端部174bの内周面と有底の上側ケーシング部材74の底部74aの外周面とは、溶接加工等により互いに一体的に接続されている。
例えば、金属製の下側ケーシング部材172を成形する際には、金属製の薄板材について、ロール成形等の曲げ加工を行うことにより湾曲状に成形し、最終的には、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法で、その横断面視の形状が概ねC字形形状に形成する。
或いは、予め外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法径の金属製の管材を用意し、この管材について、切断加工又は切削加工を行うことにより、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な軸方向の長さ寸法に調整すると共に、下側ケーシング部材172の側縁部172b,172c同士の周方向に所定間隔がd101[mm]となるように、この所定間隔d101とほぼ同一寸法の溝幅の縦溝G101を成形する。
すなわち、金属製の下側ケーシング部材172を成形する際には、鋳型等を用いる鋳造加工は採用されていないため、水栓装置100の種類に応じた外殻部材8の形状毎に下側ケーシング部材172の成形用の型を用意する必要がない。
これにより、図11及び図12に示すように、台座部材保持用の機械的係合ピン58は、下方係合穴172dに対して外側から挿入されることにより下方係合穴172dに係合した後、その内側端部が台座部材16の側面の係合穴16eに係合するようになっている。
したがって、これらの下側ケーシング部材172の下方係合穴172d、台座部材保持用の機械的係合ピン58、及び、台座部材16の係合穴16eは、下側ケーシング部材172が機械的係合により台座部材16を保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
例えば、ほぼ円筒状の金属製の中間ケーシング部材174を成形する際には、金属製の薄板材について、ロール成形等の曲げ加工を行うことにより湾曲状に成形し、最終的には、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法でほぼ円筒状に形成する。
或いは、予め外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法径の金属製の管材を用意し、この管材について、切断加工又は切削加工を行うことにより、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な軸方向の長さ寸法に調整する。
すなわち、金属製の中間ケーシング部材174を成形する際には、鋳型等を用いる鋳造加工は採用されていないため、水栓装置1の種類に応じた外殻部材8の形状毎に中間ケーシング部材174の成形用の型を用意する必要がない。
これにより、図11及び図12に示すように、一次側アダプタ部材保持用の機械的係合ピン60は、係合穴174cに対して外側から挿入されることにより係合穴174cに係合した後、その内側端部が一次側アダプタ部材50の側面の係合穴50eに係合するようになっている。
したがって、これらの中間ケーシング部材174の係合穴174c、一次側アダプタ部材保持用の機械的係合ピン60、及び、一次側アダプタ部材50の係合穴50eは、下側ケーシング部材172が機械的係合により一次側アダプタ部材50を保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
また、比較的に安価な曲げ加工で成形される下側ケーシング部材172のみを変更することにより、水栓装置1の種類に応じた様々な形態のケーシング部材40を用意することができるため、より一層のコストダウンを実現することもできる。
したがって、水栓装置100の設計の自由度を向上させることができると共に、製造コストを抑制することができる。
図13は、本発明の第3実施形態による水栓装置の中央側面断面図において、図7と同様に水栓機能ユニットの上方部分を拡大した部分拡大断面図である。また、図14は、本発明の第3実施形態による水栓装置の水栓機能ユニットを分解した斜視断面図である。
ここで、図13及び図14に示す本発明の第3実施形態による水栓装置200において、図4及び図7に示す本発明の第1実施形態による水栓装置1と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
