JP7124201B2 - 貼付剤 - Google Patents

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Description

本発明は貼付剤に関する。
ジメチルスルホキシド(DMSO)は、薬物の溶解性に優れる有機溶媒であり、貼付剤での使用も検討されている。例えば、特許文献1には、粘着剤層に含まれる高濃度のジクロフェナク及びそのナトリウム塩の結晶が析出するのを抑制できるDMSO含有貼付剤が開示されている。また、特許文献2は、特定の透湿性を備える支持体と更に組み合わせることにより、長時間貼付した後であっても貼付剤の付着性が維持できる貼付剤を開示されている。
国際公開第2013/191128号 国際公開第2018/124089号
しかしながら、本発明者らは、動作時に伸縮し得る部位(皮膚)に特許文献1及び2に記載の貼付剤を貼付すると、貼付剤の一部が剥がれる場合があることを見出した。
関節は、骨と骨が連結した部分を指し、主に可動関節、半関節、不動関節に分類される。また、骨と骨の間には軟骨が存在し、衝撃を吸収したり、骨同士がこすれて傷ついたりすることを抑制する働きを有している。関節の運動には、屈曲、進展、外転、内転、外旋、内旋、回内、回外、背屈、底屈などがある。可動関節は、関節頭という凸型形状部と関節窩という凹型形状部が組み合わさってできている。可動関節としては、例えば、球関節(肩関節、股関節など)、蝶番関節(肘関節、指節間関節、膝関節など)、車軸関節(肘の腕橈関節、首の環軸関節など)、楕円関節(手関節など)、鞍関節(第1手根中手関節など)、平面関節(足根部、手根部など)が挙げられる。半関節は、骨同士が軟骨で結合しており、数ミリの範囲で動く関節であり、軟骨により外部からの衝撃を吸収される。半関節としては、例えば、恥骨結合、脊柱の椎間板が挙げられる。不動関節は、骨と骨が密接に連結しており、全く動かない関節であり、その多くは頭蓋骨に存在する。
可動関節の近くにある皮膚は、主に日常生活動作または運動中等の姿勢を変化させるときに、関節の運動にしたがって種々の方向に伸縮を繰り返す。本発明者らは、貼付部位周辺の皮膚が伸縮を繰り返すと、貼付剤自体にもストレスがかかり、貼付剤の一部が剥がれる可能性が高まると考えた。そこで、本発明の目的は、動作時に伸縮し得る部位(皮膚)に貼付した場合であっても剥がれにくいDMSO含有貼付剤を提供することにある。
本発明者らは、特定のトリブロック含有率を有するスチレン系熱可塑性エラストマーを粘着剤層に配合すると、可動関節または屈曲部に貼付しても剥がれにくいことを見出した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[6]を提供する。
[1] 支持体上に粘着剤層を備える貼付剤であって、粘着剤層が、薬物、DMSOおよび粘着基剤を含有し、粘着基剤がスチレン系熱可塑性エラストマーを含み、スチレン系熱可塑性エラストマーが35~65%のトリブロック含有率を有する、貼付剤。
[2] 60℃における粘着剤層の粘度が450~900Pa・sである、[1]に記載の貼付剤。
[3] 60℃における粘着剤層のメルトフローレートが1.1~2g/10minである、[1]または[2]に記載の貼付剤。
[4] 1Hzにおける粘着剤層のtanδが0.53~0.8である、[1]~[3]のいずれかに記載の貼付剤。
[5] 動作時に伸縮し得る皮膚に貼付される、[1]~[4]のいずれかに記載の貼付剤。
[6] 支持体上に粘着剤層を備え、粘着剤層の支持体と接する面の反対面に剥離ライナーを備える貼付剤の製造方法であって、
薬物と、DMSOと、スチレン系熱可塑性エラストマーを含む粘着基剤を混合して粘着剤組成物を得る工程Aと、
スチレン系熱可塑性エラストマーが35~65%のトリブロック含有率となるように、粘着剤組成物を窒素気流下でミキサーを用いて撹拌する工程Bと、
工程Bで得られた粘着剤組成物を剥離ライナー上に展延し、展延された粘着剤組成物の上に支持体を積層する工程と、を含む、貼付剤の製造方法。
本発明によれば、動作時に伸縮し得る部位(皮膚)に貼付した場合であっても、剥がれにくいDMSO含有貼付剤を提供することができる。動作時に伸縮し得る部位とは、例えば、可動関節(特に、肩関節、股関節、肘関節、指節間関節、膝関節、肘の腕橈関節、首の環軸関節、手関節、第1手根中手関節、足根部、手根部)の動きに応じて伸縮する皮膚であり、首部、肩部、上背部、肘部、手首部、腰部、下腹部、膝部、足首部などが挙げられる。
本発明に係る貼付剤は、さらに凝集力も優れ、貼付中または貼付剤を剥離するときの膏体残りを抑制することができ、衣類などを汚さず清潔に保つことができる。
本発明の貼付剤は、支持体上に粘着剤層を備える。粘着剤層は通常、支持体の一方の面に積層されており、必要に応じて、粘着剤層のもう一方の面に剥離可能なフィルムが積層される。