具体的には、図13及び図14に示すように、本実施形態の水栓装置200の水栓機能ユニット218のケーシング部材240は、ほぼ円筒状の段付きケーシング部材272を備えている。また、上部円環部材76は、溶接加工により段付きケーシング部材272の上端部に一体的に接続されている。
すなわち、図13及び図14に示すように、上部円環部材76が溶接される前の段付きケーシング部材272は、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法で金属製の板材又は管材によって円筒状に形成されており、有底形状ではない単一の部材である。
よって、段付きケーシング部材272は、第1実施形態による水栓装置1の円筒状の下側ケーシング部材72と有底形状である上側ケーシング部材74とが溶接加工により一体的に接続された部材とは異なっている。
また、図13及び図14に示すように、段付きケーシング部材272の上下方向の中間部には、金属製の板材又は管材について絞り加工等を行うことにより括れ(段部272a)が形成されている。これにより、接続部材250の段部250aが段付きケーシング部材272の括れ(段部272a)に下側から当接しており、接続部材250がシール部材252を介して段付きケーシング部材272によって保持されるようになっている。
また、図13及び図14に示すように、接続部材250は、本発明の第1実施形態による水栓装置1の一次側アダプタ部材50及び弁座部材52が互いに一体的に形成されたものに相当しており、第1実施形態による水栓装置1の一次側アダプタ部材50及び弁座部材52のそれぞれが別部材である形態とは異なっている。
さらに、図13及び図14に示すように、水栓機能ユニット218のケーシング部材240の内部において、各機械的係合ピン58,60が段付きケーシング部材272の上下の各ピン係合穴272b,272cを介して台座部材16の係合穴16e及び接続部材250の係合穴250bのそれぞれに係合することにより、台座部材16及び接続部材250のそれぞれが段付きケーシング部材272によって保持されている。
したがって、これらの段付きケーシング部材272の各ピン係合穴272b,272c、各機械的係合ピン58,60、台座部材16の係合穴16e、及び、接続部材250の係合穴250bのそれぞれは、段付きケーシング部材272が機械的係合により台座部材16及び接続部材250を保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
一方、図13及び図14に示すように、接続部材250の通湯穴250c及び通水穴250dのそれぞれの上端側(下流側)は、シングルレバーカートリッジ54の固定弁体54aの通湯路54d及び通水路54eのそれぞれに水密に接続され、いわゆる、面シールされている。
また、図13及び図14に示すように、段付きケーシング部材272の係合穴272cよりも上方の側面には、第1実施形態の流出穴74fと同様な複数(例えば、2個)の流出穴272d、第1実施形態の下方突起係合穴74gと同様な複数(例えば、2個)の下方突起係合穴272e、及び、第1実施形態の上方突起係合穴74hと同様な複数(例えば、2個)の上方突起係合穴272fのそれぞれが穴開け加工により形成されている。
そして、図13に示すように、二次側流路78内の湯水は、二次側流路形成部材62のスパウト側の側面に形成された流出穴62aから二次側アダプタ部材64内の流路64aに流出した後、スパウト側流路形成部材68内のスパウト流路68aに流出するようになっている。
その際、予め、この水栓機能ユニット218のケーシング部材240において、機械的係合ピン58,60を介して、台座部材16及び接続部材250を保持することができる。これにより、台座部材16と接続部材250とをケーシング部材240を介して軸方向に接続することができる。
また、金属製のケーシング部材240により、水栓装置200の種類に応じた形状の外殻部材8に応じて、その支柱部8a内の台座部材16と接続部材250との間の軸方向のスペースや距離寸法を定めることができると共に、外殻部材8の支柱部8a内に挿入されている水栓機能ユニット218等の内部構造の強度を高めることができる。
さらに、金属製のケーシング部材240については、水栓装置200の種類に応じた形状の外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能に金属製の板材又は管材によって概ね円筒状に形成することができる。