支持体は、粘着剤層を保持できるものであればよく、当該技術分野で一般的なものを使用できる。支持体としては、例えば、織布(編布も含む)、不織布、または無孔性若しくは多孔性のフィルム(シート)が挙げられる。支持体は、織布およびフィルムの積層体、不織布およびフィルムの積層体であってもよい。
支持体の材質は、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリプロピレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、またはポリエチレンナフタレート等)、ポリオレフィン(エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、またはアクリロニトリル等のビニル系モノマーの重合体または共重合体)、ポリアミド(ナイロンまたは絹等)、ポリウレタン(PU)、又はセルロース(木綿または麻等)から選ばれる1種以上の材質であることが好ましい。
支持体の厚みは、例えば、0.1mm~2mmである。支持体の目付けは、例えば、30g/m~200g/mである。本明細書において、支持体の厚み及び目付けは、JIS L 1906:2000の規格に準じて測定される。
支持体が織布または不織布である場合、支持体はさらにゴム組成物でコーティングされていてもよい。ゴム組成物は、ポリイソプレン、ポリイソブチレン(PIB)、ポリブタジエン、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレン(SIS)ブロック共重合体、スチレン-ブタジエンゴム、スチレン-イソプレンゴム、またはこれらの組み合わせを含む。また、ゴム組成物は、粘着付与剤、可塑剤、充填剤等の添加剤をさらに含んでもよい。粘着付与剤は、例えば、脂環族飽和炭化水素樹脂、水添ロジンエステル、テルペン樹脂、又はこれらの組み合わせである。
支持体が編布である場合、支持体の縦方向(材料流れ方向)及び横方向(材料幅方向)のいずれの方向の50%モジュラス(JIS L 1018:1999)も、1N/50mm~12N/50mmであることが好ましい。50%モジュラスが12N/50mm以下である場合、皮膚の伸縮により貼付剤が受けるストレスがより小さくなるため、皮膚への付着性が更に良好となる。
支持体がフィルムである場合、材質はポリウレタンのような、高透湿性(高DMSO透過性)であることが好ましい。ポリウレタンからなるフィルムは、伸縮性に優れるため、貼付剤の、皮膚への付着性及び伸縮追従性を高める点から好ましい。
支持体は、例えば、ポリウレタンからなる不織布若しくはフィルム、ポリエチレンテレフタレートからなる編布、ゴム組成物でコーティングされたポリエステルの布又はこれらの組み合わせであることが好ましい。より具体的には、支持体は、ポリウレタンからなるフィルムとポリウレタン繊維からなる不織布との積層体、PET繊維からなる不織布、又はゴム組成物でコーティングされたポリエステルの布であることが好ましい。
支持体の透湿度は400g/m・24時間以上であることが好ましい。このような高い透湿度の支持体を用いると、皮膚に適用した貼付剤からDMSOが徐々に揮散するため、貼付剤の粘着性がより向上し、貼付剤を長時間適用しても剥がれ落ちにくい。透湿度は本来、水の透過性についての指標であるが、本発明者らは、透湿度の高い支持体は、高いDMSOの透過性(揮発性)をも有することを見出した。支持体の透湿度は、例えば、422g/m・24時間以上、750g/m・24時間以上、2000g/m・24時間以上、2077g/m・24時間以上、4000g/m・24時間以上、5500g/m・24時間以上、5667g/m・24時間以上、又は8408g/m・24時間以上であってよい。透湿度の上限値は、20000g/m・24時間であってよい。支持体の透湿度がこのような範囲にあると、DMSOが粘着剤層からより揮散しやすいため、貼付剤の粘着性の向上に、より効果的である。
本明細書において、支持体の透湿度は、JIS Z0208:1976の規格(防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法))において定義される、40℃における透湿度を意味する。
粘着剤層は、貼付剤適用時に皮膚に圧着する部位であり、薬物、DMSO、および粘着基剤を少なくとも含む。また、粘着基剤は、少なくともスチレン系熱可塑性エラストマーを含む。
薬物はDMSOに可溶であり、経皮投与可能なものであれば特に限定されない。薬物としては、例えば、ロキソプロフェン、フェルビナク、フルルビプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ジクロフェナク等の消炎鎮痛薬、ブプレノルフィン、フェンタニル、ブトルファノール等の麻薬性鎮痛薬、クロニジン、エストラジオール、ツロブテロール、オキシブチニン等が挙げられる。薬物は、遊離体、その薬学的に許容される塩、またはこれらの混合物であってもよい。
本明細書において、「薬学的に許容される塩」としては、塩酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、乳酸塩、ベンゼンスルホン酸塩等の有機酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の無機塩基塩が挙げられる。より具体的には、薬学的に許容される塩としては、ロキソプロフェンナトリウム、ジクロフェナクナトリウム、フェンタニルクエン酸塩、ブトルファノール酒石酸塩、クロニジン塩酸塩、ツロブテロール塩酸塩、オキシブチニン塩酸塩等が挙げられる。
薬物の含有量は、粘着剤層の全質量に対して、例えば、1~30質量%又は2~20質量%又は3~10質量%である。薬学的に許容される塩の形態で含有される薬物は、その遊離体に換算される。
DMSOは薬物を溶解させて、薬物の皮膚透過性を向上させる一方、粘着剤層の粘着性の低下を招く。これらのバランスをとる点から、DMSOの含有量は、粘着剤層の全質量に対して、1~20質量%であることが好ましく、1~15質量%であることがより好ましく、2~10質量%であることがさらに好ましく、3~10質量%であることが特に好ましい。
DMSOの含有量は、例えば、薬物の質量を基準として、1:0.1~1:5であることが好ましい。特に、薬物がジクロフェナクナトリウムである場合、DMSOの含有量は、ジクロフェナクナトリウムを基準として、1:0.3~1:4であることが好ましく、1:0.4~1:3、1:0.6~1:3、または1:0.72~1:3であることがより好ましい。DMSOの含有量が上記範囲であると、ジクロフェナクナトリウムの皮膚透過性がより向上し、ジクロフェナクナトリウムの結晶もより析出しにくい。
粘着基剤は、スチレン系熱可塑性エラストマーを含んでいればよく、貼付剤に一般的に使用されているものを使用できる。粘着基剤は、スチレン系熱可塑性エラストマー以外のゴム系粘着基剤、アクリル系粘着基剤、またはシリコーン系粘着基剤をさらに含んでもよい。
スチレン系熱可塑性エラストマーは、加熱により可塑性を示すエラストマーであり、モノマー単位としてスチレン構造を有する。このようなスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン-イソプレン-スチレン(SIS)トリブロック共重合体、スチレン-イソプレン(SI)ジブロック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレントリブロック共重合体、スチレン-ブタジエンジブロック共重合体、スチレン-ブタジエンゴム、又はスチレン-イソプレンゴムが挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマーは、トリブロック共重合体を含む。好ましいトリブロック共重合体は、SISトリブロック共重合体である。スチレン系熱可塑性エラストマーは、SISトリブロック共重合体およびSIジブロック共重合体の混合物であってもよい。
スチレン系熱可塑性エラストマーは、所定のトリブロック含有率を有する。トリブロック含有率は、35~65%であればよく、43~58%、43.54~57.44%、または50.71~57.44%であることが好ましい。トリブロック含有率が35%以上であると、粘着剤層の膏体残りが生じにくくなり、65%以下であると付着性がさらに向上する傾向がある。
本明細書において、「トリブロック含有率」とは、粘着剤層に含まれるスチレン系熱可塑性エラストマー全量に対するトリブロック共重合体の割合を意味する。トリブロック含有率は、粘着剤層を有機溶媒で溶解させ、その全量をゲルろ過クロマトグラフィーに付し、示差屈折計で検出した際に得られるクロマトグラムにおいて、各スチレン系熱可塑性エラストマーのピーク面積値の比から以下の式により、算出することができる。
トリブロック含有率[%]=(トリブロック共重合体のピーク面積値)/(スチレン系熱可塑性エラストマーのピーク面積値の合計)×100
スチレン系熱可塑性エラストマーのトリブロック含有率を所望の範囲とするためには、トリブロック共重合体と他のスチレン系熱可塑性エラストマーの含有比を適宜調整して混ぜ合わせてもよく、トリブロック共重合体を改質させてもよい。トリブロック共重合体を改質する方法としては、例えば、窒素気流下でミキサーを用いて撹拌する方法が挙げられる。窒素流量、ミキサーの温度、撹拌する速度または時間をそれぞれ調整することにより、所望のトリブロック含有率となるようにトリブロック共重合体を改質させることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマー以外のゴム系粘着基剤は、天然又は合成ゴムを主体とする高分子であればよい。このようなゴム系粘着基剤としては、例えば、ポリイソプレン、ポリイソブチレン(PIB)、ポリブタジエンが挙げられる。特に、SISブロック共重合体とPIBを組み合わせると、薬物の皮膚透過性が更に高まり、貼付剤の粘着性もより高まる傾向がある。