これにより、ケーシング部材240が樹脂材料で射出成形された場合や金属材料で鋳造成形された場合に比べて、水栓装置1の種類に応じた外殻部材8の形状毎にケーシング部材240の成形用の型を用意する必要がないため、比較的安価な加工方式でケーシング部材240の寸法や形状を容易に調整することができる。
また、ケーシング部材240の段付きケーシング部材272が金属製の板材又は管材によって概ね円筒状に形成されるため、ケーシング部材240について、必要な強度を保ちながら、薄く形成することもできる。これにより、水栓装置200の内部寸法を抑制することができる。
さらに、水栓装置200の種類に応じた様々な形状の外殻部材8に対しても、ある程度共通化させたケーシング部材240を用意しておけば、このケーシング部材240を切断加工等の比較的安価な加工方式で所望の軸方向の寸法に調整することができる。これにより、台座部材16と接続部材250との間のケーシング部材240の軸方向の寸法距離についても、ケーシング部材240の軸方向の寸法に応じて自由に設定することができる。また、軸方向の寸法を調整した状態のケーシング部材240を外殻部材8の支柱部8a内に挿入するだけで、簡単に組み付けることができる。
これらの結果、水栓装置200の設計の自由度を向上させることができると共に、製造コストを抑制することができる。
これらにより、金属製の板材又は管材によって概ね円筒状に形成されているケーシング部材240であっても、このケーシング部材240が、台座部材16及び接続部材250を確実に保持することができる。
図15は、本発明の第4実施形態による水栓装置の中央側面断面図において、図7と同様に水栓機能ユニットの上方部分を拡大した部分拡大断面図である。また、図16は、本発明の第4実施形態による水栓装置の水栓機能ユニットを分解した斜視断面図である。
ここで、図15及び図16に示す本発明の第4実施形態による水栓装置300において、図4及び図7に示す本発明の第1実施形態による水栓装置1、並びに、図13及び図14に示す本発明の第3実施形態による水栓装置200と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
具体的には、図15及び図16に示すように、本実施形態の水栓装置300の水栓機能ユニット318のケーシング部材340は、括れ(段部)がない金属製のストレートな円筒ケーシング部材372を備えている。また、上部円環部材376が、溶接加工により円筒ケーシング部材372の上端部に一体的に接続されている。
よって、円筒ケーシング部材372は、第3実施形態による水栓装置200の段付きケーシング部材272とは異なっている。また、本実施形態の上部円環部材376は、他の実施形態による上部円環部材76とは異なっている。
また、図15及び図16に示すように、本実施形態の水栓装置300の接続部材350においては、ポリプロピレン等の樹脂材料で概ね円柱状に形成されているが、第3実施形態の接続部材250のような段部250aについては備えていない。
例えば、円筒ケーシング部材372を成形する際には、金属製の薄板材について、ロール成形等の曲げ加工を行うことにより湾曲状に成形し、最終的には、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法でほぼ円筒状に形成する。
或いは、予め外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な寸法径の金属製の管材を用意し、この管材について、切断加工又は切削加工を行うことにより、外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能な軸方向の長さ寸法に調整する。
すなわち、金属製の円筒ケーシング部材372を成形する際には、鋳型等を用いる鋳造加工は採用されていないため、水栓装置300の種類に応じた外殻部材8の形状毎に円筒ケーシング部材372の成形用の型を用意する必要がない。
これにより、図15及び図16に示すように、各機械的係合ピン58,60は、それぞれに対応する円筒ケーシング部材372の各ピン係合穴372a,372bに対して外側から挿入されるようになっている。そして、各機械的係合ピン58,60は、各ピン係合穴372a,372bに係合した後、その内側端部が台座部材16の側面の係合穴16e及び接続部材350の係合穴350aのそれぞれに係合するようになっている。これにより、台座部材16及び接続部材350のそれぞれが円筒ケーシング部材372によって保持されている。
したがって、これらの円筒ケーシング部材372の上下の各ピン係合穴372a,372b、各機械的係合ピン58,60、台座部材16の係合穴16e、及び、接続部材350の係合穴350aのそれぞれは、段付きケーシング部材272が機械的係合により台座部材16及び接続部材350を保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
一方、図15及び図16に示すように、接続部材350の通湯穴(図示せず)及び通水穴350bのそれぞれの上端側(下流側)は、シングルレバーカートリッジ54の固定弁体54aの通湯路54d及び通水路54eのそれぞれに水密に接続されている。
さらに、図15に示すように、接続部材350の外面と円筒ケーシング部材372の内面との間は、シール部材352により水密になっている。また、シングルレバーカートリッジ54の外面と円筒ケーシング部材372の内面との間には、二次側流路378が形成されている。
これらにより、シングルレバーカートリッジ54の湯水混合路54fの流出口54gから二次側流路378に流出した湯水は、円筒ケーシング部材372の流出穴372cを介して二次側アダプタ部材64内の流路64aに流出した後、スパウト側流路形成部材68内のスパウト流路68aに流出するようになっている。
その際、予め、この水栓機能ユニット318のケーシング部材340において、機械的係合ピン58,60を介して、台座部材16及び接続部材350を保持することができる。これにより、台座部材16と接続部材350とをケーシング部材340を介して軸方向に接続することができる。
また、金属製のケーシング部材340により、水栓装置300の種類に応じた形状の外殻部材8に応じて、その支柱部8a内の台座部材16と接続部材350との間の軸方向のスペースや距離寸法を定めることができると共に、外殻部材8の支柱部8a内に挿入されている水栓機能ユニット318等の内部構造の強度を高めることができる。
さらに、金属製のケーシング部材340については、水栓装置300の種類に応じた形状の外殻部材8の支柱部8a内に挿入可能に金属製の板材又は管材によって概ね円筒状に形成することができる。
これにより、ケーシング部材340が樹脂材料で射出成形された場合や金属材料で鋳造成形された場合に比べて、水栓装置1の種類に応じた外殻部材8の形状毎にケーシング部材240の成形用の型を用意する必要がないため、比較的安価な加工方式でケーシング部材240の寸法や形状を容易に調整することができる。
また、ケーシング部材340の円筒ケーシング部材372が金属製の板材又は管材によって概ね円筒状に形成されるため、ケーシング部材340について、必要な強度を保ちながら、薄く形成することもできる。これにより、水栓装置300の内部寸法を抑制することができる。
さらに、水栓装置300の種類に応じた様々な形状の外殻部材8に対しても、ある程度共通化させたケーシング部材340を用意しておけば、このケーシング部材340を切断加工等の比較的安価な加工方式で所望の軸方向の寸法に調整することができる。これにより、台座部材16と接続部材350との間のケーシング部材340の軸方向の寸法距離についても、ケーシング部材340の軸方向の寸法に応じて自由に設定することができる。また、軸方向の寸法を調整した状態のケーシング部材340を外殻部材8の支柱部8a内に挿入するだけで、簡単に組み付けることができる。
これらの結果、水栓装置300の設計の自由度を向上させることができると共に、製造コストを抑制することができる。
これらにより、金属製の板材又は管材によって概ね円筒状に形成されているケーシング部材340であっても、このケーシング部材340が、台座部材16及び接続部材350を確実に保持することができる。
本実施形態においても、ケーシング部材340と上部円環部材376(厚肉部材)とを互いに独立に設計ないし製造することが可能であり、上部円環部材376(厚肉部材)についてのみカートリッジ押さえ部材56(固定部材)との螺合に適した形態を採用させることができるという効果が得られる。
但し、小径部376bの内面が、シール部材55に当接するシール面として機能するようになっており、従って、本実施形態のシール部材55は、上部円環部材376とケーシング部材340との溶接箇所の上方に位置している。
図17は、本発明の第5実施形態による水栓装置の水栓機能ユニットを分解した斜視断面図である。
ここで、図17に示す本発明の第5実施形態による水栓装置400において、図4に示す本発明の第1実施形態による水栓装置1と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