粘着基剤がゴム系粘着基剤である場合、粘着基剤の含有量は、貼付剤の粘着性の点から、粘着剤層の全質量に対して、10~70質量%、10~40質量%、15~50質量%、15~35質量%、または30~40質量%であってよい。
アクリル系粘着基剤は、(メタ)アクリル酸またはそのエステルをモノマー単位として含む重合体または共重合体である。アクリル系粘着基剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリルモノマーのうちの少なくとも1種を重合又は共重合させた粘着剤である。アクリル系粘着基剤としては、例えば、ポリ(アクリル酸メチル/アクリル酸2-エチルヘキシル)、ポリ(メタクリル酸/アクリル酸n-ブチル)が挙げられる。
粘着基剤がアクリル系粘着基剤又はシリコーン系粘着基剤である場合、粘着基剤の含有量は、粘着剤層の全質量に対して、50~90質量%であってよい。
本明細書において、「(メタ)アクリル酸」およびこれに類する語は、アクリル酸、メタクリル酸、またはこれらの両方を意味する。
シリコーン系粘着基剤は、例えば、ポリジメチルポリシロキサン、ポリメチルビニルシロキサン、及びポリメチルフェニルシロキサン等のシリコーンゴムを主成分とする。
粘着剤層は、その他の成分(粘着付与剤、可塑剤、充填剤、安定化剤、薬物の経皮吸収促進剤、香料、着色料等)を更に含有してもよい。
粘着付与剤として、例えば、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジンエステル樹脂、水素添加ロジンエステル樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂、及び石油系樹脂が挙げられる。テルペン樹脂は、水素添加されたテルペン樹脂であることが好ましい。テルペン樹脂として、例えば、α-ピネン樹脂、β-ピネン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びテルペンフェノール樹脂が挙げられる。好ましい粘着付与剤は、水素添加ロジンエステル樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂、及びこれらの組合せである。
可塑剤として、例えば、パラフィンオイル(流動パラフィン等)、スクワラン、スクワレン、植物油類(オリブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油、スペアミント油、ユーカリ油、ホホバ油、樟脳白油、ヒマワリ油、オレンジ油等)、油脂類(ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等)、及び液状ゴム(液状ポリブテン、液状イソプレンゴム等)が挙げられる。
充填剤としては、例えば、金属化合物(酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム等)、セラミクス(タルク、クレー、カオリン、シリカ、ハイドロキシアパタイト、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)又は有機化合物(セルロース粉末、ステアリン酸塩等)の、粉末又はこれらを含む樹脂の短繊維が挙げられる。
経皮吸収促進剤は、従来、皮膚での経皮吸収促進作用を有することが知られている化合物であればよい。経皮吸収促進剤としては、例えば、有機酸及びその塩(例えば、炭素原子数6~20の脂肪族カルボン酸(以下、「脂肪酸」ともいう。)及びその塩、ケイ皮酸及びその塩)、有機酸エステル(例えば、脂肪酸エステル、ケイ皮酸エステル)、有機酸アミド(例えば、脂肪酸アミド)、脂肪アルコール、多価アルコール、エーテル(例えば、脂肪エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)などが挙げられる。これらの吸収促進剤は、不飽和結合を有していてもよく、環状、直鎖状又は分枝状の化学構造であってもよい。また、経皮吸収促進剤は、モノテルペン系化合物、セスキテルペン系化合物、及び植物油(例えば、オリブ油)であってもよい。これらの経皮吸収促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