この留め輪460は、ケーシング部材440の下側ケーシング部材472が機械的係合によりその内部で接続部材(一次側アダプタ部材450)を所定の取付位置P401で保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
具体的には、図17に示すように、水栓機能ユニット418を組み立てる際に、一次側アダプタ部材450がケーシング部材440の下側ケーシング部材472の下方から内部に挿入される。
そして、図17に示すように、一次側アダプタ部材450の上端が、弁座部材452を保持している状態の有底状の上側ケーシング部材74の底部74aの下端に水密に接続される。
また、留め輪460の内面には、内側に突出する複数の係止突起40aが設けられており、これらの各突起40aが、下側ケーシング部材472の各留め輪取付穴472aに対して外側から取り付けられると、各係止突起460aが、下側ケーシング部材472の各留め輪取付穴472aを介して、一次側アダプタ部材450の各係止穴450aに挿入された状態で係止される。これにより、下側ケーシング部材472がその内部で一次側アダプタ部材450を保持することができる。
これらの結果、留め輪460の各突起40a、下側ケーシング部材472の各留め輪取付穴472a、及び、一次側アダプタ部材450の各係止穴450aのそれぞれは、下側ケーシング部材472が機械的係合により一次側アダプタ部材450を所定の取付位置P401で保持可能にする機械的係合手段として機能することができる。
図18は、本発明の第6実施形態による水栓装置の水栓機能ユニットを分解した斜視断面図である。
ここで、図18に示す本発明の第6実施形態による水栓装置500において、図4に示す本発明の第1実施形態による水栓装置1及び図17に示す本発明の第5実施形態による水栓装置400と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
このスナップフィット部材560は、ケーシング部材40の下側ケーシング部材72が機械的係合によりその内部で接続部材(一次側アダプタ部材550)を所定の取付位置P501で保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
具体的には、図18に示すように、水栓機能ユニット518を組み立てる際に、まず、一次側アダプタ部材550の外周面に沿って形成された円環状の嵌合溝550aに対して、概ね円環状のスナップフィット部材560が外側から嵌め込まれる。
その後、このスナップフィット部材560が嵌合溝550aに嵌め込まれた状態の一次側アダプタ部材550が、ケーシング部材40の下側ケーシング部材72の下方から内部の所定の取付位置P501に挿入される。
そして、図18に示すように、一次側アダプタ部材550の上端が、弁座部材452を保持している状態の有底状の上側ケーシング部材74の底部74aの下端に水密に接続される。
そして、このスナップフィット部材560の各係止突起560aは、下側ケーシング部材72内の所定の取付位置P501において、下側ケーシング部材72の係合穴72bの中に弾性的に嵌まり込み、係止された状態となる。
これにより、下側ケーシング部材72がその内部で一次側アダプタ部材550を保持することができる。
これらの結果、スナップフィット部材560の各係止突起560a、一次側アダプタ部材550の嵌合溝550a、及び、下側ケーシング部材72の各係合穴72bのそれぞれは、下側ケーシング部材72が機械的係合により一次側アダプタ部材550を所定の取付位置P501で保持可能にする機械的係合手段として機能することができる。
図19は、本発明の第7実施形態による水栓装置の水栓機能ユニットを分解した斜視断面図である。
ここで、図19に示す本発明の第7実施形態による水栓装置600において、図4に示す本発明の第1実施形態による水栓装置1及び図17に示す本発明の第5実施形態による水栓装置400と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
このスナップフィット部材660は、ケーシング部材440の下側ケーシング部材472が機械的係合により接続部材(一次側アダプタ部材650)を所定の取付位置P601で保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
具体的には、図19に示すように、水栓機能ユニット618を組み立てる際に、まず、一次側アダプタ部材650の外周面に沿って形成された円環状の嵌合溝650aに対して、概ね円環状のスナップフィット部材660が外側から嵌め込まれる。
その後、このスナップフィット部材660が嵌合溝650aに嵌め込まれた状態の一次側アダプタ部材650が、ケーシング部材440の下側ケーシング部材472の下方から内部の所定の取付位置P601に挿入される。
そして、図19に示すように、一次側アダプタ部材650の上端が、弁座部材452を保持している状態の有底状の上側ケーシング部材74の底部74aの下端に水密に接続される。
そして、このスナップフィット部材660の各係止傾斜突起660aは、下側ケーシング部材472内の所定の取付位置P601において、下側ケーシング部材472の留め輪取付穴472aの中に弾性的に嵌まり込み、係止された状態となる。
これにより、下側ケーシング部材472がその内部で一次側アダプタ部材650を保持することができる。
これらの結果、スナップフィット部材660の各係止傾斜突起660a、一次側アダプタ部材650の嵌合溝650a、及び、下側ケーシング部材472の各留め輪取付穴472aのそれぞれは、下側ケーシング部材472が機械的係合により一次側アダプタ部材650を所定の取付位置P601で保持可能にする機械的係合手段として機能することができる。
図20は、本発明の第8実施形態による水栓装置の水栓機能ユニットを分解した斜視断面図である。
ここで、図20に示す本発明の第8実施形態による水栓装置700において、図4に示す本発明の第1実施形態による水栓装置1及び図17に示す本発明の第5実施形態による水栓装置400と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
また、一次側アダプタ部材750の外周面についても、複数のスナップフィット部750aが周方向に間隔を置いて設けられている。
これらのスナップフィット部750a,772aは、少なくとも一方が弾性的に変形可能であって、ケーシング部材740の下側ケーシング部材772が機械的係合によりその内部で一次側アダプタ部材750を所定の取付位置P701で保持可能にする機械的係合手段として機能するようになっている。
具体的には、図20に示すように、水栓機能ユニット718を組み立てる際に、まず、ケーシング部材740の下側ケーシング部材772の下方から内部の所定の取付位置P701に挿入される。
そして、図20に示すように、一次側アダプタ部材750の上端が、弁座部材452を保持している状態の有底状の上側ケーシング部材74の底部74aの下端に水密に接続される。
これにより、下側ケーシング部材772が一次側アダプタ部材650を所定の取付位置P701で保持することができる。
これらの結果、一次側アダプタ部材750のスナップフィット部750a及び下側ケーシング部材772のスナップフィット部772aのそれぞれは、下側ケーシング部材472が機械的係合により一次側アダプタ部材750を所定の取付位置P701で保持可能にする機械的係合手段として機能することができる。
しかしながら、本実施形態では、金属製のケーシング部材の形状については、必ずしも全周に亘って連続的に形成された完全な円筒形状に限られず、半円筒形状であってもよいし、この半円筒よりも周方向に延びて且つ完全な円筒未満の形状であってもよい。要するに、金属製のケーシング部材の形状については、少なくとも半円筒形状に形成された形状であればよい。
2 操作ハンドル
4 スパウト
6 吐水口
8 外殻部材
8a 支柱部
8b スパウト部
10 湯供給管(一次側流路)
12 水供給管(一次側流路)
14 固定金具
14a 把持金具
14b 締結金具
16 台座部材
16a 通湯穴
16b 通水穴
16c 湯側接続受け部
16d 水側接続受け部
16e 係合穴
18 水栓機能ユニット
20 下側下方シール保持部材
22 下方シール部材
24 上側下方シール保持部材
24a 突起
26 下側上方シール保持部材
28 上方シール部材
30 上側上方シール保持部材
32 Cリング
34 シール部材
36 固定部材
38 留め具
38a ビス
38b キャップ
40 ケーシング部材
42 軸シール部材
42a 湯側軸シール部材
42b 水側軸シール部材
44 湯供給管(一次側流路)
44a 下側被接続部(被接続部)
44b 上側被接続部(被接続部)
46 水供給管(一次側流路)
46a 下側接続部
46b 上側接続部
48 軸シール部材
48a 湯側軸シール部材
48b 水側軸シール部材
50 一次側アダプタ部材(接続部材)
50a 通湯穴
50b 通水穴
50c 湯側接続部
50d 水側接続部
50e 係合穴
50f 取付穴
52 弁座部材(接続部材)
52a 通湯穴
52b 通水穴
52c 突起