かかる有機酸としては、脂肪族(モノ、ジ又はトリ)カルボン酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、クエン酸(無水クエン酸を含む)、イソ酪酸、カプロン酸、カプリル酸、脂肪酸、乳酸、マレイン酸、ピルビン酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸等)、芳香族カルボン酸(例えば、フタル酸、サリチル酸、安息香酸、アセチルサリチル酸等)、ケイ皮酸、アルカンスルホン酸(例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸)、アルキルスルホン酸誘導体(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸、N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N’-2-エタンスルホン酸)、コール酸誘導体(例えば、デヒドロコール酸等)が挙げられる。これらの有機酸は、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩であってもよい。中でも、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸又はこれらの塩が好ましく、酢酸、酢酸ナトリウム又はクエン酸が特に好ましい。
脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノ-ル酸、リノレン酸が挙げられる。
有機酸エステルとしては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、乳酸セチル、乳酸ラウリル、サリチル酸メチル、サリチル酸エチレングリコール、ケイ皮酸メチル、脂肪酸エステルが挙げられる。脂肪酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸メチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチルが挙げられる。脂肪酸エステルは、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、又はポリオキシエチレン硬化ヒマシ油であってもよい。脂肪酸エステルの具体例としては、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノカプレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノオレエー卜、ソルビタンモノラウレート、ショ糖モノラウレート、ポリソルベート20(商品名)、プロピレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、Span20、Span40、Span60、Span80、Span120(商品名)、Tween20、Tween21、Tween40、Tween60、Tween80(商品名)、NIKKOL HCO-60(商品名)が挙げられる。
有機酸アミドとしては、例えば、脂肪酸アミド(例えば、ラウリン酸ジエタノールアミド)、ヘキサヒドロ-1-ドデシル-2H-アゼピン-2-オン(Azoneともいう。)及びその誘導体、ピロチオデカンが挙げられる。
脂肪アルコールとは、炭素原子数6~20の脂肪族アルコールを意味する。脂肪アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルアルコールが挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコールが挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルが挙げられる。
モノテルペン系化合物としては、例えば、ゲラニオール、チモール、オイゲノール、テルピネオール、l-メントール、ボルネオロール、d-リモネン、イソオイゲノール、イソボルネオール、ネロール、dl-カンフルが挙げられる。
オレイルアルコール、ラウリルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリン酸ジエタノールアミド、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノカプレート、グリセリンモノオレエー卜、ソルビタンモノラウレート、プロピレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル又はピロチオデカンがより好ましい。脂肪酸が好ましく、オレイン酸が特に好ましい。
粘着剤層の粘度は、60℃において測定した場合に、450~900Pa・sであることが好ましく、500~700Pa・sであることがより好ましい。粘度が450~900Pa・sの範囲であると、より良好な付着性を示す。粘度が450Pa・s未満であると、粘着剤層が支持体に食い込みやすくなり、粘着力が低下する傾向がある。粘度が900Pa・sを超えると、粘着剤層が固くなり、粘着力が低下する傾向がある。粘度の測定方法については、後述する。
粘着剤層のメルトフローレートは、60℃において測定した場合に、1.1~2g/10minであることが好ましく、1.2~1.8g/10minであることがより好ましい。メルトフローレートが1.1~2g/10minの範囲であると、より良好な付着性を示す。メルトフローレートが1.1g/10min未満であると、粘着剤層が支持体に食い込みやすくなり、粘着力が低下する傾向がある。メルトフローレートが2g/10minを超えると、粘着剤層の流動性が悪くなり、可動関節または屈曲部に貼付したときに剥がれやすい傾向がある。メルトフローレートの測定方法については、後述する。