54 シングルレバーカートリッジ
54a シングルレバーカートリッジの固定弁体
54b シングルレバーカートリッジの可動弁体(開閉弁)
54c シングルレバーカートリッジのレバー操作部
54d シングルレバーカートリッジ内の通湯路(一次側流路)
54e シングルレバーカートリッジ内の通水路(一次側流路)
54f シングルレバーカートリッジ内の湯水混合路(二次側流路)
54g シングルレバーカートリッジの湯水混合路の流出口
55 シール部材
56 カートリッジ押さえ部材(固定部材)
56a 雄ねじ
56b フランジ部
56c 逃げ部
58 台座部材保持用の機械的係合ピン(第2機械的係合手段)
60 一次側アダプタ部材保持用の機械的係合ピン(機械的係合手段、第1機械的係合手段)
62 二次側流路形成部材
62a 流出穴
64 二次側アダプタ部材
64a 流路
66 スペーサ部材
68 スパウト側流路形成部材
68a スパウト流路
70 吐水口形成部材
72 下側ケーシング部材
72a 下方ピン係合穴(機械的係合手段、第2係合部)
72b 上方ピン係合穴(機械的係合手段、第1係合部)
72c 上方開口縁部
74 上側ケーシング部材
74a 上側ケーシング部材の底部(上側ケーシング部材の底面)
74b 上側ケーシング部材のフランジ部
74c 上側ケーシング部材の底部の湯側連通穴
74d 上側ケーシング部材の底部の水側連通穴
74e 上側ケーシング部材の底部の取付穴
74f 上側ケーシング部材の側面の流出穴
74g 上側ケーシング部材の側面の下方突起係合穴
74h 上側ケーシング部材の側面の上方突起係合穴
76 上部円環部材
76a 上部雌ねじ
76b 下部雌ねじ
76c 面取り部
76d 面取り部
76e 内周側凹部
76f 大径部
78 二次側流路
100 本発明の第2実施形態による水栓装置
140 ケーシング部材
172 下側ケーシング部材
172a 上縁部
172b 側縁部
172c 側縁部
172d 下方係合穴
174 中間ケーシング部材
174a 下方開口端部
174b 下方開口端部
174c 係合穴
200 本発明の第3実施形態による水栓装置
218 水栓機能ユニット
240 ケーシング部材
250 接続部材
250a 段部
250b 係合穴
250c 通湯穴
250b 通水穴
252 シール部材
272 段付きケーシング部材
272a 段部
272b 下方ピン係合穴
272c 上方ピン係合穴
272d 流出穴
272e 下方突起係合穴
272f 上方突起係合穴
300 本発明の第4実施形態による水栓装置
318 水栓機能ユニット
340 ケーシング部材
350 接続部材
350a 係合穴
350b 通水穴
352 シール部材
372 円筒ケーシング部材
372a 下方ピン係合穴
372b 上方ピン係合穴
372c 流出穴
376 上部円環部材
376a 雌ねじ
376b 小径部
378 二次側流路
400 本発明の第5実施形態による水栓装置
418 水栓機能ユニット
440 ケーシング部材
450 一次側アダプタ部材(接続部材)
450a 係止穴
452 弁座部材(接続部材)
460 留め輪
460a 係止突起
472 下側ケーシング部材
472a 留め輪取付穴
500 本発明の第6実施形態による水栓装置
518 水栓機能ユニット
550 一次側アダプタ部材(接続部材)
550a 嵌合溝
560 スナップフィット部材
560a 係止突起
600 本発明の第7実施形態による水栓装置
618 水栓機能ユニット
650 一次側アダプタ部材(接続部材)
660 スナップフィット部材
660a 係止傾斜突起
700 本発明の第8実施形態による水栓装置
718 水栓機能ユニット
750 一次側アダプタ部材(接続部材)
750a スナップフィット部
772 下側ケーシング部材
772a スナップフィット部
A1 回転中心軸線
D1 一次側アダプタ部材の外径
D2 弁座部材の外径
d1 クリアランス
d2 クリアランス
d3 クリアランス
d4 クリアランス
d101 間隔
F1 設置面
G101 縦溝
P401 一次側アダプタ部材の取付位置
P501 一次側アダプタ部材の取付位置
P601 一次側アダプタ部材の取付位置
P501 一次側アダプタ部材の取付位置
Claims (13)
- 給湯源から供給される湯と給水源から供給される水とを混合した湯水を吐止水可能にする水栓装置であって、
上記水栓装置が設置される設置面に固定される台座部材と、
上記台座部材に取り付けられる概ね筒状の支柱部を備えた外殻部材と、
この外殻部材の支柱部内に挿入され、その一端側が上記台座部材に固定される金属製のケーシング部材と、
このケーシング部材の内部に設けられ、上記台座部材から下流側にそれぞれ延びて湯及び水をそれぞれ供給する一次側流路を形成する湯供給流路及び水供給流路と、
上記ケーシング部材の他端側の内部に設けられたシングルレバーカートリッジであって、上記湯供給流路及び上記水供給流路から供給される湯水の混合比と流量を調整する開閉弁と、この開閉弁の開閉操作を可能にする単一のレバーと、を備えた上記シングルレバーカートリッジと、
上記ケーシング部材の内部に設けられ、上記湯供給流路及び上記水供給流路のそれぞれの下流端と上記シングルレバーカートリッジとを接続する接続部材と、
上記シングルレバーカートリッジを上記接続部材に固定する固定部材と、
を有し、
上記ケーシング部材は、上記外殻部材の支柱部内に挿入可能な寸法で金属製の板材又は管材によって形成されており、
上記ケーシング部材の他端部に、上記ケーシング部材よりも厚く、ねじ部を有する厚肉部材が溶接されており、
上記固定部材は、上記厚肉部材と螺合することによって、上記シングルレバーカートリッジを上記接続部材に固定している
ことを特徴とする水栓装置。 - 上記ねじ部は、上記厚肉部材に雌ねじ部として設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の水栓装置。 - 上記シングルレバーカートリッジは、当該シングルレバーカートリッジの側方に水を吐水する流出口を有しており、
上記流出口より他端側であって上記ケーシング部材と上記厚肉部材との溶接箇所より一端側に、上記シングルレバーカートリッジの側面と上記ケーシング部材の内面との間を水密にシールするシール部材が配置されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の水栓装置。 - 上記シングルレバーカートリッジと上記接続部材との間に、面シールが形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の水栓装置。 - 上記固定部材と上記厚肉部材との螺合を解除して両者を互いから取り外す際において、当該螺合が完全に解除される前に上記シングルレバーカートリッジと上記接続部材との間の面シールが解除されるようになっている
ことを特徴とする請求項4に記載の水栓装置。 - 上記固定部材と上記厚肉部材との螺合箇所は、上記ケーシング部材と上記厚肉部材との溶接箇所より他端側のみに位置している
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の水栓装置。 - 上記固定部材の一部と上記厚肉部材または上記ケーシング部材の一部とが当接することによって、上記固定部材と上記厚肉部材との螺合箇所が規制されるようになっている
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の水栓装置。 - 上記固定部材の一部と上記厚肉部材の他端部とが当接することによって、上記固定部材と上記厚肉部材との螺合箇所が規制されるようになっている
ことを特徴とする請求項7に記載の水栓装置。 - 上記ケーシング部材の上記他端部は、フランジ状になっている
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の水栓装置。 - 上記固定部材の一端側には、上記ケーシング部材と上記厚肉部材との溶接箇所に対して後退するように形成された逃げ部が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の水栓装置。 - 上記ケーシング部材の外周面側に、弾性部材保持部が設けられており、
上記弾性部材保持部の外周縁の少なくとも一部は、上記ケーシング部材と上記厚肉部材との溶接箇所の外周縁よりも外側に位置している
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の水栓装置。 - 上記厚肉部材の外周縁の少なくとも一部は、上記ケーシング部材と上記厚肉部材との溶接箇所の外周縁よりも外側に位置している
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の水栓装置。 - 上記ケーシング部材と上記厚肉部材とは、レーザ溶接されている
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の水栓装置。
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