粘着剤層は、32℃、周波数1Hzでの動的粘弾性測定における損失正接(tanδ)が0.53~0.8であることが好ましく、0.55~0.75であることがより好ましい。損失正接(tanδ)が0.53~0.8の範囲であると、より良好な付着性を示す。損失正接(tanδ)が0.53未満であると、粘着剤層の弾性が高くなり、可動関節または屈曲部に貼付したときに剥がれやすい傾向がある。損失正接(tanδ)が0.8を超えると、粘着剤層が支持体に食い込みやすくなり、粘着力が低下する傾向がある。本明細書において、損失正接(tanδ)とは、動的粘弾性測定において、薬物、DMSOおよび粘着基剤を含有する組成物を、2つの板で挟み、片方の板に周期的に振動するひずみを与えたときの応力の変化を測定し、下記式により算出される値である。なお、動的粘弾性測定は、例えば、回転式レオメータを用いて、温度32℃、周波数1Hzで行う。
損失正接(tanδ)=損失弾性率(G”)/貯蔵弾性率(G’)
粘着剤層は、支持体とは反対側の、皮膚に接する面上に剥離ライナーを備えていてもよい。剥離ライナーは、貼付剤を使用する際に除去されるライナーであり、貼付剤に一般的に使用されているものであれば限定されない。剥離ライナーの材質としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、及びセルロース化合物(紙等)が挙げられる。剥離ライナーは、上記材質の積層体からなるシート状であってよい。剥離ライナーの表面は、シリコーン又はフッ素化ポリオレフィン等により離型処理されていることが好ましい。
本明細書において、「可動関節または屈曲部に貼付しても剥がれにくい」とは、矩形(20mm×70mm)に裁断した貼付剤をゴムシート(被着体)に貼付して、圧着した後、所定の直径を有する円柱形の物体の曲面部に沿って固定した場合に、剥がれた部分の長さ(最初に剥がれた粘着剤層の端部からの距離)が30mm以下であり、かつ、プローブタック値が0.75N以上であることを意味する。当該剥がれた部分の長さがより短いほど、または、プローブタック値が高いほど、当該効果は優れたものとなる。これらの評価は、例えば、試験例3及び4の記載を参考に実施した試験の結果によって判断することができる。
貼付剤は、例えば、次の方法により製造することができるが、これに限定されず、公知の方法を製造することができる。まず、粘着剤層を構成する各成分を所定の割合で混合して均一な組成物を得る。次に、得られた組成物を、剥離ライナー上に所定の厚みで展延して粘着剤層を形成する。次いで、粘着剤層が剥離ライナーと支持体の間に挟まれるように、粘着剤層に支持体を圧着する。最後に、所望の形状に切断することにより、貼付剤を得ることができる。この場合、剥離ライナーは、貼付剤の適用時に除去される。
以下に、本発明の貼付剤について、実施例及び比較例を用いてより詳細に説明する。
(貼付剤の調製)
SISトリブロック共重合体、ポリイソブチレンおよび流動パラフィンを表1に記載の量で秤量し、窒素気流下、ミキサーで混合した後、残りの成分を加えて組成物を得た。ミキサーによる混合過程により、SISトリブロック共重合体は、SISトリブロック共重合体とSIジブロック共重合体の混合物(スチレン系熱可塑性エラストマー)に改質された。得られた組成物を、剥離ライナー(離形処理をしたPETフィルム)上に均一に展延して、粘着剤層(厚み214μm、単位質量214g/m)を形成した。粘着剤層上にポリエチレンテレフタレート製の不織布(支持体)を積層し、貼付剤を得た。表1中、各スチレン系熱可塑性エラストマーは、市販のSISトリブロック共重合体を、それぞれ異なる条件で改質させて調製したものである。比較例1および2の貼付剤はそれぞれ、特許文献1および2の貼付剤に相当する。
(トリブロック含有率の測定)
各貼付剤の粘着剤層をテトラヒドロフランで溶解し、不溶物をろ過して試料溶液を得た。得られた試料溶液をゲルろ過クロマトグラフィーに付し、以下の条件で分離し、SISトリブロック共重合体およびSIジブロック共重合体のピーク面積を測定した。以下の式により、トリブロック含有率(SIS含有率)を算出した。
トリブロック含有率(%)=(SISのピーク面積値)/(SISのピーク面積値+SIのピーク面積値)×100
<分析条件>
装置名:Gel Permeation Chromatographyシステム(島津製作所製)
カラム:TSKgel G500011XL
カラム温度:40℃
検出器:示差屈折計(レスポンス時間:500msec)
流速:1mL/min
注入量:100μL
移動相:テトラヒドロフラン
算出されたトリブロック含有率を表1に示す。
Figure 0007124201000001
試験例1:粘度およびメルトフローレートの測定
各貼付剤の粘着剤層を約1g秤り取り、ダイ孔径0.5mm、ダイ長さ1mm、温度60℃の条件で、フローテスター(島津製作所製)を使用して、粘度(単位:Pa・s)およびメルトフローレート(単位:g/10min)を測定した。
試験例2:動的粘弾性tanδの測定
各貼付剤の粘着剤層を約130mg秤り取り、プレートサイズ8mm、ひずみ1%、温度32℃、ギャップ1mmの条件で、レオメータ(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を使用して、周波数を0.01~80Hzの間で変化させながら、動的粘弾性tanδを測定した。
試験例3:耐反発性試験
各貼付剤を矩形(20mm×70mm)に裁断し、支持体側にポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚み250μm、20mm×70mmの矩形)を両面粘着テープで貼り付けた。その後、貼付剤の剥離ライナーを除去して、ゴムシート(被着体)に貼付し、質量1.5kgのローラーを1往復転がすようにして圧着することで、PETフィルム、貼付剤およびゴムシートの積層体を得た。得られた積層体を、直径30mmの円柱形の物体の曲面部に沿って固定した。固定してから1分後、剥がれた部分の距離(最初に剥がれた粘着剤層の端部からの距離、単位:mm)を測定した。
試験例4:プローブタック値の測定
各貼付剤を円形(直径22mm)に打ち抜き、速度1cm/sec、接触時間1秒の条件で、ステンレスプローブを用いたプローブタックテスター(テスター産業社製)にて粘着剤層のプローブタック値(単位:N)を測定した。
試験例5:90°ピール測定試験
貼付剤を矩形(40mm×20mm)に裁断し、剥離ライナーを除去した。露出した粘着剤層の長辺側端から5mmの位置に、矩形(60mm×30mm)の紙の短辺側端を貼り付けた後、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)板に貼付し、質量2kgのゴムローラーを用いて3000mm/minの速度で2往復転がすようにして圧着した。すなわち、紙の一部が、粘着剤層とPTFE板の間に挟まれており、紙の残りの部分は、粘着剤層の外側にはみ出している。
紙のはみ出した部分を、PTFE板の被着面に対して90゜となるように折り返し、オートグラフ装置(島津製作所製)にセットした。300mm/minの速度で紙を引っ張ることで、粘着剤層をPTFE板から引き剥がしたときの膏体残りの有無を観察した。
試験例1~5の結果を表2に示す。実施例1および2の貼付剤は、比較例1および2の貼付剤と比べて、試験例1~4、特に試験例3および4の結果が良好であった。特に実施例1及び2の貼付剤は、可動関節または屈曲部に貼付しても剥がれにくいことが示唆された。
Figure 0007124201000002
(貼付剤の調製)
SISトリブロック共重合体、ポリイソブチレンおよび流動パラフィンを表1に記載の量で秤量し、窒素気流下、ミキサーで混合した後、残りの成分を加えて組成物を得た。ミキサーによる混合過程により、SISトリブロック共重合体は、SISトリブロック共重合体とSIジブロック共重合体の混合物(スチレン系熱可塑性エラストマー)に改質された。得られた組成物を、剥離ライナー(離形処理をしたPETフィルム)上に均一に展延して、粘着剤層(厚み214μm、単位質量214g/m)を形成した。粘着剤層上にポリエチレンテレフタレート製の不織布(支持体)を積層し、貼付剤を得た。表3中、各スチレン系熱可塑性エラストマーは、市販のSISトリブロック共重合体を、それぞれ異なる条件で改質させて調製したものである。
Figure 0007124201000003
得られた貼付剤について、試験例1~5を実施した結果を表4に示す。実施例3~5の貼付剤は、試験例1~4の結果が良好であった。特に実施例5の貼付剤は、可動関節または屈曲部に貼付しても剥がれにくいことが示唆された。
Figure 0007124201000004

Claims (5)

  1. 支持体上に粘着剤層を備える貼付剤であって、
    前記粘着剤層が、薬物、DMSOおよび粘着基剤を含有し、
    前記粘着基剤がスチレン系熱可塑性エラストマーを含み、スチレン系熱可塑性エラストマーが35~65%のトリブロック含有率を有する、貼付剤。
  2. 60℃における粘着剤層の粘度が450~900Pa・sである、請求項1に記載の貼付剤。
  3. 60℃における粘着剤層のメルトフローレートが1.1~2g/10minである、請求項1または2に記載の貼付剤。
  4. 1Hzにおける粘着剤層の損失正接が0.53~0.8である、請求項1~3のいずれか一項に記載の貼付剤。
  5. 動作時に伸縮し得る皮膚に貼付される、請求項1~4のいずれか一項に記載の貼付剤。
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